JPH07243608A - ドレン配管構造と熱衝撃防止法 - Google Patents
ドレン配管構造と熱衝撃防止法Info
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- JPH07243608A JPH07243608A JP3564294A JP3564294A JPH07243608A JP H07243608 A JPH07243608 A JP H07243608A JP 3564294 A JP3564294 A JP 3564294A JP 3564294 A JP3564294 A JP 3564294A JP H07243608 A JPH07243608 A JP H07243608A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ボイラ火炉等の熱交換器のドレン配管におい
て、ドレンの逆流による熱衝撃の発生のないドレン配管
構造および熱衝撃防止法を提供する。 【構成】火炉内部に設置されている複数の熱交換器の管
寄せ部から排出されるドレンを、火炉外部に排出するド
レン配管構造において、上記各熱交換器の管寄せ部に設
けられているドレン排出管を、高温の火炉内部で集約し
て1本のドレン排出管となし、該1本のドレン排出管
を、室温の火炉外部に設けられたドレン排出部に接続す
る。 【効果】ドレン配管を高温の火炉内部で集約し、火炉外
部へは1本の配管でドレンを取り出す構造とするのでの
で安価で信頼性の高いドレン配管構造を実現することが
できる。
て、ドレンの逆流による熱衝撃の発生のないドレン配管
構造および熱衝撃防止法を提供する。 【構成】火炉内部に設置されている複数の熱交換器の管
寄せ部から排出されるドレンを、火炉外部に排出するド
レン配管構造において、上記各熱交換器の管寄せ部に設
けられているドレン排出管を、高温の火炉内部で集約し
て1本のドレン排出管となし、該1本のドレン排出管
を、室温の火炉外部に設けられたドレン排出部に接続す
る。 【効果】ドレン配管を高温の火炉内部で集約し、火炉外
部へは1本の配管でドレンを取り出す構造とするのでの
で安価で信頼性の高いドレン配管構造を実現することが
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボイラ火炉内部に配設さ
れている複数の熱交換器のドレン排出管を、火炉内部で
1本の排出管に集約して火炉外部に排出するドレン配管
構造に係り、特に発電プラントのボイラ火炉等に設けら
れている熱交換器を、滞留するドレンの逆流によって生
じる熱衝撃から保護するのに好適な構造のドレン配管に
関する。
れている複数の熱交換器のドレン排出管を、火炉内部で
1本の排出管に集約して火炉外部に排出するドレン配管
構造に係り、特に発電プラントのボイラ火炉等に設けら
れている熱交換器を、滞留するドレンの逆流によって生
じる熱衝撃から保護するのに好適な構造のドレン配管に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の発電プラント等のボイラ火炉にお
いて、熱交換器を構成する伝熱管は高温ガスが通過する
火炉内に配設され、伝熱管の上部および下部は、それぞ
れの管寄せに接続され、下部管寄せにはドレン抜き配管
が接続されている。このドレン排出管は、仕切弁を介し
て火炉外部に設置されているブロータンク等のドレン排
出部に接続される構造となっている。図2は、従来の排
熱回収ボイラ(HRSG)におけるドレン配管構造の一
例を示すもので、高温、高圧の下部管寄せ5と、HRS
G火炉1の外部に設けられたドレンのブロータンク10
との間のドレン配管には、1次減圧弁8と2次減圧弁9
が設置され、HRSGの起動停止時には2次減圧弁9を
開閉操作する。そのため、開閉の作動回数が頻繁な2次
