JPH07248324A - ガスクロマトグラフにおけるピーク面積測定方法 - Google Patents

ガスクロマトグラフにおけるピーク面積測定方法

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JPH07248324A
JPH07248324A JP6652994A JP6652994A JPH07248324A JP H07248324 A JPH07248324 A JP H07248324A JP 6652994 A JP6652994 A JP 6652994A JP 6652994 A JP6652994 A JP 6652994A JP H07248324 A JPH07248324 A JP H07248324A
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peak
point
area
gate
signal waveform
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JP6652994A
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Hajime Ota
肇 太田
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Azbil Corp
Original Assignee
Azbil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 誤差成分を少なくし、ベースラインが湾曲し
て変動しても、またピークが小さくても、再現性良くピ
ーク面積を測定し、精度良く濃度測定を行うことができ
るようにする。 【構成】 濃度信号波形における各山P1,P2のピー
クスタート点ST1,ST2およびピークエンド点EN1,E
N2を求め、ピークスタート点ST1,ST2,ピークエンド
点EN1,EN2、ゲートオン点GON、ゲートオフ点GOFF
の濃度信号値を直線で結んで得られる信号波形を近似ベ
ースラインとし、この近似ベースラインの面積SB を求
め、濃度信号波形のトータル面積SA より近似ベースラ
インの面積SB を差し引いてピーク面積SP を求め、こ
の求めたピーク面積SP に基づいて被測定ガス成分の濃
度測定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、被測定ガス成分の濃
度測定を行うガスクロマトグラフにおけるピーク面積測
定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】石油化学プロセスや鉄鋼プロセスなどに
おいてプロセスガスの成分分析を行い、その分析結果に
基づいて各プロセス工程を監視したり、各種制御を行っ
たりするための検出装置として、ガスクロマトグラフが
従来から用いられている。このガスクロマトグラフにお
いては、周期的に、キャリアガス(ヘリウムガス,窒素
ガスなど)とサンプルガスとを混合し、この混合ガスに
含まれる被測定ガス成分を所定のゲート時間帯に出現さ
せるものとし、このゲート時間帯の開始時点であるゲー
トオン点から終了時点であるゲートオフ点までの濃度信
号値をサンプリングし、このサンプリングした濃度信号
値を積算してゲート時間帯における濃度信号波形のトー
タル面積を求める一方、ゲート時間帯の濃度信号波形に
含まれるキャリアガスにより生ずる信号波形に相当する
ベースラインを近似して求め、この求めた近似ベースラ
インの面積を上記トータル面積より差し引いてピーク面
積を求め、この求めたピーク面積に基づいて被測定ガス
成分の濃度測定を行うようにしている。
【0003】すなわち、図7にその濃度信号波形の一例
を示すように、周期T毎にキャリアガスとサンプルガス
とを混合し、この混合ガスに含まれる被測定ガス成分
(この例では2成分)をゲート時間帯(GON〜GOFF
に出現させるものとし、このゲート時間帯の開始時点で
あるゲートオン点GONから終了時点であるゲートオフ点
OFF までの濃度信号値をサンプリングし、このサンプ
リングした濃度信号値を積算してゲート時間帯における
濃度信号波形のトータル面積ST を求める一方、GON
