JPH0724988A - 塗膜構造および塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜構造および塗膜形成方法

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JPH0724988A
JPH0724988A JP5169165A JP16916593A JPH0724988A JP H0724988 A JPH0724988 A JP H0724988A JP 5169165 A JP5169165 A JP 5169165A JP 16916593 A JP16916593 A JP 16916593A JP H0724988 A JPH0724988 A JP H0724988A
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JP
Japan
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coating film
retroreflective material
coating
binder layer
different
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Application number
JP5169165A
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English (en)
Inventor
Kenji Matsuzaki
賢士 松崎
Makoto Aizawa
誠 相澤
Takakazu Yamane
貴和 山根
Yukifumi Taniguchi
幸文 谷口
Hirokatsu Umeda
裕功 梅田
Kazuo Hironaka
和夫 弘中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 再帰反射材の塗布率あるいは(および)大きさ
を複数領域において異ならしめることにより、複数トー
ンの塗膜を容易に得る。 【構成】 着色反射層14上に形成されたバインダー層
15に対して塗着された状態でクリヤ塗膜17中に再帰
反射材16,16・・が配列されてなる塗膜構造におい
て、所定境界により区画された複数領域A,Bにおいて
前記再帰反射材16,16・・の塗布率あるいは(およ
び)大きさを異ならしめるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、再帰反射材を含む塗
膜構造および塗膜形成方法に関し、さらに詳しくは所定
境界により区画された複数領域において色調の異なる塗
膜構造および塗膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、再帰反射光を利用した高輝度
反射塗膜は良く知られており、例えば、交通標識、安全
標識等に用いられている。この高輝度反射塗膜として
は、所定の基板(電着塗装および中塗塗装が施されてい
る)上に形成された着色反射層と、該着色反射層の表層
側において接着作用を有するバインダー層を介して均一
且つ緻密に配設された再帰反射材(例えば、ガラスビー
ズ)を含むクリヤー塗膜とを備えた構成のものが良く知
られている(例えば、特開昭63ー229176号公報
参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような構成の高
輝度反射塗膜は、ガラスビーズにおいて再帰反射された
再帰反射光の存在によって高輝度(換言すれば、宝石の
ような透明感と輝き、深み感)を発揮するため、これを
自動車外板用塗膜として利用することが考えられる。
【0004】一方、自動車の車体塗装において、所定境
界により区画された複数領域(例えば、車体上部と下部)
において異なる色調(即ち、ツートンカラー)のものを得
たいという要望も多くあり、従来中塗塗膜の上に形成さ
れる着色層の色を変えることによって対応してきてい
た。
【0005】ところで、本発明者らは、上記した再帰反
射材入り塗膜の場合、着色反射層の色を変えなくとも再
帰反射材であるガラスビーズの塗布率あるいは(および)
大きさを異ならしめると、再帰反射光の強度に差が生じ
ることとなって色調にはっきりとした差が生じるという
現象を知るに至り、この現象を利用することにより色調
の異なる複数トーンの塗膜が容易に得られることを知っ
た。
【0006】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、再帰反射材の塗布率あるいは(および)大きさを複
数領域において異ならしめることにより、複数トーンの
塗膜を容易に得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記課題を解決するための手段として、着色反射層上に形
成されたバインダー層に対して塗着された状態でクリヤ
塗膜中に再帰反射材が配列されてなる塗膜構造におい
て、所定境界により区画された複数領域において前記再
帰反射材の塗布率を異ならしめるようにしている。
