JPH06262737A - 防湿性に優れる直線カット性包装材 - Google Patents

防湿性に優れる直線カット性包装材

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Publication number
JPH06262737A
JPH06262737A JP5078592A JP7859293A JPH06262737A JP H06262737 A JPH06262737 A JP H06262737A JP 5078592 A JP5078592 A JP 5078592A JP 7859293 A JP7859293 A JP 7859293A JP H06262737 A JPH06262737 A JP H06262737A
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JP
Japan
Prior art keywords
film
packaging material
density polyethylene
rolling
hdpe
Prior art date
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Pending
Application number
JP5078592A
Other languages
English (en)
Inventor
Hoko Takahashi
奉孝 高橋
Isamu Ogasawara
勇 小笠原
Shinichi Yashichibashi
信一 八七橋
Tetsuo Koe
徹男 向江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 手で容易に直線的にカットすることができ、
菓子袋、削り節袋等に使用でき、かつ製造工程において
も連続的に安価に製造することができる直線カット性包
装材を開発する。 【構成】 高密度ポリエチレン樹脂を主成分とするフィ
ルムを一軸圧延することによって得られる赤外二色法に
より測定した縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向の配
向度比が5以上である防湿性フィルム層とバリヤー性樹
脂層を含む積層体からなることを特徴とする防湿性に優
れる直線カット性包装材により目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防湿性に優れる直線カッ
ト性包装材及びその製造法に関し、更に詳しくは菓子包
装、鰹節袋等の防湿性や保香性を有し、手で容易に直線
的にカットできる直線カット性包装材及びその製造法に
関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、菓子包装、鰹節袋等の防湿性や保香
性を要求される包装材としては、一軸延伸または二軸延
伸フィルムが使用されているが十分な直線カット性を有
しておらず、カット線が斜めに走るという欠点を有して
いる。このような包装材はカットする際にフィルムに無
理な力が加わると、切口から内容物が思わぬ方向に飛び
出してしまうなどの不具合が生じる。また、このような
包装袋にはヒートシール線と平行に開封用の切れ目(実
開昭57ー80462号公報)やノッチ(実開昭58ー
169044号公報、実開昭58ー156656号公
報)を設けたものが採用されているが、やはり直線カッ
ト性に乏しい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
み、防湿性や保香性などを有し、手で容易に直線的にカ
ットしうる包装材及びその製造法を提供するものであ
る。
【0004】
【課題を解決する手段】本発明の第1発明は、高密度ポ
リエチレン樹脂を主成分とするフィルムを一軸圧延する
ことによって得られる赤外二色法により測定した縦軸
(MD)方向と横軸(TD)方向の配向度比が5以上で
ある防湿性フィルム層とバリヤー性樹脂フィルム層を含
む積層体からなることを特徴とする防湿性に優れる直線
カット性包装材である。
【0005】本発明の第2発明は、高密度ポリエチレン
樹脂を主成分とするフィルムとバリヤー性樹脂フィルム
を含む多層共押出フィルムを該高密度ポリエチレン樹脂
の融点以下70℃の範囲、圧延倍率2.5倍以上で一軸
圧延することにより、赤外二色法により測定した縦軸
(MD)方向と横軸(TD)方向の配向度比が5以上と
する直線カット性包装材の製造法である。
【0006】以下本発明を詳細に説明する。本発明の高
密度ポリエチレン樹脂を主成分とするフィルムに使用さ
れる樹脂とは、密度0.94〜0.97g/cm3 の範
囲のエチレン単独重合体、エチレンとプロピレン、ブテ
ンー1、4ーメチルーペンテンー1、ヘキセンー1等の
他のα−オレフィンとの相互共重合体及びそれらの混合
物を主成分として、ポリプロピレン、密度0.94g/
cm3 未満の中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレンなどを混合してもよい。
【0007】本発明のバリヤー性樹脂とは、エチレン−
酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリエステル樹脂、ポ
