JPH07244555A - ペン入力装置 - Google Patents

ペン入力装置

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JPH07244555A
JPH07244555A JP3612094A JP3612094A JPH07244555A JP H07244555 A JPH07244555 A JP H07244555A JP 3612094 A JP3612094 A JP 3612094A JP 3612094 A JP3612094 A JP 3612094A JP H07244555 A JPH07244555 A JP H07244555A
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禎夫 屋代
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    • G06F3/01Input arrangements or combined input and output arrangements for interaction between user and computer
    • G06F3/048Interaction techniques based on graphical user interfaces [GUI]
    • G06F3/0487Interaction techniques based on graphical user interfaces [GUI] using specific features provided by the input device, e.g. functions controlled by the rotation of a mouse with dual sensing arrangements, or of the nature of the input device, e.g. tap gestures based on pressure sensed by a digitiser
    • G06F3/0488Interaction techniques based on graphical user interfaces [GUI] using specific features provided by the input device, e.g. functions controlled by the rotation of a mouse with dual sensing arrangements, or of the nature of the input device, e.g. tap gestures based on pressure sensed by a digitiser using a touch-screen or digitiser, e.g. input of commands through traced gestures

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表示一体型のタブレットと入力ペンとを備
え、入力ペンによる座標指定入力と手描き入力とが可能
に構成されたペン入力装置に関し、タブレット面への手
描き入力が、このための煩雑な操作を要することなく、
紙面上での記帳と同等の感覚にて行えるペン入力装置を
提供することを目的とする。 【構成】 入力面と一体に表示面を有するタブレット1
と、前記入力面への接触による座標指定入力、及び前記
入力面上での接触走査による手描き入力を行う入力ペン
2とを備えたペン入力装置において、前記入力面に対す
る前記入力ペン2の遠近を認識するペン位置認識処理手
段9と、該ペン位置認識処理手段9による近位置の認識
に応じて前記表示面の表示内容を変更処理する表示処理
手段6とを備えた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表示一体型のタブレッ
トと入力ペンとを備え、入力ペンによる座標指定入力と
手描き入力とが可能に構成されたペン入力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ、ワードプロセ
ッサ等の情報処理機器においては、近年、操作性の向上
を図るべく入力手段の改良が進められており、入力面と
一体に表示面を有する表示一体型のタブレットと入力ペ
ンとを備えてなるペン入力装置は、情報処理機器の操作
性の向上に寄与する有望な入力手段として広く採用され
つつある。
【0003】この種のペン入力装置の多くは、タブレッ
トの表面(入力面)に入力ペンの先端を接触させること
による座標指定入力を目的として構成されている。この
