JPH07242085A - Icカードの製造方法及びicカード - Google Patents

Icカードの製造方法及びicカード

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JPH07242085A
JPH07242085A JP6031505A JP3150594A JPH07242085A JP H07242085 A JPH07242085 A JP H07242085A JP 6031505 A JP6031505 A JP 6031505A JP 3150594 A JP3150594 A JP 3150594A JP H07242085 A JPH07242085 A JP H07242085A
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JP
Japan
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exterior material
module
card
exterior
layers
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Application number
JP6031505A
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English (en)
Inventor
Yuji Yamaguchi
裕司 山口
Takeshi Kaminaka
健 上仲
Hajime Maeda
甫 前田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、部品点数を削減して製造工程を簡
略化するとともに、製造時の発生応力を低減することを
目的とするものである。 【構成】 浸漬槽11内に入れられたUV樹脂等の未硬
化の外装材12中に、回路基板1に電子部品2を実装し
てなるモジュール3を浸漬した状態で、外装材12を硬
化させ、この後これらを浸漬槽11から取り出して外装
材12に対して外装加工を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ICカードの製造方
法及びICカードに関し、特に外装材の構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図21は従来のICカードの一例を示す
断面図である。図において、1は回路基板、2は回路基
板1の両面に実装されているIC等の複数個の電子部
品、3は回路基板1及び電子部品2からなるモジュー
ル、4はモジュール3を保持するフレーム、5は回路基
板1の両面に対向するように接着シート6を介してフレ
ーム4に固定され、電子部品2等を保護するパネル、7
はフレーム4及びパネル5からなる外装材である。
【0003】次に、上記のような従来のICカードの組
立手順について図22を用いて説明する。まず、回路基
板1の所定の位置に電子部品2を実装してモジュール3
を組み立てる(ステップS1)。そして、このモジュー
ル3にフレーム4を取り付ける(ステップS2)。一
方、パネル5には、接着シート6を仮付けしておく(ス
テップS3)。これらの後、フレーム4に接着シート6
を介してパネル5を接着する(ステップS4)。この接
着シート6の接着剤が硬化すると、ICカードが完成す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た従来のICカードにおいては、フレーム4に接着シー
ト6を介してパネル5を接着することにより外装材7を
組み立てるようになっているため、部品点数が多く、製
造工程が複雑になるという問題点があった。また、製造
工程途中の発生応力による電子部品2等へのダメージが
生じるという問題点もあった。
【0005】この発明は、上記のような問題点を解決す
ることを課題としてなされたものであり、部品点数を減
らして製造工程を簡略化することができ、また製造時の
発生応力を低減することができるICカードの製造方法
及びICカードを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るI
Cカードの製造方法は、回路基板に電子部品が実装され
てなるモジュールを、浸漬槽内に入れられた未硬化の外