リ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリロ
ニトリル樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。
【0008】本発明の防湿性に優れる直線カット性包装
材とは、高密度ポリエチレン樹脂を主成分とするフィル
ムを一軸圧延することによって得られる赤外二色法によ
り測定した縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向の配向
度比が5以上である防湿性フィルム層とバリヤー性樹脂
層を含む積層体からなることを特徴とする防湿性に優れ
る直線カット性包装材である。上記配向度比は、5以
上、好ましくは5〜15の範囲である。該配向度比が5
未満であるとMD方向の分子配向が不十分であり、直線
カット性が劣ることになる。一方配向度比が15を超え
るとMD方向の分子配向が高すぎるため裂け易くなり、
機械的強度が一方的となり、直線カット性が不適合とな
る。上記の配向は少なくとも高密度ポリエチレン樹脂を
主成分とするフィルムのみが配向していればよい。
【0009】本発明の直線カット性(X)とは、幅50
cmのテープ状短冊の中心から左右10cm(合計20
cm幅)を直線的に引張った時の偏りで表し、その値が
0.8≦X≦1.2の範囲にあるものをいう。さらに詳
しくは図1に示すように、幅A(50mm)、長さE
(400mm)の試料フィルム(厚さ20〜25μ)の
両端からそれぞれC(15mm)の位置に長さ方向にノ
ッチをB長さ(50mm)入れ、ノッチを入れた中央部
(試験スタート時の幅Dは20mm)を試料フィルムに
対して1800 逆方向(矢印で示す)に引っ張り速度1
000mm/分で引っ張ってカットし、カット長さがH
(300mm)に達したときの上記中央部の幅を測定し
(試料5点の平均値で表す)、次式で計算したものであ
り、その値が0.8以上、1.2以下の範囲にあると直
線カット性が優れていると評価できる。 直線カット性=300mm到達時の中央部幅/試験スタ
ート時の幅(20mm)
【0010】上記高密度ポリエチレン樹脂またはバリヤ
ー性樹脂の各フィルムの厚みは目的、用途等により異な
るが、一般的な包装材としては5〜250μm、好まし
くは7〜200μm、更に好ましくは10〜150μm
の範囲が適当である。
【0011】本発明の耐湿性に優れる直線カット性包装
材の製造法は、インフレーション法、Tダイ法等で得ら
れる高密度ポリエチレン樹脂フィルムを予め一軸圧延し
て配向した高密度ポリエチレン樹脂フィルムに接着剤を
介してバリヤー性樹脂を積層してもよいが、好ましくは
共押出によるインフレーション法、Tダイ法等で得られ
る共押出フィルムを該高密度ポリエチレン樹脂の融点以
下70℃、好ましくは50℃の範囲、圧延倍率2.5倍
以上、好ましくは3〜10倍、更に好ましくは、3〜8
倍の範囲で一軸圧延することにより、赤外二色法により
測定した縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向の配向度
比が5以上とすることが最も好ましい。均一に圧延する
ために、該フィルムを一軸圧延するする前に該高密度ポ
リエチレン樹脂の融点以下50℃、好ましくは40℃の
範囲で予熱することが好ましい。
【0012】本発明の包装材は、圧延法により一軸配向
されるが、特に高密度ポリエチレン樹脂を圧延すること
により、防湿性が飛躍的に向上する。該圧延法は等速圧
延法、非等速圧延法、多段圧延法等が挙げられる。また
圧延法は延伸法に比べ配向むらができず、機械的強度を
減衰せずに、直線性カット性を得ることができる。
【0013】上記のように本発明においては圧延は高密
度ポリエチレン樹脂単層のフィルムを圧延して後でバリ
ヤー性樹脂を積層してもよいが、バリヤー性樹脂を積層
した多層のフィルム、あるいはシール材層を含むバリヤ
ー性樹脂を積層した多層のフィルムを圧延してもよい。
例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)単層フィル
ム、HDPE/酸変性ポリエチレン(MAnPE)/エ
チレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)等の
三層共押出フィルムあるいは三層ドライラミネートフィ
ルム、HDPE/酸変性ポリエチレン(MAnPE)/
エチレンー酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)/
酸変性ポリエチレン(MAnPE)/HDPE等の五層
共押出フィルムあるいは五層ドライラミネートフィルム
などを圧延してもよい。上記高密度ポリエチレン、バリ
ヤー性樹脂は一種または二種以上使用してもよい。
【0014】本発明のシール材層としては、高密度ポリ
エチレン樹脂フィルムより、融点の低い樹脂またはアン
カーコート剤、接着剤等が用いられる。該融点の低い樹
脂としては、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(LD
PE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超
