JPH07248384A - 放射線検出装置 - Google Patents
放射線検出装置Info
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- JPH07248384A JPH07248384A JP6038379A JP3837994A JPH07248384A JP H07248384 A JPH07248384 A JP H07248384A JP 6038379 A JP6038379 A JP 6038379A JP 3837994 A JP3837994 A JP 3837994A JP H07248384 A JPH07248384 A JP H07248384A
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Abstract
エネルギ分解能の高い電気冷却式半導体放射線検出装置
を提供する。 【構成】 作動ガスを圧縮するための電気的に駆動され
る圧縮機を有し、10Hz〜400HzのサイクルでH
eガスの膨張を行っているHeガス冷凍機と、前記圧縮
機に所定の間隔で間欠的に駆動電力を供給するための駆
動電力供給手段と、前記Heガス冷凍機によって冷却さ
れる検出器とを含む。前記駆動電力供給手段は、前記圧
縮機に駆動電力を供給する駆動期間と、駆動電力を供給
しない停止期間とを交互に周期的に発生させる構成とし
てもよい。さらに、前記検出器を半導体放射線検出素子
とし、前記停止期間の開始から所定の遅延時間経過後、
所定の測定時間のみ前記半導体放射線検出素子から出力
された放射線検出信号を分析する検出信号分析手段とを
設けてもよい。
Description
電気を用いて検出素子を冷却する電気冷却式検出装置に
関する。
る半導体放射線検出装置は、原子炉関連施設のガンマ
線、X線等の放射線の測定のみならず、核物理、宇宙物
理、核化学等の放射線計測分野に幅広く利用される。
窒素冷却型半導体放射線検出装置を示す。冷却槽102
の中に液体窒素103が充填されている。冷却槽102
の側壁に取り付けられたパイプ108及びフランジ10
7を通して冷却棒104が延在し、冷却棒104の先端
に半導体放射線検出素子101が取り付けられている。
フランジ107には、真空容器105が気密に取り付け
られており、冷却棒104及び半導体放射線検出素子1
01は真空容器105内に密閉されている。半導体放射
線検出素子101は、冷却棒104を通して液体窒素温
度近傍まで冷却される。
側面上に載置されている。半導体放射線検出素子101
から出力された放射線検出信号は、図示しないリード線
を介して前置信号増幅器106に入力される。前置信号
増幅器106は、入力された放射線検出信号を増幅し、
後段の放射線信号収集回路に出力する。
ズドサイクルのHe冷却器を使用した半導体放射線検出
装置を示す。圧縮機110がパイプ111によって断熱
圧縮部112に接続されている。断熱圧縮部112から
パイプ113を通してシリンダ116が延在している。
シリンダ116先端の冷却部114には、緩衝材115
を介して半導体放射線検出素子101が取り付けられて
いる。
付けられており、半導体放射線検出素子101、緩衝材
115及びシリンダ116が真空容器105内に密閉さ
れている。圧縮されたHeは冷却部114で断熱膨張
し、冷却部114が冷却される。さらに、緩衝材115
を介して半導体放射線検出素子101が冷却される。
06が載置されている。前置信号増幅器106は、図1
4の場合と同様に放射線検出信号を増幅し、後段の放射
線信号収集回路に出力する。
冷却型半導体放射線検出装置では、半導体放射線検出素
子を冷却するために液体窒素を用いる。従って、測定時
に液体窒素を準備する必要があり、簡便に検出装置を使
用することが困難であり、使用場所も限られる。また、
冷却槽を用いる必要があるため、小型化することが困難
である。
却器では、構造上、冷却部114における振動の発生を