の濃度信号値とGOFF での濃度信号値とを直線で結んで
近似ベースライン(図示破線で示す信号波形)とし、こ
の近似ベースラインの面積SB をトータル面積ST より
差し引いてピーク面積SP を求め、この求めたピーク面
積SP に基づいて被測定ガス成分の濃度(この例では2
成分の混合濃度)測定を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の濃度測定方法によると、ゲート時間帯が長か
ったり、ゲインが大きかったりして、ベースラインの湾
曲が大きくなると、誤差成分Se(図8(a)参照)が
大きくなり、ピーク面積SP を再現性良く求めることが
できなくなって、濃度の測定精度が悪化する。また、ガ
ス濃度が低くなり、ピークが小さくなると(図8(b)
参照)、近似ベースラインの面積SB がトータル面積S
T を上回り、ピーク面積SP が負となり、濃度測定がで
きなくなってしまう。
【0005】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、その目的とするところは、ベースライ
ンが湾曲して変動しても、またピークが小さくても、再
現性良くピーク面積を測定し、精度良く濃度測定を行う
ことの可能なガスクロマトグラフにおけるピーク面積測
定方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、その第1発明(請求項1に係る発明)は、濃
度信号波形における各山のピークスタート点およびピー
クエンド点を求め、この求めた各山のピークスタート
点,ピークエンド点、ゲートオン点、ゲートオフ点の濃
度信号値を直線で結んで得られる信号波形を近似ベース
ラインとし、この近似ベースラインの面積を濃度信号波
形のトータル面積より差し引いてピーク面積を求めるよ
うにしたものである。また、その第2発明(請求項2に
係る発明)は、濃度信号波形における各山のピークスタ
ート点およびピークエンド点を求め、この求めた各山の
ピークスタート点からピークエンド点までの領域を除く
定周期サンプリング点、各山のピークスタート点,ピー
クエンド点、ゲートオン点、ゲートオフ点の濃度信号値
を直線で結んで得られる信号波形を近似ベースラインと
し、この近似ベースラインの面積を濃度信号波形のトー
タル面積より差し引いてピーク面積を求めるようにした
ものである。また、その第3発明(請求項3に係る発
明)は、濃度信号波形における各山のピークスタート点
およびピークエンド点を求め、この求めた最初の山のピ
ークスタート点から最後の山のピークエンド点までの領
域を除く定周期サンプリング点、最初の山のピークスタ
ート点、最後の山のピークエンド点、ゲートオン点、ゲ
ートオフ点の濃度信号値を直線で結んで得られる信号波
形を近似ベースラインとし、この近似ベースラインの面
積を濃度信号波形のトータル面積より差し引いてピーク
面積を求めるようにしたものである。
【0007】
【作用】したがってこの発明によれば、その第1発明で
は、濃度信号波形における各山のピークスタート点,ピ
ークエンド点、ゲートオン点、ゲートオフ点の濃度信号
値を直線で結んで得られる信号波形が近似ベースライン
とされ、この近似ベースラインの面積が濃度信号波形の
トータル面積より差し引かれてピーク面積が求まる。ま
た、その第2発明では、濃度信号波形における各山のピ
ークスタート点からピークエンド点までの領域を除く定
周期サンプリング点、各山のピークスタート点,ピーク
エンド点、ゲートオン点、ゲートオフ点の濃度信号値を
直線で結んで得られる信号波形が近似ベースラインとさ
れ、この近似ベースラインの面積が濃度信号波形のトー
タル面積より差し引かれてピーク面積が求められる。ま
た、その第3発明では、濃度信号波形における最初の山
のピークスタート点から最後の山のピークエンド点まで
の領域を除く定周期サンプリング点、最初の山のピーク
スタート点、最後の山のピークエンド点、ゲートオン
点、ゲートオフ点の濃度信号値を直線で結んで得られる
信号波形が近似ベースラインとされ、この近似ベースラ
インの面積が濃度信号波形のトータル面積より差し引か
れてピーク面積が求められる。
【0008】
【実施例】
〔実施例1〕以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明
