JPH07247878A - エンジン出力と過給圧による加速スリップ制御装置 - Google Patents

エンジン出力と過給圧による加速スリップ制御装置

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JPH07247878A
JPH07247878A JP6038638A JP3863894A JPH07247878A JP H07247878 A JPH07247878 A JP H07247878A JP 6038638 A JP6038638 A JP 6038638A JP 3863894 A JP3863894 A JP 3863894A JP H07247878 A JPH07247878 A JP H07247878A
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slip
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  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン出力制御システムと過給圧制御シス
テムとが共に搭載された車両に適用されるエンジン出力
と過給圧による加速スリップ制御装置において、運転者
の加速要求が小さい時の触媒加熱やエンジン温度上昇の
防止と、運転者の加速要求が大きい時のスリップ収束後
の加速感確保との両立を図ること。 【構成】 加速要求が大きくなるにしたがってエンジン
出力制御に対し過給圧制御の重み付けが小さく移行して
ゆくように両制御感度を設定する制御感度設定手段e
と、加速スリップの発生時、算出されたスリップ量と設
定された制御感度に応じてエンジン出力制御と過給圧制
御を行なう加速スリップ制御手段fを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン出力制御シス
テムと過給圧制御システムとが共に搭載された車両に適
用されるエンジン出力と過給圧による加速スリップ制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エンジン出力と過給圧による加速
スリップ制御装置としては、例えば、特開昭58−84
36号公報に記載されている装置が知られている。
【0003】この従来出典には、加速スリップの発生
時、第1段階として過給圧制御(低減側)を行ない、第
2段階として、燃料カットを行ない、加速スリップを抑
制する制御技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の加速スリップ制御装置にあっては、制御感度
の重み付けとして過給圧制御側を常に大きくする加速ス
リップ抑制制御となっているため、運転者が加速スリッ
プ抑制制御中または制御後に加速したいと望んでも加速
スリップ抑制制御により過給が中断されていることで、
加速スリップ収束後にアクセル開度に応じたエンジン出
力まで復帰させるのに時間を要し、加速感を損なうとい
う問題がある。
【0005】すなわち、燃料カットや点火時期リタード
等によるエンジン出力制御は、スリップ収束後のリカバ
ー動作に対してエンジン出力の復帰応答が速いが、過給
圧制御は、過給圧を一旦落とすと、スリップ収束後のリ
カバー動作を行なってもなかなかエンジン出力が回復し
ないというように、リカバー応答が遅い。
【0006】本発明は、上記問題に着目してなされたも
ので、第1の目的とするところは、エンジン出力制御シ
ステムと過給圧制御システムとが共に搭載された車両に
適用されるエンジン出力と過給圧による加速スリップ制
御装置において、運転者の加速要求が小さい時の触媒加
熱やエンジン温度上昇の防止と、運転者の加速要求が大
きい時のスリップ収束後の加速感確保との両立を図るこ
とにある。
【0007】第2の目的とするところは、第1の目的に
加え、運転者の加速要求を精度よく検出することにあ
る。
【0008】第3の目的とするところは、第1,第2の
目的に加え、加速要求の変化に対して容易な加速要求対
応の制御感度変更を達成することにある。
【0009】第4の目的とするところは、第1,第2の
目的に加え、加速要求の変化に対して違和感のない加速
要求対応の制御感度変更を達成することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るため第1の発明のエンジン出力と過給圧による加速ス
リップ制御装置では、図1のクレーム対応図に示すよう
に、燃料カットや点火時期変更によりエンジン出力を低
減するエンジン出力制御システムaと、過給圧を低下さ