装材中に浸漬し、外装材を硬化させるものである。
【0007】請求項2の発明に係るICカードの製造方
法は、浸漬槽内に配置された支持部材にモジュールを位
置決めして支持させた後、未硬化の外装材を浸漬槽内に
流し込むことにより、モジュールを外装材中に浸漬する
ものである。
【0008】請求項3の発明に係るICカードの製造方
法は、モジュールを未硬化の外装材中に浸漬した後、モ
ジュールを浸漬槽から取り出して外装材を硬化させる作
業を繰り返すことにより、複数の層からなる外装材を形
成するものである。
【0009】請求項4の発明に係るICカードの製造方
法は、外装材が所定の外周形状になるように外装材の硬
化後に外装材に対して外装加工を行うものである。
【0010】請求項5の発明に係るICカードの製造方
法は、モジュールにコネクタを接続しておき、コネクタ
の端子挿入穴に外装材が入り込むのを防止しつつモジュ
ールを未硬化の外装材中に浸漬するものである。
【0011】請求項6の発明に係るICカードの製造方
法は、モジュールにコネクタ電極を接続しておき、コネ
クタ電極にピンを挿入した状態でモジュールを未硬化の
外装材中に浸漬するとともに、外装材の硬化後にピンを
取り除くものである。
【0012】請求項7の発明に係るICカードは、外装
材が所定の条件で硬化する材料からなっており、かつモ
ジュールが外装材内に埋設されているものである。
【0013】請求項8の発明に係るICカードは、外装
材を複数の層で構成し、これら複数の層のうちの少なく
ともいずれか1層を弾性材からなる弾性材層としたもの
である。
【0014】請求項9の発明に係るICカードは、外装
材を複数の層で構成し、これら複数の層のうちの少なく
ともいずれか1層を断熱材からなる断熱材層としたもの
である。
【0015】請求項10の発明に係るICカードは、外
装材を複数の層で構成し、これら複数の層のうちの最内
層を電気絶縁材からなる絶縁材層としたものである。
【0016】請求項11の発明に係るICカードは、外
装材の外周部に導電材からなる外部コーティングを施し
たものである。
【0017】
【作用】請求項1の発明においては、浸漬槽内の未硬化
の外装材中にモジュールを浸漬した後、外装材を硬化さ
せることにより、部品点数を削減し、製造工程を簡略化
するとともに、発生応力を低減する。
【0018】請求項2の発明においては、支持部材によ
りモジュールの位置決めを行い、モジュールの沈み等に
よる位置ずれを防止する。
【0019】請求項3の発明においては、浸漬と硬化と
を繰り返して複数の層からなる外装材を形成することに
より、製造時に電子部品等に加わる力を小さくし、発生
応力を一層低減する。
【0020】請求項4の発明においては、硬化後の外装
材に対して外装加工を行うことにより、外形寸法の安定
性を向上させる。
【0021】請求項5の発明においては、コネクタ付き
のモジュールを未硬化の外装材中に浸漬することによ
り、硬化した外装材にコネクタも埋め込むことができ、
これにより外部のコネクタ端子への接続が可能となる。
【0022】請求項6の発明においては、コネクタ電極
にピンを挿入した状態でコネクタ電極付きのモジュール
を未硬化の外装材中に浸漬するとともに、外装材の硬化
後にピンを取り除くことにより、外装材とコネクタとを
同時に成形する。
【0023】請求項7の発明においては、所定の条件で
硬化する材料からなる外装材内にモジュールを埋設する
ことにより、部品点数を削減し製造工程を簡略化すると
ともに、製造時の発生応力を低減する。
【0024】請求項8の発明においては、外装材を複数
の層で構成し、これら複数の層のうちの少なくともいず
れか1層を弾性材からなる弾性材層とすることにより、
外力を弾性材層で吸収し、電子部品を保護する。
【0025】請求項9の発明においては、外装材を複数
の層で構成し、これら複数の層のうちの少なくともいず
れか1層を断熱材からなる断熱材層とすることにより、
耐熱性を向上させる。
【0026】請求項10の発明においては、外装材を複
数の層で構成し、これら複数の層のうちの最内層を電気
絶縁材からなる絶縁材層とすることにより、電子部品の
端子間のショートを防止する。
【0027】請求項11の発明においては、外装材の外
周部に導電材からなる外部コーティングを施すことによ
り、モジュールの静電耐力を向上させる。
【0028】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.図1はこの発明の実施例1によるICカード
