JPH07242681A - リン脂質誘導体 - Google Patents

リン脂質誘導体

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JPH07242681A
JPH07242681A JP3509394A JP3509394A JPH07242681A JP H07242681 A JPH07242681 A JP H07242681A JP 3509394 A JP3509394 A JP 3509394A JP 3509394 A JP3509394 A JP 3509394A JP H07242681 A JPH07242681 A JP H07242681A
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剛 宮崎
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光広 西田
Akinori Suginaka
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アミノ基などとの反応性に富むカルボキシル
基を(ポリ)オキシアルキレン鎖の先端に有し、リポソ
ームなどの膜形成成分として用いた場合、リポソーム表
面でポリオキシアルキレン鎖の先端に機能性物質を容易
に共有結合させることができる新規なリン脂質誘導体を
得る。 【構成】 下式で表わされるリン脂質誘導体。 【化1】 〔R1、R2は炭素数3〜30の脂肪酸のアシル残基、A
Oは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、nは1〜10
00、mは1〜4、M1、M2はHまたはアルカリ金属〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規かつ有用なリン脂
質誘導体に関する。さらに詳しくは医薬の運搬体、検査
薬、診断薬、センサー、固定化触媒、バイオリアクタ
ー、バイオエレクトロニクス素子、マイクロカプセル代
替品など、種々の機能性リポソームまたは脂肪乳剤等の
小胞体の製造などに用いられるリン脂質誘導体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】リポソームはリン脂質の二分子膜からな
る小胞体であり、多分野での応用が試みられている。特
に、医薬運搬体、診断・検出用のセンサーなどへの応用
が注目されているが、リポソーム表面上または膜中に機
能性物質を固定して各種機能をもたせること、およびリ
ポソームの血中濃度を維持することなどが大きな課題と
なっている。
【0003】従来、リポソーム表面上または膜中への機
能性物質の固定化に関しては、プルラン誘導体で被覆し
たリポソームの表面上の多糖上に置換したアミノエチル
カルバミルメチル基にγ−マレイミドブチルオキシサク
シニミジルを介して抗体フラグメントを結合させる方法
(Biochem. Biophys. Acta., 898, 323(1987))、ある
いはあらかじめリポソーム膜形成成分中に糖脂質を加え
ておき、リポソーム形成後過よう素酸酸化を行い、生じ
たアルデヒド基と抗体とを反応させて固定化する方法
(J. Biol. Chem., 255, 10509(1980))などがある。
【0004】しかし、これらの従来法では、リポソーム
調製後にリポソーム膜表面上での多段階の化学反応を行
う必要があり、このため目的とする機能性物質の導入量
が低く制限され、また反応による副生成物や不純物が混
入し、リポソーム膜へのダメージが大きいなどの問題点
がある。
【0005】一方、リポソームを生体内へ投与したと
き、その多くは肝臓、脾臓などの網内系器官で捕捉され
るため、十分な効果が得られないことが指摘されている
(Cancer Res., 43, 5328(1983))。そこで、この網内
系器官で捕捉されてしまう問題点や、あるいはリポソー
ム自身の崩壊性・凝集性など安定性の低さに関する問題
点を改善する方法として、リポソームの表面にポリエチ
レングリコール鎖を導入することが試みられている(例
えば、特開平1−249717号公報、FEBS letters,