せることでエンジン出力を低減する過給圧制御システム
bとが搭載された加速スリップ制御装置において、駆動
輪スリップ量を算出するスリップ量算出手段cと、運転
者の加速要求程度を検出する加速要求検出手段dと、加
速要求が大きくなるにしたがってエンジン出力制御に対
し過給圧制御の重み付けが小さく移行してゆくように両
制御感度を設定する制御感度設定手段eと、加速スリッ
プの発生時、算出されたスリップ量と設定された制御感
度に応じてエンジン出力制御と過給圧制御を行なう加速
スリップ制御手段fと、を備えていることを特徴とす
る。
【0011】上記第2の目的を達成するため第2の発明
のエンジン出力と過給圧による加速スリップ制御装置で
は、請求項1記載のエンジン出力と過給圧による加速ス
リップ制御装置において、前記加速要求検出手段dは、
スロットル開度,従動輪加速度,スロットル開速度,ス
リップ変化量,エンジン回転数,ギア比の1つあるいは
複数の組み合わせにより加速要求程度を検出する手段で
あることを特徴とする。
【0012】上記第3の目的を達成するため第3の発明
のエンジン出力と過給圧による加速スリップ制御装置で
は、請求項1または請求項2記載のエンジン出力と過給
圧による加速スリップ制御装置において、前記制御感度
設定手段eは、あるスリップ量しきい値を境に低スリッ
プ量領域を過給圧制御領域とし、高スリップ量領域をエ
ンジン出力制御領域とし、両制御領域の境となるスリッ
プ量しきい値を加速要求が大なるほど低い値とする手段
であることを特徴とする。
【0013】上記第4の目的を達成するため第4の発明
のエンジン出力と過給圧による加速スリップ制御装置で
は、請求項1または請求項2記載のエンジン出力と過給
圧による加速スリップ制御装置において、前記制御感度
設定手段eは、加速要求が大なるほどエンジン出力制御
分担を大きくし過給圧制御分担を小さくする手段である
ことを特徴とする。
【0014】
【作用】第1の発明の作用を説明する。
【0015】走行中に加速スリップが発生した場合、ス
リップ量算出手段cにおいて、駆動輪スリップ量が算出
され、制御感度設定手段eにおいて、加速要求検出手段
dからの加速要求が大きくなるにしたがってエンジン出
力制御に対し過給圧制御の重み付けが小さく移行してゆ
くように両制御感度が設定され、加速スリップ制御手段
fにおいて、加速スリップの発生時、算出されたスリッ
プ量と設定された制御感度に応じてエンジン出力制御と
過給圧制御が行なわれる。
【0016】したがって、加速要求が小さい時には、過
給圧制御の重み付けが高い加速スリップ制御が実行され
ることになり、エンジン出力制御の悪い特徴である触媒
加熱やエンジン温度上昇の防止を図った制御となる。
【0017】一方、加速要求が大きい時には、エンジン
出力制御の重み付けが高い加速スリップ制御が実行され
ることになり、エンジン出力制御の良い特徴である制御
応答性が生かされた制御となり、スリップ収束後の加速
感が確保される。
【0018】第2の発明の作用を説明する。
【0019】加速要求を検出するにあたっては、加速要
求検出手段dにおいて、スロットル開度,従動輪加速
度,スロットル開速度,スリップ変化量,エンジン回転
数,ギア比の1つあるいは複数の組み合わせにより加速
要求程度が検出される。
【0020】したがって、運転者の加速要求はアクセル
操作により示されるが、このアクセル操作の程度を直接
あるいは間接的にあらわす上記各情報を1つあるいは複
数の組み合わせて監視することで、運転者の加速要求が
精度よく検出される。
【0021】第3の発明の作用を説明する。
【0022】加速スリップ制御が、あるスリップ量しき
い値を境に低スリップ量領域を過給圧制御領域とし、高
スリップ量領域をエンジン出力制御領域とし、スリップ
の発生程度に応じて過給圧制御とエンジン出力制御とを
制御分割するシステムで、両制御感度を設定するにあた
って、制御感度設定手段eにおいて、両制御領域の境と
なるスリップ量しきい値が加速要求が大なるほど低い値
とされる。
【0023】したがって、加速要求の変化に対し1つの
スリップ量しきい値を変えるだけの容易な手法により加
速要求対応の制御感度変更が達成される。
【0024】第4の発明の作用を説明する。
【0025】加速スリップ制御が、あるスリップ量しき
い値を境に低スリップ量領域を過給圧制御領域とし、高
スリップ量領域を過給圧制御+エンジン出力制御領域と
するシステムや、加速スリップ発生の全領域で過給圧制
御+エンジン出力制御とするシステムで、過給圧制御+
エンジン出力制御の制御感度を設定するにあたって、制
御感度設定手段eにおいて、加速要求が大なるほどエン
ジン出力制御分担を大きくし過給圧制御分担を小さくす