の製造途中の状態を示す断面図であり、図21と同一又
は相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
【0029】図において、11はモジュール3を収容す
る浸漬槽であり、この浸漬槽11は、熱,光等の外部環
境の変化に対して繰り返し使用できる材料、例えばステ
ンレス鋼等の金属材等からなっている。12は浸漬槽1
1に入れられている外装材であり、この外装材12は、
例えば紫外線の照射により硬化するUV樹脂が使用され
ている。また、モジュール3は、この外装材12中に浸
漬されている。
【0030】次に、この実施例1のICカードの製造方
法について図2を用いて説明する。まず、従来例と同様
にモジュール3を組み立て(ステップS1)、浸漬槽1
1内に流し込まれた流動性のある未硬化の外装材12中
にモジュール3を浸漬する(ステップS5)。そして、
外装材12を硬化させた後(ステップS6)、これらを
浸漬槽11から取り出す。
【0031】このとき、外装材12としてUV樹脂を使
用する場合、浸漬槽11の上方に配置した紫外線発光灯
(図示せず)から例えば1000〜2000ルクス程度
の紫外線を一斉に照射することにより、そのUV樹脂を
硬化させることができる。この後、硬化した外装材12
を所定の外周形状に外装加工すれば(ステップS7)、
ICカードが完成する。
【0032】このようなICカードの製造方法では、外
装材12が合成樹脂材の一体成形となるため、部品点数
が減少し、製造工程が簡略化される。また、低応力での
一体成形が可能であり、製造時に電子部品等に生じる応
力が小さくなり、信頼性が向上する。さらに、硬化後に
外周形状を加工するため、外形寸法が安定する。
【0033】実施例2.なお、上記実施例1では金属等
からなる浸漬槽11を用いたが、これに限定されるもの
ではない。例えば、浸漬槽11の材料として、例えば合
成樹脂材等の形状加工が容易な材料を用いることによ
り、浸漬槽11内の外装材12が硬化した後に、これを
浸漬槽11から取り出すことなく、そのまま外装加工を
行うことができ、製造工程がさらに簡略化される。
【0034】実施例3.また、上記実施例1では硬化し
た外装材12に外装加工を施したが、浸漬槽11の内部
形状を予めICカードの外周形状と同じにしておくこと
により、外形寸法の安定性はやや悪くなるが、外装加工
の手間を省くことができる。
【0035】実施例4.ここで、上記実施例1,3の浸
漬槽11の内周面に、硬化した外装材12が付着しにく
い離型性の良い材料を用いる、例えば内周面にポリテト
ラフルオロエチレン等のコーティングを施すことによ
り、浸漬槽11からの取り出しが容易になる。
【0036】さらに、外装材12はUV樹脂に限定され
るものではなく、例えば熱硬化性樹脂など、熱や光など
の外部環境の変化に応じて所定の条件で硬化する他のも
のであってもよい。但し、熱硬化性樹脂を使用する場
合、電子部品2に悪影響が生じない程度の温度で硬化す
るものを選択するのが好ましい。
【0037】実施例5.次に、図3はこの発明の実施例
5によるICカードの製造途中の状態を示す斜視図であ
る。図において、13は実施例1のものより大形の浸漬
槽であり、この浸漬槽13内に入れられた外装材12中
には、複数のモジュール3が同時に浸漬されている。
【0038】このような大形の浸漬槽13を用いてIC
カードを製造する場合、まず浸漬槽13内にその容積に
応じた未硬化の外装材12を流し込み、その外装材12
中に複数のモジュール3を浸漬する。そして、外装材1
2を硬化させた後、これらを浸漬槽13から取り出し、
各モジュール3毎に分割してそれぞれ外装加工を行う。
これにより、ICカードの製造効率が一層向上する。
【0039】実施例6.次に、図4は複数のモジュール
3を連ねた多連モジュール14を示す斜視図であり、例
えば1枚の基板1上にモジュール複数分の電子部品2が
実装されている(図の斜線部分がモジュール1個分)。
このような多連モジュール14を図3のような浸漬槽1
3内の外装材12中に浸漬し、硬化後に図4の破線に沿
って分割することも可能である。
【0040】このような多連モジュール14を用いるこ
とにより、モジュール相互の位置が決まるため、位置精
度が向上する。
【0041】実施例7.次に、図5はこの発明の実施例
