JPH07249717A - 放熱基板材料 - Google Patents
放熱基板材料Info
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- JPH07249717A JPH07249717A JP6065701A JP6570194A JPH07249717A JP H07249717 A JPH07249717 A JP H07249717A JP 6065701 A JP6065701 A JP 6065701A JP 6570194 A JP6570194 A JP 6570194A JP H07249717 A JPH07249717 A JP H07249717A
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- JP
- Japan
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- copper
- composite
- impregnant
- thermal conductivity
- heat dissipation
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23K—SOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
- B23K20/00—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating
- B23K20/04—Non-electric welding by applying impact or other pressure, with or without the application of heat, e.g. cladding or plating by means of a rolling mill
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
- H01L2924/00—Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
- H01L2924/0001—Technical content checked by a classifier
- H01L2924/0002—Not covered by any one of groups H01L24/00, H01L24/00 and H01L2224/00
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 線膨張係数が半導体素子のそれに近似すると
ともに、良好な熱伝導率、塑性加工性及び機械加工性を
備えた放熱用基板材料を提供する。 【構成】 モリブデンまたはタングステンの金属細線を
編んだ金属網に銅、銅−タングステンまたは銅−モリブ
デンからなる含浸材を含浸させて一体化したことを特徴
とする放熱基板用材料。
ともに、良好な熱伝導率、塑性加工性及び機械加工性を
備えた放熱用基板材料を提供する。 【構成】 モリブデンまたはタングステンの金属細線を
編んだ金属網に銅、銅−タングステンまたは銅−モリブ
デンからなる含浸材を含浸させて一体化したことを特徴
とする放熱基板用材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子を搭載する
ための放熱用基板材料に関し、より詳しくは、線膨張係
数が半導体素子(一般的にはSi、GaAs等が使用さ
れる)のそれに近似するとともに、良好な熱伝導率、塑
性加工性及び機械加工性を備えた放熱用基板材料に関す
るものである。
ための放熱用基板材料に関し、より詳しくは、線膨張係
数が半導体素子(一般的にはSi、GaAs等が使用さ
れる)のそれに近似するとともに、良好な熱伝導率、塑
性加工性及び機械加工性を備えた放熱用基板材料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】IC,LSI,VLSI,ダイオード等
に使われる各種の基板は、使用中の発熱によって昇温す
るので、性能を劣化させないよう、これを如何に冷却す
るかが重要な課題となっている。これを解決すべく、一
般には各種基板に金属製放熱基板材料いわゆるヒ−トシ
ンクを接合して放熱を行う冷却方法が採用されている。
この種の半導体搭載用放熱基板材料には良好な熱伝導性
が要求されるが、これに加えて線膨張係数が半導体素子
および他のパッケージ構成材料や回路基板のそれに近似