るように制御分担が変更される。
【0026】したがって、加速要求の変化に対し2つの
制御の分担割合を互いに変えていく手法により、制御切
換やエンジン出力落差等による違和感が生じることな
く、加速要求対応の制御感度変更が達成される。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0028】まず、構成を説明する。図2は本発明実施
例の加速スリップ制御装置が適用された加速スリップ制
御システム全体図で、ターボチャージャ付エンジンが搭
載されると共に、燃料カットや点火時期変更によりエン
ジン出力を低減するエンジン出力制御システムと、過給
圧を低下させることでエンジン出力を低減する過給圧制
御システムとが搭載されている。
【0029】図2において、1はTCSコントローラ、
2はECCSコントローラ、3はA/Tコントローラで
ある。
【0030】前記TCSコントローラ1及びECCSコ
ントローラ2には、バッテリ4からの電源がリレー5を
介して投入される。
【0031】前記TCSコントローラ1は、各種の入力
情報に基づき駆動輪で発生する加速スリップの抑制をフ
ェールカットと点火時期リタードにより達成する制御処
理並びに制御指令を出力する電子制御回路で、このTC
Sコントローラ1には、車輪速センサ6,7,8,9か
ら4輪分の車輪速信号と、システムオン/オフスイッチ
10からのスイッチ信号が入力され、TCS作動ランプ
11への点灯信号が出力される。
【0032】前記ECCSコントローラ2は、通常時は
アクセル開度に応じた燃料噴射制御等を行ない、TCS
コントローラ1からTCS作動指令が出力されている時
には、フェールカット指令信号及び点火リタード指令信
号に応じたフェールカット制御と点火時期リタード制御
を行なう電子制御回路で、このECCSコントローラ2
には、スロットルセンサ12からのアクセル開度信号が
入力され、パワートランジスタユニット13への点火時
期制御信号と、インジェクタ14への燃料制御信号と過
給圧コントロールソレノイド15への過給圧制御信号が
出力される。
【0033】そして、各コントローラ1,2,3間では
相互に情報交換が行なわれるもので、ECCSコントロ
ーラ2からTCSコントローラ1に対しては、TCS禁
止情報,アクセル開度情報,エンジン回転数情報,ニュ
ートラルスイッチ情報が出力され、TCSコントローラ
1からECCSコントローラ2に対しては、フェールカ
ット指令信号及び点火リタード指令信号が出力され、A
/Tコントローラ3からTCSコントローラ1に対して
は、TCS禁止情報,シフトソレノイド信号が出力さ
れ、TCSコントローラ1からA/Tコントローラ3に
対しては、TCS作動信号が出力される。
【0034】次に、作用を説明する。
【0035】[加速スリップ制御作動]図3はTCSコ
ントローラ1で行なわれる加速スリップ制御作動の流れ
を示すフローチャートで、以下、各ステップについて説
明する。
【0036】ステップ30では、各車輪速センサ6,
7,8,9から4輪分の車輪速が読み込まれ、駆動輪速
と従動輪速との差により駆動輪スリップSLIPが算出
される(スリップ量算出手段cに相当)。
【0037】ステップ31では、駆動輪スリップSLI
Pが加速スリップ制御しきい値STH 1 を超えているかど
うかが判断される。
【0038】ステップ32では、アクセル開度(スロッ
トル開度)が算出される(加速要求検出手段dに相
当)。
【0039】ステップ33では、加速要求程度を示すア
クセル開度に応じてTCS制御エリア切り換えしきい値
TH2 が算出される(制御感度設定手段eに相当)。
【0040】ここで、TCS制御エリア切り換えしきい
値STH2 は、ステップ枠内に記載の特性図に示すよう
に、アクセル開度が所定開度までは一定値であるが、ア
クセル開度が所定開度を超えるとアクセル開度の増大に
応じて次第に低くなる値で与えられる。
【0041】ステップ34では、駆動輪スリップSLI
PとTCS制御エリア切り換えしきい値STH2 とが比較
され、SLIP<STH2 の時には過給圧制御が選択さ
れ、SLIP≧STH2 の時にはエンジン出力制御が選択
される。
【0042】ステップ35では、ステップ34で選択さ
れた過給圧制御あるいはエンジン出力制御を用いてのT
CS制御が実行され、エンジン出力が低減される。
【0043】ここで、過給圧制御は、 過給圧を大とする時、過給圧コントロールソレノイド
15をON 過給圧を小とする時、過給圧コントロールソレノイド1
5をOFF(スイングバルブコントローラにより排ガス
バイパス量を増加させる) 過給圧コントロールソレノイド15をON/OFFの
デューティ制御をし、過給圧を大とする時、過給圧コン
