JPH0723878B2 - X線光電子分光装置 - Google Patents

X線光電子分光装置

Info

Publication number
JPH0723878B2
JPH0723878B2 JP60295571A JP29557185A JPH0723878B2 JP H0723878 B2 JPH0723878 B2 JP H0723878B2 JP 60295571 A JP60295571 A JP 60295571A JP 29557185 A JP29557185 A JP 29557185A JP H0723878 B2 JPH0723878 B2 JP H0723878B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photoelectrons
electrostatic lens
sample
lens system
slit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP60295571A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS62167452A (ja
Inventor
州三夫 熊代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP60295571A priority Critical patent/JPH0723878B2/ja
Publication of JPS62167452A publication Critical patent/JPS62167452A/ja
Publication of JPH0723878B2 publication Critical patent/JPH0723878B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、X線光電子分光装置に関する。
(ロ)従来技術とその問題点 走査型電子顕微鏡(SEM)、オージェ電子分光分析装置
(AES)、二次イオン質量分析装置(SIMS)などでは、
電子やイオンのような荷電粒子を励起源としているの
で、試料を照射する際、ビームを絞ることができるとと
もに、荷電粒子に加える磁界を変えることによってビー
ムを試料上で二次元走査することが可能である。これに
対して、従来のX線光電子分光装置は、励起源としての
一次ビームがX線であるから、ビームを絞って試料上を
走査させることが困難である。したがって、上記のSE
M、AES、SIMS等の他の分析装置では可能である試料中の
元素の分布像を得ることが難かしかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、試料中の元素のマクロ領域の分析のみならず、ミク
ロ領域の分析、さらには、特定元素の二次元分布像を容
易に得ることができるようにすることを目的とする。
(ハ)問題点を解決するための手段 本発明における前記問題点を解決する手段は、特性X線
が照射される試料とこの試料から励起されて放射された
光電子のエネルギーを分析するエネルギーアナライザと
の間に、試料から放射された光電子の拡大像を形成する
第1静電レンズ系と第1静電レンズ系から出射された光
電子を前記エネルギーアナライザの入射スリットに集束
する第2静電レンズ系とを設けるとともに、第1、第2
静電レンズ系の間に結像用スリットを配置する一方、前
記第1静電レンズ系内にこの第1静電レンズ系で形成さ
れる光電子の拡大像を偏向させる偏向系を設けてX線光
電子分光装置を構成していることである。
(ニ)作用 マクロ分析を行なう場合は、試料のマクロ領域について
の光電子がエネルギアナライザの入射スリットに結像さ
れるように第1、第2静電レンズ系内の電場を調整す
る。すると、試料から励起されて放出された光電子は、
第1、第2静電レンズ系を経てエネルギーアナライザに
導かれ、ここでエネルギー走査が行なわれてエネルギー
幅をもった光電子が順次取り出される。そして、エネル
ギーアナライザを通過した光電子が検出器で検出される
ので、試料からの光電子のエネルギースペトクルが測定
される。
ミクロ分析を行なう場合は、試料のミクロ領域について
の特定元素の光電子がエネルギーアナライザの入射スリ
ットに結像されるように第1、第2静電レンズ系内の電
場を調整する。すると、試料から励起されて放出された
光電子は、第1、第2静電レンズ系を経てエネルギーア
ナライザに導かれる。そして、エネルギーアナライザの
エネルギー走査を上記第1、第2静電レンズ系内の電場
に同期して行なう。これにより、特定元素からの光電子
が順次エネルギーアナライザで取り出されるので、特定
元素の光電子のエネルギースペトクルが測定される。
試料上の特定元素の分析状態を画像表示する場合は、結
像用スリット上に光電子の拡大像が形成されるように第
1静電レンズ系の電場を調整するとともに、第1静電レ