7によるICカードの製造途中の状態を示す斜視図であ
り、図3の浸漬槽13内に外装材12をモジュール3毎
に区切るための区切材15を配置したものである。この
ような区切材15を用いることにより、複数のモジュー
ル3を同時に浸漬する場合に、硬化後の外装材12を分
割する手間が省ける。また、浸漬槽13内の区切材15
により区切られたスペースをそれぞれICカードの形状
としておくことにより、硬化後の外装材12に対する外
装加工を省略することもできる。
【0042】実施例8.図6はこの発明の実施例8によ
るICカードの製造途中の状態を示す断面図、図7は図
6の外装材を流し込む前の状態を示す平面図、図8は図
6の外装材を浸漬槽から取り出した状態を示す平面図で
ある。図において、16は浸漬槽11内に互いに平行に
設けられ、モジュール3を所定の位置に位置決めして支
持する支持部材としての一対の固定枠であり、これらの
固定枠16は、例えば図7に示すように、浸漬槽11の
内壁面に設けられた段部(受け部)11a上に載せられ
ている。
【0043】このような固定枠16を用いた場合、硬化
した外装材12を浸漬槽11から取り出した後、図8の
一点鎖線A1,A2に沿う外装加工を行い、次に図8の
二点鎖線B1,B2に沿う外装加工を行う。これによ
り、モジュール3の位置決めをすることができ、モジュ
ール3の沈み等による位置ずれを容易に防止できる。
【0044】実施例9.図9はこの発明の実施例9によ
るICカードの製造途中の状態を示す平面図である。こ
の実施例9では、上記実施例8と同様の固定枠16を使
用し、硬化した外装材12を浸漬槽11(図6)から取
り出した後、一点鎖線C1,C2に沿う外装加工を行
い、次に二点鎖線D1,D2に沿う外装加工を行う。即
ち、固定枠16を切断しないようにモジュール3の基板
部分に加工を行う。このような製造方法によれば、上記
実施例8に比べて基板上の実装可能面積が小さくなるも
のの、残った外装材12を破壊,切取することにより、
固定枠16を取り出して再利用することが可能となる。
【0045】実施例10.次に、図10はこの発明の実
施例10によるICカードの製造途中の状態を示す断面
図である。図において、17は浸漬槽11内に互いに平
行に設けられ、モジュール3を所定の位置に位置決めし
て支持する支持部材としての一対の固定台であり、これ
らの固定台17は、例えば浸漬槽11の底部に設けられ
た嵌合穴11bに嵌合させることにより立設されてい
る。
【0046】このような固定台17を用いた場合、硬化
した外装材12を浸漬槽11から取り出した後、固定台
17を含めて外装加工を行う。これにより、モジュール
3の位置決めをすることができ、モジュール3の沈みや
ずれを容易に防止できる。
【0047】実施例11.なお、上記実施例10では固
定台17ごと外装加工を行う例を示したが、上記実施例
9と同様に、基板1の一部を切断するような外装加工を
行ってもよく、これにより固定台17を再利用すること
が可能となる。
【0048】ここで、上記実施例8〜11のうち、固定
枠16及び固定台17を含めた外装加工を行う実施例
8,10では、加工の容易な樹脂材、例えば外装材12
と同様の樹脂材などを使用するのが好ましい。また、実
施例9,11では、固定枠16及び固定台17の再利用
が可能なため、耐久性のあるステンレス鋼等の金属材を
使用するのが好ましい。
【0049】実施例12.次に、図11はこの発明の実
施例12によるICカードの製造途中の状態を示す断面
図である。図において、18は基板1の端部に接続され
ているコネクタである。
【0050】この実施例12では、コネクタ18付きの
モジュール3を外装材12中に浸漬する。そして、外装
材12の硬化後、これを浸漬槽11から取り出し、コネ
クタ18が外部に露出するように外装加工を行う。
【0051】このようにして製造されたICカードで
は、コネクタ18が外部に設けられているので、外部装
置のコネクタ端子(図示せず)への接続が可能となる。
但し、コネクタ18の端子挿入穴内に外装材12が流入
して硬化してしまうと、コネクタ端子への接続が不可能
となるため、上記端子挿入穴内の外装材12を取り除く
か又は流入を防止する手段を用いる必要がある。
【0052】実施例13.これに対して、図12に示す
実施例13では、縦形の浸漬槽19を用い、コネクタ1
8の先端部が突出するようにモジュール3を外装材12
中に立てて浸漬する。これにより、上記実施例12と同