構成は、入力面内の所定の座標位置に入力ペンの先端が
接触したことを検出する接触検出器と、この検出に応じ
て所定の処理を実行する処理回路とを備えて実現され
る。表示一体型のタブレットを用いた場合、入力面と一
体化された表示面上での表示により、入力ペンを接触さ
せるべき座標位置を領域指定でき、またこの表示を逐次
切り換えることにより、入力面内の各指定領域を夫々複
数種の入力に対応付けることができ、多くの入力を誤り
なく容易に行わせ得る入力手段が提供される。
【0004】更に一部のペン入力装置は、前述した座標
指定入力に加えて、入力面上での入力ペンの接触走査に
より、文字、図形等の手描き入力が行える構成としてあ
る。この構成は、入力面上での座標列として得られる入
力ペンの走査軌跡を、文字データ又は図形データとして
認識する認識回路を備えて実現される。この種のペン入
力装置は、例えば、多数の入力項目の夫々に文字入力を
必要とする各種のデータ管理業務において、キーボード
操作等の煩雑な入力操作からオペレータを解放するもの
として注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、手描き入力を可
能としたペン入力装置においては、手描き入力用の入力
枠をこれの属性を示す文字と共にタブレット面に表示
し、表示された入力枠内での入力ペンの走査軌跡を手描
き入力として受け付ける構成により、従来行われていた
紙面上での表記と同等の使用感を得るようにしている。
【0006】また、一般的なデータ管理業務において
は、多数の入力枠を含む入力画面を全体表示し、この表
示を確認しつつ入力を行うことが切望される一方、手描
き入力用の入力枠の大きさは、該入力枠内での入力ペン
の走査軌跡を文字データ又は図形データとしての認識し
得るための下限が存在する。そこで従来においては、通
常時には入力画面の全体表示を行い、手描き入力が必要
な場合には、タブレット面の全体又は一部に所望の入力
枠を拡大表示して、この状態で手描き入力を行わせるよ
うにしている。
【0007】ところが、以上の如き手描き入力に際して
は、全体表示から入力枠毎の表示に切り換えるための操
作、またこれと逆の操作を要することになり、この操作
は、例えば、入力ペンによる座標指定入力を利用して行
われるが、多数の入力項目の全てに対して手描き入力を
行う場合に、各入力項目毎に前述した入力操作を繰り返
す必要が生じ、オペレータに煩雑な作業を強いる難点が
あった。
【0008】また、表示一体型のタブレットと切り離し
て手描き入力専用のタブレットを備え、後者への手描き
入力の結果を前者に取込み、表示に反映する構成とした
ペン入力装置も実用化されている。ところが、このペン
入力装置においても、入力項目を指定するための座標指
定入力は必要であり、操作の煩雑さを解消することはで
きない上、入力専用のタブレットを別個に設けることが
構成の複雑化を招くという難点がある。
【0009】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、タブレット面への手描き入力が、このための煩
雑な操作を要することなく、紙面上での表記と同等の感
覚にて行えるペン入力装置を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るペン入力装
置は、入力面と一体に表示面を有するタブレットと、前
記入力面への接触による座標指定入力、及び前記入力面
上での接触走査による手描き入力を行う入力ペンとを備
えたペン入力装置において、前記入力面に対する前記入
力ペンの遠近を認識するペン位置認識処理手段と、該ペ
ン位置認識処理手段による近位置の認識に応じて前記表
示面の表示内容を変更処理する表示処理手段とを具備す
ることを特徴とするペン入力装置。
【0011】更に加えて、前記変更処理は、前記表示面
に所定の表示がなされている場合に実行されること、こ
の所定の表示は、前記手描き入力の受け付け枠をその一
部に備える表示であることを夫々特徴とする。
【0012】また、前記変更処理は、前記表示面の一部
の領域の表示内容を拡大表示する処理、前記表示面の一
部の領域の表示内容を移動表示する処理、又はこれらを
組み合わせた処理であり、これらの処理が、前記手描き
入力の受け付け枠を含む領域に対して行われることを夫
々特徴とする。
【0013】また、前記変更処理は、前記表示面の一部
の領域の表示内容を他の表示内容に切り換える処理であ
り、この切り換え後の表示が、手描き入力の受け付け枠
を含むことを夫々特徴とする。
【0014】また、前記ペン位置認識処理手段は、前記
入力ペンが近づいている領域を前記入力面の面内にて特
定する領域特定手段を含み、この特定結果に基づいて前
記一部の領域を定めることを特徴とする。