する。図1に濃度信号波形の一例を示し、図2にこの濃
度信号波形に適用される被測定ガス成分の濃度測定処理
フローを示す。本実施例においては、ステップ201で
の「ゲートオン点GON?」のYESに従い、その濃度信
号波形における濃度信号値のサンプリング(周期t1
のサンプリング)およびそのサンプリングした濃度信号
値の積算を開始すると共に(ステップ202)、ゲート
オン点GONでの濃度信号値およびその時刻を記憶する
(ステップ203)。
【0009】そして、サンプリングした濃度信号値の今
回値と前回値とからその濃度信号波形の刻々の傾きαを
求め、この傾きαと所定のスレッショルドレベルα
S1(正の値)とを比較し(ステップ204)、傾きαが
スレッショルドレベルαS1以上となれば、濃度信号波形
の最初の山P1のピークスタート点ST1と判断し、この
ピークスタート点ST1での濃度信号値およびその時刻を
記憶し(ステップ205)、ステップ206へ進む。ス
テップ206では濃度信号波形の刻々の傾きαと所定の
スレッショルドレベルαS2(負の値)とを比較する。こ
のステップ206において、傾きαがスレッショルドレ
ベルαS2以上となれば、濃度信号波形の最初の山P1の
ピークエンド点EN1と判断し、このピークエンド点EN1
での濃度信号値およびその時刻を記憶し(ステップ20
7)、ステップ208へ進む。
【0010】ステップ208では、「ゲートオフ点G
OFF ?」をチェックしたうえ、ステップ204へ戻る。
ステップ204では、濃度信号波形の刻々の傾きαと所
定のスレッショルドレベルαS1とを比較し、傾きαがス
レッショルドレベルαS1以上となれば、濃度信号波形の
次の山P2のピークスタート点ST2と判断し、このピー
クスタート点ST2での濃度信号値およびその時刻を記憶
し(ステップ205)、ステップ206へ進む。ステッ
プ206では濃度信号波形の刻々の傾きαと所定のスレ
ッショルドレベルαS2とを比較する。このステップ20
6において、傾きαがスレッショルドレベルαS2以上と
なれば、濃度信号波形の次の山P2のピークエンド点E
N2と判断し、このピークエンド点EN2での濃度信号値お
よびその時刻を記憶し(ステップ207)、ステップ2
08へ進む。
【0011】ステップ208では、「ゲートオフ点G
OFF ?」をチェックしたうえ、ステップ204へ戻る。
ステップ204では濃度信号波形の刻々の傾きαと所定
のスレッショルドレベルαS1とを比較する。ここで、図
1に示した濃度信号波形では、P2に続く次の山が生じ
ていないため、ステップ204でのNOに応ずる繰り返
し処理中、ステップ208において「ゲートオフ点G
OFF ?」がYESとなる。これにより、ステップ209
へ進み、ゲートオフ点GOFF での濃度信号値およびその
時刻を記憶する。そして、ステップ210へ進み、ステ
ップ202で開始した濃度信号値の積算を終了して、ゲ
ート時間帯GON〜GOFF における濃度信号波形のトータ
ル面積ST を得る。
【0012】そして、ステップ211へ進み、先に求め
たゲートオン点GON、山P1のピークスタート点ST1
ピークエンド点EN1、山P2のピークスタート点ST2
ピークエンド点EN2、ゲートオフ点GOFF の濃度信号値
を直線で結んで得られる信号波形(図示破線で示す波
形)を近似ベースラインとし、この近似ベースラインの
面積SB を求め、この近似ベースラインの面積SB を上
記トータル面積ST より差し引いてピーク面積SP を求
め、この求めたピーク面積SP に基づいて被測定ガス成
分の濃度測定を行う。ここで、図1と図7とを対比して
分かるように、本実施例では近似ベースラインが実際の
ベースラインに近づいており、これにより誤差成分を少
なくし、ベースラインが湾曲して変動しても、またピー
クが小さくても、再現性良くピーク面積を測定し、精度
良く濃度測定を行うことが可能となる。
【0013】〔実施例2〕図3に濃度信号波形の一例を
示し、図4にこの濃度信号波形に適用される被測定ガス
成分の濃度測定処理フローを示す。本実施例において
は、ステップ401での「ゲートオン点GON?」のYE
Sに従いその濃度信号波形における濃度信号値のサンプ
リング(周期t1 でのサンプリング)およびそのサンプ
リングした濃度信号値の積算、および上記サンプリング
