JPH0724646Y2 - 部品の取付構造 - Google Patents

部品の取付構造

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JPH0724646Y2
JPH0724646Y2 JP1774390U JP1774390U JPH0724646Y2 JP H0724646 Y2 JPH0724646 Y2 JP H0724646Y2 JP 1774390 U JP1774390 U JP 1774390U JP 1774390 U JP1774390 U JP 1774390U JP H0724646 Y2 JPH0724646 Y2 JP H0724646Y2
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JP1774390U
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Inventor
智義 大貫
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加藤発条株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、自動車の外装部品を所定のパネルに脱着可能
に取り付ける取付構造の改良に関するものである。
「従来の技術」 従来のこの種取付構造としては、例えば特開昭56-6906
号公報に示すものが存する。
該従来の取付構造は、具体的には図示しないが、別体成
形の合成樹脂製クリップ体を用いて、自動車外装部品た
るラジエータグリルを車体パネルに取り付けることを前
提とするもので、上記のクリップ体は、フランジ部の両
側に錨形の弾性係止脚を一体に設けると共に、一方の弾
性係止脚の先端部にマイナスドライバー等の工具類を差
し込む溝部を形成する構成となっている。
そして、実際にラジエータグリルをパネルに取付ける場
合には、ラジエータグリルの背面側に設けられているソ
ケット孔に、上記クリップ体の一方の弾性係止脚を係止
した後、該クリップ体の他方の弾性係止脚を、パネル側
に穿設されている取付孔に係止することにより、ラジエ
ータグリルをパネルに取り付けるものである。
又、ラジエータの保守等に際して、ラジエータグリルを
取り外す必要が生じたような場合には、一方の弾性係止
脚の先端部に形成されている溝部に、工具類の先端をソ
ケット孔から差し込んで、該工具類をクリップ体と一緒
に約90°捻回させて、該クリップ体の他方の弾性係止脚
の取付孔に対する係止を解除すれば、ラジエータグリル
をパネルから取り外すことができるものである。
「考案が解決しようとする課題」 然し乍ら、従来の取付構造にあって、ラジエータグリル
をパネルから取り外す場合には、工具類を90°捻回して
クリップ体を強制的に回転させなければならないので、
取外作業自体が徒に大変となるばかりか、例え工具類を
捻回させても、他方の弾性係止脚の取付孔に対する係止
をスムーズに解除できるとは限らなかった。
又、ラジエータグリルを取り付ける場合には、通常、複
数個のクリップ体が使用される訳であるから、斯る構造
下において、ラジエータグリル側のソケット孔とパネル
側の取付孔間に製造上の誤差が生じていると、この誤差
をクリップ体それ自体では吸収することができないの
で、上記誤差に起因して、ラジエータグリルを正しいい
センター位置に取り付けることができなくなったり、ラ
ジエータグリルの取付状態が不安定となる等の大きな問
題点を有していた。
「課題を解決するための手段」 而して、本考案は、従来の課題を有効に解決するために
開発されたもので、部品をクリップ体を介してパネルに
取り付ける取付構造を前提として、クリップ体は、部品
側とパネル側に個々に固定される第一部材と第二部材と
から成り、第一部材は、基体の一面側に固定手段を設
け、基体の他面側に係合部を有する弾性腕片を設けてな
り、第二部材は、基体に上記第一部材の弾性腕片を嵌合
する嵌合部を設けて、該嵌合部を画成する壁部に、上記
弾性腕片の係合部を係止する係止部と、弾性腕片を押圧
する押圧片部を形成する構成を採用した。