低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)、エチレン−(メタ)アクリル
酸エチル(EEA)等のエチレン−(メタ)アクリル酸
またはそのエステル、プロピレン−エチレンランダム共
重合体(RPP)、酸変性ポリエチレン(MAnPE)
酸変性ポリプロピレン(MAnPP)等が挙げられ、シ
ール材層は通常ドライラミネート法、押出ラミネート法
等により設けられる。これらの層の厚みは、5〜150
μm、好ましくは7〜100μmの範囲である。
【0015】本発明の包装材の構成の具体例としては、
EVOH/MAnPE/HDPE、MAnPE/EVO
H/MAnPE/HDPE、HDPE/MAnPE/E
VOH/MAnPE/HDPE、HDPE/MAnPE
/PA/MAnPE/HDPE、OPP/MAnPE/
HDPE/MAnPE/LDPE、OPET/MAnP
E/HDPE/MAnPE/LLDPE等が挙げられ
る。(ただし、HDPE:高密度ポリエチレン、LDP
E:低密度ポリエチレン、LLDPE:直鎖状低密度ポ
リエチレン、MAnPE:マレイン酸変性ポリエチレ
ン、EVOH:エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物、PA:ポリアミド、OPP:二軸延伸PPフィル
ム、OPET:二軸延伸ポリエステルフィルムを表
す)。
【0016】本発明の包装材は、袋、カップ、チュー
ブ、スタンディングバッグ、トレイ等に使用される。
【0017】本発明にはその使用目的により本発明の主
旨を逸脱しない範囲において、他の熱可塑性樹脂、合成
ゴム、天然ゴム、無機または有機フィラー、酸化防止
剤、滑剤、顔料、紫外線吸収剤、架橋剤、発泡剤、核剤
等の添加剤を配合してもよい。
【0018】
【実施例】以下本発明を実施例により、具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例によって限定されるもので
はない。 (使用樹脂) 高密度ポリエチレン:[MFR=1.0g/10min.密
度0.96g/cm3 、日石スタフレンE710、日本
石油化学(株)製] 低密度ポリエチレン:[MFR=1.0g/10min.密
度0.92g/cm3 、レクスロンF22、日本石油化
学(株)製] 直鎖状低密度ポリエチレン:[MFR=2.0g/10mi
n.密度0.92g/cm3 リニレックスAF371
0、日本石油化学(株)製] バリヤー性樹脂: EVOH:[MFR=1.3g/10min.エバー
ル、クラレ(株)製] 二軸延伸ポリプロピレン(OPP):[トレファン、東
レ(株)製] 二軸延伸ポリエステル(OPET):[エンブレット、
ユニチカ(株)製] 二軸延伸ポリアミド(ONY):[エンブレム、ユニチ
カ(株)製]
【0019】(試験項目および試験法) (1)引張試験(UTS)及び伸び(%) 厚さ1mmのシートから3号ダンベルで打ち抜いた試験
片で、テンシロンを用いて引張速度200mm/mi
n.の速度で測定した。 (2)赤外二色法による配向度比 (3)直線カット性 50cm幅の短冊の中心から左右10cm(合計20c
m幅)を引っ張った時の偏りをサンプル5点を取ったと
きの平均値 (4)曇り度:JIS K7105に準づる。 (5)光沢度:JIS Z8741に準づる。 (6)水蒸気透過度:フィルム試料を10cm×10c
m(100cm2 )の大きさの袋を作り、約5gの塩化
カルシウムを封入し、四方シールして、正確な重量を測
定する(小数点以下4桁)。次に40℃、90%RHの
恒温恒湿のオーブンにて1週間(168時間)試験を行
う。試験が終了したら再び正確に重量を測定して、次式
により水蒸気透過率を計算する。 水蒸気透過率=[試験後重量(g)−試験前重量
(g)]×K(g/m2・24hrs) K:単位換算の係数 (7)酸素透過度(g/m2・24hrs・1atm):JIS K71
26に準づる。
【0020】(実施例1〜4)50mmφの押出機を用
いて多層Tダイ法により高密度ポリエチレン(HDPE
と略す)[MFR=1.0g/10min.密度0.96g
/cm3]を内外層とし、酸変性ポリエチレン(NPと
略す)を介してエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
(EVOHと略す)を50mmφの押出機を用いて多層
Tダイ法により表1に示す種々の厚さの原反フィルムを
作成し、圧延法により表1に示す種々の圧延倍率で圧延
して本発明の包装材(全厚さ25μm。HDPE/NP
/EVOH/NP/HDPEの厚さ構成は5.5/5/
4/5/5.5μm)を作った。該包装材を評価した結
果を表1に示した。直線カット性はいずれも良好であっ
た。
【0021】(実施例5)実施例1で用いた高密度ポリ
エチレン用いて単層フィルム(厚さ75μm)を作り、
実施例1と同一条件で圧延して圧延フィルム(RHHと
略す)(厚さ25μm)を作り、ドライラミネート法に
より二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPと略す)
(厚さ20μm)および低密度ポリエチレンフィルム
(LDPEと略す)(厚さ30μm)積層して本発明の
包装材を作った。実施例1と同様にして評価した結果を
