JPH0724163Y2 - クランプバイトホルダー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、カートリッジを備えたクランプバイトホルダ
ーに関し、特に形状の異なるカートリッジを交換したと
きに、押え金による切刃チップのクランプが有効に行な
われるようにしたものである。

（従来の技術） 従来、カートリッジを備えたクランプバイトホルダーと
しては、例えば米国特許第3596338号明細書、同第35200
42号明細書にみられるものが開示されている。

前者は、Ｖ字底面を有する細長い切刃チップがカートリ
ッジのチップ座内に受入れられ、ホルダーに備えられた
押え金で、切刃チップを固定するようにしたものであ
る。また、後者は、６つのコーナーが使用できるように
した特殊形状の切刃チップを中央取付け穴の利用により
ねじ止めするようにしたものである。さらに、最近で
は、切刃チップのクランプを確実にするため、上記の固
定手段を組合せて、押え金およびねじ止めでダブルクラ
ンプしたものも開発されている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、前述したダブルクランプのクランプホル
ダーおよび最初のクランプホルダーでは、押え金のクラ
ンプ位置が予じめ決定されているものである。

したがって、形状の異なるカートリッジを固定しようと
する押え金が望ましいクランプ位置になく、結局交換で
きないという問題点があった。

このようなことから、本考案では、形状の異なったカー
トリッジを交換しても、押え金が常に適正なクランプ位
置に変換されるようにしたクランプホルダーを提供する
ことを目的とする。

（課題を解決するための手段） 本考案は、上述の点に鑑みなされたもので、異なった形
状を有するカートリッジが交換できるようにしたクラン
プバイトホルダーにおいて、押え金および取付けねじに
よってダブルクランプされる切刃チップが、適正位置に
ある押え金によって固定されるように構成したものであ
る。

すなわち、前記カートリッジは、その側部に形成された
チップ座付近の上面部分には、案内ピンが凸設され、こ
の案内ピンを受入れる凹部を押え金側に形成することに
より、有効なクランプが行なわれるようにしたものであ
る。

（作用） 本考案のクランプバイトホルダーは、カートリッジのチ
ップ座内に受入れられる切刃チップが、止めねじおよび
押え金によってダブルクランプされるものである。

また、前記押え金は、形状の異なったカートリッジに対
しても、適正位置で固定できるようになっているもので
ある。

（実施例） 以下、本考案クランプバイトホルダーにおける一実施例
について図を参照しながら説明する。

第１図および第２図において、（１）は、棒状をなすホ
ルダー本体であり、その一端側部には、カートリッジ
（２）を受入れる取付け凹部（３）が形成される。そし
て、このカートリッジ（２）は、その一端側部にチップ
座（４）を設け、このチップ座内には、例えば略三角形
板状の切刃チップ（５）が取付けられる。この場合、切
刃チップ（５）は、例えばそのコーナー部分溝入れ用の
切刃部分（5a）を有するもので、その中央取付け穴
（６）を利用して止めねじ（７）により固定される。

このようにして構成された前記カートリッジ（２）は、
取付け凹部（３）内で、止めねじ（８）により固定さ
れ、また、このカートリッジ（２）にねじ止めされた切
刃チップ（５）は、ホルダー本体（１）に備えられた押
え金（９）によって上方からもクランプされる。

なお、前記押え金（９）は、第４図（ａ）（ｂ）で明示
されているように、胴部分（9a）および舌片状の押圧部
分（9b）からなり、締付けねじ（10）によってホルダー
本体（１）に取付けられる。

しかして、前記カートリッジ（２）および押え金（９）
間には、いわゆる案内機構が設けられているものであ
る。すなわち、カートリッジ（２）の上面部分には、第
３図（ａ）〜（ｃ）で明示されているように、案内ピン
（11）が凸設され、これに対する押え金（９）の押圧部
分（9b）の下面には、案内ピン（11）の凸出部分を受入
れる凹部（12）が形成されているものである。

したがって、前記カートリッジ（２）は、形状が異なっ
ても、前記押え金（９）で切刃チップ（５）を適正位置
で固定できるように、案内ピン（11）の設置位置が押え
金（９）の凹部（12）における回転軌跡上に位置するよ
うになっているものである。

なお、本実施例では、略三角形板状の切刃チップ（５）
を使用して、溝入れ用のクランプバイトホルダーを構成
するようにしたが、これに限るものではない。

（考案の効果） 本考案は、以上説明したように、押え金（９）およびカ
ートリッジ（２）間に案内ピン（11）および凹部（12）
からなるガイド機構を設けたものであるから、形状の異
なるカートリッジ（２）と交換しても、案内ピン（11）
の存在によってクランプの適正位置が確保されるもので
ある。したがって、カートリッジ（２）を有するクラン
プバイトホルダーでは、ダブルクランプが確実に行なわ
れ、有効な切削作業を行なえるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案クランプバイトホルダーの一実施例を
示す正面図、第２図は、その平面図、第３図（ａ）〜
（ｂ）は、カートリッジを示す図で、第３図（ａ）は正
面図、第３図（ｂ）は平面図、第３図（ｃ）は側面図、
第４図（ａ）〜（ｂ）は、押え金を示す図で、第４図
（ａ）は正面図、第４図（ｂ）は平面図である。 （１）……ホルダー本体、（２）……カートリッジ （３）……取付け凹部、（４）……チップ座 （５）……切刃チップ、（６）……中央取付け穴 （９）……押え金、（11）……案内ピン （12）……凹部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ホルダー本体（１）の一端側部に設けられ
   た取付け凹部（３）内には、切刃チップ（５）を備えた
   カートリッジ（２）が取付けられ、しかも前記切刃チッ
   プ（５）は、カートリッジ（２）の側部に設けられたチ
   ップ座（４）内で中央取付け穴（６）を利用してねじ止
   めされるとともに、ホルダー本体（１）に備えられた押
   え金（９）によって上方からも押圧固定されるようにし
   たクランプバイトホルダーにおいて、 前記カートリッジ（２）の上面部分には、前記チップ座
   （４）の脇に案内ピン（11）が凸設され、 前記押え金（９）の下面には、前記案内ピン（11）を受
   入れる凹部（12）が設けられていることを特徴とするク
   ランプバイトホルダー。