JPH07245592A - 信号の広帯域化装置 - Google Patents

信号の広帯域化装置

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JPH07245592A
JPH07245592A JP6114574A JP11457494A JPH07245592A JP H07245592 A JPH07245592 A JP H07245592A JP 6114574 A JP6114574 A JP 6114574A JP 11457494 A JP11457494 A JP 11457494A JP H07245592 A JPH07245592 A JP H07245592A
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Shiro Omori
士郎 大森
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Abstract

(57)【要約】 【目的】信号のサンプリング時に生じる折り返し歪みを
除去する。 【構成】撮像素子1、2により、そこに結像する画像が
空間的にサンプリングされ、得られたサンプリング信号
は、それぞれ補間回路3、4を介して、所定数倍の周波
数を有するサンプリング信号に補間された後、第1の加
算器5および減算器6に出力される。直交成分生成回路
7により、減算器6より入力された信号の位相に対し
て、90度進相した信号が生成され、可変利得回路8を
介して所定のレベルに調整された後、第2の加算器9に
供給される。第2の加算器9により、第1の加算器5か
ら出力される信号と可変利得回路8から出力される信号
とが加算され、折り返し歪みが除去された信号が出力さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【目次】以下の順序で本発明を説明する。 産業上の利用分野 従来の技術(図16) 発明が解決しようとする課題(図16) 課題を解決するための手段(図1〜図15) 作用(図1〜図15) 実施例 (1)第1実施例(図1〜図7) (2)第2実施例(図8〜図12) (3)第3実施例(図13〜図15) 発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は信号の広帯域化装置に関
し、特に、テレビジヨン信号などのように、一定の周期
で発生する高い相関を有する疑似周期信号(疑似静止
画)、または同一の信号に対して、所定の位相差を有す
る複数のサンプリングを行い、より解像度の高い信号
(静止画)を得る場合に用いて好適な信号の広帯域化装
置に関する。
【0003】
【従来の技術】一般に、時間的に連続な信号(連続信
号)をサンプリング周波数fS でサンプリングした場
合、この連続信号(被サンプリング信号)のfS /2以
上の周波数成分は、低域側に変換され、いわゆる折り返
し歪みが生じる。従来の信号のサンプリングでは、被サ
ンプリング信号が、画像信号のように隣接走査線間また
は隣接画面間で高い相関性を有する場合、または同一連
続信号である場合、それぞれの位相が互いに360/n
度だけ異なるn系列のサンプリングを行い、このサンプ
リングにより得られた信号を加算することにより、サン
プリング信号に含まれる折り返し歪みを除去するように
している。これは、サブナイキスト・サンプリング法と
呼ばれている。
【0004】図16(a)乃至図16(g)を参照し
て、サブナイキスト・サンプリング法を説明する。図1
6(a)は、被サンプリング信号のスペクトラムを表し
ている。縦軸は信号レベルを表し、横軸は信号の周波数
を表している。一般に、図16(a)に示したスペクト
ラムを有する被サンプリング信号を、サンプリング周波
数fS でサンプリングすると、図16(b)に示すよう
なスペクトラムを有する信号が得られる。図中、斜線で
示した部分は、被サンプリング信号の周波数fS/2以
上の成分が低域に変換されて生じる、いわゆる折り返し
歪みを表している。
【0005】この折り返し歪みを抑制するために、ま
ず、図16(a)に示したスペクトラムを有する被サン
プリング信号に対して、互いに180度の相対位相差を
有する2系列のサンプリングを行う。その結果、図16
(c)および図16(d)に示すようなスペクトルを有
する信号が得られる。図16(d)に示した信号のスペ
クトラムの奇数次の変調成分は、図16(c)に示した
信号のスペクトラムの奇数次の変調成分に対して逆相と
なる。
【0006】従つて、図16(c)に示したスペクトラ
ムを有する信号と、図16(d)に示したスペクトラム
を有する信号を加算することにより、図16(e)に示
すようなスペクトラムを有する信号が得られる。即ち、
図16(c)に示したスペクトラムを有する信号に含ま
れる1次の変調成分と、図16(d)に示したスペクト
ラムを有する信号に含まれる1次の変調成分とを相殺す
ることができ、折り返し歪みを除去することができる。
その結果、信号帯域を2倍にすることができる。
【0007】このように、サブナイキスト・サンプリン
グ法においては、2系列のサンプリングの位相差が互い
に180度である場合、折り返し歪みを除去し、信号帯
域を2倍にすることができる。また、サンプリングの位
相差が互いにm×360/n度(m=1乃至n)のn系
列のサンプリングを行う場合も、同様にして、各サンプ
リングで生じる折り返し歪みを除去することができ、信
号帯域をn倍にすることができる。
【0008】次に、図16(a)に示したスペクトラム
を有する信号に対して、互いに180度でない相対位相
差を有する2系列のサンプリングを行つた場合を説明す
る。
【0009】図16(a)に示したスペクトラムを有す
る信号に対して、互いに180度でない相対位相差を有
する2系列のサンプリングを行うと、図16(c)およ
び図16(f)に示すようなスペクトラムを有する信号
が得られる。このように、2系列のサンプリングの相対
位相差が180度でない場合には、図16(f)に示し
たスペクトラムを有する信号の1次の変調成分は、図1
6(c)に示したスペクトラムを有する信号の1次の変
調成分に対して、完全に逆相にはならない。
【0010】従つて、図16(c)に示したスペクトラ
ムを有する信号と、図16(f)に示したスペクトラム
を有する信号を加算すると、図16(g)に示すような
スペクトラムを有する信号が得られ、1次の変調成分は
完全には相殺されず、折り返し歪みを軽減することはで
きても、完全に除去することはできない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従来の信号のサンプリ
ングにおいては、このように、所定の連続信号に対し
て、互いに180度の相対位相差を有する2系列のサン
プリングを行い、その結果得られた2つの信号を加算す
ることにより、折り返し歪みを除去する。
【0012】また、n系列のサンプリングを行う場合に
は、各サンプリングの相対位相差を、互いにm×360
/n度となるようにし、各サンプリングにより得られた
信号のうち、所定の信号同士を加算することにより、各
サンプリングで生じる折り返し歪みを除去する。
【0013】従つて、2系列のサンプリングの相対位相
差が180度でない場合、または、n系列のサンプリン
グのそれぞれの相対位相差がm×360/n度でない場
合、折り返し歪みを完全に除去することができない課題
