JPH07247344A - ポリキノン、その製造方法及びそれを利用したエレクトロクロミック素子材料とn型半導体デバイス用材料 - Google Patents

ポリキノン、その製造方法及びそれを利用したエレクトロクロミック素子材料とn型半導体デバイス用材料

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JPH07247344A
JPH07247344A JP6042428A JP4242894A JPH07247344A JP H07247344 A JPH07247344 A JP H07247344A JP 6042428 A JP6042428 A JP 6042428A JP 4242894 A JP4242894 A JP 4242894A JP H07247344 A JPH07247344 A JP H07247344A
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JP
Japan
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polyquinone
alkyl substituent
alkyl
quinone
compound
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JP6042428A
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English (en)
Inventor
Ryuichi Yamamoto
隆一 山本
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Tokyo Institute of Technology NUC
Original Assignee
Tokyo Institute of Technology NUC
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G61/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbon-to-carbon link in the main chain of the macromolecule
    • C08G61/02Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes
    • C08G61/10Macromolecular compounds containing only carbon atoms in the main chain of the macromolecule, e.g. polyxylylenes only aromatic carbon atoms, e.g. polyphenylenes

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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 アルキル置換基を有するキノンのジハロゲン
化芳香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除いて誘導
される2価の基を反復構成単位とし、且つ重合度nが20
以上であり、アルキル置換基を有するキノンのジハロゲ
ン化芳香族化合物を、ニッケル化合物の存在下、脱ハロ
ゲン化能を有する金属または金属化合物と反応させるか
電気化学的還元反応を行なうことにより、2ケ所のハロ
ゲン原子を脱ハロゲン化して重合することに特徴があ
る。 【効果】 充分に分子量が高く優れた耐熱性を有しかつ
小さな電位で色変化を伴なう電気化学的酸化還元反応を
示し、これは2段階の電気化学的還元反応と色変化であ
り、有機溶媒に可溶なキノン骨格を繰り返し単位とする
新規なアルキル置換基を有するポリキノンを、エレクト
ロクロミック素子材料、n型半導体のデバイス用材料に
利用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルキル基を置換基と
して有するキノン類のジハロゲン化芳香族化合物から、
2ケ所のハロゲン原子を除いた2価の残基を反復構成単
位としてなり、主鎖に沿ったπ共役系を有し、電気化学
的ドーピングにより導電化され、空気中において高い安
定性を示し、有機溶剤に溶解性を有する新規な導電性高
分子であるアルキル置換基を有するポリキノン類、及び
その製造法に関する。更に、本発明は、前記新規な導電
性高分子であるアルキル置換基を有するポリキノンを利
用して、小さい還元電圧により2段階の色変化を示すエ
レクトロクロミック素子材料及びn型半導体デバイス用
材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、π共役系高分子化合物は、電気
的、光学的機能材料として注目されている。これらのπ