「作用」 依って、本考案にあっては、パネル側に第一部材を固定
手段を介して固定し、部品側に第二部材を固定して、部
品側を把持しながら、第一部材の弾性腕片と第二部材の
嵌合部の嵌合位置関係を調整した後、該第一部材の弾性
腕片を第二部材の嵌合部内に嵌合すると、第一部材と第
二部材とが位置決めされた状態をもって、弾性腕片の係
合部が嵌合部の係止部に自動的に弾性係止するので、こ
れにより、部品がパネルに対して、常に正しいセンター
位置に安定した状態で取り付けられることとなる。
そして、部品を取り外す必要が生じた場合には、第二部
材の嵌合部の壁部に形成された押圧片部を、マイナスド
ライバー等の工具類で下方に直線的に押圧すれば、該押
圧片部の下面で弾性腕片の先端部が押圧されて、弾性腕
片の係合部が嵌合部の係止部から容易に外れるので、後
は斯る状態の第一部材と第二部材とを引き離せば、部品
がパネルから容易に取り外すことが可能となる。
「実施例」 以下、本考案の図示する一実施例に基づいて詳述すれ
ば、該実施例に係る取付構造も、自動車外装部品たる樹
脂製ラジエータグリルを、クリップ体を介して車体パネ
ルに取り付けることを前提とするものであるが、特徴と
するところは、クリップ体を以下の構成のなした点にあ
る。
即ち、本実施例にあっては、第1図A・Bに示す如く、
クリップ体を車体パネル側に固定される樹脂製の第一部
材1と、ラジエータグリル側に固定される樹脂製の第二
部材11とから構成して、前者の第一部材1は、自身の板
状基体2の一面側に、パネルに穿設された取付孔に係止
する錨形の弾性係止脚3を一体に設け、基体2の他面側
中央に、上側に係合段部4aを有する1本の弾性腕片4を
横設すると共に、基体2の他面側両側に、上端縁に爪部
5aを形成した一対の位置決め片5を横設し、且つ該各位
置決め片5の外側に、外方に拡開する弾性拡開片部6を
一体に形成する構成となっている。
又、後者の第二部材11は、ラジエータグリルの背面取付
部にネジ部材25を介して固定される板状基体12に、上記
第一部材1の弾性腕片4と位置決め片5を嵌合する筒状
の嵌合部13を一体に設けて、該嵌合部13を画成する上壁
部にU字状のスリット14を穿設して、該スリット14の開
口縁に上記弾性腕片4の係合段部4aに係止する係止部15
を形成すると共に、スリット14で画成される部位に弾性
腕片4を押圧する押圧片部16を一体に形成する一方、嵌
合部13の上部内壁面両側に、上記第一部材1の各位置決
め片5の上端爪部5aを咬合する列歯17を形成する構成と
なっている。
依って、斯る構成の第一部材と第二部材11を用いて、ラ
ジエータグリル21を車体側のパネル23に取り付ける場合
には、まず、パネル23に穿設されている取付孔24に、第
一部材1の錨形係止脚3を係止して、パネル23に第一部
材1を固定する一方、ラジエータグリル21の背面取付部
22に、第二部材11の基体12をネジ部材25を介して固定す
る。
次いで、ラジエータグリル21を把持しながら、第一部材
1の弾性腕片4と第二部材11の嵌合部13の嵌合位置関係
を適宜調整し、そのままの位置関係を維持して、該第一
部材1の弾性腕片4と一対の位置決め片5を、第二部材
11の嵌合部13内に嵌合すると、第2図A・Bに示す如
く、拡開片部6の嵌合部13内側面に対する弾性当接作用
を得て、各位置決め片5の上端爪部5aが列歯17の対応部
位と咬合して、第二部材11と第一部材1とが位置決めさ
れると同時に、弾性腕片4の係合段部4aが嵌合部13側の
係止部15に自動的に弾性係止して、第一部材と第二部材
11が強固に一体化されるので、これにより、ラジエータ
グリル21がパネル23に対して確実に取り付けられること
となる。
しかも、本実施例にあっても、従来と同様に、第一部材
1と第二部材11から構成される複数のクリップ体を用い
て、ラジエータグリル21をパネル23に取り付けるもので
あるから、第一部材1と第二部材11の一体化に先立っ
て、第一部材1の弾性腕片4と第二部材11の嵌合部13の
嵌合位置関係を調整できることは、例えラジエータグリ
ル21の取付部22とパネル23の取付孔24間に、製造上の誤