があつた。このため、サンプリグ位相差が正確にm×3
60/n度になるような位相調整が必要となり、装置が
複雑かつ高価になる課題があつた。
【0014】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、サンプリング位相の異なる複数系列のデイジタル信
号から周波数帯域の広い信号を得ることのできる信号の
広帯域化装置を提案しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、信号の広帯域化装置を、互いに異
なる位相でサンプリングされた複数系列のデイジタル信
号(S4A、S4B)、(S11、S12)を出力する
デイジタル信号出力手段(2〜4)、(11〜13)
と、各デイジタル信号(S4A、S4B)、(S11、
S12)間の各サンプリング位相差(α1 )、(α2
をそれぞれ検出するサンプリング位相差検出手段(4)
と、サンプリング位相差検出手段(4)の出力(S
2)、(S13)に基づいて得られる各サンプリング位
相差(α1 )、(α2 )に応じた所定の信号処理を各デ
イジタル信号(S4A、S4B)、(S11、S12)
に施すことにより、各デイジタル信号(S4A、S4
B)、(S11、S12)に含まれる折り返し歪み成分
を除去しながら複数系列のデイジタル信号(S4A、S
4B)、(S11、S12)を合成する合成手段
(5)、(14)とで構成するようにした。
【0016】また本発明においては、合成手段(5)
は、各デイジタル信号(S4A、S4B)を周波数領域
に直交変換することにより各デイジタル信号(S4A、
S4B)の各スペクトルデータを得、サンプリング位相
差(α1 )に応じて各スペクトルデータを位相補正し、
合成した後、合成によつて得られたスペクトルデータを
空間座標軸に逆変換するようにした。
【0017】さらに本発明においては、合成手段(1
4)は、少なくとも奇対称な時間領域インパルス特性を
有する伝達要素を含むようにした。
【0018】さらに本発明においては、合成手段(1
4)は、複数系列のデイジタル信号(S11、S12)
のうち、対応する系列のデイジタル信号(S11、S1
2)の位相を直角に変換し、変換により得られた信号
(S20、S22)をそれぞれ出力する複数の直交成分
生成回路(20、23)と、対応する系列の上記デイジ
タル信号(S11、S12)と、対応する直交成分生成
回路(20、23)の出力(S20、S22)とをサン
プリング位相差(α2 )に基づいて加重平均することに
より、対応する系列のデイジタル信号(S11、S1
2)をサンプリング位相差(α2 )に基づく角度だけ移
相させて出力する複数のデイジタル信号移相手段(2
1、24)と、各デイジタル信号移相手段(21、2
4)の出力を所定のタイミングで循環的に順次サンプリ
ングすることにより各デイジタル信号移相手段(21、
24)の出力(S20、S22)を多重化するようにし
て合成する信号多重化手段(22)とでなるようにし
た。
【0019】さらに本発明においては、直交成分生成回
路(20、23)は、少なくとも時間領域で奇対称なイ
ンパルス特性を有する伝達要素を含むようにした。
【0020】さらに本発明においては、広帯域化装置
が、信号を互いに異なる位相でサンプリングするサンプ
リング手段(例えば、図13の撮像素子31または撮像
素子32)と、サンプリング手段によりサンプリングさ
れた信号を加算する第1の加算手段(例えば、図13の
第1の加算器35)と、サンプリング手段によりサンプ
リングされた信号の一方の信号から他方の信号を減算す
る減算手段(例えば、図13の減算器36)と、減算手
段により減算された信号の位相を直角に変換する位相変
換手段(例えば、図13の直交成分生成回路37)と、
位相変換手段により変換された信号の大きさを、サンプ
リング手段により行われるサンプリングの位相差に基づ
いて調整する調整手段(例えば、図13の可変利得回路
38)と、調整手段により調整された信号を、第1の加
算手段により加算された信号に加算する第2の加算手段
(例えば、図13の第2の加算器39)とを備えるよう
にした。
【0021】さらに本発明においては、位相変換手段
(37)は、少なくとも奇対称なインパルス特性を有す
る伝達要素を含むようにした。
【0022】さらに本発明においては、サンプリング手
段によりサンプリングされた信号を、所定数倍の周波数
を有する信号に補間する補間手段(例えば、図13の補
間回路33、34)をさらに設けることができるように
した。
【0023】
【作用】各サンプリング位相差(α1 )、(α2 )に応
じた所定の信号処理を各デイジタル信号(S4A、S4
B)、(S11、S12)に施すことにより、各デイジ
タル信号(S4A、S4B)、(S11、S12)に含
まれる折り返し歪み成分を除去しながら複数系列のデイ
ジタル信号(S4A、S4B)、(S11、S12)を
合成するようにしたことにより、当該合成によつて得ら
れた信号(S3)、(S14)に折り返し成分が含まれ
るのを防止することができ、かくして信号の帯域をn倍
化することができる。
【0024】また撮像素子(31)または撮像素子(3
2)により、信号を互いに異なる位相でサンプリング
し、第1の加算器(35)により、撮像素子(31)と
撮像素子(32)によつてサンプリングされた信号を加
算する。また、減算器(36)により、撮像素子(3
1)と撮像素子(32)によつてサンプリングされた信
号の一方の信号から他方の信号を減算し、直交成分生成
回路(37)により、減算器(36)によつて減算され
た信号の位相を直角に変換する。また、可変利得回路
(38)により、直交成分生成回路(37)により変換
された信号の信号レベルを、撮像素子(31)または撮
像素子(32)により行われるサンプリングの位相差に
基づいて調整する。さらに、第2の加算器(39)によ
り、可変利得回路(38)により調整された信号を、第
1の加算器(35)により加算された信号に加算する。
【0025】従つて、比較的簡単な回路構成で、任意の
相対位相差を有する2系列のサンプリングにより得られ
た信号から、それらの信号に生じる折り返し歪みを除去
することができ、広帯域の信号を得ることができる。
【0026】
【実施例】以下図面について、本発明の一実施例を詳述
する。
【0027】(1)第1実施例 図1において、1は全体として信号の広帯域化装置を示
し、水平方向に移動するCCDカメラ2は連続的に得ら
れた2枚の静止画像(第1及び第2の静止画像)を撮像
信号S1としてアナログ/デイジタル変換回路3に供給
する。アナログ/デイジタル変換回路3は、撮像信号S
1をアナログ/デイジタル変換することにより第1及び
第2の静止画像のデイジタルデータ(以下、これらをそ
れぞれ第1及び第2の静止画像データと呼ぶ)D1A、
D1Bを得、これらをそれぞれ第1及び第2のフイール
ドメモリ3A、3Bに格納する。
【0028】第1及び第2のフイールドメモリ3A、3
Bは、それぞれ格納した第1及び第2の静止画像データ
D1A、D1Bをそれぞれ第1及び第2の静止画像デー
タ信号S4A、S4Bとして所定のタイミングで位相ず
れ検出部4に送出する。位相ずれ検出部4は、例えば勾
配法又はブロツクマツチング法等の既存の所定方法を利
用して第1及び第2の静止画像データ信号S4A、S4
Bに基づいて得られる第1及び第2の静止画像の位相ず
れ量を検出し、検出結果と第1及び第2の静止画像デー