共役系高分子化合物は、主鎖に沿った1次元的なπ電子
の拡がりを有するため、導電性を有するとともに速い光
感応性を呈するなどの特性を示す。また、かかるπ共役
系高分子化合物は酸化により主鎖中に正電荷を有するキ
ャリアー種を発生し、還元により主鎖中に負電荷を有す
るキャリアー種を発生するため、高い導電率を示すもの
である。前記酸化・還元反応はπ共役系高分子化合物の
色の変化を伴うため、この性質を利用して、π共役系高
分子化合物をエレクトロクロミック材料として用いるこ
とが期待できる。更に、この酸化・還元機能を応用して
修飾電極を得ることが期待できる。これらの導電性高分
子として、主鎖に沿ってπ共役系を有する物質には、例
えば次の化1に示されたものが種々知られている。一
方、代表的な酸化・還元能を示すπ共役分子としてキノ
ンがある。
【0003】
【化1】
【0004】キノン骨格を繰り返し単位とする導電性高
分子はキノンの特長ある酸化・還元能のため、他のπ共
役導電性高分子にはない優れた性質を有する。例えば、
化1に示すポリ−p−フェニレン、ポリチオフェン、ポ
リピリジンについては電気化学的還元反応による色変化
(エレクトロクロミズム)はいずれもAg/Ag+ に対して
約−2.0 Vよりもより負側に大きな電位を要するのに対
し、ポリキノンはAg/Ag+ に対して約−1.3 Vと負側に
より小さな電位で電気化学的還元反応による色変化を示
す((実施例2)及び図1参照)。また、ポリキノンは
他のπ共役導電性高分子には見られない電気化学的還元
による2段階の色変化を示し((実施例2)及び図1参
照)、表示素子などに用いる上で他の物質にはない特徴
を有する。他方、化1に示したポリアセチレンについて
は化学的に不安定であり、また黒色に近い色をしている
ので電気化学的酸化・還元による色変化は認め難い。ま
た、ポリピロールは電気化学的還元が困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
に、ポリキノンはAg/Ag+ に対して約−1V、詳しくは
−1.3 V程度の負側に小さな電位で電気化学的還元反応
を起こし、その際に色変化を伴い、具体的には2段階の
電気化学的還元反応と色変化を示すπ共役導電性高分子
ではあるが、有機溶剤等に対する溶解性が小さくかつ不
融である場合が多いため有効な加工手段がない。従って
成形性、賦形性の乏しく、その利用法も限られ、ポリキ
ノンの前記特徴を引き出すうえにおける問題点となって
いる。また、ポリキノンは、還元によりn型導電体にな
り易い物質ではあるが、化1の置換基を持たないポリキ
ノンは溶媒に溶解性が悪く、利用範囲が極めて狭く、更
に従来のポリキノンは溶解性に乏しいため、フィルム等
が得られず、その利用範囲が狭くなっているという問題
がある。
【0006】本発明は、これらの状況のもと、キノン骨
格を繰り返し単位とする溶解性に優れた新しい導電性高
分子を探索し、上記問題を解決すべく鋭意研究の結果完
成したものである。
【0007】本発明の課題は、充分に分子量が高く優れ
た耐熱性を有しかつ小さな電位で色変化を伴なう電気化
学的酸化還元反応を示し、これは2段階の電気化学的還
元反応と色変化であり、有機溶媒に可溶なキノン骨格を
繰り返し単位とする新規なアルキル置換基を有するポリ
キノンを提供するにある。
【0008】本発明の他の課題はこの新規なアルキル置
換基を有するポリキノンの優れた溶解性に着目して、前
記ポリキノンを粉末又は繊維、フィルムなどの成型体、
n型導電体等の導電材料、バッテリー用材料、エレクト
ロクロミック素子材料、トランジスタ又はダイオードな
どの電子用材料等として利用するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために、本願第1発明にかかるアルキル置換基を有
するポリキノンは、アルキル置換基を有するキノンのジ
ハロゲン化芳香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除
いて誘導される2価の基を反復構成単位とし、且つ重合
度nが20以上であることを特徴とするものである。
【0010】本願発明のアルキル置換基を有するポリキ
ノンとしては、アルキル置換基を有するベンゾキノン、
ナフトキノン、アントラキノンやこれらの誘導体からな
る構造を繰り返し単位とする次の化2
【0011】
【化2】 (式中、R,R′及びR″はアルキル基を表わす)で示
されるものがある。
【0012】上記重合体は、キノン類の任意の箇所の水
素原子をアルキル基に置換した、次の化3式
【0013】
【化3】 (式中Rはアルキル基を表わす)で示されるアルキル置
換基を有するキノンの2ケ所の水素原子をハロゲンに置
換した次の化4式
【0014】
【化4】 (式中Rはアルキル基、Xはハロゲンを表わす)で示さ
れるアルキル置換ジハロゲン化芳香族化合物をゼロ価ニ
ッケル化合物と反応させることによって製造される。
【0015】また、本願第1発明の好適な実施例は、主
鎖に沿って連続したπ共役系を有することを特徴とする
