JPH06344436A - 低温シール性を有する直線カット性包装材 - Google Patents

低温シール性を有する直線カット性包装材

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JPH06344436A
JPH06344436A JP5158146A JP15814693A JPH06344436A JP H06344436 A JPH06344436 A JP H06344436A JP 5158146 A JP5158146 A JP 5158146A JP 15814693 A JP15814693 A JP 15814693A JP H06344436 A JPH06344436 A JP H06344436A
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JP
Japan
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film
packaging material
resin
low temperature
melting point
Prior art date
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Pending
Application number
JP5158146A
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English (en)
Inventor
Hoko Takahashi
奉孝 高橋
Isamu Ogasawara
勇 小笠原
Shinichi Yashichibashi
信一 八七橋
Tetsuo Koe
徹男 向江
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手で容易に直線的にカットでき、カット性テ
ープ、袋、カップ、チューブ、スタンディングバッグ、
トレイ等として使用しうる低温シール性を有する直線カ
ット性フィルムを開発する。 【構成】 結晶性熱可塑性樹脂と該結晶性熱可塑性樹脂
より低融点の重合体を配合した樹脂組成物からなるフィ
ルムを一軸圧延することによって得られる、赤外二色法
により測定した縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向の
配向度比が5以上である単層フィルム、あるいは該単層
フィルム層とバリヤー性樹脂フィルム層を含む積層体か
らなることを特徴とする低温シール性を有する直線カッ
ト性包装材により目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低温シール性を有する直
線カット性包装材に関し、更に詳しくは低温ヒートシー
ル性を有すると共に、手で容易に直線的にカットでき、
カット性テープ、包装材等として使用しうる単層フィル
ムあるいは積層フィルムからなる低温シール性を有する
直線カット性包装材に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、手切れ性の良好なフィルムとして一
軸または二軸延伸フィルムが使用されているが十分な直
線カット性を有しておらず、カット線が斜めに走るとい
う欠点を有している。このようなフィルムを使用した液
体調味料、スープ、レトルト食品等の包装袋において
も、カット時にフィルムに無理な力が加わると、切口か
ら内容物が思わぬ方向に飛び出して、手や衣服を汚すな
どの不具合が生じるという問題がある。また、このよう
な包装袋にはヒートシール線と平行に開封用の切れ目
(実開昭57ー80462号公報)やノッチ(実開昭5
8ー169044号公報、実開昭58ー156656号
公報)を設けたものが採用されているが、やはり直線的
カット性に乏しい。
【0003】また、上記のような一軸または二軸延伸フ
ィルムは未延伸フィルムに比較して分子配向されている
ためにヒートシール性が著しく劣るので、実際に包装材
として使用するに当たっては、低温ヒートシール性を付
与するために、低融点の未延伸フィルムをドライラミし
たり、合成ゴムエマルジョンなどをフィルム表面に塗付
したりする必要があり、ドライラミや塗付の工程が増え
て煩雑になると共に、コストアップになる問題があっ
た。従来、手切れ性が良好で十分な直線カット性を有す
る上に、それ自体低温でヒートシールができるのでシー
ラント材としても使用できるような包装材の開発が強く
要望されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フィ
ルム自体が低温ヒートシール性を有すると共に、手で容
易に直線的にカットでき、カット性テープ、包装材等と
して使用しうる単層フィルムあるいは積層フィルムから
なる低温シール性を有する直線カット性を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明者らは上記問題を解決す
るために鋭意研究した結果、ベースとなる結晶性熱可塑
性樹脂より低融点を有する樹脂を配合し、そのフィルム
を一軸圧延することによって得られる特定のフィルムを
用いることにより問題を解決できることを見い出し、本
発明を成すに至った。
【0006】すなわち、本発明の請求項1の発明は、結
晶性熱可塑性樹脂と該結晶性熱可塑性樹脂より低融点の
重合体を配合した樹脂組成物からなるフィルムを一軸圧
延することによって得られる、赤外二色法により測定し
た縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向の配向度比が5