タD1A、D1Bとを画像合成情報信号S2として画像
合成部5に送出する。
【0029】画像合成部5は、画像合成情報信号S2に
基づいて所定の演算処理を実行することにより第1の静
止画像データD1Aに基づく第1の静止画像と、第2の
静止画像データD1Bに基づく第2の静止画像とを合成
する。この際画像合成部5は、第1の静止画像データD
1A中に含まれる折り返し歪み(エイリアシング)成分
を、第2の静止画像データD1B中に含まれる折り返し
歪み成分とでキヤンセルさせることにより、第1及び第
2の静止画像中に含まれる高域成分を復元するようにな
されており、かくして得られた折り返し歪みのない、解
像度の高い静止画像データを画像信号S3としてモニタ
6又はビデオプリンタ7に送出する。
【0030】これにより広帯域化装置1では、上述の演
算処理によつて得られた画像信号S3に基づく解像度の
高い画像を当該モニタ6に表示させ、又はビデオプリン
タ7にプリントさせ得るようになされている。実際上画
像合成部5は、画像合成情報信号S2に基づいて第1及
び第2の静止画像データD1A、D1Bを得ると、これ
ら第1及び第2の静止画像データD1A、D1Bに基づ
く第1及び第2の静止画像を図2に示す画像合成処理手
順RT0に従つて合成するようになされている。
【0031】すなわち画像合成部5は、第1及び第2の
静止画像データD1A、D1Bを得ると、ステツプSP
1でこの画像合成処理手順RT0を開始した後、ステツ
プSP2に進んで第1及び第2の静止画像データD1
A、D1Bをそれぞれ水平方向に離散フーリエ変換する
ことにより、第1及び第2のスペクトルデータを得る。
ここで、一般的に信号を離散フーリエ変換によつて周波
数領域に変換すると、得られた第1及び第2のスペクト
ルデータの各データは振幅及び位相のベクトル量とな
る。この場合第1のスペクトルデータは、図3(a)の
ように表すことができる。
【0032】また図4に示すように、第2の静止画像
(黒丸)のサンプリング位相が第1の静止画像(白丸)
のサンプリング位相に対して水平方向にα1 〔rad 〕だ
けずれているものとすると、第2のスペクトルデータは
その各データに次式
【数1】 を乗じることによつて真の画像情報成分が第1のスペク
トルデータの真の画像情報成分と重なるように空間的に
シフトさせることができる。この場合空間的にシフトさ
れた第2のスペクトルデータは、図3(b)のように表
すことができる。
【0033】このとき信号の帯域がナイキスト周波数ω
S の2倍で制限されているとすると、第1及び第2のス
ペクトルデータの折り返し成分はサンプリング周波数ω
S におけるものだけである。この場合ある任意の周波数
ω(0≦ω≦ωS )における第1のスペクトルデータ
(以下、これをベクトルA1 と呼ぶ)と、この周波数ω
における空間的にシフトされた後の第2のスペクトルデ
ータ(以下、これをベクトルB1 α1 と呼ぶ)とは、そ
れぞれ図5(a)及び図5(b)のように表すことがで
きる。この図5(a)及び図5(b)では、各ベクトル
の長さはレベルの大きさを示し、ベクトルの向きは位相
を示している。
【0034】この図5(a)及び図5(b)からも明ら
かなように、ベクトルA1 では真の画像情報成分(実
線)と折り返し成分(破線)とは位相(向き)が一致し
ているのに対し、ベクトルB1 α1 では折り返し成分
(破線)が真の画像情報成分(実線)からα1 〔rad 〕
だけずれている。従つてベトクルB1 α1 の折り返し成
分は、ベクトルA1 の折り返し成分に対してα1 〔rad
〕だけ位相がずれていることが分かる。
【0035】この場合ベクトルA1 及びベクトルB1 α
1 は、図5(c)のようにベクトルA1 を−(π−
α1 )/2だけ回転させ(以下、このようにして得られ
たベクトルをベクトルA1 β1 と呼ぶ)、かつ図5
(d)のようにベクトルB1 α1 を(π−α1 )/2だ
け回転させた(以下、このようにして得られたベクトル
をベクトルB1 α1 β1 と呼ぶ)後、図5(e)のよう
に当該ベクトルA1 β1 とベクトルB1 α1 β1 とを合
成することによつてベクトルA1 の折り返し成分をベク
トルB1 の折り返し成分でキヤンセルするようにして合
成することができる。
【0036】このため画像合成部5は、続くステツプS
P3(図2)において第1のスペクトルデータの各デー
タに対して次式
【数2】 を乗算することによりまず第1のスペクトルデータの各
データの位相を−(π−α1 )/2だけ回転させる(図
5(c))。
【0037】続いて画像合成部5は、ステツプSP4に
進んで第2のスペクトルデータの各データに(1)式を
乗算することにより第2のスペクトルデータを真の画像
情報成分が第1のスペクトルデータの真の画像情報成分
と重なるように空間シフトした後(図5(b))、ステ
ツプSP5に進んでステツプSP4の乗算結果に次式
【数3】 を乗じることにより空間シフトされた第2のスペクトル
データの各データの位相を(π−α1 )/2だけ回転さ
せる(図5(d))。
【0038】さらに画像合成部5は、続くステツプSP
6において、回転された後の第1のスペクトルデータ
と、空間シフトされ、回転された後の第2のスペクトル
データとの間の対応する各データどうしを加算すること
により、第1のスペクトルデータの各データと第2のス
ペクトルデータの各データと合成する(図5(e))。
この際得られたスペクトルデータ(以下、これを第3の
スペクトルデータと呼ぶ)は、0≦ω≦ωS の範囲にお
いて図6(a)のように表わされる。
【0039】このとき折り返し成分がキヤンセルされ、
第3のスペクトルデータの周波数帯域がωS となつたた
め、これを再現するにはサンプリング周波数は2ωS
要である。このため画像合成部5は、続くステツプSP
7において、離散フーリエ変換において成り立つ次式
【数4】
【数5】 を利用して、第3のスペクトルデータの水平方向の1ラ
インのデータの共役をとり、さらにそれを逆順になら
べ、もとのデータの後に追加することによりデータ数を
水平方向に倍にする。
【0040】因にこの場合、このようにして得られたス
ペクトルデータ(以下、これを第4のスペクトルデータ
と呼ぶ)は図6(b)のようになる。従つてこの図6
(b)からも明らかなように、合成により得られた周波
数帯域の画像データには折り返し成分がないことが分か
る。さらに画像合成部5は、続くステツプSP8(図
2)において第4のスペクトルデータを離散フーリエ逆
変換することにより空間座標軸系に逆変換し、この後ス
テツプSP9においてこの画像合成処理手順RT0を終
了するようになされている。
【0041】以上の構成において、この広帯域化装置1
は、図7に示す高精細画像形成処理動作手順RT1に従
つて、まずステツプSP10においてこの高精細画像形
成処理動作手順RT1を開始すると、ステツプSP11
においてCCDカメラ2から連続的な2枚の静止画像を
得、続くステツプSP12においてこの2枚の静止画像
のサンプリング位相ずれ量α1 を検出する。続いて広帯
域化装置1では、ステツプSP13において画像合成部
5が画像合成処理手順RT0に従つて、まず第1及び第
2の静止画像データD1A、D1Bに対して離散フーリ
エ変換を施すことにより第1及び第2のスペクトルデー
タを得た後(ステツプSP2)、第1のスペクトルデー
タの各データに(2)式を乗じることにより当該第1の
スペクトルデータの各データの位相を−(π−α1 )/