している事、更に塑性加工性や機械加工性が良く安価に
製造出来る事も欠かせない特性とされる。放熱基板に求
められる上記要求特性を一応は満たす材料として、C
u,Mo,W,Ni−Fe合金,Ni−Co−Fe合
金,Al,Si等の単体部材を組み立てたもの、及びこ
れら単体材料の複合体が知られている。前記単体の組立
材は、各部材間の熱膨張係数差により接触面積を大きく
出来ないため、熱抵抗を一定レベル以下に出来ず、設
計、製造にも制約を受けるという問題点がある。
に使われる各種の基板は、使用中の発熱によって昇温す
るので、性能を劣化させないよう、これを如何に冷却す
るかが重要な課題となっている。これを解決すべく、一
般には各種基板に金属製放熱基板材料いわゆるヒ−トシ
ンクを接合して放熱を行う冷却方法が採用されている。
この種の半導体搭載用放熱基板材料には良好な熱伝導性
が要求されるが、これに加えて線膨張係数が半導体素子
および他のパッケージ構成材料や回路基板のそれに近似
している事、更に塑性加工性や機械加工性が良く安価に
製造出来る事も欠かせない特性とされる。放熱基板に求
められる上記要求特性を一応は満たす材料として、C
u,Mo,W,Ni−Fe合金,Ni−Co−Fe合
金,Al,Si等の単体部材を組み立てたもの、及びこ
れら単体材料の複合体が知られている。前記単体の組立
材は、各部材間の熱膨張係数差により接触面積を大きく
出来ないため、熱抵抗を一定レベル以下に出来ず、設
計、製造にも制約を受けるという問題点がある。
【0003】このため、単体の複合体が一般に使われて
いるが、複合体にも以下のような問題がある。上記複合
体の製造には、主として「板クラッド法」と「粉末焼結
法」とが採用されており、このうち板クラッド法は、熱
伝導率が大きくかつ熱膨張係数の大きな材料(例えばC
u等)と、熱伝導率が小さくかつ線膨張係数が小さい材
料(例えばNi−Fe合金、Ni−Co−Fe合金等)
との組合わせによる多層の板状素材を積層圧接する方法
であり、複合体の工業的な量産が可能で比較的安価で大
面積の基板を得る事が出来る反面、複合体の特性に異方
性が生じ、しかも接合が困難である等の問題がある。即
ちクラッド板複合体は板面方向の熱伝導性は良好である
が、板厚方向には悪い。又線膨張係数も板面方向には低
いが板厚方向には高くなる。従って回路組立の際に搭載
された素子にクラックや剥離が生じたり、リ−クして半
導体そのものの機能や寿命を落とす懸念がある。
いるが、複合体にも以下のような問題がある。上記複合
体の製造には、主として「板クラッド法」と「粉末焼結
法」とが採用されており、このうち板クラッド法は、熱
伝導率が大きくかつ熱膨張係数の大きな材料(例えばC
u等)と、熱伝導率が小さくかつ線膨張係数が小さい材
料(例えばNi−Fe合金、Ni−Co−Fe合金等)
との組合わせによる多層の板状素材を積層圧接する方法
であり、複合体の工業的な量産が可能で比較的安価で大
面積の基板を得る事が出来る反面、複合体の特性に異方
性が生じ、しかも接合が困難である等の問題がある。即
ちクラッド板複合体は板面方向の熱伝導性は良好である
が、板厚方向には悪い。又線膨張係数も板面方向には低
いが板厚方向には高くなる。従って回路組立の際に搭載
された素子にクラックや剥離が生じたり、リ−クして半
導体そのものの機能や寿命を落とす懸念がある。
【0004】一方、粉末焼結法には、混合焼結法と溶浸
法があり、前者は複合化しようとする金属粉末(例えば
Cu,W)を混合して、加圧成形した後、焼結して固め
る方法であり、同一のCu含有率であれば溶浸法のもの
より線膨張係数が大きくなるという好ましくない傾向が
ある。
法があり、前者は複合化しようとする金属粉末(例えば
Cu,W)を混合して、加圧成形した後、焼結して固め
る方法であり、同一のCu含有率であれば溶浸法のもの
より線膨張係数が大きくなるという好ましくない傾向が
ある。
【0005】後者は、W粉末をプレス成形して焼結する
ことにより、微細な空孔が均一にかつ開放して分布した
多孔質体のスケルトンを形成した後、この多孔質体に溶
融Cuを含浸させる方法であり、この方法で得られる複
合体は、WスケルトンがCuの熱膨張を拘束するため、
好適な線膨張係数の実現が可能である。このため、放熱
基板として用いられるCu−W複合体は、好ましい熱膨
張と、高熱伝導性を有する製品の実現に有利な「溶浸
法」で製造されるのが一般的であるが、この方法は、コ
ストが高く、しかも加工性が悪いため用途面で制約を受
ける。
ことにより、微細な空孔が均一にかつ開放して分布した
多孔質体のスケルトンを形成した後、この多孔質体に溶