周期t1 よりも長い周期t2 で濃度信号値のサンプリン
グ(定周期サンプリング)を開始すると共に(ステップ
402)、ゲートオン点GONでの濃度信号値およびその
時刻を記憶する(ステップ403)。
【0014】そして、周期t1 でサンプリングした濃度
信号値の今回値と前回値とからその濃度信号波形の刻々
の傾きαを求め、この傾きαと所定のスレッショルドレ
ベルαS1(正の値)とを比較し(ステップ404)、傾
きαがスレッショルドレベルαS1以上となれば、濃度信
号波形の最初の山P1のピークスタート点ST1と判断
し、このピークスタート点ST1での濃度信号値およびそ
の時刻を記憶し(ステップ405)、ステップ406へ
進む。ステップ406では濃度信号波形の刻々の傾きα
と所定のスレッショルドレベルαS2(負の値)とを比較
する。このステップ406において、傾きαがスレッシ
ョルドレベルαS2以上となれば、濃度信号波形の最初の
山P1のピークエンド点EN1と判断し、このピークエン
ド点EN1での濃度信号値およびその時刻を記憶し(ステ
ップ407)、ステップ408へ進む。
【0015】ステップ408では、「ゲートオフ点G
OFF ?」をチェックしたうえ、ステップ404へ戻る。
ステップ404では、濃度信号波形の刻々の傾きαと所
定のスレッショルドレベルαS1とを比較し、傾きαがス
レッショルドレベルαS1以上となれば、濃度信号波形の
次の山P2のピークスタート点ST2と判断し、このピー
クスタート点ST2での濃度信号値およびその時刻を記憶
し(ステップ405)、ステップ406へ進む。ステッ
プ406では濃度信号波形の刻々の傾きαと所定のスレ
ッショルドレベルαS2とを比較する。このステップ40
6において、傾きαがスレッショルドレベルαS2以上と
なれば、濃度信号波形の次の山P2のピークエンド点E
N2と判断し、このピークエンド点EN2での濃度信号値お
よびその時刻を記憶し(ステップ407)、ステップ4
08へ進む。
【0016】ステップ408では、「ゲートオフ点G
OFF ?」をチェックしたうえ、ステップ404へ戻る。
ステップ404では濃度信号波形の刻々の傾きαと所定
のスレッショルドレベルαS1とを比較する。ここで、図
3に示した濃度信号波形では、P2に続く次の山が生じ
ていないため、ステップ404でのNOに応ずる繰り返
し処理中、ステップ408において「ゲートオフ点G
OFF ?」がYESとなる。これにより、ステップ409
へ進み、ゲートオフ点GOFF での濃度信号値およびその
時刻を記憶する。そして、ステップ410へ進み、ステ
ップ402で開始した濃度信号値の積算および定周期サ
ンプリングを終了して、ゲート時間帯GON〜GOFF にお
ける濃度信号波形のトータル面積ST を得る。
【0017】そして、ステップ411へ進み、先に求め
たゲートオン点GON、山P1のピークスタート点ST1
らピークエンド点EN1までの呂域および山P2のピーク
スタート点ST2からピークエンド点EN2までの領域を除
く定周期サンプリング点、ピークスタート点ST1
T2、ピークエンド点EN1,EN2、ゲートオフ点GOFF
の濃度信号値を直線で結んで得られる信号波形(図示破
線で示す波形)を近似ベースラインとし、この近似ベー
スラインの面積SB を求め、この近似ベースラインの面
積SB を上記トータル面積ST より差し引いてピーク面
積SP を求め、この求めたピーク面積SP に基づいて被
測定ガス成分の濃度測定を行う。ここで、図3と図1と
を対比して分かるように、本実施例では近似ベースライ
ンが実際のベースラインにさらに近づいており、これに
より誤差成分をさらに少なくし、ベースラインが湾曲し
て変動しても、またピークが小さくても、再現性良くピ
ーク面積を測定し、精度良く濃度測定を行うことが可能
となる。
【0018】〔実施例3〕図5に濃度信号波形(各山が
完全に分離していないような濃度信号波形)の一例を示
し、図6にこの濃度信号波形に適用される被測定ガス成
分の濃度測定処理フローを示す。本実施例においては、
ステップ601での「ゲートオン点GON?」のYESに
従い、その濃度信号波形における濃度信号値のサンプリ
ング(周期t1 でのサンプリング)およびそのサンプリ
ングした濃度信号値の積算、および上記サンプリング周