2だけ回転させる(ステツプSP3)。
【0042】続いて広帯域化装置1では、このステツプ
SP13において画像合成部5が第2のスペクトルデー
タの各データに(1)式を乗じることにより当該第2の
スペクトルデータを空間シフトさせて第1のスペクトル
データと重ねる(ステツプSP4)と共に、この後空間
シフトさせた第2のスペクトルデータの各データに
(3)式を乗じることにより当該第2のスペクトルデー
タの各データを(π−α1)/2だけ回転させる(ステ
ツプSP5)。
【0043】さらに広帯域化装置1では、このステツプ
SP13において画像合成部5が、回転させた第1のス
ペクトルデータの各データと、空間シフトした後回転さ
せた第2のスペクトルデータの各データとの対応するも
のどうしを加算することにより第3のスペクトルデータ
を得た後(ステツプSP6)、当該第3のスペクトルデ
ータの水平方向の1ラインのデータの共役をとり、さら
にこれを逆順に並べ、もとのデータの後に追加すること
により水平方向のデータ数を倍にする(ステツプSP
7)。
【0044】さらに広帯域化装置1では、このステツプ
SP13において画像合成部5が、このようにして得ら
れた第4のスペクトルデータに対して離散フーリエ逆変
換を施すことにより第1及び第2の静止画像を合成した
画像を得た後、続くステツプSP14においてステツプ
SP13で得られた高精細な画像を出力し、この後ステ
ツプSP15においてこの高精細画像形成処理動作手順
RT1を終了するようになされている。
【0045】以上の構成によれば、CCDカメラ2から
出力される撮像信号S1に基づく第1及び第2の静止画
像データD1A、D1Bのサンプリング位相差α1 を検
出し、これら第1及び第2の静止画像データD1A、D
1Bを周波数領域に変換し、それぞれに対してサンプリ
ング位相差α1 に応じた所定のスペクトル処理を行つて
合成し、合成されたスペクトルを空間座標軸に逆変換す
るようにしたことにより、第1及び第2の静止画像デー
タD1A、D1Bに含まれる折り返し歪み成分を除去し
ながら第1及び第2の静止画像データD1A、D1Bに
基づく第1及び第2の静止画像を合成することができ、
かくしてサンプリング位相の異なる複数系列のデイジタ
ル信号から周波数帯域の広い信号を得ることができる信
号の広帯域化装置を実現できる。
【0046】なお上述の第1実施例においては、本発明
を画像信号の合成に適用するようにした場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、要は、大体周期的で異
なつた位相でサンプリングされているものであれば画像
信号以外の信号の合成にも適用することができる。
【0047】また上述の第1実施例においては、2枚の
静止画像データD1A、D1Bから帯域を2倍化した静
止画像を生成するようにした場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、本発明を用いることによつてn
(nは任意の自然数)枚の静止画像から帯域をn倍化す
ることもできる。この場合には実施例の処理の中でベク
トルの合成、標本点の数を増やす部分を自然に拡張すれ
ば良い。
【0048】さらに上述の第1実施例においては、サン
プリング位相の異なる2枚の静止画像データD1A、D
1Bを得る手段として、CCDカメラ2を水平方向に移
動させるようにした場合について述べたが、本発明はこ
れに限らず、サンプリング位相の異なる2枚の静止画像
データを得る手段としては、この他撮影者の手振れやC
CDのスイング等の積極的な位相ずらし、又は複数台の
カメラを用いる等種々の手段を適用できる。
【0049】さらに上述の第1実施例においては、第1
及び第2の静止画面の全ての部分におけるサンプリング
位相差が一定である場合の帯域拡張について述べたが、
本発明はこれに限らず、サンプリング位相差が画面の部
分によつて異なる場合にも各部分に対して個々の処理を
行うようにすれば本発明を用いた帯域拡張を行うことが
できる。
【0050】さらに上述の第1実施例においては、第1
及び第2の静止画像データD1A、D1Bの入力手段と
してCCDカメラ2を用いるようにした場合について述
べたが、本発明はこれに限らず、例えばイメージスキヤ
ナから取り込まれた画像や、すでに録画済のビデオテー
プから得た画像に応用することができる。また合成画像
の出力先もモニタやビデオプリンタに限らず、この他の
機器であつても良い。
【0051】さらに上述の第1実施例においては、第1
及び第2のスペクトルデータの各データの位相の回転を
第1及び第2のスペクトルデータの双方に施すようにし
た場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要
は、第1のスペクトルデータのベクトルA1 と、空間シ
フトされた後の第2のスペクトルデータのベクトルB1
α1 とが相対的にπの開き角をもつようにすれば良く、
従つて例えば片方の画像にのみ位相回転(π−α1 )を
かけ、合成した後合成ベクトルを−(π−α1 )/2回
転させるなどのようにしても良い。
【0052】さらに上述の第1実施例においては、第1
のスペクトルデータの位相ベクトルA1 と空間シフトし
た後の第2のスペクトルデータの位相ベクトルB1 α1
とを合成した後に周波数領域においてデータ数を2倍に
増やすようにした場合について述べたが、本発明はこれ
に限らず、空間(時間)領域でまずそれぞれのデータ
に、間に0を埋めてデータ数を2倍にしてから上述の処
理を行うようにしても良い。
【0053】さらに上述の第1実施例においては、CC
Dカメラ2を水平方向に移動させることによつて合成画
像の水平方向の解像度を2倍化するようにした場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、CCDカメラ2
を鉛直方向に移動させることによつて合成画像の鉛直方
向の解像度を2倍化することもできる。
【0054】(2)第2実施例 図8は第2実施例による信号の広帯域化装置10を示
し、CCD11より出力された撮像信号S10は、アナ
ログデイジタル変換回路12においてアナログデイジタ
ル変換された後、デイジタル撮像信号S11として画像
メモリ13及び画像高精細化回路14に供給される。画
像メモリ13は、デイジタル撮像信号S11に基づいて
得られる静止画像データを1画面の構成期間だけ保持し
た後、これを遅延デイジタル撮像信号S12として画像
高精細化回路14に送出する。
【0055】従つて画像高精細化回路14には、デイジ
タル撮像信号S11に基づいて得られる第1の静止画像
データと、当該第1の静止画像データとほぼ同様の遅延
デイジタル撮像信号S12に基づいて得られる第2の静
止画像データとが供給される。このときCCD11で空
間的にサンプリングされる入力光像は撮影者の若干の手
振れ等によりフイールド間で水平方向にサンプリング間
隔未満のサンプリング位相変位を有しているものとす
る。従つて第1の静止画像データに基づく第1の静止画
像と第2の静止画像データに基づく第2の静止画像との
間にはこのサンプリング位相変位分のサンプリング位相
差が生じている。
【0056】このためこの広帯域化装置10では、この
サンプリング位相差を図示しない既存のフイールド間サ
ンプリング位相変位検出回路により検出し、検出結果を
フイールド間サンプリング位相変位情報信号S13とし