以上である単層フィルム、あるいは該単層フィルム層と
バリヤー性樹脂フィルム層を含む積層体からなることを
特徴とする低温シール性を有する直線カット性包装材で
ある。
【0007】本発明の請求項2の発明は、直線カット性
(X)が、0.8≦X≦1.2の範囲にあることを特徴
とする請求項1に記載の低温シール性を有する直線カッ
ト性包装材である。
【0008】以下本発明を詳細に説明する。本発明に用
いられる結晶性熱可塑性樹脂としては、高・中密度ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブテンー1、ポリー4
ーメチルーペンテンー1、ポリヘキセンー1等のα・オ
レフィンの単独重合体あるいはその相互共重合体などの
ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、エチレンー酢酸
ビニル共重合体ケン化物、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビ
ニルアルコール系樹脂、ポリアセタール樹脂等及びそれ
らの混合物が挙げられる。
【0009】本発明に用いられる結晶性熱可塑性樹脂よ
り低融点の重合体としては、好ましくは該結晶性熱可塑
性樹脂より約10℃以上低い融点を有する重合体であ
る。
【0010】本発明の低融点の重合体としては、例え
ば、エチレンープロピレン共重合体ゴム、エチレンープ
ロピレンージエン共重合体ゴムなどのオレフィン系ゴ
ム;高圧ラジカル法低密度ポリエチレン;プロピレン−
エチレンランダム共重合体、密度0.85〜0.91g
/cm3 未満のエチレン−α−オレフィン共重合体(超
低密度ポリエチレン)、直鎖状低密度ポリエチレンなど
のα−オレフィンの相互共重合体;エチレンーアクリル
酸共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体などのエ
チレンーα, βー不飽和カルボン酸共重合体;エチレン
ーアクリル酸エチル共重合体、エチレンーメタクリル酸
グリシジル共重合体、エチレンーアクリル酸ーアクリル
酸エチル共重合体、エチレンーメタクリル酸グリシジル
ーアクリル酸エチル共重合体などのエチレンーα, βー
不飽和カルボン酸エステル共重合体;それらの金属塩
(アイオノマー)、アミド、イミド等のエチレンーα,
βーカルボン酸またはその誘導体との共重合体;エチレ
ンー酢酸ビニル共重合体、エチレンー酢酸ビニルーアク
リル酸エチル共重合体などのエチレンービニルエステル
共重合体;酸変性ポリエチレン(MAnPE)、酸変性
ポリプロピレン(MAnPP)等の酸変性ポリオレフィ
ン;ポリエステル系共重合体;ポリアミド系共重合体な
どが挙げられる。
【0011】本発明の樹脂組成物の組み合わせの具体的
な例としては、ベースとなる結晶性熱可塑性樹脂がポリ
アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニリデ
ン系樹脂、エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポ
リ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリ
アセタール樹脂等の場合においては、低融点の重合体と
して無水マレイン酸などによる変性ポリオレフィン、エ
チレンーα, βーカルボン酸またはその誘導体との共重
合体、エチレンービニルエステル共重合体等のポリオレ
フィン系の低融点の重合体を用いることができる。
【0012】本発明に用いられる低融点重合体の分子量
は特に限定されるものではなく、モノマーが数分子重合
したオリゴマーから、ワックス状のもの、あるいは分子
量数万、数十万あるいはそれ以上のものでも使用するこ
とができる。
【0013】本発明に用いられる低融点の重合体とベー
スとなる結晶性熱可塑性樹脂の配合割合は、該低融点の
重合体が5〜50重量%、好ましくは10〜45重量
%、さらに好ましくは15〜40重量%である。5重量
%以下であると低温ヒートシール性の改良効果がなく、
50重量%以上であると圧延ロールにベタツキが発生し
て安定に圧延ができなくなる。
【0014】 本発明に用いられ
るバリヤー性樹脂とは、エチレン−酢酸ビニル共重合体
のケン化物、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が挙
げられる。
【0015】本発明の低温シール性を有する直線カット
性包装材とは、結晶性熱可塑性樹脂と該結晶性熱可塑性
樹脂より低融点の重合体を配合した樹脂組成物(以下、
CRと略す)から成るフィルムを一軸圧延することによ
って得られる、赤外二色法により測定した縦軸(MD)
方向と横軸(TD)方向の配向度比が5以上である単層
フィルム、あるいは該単層フィルム層とバリヤー性樹脂
フィルム層を含む積層体であることを特徴とするもので
ある。上記配向度比は、5以上、好ましくは5〜15の
範囲である。該配向度比が5未満であるとMD方向の分
子配向が不十分であり、直線カット性が劣ることにな
る。一方配向度比が15を超えるとMD方向の分子配向
が高すぎるため裂け易くなり、機械的強度が一方的とな
り、直線カット性が不適合となる。上記の配向は少なく
ともCRフィルムのみが配向していればよい。
【0016】本発明の直線カット性(X)とは、幅50
mmのテープ状短冊の中心から左右10mm(合計20
mm幅)を直線的に引張った時の偏りで表し、その値が
0.8≦X≦1.2の範囲にあるものをいう。さらに詳
しくは図1に示すように、幅A(50mm)、長さE
(400mm)の試料フィルム(厚さ20〜25μm)
