JPH07240004A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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Publication number
JPH07240004A
JPH07240004A JP5121094A JP5121094A JPH07240004A JP H07240004 A JPH07240004 A JP H07240004A JP 5121094 A JP5121094 A JP 5121094A JP 5121094 A JP5121094 A JP 5121094A JP H07240004 A JPH07240004 A JP H07240004A
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JP
Japan
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magnetic
magnetic head
film
shield material
shield
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Application number
JP5121094A
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English (en)
Inventor
Tatsuji Shimizu
達司 清水
Osamu Murata
修 村田
Kazuhiro Saito
和宏 斎藤
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ディスク装置内に存在する静磁場による
悪影響を排除し、例えば、磁気ヘッドがディスクに近付
くだけでディスク上のデータを消してしまうといった問
題を完全に解決することのできる、Fe−Si−Al合
金磁性膜等の軟磁性薄膜を用いた磁気ヘッドを提供す
る。 【構成】 静磁場による磁性膜100への影響を抑える
ためのシールド材200が、磁性膜100の少なくとも
片側に、且つ磁性膜100に平行に配置され、そして磁
気ヘッド1のフロント側のみに配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波用で且つ高いS
/N比が要求される高密度記録用ヘッド、主としてコン
ピュータ用ヘッド等に好適に使用されるFe−Si−A
l合金磁性膜等の軟磁性薄膜を用いた磁気ヘッドに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図1に、例えばFe−Si−Al合金磁
性膜等の軟磁性薄膜100を使用したHDD用コンポジ
ット型スライダのコアチップとして用いられる磁気ヘッ
ド1の構成が示される。簡単にその構造を説明する。
【0003】図1に示すように、磁気ヘッド1は、例え
ば非磁性セラミックス基板101、102にてFe−S
i−Al合金磁性膜100を挟持して形成された薄膜積
層構造体から作製される一対の磁気コア半体、例えば、
Iコア2とCコア4(或いはCコアとCコア)とを有
し、このIコア2とCコア4とは、その突合せ面がギャ
ップ部6を介して一体に接合される。このとき、一般
に、ギャップ部6において、磁束を集中させるために、
ギャップ部6に隣接して機械加工により面取り部、即
ち、アペックス部8を形成し、さらに接合強度を増大さ
せるために、この部分にアペックスガラス10が充填さ
れる。
【0004】斯かる構成の磁気ヘッド1は、記録能力が
極めて高く、コンピュータ用ヘッド等に好適に使用され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに高記録能力を有するFe−Si−Al合金磁性膜等
の軟磁性薄膜を用いた磁気ヘッドを備えた磁気ディスク
装置にて、磁気ヘッドがディスクに近付くだけでディス
ク上のデータを消してしまうといった問題が発生するこ
とがあった。
【0006】本発明者らはこの問題を解決するべく研究
実験を行なった結果、これは、磁気ディスク装置自体
か、或は磁気ディスク装置に近接した他の装置からの電
気系のノイズが原因で、高々20〔Oe〕程度ではある
が、磁気ディスク装置内に静磁場が発生しており、この
静磁場によって磁気ヘッドのギャップから相当大きな磁
場が生じていることに起因するものであることを見出し
た。
【0007】従来のフェライトヘッドでは記録能力がそ
