JPH07242104A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH07242104A
JPH07242104A JP5264276A JP26427693A JPH07242104A JP H07242104 A JPH07242104 A JP H07242104A JP 5264276 A JP5264276 A JP 5264276A JP 26427693 A JP26427693 A JP 26427693A JP H07242104 A JPH07242104 A JP H07242104A
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foamed rubber
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Abstract

(57)【要約】 【構成】タイヤのケース2と、ケースのクラウン部2a
を被覆するトレッド3とを備えた空気入りタイヤ1にお
いて、トレッドの少なくとも表部側に発泡ゴム層10が
配置されており、該発泡ゴム層がガラス転移温度−60
°C以下の重合物を含有するゴム成分100重量部に対
して低温軟化剤を2〜20重量部含有する発泡ゴムから
なり、該発泡ゴムが発泡率Vs5〜50%の範囲で平均
気泡径5〜150μmの独立気泡を有する空気入りラジ
アルタイヤに関するものである。 【効果】耐摩耗性能および発熱耐久性を損なうことな
く、氷雪路面上における制動性能、駆動性および操縦性
等の氷雪性能を大幅に向上することができるとともに、
発泡ゴムに低温軟化剤を含有させることにより氷上制動
性能を更に大幅に向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気入りタイヤ、詳しく
は、夏季の操縦性能および発熱耐久性を損なうことな
く、耐摩耗性が実用に耐え、氷雪路面上における駆動
性、制動性および操縦性を改良した空気入りタイヤに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、氷雪路面上を走行する際の駆動
性、制動性および操縦性(以下、単に、「氷雪性能」と
もいう。)を確保するために、スパイクピンをトレッド
表部に打ち込んだスパイクタイヤ或いはスパイクピンを
用いない、所謂、スタッドレスタイヤ等の空気入りタイ
ヤが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スパイ
クタイヤの場合には、スパイクピンの摩耗や道路の摩耗
によるこれらの微粉末が飛散する粉塵公害およびスパイ
クピンによる道路の損傷が起こり、大きな社会問題にな
っている。これらの問題に対処するため、スパイクピン
の突出し量、打ち込み数の規制およびスパイクピンの材
質等の検討がなされているが、前記社会問題の根本的な
解決にはなっていない。
【0004】一方、スパイクピンを用いない、所謂、ス
タッドレスタイヤにおいて、タイヤトレッドの模様、ト
レッドゴム質の検討がなされているが、スパイクタイヤ
と同等の氷雪性能は発揮できないという問題点がある。
特に、トレッドゴム質については、低温時のゴム弾性を
確保するために、ガラス転移点の低いポリマーを用い、
且つ、低温時の路面との摩擦係数を確保するために、低
融点の軟化剤を用いることも検討されているが、氷雪性
能が十分でないという問題点がある。
【0005】また、独立気泡を有するゴムをトレッドに
用いたタイヤは、特公昭40−4641号公報、米国特
許第4249588号明細書および特公昭56−154
304号公報等において提案されている。しかしなが
ら、特公昭40−4641号公報においては、トレッド
にヒステリシスロスの大きい合成ゴム、例えばハイスチ
レンゴムを使用しているので、ゴムのガラス転移温度を
上昇させ、低温におけるゴムの硬度が増加し、従って、
氷雪性能を確保する上で好ましくない。また、米国特許
第4249588号明細書においては、トレッドゴムの
温度25°C、圧縮歪50%での圧縮特性(応力)が1
〜800psiと規定しているが、自動車用空気入りタ
イヤのトレッドゴムとしては、少なくとも400psi
以上でないと操縦応答性の点で実用的でない。更に、特
開昭56−154304号公報においては、発泡ゴムを
用いて無発泡ゴムと同じ硬さを得ることにより軽量タイ
ヤにしているが、これでは氷雪性能を向上させることは
できない。
【0006】また、トレッドゴムに砂、金鋼砂、カーボ
ランダム、金属粒など粒状体を混入することにより氷雪
路面におけるすべり性を改良することも試みられている
が、粒状体を多量に混入しないとすべり性が改良され
ず、一方、多量に混入すると耐摩耗性が著しく悪化して
しまうという問題点がある。更に、氷上の制動性能を向
上するために、トレッドゴムの硬度を下げることも行わ
れている。即ち、補強剤の減量、ゴムの架橋密度の減
少、オイル軟化剤の増量等が行われているが、補強剤を
減量すると湿潤路面における制動性能が低下し、ゴムの
架橋密度の減少はゴムのヘタリ(永久変形)を発生さ
せ、オイルおよび軟化剤の増量は走行時、長期使用時の
ゴムの硬度変化を大きくする等の問題点がある。
【0007】本発明の目的は、上述した従来のスパイク
タイヤ或いはスタッドレスタイヤ等が有する課題を解決
することにあり、タイヤの氷雪性能、耐摩耗性能、操縦
性能および発熱耐久性能を両立させるとともに、タイヤ
の氷上摩擦係数、特に温度0°C付近の湿潤状態にある
氷上の摩擦係数を向上させ実用上の使用に充分耐え得る
空気入りタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題を解決するため、種々検討した結果、トレッドのゴ
ム層にガラス転移点の低いポリマーを用い、ゴムの内部
に独立気泡を含有させることによりゴム自体の架橋密度
を減少させることなく、トレッドゴム全体、即ち、ゴム
と泡との複合体全体の硬度を減少させ得ることを見出し
た。また、この際、弾性率の高いゴムを発泡させること
により発泡ガスの軟化作用により適度のトレッドゴムの
硬度を得ることができることを見出した。更に、トレッ
ドゴムに、加硫により独立気泡を形成する発泡剤ととも
に少量の低温軟化剤を併用すると、トレッドの動的弾性
率および内部損失が調節でき、且つ、長期使用時のゴム
の硬度の変化を少なくでき、このために、湿潤氷面での
摩擦係数が増大し、湿潤氷面でのタイヤの制動性、駆動
性、コーナリング性が改良されることを見出した。これ
らの事実をもとに、更に、構造面からも検討を重ねた結
果、本発明に到達した。