【0015】更には、前記ペン位置認識処理手段による
遠位置の認識に又は前記入力ペンによる所定の座標指定
入力に応じて前記変更処理を解除することを特徴とす
る。
【0016】
【作用】本発明においては、手描き入力を行うべく入力
面に近づけられる入力ペンをペン位置認識処理手段によ
り認識し、この認識に応じて表示処理手段が動作して、
表示面上の表示内容を手描き入力に適した形態に変更処
理する。
【0017】また、表示処理手段による変更処理を、表
示面上に所定の表示がなされている場合に、特に、手描
き入力の受け付け枠を有する表示がなされている場合に
行わせ、必要時に表示の変更を確実に生ぜしめると共
に、不要時における無為な表示の変更を防ぐ。
【0018】また表示処理手段の動作により、表示面上
の一部の領域の拡大、同じく移動、若しくはこれらの組
み合わせ、又は他の表示内容への切り換えを行わせて、
手描き入力が可能な表示形態を得る。
【0019】またペン位置認識処理手段に含まれる領域
特定手段により、入力ペンが近づきつつある入力面上の
領域を特定し、この特定領域に対応する領域の表示を変
更して、手描き可能な表示形態に変更する。
【0020】更には、ペン位置認識処理手段による遠位
置の認識、又は入力ペンによる所定の座標指定入力に応
じて表示処理手段による変更処理を解除して、変更前の
表示内容に復帰させる。
【0021】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係るペン入力装置の一実
施例を示す外観斜視図である。
【0022】本発明に係るペン入力装置は、入力面と一
体に表示面を有するタブレット1と、該タブレット1の
入力面への接触入力が可能に構成された入力ペン2とを
備えてなる。図1中の3は、その上面に入力手段として
のキーボード3aを備える本体ハウジングであり、前記タ
ブレット1は、一側の縁部を枢軸として開閉自在に本体
ハウジング3に取り付けられ、該本体ハウジング3に内
蔵されたコンピュータ本体と共に可搬式のコンピュータ
を構成しており、図示の如く、入力面と表示面とを兼ね
るタブレット面10を正面に向けて用いられるようになし
てある。
【0023】一方前記入力ペン2は、基端側の信号線2a
によりタブレット1に接続されており、この信号線2aを
経て生じる信号の授受により、入力ペン2の先端をタブ
レット面10に接触させての座標指定入力と、同じく接触
走査させての手描き入力とが行えるようになしてある。
またタブレット1は、本体ハウジング3内部のコンピュ
ータ本体と、各種の信号の伝送が可能にバス30を介して
接続され、タブレット面10上での入力ペン2による座標
指定入力及び手描き入力の結果は、バス30を経てコンピ
ュータ本体に与えられるようになしてある。
【0024】またタブレット1には、図1に示す如く、
タブレット面10の正面側から入射する赤外線を受光する
複数の受光部4,4…が、タブレット面10の略全面に亘
って均等に配設されている。一方入力ペン2には、先端
近傍の外側又は内側に赤外線の発光部5が取り付けてあ
る。
【0025】受光部4,4…及び発光部5は、入力面た
るタブレット面10に対する入力ペン2の遠近を検出する
ペン位置検出器を構成するものであり、例えば、受光部
4,4…が受光に応じて発する出力信号のレベルを所定
の基準レベルと比較し、出力レベルが基準レベルを上回
る場合に近位置にあるとの判定が、逆に下回る場合に遠
位置にあるとの判定が夫々行われる。また、受光部4,
4…の出力信号との比較用の基準レベルを複数設けるこ
とにより、タブレット面10に対する入力ペン2の離隔距
離を、段階的又は連続的に検出することも可能である。
更には、複数の受光部4,4…のいずれにおいて近位置
の判定がなされたかにより、入力ペン2が近づきつつあ
る領域(近接領域)が、タブレット面10の面内において
特定される。
【0026】ペン位置検出器は、赤外線を利用する前述
した構成に限らず、タブレット面10に対する入力ペン2
の遠近状態に応じて出力を変えるものであれば如何なる
構成のものであってもよい。例えば、特開昭63-66627号
公報に開示されている如く、タブレット面10の全域を囲
う態様に周設したアンテナコイルが発する高周波により
入力ペン2に内蔵した共振回路を共振させ、この共振信
号のレベルにより入力ペン2の遠近の判定を行わせるこ
とも可能である。またこの場合、タブレット面10の面内
での領域を異ならせて複数のアンテナコイルを設けるこ
とにより、近接領域の特定も可能となる。
【0027】図2は、本発明に係るペン入力装置の回路
構成を示すブロック図である。図示の如くタブレット1
は、表示処理手段6と入力認識手段7とを備えている。
これらは、信号の授受が可能にタブレット面10に夫々接