【0008】請求項2の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、着色反射層上に形成されたバインダ
ー層に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射
材が配列されてなる塗膜構造において、所定境界により
区画された複数領域において前記再帰反射材の大きさを
異ならしめるようにしている。
【0009】請求項3の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、着色反射層上に形成されたバインダ
ー層に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射
材が配列されてなる塗膜構造において、所定境界により
区画された複数領域において前記再帰反射材の塗布率お
よび大きさを異ならしめるようにしている。
【0010】請求項4の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項1、2あるいは3記載の
塗膜構造において、前記着色反射層の色を前記複数領域
において同一となしている。
【0011】請求項5の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、着色反射層上に形成されたバインダ
ー層に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射
材を配列する塗膜形成方法において、所定境界により区
画された複数領域におけるバインダー層の再帰反射材付
着性を異ならせ、それぞれのバインダー層上に再帰反射
材を塗着した後、余剰再帰反射材の除去を行って前記複
数領域における再帰反射材の塗布率を異ならしめるよう
にしている。
【0012】請求項6の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、前記請求項5記載の塗膜形成方法に
おいて、前記再帰反射材の大きさをそれぞれの領域にお
いて異ならしめるようにしている。
【0013】請求項7の発明では、上記課題を解決する
ための手段として、着色反射層上に形成されたバインダ
ー層に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射
材を配列する塗膜形成方法において、所定境界により区
画された複数領域に対して大きさの異なる再帰反射材を
塗着するようにしている。
【0014】
【作用】請求項1、4あるいは5の発明では、上記手段
によって次のような作用が得られる。
【0015】即ち、複数領域における塗膜中の再帰反射
材の塗布率が異なっているため、再帰反射光の強度が領
域によって異なることとなり、それぞれの領域において
はっきりとした色調差が生じることとなる。従って、着
色反射層の色を変えなくとも色調差のある複数トーンの
塗膜が得られることとなるのである。
【0016】請求項2、4あるいは7の発明では、上記
手段によって次のような作用が得られる。
【0017】即ち、複数領域における塗膜中の再帰反射
材の大きさが異なっているため、再帰反射光の強度が領
域によって異なることとなり、それぞれの領域において
はっきりとした色調差が生じることとなる。従って、着
色反射層の色を変えなくとも色調差のある複数トーンの
塗膜が得られることとなるのである。
【0018】請求項3、4あるいは6の発明では、上記
手段によって次のような作用が得られる。
【0019】即ち、複数領域における塗膜中の再帰反射
材の塗布率および大きさが異なっているため、再帰反射
材の塗布率の差に加えて大きさの差によって再帰反射光
の強度差が強調されることとなり、それぞれの領域にお
いてよりはっきりとした色調差が生じることとなる。従
って、着色反射層の色を変えなくともより明確な色調差
のある複数トーンの塗膜が得られることとなるのであ
る。
【0020】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、着色反射層上
に形成されたバインダー層に対して塗着された状態でク
リヤ塗膜中に再帰反射材が配列されてなる塗膜構造にお
いて、所定境界により区画された複数領域において前記
再帰反射材の塗布率を異ならしめて、再帰反射光の強度
が領域によって異なるようにしたので、それぞれの領域
においてはっきりとした色調差が生じることとなり、色
調差のある複数トーンの塗膜が簡単に得られるという優
れた効果がある。
【0021】請求項2の発明によれば、着色反射層上に
形成されたバインダー層に対して塗着された状態でクリ
ヤ塗膜中に再帰反射材が配列されてなる塗膜構造におい
て、所定境界により区画された複数領域において前記再
帰反射材の大きさを異ならしめて、再帰反射光の強度が
領域によって異なるようにしたので、それぞれの領域に
おいてはっきりとした色調差が生じることとなり、色調
差のある複数トーンの塗膜が簡単に得られるという優れ
た効果がある。
【0022】請求項3の発明によれば、着色反射層上に
形成されたバインダー層に対して塗着された状態でクリ
ヤ塗膜中に再帰反射材が配列されてなる塗膜構造におい