【0009】即ち、本発明に係る空気入りタイヤは、タ
イヤのケースと、ケースのクラウン部を被覆するトレッ
ドとを備えた空気入りタイヤにおいて、トレッドの少な
くとも表部側に発泡ゴム層が配置されており、該発泡ゴ
ム層がゴム成分100重量部に対して低温軟化剤を2〜
20重量部含有することを特徴している。
【0010】なお、上記の発泡ゴム層の動的弾性率が3
×107 〜13×107 dyn/cm2 であることが好
ましく、更に好ましくは3×107 〜8×107 dyn
/cm2 である。ここに動的弾性率3×107 〜13×
107 dyn/cm2 としたのは、3×107 dyn/
cm2 未満では夏季における操縦性能が充分でなく、1
3×107 dyn/cm2 を超えると、雪氷路面での踏
面把握力が悪化するからである。
【0011】ここに、トレッドが含有するゴム成分は、
ガラス転移温度−60°C以下の重合物、例えば天然ゴ
ム、ポリイソプロピレンゴム、ポリブタジエンゴム、ブ
チルゴム、低スチレン含有のスチレン・ブタジエン共重
合ゴムの単独、または、これらの重合物の2種以上の混
合物である。この理由は、これらの重合物を用いること
によりトレッドは低温においても充分にゴム弾性を有す
るからである。
【0012】また、発泡ゴム層は、トレッドの全体積の
少なくとも10%以上の体積を有するのが望ましく、好
ましくは10〜70%、更に好ましくは40〜60%で
ある。発泡ゴム層をトレッド全体積の少なくとも10%
以上の体積を有するとしたのは、10%未満では氷雪性
能の改良効果が少ないためである。また、発泡ゴム層を
トレッドに用いる方法としては、トレッド全体が発泡ゴ
ム層(発泡ゴム層100%)からなってもよい。
【0013】また、発泡ゴムの発泡率Vsは、次式 Vs={(ρ0 −ρ9 )/(ρ1 −ρ9 )−1}×100(%)・・(1) で表され、ρ1 は発泡ゴムの密度(g/cm3) 、ρ0
発泡ゴムのゴム固相部の密度(g/cm3)、ρ9 は発泡ゴ
ムの気泡内のガス部の密度(g/ cm3)である。発泡ゴ
ムはゴム固相部と、ゴム固相部によって形成される空洞
(独立気泡)、即ち、気泡内のガス部とから構成されて
いる。ガス部の密度ρ9 は極めて小さく、ほぼ零に近
く、且つ、ゴム固相部の密度ρ1 に対して極めて小さい
ので、式(1) は、次式 Vs=(ρ0 /ρ1 −1)×100(%)・・・・・・・・・・・・(2) とほぼ同等となる。発泡率Vsは5〜50%の範囲が望
ましく、好ましくは5〜30%である。発泡率Vsを5
〜50%としたのは、5%未満では、低温時の発泡ゴム
の柔軟性が得られず、また、50%を超えると、耐摩耗
性能が低下して氷雪路面、湿潤路面以外の乾燥路面での
耐摩耗性が実用的に不十分であるからである。
【0014】また、発泡ゴムの独立気泡の平均気泡径は
5〜150μmが望ましく、好ましくは10〜100μ
mである。発泡ゴムの独立気泡の平気気泡径を5〜15
0μmとしたのは、5μm未満では氷雪性能の改良効果
が少なく、また、平均気泡径が150μmを超えると耐
摩耗性能が大幅に低下し、更に、発泡ゴムの歪み復元力
が低下し、所謂、耐ヘタリ性が低下し、走行時により、
タイヤブロックの変形、サイプの目づまり等を起こし、
雪上性能を低下させる。また、耐カット性も低下しブロ
ック欠けが多くなる。更に、製造時に安定した形状を得
ることが困難であるからである。
【0015】また、発泡ゴムが気泡直径30〜120μ
mの独立気泡を単位面積1mm2 当たり20個以上を含
有することが望ましく、好ましくは30個以上である。
ここに、独立気泡を単位面積1mm2 当たり20個以上
としたのは、20個未満では氷雪路面に接触するトレッ
ドゴムのゴム表面の独立気泡により生ずる凹凸状態が十
分でなく氷雪性能を十分に発揮できないためである。
【0016】また、本発明に係る空気入りタイヤのトレ
ッドに用いる発泡ゴムは、通常のゴム配合物に発泡剤を
加えて通常のタイヤ製造方法にしたがって加熱加圧する
際形成される。発泡剤としては、例えば、アゾジカーボ
ンアミド、ジニトロソ・ペンタメチレン−テトラアミ
ン、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゼンスルフォニ
ルヒドラジド、高沸点炭化水素化合物の樹脂ミクロカプ
セル等が用いられる。
【0017】また、発泡ゴムがゴム成分100重量部に
対し、低温軟化剤2〜20重量部を含有することが好ま
しい。これにより発泡ゴムの動的弾性率と内部損失との
調節ができ氷上摩擦性能を改良できるからである。低温
軟化剤としては、凝固点が−40°C以下である低温可
塑剤、即ち、ジオクチルアジペート(DOA)、ジオク
チルフタレート(DOP)、ジオクチルセバケート(D
OS)、ジヘプチルフタレート(DHP)、ジエチルフ
タレート(DEP)、ジオクチルアビレート(DO
Z)、ジブチルマレエート(DBM),トリブチルホス
ヘート(TBP)、トリオクチルホスヘート(TOP)
等が用いられる。
【0018】以下、実施例に基づいて、本発明をより詳
細に説明するが、発泡ゴムの性質および試験タイヤによ
るタイヤ性能の試験は下記の方法で行った。
【0019】試験法 (1)平均気泡径および発泡率Vs 発泡ゴムの平均気泡径は、試験タイヤのトレッドの発泡
ゴム層からブロック状の試料を切り出し、その試料断面
の写真を倍率100〜400の光学顕微鏡で撮影し、2
00個以上の独立気泡の気泡直径を測定し、算術平均値
として表わした。また、発泡ゴムの発泡率Vsは、ブロ
ック状の前記試料の密度ρ1 (g/cm3 )を測定し、
一方、無発泡ゴム(固相ゴム)のトレッドの密度ρ
0 (g/cm3 )を測定し、前記式(2)を用いて求め
た。
【0020】(2)独立気泡の気泡直径および気泡数 発泡ゴムの独立気泡の気泡直径および気泡数は、試験タ
イヤのトレッドの発泡ゴム層からブロック状の試料を切
り出し、その試料断面の写真を倍率100〜400の光
学顕微鏡で撮影し、独立気泡の気泡直径を求める。次い
で、独立気泡の気泡直径が5μm以上の気泡数を延べ面
積4mm2 以上にわたって測定し、独立気泡の単位面積
1mm2 当たりの気泡数(個)を計算した。
【0021】(3)発泡ゴムの表面粗さおよび氷上摩擦
係数 発泡ゴムのゴム表面の微小な凹凸を特定化する表面粗さ
として、JIS表面粗さ(BO601)に記載されてい
る自乗平均平方根粗さ(RMS)を用いた。即ち、タイ
ヤのトレッドより発泡ゴムを切り出し、触針式表面粗さ
計(小坂研究所製)を用い、所定の試料寸法(長さ10
mm、幅10mm、厚さ5mm)、触針先端の半径R=
2μm、測定力=0.7mN、測定スキャニング長2.
