JPH07243508A - クラッチ装置とデファレンシャル装置 - Google Patents

クラッチ装置とデファレンシャル装置

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JPH07243508A
JPH07243508A JP3859994A JP3859994A JPH07243508A JP H07243508 A JPH07243508 A JP H07243508A JP 3859994 A JP3859994 A JP 3859994A JP 3859994 A JP3859994 A JP 3859994A JP H07243508 A JPH07243508 A JP H07243508A
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JP
Japan
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differential
clutch
disc spring
preload
friction clutch
Prior art date
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Pending
Application number
JP3859994A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Fukuda
義則 福田
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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Publication date
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Publication of JPH07243508A publication Critical patent/JPH07243508A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 差動制限用の摩擦クラッチに異常摩耗などを
与えずに充分な予圧力を得る。 【構成】 この発明のデファレンシャル装置7は、差動
機構33と、その差動部材21,53,55間に配置さ
れた摩擦クラッチ35と、周方向交互に凹部と凸部を形
成し摩擦クラッチ35を予圧するウェーブ状の皿ばね6
1とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、予圧機能を有するク
ラッチ装置と、このクラッチ装置により差動を制限する
デファレンシャル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】公開実用 昭和59−17352号公報
に差動制限機能を備えたデファレンシャル装置が記載さ
れている。図12はこれと同型式のデファレンシャル装
置201を示す。このデファレンシャル装置201では
デフケース203を回転させるエンジンの駆動力は一対
のプレッシャリング205,205からカム207を介
してピニオンシャフト209に伝達され、更にピニオン
ギヤ211からサイドギヤ213,215に分配され
る。デフケース203と各サイドギヤ213,215と
の間には多板クラッチ217,217が配置されてお
り、カム207のスラスト力は各プレッシャリング20
5,205を介して多板クラッチ217,217を押圧
し、差動を制限する。又、多板クラッチ217,217
には予圧用の皿ばね221により初期トルクが与えられ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図12のように、皿ば
ね221の予圧力は各多板クラッチ217の内周側にだ
け掛っているから、クラッチ板223は皿ばね221内
径側のばね定数で決まる予圧力に常時押圧されて、内周
側に異常摩耗やかじりが生じ、更にはクラッチ板223
が皿ばね状に変形することがある。しかし、このような
ことを避けるために皿ばね221のばね常数を下げると
予圧力不足により所要の初期差動制限力が得られない。
【0004】そこで、この発明は、摩擦部材に予圧ばね
による異常摩耗や変形などを与えずに所要の予圧力が得
られるクラッチ装置及びこのクラッチ装置を差動制限装
置に用いたデファレンシャル装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明のクラッチ装
置は、摩擦クラッチと、周方向交互に凹部と凸部とが形
成されこの摩擦クラッチを予圧するウェーブ状の皿ばね
とを備えたことを特徴とする。
【0006】第2の発明のデファレンシャル装置は、エ
ンジンの駆動力を車輪間に分配する差動機構と、その差
動部材間に摩擦クラッチが配置され、皿ばねの予圧力に
より初期差動制限力を与える請求項1記載のクラッチ装
置とを備えたことを特徴とする。
【0007】
【作用】皿ばねのばね定数は周長の長い外周側が小さく
周長の短い内周側が大きいが、この皿ばねをウェーブ状
に成形したことにより、ばね定数の小さい外周側の変位
が大きくばね定数の小さい内周側の変位が小さくなり、
皿ばねの外周から内周に亘って(皿ばねの径方向)ばね
力=ばね定数×変位が平均化されるから、従来例と異っ
て、摩擦クラッチの部分的な摩耗やかじりあるいは変形
を起さずに皿ばねに充分なばね力(予圧力)を与えるこ
とができ、摩擦クラッチに必要な初期トルクを与えるこ
とができる。又、凹部と凸部のピッチを小さくすること
により周方向にもばね力を平均化することが可能であ
る。(第1の発明)又、第2の発明のデファレンシャル
装置は第1の発明のクラッチ装置を差動制限装置に用い