減圧弁9は、一般にモータにより開閉操作ができる2次
減圧弁9が用いられている。HRSGの運転中において
は、2次減圧弁9は閉となり、その間に火炉外部のドレ
ン管7は、配管表面からの熱放散によってドレン管7の
内部は徐々に冷却され凝縮したドレンが滞留する。この
滞留ドレンの液面が、高温の火炉内部で滞留し、蒸気管
内の蒸気圧の変動により自己蒸発し高温蒸気管内でフラ
ッシングし、そのサーマルショックによって蒸気管にク
ラックが発生するのを抑制するために「分岐管内ドレン
の自己蒸発防止方法」が特公昭60−5843号公報に
おいて提案されている。すなわち、従来のドレン配管は
図3、図4、図5に示すように、火炉出口配管部11
は、図6(特公昭60−5843号公報に示されるドレ
ン配管)に示されるように、火炉外部に設けられている
ドレン管7(14)の保温材17の1部を取り除くこと
で、ドレン管7(14)の熱放散を良くし、ドレンと蒸
気の境界面であるドレン液面18が、低温の炉外のドレ
ン配管の所定の位置に形成されるように構成し、ドレン
の自己蒸発による高温蒸気管内でのフラッシングを防止
し、サーマルショックによる伝熱管等の破損を抑制する
方法である。
いて、熱交換器を構成する伝熱管は高温ガスが通過する
火炉内に配設され、伝熱管の上部および下部は、それぞ
れの管寄せに接続され、下部管寄せにはドレン抜き配管
が接続されている。このドレン排出管は、仕切弁を介し
て火炉外部に設置されているブロータンク等のドレン排
出部に接続される構造となっている。図2は、従来の排
熱回収ボイラ(HRSG)におけるドレン配管構造の一
例を示すもので、高温、高圧の下部管寄せ5と、HRS
G火炉1の外部に設けられたドレンのブロータンク10
との間のドレン配管には、1次減圧弁8と2次減圧弁9
が設置され、HRSGの起動停止時には2次減圧弁9を
開閉操作する。そのため、開閉の作動回数が頻繁な2次
減圧弁9は、一般にモータにより開閉操作ができる2次
減圧弁9が用いられている。HRSGの運転中において
は、2次減圧弁9は閉となり、その間に火炉外部のドレ
ン管7は、配管表面からの熱放散によってドレン管7の
内部は徐々に冷却され凝縮したドレンが滞留する。この
滞留ドレンの液面が、高温の火炉内部で滞留し、蒸気管
内の蒸気圧の変動により自己蒸発し高温蒸気管内でフラ
ッシングし、そのサーマルショックによって蒸気管にク
ラックが発生するのを抑制するために「分岐管内ドレン
の自己蒸発防止方法」が特公昭60−5843号公報に
おいて提案されている。すなわち、従来のドレン配管は
図3、図4、図5に示すように、火炉出口配管部11
は、図6(特公昭60−5843号公報に示されるドレ
ン配管)に示されるように、火炉外部に設けられている
ドレン管7(14)の保温材17の1部を取り除くこと
で、ドレン管7(14)の熱放散を良くし、ドレンと蒸
気の境界面であるドレン液面18が、低温の炉外のドレ
ン配管の所定の位置に形成されるように構成し、ドレン
の自己蒸発による高温蒸気管内でのフラッシングを防止
し、サーマルショックによる伝熱管等の破損を抑制する
方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、例えば、HRS
G(廃熱回収ボイラ)の大容量化に伴って、図4に示す
ように、熱交換器3が幅方向に複数基に分割して設置さ
れる場合が多い。したがって、下部管寄せ5と、もう1
基の熱交換器3の下部管寄せ12が設けられることにな
る。この場合、各々の下部管寄せ5、12からドレン管
(ドレン排出管)6、13が設けられ、火炉外部におい
て各々のドレン管7とドレン管14は、ドレン管19で
合流しブロータンク10に接続されている。しかし、H
RSGの運転中は2次減圧弁9を閉じるので、ドレン管
19、15、14、7には、時間の経過と共にドレンが
凝縮し、火炉外部の火炉出口配管11にまで常時冷却さ