ものである。主鎖に沿って連続したπ共役系を有さない
場合は、導電性高分子としての機能を充分に発揮するこ
とができない。従ってアルキル置換基を有するキノンの
結合位置は、上記化2で示したように、主鎖に沿って連
続したπ共役系が存在するような位置であることが必要
とされる。
【0016】更に本願第1発明の他の好適な実施例は、
N−メチルピロリドン10mlに対して50mg以上溶解するこ
とを特徴とするものである。本願のアルキル置換基を有
するポリキノンは、クロロホルム、塩化メチレン、N−
メチルピロリドン、トルエンベンゼン及びテトラヒドロ
フラン等の溶媒に可溶であり、例えばN−メチルピロリ
ドン10mlに対しては50mg以上溶解するものである。50mg
より少ない溶解度では、成形性が悪く充分な強度のフィ
ルムが得られない。また、好適には80〜500mgの溶解性
を有する。80mg以上であると、フィルム製造時の溶液の
粘度が更に上昇し、極めて強度の高いフィルムが得ら
れ、また500mg としたのは、溶液の粘性との関係で工業
的に安価フィルムを製造するためである。
【0017】更に、本願第1発明の工程な他の実施例
は、アルキル置換基の炭素数が1〜4個であることを特
徴とするものである。アルキル基(R)は、特にその炭
素数に制限が課されるものではなく、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、ペンチル基、
オクチル基等が包まれる。ポリキノンは分子間力が大き
く、メチル基等のアルキル基が1個でも導入されれば、
その分子間力が立体障害により弱められ溶解性が著しく
上昇する。従って、炭素数が1〜4個のアルキル基を置
換基として有するポリキノンでも本願発明の目的を十分
に達成できる。炭素数が増加すればする程、溶解性は上
昇するが、工業的に容易に合成するためには炭素数4ま
でのアルキル置換基を有するものが好ましい。また、本
発明の化合物は、アルキル基をその構造中に有するた
め、分子量が充分に高く、20000 以上になる。ここでア
ルキル置換基を有するキノンが互いに結合する位置及び
Rの結合する位置とその数には、π共役系が主鎖中に連
続的に存在すれば、制限がない。また、化2式中に示さ
れるように、式中に2つ以上のRが結合している場合
に、これらのRはアルキル基であればメチル基同士のよ
うに同じ基でも、メチル基とドデシル基のように異なる
基でもよい。
【0018】本願第1発明の好適な他の実施例は、重合
度(n)が100 以上であることを特徴とするものであ
る。重合度(n)が20未満ではポリマーとしての充分な
機能(例えば、フィルムに加工した際の強度等)を発揮
することができない場合がある。好適には100 以上であ
り、これにより溶液の粘性が更に上昇し、フィルムの強
度がより高くなる。また、本発明者は、後述の製造法に
よって重合度(n)が260 程度のものまでの本発明重合
体とその優れた特性並びに有用性とを実験的に一応確認
したが、260程度を越える重合度のものの調製及びその
利用も技術的に当然期待される。
【0019】本願第1発明の他の好適な実施例は、対応
するキノンがアントラキノンであることを特徴とするも
のである。対応するキノンとしては、o−ベンゾキノ
ン、p−ベンゾキノン、1,2−ナフトキノン、1,4
−ナフトキノン、アントラキノン等を用いることができ
るが、工業的に安価に入手でき、また本発明の重合体の
原料であるジハロゲン化アルキル誘導体が合成し易いア
ントラキノンが好ましい。
【0020】さらに本願第2発明にかかるアルキル置換
基を有するポリキノンの製造方法は、アルキル置換基を
有するキノンのジハロゲン化芳香族化合物を、ニッケル
化合物の存在下、脱ハロゲン化能を有する金属または金
属化合物と反応させ、2ケ所のハロゲン原子を脱ハロゲ
ン化して重合することを特徴とするものである。
【0021】本発明にかかるアルキル置換基を有するポ
リキノンは、化4で示されるアルキル置換ジハロゲン化
芳香族化合物、例えばジハロゲン化アルキルキノンに有
機溶媒中において等モル以上のゼロ価ニッケル化合物を
加えて反応させ、脱ハロゲン化することによって取得さ
れる。好適な反応温度は30〜100 ℃の間にあり、10〜10
0 時間程度で反応は完結する。上記有機溶媒としては例
えば、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリ
ル、トルエン、テトラヒドロフラン等が適用可能であ
る。
【0022】ゼロ価ニッケル化合物はハロゲン化芳香族
化合物よりハロゲンをとり、芳香族基間のカップリング
反応を起こさせる〔例えば、「シンセシス」(Synthesi
s) 、736 頁(1984)参照〕。この反応は次の化5で表
わされる。
【0023】
【化5】 (ここで、Ar及びAr′は芳香族基を、Xはハロゲン原子
を、Lは中性配位子を表わし、従って、NiLmはゼロ価ニ
ッケル化合物を表わす。)
【0024】従って、分子内に2個のハロゲンを有する