期t1 よりも長い周期t2 での濃度信号値のサンプリン
グ(定周期サンプリング)を開始すると共に(ステップ
602)、ゲートオン点GONでの濃度信号値およびその
時刻を記憶する(ステップ603)。
【0019】そして、周期t1 でサンプリングした濃度
信号値の今回値と前回値とからその濃度信号波形の刻々
の傾きαを求め、この傾きαと所定のスレッショルドレ
ベルαS1(正の値)とを比較し(ステップ604)、傾
きαがスレッショルドレベルαS1以上となれば、濃度信
号波形の最初の山P1のピークスタート点ST1と判断
し、このピークスタート点ST1での濃度信号値およびそ
の時刻を記憶し(ステップ605)、ステップ606へ
進む。ステップ606では濃度信号波形の刻々の傾きα
と所定のスレッショルドレベルαS2(負の値)とを比較
する。このステップ606において、傾きαがスレッシ
ョルドレベルαS2以上となれば、濃度信号波形の最初の
山P1のピークエンド点EN1と判断し、このピークエン
ド点EN1での濃度信号値およびその時刻を記憶し(ステ
ップ607)、ステップ608へ進む。
【0020】ステップ608では、「ゲートオフ点G
OFF ?」をチェックしたうえ、ステップ604へ戻る。
ステップ604では、濃度信号波形の刻々の傾きαと所
定のスレッショルドレベルαS1とを比較し、傾きαがス
レッショルドレベルαS1以上となれば、濃度信号波形の
次の山P2のピークスタート点ST2と判断し、このピー
クスタート点ST2での濃度信号値およびその時刻を記憶
し(ステップ605)、ステップ606へ進む。ステッ
プ606では濃度信号波形の刻々の傾きαと所定のスレ
ッショルドレベルαS2とを比較する。このステップ60
6において、傾きαがスレッショルドレベルαS2以上と
なれば、濃度信号波形の次の山P2のピークエンド点E
N2と判断し、このピークエンド点EN2での濃度信号値お
よびその時刻を記憶し(ステップ607)、ステップ6
08へ進む。
【0021】ステップ608では、「ゲートオフ点G
OFF ?」をチェックしたうえ、ステップ604へ戻る。
以下同様の処理を繰り返し、山P3のピークスタート点
T3,ピークエンド点EN3、山P4のピークスタート点
T4,ピークエンド点EN4での濃度信号値およびその時
刻を記憶する。ここで、図5に示した濃度信号波形で
は、P4に続く次の山が生じていないため、ステップ6
04でのNOに応ずる繰り返し処理中、ステップ608
において「ゲートオフ点GOFF ?」がYESとなる。こ
れにより、ステップ609へ進み、ゲートオフ点GOFF
での濃度信号値およびその時刻を記憶する。そして、ス
テップ610へ進み、ステップ602で開始した濃度信
号値の積算および定周期サンプリングを終了して、ゲー
ト時間帯GON〜GOFF における濃度信号波形のトータル
面積ST を得る。
【0022】そして、ステップ611へ進み、先に求め
たゲートオン点GON、最初の山P1のピークスタート点
T1から最後の山P4のピークエンド点EN1までの領域
を除く定周期サンプリング点、ピークスタート点ST1
ピークエンド点EN4、ゲートオフ点GOFF の濃度信号値
を直線で結んで得られる信号波形(図示破線で示す波
形)を近似ベースラインとし、この近似ベースラインの
面積SB を求め、この近似ベースラインの面積SB を上
記トータル面積ST より差し引いてピーク面積SP を求
め、この求めたピーク面積SP に基づいて被測定ガス成
分の濃度測定を行う。ここで、図5と図3とを対比して
分かるように、本実施例では、各山が完全に分離してい
ないような濃度信号波形であっても、近似ベースライン
を実際のベースラインに近づけるものとして、誤差成分
を少なくし、ベースラインが湾曲して変動しても、また
ピークが小さくても、再現性良くピーク面積を測定し、
精度良く濃度測定を行うことが可能となる。
【0023】すなわち、各山が完全に分離していない図
5に示したような濃度信号波形に対して実施例2の技術
を適用すると、ST1,EN1,ST2,EN2,ST3,EN3
T4,EN4での濃度信号値を直線で結んだ疑似ベースラ
インが得られ、実際のベースラインと大きくかけ離れて
しまう。これに対して、本実施例では、EN1,ST2,E
N2,ST3,EN3,ST4での濃度信号値が疑似ベースライ