避けられない。冷却部114の振動によりマイクロフォ
ニック雑音が発生する。マイクロフォニック雑音は、放
射線検出装置の重要な性能であるエネルギ分解能を劣化
させる原因となる。
線信号近辺まで広がるため、信号処理技術のみでマイク
ロフォニック雑音を取り除くことは困難である。マイク
ロフォニック雑音の影響を低減するため、冷却部114
と半導体放射線検出素子101との間に振動を吸収する
ための緩衝材115が挿入されている。このため、測定
時には緩衝材115をも冷却する必要があり、大きな冷
却能力が必要となる。
がなく、小型でかつエネルギ分解能の高い電気冷却式半
導体放射線検出装置を提供することである。
動ガスを圧縮するための電気的に駆動される圧縮機を有
し、10Hz〜400HzのサイクルでHeガスの膨張
を行っているHeガス冷凍機と、前記圧縮機に所定の間
隔で間欠的に駆動電力を供給するための駆動電力供給手
段とを含む。
動電力を供給する駆動期間と、駆動電力を供給しない停
止期間とを交互に周期的に発生させる構成としてもよ
い。さらに、前記Heガス冷凍機の冷却部に取り付けら
れた半導体放射線検出素子と、前記停止期間の開始から
所定の遅延時間経過後、所定の測定時間のみ前記半導体
放射線検出素子から出力された放射線検出信号を分析す
る検出信号分析手段とを設けてもよい。
り、常時駆動電力を供給する場合に比較して冷却部の振
動を低減することができる。冷却部に半導体放射線検出
素子を取り付けて放射線検出を行う場合は、半導体放射
線検出素子から発生するマイクロフォニック雑音を低減
することができる。このため、放射線検出のエネルギ分
解能を向上することができる。
より、ピストンを積極的に駆動する期間と、ピストンが
平衡位置にほぼ静止した期間とに分割することができ
る。ピストンがほぼ静止している期間は、マイクロフォ
ニック雑音の発生がさらに少ない。
のみ、放射線検出信号を収集し分析することにより、マ
イクロフォニック雑音の影響をあまり受けないで放射線
を検出することができる。このため、放射線検出のエネ
ルギ分解能をさらに向上させることができる。
線検出装置の概略を説明する。図1は、本発明の実施例
による放射線検出装置のブロック図を示す。放射線検出
装置は、放射線検出部10、正弦波駆動電源部30、放
射線検出信号収集部40、温度制御部50及び増幅器6
0から構成されている。
子とスターリング冷凍機とを含んで構成されている。正
弦波駆動電源部30から放射線検出部10にスターリン
グ冷凍機駆動用の電源が供給されている。
と、放射線検出部10は放射線検出信号を増幅器60に
送出する。増幅器60は、放射線検出信号を増幅し放射
線検出信号収集部40へ出力する。
動電源部30から放射線検出信号収集のためのタイミン
グ信号が供給されている。放射線検出信号収集部40
は、このタイミング信号に合わせて放射線検出信号を収
集し信号処理を行う。
の温度データが温度制御部50に与えられている。温度
制御部50は、予め設定されている基準温度と半導体放
射線検出素子の温度とを比較する。比較結果により、正
弦波駆動電源部30の制御信号を形成出力する。正弦波
駆動電源部30は、この制御信号に基づきスターリング
冷凍機の駆動用電源を制御し、半導体放射線検出素子の
温度を基準温度に維持する。
る。図2は、図1に示す放射線検出部10の概略図を示
す。圧縮機11に正弦波駆動電源部30から駆動電源が
供給されている。圧縮機11は、接続管13を介して等
温圧縮部12に接続されており、一定周期で圧縮された
ヘリウムガスを導入する。圧縮機11と等温圧縮部12
との間で、接続管13を通して圧縮されたまたは膨張し
たヘリウムガスが移送される。
有するシリンダ23が接続されている。シリンダ23内
には蓄冷機能を有するピストン(ディスプレーサ)が挿
入されており、等温圧縮部12に導入された圧縮ヘリウ
ムの圧力変化と位相をずらせてピストンが図の左右方向
に往復運動する。