ンズ系内の偏向系を働かせて結像用スリットに結像され
る拡大像をTV走査に同期して偏向する。これにより、拡
大像を形成する光電子の一部が結像用スリットを通過す
るが、その位置が時間的に変化するので、結果的に光電
子が二次元的に走査されることになる。また、結像用ス
リットを通過した光電子がエネルギーアナライザの入射
スリットに結像されるように第2静電レンズ系内の電場
を調整しておく。すると、結像用スリットを通過した光
電子の拡大像の一部が第2静電レンズ系を介してエネル
ギーアナライザの入射スリットに入射される。そして、
エネルギーアナライザに印加する電圧を特定元素に対応
して設定しておけば、その特定元素の光電子のみがエネ
ルギーアナライザを通過して検出器で検出されるので、
これにより、CRTモニタに特定元素の画像が表示され
る。
なお、特定元素の分布像を得るためのみであれば、第2
静電レンズ系がなくても第1静電レンズ系だけでも可能
であるが、マクロ領域、ミクロ領域のエネルギースペク
トル分析を行なおうとすると、上述のような第2静電レ
ンズ系を必要とする。本発明は、1台の装置でマクロ領
域、ミクロ領域のエネルギースペクトル分析および元素
の分布像の3種類の測定を行ない得る、極めて実用上に
優れたX線分光装置を提供できるものである。
(ホ)実施例 第1図は、本発明の一実施例に係るX線光電子分光装置
の概略構成図である。
この実施例のX線光電子分光装置1は、試料2から励起
されて放射された光電子のエネルギーを分析する同心半
球形のエネルギーアナライザ4を備える。このエネルギ
ーアナライザ4は、内側電極4aと外側電極4bとを有し、
両電極間4a、4bに直流電源5から印加される電圧を制御
することにより、エネルギアナライザ4の入射スリット
4cから入射された光電子の内、所定のエネルギ幅を有す
るもののみが出射スリット4dまで到達する。
一方、試料2とエネルギーアナライザ4との間には、試
料2から放射された光電子の拡大像を形成する第1静電
レンズ系6と、第1静電レンズ系6から出射された光電
子を前記エネルギーアナライザ4の入射スリット10に集
束する第2静電レンズ系8とが設けられている。第1静
電レンズ系6は、本例では筒形電極レンズ6a、6bで構成
され、試料2と電極レンズ6a間に電圧が印加される。ま
た、電極レンズ6bは接地される。第2静電レンズ系8
は、本例では3個の円筒形電極レンズ8a、8b、8cで構成
される。そして、上記第1、第2静電レンズ系6、8の
間に結像用スリット12が配置され、また、第1静電レン
ズ系6内にこの第1静電レンズ系6で形成される光電子
の拡大像を偏向させる偏向系14が設けられている。この
偏向系14は、静電レンズ系6内の出射口近くに相対向す
るようにして配置された2対の偏向板で構成される。16
は、鋸歯状波信号を発生する鋸歯状波信号発生器であ
り、これから発生された鋸歯状波信号は、CRTモニタ18
の偏向板に加えられるとともに、偏向系14の各対の偏向
板にも個別に与えられる。鋸歯状波信号が与えられた各
対の偏向板の対向するどうしの間には、その強さが鋸歯
状波的に変化する電場がかけられる。この電場の変化に
応じて第1静電レンズ系16で形成された光電子ビームの
拡大像が偏向させられる。
20はエネルギアナライザ4の出射スリット4dに対向して
設けられたエレクトロンマルチプライヤ等の検出器であ
り、その出力部には、増幅器22が接続され、さらに、こ
の増幅器22の出力部にはCRT18の制御グリッド18aおよび
データ記録部24がそれぞれ接続されている。
次に、この実施例のX線光電子分光装置1の動作につい
て説明する。
(A)マクロ分析を行なう場合 この場合は、第2図に示すように、試料2のマクロ領域
(4〜6ミリ径程度)から放出される光電子がエネルギ
アナライザ4の入射スリット4cに結像されるように第
1、第2静電レンズ系6、8内の電場が調整される。ま
た、結像用スリット12は、試料2から放出される光電子
が遮へいしないような大きなスリット口が用いられる。
この状態で、特性X線を試料2に照射すると、これに励
起されて試料2から光電子が放出される。この光電子
は、第1、第2静電レンズ系6、8でエネルギーアナラ
イザ4の入射スリット4cに結像される。入射スリット4c
からエネルギーアナライザ内に導かれた光電子は、両電
極4a、4b間に印加される電圧走査によって所定のエネル
ギー幅をもった光電子のみが出射スリット4dから検出器
20で検出される。検出器20からの出力は、増幅器22で増
幅された後、データ記録部24に与えられるので、これに
より、試料2から放出されるマクロ領域における光電子
のエネルギースペトクルが測定される。
(B)ミクロ分析を行なう場合 この場合は、特定X線の試料2に対する照射面積はマク
ロ領域の場合と同じであるが、第3図に示すように、X
線照射部分の内のミクロ領域(数百ミクロン径程度)か
ら放出される特定元素の光電子のみがエネルギーアナラ