て画像高精細化回路14に供給するようになされてい
る。画像高精細化回路14は、フイールド間サンプリン
グ位相変位情報信号S13に基づいて、デイジタル撮像
信号S11及び遅延デイジタル撮像信号S12にそれぞ
れ含まれる折り返し歪み成分をキヤンセリングしながら
これらデイジタル撮像信号S11及び遅延デイジタル撮
像信号S12を合成することにより高精細画像信号S1
4を生成し、これをカメラ信号処理回路15に供給す
る。カメラ信号処理回路15は、高精細画像信号S14
に対して所定の信号処理を施し、これを高精細信号S1
5として出力する。
【0057】これによりこの広帯域化装置10では、C
CD11の出力である撮像信号S10に比べて水平方向
の帯域が2倍広い解像度の高い画像信号S15を出力し
得るようになされている。ここで実際上画像高精細化回
路14は、図9のような構成を有し、アナログ/デイジ
タル変換器12から出力されたデイジタル撮像信号S1
1を第1の直交成分生成回路20と第1の信号移相回路
21とで入力するようになされている。
【0058】第1の直交成分生成回路20は、例えばヒ
ルベルト変換器と呼ばれる奇対称なタツプ係数(奇対称
なインパルス特性を有する伝達要素)をもつFIRフイ
ルタでなり、供給されるデイジタル撮像信号S11に基
づいて、当該デイジタル撮像信号S11よりも90度位相
が進んだ進相デイジタル撮像信号S20を生成し、これ
を第1の信号移相回路21に送出する。このとき第1の
信号移相回路21には、デイジタル撮像信号S11及び
進相デイジタル撮像信号S20の他に上述のフイールド
間サンプリング位相変位検出回路から出力されたフイー
ルド間サンプリング位相変位情報信号S13が供給され
る。
【0059】かくして第1の信号移相回路21は、フイ
ールド間サンプリング位相変位情報信号S13に基づい
て得られる第1及び第2の静止画像のフイールド間のサ
ンプリング位相差に応じて、進相デイジタル撮像信号S
20とデイジタル撮像信号S11とを次式
【数6】 に基づいて加重平均することにより第1の加重平均信号
S21を生成し、これを信号多重化回路22に送出する
ようになされている。
【0060】ここで(6)式において、Sig 1はデイジ
タル撮像信号S11の振幅及び位相で決定されるベクト
ル量を示し、Sig 1i は進相デイジタル撮像信号S20
の振幅及び位相で決定されるベクトル量を示している。
またα2 は第1及び第2の静止画像のフイールド間のサ
ンプリング位相差を示し、Sig 1s は第1の加重平均信
号S21の振幅及び位相で決定されるベクトル量を示し
ている。
【0061】同様にして画像メモリ13から出力された
遅延デイジタル撮像信号S12は、第2の直交成分生成
回路23と第2の信号移相回路24とに供給される。第
2の直交成分生成回路23は、第1の直交成分生成回路
21と同様なFIRフイルタ構成でなり、供給される遅
延デイジタル撮像信号S12に基づいて当該遅延デイジ
タル撮像信号S12よりも90度位相が進んだ進相遅延デ
イジタル撮像信号S22を生成し、これを第2の信号移
相回路24に送出する。
【0062】このとき第2の信号移相回路24には、遅
延デイジタル撮像信号S12及び進相遅延デイジタル撮
像信号S22の他に上述のフイールド間サンプリング位
相変位検出回路から出力されたフイールド間サンプリン
グ位相変位情報信号S13が供給される。かくして第2
の信号移相回路24は、フイールド間サンプリング位相
変位情報信号S13に基づいて得られる上述のサンプリ
ング位相差α2 に応じて、遅延デイジタル撮像信号S1
2と進相遅延デイジタル撮像信号S22とを次式
【数7】 に基づいて加重平均することにより第2の加重平均信号
S23を生成し、これを信号多重化回路22に送出する
ようになされている。
【0063】ここで(7)式において、Sig 2は遅延デ
イジタル撮像信号S12の振幅及び位相で決定されるベ
クトル量を示し、Sig 2i は進相デイジタル撮像信号S
22の振幅及び位相で決定されるベクトル量を示してい
る。またSig 2s は第2の加重平均信号S23の振幅及
び位相で決定されるベクトル量を示している。信号多重
化回路22は、第1及び第2の加重平均信号S21、S
23を交互にサンプリングする。これによりこの広帯域
化装置10では、第1及び第2の加重平均信号S21、
S23に含まれる折り返し歪み成分を除去すると共に撮
像信号S10よりも帯域が2倍化した上述の画像信号S
14を生成し得、これを出力するようになされている。
【0064】以上の構成において、画像高精細化回路1
4に供給される遅延デイジタル撮像信号S12及びデイ
ジタル撮像信号S11の位相関係は、例えば図10のよ
うに入力光像INをフイールド間で位相差α2 なる空間
周波数fS の2系列のサンプリング点「○」及び「×」
でサンプリングした場合と等価である。この場合入力光
像INは各サンプリング系列のナイキスト限界fS /2
を越える周波数成分を含むため遅延デイジタル撮像信号
S12及びデイジタル撮像信号S11にはそれぞれ折り
返し成分が含まれている。
【0065】図11(a)〜図11(e)はこのようす
を示したのもであり、図11(a)において実線のベク
トルはデイジタル撮像信号S11中のベースバンド成分
を示し、破線のベクトルは当該デイジタル撮像信号S1
1中に含まれる折り返し線分を示している。また図11
(b)において実線のベクトルは遅延デイジタル撮像信
号中S12のベースバンド成分を示し、破線のベクトル
は当該遅延デイジタル撮像信号S12中に含まれる折り
返し成分を示している。この場合図11(a)〜図11
(e)では、ベクトルの長さはレベルの大きさを示し、
ベクトルの向きは位相を示している。この図11(a)
及び図11(b)からも明らかなように、デイジタル撮
像信号S11に含まれる折り返し成分と遅延デイジタル
撮像信号S12に含まれる折り返し成分との相対的な位
相差は、各サンプリング系列の位相差α2 に依存してい
る。
【0066】このとき高精細化回路14の第1の信号移
相回路21においてデイジタル撮像信号S11と進相デ
イジタル撮像信号S20との加重平均を求めることは、
図12のようにデイジタル撮像信号S11のベクトル
と、進相デイジタル撮像信号S20のベクトルとを合成
することと等しい。従つてこの第1の信号位相回路21
から出力される第1の加重平均信号S21の位相は図1
1(c)のようにデイジタル撮像信号(図11(a))
の位相に対してβ2 だけ位相がシフトしている。
【0067】同様にして第2の信号移相回路24におい
て遅延デイジタル撮像信号S13と進相遅延デイジタル
撮像信号S22との加重平均を求めることは、遅延デイ
ジタル撮像信号S12のベクトルと、進相遅延デイジタ
ル撮像信号S22のベクトルとを合成することと等し
い。従つてこの第2の信号移相回路24から出力される
第2の加重平均信号S23の位相は図11(d)のよう
に遅延デイジタル撮像信号S12(図11(b))の位
相に対して−β2 だけ位相がシフトしている。この場合
β2 は(π−α2 )/2であり、従つて図11(c)及
び図11(d)からも分かるように第1の加重平均信号
S21に含まれる折り返し歪み成分と、第2の加重平均
信号S23に含まれる折り返し成分とはπの開き角を有
している。
【0068】さらに高精細化回路12の多重化回路22
において第1の加重平均信号S21と第2の加重平均信
号S23とを交互にサンプリングすることは、第1の加