て、所定境界により区画された複数領域において前記再
帰反射材の塗布率および大きさを異ならしめて、再帰反
射光の強度が領域によって大きく異なるようにしたの
で、それぞれの領域においてよりはっきりとした色調差
が生じることとなり、より明確な色調差のある複数トー
ンの塗膜が簡単に得られるという優れた効果がある。
【0023】請求項4の発明によれば、請求項1、2あ
るいは3記載の塗膜構造において、着色反射層の色を複
数領域において同一となすようにしているので、下地色
を領域によって変えるという作業を施さなくとも、色調
差のある複数トーンの塗膜が簡単に得られるという優れ
た効果がある。
【0024】請求項5の発明によれば、着色反射層上に
形成されたバインダー層に対して塗着された状態でクリ
ヤ塗膜中に再帰反射材を配列する塗膜形成方法におい
て、所定境界により区画された複数領域におけるバイン
ダー層の再帰反射材付着性を異ならせ、それぞれのバイ
ンダー層上に再帰反射材を塗着した後、余剰再帰反射材
の除去を行って前記複数領域における再帰反射材の塗布
率を異ならしめるようにしたので、再帰反射材の塗布率
を領域によって異ならしめるための制御がバインダー層
における再帰反射材付着性を変えるという極めて簡易な
手法により行えることとなり、従来の着色反射層の色を
変える方法に比べて作業工程の大幅な簡略化が図れると
ともに、得られた塗膜ははっきりとした色調差のある複
数トーン化されたものとなるという優れた効果がある。
【0025】請求項6の発明によれば、請求項5記載の
塗膜形成方法において、再帰反射材の大きさをそれぞれ
の領域において異ならしめるようにしたので、得られた
塗膜においては、再帰反射材の塗布率の差に加えて大き
さの差によって再帰反射光の強度差が強調されることと
なり、よりはっきりとした色調差のある複数トーン化さ
れたものとなるという優れた効果がある。
【0026】請求項7の発明によれば、着色反射層上に
形成されたバインダー層に対して塗着された状態でクリ
ヤ塗膜中に再帰反射材を配列する塗膜形成方法におい
て、所定境界により区画された複数領域に対して大きさ
の異なる再帰反射材を塗着するようにして、得られた塗
膜において再帰反射光の強度が領域によって異なるよう
にしたので、それぞれの領域においてはっきりとした色
調差が生じることとなり、色調差のある複数トーンの塗
膜が、再帰反射材の大きさを変えるという極めて簡単な
手法により得られるという優れた効果がある。
【0027】
【実施例】以下、添付の図面を参照して、本願発明の幾
つかの好適な実施例を説明する。
【0028】実施例1 本実施例は、図1に示すように、自動車の車体1におい
て上部Aと下部Bとで色調の異なる塗膜を形成する方法
およびその方法により得られた塗膜構造に本願発明を適
用したものであり、請求項1、4および5の発明に対応
するものである。
【0029】本実施例においては、エポキシ塗料による
電着塗装工程、160℃×30分の電着焼付工程、ポリ
エステルメラミン塗料による中塗塗装工程、140℃×
30分の中塗焼付工程、アクリルメラミン塗料による着
色反射層塗布工程、アクリルウレタン塗料によるバイン
ダー塗布工程、再帰反射材であるガラスビーズを塗着す
る再帰反射材塗着工程、アクリルメラミン塗料によるク
リヤ塗装工程および140℃×30分のクリヤ焼付工程
により実施される。なお、着色反射層塗布工程とバイン
ダー塗布工程の間およびバインダー塗布工程と再帰反射
材塗着工程との間には5分間の放置時間がとられる。
【0030】そして、本実施例の場合、前記バインダー
塗布工程においては、車体1の上部Aと下部Bとでバイ
ンダーの粘度(換言すれば、バインダー溶剤の量)を異な
らしめるようにしている。このことにより、バインダー
層における再帰反射材付着性が車体上部Aと車体下部B
とで相異するようにされている。なお、本実施例の場
合、車体上部Aに塗布されるバインダーの粘度を1〜5
pa・sとし、車体下部Bに塗布されるバインダーの粘度
を5pa・sより高くしている。
【0031】前記再帰反射材塗着工程においては、図2
および図3の(イ)に示すように、バインダー層15上に
多目のガラスビーズ16,16・・を散布した後、図2
および図3の(ロ)に示すように、バインダー層15に塗
着されたもの以外のガラスビーズ16,16・・をエア
ブローにより吹き飛ばす手法によりガラスビーズ16,
16・・の塗着がなされることとなっているが、本実施
例の場合、車体上部Aにおいては、バインダーの粘度が
適正とされているため、図2の(ロ)に示すように、バイ
ンダー層15に付着されたガラスビーズ16,16・・
以外の余剰ガラスビーズ16,16・・が吹き飛ばされ
て、バインダー層15上には一列状態でガラスビーズ1
6,16・・が塗着されることとなる。この時のバイン
ダー塗布率(換言すれば、面積率)は40〜50%となっ
ていた。一方、車体下部Bにおいては、バインダーの粘
度が高くなっていて、バインダー層15とガラスビーズ
16,16・・との接触面積が小さくなっているため、
図3の(ロ)に示すように、バインダー層15に付着され
たガラスビーズ16,16・・の一部も余剰ガラスビー