イザ4の入射スリット4cに結像されるように第1、第2
静電レンズ系6、8内の電場が調整される。また、結像
用スリット12は、試料2から放射される光電子を遮へい
しないような大きなスリット口が用いられる。
すると、試料2のミクロ領域から放出された光電子のみ
が第1、第2静電レンズ系6、8の電場調整により、エ
ネルギーアナライザ4の入射スリット4cに結像される。
そして、エネルギーアナライザ4のエネルギー走査を上
記第1、第2静電レンズ系6、8内の電場に同期して行
なう。これにより、特定元素に対応した光電子が順次エ
ネルギーアナライザ4を通過して検出器20で検出される
ので、ミクロ領域での特定元素の光電子のエネルギース
ペトクルが測定される。
(C)試料上の特定元素の分布状態を画像表示する場合 この場合は、第3図に示すように、結像用スリット12上
に特定元素の光電子の拡大像が形成されるように第1静
電レンズ系6の電場を調整し、また、結像用スリット12
を通過した光電子がエネルギーアナライザ4の入射スリ
ット4cに結像されるように第2静電レンズ系8内の電場
を調整しておく。さらに、第1静電レンズ系6内の偏向
系14に鋸歯状波信号発生器16から鋸歯状波信号を与えて
結像用スリット12上に結像される特定元素の拡大像をTV
走査に同期して偏向させる。すると、第5図に示すよう
に、拡大像を形成する光電子の一部が結像用スリット12
の透孔12aを透過するが、拡大像の位置が破線で示す場
所から二点鎖線で示す場所まで偏向されたとすれば、光
電子の透過位置が矢印で示すように時間的に変化するの
で、結果的に光電子が二次元的に走査されることにな
る。
そして、結像用スリット12を通過した光電子の拡大像の
一部が第2静電レンズ系を介してエネルギーアナライザ
4内に入射される。このとき、エネルギーアナライザ4
に印加する電圧を特定元素に対応させて設定しておけ
ば、その特定元素の光電子のみがエネルギーアナライザ
4を通過して検出器20で検出され、この検出信号がCRT
モニタ18の輝度変調信号として与えられる。これによ
り、CRTモニタ18には、特定元素の二次元分布を示す画
像が表示されることになる。
なお、第1静電レンズ系6内の偏向系14を設ける代わり
に、結像用スリット12を機械的に移動させることで偏向
系14と同様の働きを行なわせるようにすることもでき
る。
(ヘ)効果 以上のように本発明によれば、通常行なわれている試料
中の元素のマクロ領域の分析のみならず、ミクロ領域の
分析、さらには、特定元素の二次元分布像を容易に得る
ことができるようになるという優れた効果が発揮され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のX線光電子分光装置の概略
構成図、第2図ないし第4図は試料から放出された光電
子の第1、第2静電レンズ系による結像状態を示す説明
図、第5図は特定元素の光電子の二次元分布像を得る場
合の結像用スリットと拡大像との関係を示す説明図であ
る。 1……X線光電子分光装置、2……試料、4……エネル
ギーアナライザ、6……第1静電レンズ系、8……第2
静電レンズ系、12……結像用スリット、14……偏向系。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】特性X線が照射される試料とこの試料から
    励起されて放射された光電子のエネルギーを分析するエ
    ネルギーアナライザとの間に、試料から放射された光電
    子の拡大像を形成する第1静電レンズ系と第1静電レン
    ズ系から出射された光電子を前記エネルギーアナライザ
    の入射スリットに集束する第2静電レンズ系とを設ける
    とともに、これらの第1、第2静電レンズ系の間に結像
    用スリットを配置する一方、前記第1静電レンズ系内に
    この第1静電レンズ系で形成される光電子の拡大像を偏
    向させる偏向系を設けたことを特徴とするX線光電子分
    光装置。
JP60295571A 1985-12-26 1985-12-26 X線光電子分光装置 Expired - Fee Related JPH0723878B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60295571A JPH0723878B2 (ja) 1985-12-26 1985-12-26 X線光電子分光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60295571A JPH0723878B2 (ja) 1985-12-26 1985-12-26 X線光電子分光装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62167452A JPS62167452A (ja) 1987-07-23
JPH0723878B2 true JPH0723878B2 (ja) 1995-03-15