5mmの測定条件により試料表面を試料の長さ方向に
0.5mm間隔で10個所、計10個測定して平均し
た。発泡ゴムの氷上摩擦係数、特に0°C付近の湿潤状
態における氷上の摩擦係数は、表面温度が−0.5°C
の氷上に前記表面粗さを測定した試料表面(試料寸法、
長さ10mm、幅10mm、厚さ5mm)と氷とを接触
させ、協和界面化学(株)製の動・静摩擦係数計を用い
て測定した。測定条件として荷重2kg/cm2 、滑り
速度10mm/sec、雰囲気温度−2°C、表面状態
は鏡面に近似、により行った。
【0022】(4)発泡ゴムの動的弾性率および内部損
失 発泡ゴムの動的弾性率および内部損失は、試験タイヤの
トレッドの発泡ゴム層から長方形の試料(幅4.6m
m、長さ30mm、厚さ2mm)を切り出し、動的弾性
率計(岩本製作所(株)製)を用い、温度30°C、振
動数60Hz、振幅歪1%にて測定した。
【0023】(5)トレッド表面発熱温度 試験タイヤに正規内圧を充填した後、ドラム外径1.7
mの通常の室内ドラム試験機に速度100km/H、正
規荷重で押しつけて3時間走行し、トレッドの中央部の
表面温度を測定した。
【0024】(6)耐摩耗性能 各試験タイヤ2本を排気量1500ccの乗用車のドラ
イブ軸に取り付け、テストコースのコンクリート路面上
を所定の速度で走行させた。溝深さの変化量を測定し、
比較タイヤを100として指数表示した。数値は大きい
程耐摩耗性能が良好であることを示す。
【0025】(7)氷上制動性能 各試験タイヤ4本を排気量1500ccの乗用車に装着
し、外気温−5°Cの氷上で制動距離を測定した。比較
例タイヤを100として指数表示した。数値は小さい程
制動が良好であることを示す。
【0026】(8)一般路面上の操縦安定性能 操縦安定性能は、試験車に試験タイヤを装着し、夏季の
一般舗装路面を所定の速度で走行し、走行中の操舵性、
安定性を10段階評価法で試験し、平均し、表4中の比
較例3をコントロール(基準)として+、−で示した。
+は良好、−は不良を示す。
【0027】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。 (第1〜5実施例、比較例1、2)図1、2は本発明に
係る空気入りタイヤの第1実施例を示す図である。先
ず、構成について説明する。図1において、空気入りタ
イヤ(タイヤサイズ165SR13)1はタイヤのケー
ス2と、発泡ゴムからなりケース2のクラウン部2aを
被覆するトレッド3とを有している。ケース2は、一対
のビード部5と、ビード部5間にほぼ放射方向に配置し
たゴム引きコードからなるカーカス部6と、カーカス部
6のクラウン部にほぼタイヤ円周方向に配置したベルト
部7およびカーカス部のタイヤ軸方向両側部を被覆する
サイドウォールゴム8とから構成されている。
【0028】トレッド3は、トレッド3の表部3a側で
両ショルダ部間に発泡ゴム層10を有し、発泡ゴム層1
0はトレッド3の全体積Vの少なくとも10%以上の体
積を有し、この実施例ではトレッドの全体積Vと同じ1
00%の体積である。発泡ゴム層10は発泡ゴム11か
らなり、発泡ゴム11は、表1に示すようにトレッドの
ゴム組成物(組成物3)、即ち、ガラス転移温度−60
°C以下の重合物(天然ゴム(ガラス転移温度−72°
C)およびポリブタジエンゴム(ガラス転移温度−10
0°C)からなるゴム成分を含有し、且つ、これに通常
の配合剤および発泡剤(ジニトロソ・ペンタメチレンポ
テトラミンおよび尿素)を加えたものであり、通常のタ
イヤ製造方法にしたがって成型し、加熱・加圧する際、
発泡し独立気泡(図には黒点にて示している。)13を
形成する。
【0029】
【表1】
【0030】第1実施例に用いた発泡ゴム11は、表2
(組成物3)に示すように、発泡率Vs12%で、平均
気泡径24μmの独立気泡を有し、気泡直径30〜20
0μmの独立気泡を単位面積1mm2 当たり50個を有
している。また、発泡ゴム11の氷上摩耗係数は0.0
37(表面粗さ2.3RMS(μm))であり、通常の
もの(0.01〜0.02)より大きい。トレッド3以
外の構成および製造方法は通常の空気入りラジアルタイ
ヤと同じであり、詳細な説明は省略する。タイヤの性能
は、トレッド発熱温度が59°Cで耐摩耗性能が90、
氷上制動性能が95であり、良好な氷上制動性能を示し
ている。
【0031】
【表2】
【0032】次に、試験タイヤ(タイヤサイズ165S
R13)を7種類(実施例5種、比較例2種)を準備
し、本発明の効果を確認した。詳細は表2に示す。第1
実施例は前述の図1に示すものである。第2〜5実施例
および比較例1、2は、トレッド3に、図1に示すよう
に、トレッド3の全体積の100%の体積を有する発泡
ゴム層10を用いた場合であり、第2〜第5実施例およ
び比較例1、2の発泡ゴム層の発泡ゴムには、それぞれ
表1の組成物4〜7および組成物1、2を用い、発泡剤
の配合量を変えて、発泡ゴムの物性を変えて製造した。
比較例1、2は気泡径30〜200μmの独立気泡数が
単位面積1mm2 当たり20個未満で表面粗さが十分で
ない場合である。これらの試験タイヤは、前述以外は第
1実施例と同じである。
【0033】これらの試験タイヤの発泡ゴムの性質は、
平均気泡径、発泡率Vs、気泡径30〜200μmの独
立気泡数および氷上摩擦係数(図2)について、上述し
た試験法により測定した。タイヤの氷上摩擦係数は、特
に、温度0°C付近の湿潤状態において重要であるが、
図2に示すように(図中の番号は組成物の番号を示
す。)、第1〜5実施例に用いた発泡ゴムの組成物3〜
7の氷上摩擦係数は、比較例1、2に用いた組成物1、
2のものに比較して大幅に向上している。
【0034】試験タイヤの性能はトレッド表面の発熱温
度、耐摩耗性能、氷上制動性能について上述した試験法
により試験した。試験結果は表2に示す。これらの結果
から明らかなように、本発明を適用した第1〜第5実施
例は、比較例1、2に比較して、トレッド表面の発熱温
度の上昇もわずかで、発熱耐久性も充分であり、且つ、
耐摩耗性能も充分実用に耐るように確保されている。更
に、氷上制動性能も大幅に向上している。また、氷雪路
面上での駆動性能および操縦性能も充分であった。
【0035】(第6〜8実施例、比較例3〜5)次に、
第6〜8実施例について説明する。第6〜8実施例にお
いては、発泡ゴムが、本発明の前記発泡ゴムの特徴を有