表1に示した。直線カット性は良好であった。
【0022】(実施例6)実施例5で用いたRHH(厚
さ25μm)に、ドライラミネート法により二軸延伸ポ
リエステルフィルム(OPETと略す)(厚さ13μ
m)および直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(LLD
PEと略す)(厚さ30μm)を積層して本発明の包装
材を作った。実施例1と同様にして評価した結果を表1
に示した。直線カット性は良好であった。
【0023】(比較例1)実施例1と同様にして多層T
ダイ法により表1に示す厚さの原反フィルムを作成し、
圧延法により圧延倍率2.0倍で圧延して包装材を作っ
た(全厚さ25μm。HDPE/NP/EVOH/NP
/HDPEの厚さ構成は5.5/5/4/5/5.5μ
m)。評価した結果を表1に示した。直線カット性は
0.5と不良であった。
【0024】(比較例2)実施例5で用いたOPP、L
DPEを用い、市販のエバールフィルム(厚さ12μ
m)と表1に示す構成でドライラミネート法により積層
した。実施例1と同様にして評価した結果を表1に示し
た。直線カット性の試験を行ったところ、300mmに
到達する前に途中で先細りで切断した。直線カット性は
ない。
【0025】(比較例3)実施例6で用いたOPET、
LLDPEを用い、市販のエバールフィルム(厚さ12
μm)と表1に示す構成でドライラミネート法により積
層した。実施例1と同様にして評価した結果を表1に示
した。直線カット性の試験を行ったところ、300mm
に到達する前に途中で先細りで切断した。直線カット性
はない。
【0026】(比較例4)二軸延伸ポリアミド(ON
Y)、LLDPEを用い、市販のエバールフィルム(厚
さ12μm)と表1に示す構成でドライラミネート法に
より積層した。実施例1と同様にして評価した結果を表
1に示した。直線カット性の試験を行ったところ、30
0mmに到達する前に途中で先細りで切断した。直線カ
ット性はない。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の防湿性の優れる包装材は、少な
くとも高密度ポリエチレン樹脂を主成分とするフィルム
を一軸圧延することによって得られる赤外二色法により
測定した縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向の配向度
比が5以上である防湿性フィルムとバリヤー性樹脂とを
含む積層体からなることを特徴とし、防湿性と保香性を
有し、かつ手によって容易に直線的にカットすることが
でき、菓子袋、鰹節袋等に使用される。また製造工程に
おいても連続的に安価に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 直線カット性(X)の試験方法を示す説明図
である。
【符号の説明】
A 試験フィルムの幅 B ノッチの長さ50mm C 試験フィルムの端からの長さ D 中央部の幅 E 試験フィルムの長さ H カット長さ300mm
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防湿性に優れる直線カッ
ト性包装材及びその製造法に関し、更に詳しくは菓子包
装、削り節袋等の防湿性や保香性を有し、手で容易に直
線的にカットできる直線カット性包装材及びその製造法
に関するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来技術】従来、菓子包装、削り節袋等の防湿性や保
香性を要求される包装材としては、一軸延伸または二軸
延伸フィルムが使用されているが十分な直線カット性を
有しておらず、カット線が斜めに走るという欠点を有し
ている。このような包装材はカットする際にフィルムに
無理な力が加わると、切口から内容物が思わぬ方向に飛
び出してしまうなどの不具合が生じる。また、このよう
な包装袋にはヒートシール線と平行に開封用の切れ目
(実開昭57−80462号公報)やノッチ(実開昭5
8−169044号公報、実開昭58−156656号
公報)を設けたものが採用されているが、やはり直線カ
ット性に乏しい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】 本発明の直線カット性(X)とは、幅5
mmのテープ状短冊の中心から左右10mm(合計2
mm幅)を直線的に引張った時の偏りで表し、その値
が0.8≦X≦1.2の範囲にあるものをいう。さらに
詳しくは図1に示すように、幅A(50mm)、長さE
(400mm)の試料フィルム(厚さ20〜25μ
の両端からそれぞれC(15mm)の位置に長さ方向に
ノッチをB長さ(50mm)入れ、ノッチを入れた中央
部(試験スタート時の幅Dは20mm)を試料フィルム
に対して1800逆方向(矢印で示す)に引っ張り速度
1000mm/分で引っ張ってカットし、カット長さが
H(300mm)に達したときの上記中央部の幅を測定
し(試料5点の平均値で表す)、次式で計算したもので
あり、その値が0.8以上、1.2以下の範囲にあると
直線カット性が優れていると評価できる。 直線カット性=300mm到達時の中央部幅/試験スタ
ート時の幅(20mm)
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】 上記のように本発明においては圧延は高