5が装着されている。半導体放射線検出素子には、Ge
またはSi検出素子が使用される。半導体放射線検出素
子15、冷却部14及びシリンダ23は真空容器16内
に配置され密封されている。真空容器16には真空バル
ブ17が設けられており、内部を高真空に排気すること
ができる。
号増幅器前段回路18が取り付けられており、半導体放
射線検出素子15と接続されている。前置信号増幅器前
段回路18から引き出された信号線及び回路配線19
は、ハーメチックシール20を通して真空容器16の外
部に設けられた前置信号増幅器後段回路21に導かれて
いる。前置信号増幅器後段回路21の出力信号は増幅器
60に供給されている。
サ24が取り付けられている。温度センサ24から引き
出された信号線25は、ハーメチックシール20を通し
て真空容器16の外部に導出され、温度制御部50に接
続されている。真空容器16、等温圧縮部12及び圧縮
機11は支持台22に固定されている。
mm、長さ20mmで容積が15cm3 のクローズドエ
ンド型高純度Ge検出器を用いた。スターリング冷凍機
には、最大動作定格AC電圧11V、電流6.5Aのリ
ニアモータ駆動、冷却能力1.5W(80K)のものを
用いた。
されると、圧縮機11のピストンが直接直線駆動され
る。ピストンが一方向へ直線駆動されることにより、ヘ
リウムガスが圧縮され、接続管13を通って膨張部へ供
給され、逆方向へ直線駆動されることにより、膨張部へ
回収される。このようにして、等温圧縮部12へのヘリ
ウムガスの導入、排気が周期的に繰り返される。
排気と一定位相ずれてシリンダ23内のピストンが左右
に往復運動する。ピストンの左側のシリンダ内空間でヘ
リウムガスが膨張し冷却部14が冷却される。
半導体放射線検出素子15に
放射線1が入射すると放射線検出信号が生じ、前置信号
増幅器前段回路18に放射線検出信号が入力される。放
射線検出信号は、前置信号増幅器前段回路18及び前置
信号増幅器後段回路21により増幅されて、増幅器60
に与えられる。
センサ24により電気信号に変換され、信号線25を通
って温度制御部50に与えられる。図3は、図1に示す
正弦波駆動電源部30及び放射線検出信号収集部40の
ブロック図を示す。
1、同期信号発生回路32、間引き間隔設定回路33、
ゲート回路34及びDCサーボアンプ35から構成され
ている。放射線検出信号収集部40は、遅延回路41、
放射線信号用ゲート信号発生回路42、ゲート回路43
及び波高分析装置44から構成されている。以下に、図
4を参照しつつ、正弦波駆動電源部30及び放射線検出
信号収集部40の機能について説明する。
検出信号収集部40の各部の信号波形のタイミングチャ
ートを示す。正弦波発生器31は所定の周波数の正弦波
Aを発生し、同期信号発生回路32に正弦波を供給す
る。同期信号発生回路32は、入力された正弦波を矩形
波Bに変換して間引き間隔設定回路33に供給する。
形波Bの2周期のうち1周期のみがローレベル、他の1
周期がハイレベルとなる矩形波が周期的に現れる間引き
用ゲート信号Cを発生する。
ーレベルになる場合を示したが、2n周期のうち連続す
るn周期をローレベルとしてもよい。例えば、3周期連
続してハイレベルとし、続く3周期を連続してローレベ
ルとしてもよい。さらに、任意のn周期のうち連続する
m周期のみがローレベルとなるような間引き用ゲート信
号を発生してもよい。n周期のうちm周期のみがローレ
ベルとなるような間引き用ゲート信号を発生する場合の
m/nを間引き率と呼ぶ。
引き間隔設定回路33から間引き用ゲート信号Cが入力
され、他方の入力端子には、正弦波発生器31から正弦
波Aが入力されている。ゲート回路34の出力端子に
は、間引き用ゲート信号Cがハイレベルの間のみ正弦波
が出力され、ローレベルの間は信号は出力されない。従
って、ゲート回路34の出力端子には、図4に示すよう
に、周期的に間引きされた正弦波Dが出力される。
ンプ35に接続されており、DCサーボアンプ35に