れたドレンが滞留する。一方、下部管寄せ5、12は、
各々同じ圧力および温度で設計されているが、火炉内部
の高温排ガスの偏流によって下部管寄せ5と12の間に
圧力変動が生じ、ドレン管15内のドレンが下部管寄せ
5と12の圧力の低い方へ、ドレン管14または7を通
って高温の火炉内部の方向に逆流することがある。例え
ば、0.1kg/cm2の圧力差(1000ミリ水頭
差)で簡単に逆流現象が生じる。特に、HRSGの場合
には、毎日、起動と停止を繰り返すため、上記のドレン
逆流現象の回数が多くなり、それだけ高温の蒸気管はド
レンの逆流による熱衝撃を受け、伝熱管等にクラックが
発生する要因となっていた。
G(廃熱回収ボイラ)の大容量化に伴って、図4に示す
ように、熱交換器3が幅方向に複数基に分割して設置さ
れる場合が多い。したがって、下部管寄せ5と、もう1
基の熱交換器3の下部管寄せ12が設けられることにな
る。この場合、各々の下部管寄せ5、12からドレン管
(ドレン排出管)6、13が設けられ、火炉外部におい
て各々のドレン管7とドレン管14は、ドレン管19で
合流しブロータンク10に接続されている。しかし、H
RSGの運転中は2次減圧弁9を閉じるので、ドレン管
19、15、14、7には、時間の経過と共にドレンが
凝縮し、火炉外部の火炉出口配管11にまで常時冷却さ
れたドレンが滞留する。一方、下部管寄せ5、12は、
各々同じ圧力および温度で設計されているが、火炉内部
の高温排ガスの偏流によって下部管寄せ5と12の間に
圧力変動が生じ、ドレン管15内のドレンが下部管寄せ
5と12の圧力の低い方へ、ドレン管14または7を通
って高温の火炉内部の方向に逆流することがある。例え
ば、0.1kg/cm2の圧力差(1000ミリ水頭
差)で簡単に逆流現象が生じる。特に、HRSGの場合
には、毎日、起動と停止を繰り返すため、上記のドレン
逆流現象の回数が多くなり、それだけ高温の蒸気管はド
レンの逆流による熱衝撃を受け、伝熱管等にクラックが
発生する要因となっていた。
【0004】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消し、ボイラ火炉等に設けられている複数台の
熱交換器のドレン配管を有する場合であっても、高温の
蒸気管内でドレンの逆流による熱衝撃の発生のないドレ
ン配管構造およびドレンによる熱衝撃を防止する方法を
提供することにある。
題点を解消し、ボイラ火炉等に設けられている複数台の
熱交換器のドレン配管を有する場合であっても、高温の
蒸気管内でドレンの逆流による熱衝撃の発生のないドレ
ン配管構造およびドレンによる熱衝撃を防止する方法を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の目的を達成する
ために、例えば、図1に示すように、各熱交換器3のド
レン管6とドレン管13を、高温の火炉内で1本のドレ
ン管15に集約し各ドレン管の合流部を高温の火炉内に
配設して、火炉外部へのドレン配管は1本のドレン管7
で取り出す構造とすることにより、火炉内のドレン管
6、13、15、16は、すべて火炉内の高温排ガス
(例えば600℃程度)に接触するため液状のドレンは
自己蒸発して、すべてドレン管内では蒸気の状態となっ
ている。そのため、下部管寄せ5および下部管寄せ12
との間で圧力変動が生じても、蒸気が単に移動するだけ
であり、ドレンによる熱衝撃の発生は全く生じないこと
になる。本発明のドレン配管構造の具体的構成は、火炉
内部に設置されている複数の熱交換器の管寄せ部に滞留
するドレンを、火炉外部に排出するドレン配管構造にお
いて、上記各熱交換器の管寄せ部に設けられているドレ
ン排出管を、高温の火炉内部で合流させて1本のドレン
排出管となし、該1本のドレン排出管を、低温(室温)
の火炉外部のドレン排出部に接続する配管構造とするも