ており、充分な初期差動制限力を得ながら摩擦クラッチ
の異常摩耗やかじりから開放されている。
【0008】
【実施例】図1ないし図11により第2の発明の一実施
例の説明をする。図1はこの実施例を示し図11はこの
実施例を用いた車両の動力系を示す。左右の方向はこの
車両及び図1での左右の方向である。
【0009】図11のように、この動力系は、エンジン
1、トランスミッション3、プロペラシャフト5、リヤ
デフ7(後輪側に配置された実施例のデファレンシャル
装置)、後車軸9,11、左右の後輪13,15、左右
の前輪17,19などから構成されてれいる。
【0010】リヤデフ7のデフケース21はデフキャリ
ヤ23内に配置されている。リヤデフ21にはリングギ
ヤ25が固定され、リングギヤ25はドライブピニオン
ギヤ27と噛合っている。ドライブピニオンギヤ27は
プロペラシャフト5側に連結されたドライブピニオンシ
ャフト29と一体に形成されている。こうして、エンジ
ン1の駆動力はトランスミッション3からプロペラシャ
フト5を介してデフケース21を回転駆動する。
【0011】図1のように、デフケース21の内部には
一対のプレッシャリング31,31と、傘歯車式の差動
機構33と、一対の多板クラッチ35,35(摩擦クラ
ッチ)とが配置されている。
【0012】各プレッシャリング31,31は外周の凸
部37を介してデフケース21の溝39に軸方向移動自
在に連結されている。差動機構33は複数個のピニオン
ギヤ41及びこれらと噛合った左右のサイドギヤ43,
45とを備え、各ピニオンギヤ41はピニオンシャフト
47上に回転自在に支承されている。各ピニオンシャフ
ト47はボス49を中心にして周方向等角度で放射状に
配置され、各先端部はカム51を介してプレッシャリン
グ31,31に係合している。各サイドギヤ43,45
はボス53,55にそれぞれ形成されており、ボス53
は左の後車軸9に又ボス55は右の後車軸11にスプラ
イン連結されている。
【0013】デフケース21を回転させるエンジン1の
駆動力はプレッシャリング31,31、カム51、ピニ
オンシャフト47、ピニオンギヤ41からサイドギヤ4
3,45を介して左右の後輪13,15に分配される。
後輪間に駆動抵抗差が生じると、エンジン1の駆動力は
ピニオンギヤ41の自転により左右各側に差動分配され
る。
【0014】各ボス53,55(差動部材)とデフケー
ス21(差動部材)との間にはそれぞれ多板クラッチ3
5(摩擦クラッチ)が配置されている。各多板クラッチ
35は交互に配置された2枚のアウタープレート57と
1枚のインナープレート59とからなり、アウタープレ
ート57はデフケース21の内周に、又インナープレー
ト59は各ボス53,55の外周にそれぞれ軸方向移動
自在に係合している。各多板クラッチ35の連結トルク
により差動機構33の差動が制限される。
【0015】各多板クラッチ35とデフケース21との
間には図2,図3,図4,図5に示すようなウェーブ状
の皿ばね61が所定の変位量だけ撓められた状態で配置
され、デフケース21とプレッシャリング31との間で
多板クラッチ35を予圧し、差動機構33に初期差動制
限力を与えている。多板クラッチ35と皿ばね61とに
よりクラッチ装置63が構成されている。
【0016】カム51はデフケース21の両回転方向
(車両の前進時と後進時の回転方向)に形成され、車両
の前後進共にエンジンの駆動力をピニオンシャフト47
に伝達しながら、カム力でプレッシャリング31を介し
て多板クラッチ35と皿ばね61とを押圧する。各多板
クラッチ35の差動制限力はこのカム力により皿ばね6
1の変位量が増す間はそのばね力の増加分だけ徐々に増
加し、皿ばね61が撓み切ると急激に増大する。
【0017】図2,図3,図4,図5に示すように、各
皿ばね61は、厚さ方向一側から見て、周方向交互に各
4箇所の凹部65と凸部67とができるようにウェーブ
状に成形されている。
【0018】図6は皿ばね61の外周部69が多板クラ
ッチ35側とデフケース21とに当っている様子を示
す。図7,図8,図9は外周部69が多板クラッチ35
側に当っている箇所(図6の上半部に相当)での皿ばね
61の高さ(変位量)H(図7)と、ばね定数K(図
8)と、多板クラッチ35の面圧(図9)のグラフであ
る。各グラフの横軸は皿ばね61の径方向幅lであり、
1 が外周部69、l2 が内周部71である。
【0019】図7のグラフ73のように、皿ばね61の
高さHは外周部69が高く、内周部71が低い。しか
し、皿ばね61の周長は外周部69が長く、内周部71
が短いから、図8のグラフ75のようにばね常数Kは外
周部69が小さく、内周部71が大きい。従って、皿ば
ね61のばね力(H×K)は径方向に均一化される。
【0020】従って、皿ばね61を多板クラッチ35と
デフケース21との間で圧縮して行くと、図9の破線の
グラフの勾配が矢印77の方向に変化し、実線のグラフ
79のように多板クラッチ35の受ける面圧が皿ばね6
1の径方向で等しくなる。この時、図10のように皿ば
ね61は多板クラッチ35(アウタープレート57)と
デフケース21とに径方向の全長lで接触し、多板クラ
ッチを放射状に均一に押圧する。更に、皿ばね61の凹
凸を増すことにより摩擦クラッチ35が受ける面圧を周
方向にも均一化することができる。
【0021】このように、多板クラッチ35は従来例と
異って内周部だけに強い予圧力を受けることがないか
ら、部分的な摩耗やかじり及びプレート57,59の皿
ばね状の変形などが防止されて耐久性が大幅に向上する
と共に、皿ばね61を所要の予圧力に応じて強化するこ
とができる。差動機構33はこの大きな予圧力による多
板クラッチ35の初期トルクによって、充分に大きな初
期差動制限力が得られる。又、多板クラッチ35は皿ば