の両端からそれぞれC(15mm)の位置に長さ方向に
ノッチをB長さ(50mm)入れ、ノッチを入れた中央
部(試験スタート時の幅Dは20mm)を試料フィルム
に対して1800 逆方向(矢印で示す)に引っ張り速度
1000mm/分で引っ張ってカットし、カット長さが
H(300mm)に達したときの上記中央部の幅を測定
し(試料5点の平均値で表す)、次式で計算したもので
あり、その値が0.8以上、1.2以下の範囲にあると
直線カット性が優れていると評価できる。直線カット性
=300mm到達時の中央部幅/試験スタート時の幅
(20mm)
【0017】本発明の直線カット性包装材(単層フィル
ム)の製造法は、インフレーション法、Tダイ法等で得
られたCRフィルムを圧延温度以下50℃までの範囲、
好ましくは圧延温度以下40℃までの範囲の温度で予熱
後、CRの融点以下70℃までの圧延温度、好ましくは
CRの融点以下50℃までの圧延温度で一軸圧延するこ
とにより、赤外二色法により測定した縦軸(MD)方向
と横軸(TD)方向の配向度比が5以上とするものであ
る。上記予熱温度が圧延温度以下50℃までの範囲を越
える場合においては圧延むらが生じる。一軸圧延時の圧
延倍率は2.5倍以上とするのがよく、好ましくは3〜
10倍、更に好ましくは3.2〜8倍の範囲とする。上
記圧延法によると、延伸法に比べ配向むらができず、機
械的強度を減衰せずに、直線性カット性を得ることがで
きる。
【0018】本発明の他の直線カット性包装材(積層
体)の製造法は、上記のようにインフレーション法、T
ダイ法等で得られるCRフィルムを予め一軸圧延して配
向したフィルムに接着剤を介してバリヤー性樹脂を積層
してもよいが、好ましくは共押出によるインフレーショ
ン法、Tダイ法等で得られる共押出フィルムを上記のよ
うに一軸圧延することにより、赤外二色法により測定し
た縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向の配向度比が5
以上とすることが最も好ましい。均一に圧延するために
は上記のように予熱することが好ましい。
【0019】CRまたはバリヤー性樹脂の各フィルムの
厚みは目的、用途等により異なるが、一般的な包装材と
しては5〜250μm、好ましくは7〜200μm、更
に好ましくは10〜150μm の範囲が適当である。
【0020】本発明の包装材は、圧延法により一軸配向
される。該圧延法は等速圧延法、非等速圧延法、多段圧
延法等が挙げられる。また圧延法は延伸法に比べ配向む
らができず、機械的強度を減衰せずに、直線カット性を
得ることができる。
【0021】上記のように本発明の直線カット性包装材
(積層体)の圧延はCR単層のフィルムを圧延し、後で
バリヤー性樹脂を積層してもよいが、バリヤー性樹脂を
積層した多層のフィルムを圧延してもよい。例えば、C
R/酸変性ポリオレフィン(MAnPO)/エチレンー
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)等の三層共押
出フィルムあるいは三層ドライラミネートフィルム、C
R/酸変性ポリオレフィン(MAnPO)/エチレンー
酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)/酸変性ポリ
オレフィン(MAnPO)/CR等の五層共押出フィル
ムあるいは五層ドライラミネートフィルムなどを圧延し
てもよい。上記CR、バリヤー性樹脂は一種または二種
以上使用してもよい。
【0022】本発明の包装材に、シール材層として、本
発明の包装材フィルムより融点の低い樹脂またはアンカ
ーコート剤、接着剤等を用いても差し支えない。シール
材層は通常ドライラミネート法、押出ラミネート法等に
より設けられる。シール材層の厚みは、5〜150μ
m、好ましくは7〜100μmの範囲である。
【0023】本発明の直線カット性包装材の構成の具体
例としては、CR、EVOH/MAnPO/CR、MA
nPO/EVOH/MAnPO/CR、CR/MAnP
O/EVOH/MAnPO/CR、CR/MAnPO/
PA/MAnPO/CR、OPP/MAnPO/CR、
OPET/MAnPO/CR、ONY/MAnPO/C
R等、およびこれらにシール材層を設けたものなどが挙
げられる。(ただし、CR:結晶性熱可塑性樹脂と該結
晶性熱可塑性樹脂より低融点の重合体を配合した樹脂組
成物、MAnPO:マレイン酸変性ポリオレフィン、E
VOH:エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、P
A:ポリアミド、OPP:二軸延伸PPフィルム、OP
ET:二軸延伸ポリエステルフィルム、ONY:二軸延
伸ポリアミドフィルムを表す)。
【0024】本発明の直線カット性包装材は、カット性
テープ、袋、カップ、チューブ、スタンディングバッ
グ、トレイ等に使用される。
【0025】本発明にはその使用目的により本発明の主
旨を逸脱しない範囲において、他の熱可塑性樹脂、合成
ゴム、天然ゴム、無機または有機フィラー、酸化防止
剤、滑剤、顔料、紫外線吸収剤、架橋剤、発泡剤、核剤
等の添加剤を配合してもよい。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例により、具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例によって限定されるもので
はない。 (使用樹脂) ホモポリプロピレン(PPと表す)[MFR(230
℃)=0.5g/10min.密度=0.91g/cm
3 、融点163℃日石ポリプロE110G、日本石油化
学(株)製] 高密度ポリエチレン(HDPEと表す)[MFR=1.