融Cuを含浸させる方法であり、この方法で得られる複
合体は、WスケルトンがCuの熱膨張を拘束するため、
好適な線膨張係数の実現が可能である。このため、放熱
基板として用いられるCu−W複合体は、好ましい熱膨
張と、高熱伝導性を有する製品の実現に有利な「溶浸
法」で製造されるのが一般的であるが、この方法は、コ
ストが高く、しかも加工性が悪いため用途面で制約を受
ける。
【0006】以上に述べたように、従来知られていた放
熱用基板材料の中、板クラッド材は量産が可能で、安価
に大面積の基板を得る事が出来るが、熱伝導率、熱膨張
率の異方性が大きいという問題があり、粉末焼結材は熱
伝導率及び熱膨張率には異方性がなく、特性的に好適な
ものが得易いが、難加工性で製造コストが高くなるた
め、両者共必ずしも満足できる放熱基板材料とは言えな
かった。
熱用基板材料の中、板クラッド材は量産が可能で、安価
に大面積の基板を得る事が出来るが、熱伝導率、熱膨張
率の異方性が大きいという問題があり、粉末焼結材は熱
伝導率及び熱膨張率には異方性がなく、特性的に好適な
ものが得易いが、難加工性で製造コストが高くなるた
め、両者共必ずしも満足できる放熱基板材料とは言えな
かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、良好
な塑性加工性、機械加工性および熱伝導率を備え、しか
も熱伝導率、熱膨張率の異方性を極力抑えた放熱基板材
料を提供することを課題としている。
な塑性加工性、機械加工性および熱伝導率を備え、しか
も熱伝導率、熱膨張率の異方性を極力抑えた放熱基板材
料を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、本
発明にかかる放熱基板材料は、モリブデンまたはタング
ステンの金属細線を編んだ金属網に銅、銅−タングステ
ンまたは銅−モリブデンからなる含浸材を含浸させて一
体化したことを特徴としている。含浸材として用いる銅
の形状は、粉末状、液体状、板状、棒状等いかなる形状
でもよく、材質としては無酸素銅もしくは不純物の少な
い高純度の銅が好ましい。また、含浸材として、銅−タ
ングステン合金(Cu−W)または銅−モリブデン合金
(Cu−Mo)を用いる場合は、銅が溶融した時にタン
グステンまたはモリブデンがブロック状で残留せず、分
散するような組成とするのが好ましく、量的には銅(C
u)を40%(重量%、以下同じ)以上含有するもの
が、冷間又は熱間で良好な塑性加工性を示すので好まし
い。特に、銅−タングステン合金の場合は、銅の含有量
が45%以上であるのが好ましい。なお、これらの複合
材料では、銅の含有量の上限は、99%程度まで可能で
ある。
め、本発明は次のような構成を採用した。すなわち、本
発明にかかる放熱基板材料は、モリブデンまたはタング
ステンの金属細線を編んだ金属網に銅、銅−タングステ
ンまたは銅−モリブデンからなる含浸材を含浸させて一
体化したことを特徴としている。含浸材として用いる銅
の形状は、粉末状、液体状、板状、棒状等いかなる形状
でもよく、材質としては無酸素銅もしくは不純物の少な
い高純度の銅が好ましい。また、含浸材として、銅−タ
ングステン合金(Cu−W)または銅−モリブデン合金
(Cu−Mo)を用いる場合は、銅が溶融した時にタン
グステンまたはモリブデンがブロック状で残留せず、分
散するような組成とするのが好ましく、量的には銅(C
u)を40%(重量%、以下同じ)以上含有するもの
が、冷間又は熱間で良好な塑性加工性を示すので好まし
い。特に、銅−タングステン合金の場合は、銅の含有量
が45%以上であるのが好ましい。なお、これらの複合
材料では、銅の含有量の上限は、99%程度まで可能で
ある。
【0009】金属網はMo線又はW線を網に編んで形成
されるもので、このMo網又はW網と上記CuまたはC
uを好ましい量含有するCu−W又はCu−M0の含浸
材とを重ね合わせて非酸化性雰囲気中で銅の融点以上に
加熱し、含浸材を含浸させる。通常、この含浸によって
得られる複合体に研削等の機械加工を施して製品とする
が、含浸後の複合体を圧延して含浸材と金属網との密着
性を向上させるのが好ましい。
されるもので、このMo網又はW網と上記CuまたはC
uを好ましい量含有するCu−W又はCu−M0の含浸
材とを重ね合わせて非酸化性雰囲気中で銅の融点以上に
加熱し、含浸材を含浸させる。通常、この含浸によって
得られる複合体に研削等の機械加工を施して製品とする
が、含浸後の複合体を圧延して含浸材と金属網との密着
性を向上させるのが好ましい。
【0010】このようにして得られる複合体の熱膨張率