ンの作成に際して除去されるので、各山が完全に分離し
ていないような濃度信号波形であっても、近似ベースラ
インを実際のベースラインに近づけることができる。な
お、上述した各実施例においては、濃度信号波形に山が
複数出現している例で説明したが、山が一つの場合(被
測定ガス成分が1成分の場合)であっても同様にして適
用されることは言うまでもない。また、実施例2および
実施例3においては、周期t2 を周期t1 よりも長くし
たが、周期t2 を可変として周期t1と等しくするなど
としてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように本
発明によれば、その第1発明では、濃度信号波形におけ
る各山のピークスタート点,ピークエンド点、ゲートオ
ン点、ゲートオフ点の濃度信号値を直線で結んで得られ
る信号波形が近似ベースラインとされ、この近似ベース
ラインの面積が濃度信号波形のトータル面積より差し引
かれてピーク面積が求まるものとなり、近似ベースライ
ンを実際のベースラインに近づけるものとして、誤差成
分を少なくし、ベースラインが湾曲して変動しても、ま
たピークが小さくても、再現性良くピーク面積を測定
し、精度良く濃度測定を行うことが可能となる。また、
その第2発明では、濃度信号波形における各山のピーク
スタート点からピークエンド点までの領域を除く定周期
サンプリング点、各山のピークスタート点,ピークエン
ド点、ゲートオン点、ゲートオフ点の濃度信号値を直線
で結んで得られる信号波形が近似ベースラインとされ、
この近似ベースラインの面積が濃度信号波形のトータル
面積より差し引かれてピーク面積が求められるものとな
り、第1発明よりも近似ベースラインを実際のベースラ
インにさらに近づけるものとして、誤差成分をさらに少
なくし、ベースラインが湾曲して変動しても、またピー
クが小さくても、再現性良くピーク面積を測定し、精度
良く濃度測定を行うことが可能となる。また、その第3
発明では、濃度信号波形における最初の山のピークスタ
ート点から最後の山のピークエンド点までの領域を除く
定周期サンプリング点、最初の山のピークスタート点、
最後の山のピークエンド点、ゲートオン点、ゲートオフ
点の濃度信号値を直線で結んで得られる信号波形が近似
ベースラインとされ、この近似ベースラインの面積が濃
度信号波形のトータル面積より差し引かれてピーク面積
が求められるものとなり、各山が完全に分離していない
ような濃度信号波形であっても、近似ベースラインを実
際のベースラインに近づけるものとして、誤差成分を少
なくし、ベースラインが湾曲して変動しても、またピー
クが小さくても、再現性良くピーク面積を測定し、精度
良く濃度測定を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 濃度信号波形の一例を示す図である。
【図2】 実施例1における被測定ガス成分の濃度測定
処理フローを示す図である。
【図3】 濃度信号波形の一例を示す図である。
【図4】 実施例2における被測定ガス成分の濃度測定
処理フローを示す図である。
【図5】 濃度信号波形の一例を示す図である。
【図6】 実施例3における被測定ガス成分の濃度測定
処理フローを示す図である。
【図7】 従来のピーク面積測定方法を説明するための
濃度信号波形の一例を示す図である。
【図8】 従来のピーク面積測定方法を適用した場合に
生ずる誤差成分を示す図である。
【符号の説明】
ON…ゲートオン点、GOFF …ゲートオフ点、ST1,S
T2…ピークスタート点、EN1,EN2…ピークエンド点、
P1,P2…濃度信号波形の山、ST …濃度信号波形の
トータル面積、SB …ベースラインのトータル面積、S
P …ピーク面積。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリアガスとサンプルガスとを混合し、
    この混合ガスに含まれる被測定ガス成分を所定のゲート
    時間帯に出現させるものとし、前記ゲート時間帯の開始
    時点であるゲートオン点から終了時点であるゲートオフ
    点までの濃度信号値をサンプリングし、このサンプリン
    グした濃度信号値を積算して前記ゲート時間帯における
    濃度信号波形のトータル面積を求める一方、前記ゲート
