JPH07241965A - 積層構造物 - Google Patents

積層構造物

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JPH07241965A JP6235456A JP23545694A JPH07241965A JP H07241965 A JPH07241965 A JP H07241965A JP 6235456 A JP6235456 A JP 6235456A JP 23545694 A JP23545694 A JP 23545694A JP H07241965 A JPH07241965 A JP H07241965A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容易に剥離することができる包装用プラスチ
ックフィルムまたはシートに、接着剤の助けを借りず
に、ポリプロピレン基板を結合させてなる積層構造物を
提供する。 【構成】 （ｉ）エチレン系重合体１０〜４５重量％、
（ii) ブテン−１重合体５０〜８５重量％、および（ii
i)プロピレン重合体３〜１５重量％を含有する混合物か
らなる重合体混和物から製造されたフィルムまたはシー
トに、例えば押出貼合せにより、ポリプロピレン基板を
結合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は可剥性シートを形成する
ことができるヒートシール可能な包装用フイルムまたは
シートにポリブロピレン基板を結合させてなる積層物に
関するものである。
【０００２】このシールは、このような種類の２枚のフ
イルムまたはシートの間で、あるはこのような種類の１
枚のフイルムまたはシートと包装用プロピレンフイルム
またはシートとの間で、接着剤を必要とせずに達成する
ことができる。
【０００３】可剥性シールとは、ヒートシールまたはイ
ンパルスヒートシールによって２のフイルムまたはシー
トの間に生ずるシールすなわち接着部であると定義され
ており、このようにして形成された接着部は２枚のフイ
ルムまたはシートの当初の接着面において引張力の作用
により開くことができ、この際接着部を作るのに使用し
た２枚のフイルムまたはシートの材料にもぎ取りまたは
引裂きが起らないという特性を有する。
【０００４】本発明の目的のためには、可剥性シール
は、物品の使用者が包装を開くような時まで、貯蔵およ
び輸送中に包装の全体および密封性を維持できるのに充
分な機械的抵抗性を有していることが必要である。また
可剥性シールの機械的抵抗性は接着部を容易に手で開く
ことができる、すなわち補助器具を使用せずに開くこと
ができるのに充分な低い値であることが必要である。
【０００５】
【従来の技術】従来、多くの種々の熱可塑性材料が可剥
性シールを形成することができるフイルムの製造に使用
されてきた。例えば、米国特許第4,189,519 号明細書は
(1)80〜96重量％のエチレンと４〜20重量％のエチレン
系不飽和エステルとの共重合体50〜90重量％と、(2)結
晶性アイソタクチックポリブチレン10〜50重量％とから
なる可剥性ヒートシールを製造するための混和物を開示
している。この混和物のフイルムは、可剥性シールを形
成することができるが、少量成分としてポリブチレンを
含有している。この混和物のフイルムは高密度ポリエチ
レン(HDPE)には接着剤を使用しなくても結合するが、ポ
リプロピレンには接着剤を使用しないと結合しない。
【０００６】米国特許第3,900,534 号明細書は良好なヒ
ートシール特性および良好な光学特性を有する収縮性熱
可塑性フイルムを開示しているが、可剥性シールフイル
ムの必要性については言及していない。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、容易
に剥離することができる包装用プラスチックフィルムま
たはシートに接着剤の助けを借りずに、ポリプロピレン
を結合させてなる積層構造物を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明においては、ヒー
トシール強度および可剥性シール特性を包含する包装用
フイルムまたはシートのいくつかの性質は、エチレン系
重合体と高含有量のブテン−１重合体とプロピレン重合
体との混和物からフイルムまたはシートを製造すること
により改善できることができ、かかるフイルムまたはシ
ートを、例えば押出貼合せにより、ポリプロピレン基板
に結合させることができることを見い出した。
【０００９】本発明は、（ｉ）エチレン系重合体10〜45
重量％、（ii）ブテン−１重合体50〜85重量％、および
（iii ）プロピレン重合体３〜15重量％を含有する混合
物からなる重合体混和物から製造されたフィルムまたは
シートに、ポリプロピレン基板を結合させてなることを
特徴とする積層構造物を提供する。
【００１０】ここに、「重合体」とは、ホモポリマーお
よび共重合体の両方を意味する。また、フイルムについ
てのみ言及している場合にも、同様にシートも形成でき
る点に留意する必要がある。
【００１１】好ましい混和物は25〜45重量％の (ｉ) 、
50〜70重量％の (ii) および５〜10重量％の (iii ) を
含有する混和物であり、特に好ましい混和物は約25重量
％の(ｉ) 、約70重量％の (ii) および約５重量％の（i
ii ）を含有する。
【００１２】エチレン系重合体（ｉ）は線状低密度ポリ
エチレン(LLDPE) 、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度
ポリエチレン(MDPE)、エチレン酢酸ビニル重合体(EVA)
、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA) または