を所定の値に制御するためには、単位面積当りの網重量
とCu,Cu−W,Cu−MoのCu含有量及び板厚と
の関係を、予め実験的に確認された結果に基づいて調節
すればよい。例えば、含浸材であるCuとMo網の組み
合わせでは、Cu1重量部に対しMo網を2〜4重量部
とするのが適当である。また、Cu−W合金またはCu
−Mo合金とMo網の場合は、Cu−W合金またはCu
−Mo合金1重量部に対しMo網を2〜4重量部とする
のが好ましい。このMo網の代わりにW網を用いる場合
も、上記と同様な比率とするのが好ましい。
を所定の値に制御するためには、単位面積当りの網重量
とCu,Cu−W,Cu−MoのCu含有量及び板厚と
の関係を、予め実験的に確認された結果に基づいて調節
すればよい。例えば、含浸材であるCuとMo網の組み
合わせでは、Cu1重量部に対しMo網を2〜4重量部
とするのが適当である。また、Cu−W合金またはCu
−Mo合金とMo網の場合は、Cu−W合金またはCu
−Mo合金1重量部に対しMo網を2〜4重量部とする
のが好ましい。このMo網の代わりにW網を用いる場合
も、上記と同様な比率とするのが好ましい。
【0011】Mo網、W網としては、2から10μmの
Niメッキを施した線を用いて編んだものが好ましい。
線の状態でメッキを施さず、編み上がった金属網に2〜
10ミクロンのメッキを施してもよい。この金属網は、
有機洗浄、酸洗い、電解研摩による表面処理も有効であ
るが、Niメッキが最もよい親和性を示す。また、Ni
メッキの代わりにCuメッキを施したものもよい親和性
を示すので、用途に応じて選択すればよい。なお、金属
網は、1枚だけでもよいが、複数枚を重ねあわせて使用
すれば、厚みと性質を調節するのが容易である。
Niメッキを施した線を用いて編んだものが好ましい。
線の状態でメッキを施さず、編み上がった金属網に2〜
10ミクロンのメッキを施してもよい。この金属網は、
有機洗浄、酸洗い、電解研摩による表面処理も有効であ
るが、Niメッキが最もよい親和性を示す。また、Ni
メッキの代わりにCuメッキを施したものもよい親和性
を示すので、用途に応じて選択すればよい。なお、金属
網は、1枚だけでもよいが、複数枚を重ねあわせて使用
すれば、厚みと性質を調節するのが容易である。
【0012】複合体に圧延加工を施す場合は、圧延後の
厚さを含浸後の初期断面厚さの3/5以下にすることに
より、未接合部分を完全除去出来るので、この程度の圧
延加工を施しておくのが好ましい。図1乃至図3はこの
製法を模式的に表すもので、含浸(溶浸ともいう)用耐
熱ボ−ト1に金属網2を容れ、その上に含浸材3を載せ
て高温で加熱し、含浸材の銅を溶融させる。すると、含
浸材が金属網中に浸透し、金属網2と含浸材3とが一体
化する。図2は含浸後の複合体4を示すもので、これに
必要な圧延加工を施して、図3に示すような放熱基板材
料(製品)5とする。
厚さを含浸後の初期断面厚さの3/5以下にすることに
より、未接合部分を完全除去出来るので、この程度の圧
延加工を施しておくのが好ましい。図1乃至図3はこの
製法を模式的に表すもので、含浸(溶浸ともいう)用耐
熱ボ−ト1に金属網2を容れ、その上に含浸材3を載せ
て高温で加熱し、含浸材の銅を溶融させる。すると、含
浸材が金属網中に浸透し、金属網2と含浸材3とが一体
化する。図2は含浸後の複合体4を示すもので、これに
必要な圧延加工を施して、図3に示すような放熱基板材
料(製品)5とする。
【0013】本発明の放熱基板材料は、線材を熱膨張率
制御材としているため、粉末焼結法や含浸法により製造
した物よりも熱膨張率制御力が優れる。同一の熱膨張率
を得るにもさらに多くのCuを含有する事が出来、熱伝
導率を更に改善することが出来る。
制御材としているため、粉末焼結法や含浸法により製造
した物よりも熱膨張率制御力が優れる。同一の熱膨張率
を得るにもさらに多くのCuを含有する事が出来、熱伝
導率を更に改善することが出来る。
【0014】また、W線やMo線を網にしてあるため平
面方向の熱膨張係数異方性及び熱伝導率異方性が少な
い。さらにCu−Mo,Cu−W含浸材との組合わせ
は、その含有Mo、W粉末量が多いほど複合体の熱膨張
率及び熱伝導率の異方性が減少する。
面方向の熱膨張係数異方性及び熱伝導率異方性が少な
い。さらにCu−Mo,Cu−W含浸材との組合わせ
は、その含有Mo、W粉末量が多いほど複合体の熱膨張
率及び熱伝導率の異方性が減少する。
【0015】さらに、圧延、打抜きの加工性がよいた
め、量産に適しており、従って製品の種類によっては製
造コストの大幅な削減が図れるのである。
め、量産に適しており、従って製品の種類によっては製