れほど高くなく、このような問題は生じなかった。
【0008】本発明者らは、更に多くの研究実験を行な
った結果、Fe−Si−Al合金磁性膜等の軟磁性薄膜
を用いた高記録能力を有する磁気ヘッドにおいて発生す
る上述のような問題は、磁気ヘッドの周辺に一体的にシ
ールド材を配置し、静磁場を抑えることによって有効に
解決し得ることを見出した。
【0009】本発明は、斯かる本発明者らの新規な知見
に基づき成されたものである。
【0010】従って、本発明の目的は、磁気ディスク装
置内に存在する静磁場による悪影響を排除し、例えば、
磁気ヘッドがディスクに近付くだけでディスク上のデー
タを消してしまうといった問題を完全に解決することの
できる、Fe−Si−Al合金磁性膜等の軟磁性薄膜を
用いた磁気ヘッドを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
磁気ヘッドにて達成される。要約すれば、本発明は、非
磁性基板にて磁性膜を挟持して形成される一対の磁気コ
ア半体を、その突合せ面にてギャップ部を介して接合し
て構成される磁気ヘッドにおいて、静磁場による前記磁
性膜への影響を抑えるためのシールド材が一体的に設け
られたことを特徴とする磁気ヘッドである。
【0012】前記シールド材は、前記磁性膜の少なくと
も片側に、且つ前記磁性膜に平行に配置され、そして磁
気ヘッドのフロント側のみに配置することができる。
【0013】好ましくは、前記シールド材は、前記非磁
性基板と磁性膜との間に配置され、一般に、前記シール
ド材と前記磁性膜との間には絶縁膜が設けられる。又、
別法として、前記シールド材は、非磁性基板の外側面に
配置することもでき、このときは、更に、磁気ヘッドの
トレーリング側にもシールド材を配置しても良い。
【0014】又、所望に応じて、前記シールド材は、磁
気ヘッドのトレーリング側と、磁気ヘッドの媒体と対向
する面とは反対の面とに配置することも可能である。
【0015】前記シールド材は、磁性膜と同じ材質のも
のが使用され、前記絶縁膜としては、ガラス膜が使用さ
れる。
【0016】
【実施例】以下、本発明に係る磁気ヘッドを図面に則し
て更に詳しく説明する。
【0017】先ず、本発明者らは、Fe−Si−Al合
金磁性膜を有する磁気ヘッドを用いて、静磁場の方向、
大きさにより磁気ヘッドのギャップ上方0.1μm位置
に如何なる大きさの磁場が発生するのか、その発生する
磁場の大きさを数値計算により求めた。使用した磁気ヘ
ッドは、図1に示す構成とされた。
【0018】つまり、本実施例にて、磁気ヘッド1は、
CoO−NiO系の非磁性セラミックス基板101、1
02にてFe−Si−Al合金磁性膜100を挟持して
形成された薄膜積層構造体から作製される一対の磁気コ
ア半体、例えば、Iコア2とCコア4とを有し、このI
コア2とCコア4とは、その突合せ面がギャップ部6を
介して一体に接合される。ギャップ部6に隣接して機械
加工により面取り部、即ち、アペックス部8を形成し、
さらに接合強度を増大させるために、この部分にアペッ
クスガラス10が充填される。
【0019】本実施例の磁気ヘッド1は、Cコア4に第
1面取り部22と第2面取り部24を形成することによ
ってアペックス部8を画成する。アペックス部8の第1
面取り部22は、所定のギャップ深さ(D)位置(アペ
ックス)から、第1の面取り角度、即ち、第1のアペッ
クス角度(α)にて且つ所定のアペックス長さ(T)に
わたって面取り加工を行なうことによって形成され、
又、第2面取り部24は、第1面取り部22に連接し
て、第2の面取り角度、即ち、第2のアペックス角度
(β)にて面取りを行なうことによって形成される。第
2のアペックス角度(β)は、第1のアペックス角度
(α)より小さくされる。本実施例にて、第1のアペッ
クス角度(α)は、80°とし、第2のアペックス角度
(β)は、45°とした。
【0020】又、本実施例にて、ギャップ深さ(D)は
4μm、ギャップ長さ(H)は0.3μm、磁性膜10
0の厚さ(Tw )は8μm、アペックス長さ(T)は5
0μmとした。
【0021】静磁場の方向及び大きさを変えた場合に、
上記構成の磁気ヘッド1のギャップ部6の上方0.1μ
m位置に発生するX方向の磁場の大きさ(Hx)は表1
に示す通りであった。
【0022】ここで、静磁場の方向とは、図1に示す通
りであり、即ち、静磁場のX方向はIコア2とCコア4
との突き合わせ面に直交する方向をいい、静磁場のY方
向はIコア2とCコア4との突き合わせ面に平行する方