268, 235(1990))。また、ポリエチレングリコールで修
飾されたリポソームは、長期間にわたり血液中濃度を維
持できることが明らかになっている(Biochem. Biophy
s. Acta., 1066, 29-36(1991))。しかし、このような
方法により得られるポリエチレングリコール鎖の導入さ
れたリポソームは機能性物質と反応しないので、リポソ
ーム表面上に機能性物質を固定化することはできない。
【0006】また特表平5−508388号公報には、
α−ステアリル−ω−プロピオン酸−ポリオキシエチレ
ンに代表されるようなアニオン基を有するポリエチレン
グリコール誘導体からなるリポソーム製剤が開示されて
いる。しかし、このポリエチレングリコール誘導体は、
疎水部がモノアルキル基であるためリポソーム膜から脱
離しやすく、このためこのようなポリエチレングリコー
ル誘導体を膜形成成分として含むリポソームは長期間の
安定性に劣るという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、(ポ
リ)オキシアルキレン鎖の先端に、簡単にかつ効率よく
種々の機能性物質を電気的にまたは共有結合により固定
化することができる新規かつ有用なリン脂質誘導体を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
〔1〕で表わされるリン脂質誘導体である。
【化2】 〔式中、R1およびR2は炭素数3〜30の脂肪酸のアシ
ル残基を表わし、同一でも異なっていてもよい。R3
水素原子またはメチル基、AOは炭素数2〜4のオキシ
アルキレン基、nはオキシアルキレン基の平均付加モル
数で、1〜1000の正数を表わす。nが2以上の場
合、オキシアルキレン基は同一でも異なっていてもよ
く、またランダム状に付加していても、ブロック状に付
加していてもよい。mは1または4の整数、M1および
2は水素原子またはアルカリ金属原子を表わす。〕
【0009】本発明において、「(ポリ)オキシアルキ
レン」はnが1のオキシアルキレンまたはnが2以上の
ポリオキシアルキレンを意味する。また「(ポリ)アル
キレン」も上記と同様にアルキレンまたはポリアルキレ
ンを意味する。
【0010】一般式〔1〕においてR1またはR2で表わ
される脂肪酸のアシル残基は、炭素数3〜30、好まし
くは8〜20のアシル残基である。このようなアシル残
基の具体的なものとしては、プロピオン酸、酪酸、カプ
ロン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウン
デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン
酸、ソロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、2−エチル
ヘキサン酸等の飽和脂肪酸のアシル残基;オレイン酸、
リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、2,4−オクタデ
カジエン酸等の不飽和脂肪酸のアシル残基;イソステア
リン酸等の分岐脂肪酸のアシル残基;リシノール酸、1
2−ヒドロキシステアリン酸等のアルキル基中に水酸基
を有する脂肪酸のアシル残基などがあげられる。
【0011】本発明のリン脂質誘導体をリポソームまた
は脂肪乳剤などの製造に用いる場合は、R1またはR2
表わされる脂肪酸のアシル残基は、安定なリポソームま
たは脂肪乳剤が形成できるという理由から、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、2,4
−オクタデカジエン酸のアシル残基が好ましく、特にパ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸のアシル残基が
好ましい。R1とR2とは同一であってもよいし、異なっ
ていてもよい。
【0012】一般式〔1〕のAOで表わされるオキシア
ルキレン基は、炭素数2〜4のオキシアルキレン基であ
り、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシト
リメチレン基、オキシ−1−エチルエチレン基、オキシ
−1,2−ジメチルエチレン基、オキシテトラメチレン