様にICカードのコネクタ端子への接続が可能となるの
は勿論、コネクタ18の端子挿入穴が外装材12により
塞がれるのが防止される。
【0053】実施例14.また、上記実施例13のよう
なコネクタ18付きのICカードを複数製造する場合、
図13に示すように、浸漬槽19よりも底面積の広い浸
漬槽20を用い、複数のモジュール3を外装材12中に
それぞれ立てて同時に浸漬すればよく、生産性が向上す
る。このとき、各モジュール3間に、上記実施例7の区
切材15と同様の役割を果たす分離シート21を配置し
ておくことにより、外装材12が硬化した後の分割が容
易である。このような分割シート21の材料としては、
例えばポリエチレンフィルムにポリテトラフルオロエチ
レン等の離型処理を施したものが適している。
【0054】実施例15.なお、上記実施例13,14
ではコネクタ18の先端部を予め露出させた状態でモジ
ュール3を外装材12中に浸漬することによりコネクタ
18の端子挿入穴が塞がれるのを防止したが、これに限
定されるものではなく、例えば図14に示すように、コ
ネクタ18の先端部に流入防止蓋21を取り付けてもよ
く、外装材12の硬化後に流入防止蓋21を取り外すこ
とにより、端子挿入穴が確保される。
【0055】実施例16.また、図15はこの発明の実
施例16によるICカードの製造途中の状態を示す要部
断面図である。図において、22は浸漬槽19の底部に
上方へ向けて突出して設けられている複数のピン、23
は基板1の端部に接続されているコネクタ電極であり、
このコネクタ電極23には、ピン22が挿入されてい
る。
【0056】この実施例16のICカードの製造方法で
は、まずコネクタ電極23が接続された基板1を浸漬槽
19内にセットする。このとき、ピン22をコネクタ電
極23に挿入する。この状態で、未硬化の外装材12を
浸漬槽19内に入れる。そして、外装材12が硬化した
らこれを浸漬槽19から取り出し、外装加工を行う。こ
のとき、外装加工によりコネクタを同時に形成する。
【0057】このような製造方法によれば、コネクタを
同時に作ることができるので、生産性が向上する。ま
た、浸漬槽19に端子挿入穴を形成するためのピン22
を設けたので、端子挿入穴が塞がれることはなく、かつ
モジュール3の位置決めを容易に行える。
【0058】実施例17.さらに、図16に示すよう
に、モジュール3を水平に浸漬槽11内の外装材12中
に浸漬する場合にも、コネクタ18のみを浸漬槽11外
に配置することにより、端子挿入穴が塞がれるのを防止
できる。
【0059】実施例18.次に、図17はこの発明の実
施例18によるICカードの製造途中の状態を示す断面
図、図18は図17の後段の状態を示す断面図である。
図において、24ないし27はモジュール3の外周部を
覆っている第1ないし第4の合成樹脂材層であり、これ
らの合成樹脂材層24〜27により外装材28が構成さ
れている。
【0060】このようなICカードを製造する場合、ま
ず未硬化の合成樹脂材が入った浸漬槽中にモジュール3
を浸漬して取り出し、外周部に付着した合成樹脂材を硬
化させる。これにより、第1の合成樹脂材層(最内層)
24が形成される。この後、上記の作業を繰り返し、第
2ないし第4の合成樹脂材層25〜27を順次形成して
いく。そして、図17に示すように第4の合成樹脂材層
(最外層)27が形成されたら、図18に示すように、
ICカードの外周形状となるように外装加工を行う。
【0061】この実施例18のICカードの製造方法に
よれば、従来例のものに比べて部品点数が減少し、製造
工程が簡略化される。また、第4の合成樹脂材層27の
硬化後に外装加工を行うため、外形寸法が安定する。さ
らに、浸漬による薄いコーティングを繰り返して第1な
いし第4の合成樹脂材層24〜27を形成するため、電
子部品2等にかかる機械的な外力は小さく、製造時に電
子部品2等に生じる応力は、上記各実施例の方法に比べ
ても一層低減される。
【0062】なお、上記実施例18では合成樹脂材層を
4層としたが、層数はこれに限定されるものではない。
また、外装材28を構成する各層の材料は合成樹脂材に
限定されるものではなく、さらに少なくとも一層を異な
る材料で構成してもよい。但し、硬化方法が同じの同種
の材料で各層を構成した方が工程的には簡単である。
【0063】実施例19.例えば、図17及び図18の
第1の合成樹脂材層24の代わりにゴム材等の弾性を有