向をいい、静磁場のZ方向はIコア2とCコア4の側面
に直交する方向をいう。
【0023】
【表1】
【0024】次に、実施例1〜11に示すように、本発
明に従って、図1に示す構成の磁気ヘッド1に種々の磁
気シールドを施し、X方向に10〔Oe〕の静磁場が発
生した場合のこれらの磁気ヘッド1のギャップ部6の上
方0.1μm位置に発生するX方向の磁場の大きさ(H
x)を計算した。その結果は表2に示す通りであった。
【0025】比較例の磁気ヘッドは、上述した図1に示
す構成の磁気シールドが施されていない状態の磁気ヘッ
ドである。
【0026】又、磁気ヘッド1の概略全体寸法は、図2
を参照して、外形(X1 ×Y1 )が1000×450μ
mであって、巻き線窓12はその中心部にX2 ×Y2
650×200μmにて形成され、磁気ヘッド1の厚さ
(Z)は100μmであった。
【0027】
【表2】
【0028】実施例1 図2に、本発明の磁気ヘッドの第1の実施例を示す。こ
の実施例1の磁気ヘッド1の構成は、図1に関連して説
明したFe−Si−Al合金磁性膜を有する磁気ヘッド
(比較例)1と同じ構成及び寸法形状とされる。
【0029】実施例1では、磁気ヘッド1のトレーリン
グ側、即ち、図2にてIコア2の左側端面と、磁気ヘッ
ド1の媒体との対向面とは反対の端面、即ち、Iコア2
とCコア4の下側端面に、絶縁膜202を介してシール
ド材200が配置される。
【0030】シールド材200としては、静磁場を防ぐ
ことのできる材料であれば特に特定されるものではな
く、例えば、Fe、Fe系合金、Ni、Ni系合金など
が使用される。
【0031】特に、磁気ヘッド製造工程上シールド材を
設けた後に熱溶着を行なう場合は、熱膨張係数が磁性膜
100と近似するものが好ましく、磁気ヘッド1の磁性
膜100と同じ材料とされる。実施例1では、シールド
材200としてFe−Si−Al合金を使用した。
【0032】絶縁膜202は、シールド材200と磁性
膜100とを絶縁するものであって、シールド材200
及び磁性膜100へ接着させる必要があることから、実
施例1では、従来使用されている接合ガラスを用いた。
【0033】実施例1で、シールド材200及び絶縁膜
202の厚さは、所望される磁気ヘッドの性能、シール
ドする位置に応じて種々に変更し得る。
【0034】本実施例では、シールド材200は、厚さ
50μmとされ、絶縁膜202は1μm厚さとした。
【0035】本実施例に示すように、非磁性基板の外側
にシールド材を設ける場合は、スパッタリング法などの
成膜技術を用いても良いし、薄板状、箔状のシールド材
を貼り付けても良い。
【0036】実施例2 図3に、本発明の磁気ヘッドの第2の実施例を示す。実
施例2の磁気ヘッドは、実施例1の磁気ヘッドと基本構
成及び寸法形状は同じとされるが、図3は、図面を簡単
とし、理解をより容易とするために、磁性膜100とシ
ールド材200を示し、磁性膜100の両側に位置し、
磁性膜100を挟持している非磁性基板101、102
は省略されている。
【0037】実施例2では、磁性膜100と平行に、し
かもこの磁性膜100を挟んで両面全面に、シールド材
200が配置される。磁性膜100とシールド材200
との間には絶縁膜202が介設される。
【0038】シールド材200及び絶縁膜202は、実
施例1にて説明したと同じ材料を使用することができ、
又、シールド材200及び絶縁膜202の厚さは、所望
される磁気ヘッドの性能に応じて種々に変更し得る。
【0039】本実施例で、シールド材200は、その厚
さが20μmとされるFe−Si−Al合金膜を使用
し、絶縁膜202は1μm厚さの接合ガラス膜を使用し
た。
【0040】実施例3 図4に、本発明の磁気ヘッドの第3の実施例を示す。図
4も、磁性膜100とシールド材200を示し、磁性膜
100及びシールド材200を挟持している非磁性基板
101、102は省略されている。
【0041】本実施例は、実施例2と同様に、磁性膜1
00と平行に、この磁性膜100を挟んで両面にシール
ド材200が配置されるが、磁気ヘッドのフロント側、
即ち、ギャップ部6が形成されている磁気ヘッドの巻き
線窓12の上側部分にのみシールド材200が配置され
た点で、実施例2と異なる。
【0042】シールド材200及び絶縁膜202は、実
施例2と同じとされ、シールド材200は、その厚さが
20μm、絶縁膜202は1μm厚さとした。
【0043】実施例4 図5に、本発明の磁気ヘッドの第4の実施例を示す。図
5も、磁性膜100とシールド材200を示し、磁性膜