重平均信号S21のベクトルと第2の加重平均信号S2
3のベクトルとを合成することと等しく、このため多重
化回路22から出力される画像信号S24には、第1の
加重平均信号S21のベクトルと第2の加重平均信号S
23のベクトルとの合成時において第1の加重平均信号
S21中に含まれる折り返し成分と第2の加重平均信号
S23とがキヤンセリングされるために、図11(e)
のように折り返し歪み成分が除去されている。従つてこ
の広帯域化装置10では、CCD11から出力される撮
像信号S10に対して帯域が2倍化した画像信号S15
を生成することができる。
【0069】以上の構成によれば、CCD11から出力
される撮像信号S10に基づいて所定の位相差をもつ遅
延デイジタル撮像信号S12とデイジタル撮像信号S1
1とを生成し、その相対サンプリング位相差α2 に応じ
て奇対称フイルタリング要素を用いた位相シフトを行つ
た後、再合成するようにしたことにより、実時間で折り
返し歪み成分を除去した広帯域の画像信号を得ることが
でき、かくしてサンプリング位相のずれ量によらずに複
数枚の画像の各画像データから解像度の高いデイジタル
画像を得ることができる信号の広帯域化装置を実現でき
る。
【0070】なお上述の第2実施例においては、サンプ
リング位相の異なる2枚の画像から帯域を2倍に拡張す
るようにした場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、入力画像は2枚以上であつても良い。この場合複
数の画像に含まれる折り返し成分の合成ベクトルが零ベ
クトルになるように第1及び第2の信号移相回路21、
24の位相シフト量β2 を設定すれば良く、このように
することによつてさらに広帯域化が期待できる。
【0071】また上述の第2実施例においては、本発明
をCCD11にから出力される撮像信号に基づく第1及
び第2の静止画像を合成する際に適用するようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、信
号がほぼ周期的でありかつ異なつた位相でサンプリング
されているのであれば、この他ラインオフセツト画像信
号や、複数の撮像装置から得られる画像信号、VTR等
の再生信号、単板カメラのように複数のサンプリング周
期をもつ信号系でのフイールドオフセツト処理等にも適
用することができる。
【0072】さらに上述の第2実施例においては、画像
高精細化回路14内においてデイジタル撮像信号S11
の信号処理を第1の直交成分生成回路20及び第1の移
相信号生成回路21で行い、かつ遅延デイジタル撮像信
号S12の信号処理を第2の直交成分生成回路23及び
第2の移相信号生成回路24で行うようにした場合につ
いて述べたが、本発明はこれに限らず、これらデイジタ
ル撮像信号S11及び遅延デイジタル撮像信号S13の
信号処理を第1の直交成分生成回路20の機能と第1の
移相信号生成回路21の機能とを一体に有する例えばF
IRフイルタバンク等を用いて行うようにしても良い。
またこの場合FIRフイルタバンクの代わりにIIR型
のフイルタを使うこともできる。
【0073】(3)第3実施例 図13は、第3実施例による信号の広帯域化装置30を
示し、入射光を光の強度に対応する信号に変換し、出力
する撮像素子31、32と、撮像素子31より入力され
た信号を撮像素子31における空間サンプリング周波数
S の4倍の周波数を有するサンプリング信号で補間す
る補間回路33と、撮像素子32より入力された信号を
同様に撮像素子32における空間サンプリング周波数f
S の4倍の周波数を有するサンプリング信号で補間する
補間回路34と、補間回路33より出力される信号と補
間回路34より出力される信号を加算する第1の加算器
35と、補間回路33より出力される信号から補間回路
34より出力される信号を減算する減算器36から構成
されている。
【0074】信号の広帯域化装置は、さらに、減算器3
6より出力される信号の位相に対して、90度進相した
信号を生成する、例えばヒルベルト変換器と呼ばれる奇
対称なタツプ係数(奇対称なインパルス特性を有する伝
達要素)を持つFIRフイルタからなる直交成分生成回
路37と、直交成分生成回路37より出力される信号の
信号レベルを調整する可変利得回路38とを備え、第1
の加算器35より出力される信号と、可変利得回路38
より出力される信号は、第2の加算器39により加算さ
れ出力されるようになされている。
【0075】次に、その動作を説明する。まず、2枚の
撮像素子31、32を図示せぬ被写体に向け、被写体か
らの光を、例えば図示せぬプリズムで2つに分離し、そ
れぞれ2枚の撮像素子31、32に入射させる。このと
き、2枚の撮像素子31、32には、図示せぬ光学系の
作用により、ほぼ同一の画像が結像されるようになされ
ている。
【0076】撮像素子31、32に入射する被写体から
の光は、撮像素子31、32上に、それぞれ所定の画像
を結像する。また、撮像素子31に入射する被写体から
の光が、撮像素子31上に結像される画像と、撮像素子
32に入射する被写体からの光が、撮像素子32上に結
像される画像は、光学部品などの取り付け精度などによ
り、互いに、空間的なサンプリング間隔1/fS 未満の
サンプリング位相変位α3 だけずれるものとする。
【0077】図14は、このようすを図示したものであ
る。図14の実線で示した曲線は、サンプリングする対
象となる入力信号(被サンプリング信号)を示してい
る。縦軸は信号レベルを表し、横軸はサンプリング周期
(時刻)を表している。また、曲線上の○印は、撮像素
子31上の所定のサンプル点に対応する入力信号上での
位置を示している。同様に、曲線上の×印は、撮像素子
31上の所定のサンプル点に対応した、撮像素子32上
の所定のサンプル点に対応する入力信号上での位置を示
している。
【0078】また、○と○の間隔、または×と×の間隔
は、撮像素子31、32の画素の間隔(サンプリング周
波数fS の逆数)に対応している。
【0079】前述したように、撮像素子31に結像する
画像と、撮像素子32に結像する画像とは、空間的なサ
ンプリング位相差α3 だけずれている。
【0080】撮像素子31、32により、所定の時点で
同時に、空間的にサンプリングされた被写体の画像は、
それぞれ対応するサンプリング信号に変換される。この
サンプリング信号は、画像を表す真の成分と折り返し歪
み成分とからなる。図15(a)は、撮像素子31によ
りサンプリングされた被写体の画像に対応するサンプリ
ング信号に含まれる真の成分と折り返し歪み成分を表し
ている。実線の矢印が画像の真の成分を表し、破線の矢
印が、サンプリングにより発生した第1次の折り返し歪
み成分を表している。また、矢印の大きさは信号レベル
を表し、矢印の方向は位相を表している。
【0081】図15(b)は、同様に、撮像素子32に
よりサンプリングされた被写体の画像に対応するサンプ
リング信号に含まれる真の成分と折り返し歪み成分を表
している。実線で示した矢印が画像の真の成分を表し、
破線で示した矢印がサンプリングにより発生した第1次
の折り返し歪み成分を表している。図15(a)の破線
の矢印で示した折り返し歪み成分と、図15(b)の破
線の矢印で示した折り返し歪み成分を比較すると、大き
さは等しいが、その向きは、空間的サンプリングの相対
位相差α3 に等しい角度だけ互いにずれる。
【0082】撮像素子31、32により、所定の時点で