    時間帯の濃度信号波形に含まれる前記キャリアガスによ
    り生ずる信号波形に相当するベースラインを近似して求
    め、この求めた近似ベースラインの面積を前記トータル
    面積より差し引いてピーク面積を求めるガスクロマトグ
    ラフにおけるピーク面積測定方法において、 前記濃度信号波形における各山のピークスタート点およ
    びピークエンド点を求め、 この求めたピークスタート点,ピークエンド点、前記ゲ
    ートオン点、前記ゲートオフ点の濃度信号値を直線で結
    んで得られる信号波形を近似ベースラインとし、 この近似ベースラインの面積を前記トータル面積より差
    し引いてピーク面積を求めるようにしたことを特徴とす
    るガスクロマトグラフにおけるピーク面積測定方法。
  2. 【請求項2】 キャリアガスとサンプルガスとを混合
    し、この混合ガスに含まれる被測定ガス成分を所定のゲ
    ート時間帯に出現させるものとし、前記ゲート時間帯の
    開始時点であるゲートオン点から終了時点であるゲート
    オフ点までの濃度信号値をサンプリングし、このサンプ
    リングした濃度信号値を積算して前記ゲート時間帯にお
    ける濃度信号波形のトータル面積を求める一方、前記ゲ
    ート時間帯の濃度信号波形に含まれる前記キャリアガス
    により生ずる信号波形に相当するベースラインを近似し
    て求め、この求めた近似ベースラインの面積を前記トー
    タル面積より差し引いてピーク面積を求めるガスクロマ
    トグラフにおけるピーク面積測定方法において、 前記濃度信号波形における各山のピークスタート点およ
    びピークエンド点を求め、 この求めた各山のピークスタート点からピークエンド点
    までの各領域を除く定周期サンプリング点、前記ピーク
    スタート点,ピークエンド点、前記ゲートオン点、前記
    ゲートオフ点の濃度信号値を直線で結んで得られる信号
    波形を近似ベースラインとし、 この近似ベースラインの面積を前記トータル面積より差
    し引いてピーク面積を求めるようにしたことを特徴とす
    るガスクロマトグラフにおけるピーク面積測定方法。
  3. 【請求項3】 キャリアガスとサンプルガスとを混合
    し、この混合ガスに含まれる被測定ガス成分を所定のゲ
    ート時間帯に出現させるものとし、前記ゲート時間帯の
    開始時点であるゲートオン点から終了時点であるゲート
    オフ点までの濃度信号値をサンプリングし、このサンプ
    リングした濃度信号値を積算して前記ゲート時間帯にお
    ける濃度信号波形のトータル面積を求める一方、前記ゲ
    ート時間帯の濃度信号波形に含まれる前記キャリアガス
    により生ずる信号波形に相当するベースラインを近似し
    て求め、この求めた近似ベースラインの面積を前記トー
    タル面積より差し引いてピーク面積を求めるガスクロマ
    トグラフにおけるピーク面積測定方法において、 前記濃度信号波形における各山のピークスタート点およ
    びピークエンド点を求め、 この求めた最初の山のピークスタート点から最後の山の
    ピークエンド点までの領域を除く定周期サンプリング
    点、前記最初の山のピークスタート点、前記最後の山の
    ピークエンド点、前記ゲートオン点、前記ゲートオフ点
    の濃度信号値を直線で結んで得られる信号波形を近似ベ
    ースラインとし、 この近似ベースラインの面積を前記トータル面積より差
    し引いてピーク面積を求めるようにしたことを特徴とす
    るガスクロマトグラフにおけるピーク面積測定方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009150790A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Shimadzu Corp クロマトグラフ用データ処理装置
WO2015056329A1 (ja) * 2013-10-17 2015-04-23 株式会社島津製作所 波形中のピーク端点検出方法および検出装置

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