0g/10min.密度=0.96g/cm3 、融点1
29℃、スタフレンE710、日本石油化学(株)製]
【0027】(低融点重合体) 低密度ポリエチレン(LDPEと表す):[MFR=1.0
g/10min.密度0.92g/cm3 、融点109
℃、レクスロンF22、日本石油化学(株)製] 直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPEと表す):[MF
R=0.8g/10min.密度0.92g/cm3 、融
点121℃リニレックスAF1210、日本石油化学
(株)製] エチレンーアクリル酸エチル共重合体(以下EEAと称
する)[EA含量=15wt %、MFR=0.75g/10m
in.、融点100℃、レクスロンEEA A1150、
日本石油化学(株)製] エチレンー酢酸ビニル共重合体(以下EVAと称する)
[VA含量=15wt%、MFR=1.5g/10min.、融点
89℃、レクスロンEVAV270日本石油化学(株)
製] 無水マレイン酸変性エチレンーブテンー1共重合体(以
下MAnLLDPEと称する)[MFR=1.2g/10mi
n. 密度=0.92g /cm3、無水マレイン酸=0.2w
t%、融点121℃]
【0028】バリヤー性樹脂: EVOH:[MFR=1.3g/10min.エバー
ル、クラレ(株)製] 二軸延伸ポリエステル(OPET):[エンブレット、
ユニチカ(株)製] 二軸延伸ポリアミド(ONY):[エンブレム、ユニチ
カ(株)製]
【0029】(試験項目および試験法) (1)引張試験(UTS)及び伸び(%) フィルム試料から巾10mmの短冊を切り取り、テンシ
ロンを用いて引張速度500mm/min.の速度で測
定した。 (2)赤外二色法による配向度比 (3)直線カット性 50mm幅の短冊の中心から左右10mm(合計20m
m幅)を引っ張った時の偏りをサンプル5点を取ったと
きの平均値 (4)曇り度:JIS K7105に準づる。 (5)ヒートシール開始温度:巾10mm、長さ300
mmのシールバーを使用し、シール圧力2kg/cm
2 、シール時間1秒の条件にて、温度80℃より順次5
℃づつ上昇させ、200g/15mm巾の強度が得られ
る温度をヒートシール開始温度とする。 ヒートシール強度測定方法:ヒートシールした試料を1
5mm巾の短冊にカットし、テンシロンにて引張速度3
00mm/min.、つかみ間隔50mm、5本以上測
定し平均値をとり、単位g/15mm巾にて表示する。 (6)水蒸気透過度:フィルム試料を10cm×10c
m(100cm2 )の大きさの袋を作り、約5gの塩化
カルシウムを封入し、四方シールして、正確な重量を測
定する(小数点以下4桁)。次に40℃、90%RHの
恒温恒湿のオーブンにて1週間(168時間)試験を行
う。試験が終了したら再び正確に重量を測定して、次式
により水蒸気透過率を計算する。 水蒸気透過率=[試験後重量(g)−試験前重量
(g)]×K(g/m2・24hrs) K:単位換算の係数 (7)酸素透過度(cc/m2・24hrs・atm):JIS K71
26に準づる。
【0030】(実施例1)表1に示したようにHDPE
にEEAを30重量%配合した樹脂を90mmφの押出
機を用いてインフレーション法により厚さ75μmの原
反フィルムを作成し、予熱温度80〜90℃で予熱後、
圧延法により表1に示す圧延条件で一軸圧延し、単層フ
ィルムからなる本発明の包装材(HSE)を作った。評
価した結果を表1に示した。低温ヒートシール性および
直線カット性共に優れたフィルムであることが判る。
【0031】(実施例2)原反厚さ、圧延倍率を変えた
以外は実施例1と同様にして、単層フィルムからなる本
発明の包装材(HSE)を作った。評価した結果を表1
に示した。低温ヒートシール性および直線カット性共に
優れたフィルムであることが判る。
【0032】(実施例3)表1に示したようにPPにE
EAを30重量%配合した樹脂を90mmφの押出機を
用いてインフレーション法により厚さ75μmの原反フ
ィルムを作成し、予熱温度120〜130℃で予熱後、
圧延法により表1に示す圧延条件で一軸圧延し、単層フ
ィルムからなる本発明の包装材(PSE)を作った。評
価した結果を表1に示した。低温ヒートシール性および