同時に、空間的にサンプリングされた被写体の画像は、
それに対応するサンプリング信号に変換された後、それ
ぞれ、補間回路33、または補間回路34に出力され
る。補間回路33に入力された信号は、4倍の周波数4
S を有するサンプリング信号で補間され、第1の加算
器35、および減算器36に供給される。補間回路34
に入力された信号は、同様に、4倍の周波数4fS を有
するサンプリング信号で補間され、減算器36、および
第1の加算器35に供給される。即ち、図14におい
て、○と○の間および×と×の間に、3個所のデータが
補間され、減算器36と第1の加算器35に供給され
る。
【0083】第1の加算器35は、補間回路33より供
給される信号(図15(a))と、補間回路34より供
給される信号(図15(b))を加算する。図15
(c)は、補間回路33より供給される信号(図15
(a))と、補間回路34より供給される信号(図15
(b))を加算して得られる信号に含まれる、画像の真
の成分と、折り返し歪み成分を示している。実線の矢印
が真の成分を表し、破線の矢印が第1次の折り返し歪み
成分を表している。
【0084】図15(c)の実線の矢印で示すように、
図15(a)および図15(b)の実線の矢印で示した
画像の真の成分は、同一方向を向いている(位相が同一
である)ため、加算された結果、その大きさが2倍にさ
れる。一方、図15(a)および図15(b)の破線の
矢印で示した画像の折り返し歪み成分は、互いに位相が
異なるため、加算された結果、図15(c)の破線の矢
印で示すように、所定の方向と、所定の大きさを有する
ようになされる(ベクトル合成した状態になる)。第1
の加算器35により加算された信号は、第2の加算器3
9に供給される。
【0085】減算器36は、補間回路33より供給され
る信号(図15(a))から、補間回路34より供給さ
れる信号(図15(b))を減算する。図15(d)
は、補間回路33より供給される信号(図15(a))
から、補間回路34より供給される信号(図15
(b))を減算して得られる信号に含まれる、画像の真
の成分と、折り返し歪み成分を示している。実線の矢印
が真の成分を表し、破線の矢印が第1次の折り返し歪み
成分を表している。
【0086】図15(a)および図15(b)の実線の
矢印で示した画像の真の成分は、同一方向を向いている
(互いに、位相差は0度である)ため、減算された結
果、相殺される。一方、図15(a)および図15
(b)の破線の矢印で示した画像の折り返し歪み成分
は、互いに位相が異なるため、減算された結果、図15
(d)の破線の矢印で示すように、所定の方向と、所定
の大きさを有するようになされる(ベクトル合成した状
態となる)。即ち、減算器36においては、画像の真の
成分は相殺され、折り返し歪み成分のみが残る。減算器
36により減算された信号は、直交成分生成回路37に
供給される。
【0087】ここで、補間回路33より出力される信号
に含まれる画像の折り返し歪み成分をベクトルA2
し、補間回路34より出力される信号に含まれる画像の
折り返し歪み成分をベクトルB2 とすると、加算器35
により、補間回路33より出力される信号と、加算器3
4より出力される信号が加算された結果得られる信号に
含まれる折り返し歪み成分(図15(c)の破線の矢印
(ベクトル))は(A2+B2 )で表され、減算器36
により、補間回路33より出力される信号から、補間回
路34より出力される信号が減算された結果得られる信
号に含まれる折り返し歪み成分(図15(d)の破線の
矢印(ベクトル))は(A2 −B2 )で表される。
【0088】従つて、図15(c)で示される折り返し
歪み成分と、図15(d)で示される折り返し成分との
内積((A2 +B2 )・(A2 −B2 ))は、次のよう
な式で表される。
【数8】
【0089】このように、ベクトルA2 とベクトルB2
の大きさは等しいから、ベクトル(A2 +B2 )とベク
トル(A2 −B2 )の内積は、ベクトルA2 とベクトル
2のなす角度α3 に拘らず0となる。即ち、ベクトル
(A2 +B2 )と、ベクトル(A2 −B2 )とは、ベク
トルA2 とベクトルB2 のなす角度α3 に拘らず直交す
る。
【0090】直交成分生成回路37において、減算器3
6より入力された信号(図15(d)に示した破線の矢
印(A2 −B2 ))の位相に対して、90度進相した信
号(図15(e)に示した破線の矢印C)が生成され、
可変利得回路38に出力される。
【0091】可変利得回路38においては、まず、図示
せぬ位相変位検出回路より供給されるサンプリング位相
差α3 を表す信号に基づいて、直交成分生成回路37よ
り入力される信号(図15(e)に示した破線の矢印
C)の信号レベルが、第1の加算器35から出力される
信号(図15(c)に示した破線の矢印(A2
2 ))の信号レベルと等しくなるように、ゲインkが
設定される。
【0092】ゲインkは、第1の加算器35から出力さ
れる信号の信号レベル(図15(c)に示した破線の矢
印の大きさ)と、直交成分生成回路37より出力される
信号(図15(e)に示した破線の矢印)の信号レベル
との比で表される。これは、図15(c)および図15
(d)より、幾何学的に導かれ、次のような式で表され
る。
【数9】
【0093】次に、可変利得回路38により、直交成分
生成回路37より入力された信号が、ゲインkでその信
号レベルが調整された後、第2の加算器39に供給され
る。第2の加算器39により、第1の加算器35より供
給される信号と、可変利得回路38より供給される信号
が加算され、出力される。
【0094】前述したように、第1の加算器35より供
給される信号に含まれる折り返し歪み成分の信号レベル
は、可変利得回路38より供給される信号の信号レベル
と大きさが等しく、位相が180度ずれているため、互
いに相殺される。従つて、第2の加算器39からは、折
り返し歪み成分が除去された信号が出力される。
【0095】その結果、撮像素子31、32によりサン
プリング位相差α3 でサンプリングされた画像に対応す
るサンプリング信号に含まれる折り返し歪み成分が除去
され、広帯域の良好な信号を得ることができる。
【0096】なお上述の第3実施例においては、同一の
被写体からの光を2枚の撮像素子31、32で受光し、
撮像素子31、32に結像する画像に対して、所定のサ
ンプリング位相差α3 を有する2系列の空間サンプリン
グを行い、得られた信号の折り返し歪みを除去するよう
にしたが、例えば、静止した被写体を、ビデオカメラで
撮影する際の撮影者の手ぶれなどにより生じる、フイー
ルド間の水平方向の空間サンプリング間隔未満のサンプ
リング位相変位を有する2枚の画像に対しても、同様の
方法を適用することにより、折り返し歪みを除去するこ
とができる。
【0097】また、例えば、ラインオフセツト画像信号
や、VTRなどの再生信号、さらには単板カメラのよう
に複数のサンプリング周期を有する信号系でのフイール
ドオフセツト処理等にも応用することができる。
【0098】さらに、被サンプリング信号がほぼ等し
く、各サンプリング系列が、互いに異なつた位相でサン
プリングを行つているという条件を満たすものであれ
ば、それに対しても応用が可能である。
【0099】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、互いに異
なる位相でサンプリングされた複数系列のデイジタル信