続されていると共に、相互間での信号の授受が可能に接
続されている。
【0028】表示処理手段6は、表示面としてのタブレ
ット面10との間での信号の授受により、該タブレット面
10の表示を変更する制御回路であり、表示切換処理部6
a、表示加工処理部6b、拡大・縮小処理部6c、移動処理
部6d等を備えてなる。これらの各処理部は、従来のペン
入力装置にも備えられているものであり、表示切換処理
部6aは、タブレット面10上の表示内容を種々に切り換え
る動作を、また表示加工処理部6bは、タブレット面10上
の表示内容を加工(白黒反転、網かけ、表示色の変更
等)する動作を、また拡大・縮小処理部6cは、タブレッ
ト面10上の表示内容の一部又は全部を拡大又は縮小する
動作を、更に移動処理部6dは、タブレット面10上の表示
内容の一部又は全部を所定位置に移動表示する動作を夫
々行うようにしてある。
【0029】一方、入力認識手段7は、入力面としてタ
ブレット面10との間での信号の授受により、該タブレッ
ト面10への入力を認識し、表示面としてのタブレット面
10の表示内容を変更すべく、表示処理手段6に制御指令
を発する回路であり、前記入力ペン2の接触による入力
(座標指定入力及び手描き入力)を認識するためのペン
座標認識処理部8を備えると共に、前記入力ペン2の近
接による入力、即ち、前述の如く構成されたペン位置検
出器から入力に基づき、タブレット面10に対する入力ペ
ン2の相対位置を認識するペン位置認識処理部9を備え
てなる。
【0030】ペン座標認識処理部8は、項目特徴認識部
8a、項目入力処理部8b、及びペン動作認識部8cを備えて
なる。これらは、従来のペン入力装置にも備えられてい
るものであり、項目特徴認識部8aは、タブレット面10に
入力ペン2が接触する座標位置が予め設定した特定領域
にあることを認識する動作をなし、この認識がなされた
場合、該領域に予め特徴づけられた所定の表示を行わし
めるべく、表示処理手段6に制御指令を発する。また項
目入力処理部8bは、タブレット面10の一部又は全部の領
域を、座標指定入力領域又は手描き入力領域に特徴づけ
る動作をなし、この特徴づけは、タブレット面10での表
示に対応するように行われる。更にペン動作認識部8a
は、手描き入力が可能に特徴づけられた領域において入
力ペン2の接触走査がなされた場合に、この走査軌跡を
文字データ又は図形データとして認識する動作をなす。
【0031】一方ペン位置認識処理部9は、近接判定部
9a及び領域特定部9bを備えてなる。このペン位置認識処
理部9には、前記ペン位置検出器の出力、具体的には、
タブレット面10内に配設された受光部4,4…の出力が
与えられており、これらの出力を用いた前述した手順に
より、近接判定部9aは、タブレット面10に対する入力ペ
ン2の近接程度を判定する動作をなし、また領域特定部
9bは、入力ペン2の近接領域をタブレット面10上にて特
定する動作をなす。
【0032】以上の如く構成された本発明に係るペン入
力装置においては、表示面としてのタブレット面10の表
示内容が、入力面たるタブレット面10に対する入力ペン
2の遠近に応じて変更される特徴的な動作が行われる。
図3は、この変更動作の動作内容を示すフローチャート
であり、図4〜図8は、この変更動作の実施による変更
表示の一例を示す図である。
【0033】この表示内容の変更は、タブレット面10上
に所定の表示の表示、例えば、複数の表記項目と夫々に
対応する手描き入力枠との組み合わせによる記帳表示が
なされている場合にのみ行われる。図4には、記帳表示
の表示例が示されている。このような表示は、初期画面
において入力ペン2をタブレット面10に接触させて、所
定の座標指定入力がなされた場合に、項目特徴認識部8a
からの制御指令により表示処理手段6の表示切換処理部
6aが動作することにより行われる。
【0034】図3に示すフローチャートにおいて、前述
した表示変更動作は電源スイッチのオン操作に応じて開
始され、まず、タブレット面10上の表示が手描き入力が
可能な表示(記帳表示)であるか否かの判定がなされ
(ステップ1)、記帳表示である場合にはステップ2に
進み、他の表示である場合には、通常表示のための制御
指令を表示処理手段6に与え(ステップ3)、ステップ
1に戻る。ステップ1での判定は、例えば、項目特徴認
識部8aから対応する制御指令が発せられているか否かを
判定することによりなされる。
【0035】ステップ2においては、ペン位置検出器の
出力、具体的には、受光部4,4…の出力が取り込ま
れ、次いで、ペン位置認識処理部9の近接判定部9aの動
作により入力ペン2の近接判定を行い(ステップ4)、
この判定の結果、入力ペン2が遠位置にあるとの判定が
なされた場合には、表示処理手段6に通常表示のための
制御指令を与え(ステップ3)、ステップ1に戻る。