直線カット性共に優れたフィルムであることが判る。
【0033】(実施例4)原反厚さ、圧延倍率を変えた
以外は実施例3と同様にして、単層フィルムからなる本
発明の包装材(PSE)を作った。評価した結果を表1
に示した。低温ヒートシール性および直線カット性共に
優れたフィルムであることが判る。
【0034】(実施例5)50mmφの押出機を用いて
多層Tダイ法によりEEAを30重量%配合したHDP
E(CRHDPEと略す)を内外層とし、酸変性ポリエ
チレン(MAnPE)を介してエチレン−酢酸ビニル共
重合体ケン化物(EVOH)を積層して100μm厚さ
の原反フィルムを作成し、圧延法により圧延して本発明
の包装材の一軸配向多層フィルム(全厚さ25μm。C
RHDPE/MAnPE/EVOH/MAnPE/CR
HDPEの厚さ構成は5.5/5/4/5/5.5μ
m)(RHSE)を作った。該包装材を評価した結果を
表1に示した。低温ヒートシール性および直線カット性
はいずれも良好であった。
【0035】(実施例6)EEAを30重量%配合した
PPを用いた以外はほぼ実施例5と同様にして本発明の
包装材の一軸配向多層フィルム(RPSE)を作った。
該包装材を評価した結果を表1に示した。低温ヒートシ
ール性および直線カット性はいずれも良好であった。
【0036】(実施例7)実施例1で得られたHSEに
ドライラミネート法により二軸延伸ポリアミドフィルム
(15μm)を積層して本発明の包装材(ONY/HS
E)を作った。該包装材を評価した結果を表1に示し
た。低温ヒートシール性および直線カット性はいずれも
良好であった。
【0037】(実施例8)実施例1で得られたHSEに
ドライラミネート法により二軸延伸PETフィルム(1
2μm)を積層して本発明の包装材(OPET/HS
E)を作った。該包装材を評価した結果を表1に示し
た。低温ヒートシール性および直線カット性はいずれも
良好であった。
【0038】(実施例9)低融点の重合体のEEAをE
VAとした以外は実施例1と同様にして単層フィルムか
らなる本発明の包装材(HSV)を作った。該包装材を
評価した結果を表1に示した。低温ヒートシール性およ
び直線カット性はいずれも良好であった。
【0039】(実施例10)低融点の重合体のEEAを
LLDPEとした以外は実施例1と同様にして単層フィ
ルムからなる本発明の包装材(HSL)を作った。該包
装材を評価した結果を表1に示した。低温ヒートシール
性および直線カット性はいずれも良好であった。
【0040】(実施例11)低融点の重合体のEEAを
LDPEとした以外は実施例1と同様にして単層フィル
ムからなる本発明の包装材(HSD)を作った。該包装
材を評価した結果を表1に示した。低温ヒートシール性
および直線カット性はいずれも良好であった。
【0041】(実施例12)表1に示したようにナイロ
ンにMAnLLDPEを10重量%配合した樹脂を90
mmφの押出機を用いてインフレーション法により厚さ
75μmの原反フィルムを作成し、予熱温度70〜80
℃で予熱後、圧延法により表1に示す圧延条件で一軸圧
延し、単層フィルムからなる本発明の包装材(NSM)
を作った。評価した結果を表1に示した。低温ヒートシ
ール性および直線カット性共に優れたフィルムであるこ
とが判る。
【0042】(比較例1)HDPEに対してEEAを配
合せず、圧延温度を115℃とした以外は実施例2と同
様にして、単層フィルムからなる包装材(HG)を作っ
た。この包装材(HG)を評価した結果を表1に示し
た。直線カット性は優れているが、低温ヒートシール性
がない。
【0043】(比較例2)PPに対してEEAを配合せ
ず、圧延温度を130℃とした以外は実施例4と同様に
して、単層フィルムからなる包装材(PG)を作った。
この包装材(PG)を評価した結果を表1に示した。直
線カット性は優れているが、低温ヒートシール性がな
い。
【0044】(比較例3)HDPEに対してEEAを配
合せず、圧延温度を115℃とした以外は実施例5と同
様にして、共押出積層フィルムからなる包装材(RH
H)を作った。この包装材(RHH)を評価した結果を
表1に示した。直線カット性は優れているが、低温ヒー
トシール性がない。
【0045】(比較例4)PPに対してEEAを配合せ