号間の各サンプリング位相差をそれぞれ検出し、検出結
果に基づいて各デイジタル信号に所定の信号処理を施す
ようにして各デイジタル信号に含まれる折り返し歪み成
分を除去しながらこれら複数系列のデイジタル信号を合
成するようにしたことにより、合成によつて得られる信
号に折り返し歪み成分が含まれるのを防止でき、かくし
てサンプリング位相の異なる複数系列のデイジタル信号
から周波数帯域の広い信号を得ることのできる信号の広
帯域化装置を実現できる。
【0100】また、サンプリング手段により、信号を互
いに異なる位相でサンプリングし、第1の加算手段によ
り、サンプリング手段によつてサンプリングされた信号
を加算する。また、減算手段により、サンプリング手段
によつてサンプリングされた信号の一方の信号から他方
の信号を減算し、位相変換手段により、減算手段によつ
て減算された信号の位相を直角に変換する。また、調整
手段により、位相変換手段により変換された信号の信号
レベルを、サンプリング手段により行われるサンプリン
グの位相差に基づいて調整する。さらに、第2の加算手
段により、調整手段により調整された信号を、第1の加
算手段により加算された信号に加算するようにしたの
で、比較的簡単な回路構成で、任意の相対位相差を有す
る2系列のサンプリングにより得られた信号から、それ
らの信号に生じる折り返し歪みを除去することができ、
広帯域の信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例による信号の広帯域化装置の全体構
成を示すブロツク図である。
【図2】画像合成処理手順を示すフローチヤートであ
る。
【図3】第1のスペクトルデータ及び空間シフト後の第
2のスペクトルデータを示す特性曲線図である。
【図4】第1及び第2の静止画像のサンプリング位相ず
れの説明に供する略線図である。
【図5】画像合成の動作原理の説明に供する略線図であ
る。
【図6】第3及び第4のスペクトルデータの説明に供す
る特性曲線図である。
【図7】高精細画像形成処理動作手順を示すフローチヤ
ートである。
【図8】第2実施例による信号の広帯域化装置の全体構
成を示すブロツク図である。
【図9】画像高精細化回路の詳細を示すブロツク図であ
る。
【図10】デイジタル撮像信号及び遅延デイジタル撮像
信号のサンプリング位相差の説明に供する略線図であ
る。
【図11】画像構成の動作原理の説明に供する略線図で
ある。
【図12】デイジタル撮像信号と進相デイジタル撮像信
号とのベクトル合成の説明に供する略線図である。
【図13】第3実施例の信号の広帯域化装置を示すブロ
ツク図である。
【図14】第3実施例の広帯域化装置の入力信号を示す
図である。
【図15】第3実施例の信号の広帯域化装置の動作を説
明するための図である。
【図16】従来の信号のサンプリングの一例を説明する
ための図である。
【符号の説明】
1、10、30……信号の広帯域化装置、2……CCD
カメラ、3、12……アナログ/デイジタル変換回路、
3A、3B……フイールドメモリ、4……位相ずれ検出
部、5……画像合成部、11……CCD、13……画像
メモリ、14……画像高精細化回路、20、23……直
交成分生成回路、21、24……信号移相回路、22…
…信号多重化回路、31、32……撮像素子、33、3
4……補間回路、35……第1の加算器、36……減算
器、37……直交成分生成回路、38……可変利得回
路、39……第2の加算器。α1 、α2 、α3 ……サン
プリング位相差。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに異なる位相でサンプリングされた複
    数系列のデイジタル信号を出力するデイジタル信号出力
    手段と、 各上記デイジタル信号間の各サンプリング位相差をそれ
    ぞれ検出するサンプリング位相差検出手段と、 上記サンプリング位相差検出手段の出力に基づいて得ら
    れる各上記サンプリング位相差に応じた所定の信号処理
    を各上記デイジタル信号に施すことにより、各上記デイ
    ジタル信号に含まれる折り返し歪み成分を除去しながら
    上記複数系列の上記デイジタル信号を合成する合成手段
    とを具えることを特徴とする信号の広帯域化装置。
  2. 【請求項2】上記合成手段は、 各上記デイジタル信号を周波数領域に直交変換すること
    により各上記デイジタル信号の各スペクトルデータを
    得、上記サンプリング位相差に応じて各上記スペクトル
    データを位相補正し、合成した後、上記合成によつて得
    られたスペクトルデータを空間座標軸に逆変換すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の信号の広帯
    域化装置。
  3. 【請求項3】上記合成手段は、少なくとも奇対称な時間
    領域インパルス特性を有する伝達要素を含むことを特徴
    とする請求項1に記載の信号の広帯域化装置。
  4. 【請求項4】上記合成手段は、 上記複数系列の上記デイジタル信号のうち、対応する系
    列の上記デイジタル信号の位相を直角に変換し、上記変
    換により得られた信号をそれぞれ出力する複数の移相手
    段と、 上記対応する系列の上記デイジタル信号と、対応する上
    記移相手段の出力とを上記サンプリング位相差に基づい
    て加重平均することにより、上記対応する系列の上記デ
    イジタル信号を上記サンプリング位相差に基づく角度だ
    け移相させて出力する複数のデイジタル信号移相手段
    と、 各上記デイジタル信号移相手段の出力を所定のタイミン
    グで循環的に順次サンプリングすることにより各上記デ
    イジタル信号移相手段の出力を多重化するようにして合
    成する信号多重化手段とを具えることを特徴とする請求
    項1に記載の信号の広帯域化装置。
  5. 【請求項5】上記移相手段は、少なくとも奇対称な時間
    領域インパルス特性を有する伝達要素を含むことを特徴
    とする請求項4に記載の信号の広帯域化装置。
  6. 【請求項6】信号を互いに異なる位相でサンプリングす
    るサンプリング手段と、 上記サンプリング手段によりサンプリングされた信号を
    加算する第1の加算手段と、 上記サンプリング手段によりサンプリングされた信号の
    一方の信号から他方の信号を減算する減算手段と、 上記減算手段により減算された信号の位相を直角に変換
    する位相変換手段と、 上記位相変換手段により位相が変換された信号の信号レ
    ベルを、上記サンプリング手段により行われる上記サン
    プリングの位相差に基づいて調整する調整手段と、 上記調整手段により得られた信号を、上記第1の加算手
    段により加算された信号に加算する第2の加算手段とを
    具えることを特徴とする信号の広帯域化装置。
  7. 【請求項7】上記位相変換手段は、少なくとも奇対称な
    インパルス特性を有する伝達要素を含むことを特徴とす
    る請求項6に記載の信号の広帯域化装置。
  8. 【請求項8】上記サンプリング手段によりサンプリング
    された信号を所定の数倍の周波数を有する信号に補間す
    る補間手段をさらに具えることを特徴とする請求項6又
    は請求項7に記載の信号の広帯域化装置。
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