は、周期的に間引かれた正弦波Dが入力されている。D
Cサーボアンプ35は、周期的に間引かれた正弦波Dを
増幅し、放射線検出部10の圧縮機11(図2に示す)
に供給する。
波が供給されている期間は積極的に駆動力が与えられ、
直線駆動される。正弦波が供給されていない期間は駆動
力が与えられず、慣性によりわずかに振動しても、ほと
んど中立の位置に静止した状態となる。半導体放射線検
出素子から発生するマイクロフォニック雑音信号は、ピ
ストンが駆動されている期間は大きく、中立位置に静止
している期間は小さい。
止しないため、実効的にピストンが停止している時間
は、駆動電力の供給を停止している時間よりも短い。従
って、間引き率を1/2からn/(2n)、(nは2以
上の整数)とすることにより、実効的にピストンが停止
している時間を長くすることができる。
音信号Hは間引き用ゲート信号Cが立ち上がってから一
定時間遅れて大きくなり、立ち下がってから一定時間遅
れて小さくなる。
ト信号Cの立ち下がりに同期した周期的なパルスを有す
る間引き信号Fを発生し、放射線検出信号収集部40の
遅延回路41に供給する。遅延回路41は、間引き信号
Eを所定時間遅延させて、放射線信号用ゲート信号発生
回路42に供給する。遅延時間は、間引き用ゲート信号
Cが立ち下がってからマイクロフォニック雑音信号Hが
小さくなるまでの遅延時間とほぼ同等とするのが好まし
い。
遅延した間引き信号Fに同期して立ち上がり所定時間ハ
イレベルを維持する放射線検出信号用ゲート信号Gを発
生する。ハイレベルを維持する時間は、次周期の間引き
用ゲート信号Cの立ち上がりによってマイクロフォニッ
ク雑音信号Hが増大する直前までとするのが好ましい。
は増幅器60に入力される。増幅器60は、検出信号を
増幅して放射線検出信号Iを形成し、ゲート回路43の
一方の入力端子に供給する。ゲート回路43の他方の入
力端子には、放射線信号用ゲート信号発生回路42から
放射線検出信号用ゲート信号Gが入力されている。
出信号用ゲート信号Gがハイレベルの期間のみ信号が現
れ、その他の期間は信号が現れない。この信号が現れる
期間は、マイクロフォニック雑音信号Hのレベルが低い
期間とほぼ一致する。このようにして、ゲート回路43
の出力端子に、マイクロフォニック雑音の影響をあまり
受けていない放射線検出信号Jを取り出すことができ
る。
らマイクロフォニック雑音の影響をあまり受けていない
放射線検出信号Jが入力され、放射線信号用ゲート信号
発生回路42から放射線検出信号用ゲート信号Gが入力
されている。波高分析装置44は、放射線検出信号用ゲ
ート信号Gがハイレベルの時のみ、ゲート回路43から
放射線検出信号Jを取り込み、波高を分析する。
て、冷却開始からの経過時間に対する冷却部の温度変化
を示す。横軸は冷却開始からの経過時間を単位秒で表
し、縦軸は冷却部の温度を単位Kで表す。図中曲線p
1、p2、p3は、それぞれ、正弦波駆動電力を間引か
ない場合、間引き率1/10及び1/4の場合を示す。
なお、駆動電圧はいずれも11Vである。
なるが、間引き率1/4の場合であっても、約2時間で
液体窒素温度まで到達できることがわかる。図6は、ス
ターリング冷凍機の駆動電力のAC電圧を変化させた場
合、及び電圧一定で間引き率を変化させた場合の冷却部
の到達温度の変化を示す。横軸はAC駆動電圧を単位V
で表し、縦軸は到達温度を単位Kで表す。図中●はAC
電圧を変化させた場合の到達温度、○はAC電圧を11
V一定とし、間引き率を変化させた場合を示す。なお、
○の場合、横軸の値は、間引き率をAC電圧に換算した
ものである。例えば、間引き率m/nの場合の換算値は
11×(n−m)/nである。間引き率1/4の場合
は、11×(3/4)=8.25が対応するAC駆動電
圧となる。
2、1/3、1/4、1/5、1/10、0/1の場合
を示す。なお、間引き率0/1は間引かないで全周期正
弦波を供給する場合を示す。間引き率1/2のときの到
