JPH07238312A - 極低炭素鋼の製造方法及び真空脱ガス装置 - Google Patents
極低炭素鋼の製造方法及び真空脱ガス装置Info
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- JPH07238312A JPH07238312A JP2959194A JP2959194A JPH07238312A JP H07238312 A JPH07238312 A JP H07238312A JP 2959194 A JP2959194 A JP 2959194A JP 2959194 A JP2959194 A JP 2959194A JP H07238312 A JPH07238312 A JP H07238312A
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- blowing nozzle
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は、真空脱ガス精錬による極低炭素
鋼の製造方法及び真空脱ガス設備を提供する。 【構成】 本発明は、真空脱ガス装置の槽内鋼浴面より
も低く鋼浴に接している槽本体側壁部に横吹きノズル
を、槽本体底部に底吹きノズルが各々1個以上設けら
れ、この横吹きノズル及び底吹きノズルからはガス気泡
が吹込み出来き、底吹きノズルは横吹きノズルより吹き
こまれたガス気泡が到達出来る範囲内に配設されること
を特徴とする真空脱ガス装置である。また、横吹きノズ
ル及び底吹きノズルより吹きこまれたガス気泡が互いに
干渉することを特徴とする前記真空脱ガス装置を使用し
た真空脱ガス精錬法である。
鋼の製造方法及び真空脱ガス設備を提供する。 【構成】 本発明は、真空脱ガス装置の槽内鋼浴面より
も低く鋼浴に接している槽本体側壁部に横吹きノズル
を、槽本体底部に底吹きノズルが各々1個以上設けら
れ、この横吹きノズル及び底吹きノズルからはガス気泡
が吹込み出来き、底吹きノズルは横吹きノズルより吹き
こまれたガス気泡が到達出来る範囲内に配設されること
を特徴とする真空脱ガス装置である。また、横吹きノズ
ル及び底吹きノズルより吹きこまれたガス気泡が互いに
干渉することを特徴とする前記真空脱ガス装置を使用し
た真空脱ガス精錬法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、真空脱ガスによる極
低炭素鋼の製造方法及び真空脱ガス装置に関する。
低炭素鋼の製造方法及び真空脱ガス装置に関する。
【0002】
【従来技術】近年、冷延鋼板、表面処理鋼板の用途多様
化や材質向上要求に応えるため、極低炭素鋼の需要が増
大している。このため、RH真空脱ガス法による極低炭
素鋼製造技術の研究開発が盛んになっている。
化や材質向上要求に応えるため、極低炭素鋼の需要が増
大している。このため、RH真空脱ガス法による極低炭
素鋼製造技術の研究開発が盛んになっている。
【0003】この際、脱炭反応を効率良く促進して、脱
炭終了後の最終到達炭素濃度の低減や脱炭処理時間の短
縮を図ることが課題となる。これを解決するためには、
特に、真空脱ガス処理中における炭素濃度が30ppm
以下の脱炭反応停滞領域を解消する必要があり、真空
槽内溶鋼自由表面積の増大、真空槽鋼浴内のCO気泡
生成領域の増大に着目した研究が数多く報告されてい
る。
炭終了後の最終到達炭素濃度の低減や脱炭処理時間の短
縮を図ることが課題となる。これを解決するためには、
特に、真空脱ガス処理中における炭素濃度が30ppm
以下の脱炭反応停滞領域を解消する必要があり、真空
槽内溶鋼自由表面積の増大、真空槽鋼浴内のCO気泡
生成領域の増大に着目した研究が数多く報告されてい
る。
【0004】上記脱炭反応停滞域の解消策として、例え
ば、特開平3−61319号公報の中で開示されている
RH脱ガス槽本体下部の側壁に設けたノズルよりガスを
吹込む方法(以下、横吹き法という)や、日本鉄鋼協
会、第126回講演大会論文集、Vol.6(199
3)1033において開示されているRH脱ガス槽本体
下部の敷部に設けたノズルよりガスを吹込む方法(以
下、底吹き法という)等が提案されている。これらの方
法は、環流によってもたらされる溶鋼攪拌増大による反
応界面積の増大に加えて、吹込まれたガス気泡自体によ
って、反応界面積が増大するので、脱炭反応速度が増加
して脱炭処理時間が短縮される。特に、特開平3−61
319号公報の横吹き法では、ガス吹込み速度がマッハ
1を越えるので、気泡ガスはジェッティング状態とな
る。
ば、特開平3−61319号公報の中で開示されている
RH脱ガス槽本体下部の側壁に設けたノズルよりガスを