ね61により広範囲に均一に押圧されるから、この初期
差動制限力を設計値に近似させることができ、リヤデフ
7に所要の差動制限特性を与えることができる。
【0022】図11の車両が悪路走行中に後輪13,1
5の一方が空転しても、リヤデフ7の大きな初期差動制
限力により、他方の後輪に大きな駆動力が送られて悪路
走破性が高く保たれる。更に、走行中はカム51による
差動制限力が皿ばね61による初期差動制限力に加算さ
れて、安定で円滑な旋回が行えると共に、カム51に大
きなトルクが掛る発進時や加速時は車両の直進安定性が
向上する。又、リヤデフ7は、クラッチ装置63の長寿
命化に伴って保守間隔を長くすることができる。
【0023】なお、この発明において摩擦クラッチは実
施例のような多板式のものに限らず、例えばコーンクラ
ッチでもよく、又カム力によって作動するものに限ら
ず、例えば、電磁式あるいは油圧式のものでもよい。
又、差動機構は他の型式、例えばプラネタリーギヤ式あ
るいはウェームギヤを用いたものなどでもよい。
【0024】
【発明の効果】第1の発明のクラッチ装置は、予圧用の
皿ばねをウェーブ状に形成したから摩擦クラッチの受け
る面圧が径方向と周方向とに広範囲に均一化され、部分
的な摩耗やかじり、変形などが発生せず、従って皿ばね
の予圧力を強化して充分な初期トルクを与えることがで
きると共に、耐久性が向上する。
【0025】第2の発明のデファレンシャル装置は、第
1の発明のクラッチ装置の大きな初期トルクにより充分
な初期差動制限力が得られると共に、このクラッチ装置
の長寿命化により保守間隔を長くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第2発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】この実施例に用いられたウェーブ状の皿ばねを
示す斜視図である。
【図3】この皿ばねの平面図である。
【図4】この皿ばねの側面図である。
【図5】図3のA−A断面図である。
【図6】皿ばねの高さを示す断面図である。
【図7】皿ばねの高さの径方向変化を示すグラフであ
る。
【図8】皿ばねのばね常数の径方向変化を示すグラフで
ある。
【図9】皿ばねの予圧力により多板クラッチに与えられ
る面圧の径方向変化を示すグラフである。
【図10】装着状態での皿ばねを示す断面図である。
【図11】図1の実施例を用いた車両の動力系を示すス
ケルトン機構図である。
【図12】従来例の断面図である。
【符号の説明】
7 リヤデフ(デファレンシャル装置) 21 デフケース(差動部材) 33 差動機構 35 多板クラッチ(摩擦クラッチ) 53,55 ボス(差動部材) 61 皿ばね 63 クラッチ装置 65 凹部 67 凸部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦クラッチと、周方向交互に凹部と凸
    部とが形成されこの摩擦クラッチを予圧するウェーブ状
    の皿ばねとを備えたことを特徴とするクラッチ装置。
  2. 【請求項2】 エンジンの駆動力を車輪間に分配する差
    動機構と、その差動部材間に摩擦クラッチが配置され、
    皿ばねの予圧力により初期差動制限力を与える請求項1
    記載のクラッチ装置とを備えたことを特徴とするデファ
    レンシャル装置。
JP3859994A 1994-03-09 1994-03-09 クラッチ装置とデファレンシャル装置 Pending JPH07243508A (ja)

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JP3859994A JPH07243508A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 クラッチ装置とデファレンシャル装置

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JP3859994A JPH07243508A (ja) 1994-03-09 1994-03-09 クラッチ装置とデファレンシャル装置

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JPH07243508A true JPH07243508A (ja) 1995-09-19

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JP (1) JPH07243508A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100459776B1 (ko) * 2000-04-07 2004-12-03 가부시키가이샤 오에스기켄 차동장치
WO2008156947A1 (en) * 2007-06-19 2008-12-24 American Axle & Manufacturing, Inc. Differential assembly with preload adjustment mechanism
US8157693B2 (en) 2007-06-19 2012-04-17 American Axle & Manufacturing, Inc. Helical differential assembly with preloaded adjustment mechanism
JP2015526677A (ja) * 2012-08-29 2015-09-10 イートン コーポレーションEaton Corporation 接触維持のためのプレロードスプリング結合体を備えたロッキングディファレンシャル

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