達温度は約94Kであり、間引き率を減少すると到達温
度は単調に減少し間引き率1/10のときの到達温度は
約46Kである。駆動電力を間引いた場合にも、電圧を
変化させた場合とほぼ同様の傾向を示すことがわかる。
従って、間引き率を変化させることにより冷却温度を制
御することができる。
する駆動電力を間引きし、放射線検出信号の測定を常時
行う場合について説明する。図7は、上記実施例による
放射線検出装置を使用し、60Co標準ガンマ線源を用い
1.33MeVガンマ線を測定して得られた波高分布特
性を示す。なお、測定と同時に図2に示す前置信号増幅
器前段回路18にパルサー信号を入力し、パルサー信号
に対する波高分布特性も測定した。横軸はチャンネル
数、縦軸はチャンネル当たりのカウント数を表す。図中
●は、AC駆動電源の電圧を11V、間引き率を1/2
とした場合、○は、電圧を6Vとし間引かない場合を示
す。図6から、間引き率が1/2の場合と、AC電源電
圧が6Vの場合で、ほぼ同等の冷却温度が得られること
がわかる。
に対するピークが現れ、チャンネル数3965付近にパ
ルサー信号に対するピークが現れている。標準ガンマ線
に対する波高分布特性の半値幅は、AC駆動電圧を6V
とした場合には3.4keVであるのに対し、間引き率
を1/2とした場合には2.8keVまで改善された。
同時に入力したパルサー信号についても、波高分布特性
の半値幅が2.5keVから1.8keVまで改善され
た。
器60の出力について、スペクトラムアナライザを用い
てマイクロフォニック雑音の測定を行った結果を示す。
横軸は周波数を単位kHzで表し、縦軸は信号レベルを
任意目盛で表す。曲線aは、AC駆動電源の電圧を6V
とした場合を示し、曲線bは、電圧を11V、間引き率
を1/2とした場合を示す。
とした場合に比べてマイクロフォニック雑音レベルが低
減され、特に周波数が15kHz以下で効果が大きいこ
とがわかる。このように、圧縮機の駆動電力を間引きし
て運転することにより、特に測定期間を駆動電力間引き
期間に同期させなくてもマイクロフォニック雑音を低減
することができる。
のように、マイクロフォニック雑音信号が小さい期間の
み測定する場合について説明する。図9は、放射線を照
射していない時の、図3に示す増幅器60の出力電圧及
び放射線信号用ゲート信号発生回路42から出力される
ゲート信号電圧を示す。横軸は任意の時刻を基準にした
経過時間を単位msec、左側縦軸は増幅器60の出力
電圧を、右側縦軸はゲート信号電圧を単位Vで表す。図
中の曲線aはゲート信号電圧、曲線bは増幅器の出力電
圧を示す。
で、増幅器60の出力電圧、すなわちマイクロフォニッ
ク雑音が比較的少ない。従って、この期間のみゲート信
号をハイレベルとし、図3に示すゲート回路43を開放
すればよい。
き開始時点から約15msec後にマイクロフォニック
雑音が小さくなっていることが判った。従って、図3に
示す遅延回路41の遅延時間を15msecとした。ま
た、上述の測定結果から、ゲート信号のパルス幅を5m
secとした。
り波高分布特性を測定した結果、標準ガンマ線及びパル
サー信号に対するピークの半値幅はそれぞれ2.5ke
V、1.6keVであった。このように、半値幅は、図
7に示すように圧縮機を間引き運転して常時測定する場
合に比べてさらに小さくなった。
て測定した場合の、標準ガンマ線及びパルサー信号に対
する半値幅はそれぞれ2.5keV、1.4keVであ
った。この測定結果は、マイクロフォニック雑音がない
場合の結果であるため、液体窒素冷却によって測定する
場合とほぼ同程度の特性と考えられる。従って、間引き
運転して、かつ圧縮機の駆動電力に同期して間欠的に測
定することにより、液体窒素による冷却の場合とほぼ同
様のエネルギ分解能を得ることができる。
機のピストンの往復運動の回数を減少することができる
ため、ポンプ及びスターリング冷凍機の寿命が延びると
いう効果も期待できる。