ず、圧延温度を130℃とした以外は実施例6と同様に
して、共押出積層フィルムからなる包装材(RPP)を
作った。この包装材(RPP)を評価した結果を表1に
示した。直線カット性は優れているが、低温ヒートシー
ル性がない。
【0046】(比較例5)OPPフィルム(厚さ14μ
m)の両面に厚さ4μmになるように合成ゴムラテック
スを塗付してシール層を設けた包装材(シール性OP
P)を作った。この包装材(シール性OPP)を評価し
た結果を表1に示した。低温ヒートシール性は優れてい
るが、直線カット性については試験スタート時から斜め
にカットされ先細り状態で切断してしまい直線カット性
が全くない。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】本発明は、結晶性熱可塑性樹脂と該結晶
性熱可塑性樹脂より低融点の重合体を配合した樹脂組成
物からなるフィルムを一軸圧延することによって得られ
る、赤外二色法により測定した縦軸(MD)方向と横軸
(TD)方向の配向度比が5以上である単層フィルム、
あるいは該単層フィルム層とバリヤー性樹脂フィルム層
を含む積層体からなることを特徴とする低温シール性を
有する直線カット性包装材であり、フィルム自体が低温
ヒートシール性を有すると共に、手で容易に直線的にカ
ットできるので、カット性テープ、袋、カップ、チュー
ブ、スタンディングバッグ、トレイ等として使用するこ
とができる。本発明の直線カット性包装材は、低融点の
未延伸フィルムをドライラミしたり、合成ゴムエマルジ
ョンなどをフィルム表面に塗付したりせずに低温ヒート
シール性が得られるので経済的であり産業上の利用価値
が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】直線カット性(X)の試験方法を示す説明図で
ある。
【符号の説明】 A 試験フィルムの幅 B ノッチの長さ50mm C 試験フィルムの端からの長さ D 中央部の幅 E 試験フィルムの長さ F カット長さ100mm G カット長さ200mm H カット長さ300mm

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性熱可塑性樹脂と該結晶性熱可塑性
    樹脂より低融点の重合体を配合した樹脂組成物からなる
    フィルムを一軸圧延することによって得られる、赤外二
    色法により測定した縦軸(MD)方向と横軸(TD)方
    向の配向度比が5以上である単層フィルム、あるいは該
    単層フィルム層とバリヤー性樹脂フィルム層を含む積層
    体からなることを特徴とする低温シール性を有する直線
    カット性包装材。
  2. 【請求項2】 直線カット性(X)が、0.8≦X≦
    1.2の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の
    低温シール性を有する直線カット性包装材。
JP5158146A 1993-06-04 1993-06-04 低温シール性を有する直線カット性包装材 Pending JPH06344436A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1112558A (ja) * 1997-04-30 1999-01-19 Mitsui Chem Inc レトルトフィルムのシーラント用樹脂組成物およびシーラントフィルム
EP1057848A3 (de) * 1999-05-25 2000-12-20 WindmÀ¶ller & Hölscher Hochfeste Kunststoffolie und Verfahren zu ihrer Herstellung
KR20170031092A (ko) 2014-07-11 2017-03-20 데쿠세리아루즈 가부시키가이샤 고리형 올레핀계 수지 조성물 필름
JP2019199503A (ja) * 2018-05-14 2019-11-21 凸版印刷株式会社 紫外線遮蔽包装材用シーラントフィルム、包装材及び包装体

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