のである。そして、火炉外部のドレン排出部に接続する
ドレン排出管には、少なくとも1次減圧弁または2次減
圧弁もしくはその両方を設けるだけでよく、従来の各熱
交換器ごとのドレン排出管に設けていた上記減圧弁を削
減することができ、全体としてのドレン配管構造を簡
易、かつ安価にすることができる。また、1本化したド
レン排出管を火炉内部から取り出し、室温の火炉外部に
設けるドレン配管構造として、上述した特公昭60−5
843号公報「分岐管内ドレンの自己蒸発防止法」にお
いて提案されているドレン配管の1部に放熱部を設け、
液状のドレンと蒸気の境界面が、火炉外部(室温)のド
レン配管の設定の位置に形成されるような配管構造とし
てもよく、これによってもドレンの逆流による熱衝撃を
効果的に抑制することができる。さらに本発明は、火炉
内部に設置されている複数の熱交換器の管寄せ部に設け
られている各ドレン排出管を、高温の火炉内部で集約し
合流させて1本化した後、火炉外部にドレンを排出する
方法であって、上記高温の火炉内部で合流させて1本化
したドレン排出管内の液状のドレンを蒸気化してドレン
が滞留しない状態に維持すると共に、各熱交換器間の圧
力差を無くしてドレンの逆流による熱交換器等の伝熱管
への熱衝撃を防止する方法である。
ために、例えば、図1に示すように、各熱交換器3のド
レン管6とドレン管13を、高温の火炉内で1本のドレ
ン管15に集約し各ドレン管の合流部を高温の火炉内に
配設して、火炉外部へのドレン配管は1本のドレン管7
で取り出す構造とすることにより、火炉内のドレン管
6、13、15、16は、すべて火炉内の高温排ガス
(例えば600℃程度)に接触するため液状のドレンは
自己蒸発して、すべてドレン管内では蒸気の状態となっ
ている。そのため、下部管寄せ5および下部管寄せ12
との間で圧力変動が生じても、蒸気が単に移動するだけ
であり、ドレンによる熱衝撃の発生は全く生じないこと
になる。本発明のドレン配管構造の具体的構成は、火炉
内部に設置されている複数の熱交換器の管寄せ部に滞留
するドレンを、火炉外部に排出するドレン配管構造にお
いて、上記各熱交換器の管寄せ部に設けられているドレ
ン排出管を、高温の火炉内部で合流させて1本のドレン
排出管となし、該1本のドレン排出管を、低温(室温)
の火炉外部のドレン排出部に接続する配管構造とするも
のである。そして、火炉外部のドレン排出部に接続する
ドレン排出管には、少なくとも1次減圧弁または2次減
圧弁もしくはその両方を設けるだけでよく、従来の各熱
交換器ごとのドレン排出管に設けていた上記減圧弁を削
減することができ、全体としてのドレン配管構造を簡
易、かつ安価にすることができる。また、1本化したド
レン排出管を火炉内部から取り出し、室温の火炉外部に
設けるドレン配管構造として、上述した特公昭60−5
843号公報「分岐管内ドレンの自己蒸発防止法」にお
いて提案されているドレン配管の1部に放熱部を設け、
液状のドレンと蒸気の境界面が、火炉外部(室温)のド
レン配管の設定の位置に形成されるような配管構造とし
てもよく、これによってもドレンの逆流による熱衝撃を
効果的に抑制することができる。さらに本発明は、火炉
内部に設置されている複数の熱交換器の管寄せ部に設け
られている各ドレン排出管を、高温の火炉内部で集約し
合流させて1本化した後、火炉外部にドレンを排出する
方法であって、上記高温の火炉内部で合流させて1本化
したドレン排出管内の液状のドレンを蒸気化してドレン
が滞留しない状態に維持すると共に、各熱交換器間の圧
力差を無くしてドレンの逆流による熱交換器等の伝熱管
への熱衝撃を防止する方法である。
【0006】
【作用】図1に示すドレン管6、13、15、16、7
の内、HRSG火炉1の運転中、すなわち2次減圧弁9
が閉の状態で、ドレンの滞留する部分は火炉出口配管1
1、ドレン管7の炉外に位置する部分であり、炉内のド