ク図を示す。放射線検出部10の温度センサから出力さ
れる温度信号がセンサ信号増幅器51に入力されてい
る。センサ信号増幅器51は、温度センサから入力され
た温度信号を増幅し比較回路53の一方の入力端子に与
える。温度設定回路52は、予め設定されている基準温
度に対応する基準温度信号を発生し、比較回路53の他
方の入力端子に与える。
ら入力された温度信号と温度設定回路52から入力され
た基準温度信号とを比較し、比較結果を出力する。比較
結果は、A/Dコンバータ54によりディジタル信号に
変換され間引き間隔選択回路55に入力される。
導体放射線検出素子の温度の比較結果から適切な間引き
率を選択する。例えば、検出温度が基準温度よりも高い
場合には間引き率を小さくし、検出温度が基準温度より
も低い場合には間引き率を大きくする。
た間引き率は、正弦波駆動電源部30の間引き間隔設定
回路33(図3)に入力される。間引き間隔設定回路3
3は、新たな間引き間隔で間引き用ゲート信号を発生す
る。これにより、放射線検出部10のスターリング冷凍
機の冷却能力が増減し、半導体放射線検出素子が基準温
度に維持される。
C駆動電源を1周期の整数倍ごとに間引く場合について
説明したが、半周期の整数倍ごとに間引き制御を行って
もよい。なお、1半周期毎に間引くと、出力には正電圧
または負電圧の一方しか現れない。この場合には、1周
期毎に正負を逆転させることにより、正電圧と負電圧が
交互に現れるようにすることができる。
駆動も可能となる。これにより、屋外での放射線測定も
容易になる。さらに、小型化されることにより、従来ア
ッセンブルの問題から測定が困難であったような場所で
の放射線測定も可能になる。
圧縮機の電源を供給する場合について説明したが、その
他の電源を使用してもよい。図11は、スイッチを使用
して圧縮機へ供給する電源をオンオフする場合の駆動電
力供給系のブロック図を示す。圧縮機11が、所定電
圧、所定周波数の正弦波電力を発生するAC電源回路7
0に接続されている。さらに、圧縮機11と直列にスイ
ッチ75が接続され、圧縮機11と並列にスイッチ74
が接続されている。スイッチ75を閉成することにより
圧縮機11に電源が供給され、スイッチ74を閉成する
ことにより圧縮機11の電源入力端子が短絡される。ス
イッチ74、75はトライアック等で構成されている。
路71に供給され、同期信号発生回路71は電源周波数
に同期した同期信号を発生する。同期信号発生回路71
から出力された同期信号は、電力供給期間設定回路72
及び出力抵抗短絡期間設定回路73に入力されている。
電力供給期間設定回路72は、予め与えられた電力供給
期間のみスイッチ75を閉成する。出力抵抗短絡期間設
定回路73は、電力が供給されない期間のみスイッチ7
4を閉成する。このとき、スイッチ74、75が同時に
閉成されることがないようにタイミング制御されてい
る。
成して圧縮機11の入力端子を短絡することにより、圧
縮機11のピストンに制動力が働く。このため、電力を
供給しない期間にピストンをほぼ中立の位置に停止させ
ることができる。
の間引き間隔設定回路26の出力信号を基に、放射線検
出信号の測定期間を一定時間遅延させる場合について説
明した。以下、その他の放射線検出信号測定期間の設定
方法について説明する。
の断面を示す。シリンダ23内に蓄冷機能を有するディ
スプレーサ80が収納されている。ディスプレーサ80
は、図の左右に往復運動可能である。ディスプレーサ8
0の左側の冷却部内空間でHeガスが断熱膨張し、右側
の等温圧縮部内空間でHeガスが等温圧縮される。ディ
スプレーサ80の右端面は、バネ83によりシリンダ2
3の内面に弾性的に取り付けられている。
てHeガスが移送されると、Heガスの移送周期よりも
一定周期遅れて図の左右に往復運動する。圧縮機(図示
しない)のピストンの駆動が停止すると、Heガスが移
送されなくなり、ディスプレーサ80は、ほぼ平衡位置
に停止する。
81が取り付けられている。シリンダ23の外側面に