差が生じている場合でも、この誤差を効果的に吸収する
ことが可能となるので、ラジエータグリル21は、常に正
しいセンター位置に安定した状態で取り付けられること
となる。
そして、ラジエータの保守等のために、ラジエータグリ
ル21を取り外す必要が生じたような場合には、第二部材
11の嵌合部13の上壁部に形成された押圧片部16を、マイ
ナスドライバー等の工具類26で下方に直線的に押圧すれ
ば、第3図に示す如く、該押圧片部16の下面膨出部16a
で、弾性腕片4の先端部が強制的に押圧されて、該弾性
腕片4の係合段部4aが嵌合部13の係止部15から容易に外
れるので、後は、斯る状態の第一部材1と第二部材11と
を引き離せば、ラジエータグリル21がパネル23から容易
に取り外すことが可能となる。
従って、本実施例にあっては、押圧片部16を単に工具類
26を介して直線的に押圧するだけで、ラジエータグリル
21をパネル23から取り外せるので、例え使用されるクリ
ップ体の数が多くても、その作業性は頗る簡便化され
る。
しかも、ラジエータグリル21の取り外しに際しては、ラ
ジエータグリル21に第二部材11が固定され、パネル23に
第一部材1が固定されているので、不用意に分離して紛
失する心配が全くなくなるばかりか、再使用に際して
は、既述した作業を繰り返すだけで、ラジエータグリル
21を再びパネル23に取り付けることが可能となる。
尚、上記実施例は、第一部材1をパネル23に固定し、第
二部材11をラジエータグリル21に固定したものである
が、同一の条件の下で、第一部材1をラジエータグリル
21に固定し、第二部材11をパネル23に固定しても、同様
な作用効果が得られるものである。
「考案の効果」 以上の如く、本考案の取付構造によれば、従来の如く、
工具類を捻回させてクリップ体自体を強制的に回転させ
なくとも、第二部材の押圧片部を下方に押圧するだけ
で、第一部材の弾性腕片の係合部を第二部材の嵌合部の
係止部から容易に外すことが可能となるので、従来のも
のと比較すると、部品の取外作業が頗る簡略化されるこ
ととなった。
その上、本考案にあっては、第一部材と第二部材の一体
化に先立って、第一部材の弾性腕片と第二部材の嵌合部
の嵌合位置関係を調整することができるので、例え部品
側の取付個所とパネル側の取付個所間に製造上の誤差が
生じている場合でも、斯る嵌合位置関係の調整により、
上記誤差を効果的に吸収することが可能となって、部品
は常に正しいセンター位置に安定した状態で取り付けら
れることともなる。
【図面の簡単な説明】
第1図Aは本考案の実施例に供されるクリップ体を分解
して示す斜視図、同図Bは第二部材の断面図、第2図A
・Bはラジエータグリルをパネルに取り付けた状態を示
す要部縦断面図及び要部横断面図、第3図はラジエータ
グリルをパネルから取り外す状態を示す要部縦断面図で
ある。 1……第一部材、2……基体、3……係止脚(固定手
段)、4……弾性腕片、4a……係合段部(係合部)11…
…第二部材、12……基体、13……嵌合部、15……係止
部、16……押圧片部、21……ラジエータグリル(部
品)、22……取付部、23……パネル、24……取付孔、26
……工具類。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】部品をクリップ体を介してパネルに取り付
    ける構造において、上記クリップ体は、部品側とパネル
    側に個々に固定される第一部材と第二部材とから成り、
    第一部材は、基体の一面側に固定手段を設け、基体の他
    面側に係合部を有する弾性腕片を設けてなり、第二部材
    は、基体に上記第一部材の弾性腕片を嵌合する嵌合部を
    設けて、該嵌合部を画成する壁部に、上記弾性腕片の係
    合部を係止する係止部と、弾性腕片を押圧する押圧片部
    を形成したことを特徴とする部品の取付構造。
JP1774390U 1990-02-24 1990-02-24 部品の取付構造 Expired - Lifetime JPH0724646Y2 (ja)

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