トロールソレノイド15のON時間を長くする。
【0044】過給圧を小とする時、過給圧コントロール
ソレノイド15のOFF時間を長くする。
【0045】により実現される。
【0046】また、エンジン出力制御は、 燃料カット 点火時期変更 点火カット の単独の実行あるいは組み合わせで実行することで実現
される。
【0047】尚、ステップ34及びステップ35は、加
速スリップ制御手段fに相当する。
【0048】[運転者の加速要求程度が小さい時]駆動
輪スリップSLIPが加速スリップ制御しきい値STH1
を超えている加速スリップの発生時であるが、運転者の
加速要求程度が小さく、アクセル開度を小開度領域とし
ている時には、図3のフローチャートのステップ33
で、TCS制御エリア切り換えしきい値STH2 が大きな
値とされる。すなわち、図4の制御エリアマップにおい
て、過給圧制御となるエリアIIが広くなり、また、エン
ジン出力制御となるエリアIII が狭くなる。
【0049】したがって、駆動輪スリップSLIPの発
生程度が、STH1 <SLIP<STH2である限り過給圧
制御によりTCS制御が実行され、エンジン出力制御に
よるTCS制御の実行は、路面摩擦係数が非常に小さ
く、わずかのアクセル操作でも加速スリップが非常に発
生し易い状況等の特別な場合に限られ、本来、アクセル
開度を小開度領域としていることで、大半の場合には、
過給圧制御によりTCS制御が実行されることになる。
【0050】これにより、運転者の加速要求程度が小さ
い時には、主に過給圧制御が実行されることになるので
応答性の点では多少劣るが、エンジン出力制御の問題点
である触媒加熱やエンジン温度上昇の防止を図った制御
となるし、エンジン出力制御の制御負担が軽減されたT
CS制御となる。
【0051】[運転者の加速要求程度が大きい時]駆動
輪スリップSLIPが加速スリップ制御しきい値STH1
を超えている加速スリップの発生時で、運転者の加速要
求程度が大きく、アクセル開度を大開度領域としている
時には、図3のフローチャートのステップ33で、TC
S制御エリア切り換えしきい値STH2 が小さな値とされ
る。すなわち、図4の制御エリアマップにおいて、過給
圧制御となるエリアIIが狭くなり、また、エンジン出力
制御となるエリアIII が広くなる。
【0052】したがって、過給圧制御によるTCS制御
が実行されるのは、駆動輪スリップSLIPの発生程度
がSTH1 <SLIP<STH2 のわずかな範囲の時に限ら
れ、駆動輪スリップSLIPがSLIP≧STH2 になる
とエンジン出力制御によるTCS制御が実行される。ま
た、運転者の加速要求程度が大きい時は、アクセル開度
を大開度領域としていることで、駆動輪スリップSLI
Pの発生程度が大きな傾向にあり、大半の場合には、エ
ンジン出力制御によりTCS制御が実行されることにな
る。
【0053】これにより、運転者の加速要求程度が大き
い時には、主にエンジン出力制御が実行されることにな
るので、エンジン出力制御の良い特徴である応答性の良
さやトルク分解能の高さが生かされた制御となり、スリ
ップ収束後、運転者の加速要求にすみやかに応答する加
速感が確保される。
【0054】次に、効果を説明する。
【0055】(1)エンジン出力制御システムと過給圧
制御システムとが共に搭載され、加速スリップ制御が、
TCS制御エリア切り換えしきい値STH2 を境に低スリ
ップ量領域を過給圧制御領域とし、高スリップ量領域を
エンジン出力制御領域とし、スリップの発生程度に応じ
て過給圧制御とエンジン出力制御とを制御分担する車両
の加速スリップ制御装置において、両制御の感度を設定
するにあたって、TCS制御エリア切り換えしきい値S
TH2 の値をアクセル開度が大なるほど低い値としてTC
S制御を実行する装置としたため、運転者の加速要求が
小さい時の触媒加熱やエンジン温度上昇の防止と、運転
者の加速要求が大きい時のスリップ収束後の加速感確保
との両立を図ることができる。
【0056】(2)両制御の感度を設定するにあたっ
て、ただ1つのTCS制御エリア切り換えしきい値S
TH2 の値をアクセル開度に応じて変更することで行なう
装置としたため、加速要求の変化に対して容易な加速要
求対応の制御感度変更を達成することができる。
【0057】(他の実施例) [TCS制御要求の有無判断]上記実施例装置では、T
CS制御要求の有無の判断を駆動輪スリップSLIPに
て行なう例を示したが、他に、駆動輪加速度や駆動輪ス
リップ比等によりTCS制御要求の有無の判断を実現す
ることができる。
【0058】[加速要求程度の検出]上記実施例装置で
は、加速要求程度をTCS制御要求時のアクセル開度の
