JPH07239419A - 照明装置，バックライト装置および液晶表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】導光体に対しランプが正確に位置決めされると
ともに、装置の小型化を図る。 【構成】折曲形成されたランプ１３と、このランプ１３
からの光を受光して面状に発光する導光体１１とを有す
る照明装置において、導光体１１の側端部近傍の表面に
収納溝１２を形成し、この収納溝１２にランプ１３を収
納し、収納溝１２に収納されたランプ１３を固定手段１
５にて押圧固定した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は液晶表示パネルなどを背
面から照明するのに好適な照明装置，バックライト装置
および液晶表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の液晶用バックライトとし
ては、特開平１−１８３６２６号公報に開示された第１
の従来例がある。この第１の従来例は、図８に示すよう
に略直角に折り曲げた蛍光ランプ１の両端に電極を設け
るとともに、蛍光ランプ１の内部に始動補助用の希ガス
と水銀とを封入し、蛍光ランプ１の内周囲に添って同一
平面上に概略ランプ管径と等しく、透光性のプラスチッ
クからなる導光体２を設けたものである。

【０００３】また、第２の従来例としては、特開平３−
２８００７９号公報に開示された面発光装置がある。こ
の面発光装置は、図９に示すようにけい光ランプ３が偏
平状であって、このランプ３と対向し合う導光体４の側
面に、ランプ３が入り込む断面偏平状の凹部５を形成
し、この凹部５にランプ３をその短軸が導光体４の厚み
方向に沿わせた状態で挿入し、けい光ランプ３からの光
を導光体４の内部に導くようにしている。なお、６は液
晶表示板である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような第１の従来例では、水平面上に対して蛍光ランプ
１自体が捩じれたり、必要以上に折曲されていたりし
て、ランプ１が精度よく折曲されていない場合がある。
そして、導光体２の側面に上記蛍光ランプ１を配置する
場合には、導光体２の側面に沿って蛍光ランプ１が精度
よく配置されず、位置がずれることとなり、導光体２に
入射する蛍光ランプ１の入射光にばらつきが生じ、輝度
むらが発生する課題がある。

【０００５】また、上記のような構成の第２の従来例で
は、ランプ３を偏平状に形成し、かつ導光体４の側面に
ランプ３が入り込む凹部５を形成したことにより、導光
体４にランプ３の垂直方向の位置決めは可能であるもの
の、Ｌ字状やＵ字状に折曲されたけい光ランプの場合に
は、ランプ３が精度よく折曲されていないと、導光体４
からランプ３が水平方向に張り出し、導光体４へのけい
光ランプの入射光にばらつきが生じることがあるととも
に、装置が大型化してしまう課題がある。

【０００６】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、ランプが導光体に対し正確に位置決めされると
ともに、装置の小型化が図れる照明装置，バックライト
装置および液晶表示装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の請求項１記載の照明装置は、折曲形成
されたランプと、このランプからの光を受光して面状に
発光する導光体とを有する照明装置において、上記導光
体の側端部近傍の表面に収納溝を形成し、この収納溝に
上記ランプを収納し、上記収納溝に収納された上記ラン
プを固定手段にて押圧固定したことを特徴とする。

【０００８】請求項２記載の照明装置は、請求項１記載
の固定手段が透光性の貼着テープであることを特徴とす
る。

【０００９】請求項３記載の照明装置は、請求項１記載
の固定手段が拡散板であることを特徴とする。

【００１０】請求項４記載の照明装置は、請求項１記載
の導光体が上記ランプの折曲部を配置した部分を切除し
て形成されていることを特徴とする。

【００１１】請求項５記載のバックライト装置は、請求
項１記載の照明装置と、この照明装置にて背面から照明
される被照射体とを有することを特徴とする。

【００１２】請求項６記載の液晶表示装置は、請求項５
記載の被照射体が液晶表示パネルであることを特徴とす
る。

【００１３】

【作用】請求項１記載の照明装置においては、導光体の
側端部近傍の表面に収納溝を形成し、この収納溝にラン
プを収納し、収納溝に収納されたランプを固定手段にて
押圧固定したことにより、製造上、ランプ自体がやや捩
じれていたり、水平および垂直面上に対して若干折曲さ
れている場合でも、ランプを押圧するので、導光体の入
射面に対しランプが正確に位置決めされる。また、ラン
プが導光体から水平・垂直方向に張り出すことがなく、
装置の小型・薄型化が図れる。