芳香族化合物、例えばジハロゲン化アルキルキノンに等
モル以上のゼロ価ニッケル化合物を反応させると、次の
化6及び化7に示す脱ハロゲン化反応によって重合体が
得られるのである。
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】 〔ここで、
【外1】 はジハロゲン化アルキルキノン(Rはアルキル基、Xは
ハロゲン)を示す。〕
【0027】上述の反応において、ゼロ価ニッケル化合
物は、重合反応を行なう直前に反応系で(いわゆるin s
itu で)合成したものをそのまま用いることも、又は予
め合成単離したものを用いることもできる。かかるゼロ
価ニッケル化合物は例えば、中性配位子存在下での還元
反応又は配位子交換反応によって生成するニッケル錯乱
体であり、その中性配位子としては、1,5−シクロオ
クタジエン、2,2′−ビピリジン等の含チッ素配位
子、トリフェニルホスフィン等の第三ホスフィン等を例
示することができる。
【0028】又、別の方法として、上記化4のジハロゲ
ン化アルキルキノンを2価のニッケル化合物等の遷移金
属化合物の共存下で電解還元反応又は亜鉛等の還元性金
属による化学還元反応させると、脱ハロゲン化反応によ
って化2に示すアルキル置換基を有するポリキノンを得
ることができる。即ち、例えば2価のニッケル化合物は
電解漕中で電解還元すれば化8の反応によってゼロ価ニ
ッケル化合物が生成する。
【0029】
【化8】
【0030】従って、分子内に2個のハロゲンを有する
芳香族化合物、即ち例えばジハロゲン化アルキルキノン
をニッケル化合物の存在下で電解還元すると化8の反応
並びに引き続き反応系内に生ずるNiO Lmが関与する化9
〜化11に示す反応により化2の重合体が得られるので
ある。電解は、通常次の条件で行なうことができる。即
ち、例えばN,N−ジメチルホルムアミド若しくはアセ
トニトリルを溶媒として使用し、指示電解質として過塩
素酸テトラエチルアンモニウム若しくはテトラエチルア
ンモニウムテトラフルオロボレートを溶解して電解液と
し、電極には白金電極、ITO透明電極、若しくは黒鉛
電極を使用する。電解液に例えば1,4−ジクロロ−2
−メチルアントラキノン及び2価ニッケル錯体を溶解
し、2価ニッケル化合物の還元電位〔例えばトリス
(2,2′−ビピリジン)ニッケル塩では−1.7 V(Ag
/Ag+ に対して)〕で電解還元を行なう。また、2価の
ニッケル化合物をゼロ価ニッケル化合物に還元する反応
としては、化1の電気化学的還元に代えて亜鉛等の還元
性金属による化学的還元を用いてもよい。この場合、最
終的には同還元性金属が2個のハロゲンを有するジハロ
ゲン化アルキルキノンから脱ハロゲン化させポリ(アル
キルキノン)を与え、2価のニッケル化合物は触媒とな
る。
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】〔ここで、
【外2】 はジハロゲン化アルキルキノン(Rはアルキル基、Xは
ハロゲン)を示す。〕
【0035】更に、本願第2発明の他の好適な実施例で
は、脱ハロゲン化能を有する金属化合物がゼロ価ニッケ
ル化合物であることを特徴とするものである。
【0036】更に、本願第2発明の他の好適な実施例で
は、ゼロ価ニッケル化合物中の配位子が1,5−シクロ
オクタジエンであることを特徴とするものである。
【0037】更に、本願発明の他の好適な実施例では、
アルキル置換基の炭素数が1〜4個であることを特徴と
するものである。
【0038】更に、本願発明の他の好適な実施例では、
キノンがアントラキノンであることを特徴とするもので
ある。
【0039】更に、本願発明の他の好適な実施例では、
重合度nが100 以上であることを特徴とするものであ
る。
【0040】本発明の新規なアルキル置換基を有するポ
リキノンは、前記したように、その優れた特性を利用し
て、粉末としてまた有機溶媒可溶なものについては有機
溶媒に溶かした後に良好な繊維またはフィルムとして成
形でき、又この重合体を還元剤または化学的・電気化学
的ドーピングにより還元してバッテリー用材料、エレク
トロクロミック素子材料、トランジスタ又はダイオード
等の電子素子用材料、n型導電体等の導電材料として利
用することができる。
【0041】本願発明のアルキル置換基を有するポリキ
ノンは、Ag/Ag+ に対して約−1V、具体的には−1.3
V程度の負側に、小さな電位で色の変化を伴なう2段階
電気化学的還元反応を示すπ共役系導電性高分子であ
り、有機溶剤に対する溶解性が優れるため、溶液とした
場合に十分な粘性が得られ、これにより製造したフィル
ムは十分な強度を示すことができ、これによりエレクト
ロクロミック素子材料、n型半導体のデバイス用材料が
得られる。
【0042】従って、本願第3発明にかかるエレクトロ
クロミック素子材料は、アルキル置換基を有するキノン
のジハロゲン化芳香族化合物から2ケ所のハロゲン原子
を除いて誘導される2価の基を反復構成単位とし、且つ
重合度nが20以上であるアルキル置換基を有するポリキ