基などがあげられる。これらのオキシアルキレン基は、
エチレンオキシド、プロピレンオキシド、オキセタン、
1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、テトラヒド
ロフランなどのアルキレンオキシドを付加重合させた基
である。一般式〔1〕のnはオキシアルキレン基の平均
付加モル数であり、1〜1000、好ましくは10〜5
00、さらに好ましくは20〜300の正数である。
【0013】nが2以上の場合、オキシアルキレン基の
種類は同一のものでも、異なるものでもよい。後者の場
合、ランダム状に付加していても、ブロック状に付加し
ていてもよい。親水性を付与する場合、AOとしてはエ
チレンオキシドが単独で付加したものが好ましく、この
場合、nが10以上のものが好ましい。また種類の異な
るアルキレンオキシドが付加している場合、エチレンオ
キシドが20モル%以上、好ましくは50モル%以上付
加しているのが望ましい。(ポリ)オキシアルキレン鎖
に親油性を付与する場合はエチレンオキシド以外の付加
モル数を多くする。
【0014】一般式〔1〕のmは1〜4の整数である。
本発明のリン脂質誘導体をリポソームまたは脂肪乳剤な
どの製造に用いる場合、mは2または3が好ましい。一
般式〔1〕のM1およびM2は水素原子またはナトリウム
もしくはカリウム等のアルカリ金属原子であり、同一で
も異なっていてもよい。
【0015】一般式〔1〕で表わされるリン脂質誘導体
は、例えば次のような2段階の反応により、容易に製造
することができる。第1段階目の反応では、ホスホリパ
ーゼD酵素の存在下に、リン脂質またはそのアルカリ金
属塩とポリアルキレングリコールとを反応させ、ホスフ
ァチジル=ポリアルキレングリコールを合成する。この
とき使用するホスホリパーゼDとしては、市販品または
「J.Biol.Chem.,242,477-484(1967)」に記載されている
方法などにより抽出・精製したものであってもよい。ま
たリン脂質またはそのアルカリ金属塩としては、ホスフ
ァチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホ
スファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホ
スファチジルグリセロール、ホスファチジン酸およびこ
れらのアルカリ金属塩などが使用できる。ホスホリパー
ゼDの使用量は、特に限定されないが、リン脂質1gに
対して5〜500単位とするのが好ましい。また、リン
脂質とポリアルキレングリコールとの仕込モル比は、リ
ン脂質1モルに対してポリアルキレングリコール2〜1
00モルとするのが好ましい。
【0016】反応は酢酸緩衝液、炭酸緩衝液等の水系溶
媒、またはこれらの水系溶媒とクロロホルム、ベンゼ
ン、トルエン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等
の有機溶媒との混合溶媒中で行うのが好ましい。反応温
度は0〜80℃、好ましくは30〜40℃、反応時間は
10分間〜170時間、好ましくは30分間〜24時間
とするのが望ましい。このようにして得られたホスファ
チジル=ポリアルキレングリコールは、そのまま、また
は再沈殿、カラム処理、吸着剤処理、イオン交換、ゲル
濾過、限外濾過、透析、薄層クロマトグラフィーなどの
方法により単離・精製して、次の第2段階目の反応に供
する。
【0017】第2段階目の反応では、第1段階目の反応
で得られたホスファチジル=ポリアルキレングリコール
に炭素数3〜6のジカルボン酸無水物を反応させ、目的
とするリン脂質誘導体を合成する。ジカルボン酸無水物
としては、無水コハク酸、無水グルタル酸などがあげら
れる。両者の仕込モル比は特に限定されないが、ホスフ
ァチジル=ポリアルキレングリコール1モルに対してジ
カルボン酸無水物0.5〜100モル、好ましくは1〜
10モルとするのが望ましい。
【0018】反応は無溶媒で、またはクロロホルム、ベ
ンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
アセトニトリル等の有機溶媒中で、ピリジン、トリエチ
ルアミンなどの触媒の存在下に行うのが好ましい。反応