造コストの大幅な削減が図れるのである。
【0016】なお、含浸材としてCu−MoやCu−W
を用いる場合は、含浸部にCuとMoまたはWの比重差
による組成の傾斜を生じさせ、段階的に性質を制御する
傾斜機能材料とすることもできるので、熱膨張係数や熱
伝導率の優れた材料を得ることができる。
を用いる場合は、含浸部にCuとMoまたはWの比重差
による組成の傾斜を生じさせ、段階的に性質を制御する
傾斜機能材料とすることもできるので、熱膨張係数や熱
伝導率の優れた材料を得ることができる。
【0017】
(実施例1)線径0.5mmのMo線に厚さ3〜5μm
のNiメッキを施し、600℃で焼き締めしたMo線で
眼開き15メッシュに編んだMo網2枚を積層して耐熱
ボ−トに容れ、その上に無酸素銅板を載せてH2 雰囲気
中、14.4ks(4時間)で1573Kまで昇温し、
所定の温度になった時点でH2 雰囲気からN2 雰囲気に
切り替えて、1.8ks(30分間)保持して含浸させ
た。得られた複合体を水素炎バーナで約100度に温
め、鍛造機で厚さを整えたのち、この鍛造板をH2 雰囲
気中、973K、0.9ks間加熱して、クロス圧延
し、2.0mm厚さとした。各圧延率は15%とした。
この熱間圧延板をスケールとりのため、硝酸と硫酸の混
酸(1+1)に浸漬、溶解して厚さを1.8mmとし
た。ワ−クロ−ル及び圧延板を333Kから337Kに
温めて、各圧延率10%で延圧して1.00mmとし
た。この圧延板を所定の形状に打ち抜き、上下面をラッ
プ加工して製品(放熱基板材料)とした。得られた打ち
抜き板の熱膨張係数は、板厚方向に対して垂直方向は
6.12×10-6/℃、平行方向は7.80×10-6/
℃であり、熱伝導率は230W/m・Kであった。
のNiメッキを施し、600℃で焼き締めしたMo線で
眼開き15メッシュに編んだMo網2枚を積層して耐熱
ボ−トに容れ、その上に無酸素銅板を載せてH2 雰囲気
中、14.4ks(4時間)で1573Kまで昇温し、
所定の温度になった時点でH2 雰囲気からN2 雰囲気に
切り替えて、1.8ks(30分間)保持して含浸させ
た。得られた複合体を水素炎バーナで約100度に温
め、鍛造機で厚さを整えたのち、この鍛造板をH2 雰囲
気中、973K、0.9ks間加熱して、クロス圧延
し、2.0mm厚さとした。各圧延率は15%とした。
この熱間圧延板をスケールとりのため、硝酸と硫酸の混
酸(1+1)に浸漬、溶解して厚さを1.8mmとし
た。ワ−クロ−ル及び圧延板を333Kから337Kに
温めて、各圧延率10%で延圧して1.00mmとし
た。この圧延板を所定の形状に打ち抜き、上下面をラッ
プ加工して製品(放熱基板材料)とした。得られた打ち
抜き板の熱膨張係数は、板厚方向に対して垂直方向は
6.12×10-6/℃、平行方向は7.80×10-6/
℃であり、熱伝導率は230W/m・Kであった。
【0018】(実施例2)平均粉末粒子サイズ2μmの
W粉末と平均粒子サイズ2.5μmのCu粉末を各々3
0重量%、70重量%配合して、エタノール中でボール
ミル混合した。混合粉末を乾燥、圧粉成形して、H2 雰
囲気中、1273Kで3.6ks焼結した。焼結上がり
板厚を5mmとした。焼結体の圧延には、各パス毎に1
123K、0.6ks間加熱した。各パス毎の圧延率は
15%とし、W粉末の一方向展延を避けるため、クロス
圧延した。板厚0.067mmで硝酸と硫酸の混酸(1
+1)でスケール取り酸洗いして板厚を0.05mmと
した。この圧延Cu−W合金板を含浸材として、上記
(実施例1)と同様なNiメッキMo線網とを重ね合わ
せて含浸させた。以後(実施例1)と同様の工程を通っ
て1.00mmの複合体を得、打ち抜き加工、ラップ処
理して製品とした。得られた打ち抜き板の熱膨張係数は
板厚方向に対して垂直方向は6.05×10-6/℃、平
行方向は7.13×10-6/℃であり、熱伝導率は22
5W/m・Kであった。
W粉末と平均粒子サイズ2.5μmのCu粉末を各々3
0重量%、70重量%配合して、エタノール中でボール
ミル混合した。混合粉末を乾燥、圧粉成形して、H2 雰
囲気中、1273Kで3.6ks焼結した。焼結上がり
板厚を5mmとした。焼結体の圧延には、各パス毎に1
123K、0.6ks間加熱した。各パス毎の圧延率は
15%とし、W粉末の一方向展延を避けるため、クロス
圧延した。板厚0.067mmで硝酸と硫酸の混酸(1
+1)でスケール取り酸洗いして板厚を0.05mmと
した。この圧延Cu−W合金板を含浸材として、上記
(実施例1)と同様なNiメッキMo線網とを重ね合わ
せて含浸させた。以後(実施例1)と同様の工程を通っ