は、ディスプレーサ80がほぼ平衡位置にあるときの磁
石81に対応する位置に磁気センサ82が取り付けられ
ている。ディスプレーサ80の動きの変化により磁気セ
ンサ82の出力信号が変化する。従って、磁気センサ8
2の出力信号からディスプレーサ80の動きを判断する
ことができる。
号収集部40に入力されている。放射線検出信号収集部
40は、ディスプレーサ80がほぼ停止しているとき
に、図3に示すゲート回路43を開き放射線検出信号を
波高分析装置44に取り込む。このように、ディスプレ
ーサの動きを直接検出して、放射線検出信号測定期間を
設定してもよい。
配置、またはバネ83に圧電センサを取り付けてもディ
スプレーサの動きを検出することができる。図13は、
ディスプレーサを積極的に駆動する例を示す。
レーサ80を駆動する例を示す。シリンダ23内に挿入
されたディスプレーサ80は、駆動棒94により等温圧
縮部12内の回転板90に接続されている。回転板90
の中心点は、図には示さないモータの回転軸に取り付け
られており、中心点の回りに回転する。回転板90が回
転することにより、ディスプレーサ80は図の左右方向
に往復運動する。
から駆動用電源が供給される。電源91は、放射線検出
信号収集部40に駆動情報を送出する。例えば、駆動期
間中のみハイレベルとなるような信号でもよい。電源9
1がモータを間欠的に駆動すると、ディスプレーサは、
往復運動と停止を繰り返し、圧縮機を間欠的に運転する
場合と同様の効果を得ることができる。
91から入力された駆動情報により、ディスプレーサ8
0の停止期間を検出できる。この停止期間中に放射線検
出信号を測定することにより、図1に示す実施例と同様
の効果を得ることができる。
ニア駆動する例を示す。等温圧縮部12内にディスプレ
ーサ80の運動方向と平行にコイル92が配置されてい
る。コイル92の内部にディスプレーサ80と接続され
た磁石93が挿入されている。コイル92には、電源9
1から電力が供給される。ディスプレーサ80の駆動機
構以外は、図13(A)と同様の構成である。図13
(B)に示す構成においても、図13(A)と同様の効
果を得ることができる。
用する場合について説明したが、その他のHeガス冷凍
機を使用してもよい。例えば、パルスチューブ冷凍機等
を使用してもよい。なお、圧縮機の間欠運転、またはデ
ィスプレーサの間欠駆動を行って十分な効果を得るため
には、Heガスの膨張を10Hz〜400Hzのサイク
ルで行うことが好ましい。
素子を冷却して放射線の検出を行う場合について説明し
たが、その他の検出器を使用してもよい。例えば、半導
体赤外線検出素子等を使用してもよい。
が、本発明はこれらに制限されるものではない。例え
ば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当
業者に自明であろう。
半導体放射線検出装置におけるマイクロフォニック雑音
の影響を低減しエネルギ分解能を向上することができ
る。
ク図である。
略図である。
及び放射線検出信号収集部のブロック図である。
号収集部の動作を説明するための信号のタイミングチャ
ートである。
機の経過時間に対する冷却温度の変化を示すグラフであ
る。
機のAC駆動電圧及び駆動電力の間引き率に対する到達
温度を示すグラフである。
機の駆動電力を間引きした場合としない場合の標準ガン
マ線測定における波高分布特性を示すグラフである。
機の駆動電力を間引きした場合としない場合のマイクロ
フォニック雑音レベルを示すグラフである。
機の駆動電力を間引きした場合のマイクロフォニック雑
音の時間変化、及びゲート電圧の時間変化を示すグラフ
である。
ロック図である。
供給系のブロック図である。
機のシリンダの断面図である。
機のシリンダの断面図である。
出装置の概略断面図である。
器を使用した半導体放射線検出装置の概略断面図であ
る。
Claims (14)
- 【請求項1】 作動ガスを圧縮するための電気的に駆動