温度は0〜150℃、好ましくは40〜100℃、反応
時間は30分間〜48時間、好ましくは1〜24時間と
するのが望ましい。反応終了後は、蒸留、再結晶、再沈
澱、吸着剤処理、カラム処理、イオン交換、ゲル濾過、
限外濾過、透析などの方法により単離・精製することが
できる。
【0019】ポリアルキレングリコールとしてポリエチ
レングリコール、ジカルボン酸無水物として無水コハク
酸を用いた場合の反応式を次に示す。なお、式中R1
2、M1、M2およびnは前記と同じもの、PL−PE
Gはホスファチジル=ポリエチレングリコールを示す。
【化3】
【0020】このようにして得られたリン脂質誘導体
は、疎水性に富む2本の脂肪酸残基と、親水性に富むポ
リオキシアルキレン基とを有しているので、優れた界面
活性能を有している。このため、本発明のリン脂質誘導
体は、小胞体形成成分などとして使用することができ
る。ここで小胞体とは、小胞体形成成分の親水基が界面
の水相に向って配向した構造を有する粒子を意味する。
具体的なものとしては、二分子膜からなる閉鎖小胞であ
るリポソーム、植物油およびリン脂質などの混合物が乳
化された脂肪乳剤、またはミセルなどがあげられる。
【0021】本発明のリン脂質誘導体は、末端に官能性
としてカルボキシル基を有しているので、アミノ基、水
酸基またはチオール基などの官能基、特に第1級アミノ
基に対して高い反応性を有している。このため、このよ
うな官能基を有する機能性物質と容易に反応し、共有結
合が形成される。またカルボキシル基がプラスの電荷を
有する機能性物質と容易に電気的に結合する。従って、
本発明のリン脂質誘導体を小胞体形成成分として用いる
ことにより、小胞体に(ポリ)オキシアルキレン鎖を導
入できるとともに、前記官能基を有する機能性物質また
はプラスの電荷を有する機能性物質に対する反応性を付
与することができ、反応性小胞体を製造することができ
る。
【0022】また本発明のリン脂質誘導体はR1および
2の2本の脂肪酸アシル残基を有しているため、小胞
体中、特にリポソーム膜中から脱離しにくい。このため
本発明のリン脂質誘導体を小胞体形成成分として含む小
胞体、特にリポソームは、1本の脂肪酸残基からなるノ
ニオン系界面活性剤を膜形成成分として含むリポソーム
に比べて、優れた安定性を有するものとなる。
【0023】本発明のリン脂質誘導体を用いて反応性小
胞体を製造する場合、リン脂質誘導体は一種単独で、ま
たは二種以上組合せて、あるいは小胞体を形成しうる他
の小胞体形成成分、例えば大豆レシチン、卵黄レシチ
ン、その他のリン脂質類、コレステロール、イントラリ
ピッド(大塚製薬(株)、商標)、大豆油、サフラワー
油などと混合して使用することができ、反応性リポソー
ムをはじめ反応性脂肪乳剤、反応性ミセルなどの反応性
小胞体を形成することができる。この場合、小胞体は公
知の方法により製造することができる。
【0024】本発明のリン脂質誘導体を用いて得られた
反応性小胞体は、一般式〔1〕で表わされる化合物中の
カルボキシル基が小胞体の表面に存在するので、この基
を官能基として利用して、水溶性の脱水縮合剤などを用
いることにより種々の機能性物質を共有結合により導入
することができる。また種々の機能性物質を電気的に固
定化することもできる。
【0025】次に本発明のリン脂質誘導体を用いて製造
したそれぞれの反応性小胞体について詳しく説明する。
代表的な反応性小胞体である反応性リポソームは、本発
明のリン脂質誘導体を膜形成成分(小胞体形成成分)と
して含有するものである。リン脂質誘導体の含有量は、
リン脂質誘導体および他の膜形成成分の合計量に対して
0.1〜50モル%、好ましくは0.5〜30モル%で
あるのが望ましい。0.1モル%未満では期待される効
果が小さくなるため、一般的には使用されない。また5
0モル%を超えるとリポソームの安定性が低下するため
一般的には使用されない。全膜形成成分中に占める本発
明のリン脂質誘導体の割合を多くするほど、固定化する
機能性物質の量をより多くすることができる。リン脂質
誘導体は、一種単独で使用することもできるし、二種以
上のものを組合せて使用することもできる。
【0026】リン脂質誘導体と混合して用いられる他の
膜形成成分としては、従来からリポソームの膜形成成分