吹込む方法(以下、横吹き法という)や、日本鉄鋼協
会、第126回講演大会論文集、Vol.6(199
3)1033において開示されているRH脱ガス槽本体
下部の敷部に設けたノズルよりガスを吹込む方法(以
下、底吹き法という)等が提案されている。これらの方
法は、環流によってもたらされる溶鋼攪拌増大による反
応界面積の増大に加えて、吹込まれたガス気泡自体によ
って、反応界面積が増大するので、脱炭反応速度が増加
して脱炭処理時間が短縮される。特に、特開平3−61
319号公報の横吹き法では、ガス吹込み速度がマッハ
1を越えるので、気泡ガスはジェッティング状態とな
る。
【0005】このため、ガス−溶鋼反応界面積は更に増
大し、同時に、この状態の気泡ガスが、以下の(1)式
に示す脱炭反応の核となって、COガス気泡を発生させ
るので、著しく脱炭反応は促進する。C + O → CO(g) (1) この結果、炭素濃度が30ppm以下の脱炭反応停滞域
でも、脱炭反応は停滞することなく、また、最終到達炭
素濃度も低減できるので、能率良く極低炭素鋼を製造出
来るものである。
大し、同時に、この状態の気泡ガスが、以下の(1)式
に示す脱炭反応の核となって、COガス気泡を発生させ
るので、著しく脱炭反応は促進する。C + O → CO(g) (1) この結果、炭素濃度が30ppm以下の脱炭反応停滞域
でも、脱炭反応は停滞することなく、また、最終到達炭
素濃度も低減できるので、能率良く極低炭素鋼を製造出
来るものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の横吹き法の場
合、ノズル出口でガス吹込み速度がマッハ1を越えて
も、ガスの持つエネルギーは小さく溶鋼中に侵入すると
急速に減衰してしまう。このため、ガス気泡が槽内溶鋼
中を水平方向に到達出来る気泡水平到達距離(詳しくは
後述する)は意外に小さい。従って、ガス気泡によって
鋼浴が攪拌される領域は狭くなる。この撹拌領域を拡大
しようとすると、多数のノズルを設置して多量のガスを
吹込む必要がある。しかし、これを実施すると、後述す
る吹き抜け現象を起こしたり、槽内耐火物の損傷をまね
いてしまう。
合、ノズル出口でガス吹込み速度がマッハ1を越えて
も、ガスの持つエネルギーは小さく溶鋼中に侵入すると
急速に減衰してしまう。このため、ガス気泡が槽内溶鋼
中を水平方向に到達出来る気泡水平到達距離(詳しくは
後述する)は意外に小さい。従って、ガス気泡によって
鋼浴が攪拌される領域は狭くなる。この撹拌領域を拡大
しようとすると、多数のノズルを設置して多量のガスを
吹込む必要がある。しかし、これを実施すると、後述す
る吹き抜け現象を起こしたり、槽内耐火物の損傷をまね
いてしまう。
【0007】一方、底吹き法の場合、底吹きノズルより
吹込まれたガスは上向き方向であり、また、RH槽内の
鋼浴は浅いので、ガス気泡は鋼浴攪拌に働かないで鋼浴
中を通り抜けてしまう、前述の吹き抜け現象を起こし易
い。更に、溶鋼は上向きのガス気泡に伴われて、大粒の
スプラッシュとなって槽内に舞い上がるので、大量の溶
鋼が槽内壁に地金となって付着する。このスプラッシュ
は脱炭初期程激しく飛散するので、炭素濃度の高い地金
が槽内壁に付着する。これが、炭素濃度30ppm以下
の脱炭末期の溶鋼中に溶け出すため、溶鋼中の炭素濃度
は再度上昇する。この結果、脱炭速度が停滞して、脱炭
処理時間は大幅に延長したり、最終到達炭素濃度は下が
らなくなってしまい、能率良く極低炭素鋼を製造出来な
い。
吹込まれたガスは上向き方向であり、また、RH槽内の
鋼浴は浅いので、ガス気泡は鋼浴攪拌に働かないで鋼浴
中を通り抜けてしまう、前述の吹き抜け現象を起こし易
い。更に、溶鋼は上向きのガス気泡に伴われて、大粒の
スプラッシュとなって槽内に舞い上がるので、大量の溶
鋼が槽内壁に地金となって付着する。このスプラッシュ
は脱炭初期程激しく飛散するので、炭素濃度の高い地金
が槽内壁に付着する。これが、炭素濃度30ppm以下
の脱炭末期の溶鋼中に溶け出すため、溶鋼中の炭素濃度
は再度上昇する。この結果、脱炭速度が停滞して、脱炭
処理時間は大幅に延長したり、最終到達炭素濃度は下が
らなくなってしまい、能率良く極低炭素鋼を製造出来な
い。
【0008】更に、これら2つのガス吹込み法における
上記問題点を解決するため、多量のガスを吹込んでも、
吹込んだガスの大部分が鋼浴攪拌に働かず、前述の吹き
抜け現象を起こしたり、槽内耐火物の損傷を増大させて
しまう。
上記問題点を解決するため、多量のガスを吹込んでも、
吹込んだガスの大部分が鋼浴攪拌に働かず、前述の吹き
抜け現象を起こしたり、槽内耐火物の損傷を増大させて
しまう。
【0009】本発明は、上記問題点を解決するために考