する材料の層を設けてもよく、この弾性材層により外部
からの力が吸収され、モジュール3に生じる応力が小さ
くなる。このような弾性材層は、最内層以外の層に設け
ることも可能である。
【0064】実施例20.また、外装材を構成する複数
の層のうちの少なくともいずれか1層を断熱材からなる
断熱材層としてもよく、これにより外部からの熱がモジ
ュールに伝わるのが防止され、モジュールの熱応力が低
減され、耐熱性が向上する。
【0065】実施例21.さらに、外装材を構成する複
数の層のうちの最内層を電気絶縁材からなる絶縁材層と
してもよく、これにより電子部品の端子間のショートを
防止することができる。
【0066】実施例22.次に、図19はこの発明の実
施例22によるICカードの断面図であり、図18のI
Cカードの外周部に外部コーティング29を設けたもの
である。上記実施例18の方法では、多層コーティング
の加工による歪みや段差がカード表面に生じる恐れがあ
るが、この実施例22のような外部コーティング29を
施すことにより、ICカードの表面状態を良好にするこ
とができる。
【0067】上記の外部コーティング29の材料は、表
面状態を良くするという点からは特に限定されないが、
例えばアクリル系のコーティング材など、厚み調整が可
能で、できるだけ薄く形成できるものが好ましい。ま
た、コーティング方法としては、例えば浸漬槽への浸漬
によるコーティングやラベルシールの貼付などが可能で
ある。
【0068】実施例23.さらに、上記実施例22の外
部コーティング29の材料として、例えば導電材を使用
することにより、モジュール3の静電耐力を向上させる
ことができ、特に効果的である。
【0069】実施例24.次に、図20はこの発明の実
施例24によるICカードの製造途中の状態を示す断面
図である。図において、30はモジュール3の外周部を
覆うUV樹脂からなる第1層、31は第1層30の外周
部を覆う熱硬化性樹脂フェノールからなる第2層、32
は第2層31の外周部を覆うエポキシ樹脂からなる第3
層、33は第1〜第3層30〜32からなる外装材であ
る。
【0070】この実施例24では、まず上記実施例18
と同様の方法でモジュール3の外周部に第1層30及び
第2層31を形成する。この後、図20に示すように、
ICカードの外周形状と同じ内部形状を持つ浸漬槽11
内のエポキシ樹脂中にモジュール3を浸漬する。そし
て、モジュール3が浸漬された状態でエポキシ樹脂を硬
化させ、第3層32を形成し、これらを浸漬層11から
取り出す。
【0071】このように、ICカード形状の浸漬槽11
を用いて最外層である第3層32を形成することによ
り、上記実施例18と同様の効果に加えて、外装加工を
省略することができ、製造工程が簡略化される。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明の
ICカードの製造方法は、回路基板に電子部品が実装さ
れてなるモジュールを、浸漬槽内に入れられた未硬化の
外装材中に浸漬し、外装材を硬化させるようにしたの
で、部品点数を削減して製造工程を簡略化することがで
きるとともに、製造時に電子部品等にかかる外力を小さ
くして発生応力を低減することができるなどの効果を奏
する。
【0073】請求項2の発明のICカードの製造方法
は、浸漬槽内に配置された支持部材にモジュールを位置
決め固定した後、未硬化の外装材を浸漬槽内に流し込む
ことにより、モジュールを外装材中に浸漬するようにし
たので、上記請求項1の発明と同様の効果に加えて、モ
ジュールの位置ずれを防止して品質を向上させることが
できるという効果を奏する。
【0074】請求項3の発明のICカードの製造方法
は、モジュールを未硬化の外装材中に浸漬した後、モジ
ュールを浸漬槽から取り出して外装材を硬化させる作業
を繰り返すことにより、複数の層からなる外装材を形成
するようにしたので、上記請求項1の発明と同様の効果
に加えて、製造時に電子部品等に生じる応力を一層低減
することができるという効果を奏する。
【0075】請求項4の発明のICカードの製造方法
は、外装材が所定の外周形状になるように外装材の硬化
後に外装材に対して外装加工を行うようにしたので、上
記請求項1の発明と同様の効果に加えて、外形寸法の安
定性を向上させることができるという効果を奏する。
【0076】請求項5の発明のICカードの製造方法
は、モジュールにコネクタを接続しておき、コネクタの
端子挿入穴に外装材が入り込むのを防止しつつモジュー
ルを未硬化の外装材中に浸漬するようにしたので、上記
請求項1の発明と同様の効果に加えて、硬化した外装材
にコネクタも埋め込むことができ、これにより外部のコ
ネクタ端子への接続を可能とすることができるという効
果を奏する。
【0077】請求項6の発明のICカードの製造方法
は、モジュールにコネクタ電極を接続しておき、コネク
タ電極にピンを挿入した状態でモジュールを未硬化の外
装材中に浸漬するとともに、外装材の硬化後にピンを取
り除くようにしたので、上記請求項1の発明と同様の効
果に加えて、外部のコネクタ端子への接続を可能とする
ことができるとともに、外装材とコネクタとを同時に成
形することができるなどの効果を奏する。
【0078】請求項7の発明のICカードは、外装材が
所定の条件で硬化する材料からなっており、モジュール
が外装材内に埋設されているので、部品点数を削減して
製造工程を簡略化することができるとともに、製造時に
電子部品等にかかる外力を小さくして発生応力を低減す
ることができるなどの効果を奏する。
【0079】請求項8の発明のICカードは、外装材を
複数の層で構成し、これら複数の層のうちの少なくとも
いずれか1層を弾性材からなる弾性材層としたので、上
記請求項7の発明と同様の効果に加えて、外力を弾性材
層で吸収し、電子部品を保護することができるという効
果を奏する。
【0080】請求項9の発明のICカードは、外装材を
複数の層で構成し、これら複数の層のうちの少なくとも
いずれか1層を断熱材からなる断熱材層としたので、上
記請求項7の発明と同様の効果に加えて、耐熱性を向上
させることができるという効果を奏する。
【0081】請求項10の発明のICカードは、外装材
を複数の層で構成し、これら複数の層のうちの最内層を
電気絶縁材からなる絶縁材層としたので、上記請求項7
の発明と同様の効果に加えて、電子部品の端子間のショ
ートを防止することができ、信頼性を向上させることが
できるという効果を奏する。
【0082】請求項11の発明のICカードは、外装材
の外周部に導電材からなる外部コーティングを施したの
で、上記請求項7の発明と同様の効果に加えて、モジュ
ールの静電耐力を向上させることができるという効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1によるICカードの製造途
中の状態を示す断面図である。
【図2】図1のICカードの製造工程を示す概略の工程
図である。
【図3】この発明の実施例5によるICカードの製造途
中の状態を示す斜視図である。
【図4】多連モジュールの一例を示す斜視図である。
【図5】この発明の実施例7によるICカードの製造途
中の状態を示す斜視図である。
【図6】この発明の実施例8によるICカードの製造途
中の状態を示す断面図である。
【図7】図6の外装材を流し込む前の状態を示す平面図
である。
【図8】図6の外装材を浸漬槽から取り出した状態を示
す平面図である。
【図9】この発明の実施例9によるICカードの製造途
中の状態を示す平面図である。
【図10】この発明の実施例10によるICカードの製
造途中の状態を示す断面図である。
【図11】この発明の実施例12によるICカードの製
造途中の状態を示す断面図である。
【図12】この発明の実施例13によるICカードの製
造途中の状態を示す断面図である。
【図13】この発明の実施例14によるICカードの製
造途中の状態を示す断面図である。
【図14】この発明の実施例15によるICカードの製
造途中の状態を示す断面図である。
【図15】この発明の実施例16によるICカードの製
造途中の状態を示す要部断面図である。
【図16】この発明の実施例実施例17によるICカー
ドの製造途中の状態を示す斜視図である。
【図17】この発明の実施例18によるICカードの製
造途中の状態を示す断面図である。
【図18】図17の後段の状態を示す断面図である。
【図19】この発明の実施例22によるICカードの断
面図である。
【図20】この発明の実施例24によるICカードの製
造途中の状態を示す断面図である。
【図21】従来のICカードの一例を示す断面図であ
る。
【図22】図21のICカードの組立手順を示す概略の
工程図である。
【符号の説明】