するとともに、その動的弾性率が3×107 〜13×1
7 dyn/cm2 の範囲を有する場合である。第6〜
8実施例および比較例3〜5において、トレッドのゴム
組成物は、それぞれ、表3に示す組成物8〜13を用い
た。組成物8〜10は発泡剤を配合し、組成物11〜1
3は発泡剤を配合しない場合である。トレッド以外の構
成は第1実施例(図1)と同じである。
【0036】
【表3】
【0037】トレッドゴムの性質は、その発泡率Vs、
動的弾性率および氷上摩擦係数について、また、このト
レッドゴムを用いた空気入りタイヤの性能は、氷上制動
性能および一般路面上の夏季における操縦安定性能につ
いて上述した試験法によって試験した。試験結果は表
4、図3、図4に示す。
【0038】
【表4】
【0039】図3、図4において、三角印は発泡剤を配
合した場合、黒丸印は発泡剤を配合しない場合の、それ
ぞれの試験結果を示す。図中の数値は実施例および比較
例の番号である。試験結果は、表4および図3、図4に
示すように、トレッドゴムに発泡剤を使用して所定の発
泡率Vsおよび所定の動的弾性率を有する発泡ゴムから
なる実施例6〜8は、比較例3〜5に比較し、一般路面
上の操縦安定性能を十分に維持したまま、氷上摩擦係数
を大幅に向上でき、氷上制動性能を更に大幅に向上でき
る。発泡剤を使用しない比較例3〜5(従来配合)の場
合、動的弾性率を小さくすると氷上摩擦係数を僅かに増
加(比較例5)できるが操縦安定性能(94)が大きく
低下するので実用的でない。
【0040】(第9〜13実施例、比較例6〜13)次
に、第9〜13実施例について説明する。第9〜13実
施例においては、発泡ゴムが本発明の前記発泡ゴムの特
徴(即ち、トレッドゴムの組成物)を有するとともに、
ゴム成分100重量部に対し低温軟化剤2〜20重量部
を含有する場合で、湿潤氷面において、タイヤの制動
性、駆動性、コーナリング性が改良されることを示す。
先ず、トレッドに加硫により独立気泡を形成する発泡剤
とともに低温軟化剤を併用すると、トレッドの動的弾性
率および内部損失が調節でき、このため湿潤氷面の性能
が向上することを説明する。図5、図6は、それぞれ、
トレッドゴムの動的弾性率および内部損失の温度依存性
を示す。これらの試験は上述した試験法に準じて試験し
た。図5の実線は発泡剤および低温軟化剤を配合しない
通常のトレッドゴムであり、少量の低温軟化剤を配合し
たトレッドゴムはほぼこの実線と同じである。一点鎖線
は発泡剤を配合し独立気泡を有する発泡ゴムからなるト
レッドゴム(低温軟化剤を含まない)である。このこと
から、発泡ゴムからなるトレッドゴムの動的弾性率は下
側にシフトする。
【0041】図6の実線は通常のトレッドゴムであり、
発泡ゴムからなるトレッドゴムはほぼこの実線と同じで
ある。点線は低温軟化剤を配合したトレッドゴム(発泡
剤なし)である。このことから、低温軟化剤を配合した
トレッドゴムは左側(低温側)にシフトする。したがっ
て、矢印Aを付した温度においては、発泡ゴムからなる
トレッドゴムは低温軟化剤配合のトレッドゴムに比較し
て動的弾性率を小さくでき、且つ、内部損失を大きくで
きる。このため、トレッドの湿潤氷面の性能(氷上摩擦
性能)は向上し有利になる。一方、低温軟化剤を配合し
たトレッドゴムは、発泡ゴムからなるトレッドゴムに比
較して動的弾性率が大きくでき、且つ、内部損失が小さ
くできるので、耐摩耗性能に有利になる。以上説明した
ことから、低温軟化剤と発泡剤を併用することにより耐
摩耗性を維持したまま湿潤氷面の性能を向上できる。
【0042】次に、上述した点を発泡ゴムに用いた第9
〜13実施例につき説明する。第9〜13実施例および
比較例6〜13において、トレッドのゴム組成物は、そ
れぞれ表5に示す組成物14〜26を用いた。組成物1
4、15は発泡剤を配合せず、組成物16〜26は発泡
剤の配合量を順次変化させた場合である。また、組成物
14、15、17、19、21、23、25は低温軟化
剤の含有量を変化させた場合であり、組成物16、1
8、20、22、24、26は比較のために、低温軟化
剤を含有していない場合である。トレッド以外の構成は
第1実施例(図1)と同じである。
【0043】
【表5】
【0044】トレッドゴムの性質は、その発泡率Vs、
温度0°Cにおける硬度、硬度の変化および耐摩擦性に
ついて試験し、また、このトレッドゴムを用いた空気入
りタイヤの性能は温度0°C付近および−20°C付近
の氷上制動性能について上述した試験法によって試験
し、試験結果を表6に示す。
【0045】
【表6】
【0046】試験結果は表6に示すように、低温軟化剤
を含有する第9〜13実施例は、比較例6〜13に対し
て硬度の低下も少なく、また、長期使用時の硬度変化も
僅かであり、耐摩耗性能を実用上十分に維持したまま、
氷上制動性能が大幅に向上している。
【0047】(第14、15実施例、比較例14)次
に、第14、15実施例について説明する。第14、1
5実施例においては、本発明に係る空気入りタイヤが大
型のタイヤ、例えばトラック・バス用の空気入りタイヤ
に適用できることを示す。
【0048】まず、第14実施例について説明する。図
7において、21はタイヤサイズ10.00R2014
PRの重荷重用の空気入りタイヤである。空気入りタイ
ヤ21において、第1実施例と同じ構成には同じ符号を
付け必要な所のみ説明する。トレッド3以外の構成は通
常のトラック・バス用の空気入りタイヤである。ケース
2のカーカス部6は、放射方向に配置されゴム被覆され
たスチールコードであり、ベルト部7はゴム被覆したス
チールコードからなる4枚のベルト層を有している。ト
レッド3は、トレッド3の表部3a側にトレッド3の全
体積Vの10%以上の体積を有する発泡ゴム層10を備
えている。発泡ゴム層10は発泡ゴム11からなり、発
泡ゴム11は表7に示す発泡剤を含有するトレッドのゴ
ム組成物27を有し、第1実施例と同様に、通常のタイ
ヤ製造法により成型し、加熱・加圧して発泡し独立気泡
13を形成する。
【0049】
【表7】
【0050】次に、第15実施例は、第14実施例にお
いて、発泡ゴム11が表7に示す発泡剤を含有するゴム
組成物28からなる場合である。また、比較例14は、
トレッドが、表7に示す通常のトラック・バス用タイヤ
に用いるトレッドのゴム組成物29を有する場合であ
る。
【0051】第14、15実施例および比較例14に用