【0036】一方、ステップ4での近接判定の結果、受
光部4,4…での受光レベルが十分に高く、入力ペン2
が近位置にあるとの判定がなされた場合には、次いで、
ステップ2において取り込まれたペン位置検出器の出力
を用い、ペン位置認識処理部9の領域特定部9bの動作に
よりタブレット面10の面内における入力ペン2の近接領
域を特定し(ステップ5)、その後、所定の表示変更を
行わしめるべく表示処理手段6に変更表示のための制御
指令を与え(ステップ6)、ステップ1に戻って前述し
た手順を繰り返す。
【0037】前記変更制御指令は、ステップ5において
特定された領域の表示を変更するものであり、例えば、
特定された領域の拡大表示、同じく所定位置への移動表
示、拡大表示及び移動表示を組合わせた表示、又は予め
定めた所定の表示内容への切り換え等、種々の形態での
表示変更を採用することができる。但し、この変更表示
は、手描き入力を可能とするためであり、対応する入力
枠の大きさを手描き入力が可能な大きさとする必要があ
り、拡大表示を含むのが一般的である。
【0038】なお、以上の如き表示の変更は、表示処理
手段6の対応する処理部の動作により行われる。例え
ば、拡大表示のための変更制御指令が与えられた場合、
表示処理手段6の拡大・縮小処理部6cが動作し、表示面
たるタブレット面10には、入力ペン2が近づけられた領
域の表示内容がそのまま拡大表示される。
【0039】従って、図4に示す如く、通常の記帳表示
がなされているタブレット面10に対し、図5に示す如
く、入力ペン2を所定の表記項目(例えば名前)の表示
位置に近付けた場合、ステップ4において近接状態にあ
るとの判定がなされ、またステップ5において、近接領
域が特定される。その結果、タブレット面10の表示は、
図6に示す如く、入力ペン2が近づけられた領域、即
ち、前記表記項目及びこれに対応する手描き入力枠を含
む領域が全面に拡大された表示となる。
【0040】以上の如き表示の変更と共に、前記項目入
力処理部8bの動作により、表記項目の表示位置の一側が
手描き入力領域Aとして特徴づけられ、図7に示す如
く、この手描き入力領域Aに入力ペン2を接触走査させ
た場合、この走査軌跡が前記ペン動作認識部8cの動作に
より文字データ又は図形データとして認識される。
【0041】以上の如き変更表示は、タブレット面10か
ら入力ペン2を離し、ステップ4において遠位置にある
との判定がなされて、この判定に応じて通常表示指令が
発せられることにより解除される。図8は、この解除後
の通常表示の一例を示しており、手描き入力の結果が対
応する位置に表示された表示形態が得られる。このよう
な通常表示への復帰は、紙面上での表記の場合と同様
に、手描き入力後に入力ペン2をタブレット面10から離
す自然な操作に応じてなされ、優れた操作性が得られ
る。
【0042】また一方、変更表示後のタブレット面10の
一部に座標指定入力が可能な領域を表示させ、この表示
に従って行われる入力ペン2による座標指定入力に応じ
て変更表示を解除するようにしてもよい。この構成によ
れば、手描き入力の中途において入力結果を逐次確認
し、入力ミスの発生を防ぐことができる。
【0043】図9及び図10は、他の表示変更例を示して
いる。図9に示す表示は、入力ペン2の近接領域を、所
定位置に移動すると共に所定の拡大を伴って表示したも
のである。また図示の如く、近接領域と異なる位置に表
示域を設定することにより、通常表示の状態を確認しつ
つ手描き入力が行え、使い勝手に優れたものとなる。な
おこのような表示は、移動処理部6d及び拡大・縮小処理
部6cの動作により実現される。
【0044】また図10に示す表示は、入力ペン2の近接
領域を、予め定めた他の表示形態に変えて表示したもの
である。この場合、手描き入力領域Aを通常表示での表
記範囲に限定されることなく設定でき、多量の手描き入
力が行われる場合に有効である。なおこのような表示
は、表示切換処理部6aの動作により実現される。
【0045】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明のペン入力装置
においては、入力ペンが近位置にあることをペン位置認
識処理手段が認識したとき、この認識に応じた表示処理
手段の動作により表示面上の表示内容が変更されるか
ら、所望位置に入力ペンを近付ける操作により、タブレ
ット面の表示が手描き入力に適した表示に変更され、こ
の表示に従って手描き入力を行うことにより、入力面へ
の手描き入力が、紙面上への表記の場合と同等の感覚に
て誤りなく行え、操作性が大幅に向上する。
【0046】また表示の変更が、所定の表示、特に手描
き入力用の受け付け枠を有する表示がなされている場合
に限って行われるから、必要時にのみ確実に表示変更が