100及びシールド材200を挟持している非磁性基板
101、102は省略されている。
【0044】本実施例は、実施例3と同様の構成とされ
るが、磁性膜100と平行に、この磁性膜100のフロ
ント側片面にシールド材200が配置された点で、実施
例3と異なる。
【0045】シールド材200及び絶縁膜202は、実
施例3と同じとされ、シールド材200は、その厚さが
20μm、絶縁膜202は1μm厚さとした。
【0046】実施例5 図6に、本発明の磁気ヘッドの第5の実施例を示す。図
6も、磁性膜100とシールド材200を示し、磁性膜
100及びシールド材200を挟持している非磁性基板
101、102は省略されている。
【0047】本実施例は、実施例3と同様に、磁性膜1
00と平行に、この磁性膜100を挟んでフロント側両
面にシールド材200が配置されるが、シールド材20
0の厚さが10μmとされた点で実施例3と異なる。
【0048】シールド材200及び絶縁膜202は、実
施例3と同じとされ、シールド材200は、その厚さが
10μm、絶縁膜202は1μm厚さとした。
【0049】実施例6 図7に、本発明の磁気ヘッドの第6の実施例を示す。図
7も、磁性膜100とシールド材200を示し、磁性膜
100及びシールド材200を挟持している非磁性基板
101、102は省略されている。
【0050】本実施例は、実施例5と同様に、磁性膜1
00と平行に、この磁性膜100を挟んでフロント側両
面に厚さ10μmにてシールド材200が配置される
が、シールド材200にもギャップ部6’が形成された
点で実施例5と異なる。
【0051】シールド材200及び絶縁膜202は、実
施例5と同じとされ、シールド材200は、上述のよう
に厚さが10μm、絶縁膜202は1μm厚さとした。
又、本実施例でシールド材200のギャップ長さ
(H’)は、磁性膜100のギャップ長さ(H)と同じ
く0.3μmとした。
【0052】実施例7、8 図8に、本発明の磁気ヘッドの第7及び第8の実施例を
示す。
【0053】本実施例は、比較例或いは実施例1にて説
明した磁気ヘッド1にて、磁性膜100を挟持した両非
磁性基板101、102のフロント側両外面に、磁性膜
100と平行にシールド材200が配置される。本実施
例にて両非磁性基板101、102の厚さは30μm
(実施例7)とされるか、或いは50μm(実施例8)
とした。つまり、この実施例7、8の磁気ヘッド1は、
図4に示す実施例3の磁気ヘッドにて、磁性膜100と
シールド材200との間に30μm或いは50μmの絶
縁膜202を設けた構成と考えることができる。
【0054】つまり、本実施例7、8で、シールド材2
00は、実施例3と同じにFe−Si−Al合金であっ
て、その厚さは20μmであり、又、絶縁膜202は3
0μm(実施例7)或いは50μm(実施例8)厚のC
oO−NiO系の非磁性セラミックスである。
【0055】実施例9 図9に、本発明の磁気ヘッドの第9の実施例を示す。
【0056】本実施例は、実施例7(両非磁性基板10
1、102の厚さが30μm)の磁気ヘッド1にて、更
にトレーリング側にも絶縁膜202’を介してシールド
材200’が配置されたものである。
【0057】トレーリング側に設けたシールド材20
0’は、実施例1と同じにFe−Si−Al合金とさ
れ、その厚さは20μmであり、又、絶縁膜202’は
1μm厚の接合ガラス膜とした。
【0058】実施例10、11 図10に、本発明の磁気ヘッドの第10及び第11の実
施例を示す。
【0059】実施例10、11は、それぞれ実施例7、
8の磁気ヘッドと同じに構成されるが、シールド材20
0が、磁性膜100を挟持した両非磁性基板101、1
02の中の一方の基板101のフロント側外面に、磁性
膜100と平行に配置された点で、実施例7、8と異な
る。
【0060】つまり、実施例10にては、非磁性基板1
01の厚さは30μmとされ、実施例11にては非磁性
基板101の厚さは50μmとした。他方の非磁性基板
102の厚さは、両実施例10、11において50μm
であった。
【0061】本実施例10、11で、シールド材200
は、実施例7、8と同じにFe−Si−Al合金であっ
て、その厚さは20μmであり、又、絶縁膜202は3
0μm(実施例10)或いは50μm(実施例11)厚
のCoO−NiO系の非磁性セラミックスである。
【0062】表2から、本発明に従って、磁気ヘッドに
種々の磁気シールド200を施した時の磁気ヘッド(実
施例1〜11)は、磁気シールドを施していない比較例