いたトレッドゴムの性質は、表8にそれぞれ示す。これ
らトレッドゴムを用いた空気入りタイヤの性能は、前述
と同様に、温度0℃および−20°C付近にて氷上制動
性能を試験した。試験結果は、表8に示すように、第1
4、15実施例のものは、比較例14のものに比較し、
耐摩耗性能を実用上十分に維持しており、氷上制動性能
を大幅に向上している。
【0052】
【表8】
【0053】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。耐
摩耗性能および発熱耐久性を損なうことなく、氷雪路面
上における制動性能、駆動性および操縦性等の氷雪性能
を大幅に向上することができるとともに、発泡ゴムに低
温軟化剤を含有させることにより氷上制動性能を更に大
幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る空気入りタイヤの第1実施
例を示す一部断面図である。
【図2】図2は表面粗さと氷上摩擦係数との関係を示す
グラフである。
【図3】図3は動的弾性率と氷上摩擦係数との関係を示
すグラフである。
【図4】図4は発泡率と氷上摩擦係数との関係を示すグ
ラフである。
【図5】図5は温度と動的弾性率との関係を示すグラフ
である。
【図6】図6は温度と内部損失との関係を示すグラフで
ある。
【図7】図7は本発明に係る空気入りタイヤの第14実
施例を示す一部断面図である。
【符号の説明】
1、21・・・空気入りタイヤ 2・・・・・・ケース 2a・・・・・ケースのクラウン部 3・・・・・・トレッド 3a・・・・・トレッドの表部 5・・・・・・ビード部 6・・・・・・カーカス部 7・・・・・・ベルト部 8・・・・・・サイドウォールゴム 9・・・・・・ショルダ部 10・・・・・発泡ゴム層 11・・・・・発泡ゴム 13・・・・・独立気泡
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】空気入りタイヤ
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気入りタイヤ、詳しく
は、夏季の操縦性能および発熱耐久性を損なうことな
く、耐摩耗性が実用に耐え、氷雪路面上における駆動
性、制動性および操縦性を改良した空気入りタイヤに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、氷雪路面上を走行する際の駆動
性、制動性および操縦性(以下、単に、「氷雪性能」と
もいう。)を確保するために、スパイクピンをトレッド
表部に打ち込んだスパイクタイヤ或いはスパイクピンを
用いない、所謂、スタッドレスタイヤ等の空気入りタイ
ヤが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スパイ
クタイヤの場合には、スパイクピンの摩耗や道路の摩耗
によるこれらの微粉末が飛散する粉塵公害およびスパイ
クピンによる道路の損傷が起こり、大きな社会問題にな
っている。これらの問題に対処するため、スパイクピン
の突出し量、打ち込み数の規制およびスパイクピンの材
質等の検討がなされているが、前記社会問題の根本的な
解決にはなっていない。
【0004】一方、スパイクピンを用いない、所謂、ス
タッドレスタイヤにおいて、タイヤトレッドの模様、ト
レッドゴム質の検討がなされているが、スパイクタイヤ
と同等の氷雪性能は発揮できないという問題点がある。
特に、トレッドゴム質については、低温時のゴム弾性を
確保するために、ガラス転移点の低いポリマーを用い、
且つ、低温時の路面との摩擦係数を確保するために、低
融点の軟化剤を用いることも検討されているが、氷雪性
能が十分でないという問題点がある。
【0005】また、独立気泡を有するゴムをトレッドに
用いたタイヤは、特公昭40−4641号公報、米国特
許第4249588号明細書および特公昭56−154
304号公報等において提案されている。しかしなが
ら、特公昭40−4641号公報においては、トレッド
にヒステリシスロスの大きい合成ゴム、例えばハイスチ
レンゴムを使用しているので、ゴムのガラス転移温度を
上昇させ、低温におけるゴムの硬度が増加し、従って、
氷雪性能を確保する上で好ましくない。また、米国特許
第4249588号明細書においては、トレッドゴムの
温度25°C、圧縮歪50%での圧縮特性(応力)が1
〜800psiと規定しているが、自動車用空気入りタ
イヤのトレッドゴムとしては、少なくとも400psi
以上でないと操縦応答性の点で実用的でない。更に、特
開昭56−154304号公報においては、発泡ゴムを
用いて無発泡ゴムと同じ硬さを得ることにより軽量タイ
ヤにしているが、これでは氷雪性能を向上させることは
できない。
【0006】また、トレッドゴムに砂、金鋼砂、カーボ
ランダム、金属粒など粒状体を混入することにより氷雪
路面におけるすべり性を改良することも試みられている
が、粒状体を多量に混入しないとすべり性が改良され
ず、一方、多量に混入すると耐摩耗性が著しく悪化して
しまうという問題点がある。更に、氷上の制動性能を向
上するために、トレッドゴムの硬度を下げることも行わ
れている。即ち、補強剤の減量、ゴムの架橋密度の減
少、オイル軟化剤の増量等が行われているが、補強剤を
減量すると湿潤路面における制動性能が低下し、ゴムの
架橋密度の減少はゴムのヘタリ(永久変形)を発生さ
せ、オイルおよび軟化剤の増量は走行時、長期使用時の
ゴムの硬度変化を大きくする等の問題点がある。
【0007】本発明の目的は、上述した従来のスパイク
タイヤ或いはスタッドレスタイヤ等が有する課題を解決
することにあり、タイヤの氷雪性能、耐摩耗性能、操縦
性能および発熱耐久性能を両立させるとともに、タイヤ
の氷上摩擦係数、特に温度0゜C付近の湿潤伏態にある
氷上の摩擦係数を向上させ実用上の使用に充分耐え得る
空気入りタイヤを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
問題を解決するため、種々検討した結果、トレッドのゴ
ム層にガラス転移点の低いポリマーを用い、ゴムの内部
に独立気泡を含有させることによりゴム自体の架橋密度
を減少させることなく、トレッドゴム全体、即ち、ゴム
と泡との複合体全体の硬度を減少させ得ることを見出し
た。また、この際、弾性率の高いゴムを発泡させること