ノンよりなることを特徴とするものである。
【0043】更に、本願第3発明の好適な実施例は、ア
ルキル置換基を有するポリキノンが主鎖に沿って連続し
たπ共役系を有するものであることを特徴とするもので
ある。
【0044】更に本願第3発明の他の好適な実施例で
は、アルキル置換基を有するポリキノンが、Ag/Ag+
対して約−1Vの負側で2段階電気化学的反応による色
変化を示すことを特徴とするものである。
【0045】更に本願第3発明の他の好適な実施例で
は、アルキル置換基の炭素数が1〜4個であることを特
徴とするものである。
【0046】更に本願第3発明の他の好適な実施例で
は、キノンがアントラキノンであることを特徴とするも
のである。
【0047】更に本願第3発明の他の好適な実施例で
は、重合度nが100 以上であることを特徴とするもので
ある。
【0048】さらに、本願第4発明にかかるn型半導体
デバイス材料は、アルキル置換基を有するキノンのジハ
ロゲン化芳香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除い
て誘導される2価の基を反復構成単位とし、且つ重合度
nが20以上であるアルキル置換基を有するポリキノンよ
りなるn型半導体デバイス用材料よりなることを特徴と
するものである。
【0049】更に、本願第4発明の好適な実施例では、
アルキル置換基を有するポリキノンが主鎖に沿って連続
したπ共役系を有するものであることを特徴とするもの
である。
【0050】更に、本願第4発明の他の好適な実施例で
は、アルキル置換基を有するポリキノンが、Ag/Ag+
対して約−1Vの負側で2段階電気化学的反応による色
変化を示すものであることを特徴とするものである。
【0051】更に、本願第4発明の他の好適な実施例で
は、アルキル置換基の炭素数が1〜4個であることを特
徴とするものである。
【0052】更に、本願第4発明の他の好適な実施例で
は、キノンがアントラキノンであることを特徴とするも
のである。
【0053】更に、本願第4発明の他の好適な実施例で
は、重合度nが100 以上であることを特徴とするもので
ある。
【0054】
【実施例】以下、本発明をさらに具体的かつ詳細に実施
例について説明する。 実施例1) ポリ(2−メチルアントラキノン−1,4−ジイル)の
合成 不活性ガス下、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニ
ッケル錯体Ni(cod)2(0.303g, 1.1mmol) にN,N−ジメ
チルホルムアミドDMF14cm3 、1,5−シクロオタジ
エンcod (0.104cm3, 0.85mmol)および2,2′−ビピリ
ジンbpy (0.172g, 1.1mmol) をこの順に加え混合液の色
が紫色に変わるまで攪拌する。ここに、モノマーである
1,4−ジクロロ−2−メチルアントラキノン1,4−
Cl2 −MeAQ (0.25g, 0.85mmol)のDMF溶液14cm3 を加
える。60℃で48時間攪拌した後、反応液を希塩酸に注ぐ
と黄色の粉末が析出する。この粉末を希塩酸で2回、メ
タノールで1回、温エチレンジアミン四酢酸二ナトリウ
ムEDTA水溶液で3回、温水で1回、さらにメタノー
ルで1回洗浄した後、クロロホルムに溶かしメタノール
を用いて再沈澱し、加熱真空乾燥する。濃黄色の粉末を
得る。収率:89%この重合体の元素分析値は、C:81.8
2 ; H:3.64 ; Cl :0%であり、計算値C:82.66 ;
H:3.36 ; Cl :0.00 %とほぼ一致する。
【0055】この重合体の赤外吸収スペクトル(KBr) は
3050(C−H伸縮振動)、2950(C−H伸縮振動)、16
65(C=0伸縮振動)、1590及び1526(C=C環伸縮振
動)、1303及び1247(C−CO−C伸縮及び変角振動)、
796 〜628 cm-1(C−H面外変角振動)にピークを認め
ることができる。
【0056】また、重合体の重クロロホルム中の 1H−
NMR (90MHz)は、δ=2.1P 2.3, and 2.6 (3H,C
H3), 7.5 〜8.ppm (5H,others) に認められそれぞ
れのピークの面積比は3:5であった。一方、重合体の
重クロロホルム中の13C−NMR (67.9MHz) はδ=21(C
H3), 126 (C5, C8), 135 (others), 145(C1, C2, C4),
180ppm(C9, C10) にピークが認められた。元素分析、赤
外吸収スペクトル、NMR スペクトルの結果は重合体が下
記に示した構造を有することを支持するものである。
【0057】
【化12】
【0058】この重合体の分子量をクロロホルム溶液中
で光散乱法により測定したところ、重量平均分子量が57
000 (重合度255)であった。また固有粘度は0.43 dLg-1
であった。上記重合体の紫外可視吸収スペクトルはクロ
ロホルム溶液中において375nm に吸収ピークを示し、単
位構造ユニットである2−メチルアントラキノンの329.