として用いられているものが制限なく使用できる。具体
的には、ジホスファチジルグリセロール、カルジオリピ
ン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリ
ン、ホスファチジルエタノールアミン、大豆レシチン、
卵黄レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジル
グリセロール等のリン脂質および脂肪酸部に不飽和基を
有する重合性リン脂質;スルホキシリボシルジグリセリ
ド、ジガラクトシルジグリセリド、ラクトシルジグリセ
リド等の糖脂質類;コレステロール等の非極性脂質;そ
の他には、非イオン性界面活性剤、ホスファチジルポリ
エチレングリコール、「Biochem. Biophys. Acta., 106
6, 29-36(1991)」に記載されているホスファチジルエタ
ノールアミンとポリエチレングリコールとの反応物、お
よびこれらの混合物などがあげられる。
【0027】反応性リポソームは、リン脂質誘導体およ
びレシチン、コレステロール、リン脂質等の他の膜形成
成分を、有機溶媒等の適当な溶媒に溶解し、エクスツル
ージョン法、ボルテックスミキサー法、超音波法、界面
活性剤除去法、逆層蒸発法、エタノール注入法、プレベ
シクル法、フレンチプレス法、W/O/Wエマルジョン
法、アニーリング法、凍結融解法など、種々の公知の方
法によりリポソーム化することにより製造することがで
きる。また、これらの製造法を選択することにより、多
重層リポソーム、小さな一枚膜リポソーム、大きな一枚
膜リポソームなど、種々の大きさや形態を有する反応性
リポソームを製造することができる。
【0028】このようにして得られた反応性リポソーム
は、リポソーム膜の内外表面に(ポリ)オキシアルキレ
ンからなるスペーサーを介してカルボキシル基が結合し
ているので、アミノ基、水酸基、チオール基などの官能
基、特に第1級アミノ基を有する機能性物質を効率よく
かつ簡単に、リポソームの二分子膜上に(ポリ)オキシ
アルキレンからなるスペーサーを介して、アミド結合、
エステル結合またはチオールエステル結合により化学的
に固定化することができる。またカルボキシル基に、プ
ラスの電荷を有する機能性物質を電気的に固定化するこ
とができる。
【0029】反応性リポソームに固定化できる機能性物
質としては、例えば色素、染料、放射線ラベル化合物、
蛍光化合物、化学発光化合物、電極感応性化合物等の標
識物質;光応答性化合物、pH応答性化合物、熱応答性
化合物等の外部刺激応答性化合物;酵素、抗体、その他
のタンパク質、糖、脂質、糖タンパク質、糖脂質、ホル
モン等の生理活性物質;医薬などであって、分子中にア
ミノ基、水酸基またはチオール基を有するもの、または
プラスの電荷を有するものなどがあげられる。これらの
中では、アミノ基、特に第1級アミノ基を有する機能性
物質が好ましい。
【0030】反応性リポソーム上への機能性物質の共有
結合による固定化反応は、N−シクロヘキシル−N′−
(2−モルホリノエチル)カルボジイミド=メソ−p−
トルエンスルホネート、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩などの水溶性
の脱水縮合剤の存在下、種々の緩衝液等の水系溶媒、ま
たはこれらの水系溶媒とアセトン、アセトニトリル、テ
トラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセタミド、ジメチルスルホキシ
ド、ピロリドン等の有機溶媒との混合溶媒中で、反応性
リポソームと前記官能基を有する機能性物質とを−10
〜+100℃、アミノ基との反応の場合は好ましくは0
〜60℃、さらに好ましくは0〜40℃、水酸基または
チオール基との反応の場合は好ましくは30〜80℃
で、10分間〜300時間、好ましくは30分間〜24
時間攪拌下に反応させる方法などにより、一段階で容易
に行うことができる。これらの条件外では、リポソーム
の安定性が悪くなるため好ましくない。
【0031】リポソーム表面上でのアミノ基を有する機
能性物質の固定化反応を模式的に示すと次のようにな
る。式中、AO、n、m、M2は前記と同じものを示
す。
【化4】