される圧縮機(11)を有し、10Hz〜400Hzの
サイクルでHeガスの膨張を行っているHeガス冷凍機
と、 前記圧縮機に所定の間隔で間欠的に駆動電力を供給する
ための駆動電力供給手段(30)と、 前記Heガス冷凍機によって冷却される検出器とを含む
検出装置。 - 【請求項2】 前記駆動電力供給手段(30)は、 前記圧縮機(11)に駆動電力を供給する駆動期間と、
駆動電力を供給しない停止期間とを交互に周期的に発生
させる請求項1記載の検出装置。 - 【請求項3】 前記駆動電力は、所定周波数の交流電力
である請求項1または2記載の検出装置。 - 【請求項4】 前記圧縮機(11)は、リニアモータに
よりピストンが駆動される請求項1〜3のいずれかに記
載の検出装置。 - 【請求項5】 前記交流電力が正弦波形である請求項3
記載の検出装置。 - 【請求項6】 前記駆動期間及び停止期間は、前記所定
周波数の半周期の整数倍になるように選択されている請
求項3記載の検出装置。 - 【請求項7】 前記検出器は半導体放射線検出素子(1
5)であり、 さらに、前記停止期間の開始から所定の遅延時間経過
後、所定の測定時間のみ前記半導体放射線検出素子から
出力された放射線検出信号を分析する検出信号分析手段
(40)とを含む請求項2〜6のいずれかに記載の検出
装置。 - 【請求項8】 前記検出信号分析手段(40)は、 前記駆動期間の終了時点を通知する信号が入力され、前
記所定の遅延時間だけ遅延させた遅延信号を発生するた
めの遅延手段(41)と、 前記遅延手段から遅延信号が入力され、遅延信号の入力
時点から所定の測定時間のみ放射線検出信号を測定する
ための間欠分析手段(42、43、44)とを含む請求
項7記載の検出装置。 - 【請求項9】前記所定の遅延時間は、前記駆動期間終了
時点から、Heガス冷凍機の振動に起因して前記半導体
放射線検出素子から発生するマイクロフォニック雑音が
所定のレベル以下になるまでの時間とほぼ等しい請求項
7または8記載の検出装置。 - 【請求項10】 さらに、前記検出器の温度を測定する
ための温度測定手段(24)と、 前記温度測定手段の測定結果と、予め設定されている基
準温度とを比較し、比較結果から前記駆動期間及び停止
期間の長さを決定するための温度制御手段(50)とを
含み、 前記駆動電力供給手段(30)は、前記温度制御手段
(50)で決定された駆動期間及び停止期間に基づいて
駆動電力を出力する請求項2〜9のいずれかに記載の検
出装置。 - 【請求項11】 前記Heガス冷凍機は、スターリング
冷凍機であり、 さらに、前記スターリング冷凍機の冷却部に取り付けら
れた半導体放射線検出素子と、 前記スターリング冷凍機のディスプレーサの往復運動が
ほぼ停止したことを検出するための検出手段と、 前記ディスプレーサの往復運動がほぼ停止した期間の
み、前記半導体放射線検出素子から出力された放射線検
出信号を分析する検出信号分析手段とを含む請求項1〜
6のいずれかに記載の検出装置。 - 【請求項12】 前記検出手段は、 前記ディスプレーサに取り付けられた磁性を有する部材
と、 前記ディスプレーサが挿入されているシリンダに取り付
けられた磁気センサとを含んで構成される請求項11記
載の検出装置。 - 【請求項13】 10Hz〜400HzのサイクルでH
eガスの膨張を行っているスターリング冷凍機と、 前記スターリング冷凍機のディスプレーサを往復駆動す
るための駆動手段と、 前記駆動手段に駆動電力を間欠的に供給するための駆動
電源とを含む検出装置。 - 【請求項14】 さらに、前記スターリング冷凍機の冷
却部に取り付けられた半導体放射線検出素子と、 前記駆動電源により電力が供給されていない期間のみ、
前記半導体放射線検出素子から出力された放射線検出信
号を分析する検出信号分析手段とを含む請求項13記載
の検出装置。
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