【００１４】請求項２記載の照明装置においては、請求
項１記載の固定手段が透光性の貼着テープであるため、
この貼着テープを収納溝を形成した導光体面に貼着する
だけで、収納溝に収納されたランプを容易に押圧固定す
ることができる。

【００１５】請求項３記載の照明装置においては、請求
項１記載の固定手段が拡散板であって、この拡散板によ
りランプを押圧固定するので、組立作業が容易になる。

【００１６】請求項４記載の照明装置においては、請求
項１記載の導光体が上記ランプの折曲部を配置した部分
を切除して形成したことにより、輝度の高くなる折曲部
の光を導光体外に放射することができ、導光体表面の輝
度の均一化がさらに図れる。

【００１７】請求項５，６は、請求項１記載の照明装置
をそれぞれバックライト装置、液晶表示装置に組み込む
ので、これらバックライト装置、液晶表示装置としての
組立作業性が高まるとともに、装置の小型化が図れる。

【００１８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１９】図１は本発明に係る照明装置の第１実施例
を示す斜視図、図２は図１の部分拡大断面図である。図
１および図２に示すように、照明装置１０は導光体の表
面の光放射面に対し、側面から光を導入するいわゆるサ
イドライト方式を用いたものであり、光を受光して面状
に発光する導光体１１は矩形平板状に形成されるととも
に、特に可視光透過率の優れたアクリル樹脂などの透光
性プラスチックからなる。この導光体１１の側端部近傍
の表面にはその厚さ方向にＵ字状であって平面Ｌ字状の
収納溝１２が形成されている。

【００２０】この収納溝１２内には、収納溝１２と同様
にＬ字状に折曲形成された蛍光ランプ１３が収納され、
この蛍光ランプ１３の両端にはリード線１４ａ，１４ｂ
が接続固定されている。また、収納溝１２内に収納され
た蛍光ランプ１３は、その直管部分の２箇所に固定手段
としての透光性貼着テープ１５により押圧固定されてい
る。そして、導光体１１の底面には、反射シート１６が
被着されている。

【００２１】次に、本実施例の作用について説明する。

【００２２】導光体１１の側端部近傍の表面に収納溝１
２を形成し、この収納溝１２に蛍光ランプ１３を収納し
たので、製造上、蛍光ランプ１３自体がやや捩じれてい
たり、水平および垂直面上に対して若干折曲されている
場合でも、蛍光ランプ１３を押圧すれば、導光体１１の
入射面に対し蛍光ランプ１３が正確に位置決めされる。
また、蛍光ランプ１３が導光体１１から水平・垂直方向
に張り出すことがなく、装置の小型・薄型化が図れる。
さらに、蛍光ランプ１３の大部分が導光体１１内に埋め
込まれた状態となるので、蛍光ランプ１３から出射され
た光はそのまま導光体１１の内部に導かれる。そのた
め、蛍光ランプ１３から導光体１１への光の有効入射範
囲が拡がり、導光体１１内に光を効率良く導くことがで
きる。

【００２３】このように本実施例によれば、収納溝１２
に蛍光ランプ１３を収納し、この収納された蛍光ランプ
１３を貼着テープ１５により押圧固定したことにより、
蛍光ランプ１３自体がやや捩じれていたり、水平および
垂直面上に対して若干折曲されている場合でも、導光体
１１に対し正確に位置決めされ、導光体１１への蛍光ラ
ンプ１３の入射光が均一になる。その結果、導光体１１
の輝度むらを防止することができる。また、導光体１１
から蛍光ランプ１３が水平・垂直方向に張り出すことが
なく、照明装置として小型・薄型化が可能となる。