8nm より深色移動していた。さらに、熱的性質は良好で
あった。N2下における熱重量分析の結果、300 ℃付近か
ら重量減少が見られ始め、900 ℃における重量減少は約
40%であった。また、クロロホルム、塩化メチレン、N
−メチルピリドンに100mg/10ml以上可溶で、トルエン、
ベンゼンに約80mg/10ml 可溶、更にはテトラヒドロフラ
ンに約50mg/10ml 可溶であった。
【0059】比較例1 ポリ(アントラキノン−1,4−ジイル)の合成 不活性ガス下、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニ
ッケル錯体Ni(cod)2 (0.36g, 1.3mmol) にN,N−ジメ
チルホルムアミドDMF14cm3 、1,5−シクロオクタ
ジエンcod (0.135cm3, 1.1mmol) および2,2′−ビピ
リジンbpy (0.203g, 1.3mmol) をこの順に加え混合液の
色が紫色に変わるまで攪拌する。ここに、モノマーであ
る1,4−ジクロロアントラキノン1,4−Cl2 −AQ
(0.30g, 1.1mmol) のDMF溶液14cm3 を加える。60℃
で48時間攪拌した後、反応液を希塩酸に注ぐと黄色の粉
末が析出する。この粉末を希塩酸で2回、トルエンで1
回、温エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムEDTA水
溶液で3回、温水で1回、さらにトルエンで1回洗浄し
た後、加熱真空乾燥する。黄色の粉末を得る。収率。;
80%。なお、クロロホルム可溶部についてはメタノール
を用いて再沈精製した。
【0060】この重合体の元素分析値は、C:81.55 ;
H:2.91 ; Cl : 0%であり、計算値C:80.36 ; H:
3.81 ; Cl : 0.00%とほぼ一致する。この重合体の赤外
吸収スペクトル(KBr) は3050(C−H伸縮振動)、1667
(C=0伸縮振動)、1590(C=C環伸縮振動)、1323
and 1247 (C−CO: C伸縮及び変角振動)、844 〜
724 cm-1(C−H面外変角振動)にピークを認めること
ができる
【0061】また、重合体の重クロロホルム中の 1H−
NMR (90MHz) は、δ=7.5 〜8.5ppm(m) にピークを認め
ることができる。一方、重合体の固体13C−NMR (270MH
z)はδ=126 (C5, C8), 135(others), 145(C1, C4), 18
5ppm(C9, C10) にピークを認めることができる。元素分
析、赤外吸収スペクトル、NMR スペクトルの結果は重合
体が下記に示した構造を有することを支持するものであ
る。
【0062】
【化13】
【0063】上記重量体のクロロホルム可溶部の紫外可
視吸収スペクトルはクロロホルム溶液中において369nm
に吸収ピークを示し、単位構造ユニットであるアントラ
キノンの327nm より深色移動していた。さらに、良好な
熱的安定性を示した。N2 下における熱重量分析の結
果、300 ℃付近から重量減少が見られ始め、900 ℃にお
ける重量減少は約40%であった。クロロホルム、塩化メ
チレン、N−メチルピリドンに約5mg/10mlと、低い溶
解性を示した。この低い溶解性のため、溶液中における
13C−NMR の測定はできなかった。
【0064】比較例2 ポリ(アントラキノン−1,5−ジイル)の合成 不活性ガス下、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニ
ッケル錯体Ni(cod)2 (0.36g, 1.3mmol) にN,N−ジメ
チルホルムアシミドDMF14cm3 、1,5−シクロオク
タジエンcod (0.135cm3, 1.1mmol) および2,2′−ビ
ピリジンbpy (0.203g, 1.3mmol) をこの順に加え混合液
の色が紫色に変わるまで攪拌す。ここに、モノマーであ
る1,5−ジクロロアントラキノン1,5−Cl2 −AQ
(0.30g, 1.1mmol) のDMF溶液14cm3 を加える。60℃
で48時間攪拌した後、反応液を希塩酸に注ぐと黄色の粉
末が析出する。この粉末を希塩酸で2回、トルエンで1
回、温エチレンジアミン四酢酸二ナトリウムEDTA水
溶液で3回、温水で1回、さらにトルエンで1回洗浄し
た後、加熱真空乾燥する。黄色の粉末を得る。収率:90
%。
【0065】この重合体の赤外吸収スペクトル(KBr) は
3050(C−H伸縮振動)、1669(C=O伸縮振動)、15
78(C=C環伸縮振動)、1319及び1266(C−CO−C伸
縮及び変角振動)、814 〜624 cm-1(C−H面外変角振
動)にピークを認めることができる。
【0066】この重合体の固体13C−NMR (270MHz)はδ
=126(C4, C8), 135 (others), 145(C1, C5), 185ppm
(C9, C10) にピークを認めることができる。赤外吸収ス
ペクトル、NMR スペクトルの結果は重合体が下記に示し
た構造を有することを支持するものである。
【0067】
【化14】
【0068】ポリ(アントラキノン2,6−ジイル)は