により発泡ガスの軟化作用により適度のトレッドゴムの
硬度を得ることができることを見出した。更に、トレッ
ドゴムに、加硫により独立気泡を形成する発泡剤ととも
に少量の低温軟化剤を併用すると、トレッドの動的弾性
率および内部損失が調節でき、且つ、長期使用時のゴム
の硬度の変化を少なくでき、このために、湿潤氷面での
摩擦係数が増大し、湿潤氷面でのタイヤの制動性、駆動
性、コーナリング性が改良されることを見出した。これ
らの事実をもとに、更に、構造面からも検討を重ねた結
果、本発明に到達した。
【0009】ここに、トレッドが含有するゴム成分のう
ちガラス転移温度−60°C以下の重合物とは、例えば
天然ゴム、ポリイソプロピレンゴム、ポリプタジエンゴ
ム、ブチルゴム、低スチレン含有のスチレン・ブタジエ
ン共重合ゴムの単独、または、これらの重合物の2種以
上の混合物である。この理由は、これらの重合物を用い
ることによりトレッドは低温においても充分にゴム弾性
を有するからである。ただし、必要に応じ、ゴム成分の
一部にガラス転移温度−60゜Cより高い重合部、例え
ば高スチレン含有のスチレン・ブタジエン共重合ゴムを
含有してもよい。
【0010】また、発泡ゴム層は、トレッドの全体積の
少なくとも10%以上の体積を有するのが望ましく、好
ましくは10〜70%、更に好ましくは40〜60%で
ある。発泡ゴム層をトレッド全体積の少なくとも10%
以上の体積を有するとしたのは、10%未満では氷雪性
能の改良効果が少ないためである。また、発泡ゴム層を
トレッドに用いる方法としては、トレッド全体が発泡ゴ
ム層(発泡ゴム層100%)からなってもよい。
【0011】また、発泡ゴムの発泡率Vsは、次式 Vs={(ρ−ρ)/(ρ−ρ)−1}×100(%)・・(1) で表され、ρは発泡ゴムの密度(g/cm) 、ρ
は発泡ゴムのゴム固相部の密度(g/cm)、ρ
は発泡ゴムの気泡内のガス部の密度(g/Cm)であ
る。発泡ゴムはゴム固相部と、ゴム固相部によって形成
される空洞(独立気泡)、即ち、気泡内のガス部とから
構成されている。ガス部の密度ρは極めて小さく、ほ
ぼ零に近く、且つ、ゴム固相部の密度ρに対して極め
て小さいので、式(1)は、次式 Vs=(ρ/ρ−1)×100(%)・・・・・・・・・・・・(2) とほぼ同等となる。発泡率Vsは5〜50%の範囲が望
ましく、好ましくは5〜30%である。発泡率Vsを5
〜50%としたのは、5%未満では、低温時の発泡ゴム
の柔軟性が得られず、また、50%を超えると、耐摩耗
性能が低下して氷雪路面、湿潤路面以外の乾燥路面での
耐摩耗性が実用的に不十分であるからである。
【0012】また、発泡ゴムの独立気泡の平均気泡径は
5〜150μmが望ましく、好ましくは10〜100μ
mである。発泡ゴムの独立気泡の平気気泡径を5〜15
0μmとしたのは、5μm未満では氷雪性能の改良効果
が少なく、また、平均気泡径が150μmを超えると耐
摩耗性能が大幅に低下し、更に、発泡ゴムの歪み復元力
が低下し、所謂、耐ヘタリ性が低下し、走行時により、
タイヤブロックの変形、サイプの目づまり等を起こし、
雪上性能を低下させる。また、耐カット性も低下しブロ
ック欠けが多くなる。更に、製造時に安定した形状を得
ることが困難であるからである。
【0013】また、発泡ゴムが気泡直径30〜120μ
mの独立気泡を単位面積1mm当たり20個以上を含
有することが望ましく、好ましくは30個以上である。
ここに、独立気泡を単位面積1mm当たり20個以上
としたのは、20個未満では氷雪路面に接触するトレッ
ドゴムのゴム表面の独立気泡により生ずる凹凸状態が十
分でなく氷雪性能を十分に発揮できないためである。
【0014】また、本発明に係る空気入りタイヤのトレ
ッドに用いる発泡ゴムは、通常のゴム配合物に発泡剤を
加えて通常のタイヤ製造方法にしたがって加熱加圧する
際形成される。発泡剤としては、例えば、アゾジカーボ
ンアミド、ジニトロソ・ペンタメチレン−テトラアミ
ン、アゾビスイソプチロニトリル、ベンゼンスルフォニ
ルヒドラジド、高沸点炭化水素化合物の樹脂ミクロカプ
セル等が用いられる。
【0015】また、発泡ゴムがゴム成分100重量部に
対し、低温軟化剤2〜20重量部を含有することとした
のは、これにより発泡ゴムの動的弾性率と内部損失との
調節ができ氷上摩擦性能を改良できるからである。低温
軟化剤としては、凝固点が−40゜C以下である低温可
塑剤、即ち、ジオクチルアジペート(DOA)、ジオク
チルフタレート(DOP)、ジオクチルセバケート(D
OS)、ジヘプチルフタレート(DHP)、ジエチルフ
タレート(DEP)、ジオクチルアビレート(DO
Z)、ジブチルマレエート(DBM),トリブチルホス
ヘート(TBP)、トリオクチルホスヘート(TOP)
等が用いられる。
【0016】以下、実施例に基づいて、本発明をより詳
細に説明するが、発泡ゴムの性質および試験タイヤによ
るタイヤ性能の試験は下記の方法で行った。
【0017】試験法 (1)平均気泡径および発泡率Vs 発泡ゴムの平均気泡径は、試験タイヤのトレッドの発泡
ゴム層からブロック状の試料を切り出し、その試料断面
の写真を倍率100〜400の光学顕微鏡で撮影し、2
00個以上の独立気泡の気泡直径を測定し、算術平均値
として表わした。また、発泡ゴムの発泡率Vsは、ブロ
ック状の前記試料の密度ρ(g/cm)を測定し、
一方、無発泡ゴム(固相ゴム)のトレッドの密度ρ
(g/cm)を測定し、前記式(2)を用いて求め
た。
【0018】(2)独立気泡の気泡直径および気泡数 発泡ゴムの独立気泡の気泡直径および気泡数は、試験タ
イヤのトレッドの発泡ゴム層からブロック状の試料を切
り出し、その試料断面の写真を倍率100〜400の光
学顕微鏡で撮影し、独立気泡の気泡直径を求める。次い
で、独立気泡の気泡直径が5μm以上の気泡数を延べ面
積4mm以上にわたって測定し、独立気泡の単位面積
1mm当たりの気泡数(個)を計算した。
【0019】(3)発泡ゴムの表面粗さおよび氷上摩擦
係数 発泡ゴムのゴム表面の微小な凹凸を特定化する表面粗さ
として、JIS表面粗さ(BO601)に記載されてい
る自乗平均平方根粗さ(RMS)を用いた。即ち、タイ
ヤのトレッドより発泡ゴムを切り出し、触針式表面粗さ
計(小坂研究所製)を用い、所定の試料寸法(長さ10
mm、幅10mm、厚さ5mm)、触針先端の半径R=
2μm、測定力=0.7mN、測定スキャニング長2.