大きさを用いて検出する例を示したが、アクセル開度を
含む下記の情報を単独あるいは組み合わせて用いること
で加速要求程度を検出することができる。尚、TCS制
御要求時前の値を用いても良い。
【0059】アクセル開度(大ほど加速要求大) 従動輪加速度(大ほど加速要求大) スロットル開速度(大ほど加速要求大) スリップ変化量(大ほど加速要求大) エンジン回転数(大ほど加速要求大) ギア比(小ほど加速要求大) したがって、図5に示すように、横軸を上記〜のい
ずれかもしくは組み合わせにより与えられる加速要求程
度とし、ステップ33でのTCS制御エリア切り換えし
きい値STH2 の算出を行なっても良い。尚、TCS制御
エリア切り換えしきい値特性は、図5に示す線形特性に
限られず非線形特性としても良い。
【0060】このように、運転者の加速要求はアクセル
操作により示されるが、このアクセル操作の程度を直接
あるいは間接的にあらわす上記各情報を1つあるいは複
数の組み合わせて監視することで、運転者の加速要求が
精度よく検出される。
【0061】[過給圧制御+エンジン出力制御による同
時分担制御]上記実施例装置では、TCS制御エリア切
り換えしきい値STH2 を境に過給圧制御とエンジン出力
制御とを分割制御する例を示したが、前記エリアIII に
おいて、過給圧制御+エンジン出力制御としたり、ま
た、前記加速スリップ制御しきい値STH1 以上の領域を
1つのエリアとして過給圧制御+エンジン出力制御とす
るような例としても良い。
【0062】この場合、両制御の制御感度の設定は、加
速要求が大なるほどエンジン出力制御分担を大きくし過
給圧制御分担を小さくする設定となり、具体的には、下
記のような手法にて制御分担が決められる。
【0063】分担するトルク低減量の変更 図6に示すように、目標とするトータルトルク低減量に
対し、低加速要求域では過給圧制御の分担を大きくし、
加速要求程度が大きくなるにしたがって過給圧制御の分
担を小さくする。エンジン出力制御側の分担は逆にな
る。
【0064】制御ゲインの変更 図6に示すように、低加速要求域では過給圧制御の制御
ゲインを高くし、加速要求程度が大きくなるにしたがっ
て過給圧制御の制御ゲインを低くする。エンジン出力制
御側の制御ゲインは逆になる。
【0065】スリップしきい値補正係数の変更 図7に示すように、加速要求程度(あるいは加速要求程
度に相当するSTH2 )により、エンジン出力制御用スリ
ップしきい値補正係数αと過給圧制御用スリップしきい
値補正係数βを変更するもので、低加速要求域では過給
圧制御の補正係数βを低くし、加速要求程度が大きくな
るにしたがって過給圧制御の補正係数βを高くする。エ
ンジン出力制御用スリップしきい値補正係数αは逆にな
る。
【0066】尚、補正係数α,βは、下記の式により規
定される。
【0067】(エンジン出力制御用スリップしきい値) =α×(エンジン出力制御用ベースしきい値) (過給圧制御用スリップしきい値)=β×(過給圧制御
用ベースしきい値) このように、加速要求が大なるほどエンジン出力制御分
担を大きくし過給圧制御分担を小さくするように制御分
担を変更する場合、制御切換やエンジン出力落差等によ
る違和感が生じることなく、加速要求対応の制御感度変
更を達成することができる。
【0068】以上、実施例を図面に基づいて説明してき
たが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではな
い。
【0069】
【発明の効果】請求項1記載の第1の発明にあっては、
エンジン出力制御システムと過給圧制御システムとが共
に搭載された車両に適用されるエンジン出力と過給圧に
よる加速スリップ制御装置において、加速要求が大きく
なるにしたがってエンジン出力制御に対し過給圧制御の
重み付けが小さく移行してゆくように両制御感度を設定
する制御感度設定手段と、加速スリップの発生時、算出
されたスリップ量と設定された制御感度に応じてエンジ
ン出力制御と過給圧制御を行なう加速スリップ制御手段
とを備えた装置としたため、運転者の加速要求が小さい
時の触媒加熱やエンジン温度上昇の防止と、運転者の加
速要求が大きい時のスリップ収束後の加速感確保との両
立を図ることができるという効果が得られる。
【0070】請求項2記載の第2の発明にあっては、請
求項1記載のエンジン出力と過給圧による加速スリップ
制御装置において、加速要求検出手段を、スロットル開
度,従動輪加速度,スロットル開速度,スリップ変化
量,エンジン回転数,ギア比の1つあるいは複数の組み
合わせにより加速要求程度を検出する手段としたため、
上記効果に加え、運転者の加速要求を精度よく検出する
ことができるという効果が得られる。