ズ16,16・・とともに吹き飛ばされて、バインダー
層15上に残るガラスビーズ16,16・・が少なくな
る。この時のバインダー塗布率(換言すれば、面積率)は
40%未満となっていた。
【0032】しかして、上記のような手法により得られ
た塗膜は、図4に示すように、塗膜中のガラスビーズ1
6,16・・の塗布率が、車体上部Aでは密(即ち、40
〜50%)に、車体下部Bでは疎(即ち、40%未満)に
なっていた。ここで、符号11は車体外板、12は電着
塗膜、13は中塗塗膜、14は着色反射層、16はクリ
ヤ層である。なお、本実施例では、車体上部Aと車体下
部Bとにおける着色反射層14の色は同一とされてい
る。
【0033】上記のような塗膜では、車体上部Aにおけ
る再帰反射光と車体下部Bにおける再帰反射光との強度
に差が生じるため、車体上部Aと車体下部Bとにおいて
はっきりとした色調差が生じることとなり、ツートンカ
ラーが容易に得られる。
【0034】また、本実施例の場合、ガラスビーズ1
6,16・・の塗布率を車体上部Aと車体下部Bとで異
ならしめるための制御がバインダー層15における粘度
を変えるという極めて簡易な手法により行えることとな
り、従来の着色反射層の色を変える方法に比べて作業工
程の大幅な簡略化が図れるとともに、得られた塗膜はは
っきりとした色調差のあるものとなる。
【0035】ちなみに、図6に示すように、車体上部A
および車体下部Bの塗膜に対して入射角45°の入射光
を照射し、受光角26°〜36°の範囲の再帰反射光を
測定したところ、図7に○印で示すような色差が両者間
に生じていた。ここで、X1は車体上部Aの塗膜の測定
値、X2は車体下部Bの塗膜の測定値である。
【0036】実施例2 本実施例は、請求項1、4および5の発明に対応するも
のである。
【0037】本実施例の場合、車体下部Bに塗布される
バインダーの粘度を低く(即ち、1pa・s未満)してい
る。
【0038】このようにしたことにより、車体下部Bに
おいては、バインダーの粘度が低くなっていて、バイン
ダー層15とガラスビーズ16,16・・との付着力が
弱くなっているため、図5の(ロ)に示すように、バイン
ダー層15に付着されたガラスビーズ16,16・・の
一部も余剰ガラスビーズ16,16・・とともに吹き飛
ばされて、バインダー層15上に残るガラスビーズ1
6,16・・が少なくなる。この時のバインダー塗布率
(換言すれば、面積率)は40%未満となっていた。かく
して得られた塗膜は、実施例1の場合と同様な構造とな
っている(図4参照)。
【0039】実施例3 本実施例は、請求項2、4および7の発明に対応するも
のである。
【0040】本実施例の場合、再帰反射材塗着工程にお
いて車体上部Aと車体下部Bに塗着するガラスビーズ1
6,16・・の径を異ならしめる必要があるところか
ら、車体上部Aへのガラスビーズ塗着と、車体下部Bへ
のガラスビーズ塗着の2段階塗着とされる。従って一方
へのガラスビーズ塗着が実施される時には他方に対して
マスキングが行なわれる。本実施例の場合、図6に示す
ように、車体上部Aにはビーズ径50〜70μmのガラ
スビーズ16,16・・が塗着され、車体下部Bにはビ
ーズ径20〜30μmのガラスビーズ16,16・・が塗
着される。なお、両部A,Bにおけるガラスビーズ16,
16・・の塗布率は同じ(即ち、40〜50%)とされ、
車体上部Aと車体下部Bとにおける着色反射層14の色
は同一とされている。
【0041】上記のような塗膜では、車体上部Aにおけ
る再帰反射光と車体下部Bにおける再帰反射光との強度
に差が生じるため、車体上部Aと車体下部Bとにおいて
はっきりとした色調差が生じることとなり、ツートンカ
ラーが容易に得られる。
【0042】ちなみに、実施例1の場合と同様な方法で
再帰反射光を測定したところ、図9に△印で示すような
色差が両者間に生じていた。ここで、Y1は車体上部A
の塗膜の測定値、Y2は車体下部Bの塗膜の測定値であ
る。
【0043】実施例4 本実施例は、請求項3、4および6の発明に対応するも
のである。
【0044】本実施例の場合、車体上部Aと車体下部B
とにおいて、バインダー層15の再帰反射材付着性を異
ならしめるとともに、ガラスビーズ16,16・・の大
きさも異ならしめている。即ち、車体上部Aにおいては
バインダー層15の粘度を1〜5pa・sとし且つガラス
ビーズ16,16・・のビーズ径を50〜70μmとする
一方、車体下部Bにおいてはバインダー層15の粘度を
5pa・sより高くし且つガラスビーズ16,16・・のビ
ーズ径を20〜30μmとしている。
【0045】このようにして得られた塗膜は、図7に示
すように、車体上部Aにおいてはビーズ径50〜70μ
mのガラスビーズ16,16・・が密(塗布率:40〜50
%)に塗着され、車体下部Bにおいてはビーズ径20〜
30μmのガラスビーズ16,16・・が疎(塗布率:40
%未満)に塗着されたものとなる。なお、実施例2と同
様にバインダー層15の粘度を1pa・s未満としても同
様の塗膜が得られる。
【0046】本実施例の塗膜においては、ガラスビーズ
16,16・・の塗布率の差に加えて大きさの差によっ
て再帰反射光の強度差が強調されることとなり、よりは