なされて、操作性の向上を図ることができる。
【0047】また表示の変更が、一部の表示領域の拡
大、同じく移動、若しくはこれらの組み合わせ、又は表
示面上の一部の領域の所定の表示内容への切り換えによ
りなされ、得られた表示に従って手描き入力を容易に行
わせることができる。
【0048】また入力ペンが近接しようとしている領域
を入力面上にて特定し、この特定領域に対応する領域の
表示を変更するから、所望の領域のみの表示変更がなさ
れ、多数の入力枠を有する表示が行われている場合にお
いてもこの表示に沿った手描き入力を容易に行わせ得る
ようになる。
【0049】また、入力ペンが遠位置にあること、又は
入力ペンによる所定の座標指定入力がなされたことに応
じて変更表示が解除されるから、煩雑な操作を要するこ
となく入力結果の確認ができ、誤りのない手描き入力が
行えるようになる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のペン入力装置の外観斜視図である。
【図2】本発明のペン入力装置の回路構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】表示変更動作の内容を示すフローチャートであ
る。
【図4】表示変更の一実施例を示す説明図である。
【図5】表示変更の一実施例を示す説明図である。
【図6】表示変更の一実施例を示す説明図である。
【図7】表示変更の一実施例を示す説明図である。
【図8】表示変更の一実施例を示す説明図である。
【図9】表示変更の他の実施例を示す説明図である。
【図10】表示変更の他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 タブレット 2 入力ペン 4 受光部 5 発光部 6 表示処理手段 7 入力認識手段 8 ペン座標認識処理部 9 ペン位置認識処理部 9a 近接判定部 9b 領域特定部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力面と一体に表示面を有するタブレッ
    ト(1)と、前記入力面への接触による座標指定入力、
    及び前記入力面上での接触走査による手描き入力を行う
    入力ペン(2)とを備えたペン入力装置において、前記
    入力面に対する前記入力ペン(2)の遠近を認識するペ
    ン位置認識処理手段(9)と、該ペン位置認識処理手段
    (9)による近位置の認識に応じて前記表示面の表示内
    容を変更処理する表示処理手段(6)とを具備すること
    を特徴とするペン入力装置。
  2. 【請求項2】 前記変更処理は、前記表示面に所定の表
    示がなされている場合に実行される請求項1記載のペン
    入力装置。
  3. 【請求項3】 前記所定の表示は、前記手描き入力の受
    け付け枠をその一部に備える表示である請求項2記載の
    ペン入力装置。
  4. 【請求項4】 前記変更処理は、前記表示面の一部の領
    域の表示内容を拡大表示する処理である請求項1乃至請
    求項3のいずれかに記載のペン入力装置。
  5. 【請求項5】 前記変更処理は、前記表示面の一部の領
    域の表示内容を移動表示する処理である請求項1乃至請
    求項4のいずれかに記載のペン入力装置。
  6. 【請求項6】 前記一部の領域は、前記手描き入力の受
    け付け枠を含む領域である請求項4又は請求項5記載の
    ペン入力装置。
  7. 【請求項7】 前記変更処理は、前記表示面の一部の領
    域の表示内容を他の表示内容に切り換える処理である請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載のペン入力装置。
  8. 【請求項8】 前記他の表示内容は、前記手描き入力の
    受け付け枠を含む表示である請求項7記載のペン入力装
    置。
  9. 【請求項9】 前記ペン位置認識処理手段(9)は、前
    記入力ペン(2)が近づいている領域を前記入力面の面
    内にて特定する領域特定手段(9a)を含み、この特定結
    果に基づいて前記一部の領域を定める請求項4乃至請求
    項8のいずれかに記載のペン入力装置。
  10. 【請求項10】 前記ペン位置認識処理手段(9)によ
    る遠位置の認識に応じて前記変更処理を解除する請求項
    1乃至請求項9のいずれかに記載のペン入力装置。
  11. 【請求項11】 前記入力ペン(2)による所定の座標
    指定入力に応じて前記変更処理を解除する請求項1乃至
    請求項10のいずれかに記載のペン入力装置。
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