【0032】機能性物質を電気的に固定化する場合は、
種々の緩衝液等の水系溶媒中で、反応性リポソームにプ
ラスの電荷を有する機能性物質を接触させることによ
り、一段階で容易に行うことができる。
【0033】反応性リポソームの内部には、一般のリポ
ソームと同様に種々の物質を公知の方法により封入する
ことが可能である。被封入物質としては、例えば色素、
染料、放射線ラベル化合物、蛍光化合物、化学発光化合
物等の標識物質;光応答性化合物、pH応答性化合物、
熱応答性化合物、電極感応性化合物等の外部刺激応答性
化合物;酵素、抗体、その他のタンパク質、糖、脂質、
糖タンパク質、糖脂質、ホルモン等の生理活性物質;医
薬;ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリ
エチレングリコール、ヒアルロン酸等の水溶性高分子類
などがあげられる。固定化反応または封入操作の終了後
は、必要によりゲル濾過、限外濾過、透析、遠心分離、
静置沈降分離等の方法により精製を行うことができる。
【0034】機能性物質を固定化したリポソームは、
(ポリ)オキシアルキレン鎖の先端に機能性物質が固定
化されているので、(ポリ)オキシアルキレン鎖に邪魔
されることなく機能性物質の作用が十分に発揮される。
また、(ポリ)オキシアルキレン鎖が導入されているの
で、従来からの(ポリ)オキシアルキレン鎖導入の効
果、例えば長期間にわたる血液中濃度の維持、非免疫原
性、リポソーム内部に封入した物質の漏れ防止などの効
果も期待できる。このため反応性リポソームは、医薬の
運搬体、検査薬、診断薬、センサー、固定化触媒、バイ
オリアクター、バイオエレクトロニクス素子、マイクロ
カプセル代替品など、種々の機能性リポソームとして利
用できる。
【0035】なお、反応性リポソームを製造する際、他
の膜形成成分として重合性リン脂質を配合することによ
り、重合性の反応性リポソームとすることができる。重
合性のリン脂質としては、公知の重合性リン脂質を使用
することができるが、例えば1,2−ジ(2,4−オク
タデカジエノイル)−3−ホスファチジルコリンの他、
野島庄七、砂本順三、井上圭三編集、1988年南江堂
発行の「リポソーム」p313〜315に記載のものな
どがあげられる。これらの中では、1,2−ジ(2,4
−オクタデカジエノイル)−3−ホスファチジルコリン
が好ましい。
【0036】重合性リポソームは、リポソーム調製後
に、光重合開始剤の存在下または非存在下でUV、γ
線、電子線などの光照射を行うことにより、あるいはレ
ドックス開始剤系により、あるいはアゾ系開始剤または
有機過酸化物などの存在下で加熱を行うことにより、容
易に重合を行うことができる。このようにして得られた
重合後のリポソームは、優れた安定性を有しているの
で、水溶液に分散させたままで、あるいは凍結乾燥等に
より粉末状に調製し、安定して使用することができる。
【0037】他の反応性小胞体としての反応性脂肪乳剤
は、本発明のリン脂質誘導体と、大豆油、サフラワー油
等の植物油と、大豆レシチン、卵黄レシチン等のリン脂
質と、必要により添加される他の添加剤、例えばイント
ラリピッド(大塚製薬(株)製、商標)、乳化補助剤、
安定化剤、等張化剤、脂溶性医薬、脂溶性生理活性物質
などを含む油脂混合物が乳化されたものである。油脂混
合物中に占めるリン脂質誘導体の含有量は、0.1〜5
0モル%、好ましくは0.5〜30モル%であるのが望
ましい。
【0038】反応性脂肪乳剤は、公知の方法により製造
することができる。例えば、本発明のリン脂質誘導体、
植物油、他のリン脂質および必要により配合する添加剤
を混合、加熱し、水を加えてホモミキサー等で粗乳化
し、次にマントン−ガウリン型の加圧噴射式ホモジナイ
ザー等で均質化する方法などにより製造することができ
る。
【0039】このようにして得られた反応性脂肪乳剤に
は、反応性リポソームの場合と同様にして、同様の機能
性物質を容易に固定化することができる。このため反応
性脂肪乳剤は、医薬の運般体、検査薬、診断薬、センサ
ー、固定化触媒などとして利用できる。
【0040】上記以外の反応性小胞体である反応性ミセ
ルは、本発明のリン脂質誘導体だけからなるものであっ
ても、レシチン、コレステロール、リン脂質等の他の成