【0071】請求項3記載の第3の発明にあっては、請
求項1または請求項2記載のエンジン出力と過給圧によ
る加速スリップ制御装置において、制御感度設定手段
を、あるスリップ量しきい値を境に低スリップ量領域を
過給圧制御領域とし、高スリップ量領域をエンジン出力
制御領域とし、両制御領域の境となるスリップ量しきい
値を加速要求が大なるほど低い値とする手段としたた
め、上記効果に加え、加速要求の変化に対して容易な加
速要求対応の制御感度変更を達成することができるとい
う効果が得られる。
【0072】請求項4記載の第4の発明にあっては、請
求項1または請求項2記載のエンジン出力と過給圧によ
る加速スリップ制御装置において、制御感度設定手段
を、加速要求が大なるほどエンジン出力制御分担を大き
くし過給圧制御分担を小さくする手段としたため、上記
効果に加え、加速要求の変化に対して違和感のない加速
要求対応の制御感度変更を達成することができるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエンジン出力と過給圧による加速スリ
ップ制御装置を示すクレーム対応図である。
【図2】実施例のエンジン出力と過給圧による加速スリ
ップ制御装置が適用されたターボチャージャ付エンジン
搭載車両の制御システム全体図である。
【図3】実施例装置のTCSコントローラで行なわれる
加速スリップ制御作動の流れを示すフローチャートであ
る。
【図4】実施例装置でのエンジン出力制御と過給圧制御
の制御領域特性図である。
【図5】加速要求程度に対するTCS制御エリア切り換
えしきい値の一例を示す特性図である。
【図6】加速要求程度に対するエンジン出力制御量と過
給圧制御量の分担の一例を示す特性図である。
【図7】加速要求程度に対するエンジン出力制御用スリ
ップしきい値補正係数と過給圧制御用スリップしきい値
補正係数の設定例を示す特性図である。
【符号の説明】
a エンジン出力制御システム b 過給圧制御システム c スリップ量算出手段 d 加速要求検出手段 e 制御感度設定手段 f 加速スリップ制御手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料カットや点火時期変更によりエンジ
    ン出力を低減するエンジン出力制御システムと、過給圧
    を低下させることでエンジン出力を低減する過給圧制御
    システムとが搭載された加速スリップ制御装置におい
    て、 駆動輪スリップ量を算出するスリップ量算出手段と、 運転者の加速要求程度を検出する加速要求検出手段と、 加速要求が大きくなるにしたがってエンジン出力制御に
    対し過給圧制御の重み付けが小さく移行してゆくように
    両制御感度を設定する制御感度設定手段と、 加速スリップの発生時、算出されたスリップ量と設定さ
    れた制御感度に応じてエンジン出力制御と過給圧制御を
    行なう加速スリップ制御手段と、 を備えていることを特徴とするエンジン出力と過給圧に
    よる加速スリップ制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジン出力と過給圧に
    よる加速スリップ制御装置において、 前記加速要求検出手段は、スロットル開度,従動輪加速
    度,スロットル開速度,スリップ変化量,エンジン回転
    数,ギア比の1つあるいは複数の組み合わせにより加速
    要求程度を検出する手段であることを特徴とするエンジ
    ン出力と過給圧による加速スリップ制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載のエンジン
    出力と過給圧による加速スリップ制御装置において、 前記制御感度設定手段は、あるスリップ量しきい値を境
    に低スリップ量領域を過給圧制御領域とし、高スリップ
    量領域をエンジン出力制御領域とし、両制御領域の境と
    なるスリップ量しきい値を加速要求が大なるほど低い値
    とする手段であることを特徴とするエンジン出力と過給
    圧による加速スリップ制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2記載のエンジン
    出力と過給圧による加速スリップ制御装置において、 前記制御感度設定手段は、加速要求が大なるほどエンジ
    ン出力制御分担を大きくし過給圧制御分担を小さくする
    手段であることを特徴とするエンジン出力と過給圧によ
    る加速スリップ制御装置。
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