レン管6、13、15、16は、例えば、常時600℃
を超える高温排ガスに接触して加熱されているため蒸気
化しドレンの生成がない。そのため、下部管寄せ5、1
2の間で圧力変動が生じても、ドレン管6、15、1
3、16の内部は蒸気となっているため、それらのドレ
ン管内の流体(蒸気)が移動しても温度差の少ない流体
であるため熱衝撃を発生することがなく、ドレン管や伝
熱管等にクラックが生じ破壊されることはない。
の内、HRSG火炉1の運転中、すなわち2次減圧弁9
が閉の状態で、ドレンの滞留する部分は火炉出口配管1
1、ドレン管7の炉外に位置する部分であり、炉内のド
レン管6、13、15、16は、例えば、常時600℃
を超える高温排ガスに接触して加熱されているため蒸気
化しドレンの生成がない。そのため、下部管寄せ5、1
2の間で圧力変動が生じても、ドレン管6、15、1
3、16の内部は蒸気となっているため、それらのドレ
ン管内の流体(蒸気)が移動しても温度差の少ない流体
であるため熱衝撃を発生することがなく、ドレン管や伝
熱管等にクラックが生じ破壊されることはない。
【0007】
【実施例】以下に本発明の実施例を挙げ、図面を用いて
さらに詳細に説明する。図1にHRSGにおけるドレン
配管構造の一例を示す。図において、HRSG火炉1内
に複数に分割された熱交換器3と、その下部に設けられ
た下部管寄せ5、12と、それらの管寄せから、火炉外
部に設けられているブロータンク10へ排出されるドレ
ン管7、およびその途中の1次減圧弁8、2次減圧弁9
で構成されるドレン配管であって、ドレン管6、13
を、高温排ガス(例えば600℃程度)が流れる炉内で
ドレン管15で合流させ、このドレン管15をドレン管
16に連結し、火炉出口配管11を経由して、1本のド
レン管7に設けられている1次減圧弁8、2次減圧弁9
を通り、ブロータンク10へドレンを排出する配管構造
になっている。HRSG火炉1の運転中は、1次減圧弁
9は閉止しており、火炉外部のドレン管7には時間の経
過と共にドレンが滞留するが、火炉出口配管11は、図
6に示すように、ドレン管7、14の保温の一部を取り
除き強制的にドレン管を冷却させ、ドレン液面18が火
炉の外壁から約500mm下がった箇所に形成されるよ
うにドレン管16、13、6の内部の蒸気温度を徐々に
炉外において低下させ、常温近くに冷却されたドレン管
においてドレンによる熱衝撃の発生が全く生じないよう
に工夫されている。なお、下部管寄せ5、12の間の圧
力変動に対し、連結されたドレン管内の滞留ドレンの逆
流を防止するために、図5に示すように、管寄せ5、1
2から独立してドレン管6、13を火炉外部のドレン管
7、14へ取り出し、各々に1次減圧弁8を設置し、火
炉の運転中には1次減圧弁8を閉とすることで対応可能
であるが、1次減圧弁8は、起動停止の度に開閉の操作
を行う必要があるためモータ弁を使用することになり、
これらのモータ弁のメンテナンスを考える時、さらにそ
の上流側に各々手動で操作する仕切弁が必要となるな
ど、ドレン配管の構造が複雑となり、かつ高価になると
いう問題がある。しかし、本発明の本実施例で例示した
ようにドレン配管を火炉内部で1本化して火炉外部のド
レン配管に接続する方法は、高価なドレン配管部品また
は機器を特別に追加する必要がなく、ドレン排出機能に
優れた安価で信頼性の高いドレン配管構造を容易に実現
することができる。
さらに詳細に説明する。図1にHRSGにおけるドレン
配管構造の一例を示す。図において、HRSG火炉1内
に複数に分割された熱交換器3と、その下部に設けられ
た下部管寄せ5、12と、それらの管寄せから、火炉外
部に設けられているブロータンク10へ排出されるドレ
ン管7、およびその途中の1次減圧弁8、2次減圧弁9
で構成されるドレン配管であって、ドレン管6、13
を、高温排ガス(例えば600℃程度)が流れる炉内で