【００２４】さらに、本実施例では、固定手段として透
光性貼着テープ１５を用いたので、この貼着テープ１５
を収納溝１２を形成した導光体１１上面に貼着するだけ
で、収納溝１２に収納された蛍光ランプ１３を容易に押
圧固定することができる。

【００２５】なお、本実施例では収納溝１２に収納した
蛍光ランプ１３を貼着テープ１５にて押圧固定する部分
が直管部のみとしたが、これ以外に蛍光ランプ１３の曲
部にも貼着するようにしてもよい。

【００２６】図３は本発明に係る照明装置の第２実施例
の部分拡大断面図である。なお、前記第１実施例と同一
または対応する部分には同一の符号を用いて説明する。
以下の実施例についても同様である。この第２実施例で
は、前記第１実施例の透光性貼着テープ１５に代えて、
固定手段として導光体１１からの光を拡散する拡散板１
７を用いたものである。

【００２７】これにより、拡散板１７を導光体１１の上
面方向から接着すれば、透光性貼着テープ１５を不要と
し、収納溝１２に収納された蛍光ランプ１３を容易に押
圧固定することができ、装置を一段と薄型化できるとと
もに、組立作業が容易になる。その他の構成および作用
は前記第１実施例と同一であるのでその説明を省略す
る。

【００２８】図４は本発明に係る照明装置の第３実施例
を示す斜視図である。この第２実施例では、導光体１１
がその一つの角部を切除して形成されており、この切除
部１１ａに蛍光ランプ１３の折曲部が配置される。ここ
で、導光体１１の切除面には反射用の塗料を塗布した
り、反射機能を有する部材を配置することが好ましい。

【００２９】このように本実施例によれば、蛍光ランプ
１３の折曲部は光出力が高くなる部分であるので、導光
体１１の切除面に反射用の塗料を塗布したり、反射機能
を有する部材を配置すれば、導光体１１に入射する光は
直線状の有効発光部のみの光となり、導光体１１への入
射光が一段と均一になる。その他の構成および作用は前
記第１実施例と同一であるのでその説明を省略する。

【００３０】図５は本発明に係る照明装置の第４実施例
を示す部分拡大断面図である。この実施例では、前記第
１実施例の固定手段としての透光性貼着テープ１５を、
収納溝１２を形成した導光体１１上面に貼着するだけで
なく、導光体１１の側面および底面にも連続して貼着し
てある。

【００３１】これにより、前記第１実施例と比較して蛍
光ランプ１３を導光体１１に強固に押圧固定することが
できる。その他の構成および作用は前記第１実施例と同
一であるのでその説明を省略する。

【００３２】図６は本発明に係る照明装置の第５実施例
における固定手段を示す斜視図である。この実施例で
は、前記第１実施例の透光性貼着テープ１５に代えて、
固定手段として透光性のコ字状部材１８を用いたもので
ある。

【００３３】これにより、コ字状部材１８を導光体１１
の側面方向から装着すれば、収納溝１２に収納された蛍
光ランプ１３を容易に押圧固定することができ、組立作
業が容易になる。その他の構成および作用は前記第１実
施例と同一であるのでその説明を省略する。

【００３４】図７は図１に示す第１実施例の照明装置を
バックライト装置として液晶表示装置に適用した例を示
す斜視図である。この液晶表示装置２０は拡散板２１の
出光面上に横長矩形板状の液晶表示（ＬＣＤ）パネル２
２を密着させて保持させている。したがって、この液晶
表示装置２０によれば、容易に組み立てをすることがで
きるとともに、輝度むらがなくこのパネル２２の背面を
全面的かつ均一に照明することができる。

【００３５】なお、本発明は上記各実施例に限らず種々
の変更が可能である。例えば、上記実施例では蛍光ラン
プ１３をＬ字状に形成したが、Ｕ字状，Ｓ字状，または
Ｍ字状などに形成されたものでも適用可能である。した
がって、曲管状のものであれば充分適用することができ
る。