高密度ポリエチレン(HDPE)であるのが好ましく、LDPEま
たはEVA であるのが最も好ましい。
【００１３】ブテン−１重合体 (ii) はポリブテン−１
であるのが好ましい。プロピレン重合体 (iii ) は上述
の混合物の加工性を改善する作用を行い、ポリプロピレ
ンであるのが好ましい。
【００１４】本発明の積層構造物に使用される重合体混
和物は、流延法またはインフレーション法によって延伸
フイルムまたは無延伸フイルムに形成することができ
る。二軸延伸フイルムまたはシートはチューブを押出
し、フラットシートまたはフラットフイルムを生成する
ようにスリットすることにより製造することができる。
フイルムは製造後に予め設定した温度、圧力および保圧
時間において封止用ジョーによりヒートシールすること
ができる。シール強度はインストロン引張試験機によっ
て25.4cm／分 (10′′／分) のクロスヘッド速度で試験
する。2.54cm（１インチ）幅のストリップにおける最大
強さを剥離性シール強さと呼ぶ。
【００１５】このような製造技術はフイルムに適用され
るが、本発明において使用される重合体混和物は連続シ
ートを形成するのに使用することができる。ここにフイ
ルムとは厚さが比較的薄く、最大厚さが0.025mm (0.010
インチ) の成形されたプラスチックを意味する。またシ
ートとは厚さが0.025mm (0.010インチ) より大きい成形
されたプラスチックを意味する。
【００１６】本発明において、重合体混和物から製造さ
れたフイルムまたはシートは可剥性シール層を提供し、
これは高含有量のポリブテン−１とポリプロピレンとポ
リエチレンまたはEVA との混合物であってポリプロピレ
ン基板上に被覆または貼合せることができるものから構
成するのが好ましい。従って、積層構造物は２枚の別個
のフイルムを作り、次いでこれらのフイルムを貼合せる
ことによって製造することができる。積層構造物は、イ
ンフレーション法（円形ダイを使用する溶融押出法）ま
たは流延法（フラットダイを使用する溶融押出法）によ
って製造した２枚の別個のフイルムから製造することが
できる。
【００１７】熱可塑性樹脂の場合には、フラットダイま
たはスロットダイを使用することにより，フラットダイ
を使用する溶融押出（流延）を行うことができる。押出
プロセスはスクリューまたは送気管によって押出機内に
連続的に供給できる形態の重合体を使用して始める。あ
る場合には、重合体と可塑剤、滑剤、安定剤および着色
剤のような物質とを、例えば、バンバリーミキサによっ
て組合せる。生成する混合物をロッド形ダイから押出
し、切断してペレットにする。
【００１８】ペレットにした重合体をスクリューコンベ
ヤによってスクリュー押出機の端部に供給し、加熱し、
回転らせんスクリューによってシリンダ内で粘稠な流体
にする。ダイから出てくるシートは温度を制御した冷却
ロール上で急冷する。出来上ったシートは、二軸延伸に
おける連続幅出操作によって、二方向に延伸することが
できる。
【００１９】
【実施例】次に本発明を実施例について説明する。実施例１ メルトインデックス約２g/10分 (ASTM法D1238 条件Ｅ）
で密度約0.910g/cm3のポリブテン−１（商品名「PB824
0」、シェル社製) と、 EVA (商品名「UE632 」、 USI
社製) および／またはポリプロピレン (商品名「PP582
0」、シェル社製)とを、タンブルミキサ内で乾式混和し
た。生成した混和物を、約 216℃(420°Ｆ) のダイ温度
において、それぞれフラットダイを使用して厚さ約50μ
m(２ミル）のフイルムに押出した。可剥性シール強度を
試験した。これらのフイルムを面対面で接触させて280k
Pa(40psi) の圧力および 0.5秒の保圧時間で一体に貼合
せた。このフイルムを冷却した後、単位幅2.54cm（１イ
ンチ）のストリップをこのフイルムからその幅を横切る
複数個の位置で切断した。種々のフイルムに関する物理
的特性を次表に示す。次表において％は重量％である。
【００２０】
【表１】
【００２１】上述の表から明らかなように、４種の異な
る混和組成物を116, 121, 127, 132および 138℃のシー
ル温度においてシール強度(g/2.54cm)について試験し
た。満足できる可剥性シール値は300g/2.54 cm以上であ
る。組成物No.２およびNo.４は約 130℃において300g/
2.54cm より大きいシール強度を示した。組成物No.１お
よびNo.３(PB 70％) は約120 ℃および 116℃のそれぞ
れにおいて300g/2.54cmより大きいシール強度を示し
た。可剥性シール強度は PB 70％の場合には PB 50％の
場合より著しく低いシール温度において許容できる値で
あった。
【００２２】
【発明の効果】要するに、驚くべきことには、特定の割
合のプロピレン重合体とポリブテン−１重合体とエチレ
ン系重合体とからなる重合体混和物から製造されたフィ
ルムは、良好な可剥性シール強度および良好な加工性を
有し、かつ接着剤によって結合させる必要なしに押出貼
合せによりポリプロピレン基板に結合させて積層構造物
にすることができることが分った。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 （ｉ）エチレン系重合体10〜45重量％、
    （ii）ブテン−１重合体50〜85重量％、および（iii ）
    プロピレン重合体３〜15重量％を含有する混合物からな
    る重合体混和物から製造されたフイルムまたはシート
    に、ポリプロピレン基板を結合させてなることを特徴と
    する積層構造物。
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