ドレン管15で合流させ、このドレン管15をドレン管
16に連結し、火炉出口配管11を経由して、1本のド
レン管7に設けられている1次減圧弁8、2次減圧弁9
を通り、ブロータンク10へドレンを排出する配管構造
になっている。HRSG火炉1の運転中は、1次減圧弁
9は閉止しており、火炉外部のドレン管7には時間の経
過と共にドレンが滞留するが、火炉出口配管11は、図
6に示すように、ドレン管7、14の保温の一部を取り
除き強制的にドレン管を冷却させ、ドレン液面18が火
炉の外壁から約500mm下がった箇所に形成されるよ
うにドレン管16、13、6の内部の蒸気温度を徐々に
炉外において低下させ、常温近くに冷却されたドレン管
においてドレンによる熱衝撃の発生が全く生じないよう
に工夫されている。なお、下部管寄せ5、12の間の圧
力変動に対し、連結されたドレン管内の滞留ドレンの逆
流を防止するために、図5に示すように、管寄せ5、1
2から独立してドレン管6、13を火炉外部のドレン管
7、14へ取り出し、各々に1次減圧弁8を設置し、火
炉の運転中には1次減圧弁8を閉とすることで対応可能
であるが、1次減圧弁8は、起動停止の度に開閉の操作
を行う必要があるためモータ弁を使用することになり、
これらのモータ弁のメンテナンスを考える時、さらにそ
の上流側に各々手動で操作する仕切弁が必要となるな
ど、ドレン配管の構造が複雑となり、かつ高価になると
いう問題がある。しかし、本発明の本実施例で例示した
ようにドレン配管を火炉内部で1本化して火炉外部のド
レン配管に接続する方法は、高価なドレン配管部品また
は機器を特別に追加する必要がなく、ドレン排出機能に
優れた安価で信頼性の高いドレン配管構造を容易に実現
することができる。
【0008】
【発明の効果】以上詳細に説明したごとく、本発明のド
レン配管構造は次に示す効果がある。すなわち、従来は
分割し配置された複数の熱交換器の各々の下部管寄せか
ら、それぞれ独立してドレン配管を火炉外部に取り出し
ていたため、各々のドレン配管にはモータ弁等の高価な
ドレン配管機器等が、ドレンの抜き出し本数だけ必要と
なり、またモータ弁等のメンテナンスを考慮すると、ド
レン配管には手動の仕切弁などの付属部品が必要となり
ドレン配管システムが複雑で高価となるが、本発明のド
レン配管構造によれば、熱交換器の基数が多くなり、下
部管寄せが幾ら多くなっても、それらからのドレン配管
を高温の火炉内部で集約して合流させ、火炉外部へは1
本のドレン配管で取り出すため、ドレン配管構造を複雑
にすることなく、極めて簡単な構造でドレン排出機能に
優れた安価で信頼性の高いドレン配管を実現することが
できる。
レン配管構造は次に示す効果がある。すなわち、従来は
分割し配置された複数の熱交換器の各々の下部管寄せか
ら、それぞれ独立してドレン配管を火炉外部に取り出し
ていたため、各々のドレン配管にはモータ弁等の高価な
ドレン配管機器等が、ドレンの抜き出し本数だけ必要と
なり、またモータ弁等のメンテナンスを考慮すると、ド
レン配管には手動の仕切弁などの付属部品が必要となり
ドレン配管システムが複雑で高価となるが、本発明のド
レン配管構造によれば、熱交換器の基数が多くなり、下
部管寄せが幾ら多くなっても、それらからのドレン配管
を高温の火炉内部で集約して合流させ、火炉外部へは1
本のドレン配管で取り出すため、ドレン配管構造を複雑
にすることなく、極めて簡単な構造でドレン排出機能に
優れた安価で信頼性の高いドレン配管を実現することが
できる。
【図1】本発明の実施例で例示したドレン配管構造の一
例を示す模式図。
例を示す模式図。
【図2】従来のHRSG火炉におけるドレン排出システ
ムを示す模式図。
ムを示す模式図。
【図3】図2のA−A矢視図を示し、従来の熱交換器の
ドレン配管構造の一例を示す模式図。
ドレン配管構造の一例を示す模式図。
【図4】従来のドレン配管構造の一例を示す模式図。