1 回路基板 2 電子部品 3 モジュール 11 浸漬槽 12 外装材 13 浸漬槽 16 固定枠(支持部材) 17 固定台(支持部材) 18 コネクタ 19 浸漬槽 20 浸漬槽 22 ピン 23 コネクタ電極 28 外装材 29 外部コーティング 33 外装材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回路基板に電子部品が実装されてなるモ
    ジュールを、浸漬槽内に入れられた未硬化の外装材中に
    浸漬し、上記外装材を硬化させることを特徴とするIC
    カードの製造方法。
  2. 【請求項2】 浸漬槽内に配置された支持部材にモジュ
    ールを位置決めして支持させた後、未硬化の外装材を浸
    漬槽内に流し込むことにより、上記モジュールを上記外
    装材中に浸漬することを特徴とする請求項1記載のIC
    カードの製造方法。
  3. 【請求項3】 モジュールを未硬化の外装材中に浸漬し
    た後、上記モジュールを浸漬槽から取り出して上記外装
    材を硬化させる作業を繰り返すことにより、複数の層か
    らなる外装材を形成することを特徴とする請求項1記載
    のICカードの製造方法。
  4. 【請求項4】 外装材が所定の外周形状になるように上
    記外装材の硬化後に上記外装材に対して外装加工を行う
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載のICカードの製造方法。
  5. 【請求項5】 モジュールにコネクタを接続しておき、
    上記コネクタの端子挿入穴に外装材が入り込むのを防止
    しつつ上記モジュールを未硬化の外装材中に浸漬するこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載のICカードの製造方法。
  6. 【請求項6】 モジュールにコネクタ電極を接続してお
    き、上記コネクタ電極にピンを挿入した状態で上記モジ
    ュールを未硬化の外装材中に浸漬するとともに、上記外
    装材の硬化後に上記ピンを取り除くことを特徴とする請
    求項1ないし請求項4のいずれかに記載のICカードの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 所定の条件で硬化する材料からなる外装
    材と、この外装材内に埋設されており、回路基板に電子
    部品が実装されてなるモジュールとを備えていることを
    特徴とするICカード。
  8. 【請求項8】 外装材が複数の層により構成されてお
    り、上記複数の層のうちの少なくともいずれか1層が弾
    性材からなる弾性材層であることを特徴とする請求項7
    記載のICカード。
  9. 【請求項9】 外装材が複数の層により構成されてお
    り、上記複数の層のうちの少なくともいずれか1層が断
    熱材からなる断熱材層であることを特徴とする請求項7
    又は請求項8記載のICカード。
  10. 【請求項10】 外装材が複数の層により構成されてお
    り、上記複数の層のうちの最内層が電気絶縁材からなる
    絶縁材層であることを特徴とする請求項7ないし請求項
    9のいずれかに記載のICカード。
  11. 【請求項11】 外装材の外周部に導電材からなる外部
    コーティングが施されていることを特徴とする請求項7
    ないし請求項10のいずれかに記載のICカード。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007184507A (ja) * 2006-01-10 2007-07-19 Furukawa Electric Co Ltd:The 回路モジュール及びその製造方法並びに電気接続箱
CN100375586C (zh) * 2002-12-17 2008-03-12 乐金电子(天津)电器有限公司 印刷电路板的镀膜构造
JP2008538855A (ja) * 2005-02-03 2008-11-06 ハリス コーポレイション 熱感受性回路素子を有するフレックス回路を密封するための方法及び装置
WO2009069236A1 (ja) * 2007-11-30 2009-06-04 Panasonic Corporation 回路基板モジュールおよび電子機器

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