5mmの測定条件により試料表面を試料の長さ方向に
0.5mm間隔で10個所、計10個測定して平均し
た。発泡ゴムの氷上摩擦係数、特に0゜C付近の湿潤状
態における氷上の摩擦係数は、表面温度が−0.5°C
の氷上に前記表面粗さを測定した試料表面(試料寸法、
長さ10mm、幅10mm、厚さ5mm)と氷とを接触
させ、協和界面化学(株)製の動・静摩擦係数計を用い
て測定した。測定条件として荷重2kg/cm、滑り
速度10mm/sec、雰囲気温度−2°C、表面状態
は鏡面に近似、により行った。
【0020】(4)トレッド表面発熱温度 試験タイヤに正規内圧を充填した後、ドラム外径1.7
mの通常の室内ドラム試験機に速度100km/H、正
規荷重で押しつけて3時間走行し、トレッドの中央部の
表面温度を測定した。
【0021】(5)耐摩耗性能 各試験タイヤ2本を排気量1500ccの乗用車のドラ
イブ軸に取り付け、テストコースのコンクリート路面上
を所定の速度で走行させた。溝深さの変化量を測定し、
比較タイヤを100として指数表示した。数値は大きい
程耐摩耗性能が良好であることを示す。
【0022】(6)氷上制動性能 各試験タイヤ4本を排気量1500ccの乗用車に装着
し、外気温−5°Cの氷上で制動距離を測定した。比較
例タイヤを100として指数表示した。数値は小さい程
制動が良好であることを示す。
【0023】(7)一般路面上の操縦安定性能 操縦安定性能は、試験車に試験タイヤを装着し、夏季の
一般舗装路面を所定の速度で走行し、走行中の操舵性、
安定性を10段階評価法で試験し、平均し、表4中の比
較例3をコントロール(基準)として+、−で示した。
+は良好、−は不良を示す。
【0024】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。 (第1〜5実施例、比較例1、2)図1、2は本発明に
係る空気入りタイヤの第1実施例を示す図である。先
ず、構成について説明する。図1において、空気入りタ
イヤ(タイヤサイズ165SR13)1はタイヤのケー
ス2と、発泡ゴムからなりケース2のクラウン部2aを
被覆するトレッド3とを有している。ケース2は、一対
のビード部5と、ビード部5間にほぼ放射方向に配置し
たゴム引きコードからなるカーカス部6と、カーカス部
6のクラウン部にほぼタイヤ円周方向に配置したベルト
部7およびカーカス部のタイヤ軸方向両側部を被覆する
サイドウォールゴム8とから構成されている。
【0025】トレッド3は、トレッド3の表部3a側で
両ショルダ部間に発泡ゴム層10を有し、発泡ゴム層1
0はトレッド3の全体積Vの少なくとも10%以上の体
積を有し、この実施例ではトレッドの全体積Vと同じ1
00%の体積である。発泡ゴム層10は発泡ゴム11か
らなり、発泡ゴム11は、表1に示すようにトレッドの
ゴム組成物(組成物3)、即ち、ガラス転移温度−60
゜C以下の重合物(天然ゴム(ガラス転移温度−72°
C)およびポリブタジエンゴム(ガラス転移温度−10
0゜C)からなるゴム成分を含有し、且つ、これに通常
の配合剤および発泡剤(ジニトロソ・ペンタメチレンポ
テトラミンおよび尿素)を加えたものであり、通常のタ
イヤ製造方法にしたがって成型し、加熱・加圧する際、
発泡し独立気泡(図には黒点にて示している。)13を
形成する。
【0026】
【表1】
【0027】第1実施例に用いた発泡ゴム11は、表2
(組成物3)に示すように、発泡率Vs12%で、平均
気泡径24μmの独立気泡を有し、気泡直径30〜20
0μmの独立気泡を単位面積1mm当たり50個を有
している。また、発泡ゴム11の氷上摩耗係数は0.0
37(表面粗さ2.3RMS(μm))であり、通常の
もの(0.01〜0.02)より大きい。トレッド3以
外の構成および製造方法は通常の空気入りラジアルタイ
ヤと同じであり、詳細な説明は省略する。タイヤの性能
は、トレッド発熱温度が59°Cで耐摩耗性能が90、
氷上制動性能が95であり、良好な氷上制動性能を示し
ている。
【0028】
【表2】
【0029】次に、試験タイヤ(タイヤサイズ165S
R03)を7種類(実施例5種、比較例2種)を準備
し、本発明の効果を確認した。詳細は表2に示す。第1
実施例は前述の図1に示すものである。第2〜5実施例
および比較例1、2は、トレッド3に、図1に示すよう
に、トレッド3の全体積の100%の体積を有する発泡
ゴム層10を用いた場合であり、第2〜第5実施例およ
び比較例1、2の発泡ゴム層の発泡ゴムには、それぞれ
表1の組成物4〜7および組成物1、2を用い、発泡剤
の配合量を変えて、発泡ゴムの物性を変えて製造した。
比較例1、2は気泡径30〜200μmの独立気泡数が
単位面積1mm当たり20個未満で表面粗さが十分で
ない場合である。これらの試験タイヤは、前述以外は第
1実施例と同じである。
【0030】これらの試験タイヤの発泡ゴムの性質は、
平均気泡径、発泡率Vs、気泡径30〜200μmの独
立気泡数および氷上摩擦係数(図2)について、上述し
た試験法により測定した。タイヤの氷上摩擦係数は、特
に、温度0゜C付近の湿潤状態において重要であるが、
図2に示すように(図中の番号は組成物の番号を示
す。)、第1〜5実施例に用いた発泡ゴムの組成物3〜
7の氷上摩擦係数は、比較例1、2に用いた組成物1、
2のものに比較して大幅に向上している。
【0031】試験タイヤの性能はトレッド表面の発熱温
度、耐摩耗性能、氷上制動性能について上述した試験法
により試験した。試験結果は表2に示す。これらの結果
から明らかなように、本発明を適用した第1〜第5実施
例は、比較例1、2に比較して、トレッド表面の発熱温
度の上昇もわずかで、発熱耐久性も充分であり、且つ、
耐摩耗性能も充分実用に耐るように確保されている。更
に、氷上制動性能も大幅に向上している。また、氷雪路