分が含有されているものであってもよい。反応性ミセル
も反応性脂肪乳剤と同様にして機能性物質を固定化する
ことができ、同様の用途に利用できる。
【0041】
【発明の効果】本発明のリン脂質誘導体は新規かつ有用
である。本発明のリン脂質誘導体を小胞体形成成分とし
て用いることにより、小胞体に(ポリ)オキシアルキレ
ン鎖を導入できるとともに、この(ポリ)オキシアルキ
レン鎖の先端に、簡単にかつ効率よく種々の機能性物質
を共有結合により、または電気的に固定化することがで
き、しかも機能性物質の導入量を多くすることができ
る。この場合、小胞体は長期間の保存安定性に優れてい
る。また本発明のリン脂質誘導体を小胞体形成成分とし
て用いることにより、(ポリ)オキシアルキレン鎖導入
の効果、例えば長期間にわたる血液中濃度の維持、非免
疫原性、小胞体に内包した物質の漏れ防止などの効果も
期得できる。
【0042】
【実施例】以下、実施例により、さらに詳細な説明を行
うが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 ジパルミトイルホスファチジルコリン0.5g(0.6
8mmol)およびポリエチレングリコール(Mw≒1
000、n≒23)5g(5.0mmol)を溶解させ
たクロロホルム溶液40mlに、ホスホリパーゼD(旭
化成(株)製)40単位を溶解させた1M酢酸緩衝液
(pH5.6)20mlを加え、40℃で12時間攪拌
して反応させた。次に、0.1N水酸化ナトリウム水溶
液で中和した後、有機層を減圧下で濃縮した。得られた
反応混合物をシリカゲルカラム(20%メタノール/ク
ロロホルム)を用いて分画し、濃縮した後、少量のクロ
ロホルムに溶解させ、これをヘキサンに再沈殿すること
により、ジパルミトイルホスファチジル=ポリエチレン
グリコールを得た(収率30%)。
【0043】次に、乾燥させたクロロホルム10ml中
に、上記ジパルミトイルホスファチジル=ポリエチレン
グリコール100mg(0.57mmol)、無水コハ
ク酸0.86mg(0.86mmol)および触媒量の
ピリジンを加え、60℃で6時間攪拌した。得られた反
応混合物をヘキサン中に再沈殿させ、さらに限外濾過
(分画分子量500)したのち凍結乾燥し、目的の下記
反応性リン脂質誘導体を得た(収率89%)。
【0044】
【化5】
【0045】精製物は、1H−NMRおよびIRスペク
トルにより確認した。結果は次の通りである。1 H−NMR(270MHz,CDCl3、TMS、δ;
ppm、J:Hz) 7.26(k;s、1H) 5.23(f;m、1H) 4.27(i;t、2H、J=4.6) 4.00(e、g;m、4H) 3.65(h;m、約90H) 2.64(j;m、4H) 2.31(d、d′;m、4H) 1.60(c、c′;m、4H) 1.29(b、b′;m、48H) 0.90(a、a′;m、6H) IR;(KBr、cm-1) 1728(エステル、C=O伸縮) 1598、1420(カルボン酸)
【0046】実施例2 実施例1と同様にして、ただしポリアルキレングリコー
ル誘導体として分子量約5000(n≒115)のもの
を用いて、目的の下記反応性リン脂質誘導体を得た。
【化6】
【0047】精製物は、1H−NMRおよびIRスペク
トルにより確認した。結果は次の通りである。1 H−NMR(270MHz,CDCl3、TMS、δ;
ppm、J:Hz) 7.26(k;s、1H) 5.23(f;m、1H) 4.27(i;t、2H、J=4.6) 4.00(e、g;m、4H) 3.65(h;m、約455H) 2.64(j;m、4H) 2.31(d、d′;m、4H) 1.60(c、c′;m、4H) 1.29(b、b′;m、48H) 0.90(a、a′;m、6H) IR;(KBr、cm-1) 1728(エステル、C=O伸縮) 1598、1420(カルボン酸)
【0048】実施例3 実施例1と同様にして、ただしポリアルキレングリコー
ル誘導体として(エチレングリコール)p/(プロピレ
ングリコール)q/(エチレングリコール)rの三元ラ
ンダム共重合体(p≒20、q≒10、r≒20)を用
いて、目的の下記反応性リン脂質誘導体を得た。
【化7】
【0049】精製物は、1H−NMRにより確認した。