て1.00mmの複合体を得、打ち抜き加工、ラップ処
理して製品とした。得られた打ち抜き板の熱膨張係数は
板厚方向に対して垂直方向は6.05×10-6/℃、平
行方向は7.13×10-6/℃であり、熱伝導率は22
5W/m・Kであった。
【0019】(実施例3)上記(実施例1)と同様なニ
ッケルメッキを施したMo網を耐熱ボ−ト内に積層し、
高純度Cu粉末を充填した。これに(実施例1)と同様
な処理を施して打ち抜き板を得た。この打ち抜き板の熱
膨張係数は、板厚方向に対して垂直方向は6.12×1
0-6/℃、平行方向は7.80×10-6/℃であり、熱
伝導率は230W/m・Kであった。
ッケルメッキを施したMo網を耐熱ボ−ト内に積層し、
高純度Cu粉末を充填した。これに(実施例1)と同様
な処理を施して打ち抜き板を得た。この打ち抜き板の熱
膨張係数は、板厚方向に対して垂直方向は6.12×1
0-6/℃、平行方向は7.80×10-6/℃であり、熱
伝導率は230W/m・Kであった。
【0020】(実施例4)線径0.1mmのW線に上記
(実施例1)と同様なNiメッキを施したものでW線網
をつくり、これを2枚積層して耐熱ボ−ト内にいれ、そ
の上に無酸素銅板を載せた。これに上記(実施例1)と
同様な処理を施して打ち抜き板を得た。この打ち抜き板
の熱膨張係数は、板厚方向に対して垂直方向は5.70
x10-6/℃、平行方向は7.00x10-6/℃であ
り、熱伝導率は245W/m・Kであった。
(実施例1)と同様なNiメッキを施したものでW線網
をつくり、これを2枚積層して耐熱ボ−ト内にいれ、そ
の上に無酸素銅板を載せた。これに上記(実施例1)と
同様な処理を施して打ち抜き板を得た。この打ち抜き板
の熱膨張係数は、板厚方向に対して垂直方向は5.70
x10-6/℃、平行方向は7.00x10-6/℃であ
り、熱伝導率は245W/m・Kであった。
【0021】
【発明の効果】以上の説明に説明したごとく、本発明に
かかる放熱基板材料は、熱膨張率の制御も容易で、混合
法や溶浸法により製造されたCu−W,Cu−Mo合金
放熱基板材料よりさらに向上した熱伝導率を持ってい
る。しかも圧延性、打ち抜き加工性に優れ、製造コスト
の低減化も可能である。
かかる放熱基板材料は、熱膨張率の制御も容易で、混合
法や溶浸法により製造されたCu−W,Cu−Mo合金
放熱基板材料よりさらに向上した熱伝導率を持ってい
る。しかも圧延性、打ち抜き加工性に優れ、製造コスト
の低減化も可能である。
【図1】含浸状態を表す断面図である。
【図2】含浸後の複合体の断面図である。
【図3】製品の断面図である。
1 耐熱ボ−ト 2 金属網 3 含浸材
Claims (1)
- 【請求項1】 モリブデンまたはタングステンの金属細
線を編んだ金属網に銅、銅−タングステンまたは銅−モ
リブデンからなる含浸材を含浸させて一体化したことを
特徴とする放熱基板用材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6065701A JPH07249717A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 放熱基板材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6065701A JPH07249717A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 放熱基板材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07249717A true JPH07249717A (ja) | 1995-09-26 |
Family
ID=13294586
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6065701A Pending JPH07249717A (ja) | 1994-03-08 | 1994-03-08 | 放熱基板材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07249717A (ja) |
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- 1994-03-08 JP JP6065701A patent/JPH07249717A/ja active Pending
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