(図1)に比較してシールド効果が達成されていること
が分かる。又、上記実施例1〜11の磁気ヘッドのシー
ルド効果を示す表2から次のことが分かる。 (1)実施例2と実施例3を比較すると、磁性膜100
の両面を全面にわたってシールドした場合(実施例2)
と、両面をフロント側のみをシールドした場合(実施例
3)とは、シールド効果に殆ど差がない。 (2)実施例3と実施例4、及び、実施例7、8と実施
例10、11を比較すると、磁性膜100の両面をシー
ルドした場合(実施例3、及び実施例7、8)の方が、
片面のみをシールドした場合(実施例4、及び実施例1
0、11)よりシールド効果が優れている。 (3)実施例3と実施例5を比較すると、シールド材2
00の厚みを20μmとした場合(実施例3)の方が、
シールド材200の厚みを10μmとした場合(実施例
5)よりシールド効果が優れている。 (4)実施例5と実施例6を比較すると、シールド材2
00にギャップ部6’を設けると(実施例6)、シール
ド効果が低下する。 (5)実施例3と実施例7を比較すると、磁性膜100
とシールド材200との間の絶縁間隔、即ち絶縁膜20
2の厚さを厚くすると(実施例7)、シールド効果が低
下する。 (6)実施例7と実施例9を比較すると、トレーリング
側にもシールド材200’を設けることにより(実施例
9)、シールド効果が僅かではあるが向上する。
【0063】以上の知見を基に、磁気ヘッドとしての特
性を害さないこと、及び磁気ヘッドの製造が複雑となり
過ぎないこと、と言う条件の下で更に検討した。
【0064】先ず、磁気ヘッドとしての特性を害さない
ためには、巻線窓部12にシールド材200が存在しな
いことが必要である。又、実施例2と実施例3とを比較
すると、フロント側のみにシールドすれば同程度のシー
ルド効果を得ることができることから、実施例3のタイ
プの磁気ヘッドが好ましい。
【0065】更に、磁気ヘッドの製造が複雑となり過ぎ
ないという面から考えると、実施例2〜6に示したよう
に、磁性膜100の両面に絶縁膜202を介してシール
ド材200を設ける構造の磁気ヘッドよりは、実施例
7、8、10、11に示すように、非磁性絶縁基板10
1、102に磁性膜100が挟持された構造の磁気ヘッ
ドを製造した後にシールド材200を設ける方法が、シ
ールド効果は幾分低下するが、簡便である。
【0066】実施例2〜6に示す磁気ヘッドは、実施例
7、8、10、11の磁気ヘッドを製造するのに比べれ
ばその製造方法が複雑となるが、その一実施例を、例え
ば実施例6の磁気ヘッドの製造に関連して図11を参照
して簡単に説明する。
【0067】先ず、非磁性セラミックス基板101に、
シールドしない部分にマスクMaを施し、磁気ヘッドの
フロント側に相当する部分にシールド材200をスパッ
タなどにて成膜する(工程A)。次に、マスクMaを除
去した後、絶縁材202Mを磁性膜101側に全面にス
パッタなどにて積層する(工程B)。積層された絶縁材
202M側を研磨して、シールド材200の上に所定厚
さの絶縁膜202を残して、シールドしない部分を絶縁
材202Mで埋める(工程C)。
【0068】次いで、絶縁膜202上全面にに磁性膜1
00をスパッタにて成膜する(工程D)。その後、この
磁性膜100上に接合ガラス膜を介して、上記工程Cま
で行なったもう一方の基板102を接合する。
【0069】このようにして形成された積層構造体を使
用してIコア及びCコアを作製し、実施例4に示すよう
な磁気ヘッド1が製造される。
【0070】又、上記各実施例の説明では、本発明の磁
気ヘッド1はIコアとCコアとを接合することにより構
成されていたが、勿論、CコアとCコアとからなる一対
の磁気コア半体を接合することによっても作製すること
ができる。
【0071】又、上記各実施例にて、本発明の磁気ヘッ
ド1の磁性膜100は、Fe−Si−Al合金磁性体で
あるとして説明したが、アモルファス磁性体或いは窒化
鉄磁性体なども同様に使用することができる。
【0072】実際の使用に際して、上記実施例1〜11
のいずれの磁気ヘッドを選択するかは、所望される磁気
ディスク装置の性能、許容される製造方法などによって
適当に選定されるであろう。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る磁気
ヘッドによれば、静磁場による磁性膜への影響を抑える
ためのシールド材が一体的に設けられ、このシールド材
は、好ましくは、磁性膜の少なくとも片側に、且つ前記
磁性膜に平行に配置され、そして磁気ヘッドのフロント