結果は次の通りである。1 H−NMR(270MHz,CDCl3、TMS、δ;
ppm、J:Hz) 7.26(a;s、1H) 5.23(6;m、1H) 4.26(d;t、2H、J=4.6) 4.00(5、7;m、4H) 3.60(e、f、g、k;m、約190H) 2.64(b、c;m、4H) 2.31(4、4′;m、4H) 1.60(3、3′;m、4H) 1.26(2、2′;m、48H) 1.12(h;m、15H) 0.88(1、1′;t、6H、J=6.4) IR;(KBr、cm-1) 1730(エステル、C=O伸縮) 1599、1420(カルボン酸)
【0050】試験例1 卵黄ホスファチジルコリン20mg(26μmol)、
コレステロール3.9mg(10μmol)および実施
例1で得られた化合物5mg(1.7μmol)をナス
型フラスコに入れ、2mlのベンゼンで溶解させた後、
凍結乾燥を行った。これに生理的食塩水1mlを加え、
バス型超音波照射およびボルテックスミキサーによりリ
ポソーム化して多重層リポソームを得た。さらにエクス
ツルーダーにより3.0→1.0→0.2μmのポリカ
ーボネートメンブランを順次通過させ、大きな単層リポ
ソームを得た。得られたリポソームの粒径をレーザー散
乱粒度分布計(NICOMP社製、NICOMP370
HPL、商標)を用い測定したところ平均粒径262n
m(CV値19%)であった。上記リポソームを5℃で
一か月静置した後、平均粒径を測定したところ、平均粒
径191nm、CV値19%であり、安定性に優れてい
た。
【0051】比較試験例1 試験例1と同様にして、ただし実施例1で得られた化合
物の代わりに、α−ステアリル−ω−メトキシ−ポリオ
キシエチレン(平均付加モル数約10)を用いてリポソ
ームを調製した。得られたリポソームの平均粒径は18
6nm(CV値23%)であった。このリポソームを5
℃で一週間静置した後、平均粒径を測定したところ、平
均粒径379nm、CV値61%であり、凝集が見ら
れ、安定性が悪かった。
【0052】試験例2 試験例1で得られたリポソーム溶液(固形分量0.25
%)の500μlに、1mg/1mlの1−エチル−3
−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸
塩水溶液(pH5)500μlを加え、5℃で30分間
攪拌した。さらに1mg/mlの西洋山葵ペルオキシダ
ーゼ(以下HRPと略す)/0.1Mリン酸緩衝液(p
H7.5)100μlを加え、5℃で24時間攪拌し
て、リポソームにHRPを固定化した。これをSeph
adex G−50を用いてゲル濾過を行い、含リポソ
ーム分画を分取し、HRP固定化リポソームを得た。こ
れに、HRPの基質である1,2−フェニレンジアミン
溶液(10mmol/l)0.1mlを加え、30℃で
10分間インキュベートし、さらに0.1N硫酸10μ
lを加えたところ、褐色の呈色が見られた。
【0053】比較試験例2 卵黄ホスファチジルコリン20mg(26μmol)、
およびコレステロール3.9mg(10μmol)のみ
により、試験例1と同様の操作により、固形分量2.5
%の多重層リポソームを得た。これを試験例2と同様に
して、HRPを作用させた。ゲル濾過により精製後、
1,2−フェニレンジアミン溶液(10mmol/l)
0.1mlを加え、30℃で10分間インキュベート
し、さらに0.1N硫酸10μlを加えたが、発色は見
られなかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式〔1〕で表わされるリン脂質
    誘導体。 【化1】 〔式中、R1およびR2は炭素数3〜30の脂肪酸のアシ
    ル残基を表わし、同一でも異なっていてもよい。AOは
    炭素数2〜4のオキシアルキレン基、 nはオキシアルキレン基の平均付加モル数で、1〜10
    00の正数を表わす。nが2以上の場合、オキシアルキ
    レン基は同一でも異なっていてもよく、またランダム状
    に付加していても、ブロック状に付加していてもよい。
    mは1〜4の整数、 M1およびM2は水素原子またはアルカリ金属原子を表わ
    す。〕
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