【図5】従来のドレン配管構造の一例を示す模式図。
【図6】従来のドレン配管構造の一例を示す模式図。
1…HRSG(廃熱回収ボイラ)火炉 2…高温排ガス 3…熱交換器 4…上部管寄せ 5、12…下部管寄せ 6、7、13、14、15、16、19…ドレン管 8…1次減圧弁 9…2次減圧弁 10…ブロータンク 11…火炉出口配管 17…保温材 18…ドレン液面
Claims (4)
- 【請求項1】火炉内部に設置されている複数の熱交換器
の管寄せ部に滞留するドレンを、火炉外部に排出するド
レン配管構造において、上記各熱交換器の管寄せ部に設
けられているドレン排出管を、高温の火炉内部で集約し
合流させて1本のドレン排出管となし、該1本のドレン
排出管を火炉外部のドレン排出部に接続してなることを
特徴とするドレン配管構造。 - 【請求項2】請求項1において、火炉外部のドレン排出
部に接続するドレン排出管には、少なくとも1次減圧弁
または2次減圧弁、もしくはその両方を設けてなること
を特徴とするドレン配管構造。 - 【請求項3】請求項1または請求項2において、火炉外
部のドレン排出管の1部に放熱部を設け、滞留するドレ
ンと蒸気との境界面が、火炉外部におけるドレン排出管
の所定の位置に形成されるようにしたことを特徴とする
ドレン配管構造。 - 【請求項4】火炉内部に設置されている複数の熱交換器
の管寄せ部に設けられている各ドレン排出管を、高温の
火炉内部で集約し合流させて1本化した後、火炉外部に
ドレンを排出する方法において、上記高温の火炉内部で
集約して1本化したドレン排出管内のドレンを蒸気化し
て液状のドレンが滞留しない状態に維持すると共に、各
熱交換器間の圧力差を無くしてドレンの逆流による熱衝
撃を防止することを特徴とする熱衝撃防止法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3564294A JPH07243608A (ja) | 1994-03-07 | 1994-03-07 | ドレン配管構造と熱衝撃防止法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3564294A JPH07243608A (ja) | 1994-03-07 | 1994-03-07 | ドレン配管構造と熱衝撃防止法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07243608A true JPH07243608A (ja) | 1995-09-19 |
Family
ID=12447534
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3564294A Pending JPH07243608A (ja) | 1994-03-07 | 1994-03-07 | ドレン配管構造と熱衝撃防止法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07243608A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100792577B1 (ko) * | 2007-03-22 | 2008-01-09 | (주)파이프텍코리아 | 스팀배관 맨홀용 스틸챔버 |
-
1994
- 1994-03-07 JP JP3564294A patent/JPH07243608A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100792577B1 (ko) * | 2007-03-22 | 2008-01-09 | (주)파이프텍코리아 | 스팀배관 맨홀용 스틸챔버 |
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