密度ポリエチレン樹脂単層のフィルムを圧延して後でバ
リヤー性樹脂を積層してもよいが、バリヤー性樹脂を積
層した多層のフィルム、あるいはシール材層を含むバリ
ヤー性樹脂を積層した多層のフィルムを圧延してもよ
い。例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)単層フィ
ルム、HDPE/酸変性ポリオレフィン(MAnPO
/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)
等の三層共押出フィルムあるいは三層ドライラミネート
フィルム、HDPE/酸変性ポリオレフィン(MAn
)/エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVO
H)/酸変性ポリオレフィン(MAnPO)/HDPE
等の五層共押出フィルムあるいは五層ドライラミネート
フィルムなどを圧延してもよい。上記高密度ポリエチレ
ン、バリヤー性樹脂は一種または二種以上使用してもよ
い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】 本発明の包装材の構成の具体例として
は、EVOH/MAnP/HDPE、MAnP/E
VOH/MAnP/HDPE、HDPE/MAnP
/EVOH/MAnP/HDPE、HDPE/MAn
/PA/MAnP/HDPE、OPP/MAnP
/HDPE/MAnP/LDPE、OPET/MA
nP/HDPE/MAnP/LLDPE等が挙げら
れる。(ただし、HDPE:高密度ポリエチレン、LD
PE:低密度ポリエチレン、LLDPE:直鎖状低密度
ポリエチレン、MAnP:マレイン酸変性ポリオレフ
ィン、EVOH:エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物、PA:ポリアミド、OPP:二軸延伸PPフィル
ム、OPET:二軸延伸ポリエステルフィルムを表
す)。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】(試験項目および試験法) (1)引張試験(UTS)及び伸び(%)フィルム試料を巾10mmの短冊に切り取り、 テンシロ
ンを用いて引張速度500mm/min.の速度で測定
した。 (2)赤外二色法による配向度比 (3)直線カット性 50mm幅の短冊の中心から左右10mm(合計20
幅)を引っ張った時の偏りをサンプル5点を取ったと
きの平均値 (4)曇り度:JIS K7105に準づる。 (5)光沢度:JIS Z8741に準づる。 (6)水蒸気透過度:フィルム試料を10cm×10c
m(100cm)の大きさの袋を作り、約5gの塩化
カルシウムを封入し、四方シールして、正確な重量を測
定する(小数点以下4桁)。次に40℃、90%RHの
恒温恒湿のオーブンにて1週間(168時間)試験を行
う。試験が終了したら再び正確に重量を測定して、次式
により水蒸気透過率を計算する。 水蒸気透過率=[試験後重量(g)−試験前重量
(g)]×K(g/m・24hrs) K:単位換算の係数 (7)酸素透過度(cc/m・24hrs・at
):JIS K7126に準づる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】
【発明の効果】本発明の防湿性の優れる包装材は、少な
くとも高密度ポリエチレン樹脂を主成分とするフィルム
を一軸圧延することによって得られる赤外二色法により
測定した縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向の配向度
比が5以上である防湿性フィルムとバリヤー性樹脂とを
含む積層体からなることを特徴とし、防湿性と保香性を
有し、かつ手によって容易に直線的にカットすることが
でき、菓子袋、削り節袋等に使用される。また製造工程
においても連続的に安価に製造することができる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高密度ポリエチレン樹脂を主成分とする
    フィルムを一軸圧延することによって得られる赤外二色
    法により測定した縦軸(MD)方向と横軸(TD)方向
    の配向度比が5以上である防湿性フィルム層とバリヤー
    性樹脂フィルム層を含む積層体からなることを特徴とす
    る防湿性に優れる直線カット性包装材。
  2. 【請求項2】 直線カット性(X)が、0.8≦X≦
    1.2の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の
    防湿性に優れる直線カット性包装材。
JP5078592A 1993-03-15 1993-03-15 防湿性に優れる直線カット性包装材 Pending JPH06262737A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5078592A JPH06262737A (ja) 1993-03-15 1993-03-15 防湿性に優れる直線カット性包装材

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