っきりとした色調差が得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の塗膜構造および塗膜形成方法が適用
される自動車車体の側面図である。
【図2】本願発明の実施例1にかかる塗膜形成方法にお
ける再帰反射材塗着工程での車体上部の再帰反射材(例
えば、ガラスビーズ)塗着状態を説明する説明図であ
る。
【図3】本願発明の実施例1にかかる塗膜形成方法にお
ける再帰反射材塗着工程での車体下部の再帰反射材(例
えば、ガラスビーズ)塗着状態を説明する説明図であ
る。
【図4】本願発明の実施例1にかかる塗膜形成方法によ
り得られた塗膜構造を示す断面図(図1のZ−Z拡大断
面図)である。
【図5】本願発明の実施例2にかかる塗膜形成方法にお
ける再帰反射材塗着工程での車体下部の再帰反射材(例
えば、ガラスビーズ)塗着状態を説明する説明図であ
る。
【図6】本願発明の実施例2にかかる塗膜形成方法によ
り得られた塗膜構造を示す断面図(図1のZ−Z拡大断
面図)である。
【図7】本願発明の実施例3にかかる塗膜形成方法によ
り得られた塗膜構造を示す断面図(図1のZ−Z拡大断
面図)である。
【図8】本願発明の実施例1および2により得られた塗
膜の再帰反射光を測定する方法を説明する説明図であ
る。
【図9】本願発明の実施例1および2により得られた塗
膜の再帰反射光を測定した結果を示す特性図である。
【符号の説明】
1は車体、11は車体外板、12は電着塗膜、13は中
塗塗膜、14は着色反射層、15はバインダー層、16
は再帰反射材(ガラスビーズ)、17はクリヤ層、Aは車
体上部、Bは車体下部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 幸文 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 梅田 裕功 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 弘中 和夫 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色反射層上に形成されたバインダー層
    に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射材が
    配列されてなる塗膜構造であって、所定境界により区画
    された複数領域において前記再帰反射材の塗布率が異な
    らしめられていることを特徴とする塗膜構造。
  2. 【請求項2】 着色反射層上に形成されたバインダー層
    に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射材が
    配列されてなる塗膜構造であって、所定境界により区画
    された複数領域において前記再帰反射材の大きさが異な
    らしめられていることを特徴とする塗膜構造。
  3. 【請求項3】 着色反射層上に形成されたバインダー層
    に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射材が
    配列されてなる塗膜構造であって、所定境界により区画
    された複数領域において前記再帰反射材の塗布率および
    大きさが異ならしめられていることを特徴とする塗膜構
    造。
  4. 【請求項4】 前記着色反射層の色は前記複数領域にお
    いて同一とされていることを特徴とする前記請求項1、
    2あるいは3記載の塗膜構造。
  5. 【請求項5】 着色反射層上に形成されたバインダー層
    に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射材を
    配列する塗膜形成方法であって、所定境界により区画さ
    れた複数領域におけるバインダー層の再帰反射材付着性
    を異ならせ、それぞれのバインダー層上に再帰反射材を
    塗着した後、余剰再帰反射材の除去を行って前記複数領
    域における再帰反射材の塗布率を異ならしめるようにし
    たことを特徴とする塗膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記再帰反射材の大きさをそれぞれの領
    域において異ならしめたことを特徴とする前記請求項5
    記載の塗膜形成方法。
  7. 【請求項7】 着色反射層上に形成されたバインダー層
    に対して塗着された状態でクリヤ塗膜中に再帰反射材を
    配列する塗膜形成方法であって、所定境界により区画さ
    れた複数領域に対して大きさの異なる再帰反射材を塗着
    するようにしたことを特徴とする塗膜形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019155761A (ja) * 2018-03-14 2019-09-19 株式会社小松プロセス 再帰反射性塗装物およびその製造方法

Citations (3)

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