クロロホルム、塩化メチレン、N−メチルピロリドン、
トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフランに実質的に不
溶であった。
【0069】比較例3 ポリ(1,4−ナフトキノン−5,8−ジイル)の合成 不活性ガス下、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニ
ッケル錯体Ni(cod)2 (0.44g, 1.6mmol) にN,N−ジメ
チルホルムアミドDMF 14cm3 、1,5−シクロオクタジ
エンcod (0.144cm3, 1.3mmol) および2,2′−ビピリ
ジンbpy (0.248g, 1.6mmol) をこの順に加え混合液の色
が紫色に変わるまで攪拌する。ここに、モノマーである
5,8−ジクロロ−1,4−ナフトキノン(0.30g, 1.3
mmol) のDMF 溶液14cm3 を加える。60℃で48時間攪拌し
た後、反応液を希塩酸に注ぐと茶色の粉末が析出するこ
の粉末を希塩酸で2回、トルエンで1回、温エチレンジ
アミン四酢酸二ナトリウムEDTA水溶液で3回、温水で1
回、さらにトルエンで1 回洗浄した後、加熱真空乾燥す
る。濃茶色の粉末を得る。収率:75%。
【0070】この重合体の赤外吸収スペクトル(KBr) は
3050(C−H伸縮振動)、1657(C=O伸縮振動)、16
00〜1540(C=C環伸縮振動)、1324及び1245(C−CO
−C伸縮及び変角振動)、850 cm-1(C−H面外変角振
動)にピークを認めることができる。
【0071】また、重合体の重ジメチルスルホキシド中
1H−NMR (90MHz) は、δ−6.9(br, 2H, C2, C3-H),
7.6ppm (br, 2H, C6, C7-H) にピークを認めることが
でき、面積比は2:2であった。一方、重合体の固体13
C−NMR (270MHz)はδ=136.5(others), 185.5ppm (C1,
C4)にピークを認めることができる。赤外吸収スペクト
ル、NMR スペクトルの結果は重合体が下記に示した構造
を有することを支持するものである。
【0072】
【化15】 N−メチルピロリドンに約5mg/10mlと、低い溶解を示
す。
【0073】実施例2 実施例1で得たポリ(2−メチルアントラキノン−1,
4−ジイル)重合体のクロロホルム溶液を白金板上に塗
布し、クロロホルムを除去することにより重合体のフィ
ルムを作成した。この重合体フィルムについて0.1 moll
-1の (C2H5)4NClO4を含む無水アセトニトリル溶液中、
掃引速度20 mVS-1、宅温下でサイクリックボルタモグラ
ムの測定を行なった。その結果、本重合体はAg/Ag+
対して約−1.38V, −1.69Vにおいて二段階にカチオン
がドーピング(n型ドーピング)され、逆方向において
約−1.38V, −1.69Vにおいて二段階にカチオンが脱ド
ーピングされることが分かった。ドーピングに際して重
合体のフィルムの色は黄色→赤色→濃赤色と二段階に変
色し、脱ドーピング時ではこの逆の変色が見られた。こ
の結果を図1に示す。かかるドーピング、脱ドーピング
は繰り返し行なうことができ、またこの間フィルムの形
状に変化は認められなかった。
【0074】このように、本重合体は電気化学的な還元
即ち電気化学的なn型ドーピングが可能であり、ドーピ
ングとともにエレクトロクロミック特性を示した。この
ことから、本重合体は電気化学的に活性であり、導電性
を有しn型半導体デバイス用電極材料及びエレクトロク
ロミック素子材料として使用可能なことを示している。
【0075】一方、比較例1で得たポリ(アントラキノ
ン−1,4−ジイル)においても同様の現象が見られ、
この重合体のフィルムでは、Ag/Ag+ に対して約−1.30
V,−1.62Vに2対のレドックス対が各々黄色 赤色及
び赤色 濃赤色という色の変化に伴って起こる事が分か
ったが、この場合にはポリ(アントラキノン−1,4−
ジイル)の溶解性が悪いため、ポリ(2−メチルアント
ラキノン−1,4−ジイル)の場合に比べてもろいフィ
ルムしか白金板上に形成させることができなかった。ま
た、ドーピング、脱ドーピングの繰り返し特性は良くな
かった。
【0076】
【発明の効果】本発明の新規なアルキル置換基を有する
ポリキノンは、その構造中にアルキル基を導入している
ため、多くの有機溶媒に可溶であることから、その利用
分野、用途が拡大し、これらの適宜な溶媒に溶かして得
られる溶液を利用して繊維、フィルム等への乾式成形が
容易となる。更に、小さな還元電圧により2段階の明瞭
な色の変化を伴なう還元反応がおこり、これにより、エ
レクトロクロミック、n型導電体フォトルミネッセン
ス、エレクトロルミネッセンス材料として有効に利用す
ることができる。また、ニッケル化合物の反応性を用い
てアルキル置換基を有するキノンのジハロゲン化芳香族
化合物より脱ハロゲン化させる重合方法により、結合位
置のコントロールされた上記アルキル置換基を有するポ
リキノンが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の重合体の一例のサイクリックボルタモ