【００３６】また、透光性貼着テープ１５は部分的に貼
着のではなく、収納溝１２を形成した導光体１１全面に
貼着するようにしてもよい。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
によれば、導光体の側端部近傍の表面に収納溝を形成
し、この収納溝にランプを収納し、収納溝に収納された
ランプを固定手段にて押圧固定したことにより、製造
上、ランプ自体がやや捩じれていたり、水平および垂直
面上に対して若干折曲されている場合でも、ランプを押
圧するので、導光体の入射面対してランプが正確に位置
決めされる。また、ランプが導光体から水平・垂直方向
に張り出すことがなく、装置の小型化が図れる。したが
って、ランプの導光体への組込み時や輸送時にランプを
破損させることがなくなる。

【００３８】請求項２によれば、請求項１記載の固定手
段が透光性の貼着テープであるため、この貼着テープを
収納溝を形成した導光体面に貼着するだけで、収納溝に
収納されたランプを容易に押圧固定することができ、組
立作業が容易になる。

【００３９】請求項３によれば、請求項１記載の固定手
段が拡散板であって、この拡散板によりランプを押圧固
定するので、組立作業が容易になる。

【００４０】請求項４によれば、請求項１記載の導光体
が上記ランプの折曲部を配置した部分を切除して形成し
たことにより、輝度の高くなる折曲部の光を導光体外に
放射することができ、導光体表面の輝度の均一化がさら
に図れる。

【００４１】請求項５，６によれば、請求項１記載の照
明装置をそれぞれバックライト装置、液晶表示装置に組
み込むので、これらバックライト装置、液晶表示装置と
しての組立作業性が高まるとともに、装置の小型化が図
れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る照明装置の第１実施例を示す斜視
図。

【図２】図１の部分拡大断面図。

【図３】本発明に係る照明装置の第２実施例を示す部分
拡大断面図。

【図４】本発明に係る照明装置の第３実施例を示す斜視
図。

【図５】本発明に係る照明装置の第４実施例を示す部分
拡大断面図。

【図６】本発明に係る照明装置の第５実施例における固
定手段を示す斜視図。

【図７】図１に示す第１実施例の照明装置をバックライ
ト装置として液晶表示装置に適用した例を示す斜視図。

【図８】第１の従来例における液晶バックライト装置を
示す平面図。

【図９】第２の従来例における面発光装置を示す側面
図。

【符号の説明】

１０ 照明装置 １１ 導光体 １１ａ 切除部 １２ 収納溝 １３ 蛍光ランプ １４ａ，１４ｂ リード線 １５ 透光性貼着テープ（固定手段） １６ 反射シート １７ 拡散板（固定手段） １８ コ字状部材（固定手段） ２０ 液晶表示装置 ２１ 拡散板 ２２ 液晶表示（ＬＣＤ）パネル

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 折曲形成されたランプと、このランプか
   らの光を受光して面状に発光する導光体とを有する照明
   装置において、上記導光体の側端部近傍の表面に収納溝
   を形成し、この収納溝に上記ランプを収納し、上記収納
   溝に収納された上記ランプを固定手段にて押圧固定した
   ことを特徴とする照明装置。
2. 【請求項２】 上記固定手段は、透光性の貼着テープで
   あることを特徴とする請求項１記載の照明装置。
3. 【請求項３】 上記固定手段は、拡散板であることを特
   徴とする請求項１記載の照明装置。
4. 【請求項４】 上記導光体は、上記ランプの折曲部が配
   置された部分を切除して形成されていることを特徴とす
   る請求項１記載の照明装置。
5. 【請求項５】 請求項１記載の照明装置と、この照明装
   置にて背面から照明される被照射体とを有することを特
   徴とするバックライト装置。
6. 【請求項６】 上記被照射体は、液晶表示パネルである
   ことを特徴とする請求項５記載の液晶表示装置。