側のみに配置する構成とされるために、磁気ディスク装
置内に存在する静磁場による悪影響を排除し、例えば、
磁気ヘッドがディスクに近付くだけでディスク上のデー
タを消してしまうといった問題を完全に解決することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用し得るFe−Si−Al合金磁性
膜等の軟磁性薄膜を用いた磁気ヘッドの斜視図である。
【図2】本発明に従った磁気ヘッドの一実施例の斜視図
である。
【図3】本発明に従った磁気ヘッドの他の実施例の要部
を示す斜視図である。
【図4】本発明に従った磁気ヘッドの他の実施例の要部
を示す斜視図である。
【図5】本発明に従った磁気ヘッドの他の実施例の要部
を示す斜視図である。
【図6】本発明に従った磁気ヘッドの他の実施例の要部
を示す斜視図である。
【図7】本発明に従った磁気ヘッドの他の実施例の要部
を示す斜視図である。
【図8】本発明に従った磁気ヘッドの他の実施例の要部
を示す斜視図である。
【図9】本発明に従った磁気ヘッドの他の実施例の要部
を示す斜視図である。
【図10】本発明に従った磁気ヘッドの更に他の実施例
の要部を示す斜視図である。
【図11】本発明に従った磁気ヘッドの製造方法の一実
施例を説明する工程図である。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 2 磁気コア半体(Iコア) 4 磁気コア半体(Cコア) 6、6’ ギャップ部 8 アペックス部 100 磁性膜 101、102 非磁性基板 200、200’ シールド材 202、202’ 絶縁膜
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】好ましくは、前記シールド材は、前記非磁
性基板と磁性膜との間に配置され、一般に、前記シール
ド材と前記磁性膜との間には絶縁膜が設けられる。又、
別法として、前記シールド材は、非磁性基板の外側面に
配置することもできる。また、これらの磁気ヘッドにお
いてトレーリング側にもシールド材を配置しても良い。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板にて磁性膜を挟持して形成さ
    れる一対の磁気コア半体を、その突合せ面にてギャップ
    部を介して接合して構成される磁気ヘッドにおいて、静
    磁場による前記磁性膜への影響を抑えるためのシールド
    材が一体的に設けられたことを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記シールド材は、前記磁性膜の少なく
    とも片側に、且つ前記磁性膜に平行に配置されて成る請
    求項1の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記シールド材は、磁気ヘッドのフロン
    ト側のみに配置されて成る請求項2の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記シールド材は、前記非磁性基板と磁
    性膜との間に配置されて成る請求項2又は3の磁気ヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 前記シールド材は、前記非磁性基板の外
    側面に配置されて成る請求項2又は3の磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 磁気ヘッドのトレーリング側にもシール
    ド材が配置されて成る請求項5の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記シールド材は、磁気ヘッドのトレー
    リング側と、磁気ヘッドの媒体と対向する面とは反対の
    面とに配置されて成る請求項1の磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記シールド材と前記磁性膜との間には
    絶縁膜が配置されて成る請求項4、6又は7の磁気ヘッ
    ド。
  9. 【請求項9】 前記シールド材は、磁性膜と同じ材料で
    ある請求項1〜8のいずれかの項に記載の磁気ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記絶縁膜は、ガラス膜である請求項
    8の磁気ヘッド。
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