グラムを示す線図である。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキル置換基を有するキノンのジハロ
    ゲン化芳香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除いて
    誘導される2価の基を反復構成単位とし、且つ重合度n
    が20以上であるアルキル置換基を有するポリキノン。
  2. 【請求項2】 主鎖に沿って連続したπ共役系を有する
    請求項1記載のアルキル置換基を有するポリキノン。
  3. 【請求項3】 N−メチルピロリドン10mlに対して50mg
    以上溶解する請求項1又は2記載のアルキル置換基を有
    するポリキノン。
  4. 【請求項4】 アルキル置換基の炭素数が1〜4個であ
    る請求項1〜3記載のアルキル置換基を有するポリキノ
    ン。
  5. 【請求項5】 キノンがアントラキノンである請求項1
    〜4記載のアルキル置換基を有するポリキノン。
  6. 【請求項6】 重合度nが100 以上である請求項1〜5
    記載のアルキル置換基を有するポリキノン。
  7. 【請求項7】 アルキル置換基を有するキノンのジハロ
    ゲン化芳香族化合物を、ニッケル化合物の存在下、脱ハ
    ロゲン化能を有する金属または金属化合物と反応させる
    か電気化学的還元反応を行なうことにより、2ケ所のハ
    ロゲン原子を脱ハロゲン化して重合するアルキル置換基
    を有するポリキノンの製造方法。
  8. 【請求項8】 脱ハロゲン化能を有する金属化合物がゼ
    ロ価ニッケル化合物である請求項7記載のアルキル置換
    基を有するポリキノンの製造方法。
  9. 【請求項9】 ゼロ価ニッケル化合物中の配位子が1,
    5−シクロオクタジエン,2,2′−ビピリジン等の含
    窒素配位子又はトリフェニルホスフィン等の第3ホスフ
    ィンであるである請求項7又は8記載のアルキル置換基
    を有するポリキノンの製造方法。
  10. 【請求項10】 アルキル置換基の炭素数が1〜4個で
    ある請求項7〜9記載のアルキル置換基を有するポリキ
    ノンの製造方法。
  11. 【請求項11】 キノンがアントラキノンである請求項
    7〜10記載のアルキル置換基を有するポリキノンの製造
    方法。
  12. 【請求項12】 重合度nが100 以上である請求項7〜
    11記載のアルキル置換基を有するポリキノンの製造方
    法。
  13. 【請求項13】 アルキル置換基を有するキノンのジハ
    ロゲン化芳香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除い
    て誘導される2価の基を反復構成単位とし、且つ重合度
    nが20以上であるアルキル置換基を有するポリキノンよ
    りなるエレクトロクロミック素子材料。
  14. 【請求項14】 アルキル置換基を有するポリキノンが
    主鎖に沿って連続したπ共役系を有する請求項13記載の
    エレクトロクロミック素子材料。
  15. 【請求項15】 アルキル置換基を有するポリキノン
    が、Ag/ Ag + に対して約−1Vの負側で2段階電気化
    学的反応による色変化を示す請求項13又は14記載のエレ
    クトロクロミック素子材料。
  16. 【請求項16】 アルキル置換基の炭素数が1〜4個で
    ある請求項13〜15記載のエレクトロクロミック素子材
    料。
  17. 【請求項17】 キノンがアントラキノンである請求項
    13〜16記載のエレクトロクロミック素子材料。
  18. 【請求項18】 重合度nが100 以上である請求項13〜
    17記載のエレクトロクロミック素子材料。
  19. 【請求項19】 アルキル置換基を有するキノンのジハ
    ロゲン化芳香族化合物から2ケ所のハロゲン原子を除い
    て誘導される2価の基を反復構成単位とし、且つ重合度
    nが20以上であるアルキル置換基を有するポリキノンよ
    りなるn型半導体デバイス用材料。
  20. 【請求項20】 アルキル置換基を有するポリキノンが
    主鎖に沿って連続したπ共役系を有する請求項19記載の
    n型半導体デバイス用材料。
  21. 【請求項21】 アルキル置換基を有するポリキノン
    が、約−1Vの負側で2段階電気化学的反応による色変
    化を示す請求項19又は20記載のn型半導体デバイス用材
    料。
  22. 【請求項22】 アルキル置換基の炭素数が1〜4個で
    ある請求項19〜21記載のn型半導体デバイス用材料。
  23. 【請求項23】 キノンがアントラキノンである請求項
    19〜22記載のn型半導体デバイス用材料。
  24. 【請求項24】 重合度nが100 以上である請求項19〜
    23記載のn型半導体デバイス用材料。
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