面上での駆動性能および操縦性能も充分であった。
【0032】(第6〜8実施例、比較例3〜8)次に、
第6〜8実施例について説明する。第6〜8実施例にお
いては、発泡ゴムが本発明の前記発泡ゴムの特徴(即
ち、トレッドゴムの組成物)を有するとともに、ゴム成
分100重量部に対し低温軟化剤2〜20重量部を含有
する場合で、湿潤氷面において、タイヤの制動性、駆動
性、コーナリング性が改良されることを示す。先ず、ト
レッドに加硫により独立気泡を形成する発泡剤とともに
低温軟化剤を併用すると、トレッドの動的弾性率および
内部損失が調節でき、このため湿潤氷面の性能が向上す
ることを説明する。図3、図4は、それぞれ、トレッド
ゴムの動的弾性率および内部損夫の温度依存性を示す。
図4の実線は発泡剤および低温軟化剤を配合しない通常
のトレッドゴムであり、少量の低温軟化剤を配合したト
レッドゴムはほぼこの実線と同じである。一点鎖線は発
泡剤を配合し独立気泡を有する発泡ゴムからなるトレッ
ドゴム(低温軟化剤を含まない)である。このことか
ら、発泡ゴムからなるトレッドゴムの動的弾性率は下側
にシフトする。
【0033】図4の実線は通常のトレッドゴムであり、
発泡ゴムからなるトレッドゴムはほぼこの実線と同じで
ある。点線は低温軟化剤を配合したトレッドゴム(発泡
剤なし)である。このことから、低温軟化剤を配合した
トレッドゴムは左側(低温側)にシフトする。したがっ
て、矢印Aを付した温度においては、発泡ゴムからなる
トレッドゴムは低温軟化剤配合のトレッドゴムに比較し
て動的弾性率を小さくでき、且つ、内部損失を大きくで
きる。このため、トレッドの湿潤氷面の性能(氷上摩擦
性能)は向上し有利になる。一方、低温軟化剤を配合し
たトレッドゴムは、発泡ゴムからなるトレッドゴムに比
較して動的弾性率が大きくでき、且つ、内部損失が小さ
くできるので、耐摩耗性能に有利になる。以上説明した
ことから、低温軟化剤と発泡剤を併用することにより耐
摩耗性を維持したまま湿潤氷面の性能を向上できる。
【0034】次に、上述した点を発泡ゴムに用いた第6
〜8実施例につき説明する。第6〜8実施例および比較
例3〜8において、トレッドのゴム組成物は、それぞれ
表3に示す組成物8〜16を用いた。組成物8、9は発
泡剤を配合せず、組成物10〜16は発泡剤の配合量を
順次変化させた場合である。また、組成物8、9、1
1、13、15は低温軟化剤の含有量を変化させた場合
であり、組成物10、12、14、16は比較のため
に、低温軟化剤を含有していない場合である。トレッド
以外の構成は第1実施例(図1)と同じである。
【0035】
【表3】
【0036】トレッドゴムの性質は、その発泡率Vs、
温度0°Cにおける硬度、硬度の変化および耐摩擦性に
ついて試験し、また、このトレッドゴムを用いた空気入
りタイヤの性能は温度0°C付近および−20°C付近
の氷上制動性能について上述した試験法によって試験
し、試験結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
【0038】試験結果は表4に示すように、低温軟化剤
を含有する第6〜8実施例は、比較例3〜8に対して硬
度の低下も少なく、また、長期使用時の硬度変化も僅か
であり、耐摩耗性能を実用上十分に維持したまま、氷上
制動性能が大幅に向上している。
【0039】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。耐
摩耗性能および発熱耐久性を損なうことなく、氷雪路面
上における制動性能、駆動性および操縦性等の氷雪性能
を大幅に向上することができるとともに、発泡ゴムに低
温軟化剤を含有させることにより氷上制動性能を更に大
幅に向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る空気入りタイヤの第1実施
例を示す一部断面図である。
【図2】図2は表面粗さと氷上摩擦係数との関係を示す
グラフである。
【図3】図3は温度と動的弾性率との関係を示すグラフ
である。
【図4】図4は温度と内部損失との関係を示すグラフで
ある。
【符号の説明】 1、21・・・空気入りタイヤ 2・・・・・・ケース 2a・・・・・ケースのクラウン部 3・・・・・・トレッド 3a・・・・・トレッドの表部 5・・・・・・ビード部 6・・・・・・カーカス部 7・・・・・・ベルト部 8・・・・・・サイドウォールゴム 9・・・・・・ショルダ部 10・・・・・発泡ゴム層 11・・・・・発泡ゴム 13・・・・・独立気泡
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤのケースと、ケースのクラウン部を
    被覆するトレッドとを備えた空気入りタイヤにおいて、
    トレッドの少なくとも表部側に発砲ゴム層が配置されて
    おり、該発砲ゴム層がゴム成分100重量部に対して低
    温軟化剤を2〜20重量部含有することを特徴とする空
    気入りタイヤ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001039121A (ja) * 1999-07-30 2001-02-13 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
WO2009022665A1 (ja) * 2007-08-10 2009-02-19 Bridgestone Corporation 空気入りタイヤ
JP2019089987A (ja) * 2017-11-16 2019-06-13 Toyo Tire株式会社 タイヤ用ゴム組成物、及びそれを用いた空気入りタイヤ

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