Family

ID=17822359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60295571A Expired - Fee Related JPH0723878B2 (ja) 1985-12-26 1985-12-26 X線光電子分光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0723878B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5315113A (en) * 1992-09-29 1994-05-24 The Perkin-Elmer Corporation Scanning and high resolution x-ray photoelectron spectroscopy and imaging
SE542643C2 (en) 2012-03-06 2020-06-23 Vg Scienta Ab Analyze arrangement for particle spectrometer
JP5815826B2 (ja) * 2014-10-07 2015-11-17 ヴィゲー・シエンタ・アーベー 粒子分光計のための分析装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5811569B2 (ja) * 1974-01-22 1983-03-03 日本電子株式会社 デンシブンコウソウチ
JPS5820948B2 (ja) * 1974-09-02 1983-04-26 株式会社クラレ デルタ 4 ,デルタ 8− トランスフアルネシルサクサン マタハ ソノエステルルイ ノ セイゾウホウ

Also Published As

Publication number Publication date
JPS62167452A (ja) 1987-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4211924A (en) Transmission-type scanning charged-particle beam microscope
US5008537A (en) Composite apparatus with secondary ion mass spectrometry instrument and scanning electron microscope
EP0113746B1 (en) An elektrode system of a retarding-field spectrometer for a voltage measuring electron beam apparatus
JPH0727556Y2 (ja) 荷電粒子エネルギ分析装置
US4789780A (en) Apparatus for energy-selective visualization
JPH0723878B2 (ja) X線光電子分光装置
US4219730A (en) Charge-particle energy analyzer
US2405306A (en) Electronic microanalyzer monitoring
JPS5811569B2 (ja) デンシブンコウソウチ
JPH0955181A (ja) 走査電子顕微鏡
JPH0627058A (ja) 電子分光方法とこれを用いた電子分光装置
JPH03155030A (ja) 時間/エネルギー分解型電子分光器
JPH0547933B2 (ja)
JPS58200144A (ja) X線光電子分光装置
JPH03176955A (ja) 走査形電子ビーム装置
JPH04233149A (ja) 試料面分析装置
JP2000035411A (ja) X線分析装置のカウントレート表示方式
JPH04112445A (ja) 電子分光分折装置
JP2520827Y2 (ja) 表面分析装置
JPS5816592B2 (ja) イオン放射マイクロアナライザ形顕微鏡
JPS5814038A (ja) 電子ビ−ムマクロアナライザを用いた鋼板分析装置
JPH11102654A (ja) 元素分析方法及び元素分析装置
JPH03295142A (ja) 走査電子顕微鏡
JP2000164166A (ja) 電子分光装置
JPS59159057A (ja) X線光電子分光装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees