JP2007183028A - 潜熱回収用熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】、凝縮水の排水性を高め、燃焼ガスの流路の閉塞や扁平チューブ等の腐食を防止し、熱交換効率の向上を図る。
【解決手段】本発明は、略水平姿勢を保持しつつ上下方向に積層された扁平チューブ10の内部において流通する流体を、扁平チューブ10の外部において前記流体の流通方向に対して交差する方向且つ略水平方向に流通する気体から潜熱を回収することにより、加熱するための潜熱回収用熱交換器6であって、扁平チューブ10は、上段に配設される程、前記気体の下流側の縁部が張り出すように積層されていることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、略水平姿勢を保持しつつ上下方向に積層された扁平チューブ10の内部において流通する流体を、扁平チューブ10の外部において前記流体の流通方向に対して交差する方向且つ略水平方向に流通する気体から潜熱を回収することにより、加熱するための潜熱回収用熱交換器6であって、扁平チューブ10は、上段に配設される程、前記気体の下流側の縁部が張り出すように積層されていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、熱交換器に関し、特に、チューブの外部を流通する気体から潜熱を回収してチューブの内部を流通する流体を加熱するための潜熱回収用熱交換器に関する。
従来、給湯器等の熱源機器においては、熱効率を高めるため、燃焼ガスから顕熱を回収する熱交換器の他に、該熱交換器を通過して低温となった燃焼ガスから、主として潜熱を回収する潜熱回収用熱交換器を設置するケースが主流となってきている(例えば、特許文献1又は2参照)。
この潜熱回収用熱交換器は、通常、丸チューブの周りにプレートフィンを設けて構成されているが、最近では、伝熱効率の向上や機器のコンパクト化を図る等の目的のため、略水平姿勢を保持しつつ上下方向に積層された扁平チューブの周りにコルゲートフィンを設置したタイプの熱交換器も提案されている。
しかしながら、このような扁平チューブを採用した従来の潜熱回収用熱交換器では、燃焼ガスの冷却に伴って発生する凝縮水が、特に、燃焼ガスの下流側のコルゲートフィンの端部に滞留し易く、この凝縮水の滞留により、伝熱性能を低下や燃焼ガスの流路の閉塞を招いたり、或いは、酸性の凝縮水により扁平チューブが腐食したりするといった問題が生じていた。
そのため、従来、この種の潜熱回収用熱交換器では、凝縮水の排水性を向上させるため、様々な工夫がなされており、例えば、チューブから延設する延設部をフィンに設け、該延設部に沿って凝縮水が排出されるように配慮した熱交換器等が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−267153号公報
特開2002−267273号公報
特開2005−315520号公報
しかしながら、上記した特許文献3に開示された従来の潜熱回収用熱交換器では、フィンの表面に突出部が形成されているため、この突出部が凝縮水の流れを阻害し、凝縮水が円滑に排水されないおそれがあった。したがって、扁平チューブやコルゲートフィンに凝縮水が滞留することにより、伝熱性能が低下したり、燃焼ガスの下流側のコルゲートフィンの端部において燃焼ガスの流路が閉塞したり、或いは、扁平チューブ等が腐食したりするといった上記課題の解決策としては不十分であった。
また、上段の扁平チューブやコルゲートフィンから流下した凝縮水が下段の扁平チューブやコルゲートフィンに落下し、該下段の扁平チューブやコルゲートフィンにおいて、伝熱効率が悪化したり、燃焼ガスの流通抵抗が増大したりするといった問題があった。
さらに、給湯器用の潜熱回収用熱交換器のチューブとして扁平チューブを採用した場合には、上水道の送水圧力に耐えるために、扁平チューブの内部にインナーフィンを挿入したり、扁平チューブの板厚を厚くしたりする手段を取ることがあるが、この場合には、製造コストが増大するといった問題があった。また、そのような手段を取る代わりに、扁平チューブにディンプルやビード等の凹部を成型したりすることも考えられるが、その場合には、凝縮水が益々滞留し易くなり、伝熱性能の低下や燃焼ガスの流路の閉塞、或いは扁平チューブ等の腐食の発生を防止することが困難であった。
本発明は、上記した課題を解決すべく成されたものであり、凝縮水の排水性を高め、燃焼ガスの流路の閉塞や扁平チューブ等の腐食を防止し、熱交換効率の向上を図ることのできる潜熱回収用熱交換器を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するため、本発明は、略水平姿勢を保持しつつ上下方向に積層された扁平チューブの内部において流通する流体を、前記扁平チューブの外部において前記流体の流通方向に対して交差する方向且つ略水平方向に流通する気体から潜熱を回収することにより、加熱するための潜熱回収用熱交換器であって、前記扁平チューブは、上段に配設される程、前記気体の下流側の縁部が張り出すように積層されていることを特徴とする。
そして、本発明に係る潜熱回収用熱交換器は、前記扁平チューブの下面側に凹部が形成されていてもよい。
本発明によれば、上段に配設される程、前記気体の下流側の縁部が張り出すように前記扁平チューブが積層されているため、扁平チューブの内部を流通する水と、扁平チューブの外部において流通する燃焼ガスとの間で熱交換が行われた時に、扁平チューブ及びコルゲートフィンの表面において前記気体中の水蒸気から生成された凝縮水が、上段の扁平チューブやコルゲートフィンから下段の扁平チューブやコルゲートフィンに落下することがない。したがって、前記気体の下流側のコルゲートフィンの端部等に凝集水が滞留することがないため、凝縮水の滞留による伝熱性能の低下や燃焼ガスの流路の閉塞を防止することができる。さらに、これにより、コルゲートフィンの波形ピッチをさらに細密化することもできるため、伝熱性能の向上を図ることが可能となる。
また、前記扁平チューブの下面側に凹部を形成した場合には、扁平チューブの耐圧性能が向上するため、給湯器に供給される上水道の送水圧力が高い場合にも十分耐えることができる。したがって、扁平チューブの耐圧性能を高める目的で、扁平チューブの内部にインナーフィンを挿入したり、扁平チューブの板厚を厚くしたりする必要がないため、製造コストの低減化を図ることができる。また、この凹部は、扁平チューブの下面側に形成されているため、凹部に凝縮水が滞留することもなく、伝熱性能の低下や燃焼ガスの流路の閉塞、或いは扁平チューブの腐食等の発生を防止することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明を給湯器に適用した場合について例示して説明する。
先ず、図1を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る潜熱回収用熱交換器を装備した給湯器について説明する。ここで、図1は本実施の形態に係る潜熱回収用熱交換器を装備した給湯器の概略構成を示す説明図である。
この給湯器1は、ケース2の内部に、給気ファン3、ガスバーナ4、熱交換器5、潜熱回収用熱交換器6、凝縮水タンク7等がそれぞれ設けられた構成を有しており、熱交換器5及び潜熱回収用熱交換器6において水と燃焼ガスとの間で熱交換が行われ、給湯器1から所定箇所に湯が供給されるようになっている。
このような構成を有する給湯器1において、給気ファン3の動作によりガスバーナ4に送り込まれた燃焼用空気は、ガス配管8を通ってガスバーナ4に供給された燃料ガスと混合され、燃焼される。そして、この燃焼により生成された高温の燃焼ガスは、熱交換器5において、チューブ9内を流通する水との間で熱交換を行い、その水に大部分の顕熱を吸収された後、200℃程度の温度になって潜熱回収用熱交換器6に送られる。
次いで、この潜熱回収用熱交換器6に送られた燃焼ガスは、チューブ10内を流通する水との間で熱交換を行い、その水に顕熱と共に潜熱を吸収され、さらに燃焼ガス中の水蒸気が凝縮された後、50℃程度の排気ガスとなって排気口11からケース2の外部に排出される。一方、潜熱回収用熱交換器6において生成された凝縮水は、凝縮水タンク7及び排水管12を通ってケース2の外部に排出される。
次に、図2及び図3を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る潜熱回収用熱交換器6について詳細に説明する。ここで、図2は本実施の形態に係る潜熱回収用熱交換器を示す正面図、図3は潜熱回収用熱交換器の別の例を示す断面図である。
本実施の形態に係る潜熱回収用熱交換器6は、略水平姿勢を保持しつつ上下方向に積層された扁平チューブ10と、各扁平チューブ10の周りにそれぞれ配設されたコルゲートフィン(図示省略)とを備えており、扁平チューブ10は、図2に良く示されているように、上段に配設される程、前記燃焼ガスの下流側の縁部20が張り出すように積層されている。また、腐食防止のため、扁平チューブ10及び前記コルゲートフィンはステンレス製で、扁平チューブ10と前記コルゲートフィンとの接合は、ニッケルロウ付けにより行われるようになっている。そして、この潜熱回収用熱交換器6では、扁平チューブ10の内部を流通する水を、扁平チューブ10の外部において前記水の流通方向に対して交差する方向且つ略水平方向に流通する燃焼ガスから潜熱を回収することにより、加熱するようになっている。
このように構成された潜熱回収用熱交換器6では、扁平チューブ10の内部を流通する水と、前記コルゲートフィンに沿って流通する燃焼ガスとの間で熱交換が行われた時に、扁平チューブ10及び前記コルゲートフィンの表面において燃焼ガス中の水蒸気から生成された凝縮水は、燃焼ガスの流通方向に従って、扁平チューブ10及び前記コルゲートフィンの表面を円滑に移動し、前記燃焼ガスの下流側から流下する。そして、この場合、上段の扁平チューブ10や前記コルゲートフィンから流下した凝縮水が下段の扁平チューブ10や前記コルゲートフィンに落下することがない。したがって、前記燃焼ガスの下流側のコルゲートフィンの端部等に凝縮水が滞留することがないため、凝縮水の滞留による伝熱性能の低下や燃焼ガスの流路の閉塞を防止することができる。さらに、これにより、コルゲートフィンの波形ピッチをさらに細密化することもできるため、伝熱性能の向上を図ることが可能となる。
なお、上記した実施の形態において、扁平チューブ10には、図3に示すように、下面側にディンプルやビード形状等の凹部19を形成してもよい。この場合には、扁平チューブ10の耐圧性能が向上するため、給湯器に供給される上水道の送水圧力が高い場合にも十分耐えることができる。したがって、扁平チューブ10の耐圧性能を高める目的で、扁平チューブ10の内部にインナーフィンを挿入したり、扁平チューブ10の板厚を厚くしたりする必要がないため、製造コストの低減化を図ることができる。また、この凹部19は、扁平チューブ10の下面側に形成されているため、凹部19に凝縮水が滞留することもなく、伝熱性能の低下や燃焼ガスの流路の閉塞、或いは扁平チューブの腐食等の発生を防止することができる。
なお、上記した実施の形態では、本発明を給湯器に適用した場合について説明したが、これは単なる例示に過ぎず、本発明は、給湯器以外の熱源機器にも適用可能であることは言う迄もない。
6 潜熱回収用熱交換器
10 扁平チューブ
19 凹部
20 縁部
10 扁平チューブ
19 凹部
20 縁部
Claims (2)
- 略水平姿勢を保持しつつ上下方向に積層された扁平チューブの内部において流通する流体を、前記扁平チューブの外部において前記流体の流通方向に対して交差する方向且つ略水平方向に流通する気体から潜熱を回収することにより、加熱するための潜熱回収用熱交換器であって、
前記扁平チューブは、上段に配設される程、前記気体の下流側の縁部が張り出すように積層されていることを特徴とする潜熱回収用熱交換器。 - 前記扁平チューブの下面側に凹部が形成されている請求項1に記載の潜熱回収用熱交換器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006000507A JP2007183028A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | 潜熱回収用熱交換器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006000507A JP2007183028A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | 潜熱回収用熱交換器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007183028A true JP2007183028A (ja) | 2007-07-19 |
Family
ID=38339278
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006000507A Pending JP2007183028A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | 潜熱回収用熱交換器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007183028A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20130125838A1 (en) * | 2010-08-12 | 2013-05-23 | Kyungdong Navien Co., Ltd. | Latent heat exchanger in condensing boiler |
KR20220005824A (ko) * | 2020-07-07 | 2022-01-14 | 한국에너지기술연구원 | 현열, 응축열 분리형 열교환기, 열교환방법 |
-
2006
- 2006-01-05 JP JP2006000507A patent/JP2007183028A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20220005824A (ko) * | 2020-07-07 | 2022-01-14 | 한국에너지기술연구원 | 현열, 응축열 분리형 열교환기, 열교환방법 |
KR102402775B1 (ko) * | 2020-07-07 | 2022-05-31 | 한국에너지기술연구원 | 현열, 응축열 분리형 열교환기, 열교환방법 |
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