案されたものであって、従来の脱ガス槽鋼浴内へのガス
吹込み法に較べて、少量のガス吹込み流量で効率良く溶
鋼を撹拌させ、かつ、脱ガス反応界面積の増大も図りつ
つ、安定した高能率の真空脱ガス装置並びに真空脱ガス
精錬法を提供するものである。
案されたものであって、従来の脱ガス槽鋼浴内へのガス
吹込み法に較べて、少量のガス吹込み流量で効率良く溶
鋼を撹拌させ、かつ、脱ガス反応界面積の増大も図りつ
つ、安定した高能率の真空脱ガス装置並びに真空脱ガス
精錬法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に係わる発明
は、真空脱ガス精錬に際し、真空脱ガス装置の槽内鋼浴
面に接している槽本体側壁部に設けられたガス吹き込み
装置より吹き込まれるガスと、槽本体底部に設けられた
ガス吹き込み装置より吹き込まれるガスとを、互いに干
渉させながら真空脱ガス精錬を行うことを特徴とする極
低炭素鋼の製造方法である。
は、真空脱ガス精錬に際し、真空脱ガス装置の槽内鋼浴
面に接している槽本体側壁部に設けられたガス吹き込み
装置より吹き込まれるガスと、槽本体底部に設けられた
ガス吹き込み装置より吹き込まれるガスとを、互いに干
渉させながら真空脱ガス精錬を行うことを特徴とする極
低炭素鋼の製造方法である。
【0011】請求項2に係わる発明は、上記に加えて、
ガス吹き込み装置より吹き込まれるガスが、酸素ガスを
含有する不活性ガスであることを特徴とする極低炭素鋼
の製造方法である。
ガス吹き込み装置より吹き込まれるガスが、酸素ガスを
含有する不活性ガスであることを特徴とする極低炭素鋼
の製造方法である。
【0012】請求項3に係わる発明は、槽内鋼浴面より
も低く鋼浴に接している槽本体側壁部に横吹きノズル
が、槽本体底部に底吹きノズルが各々1個以上設けら
れ、底吹きノズルは、これから吹きこまれて鋼浴中を上
昇するガス気泡に、横吹きノズルより吹きこまれたガス
気泡が到達出来る範囲内に配設されることを特徴とする
真空脱ガス装置である。
も低く鋼浴に接している槽本体側壁部に横吹きノズル
が、槽本体底部に底吹きノズルが各々1個以上設けら
れ、底吹きノズルは、これから吹きこまれて鋼浴中を上
昇するガス気泡に、横吹きノズルより吹きこまれたガス
気泡が到達出来る範囲内に配設されることを特徴とする
真空脱ガス装置である。
【0013】請求項4に係わる発明は、前記横吹きノズ
ル及び底吹きノズルの内の一部もしくは全てが、セラミ
ックス製又はセラミックスコーティングされた金属製よ
りなる中空単管で構成されたことを特徴とする真空脱ガ
ス装置である。
ル及び底吹きノズルの内の一部もしくは全てが、セラミ
ックス製又はセラミックスコーティングされた金属製よ
りなる中空単管で構成されたことを特徴とする真空脱ガ
ス装置である。
【0014】
【作用】本発明では、槽内鋼浴面よりも低く鋼浴に接し
ている槽本体側壁部には横吹きノズルを、槽本体底部に
は底吹きノズルが各々1個以上設けられる。底吹きノズ
ルは横吹きノズルより吹きこまれたガス気泡が到達出来
る範囲内に配設された真空脱ガス設備である。そして、
横吹きノズル及び底吹きノズルより吹きこまれたガス気
泡を互いに干渉させて、脱水素、脱窒素、脱炭等の真空
脱ガス反応及び脱硫反応を促進させる真空脱ガス精錬法
である。以下にこの作用を説明する。
ている槽本体側壁部には横吹きノズルを、槽本体底部に
は底吹きノズルが各々1個以上設けられる。底吹きノズ
ルは横吹きノズルより吹きこまれたガス気泡が到達出来
る範囲内に配設された真空脱ガス設備である。そして、
横吹きノズル及び底吹きノズルより吹きこまれたガス気
泡を互いに干渉させて、脱水素、脱窒素、脱炭等の真空
脱ガス反応及び脱硫反応を促進させる真空脱ガス精錬法
である。以下にこの作用を説明する。
【0015】まず、底吹きノズルより吹きこまれたガス
は、槽内鋼浴中を気泡となって逆円錐状に拡がりながら
集団を形成して上方に浮上する。このガス気泡集団に向
かって、横吹きノズルより槽内鋼浴中にガスが吹きこま
れる。ここで、底吹きノズルは、横吹きノズルより吹き
こまれたガス気泡が到達出来る範囲内に配設されている
ので、互いのガス気泡集団は、ぶつかり合い、互いに干
渉しながら槽内鋼浴中を広く分散しながら上昇する。従
って、ガス吹込みによって槽内鋼浴の撹拌力は増大し、
同時に、分散気泡自体が(1)式の脱炭反応の核となっ
て脱炭が促進する。更に、槽内鋼浴中の広い範囲でガス
気泡が浮上するため、鋼浴表面における反応界面積の増
大にも効果がある。
は、槽内鋼浴中を気泡となって逆円錐状に拡がりながら
集団を形成して上方に浮上する。このガス気泡集団に向
かって、横吹きノズルより槽内鋼浴中にガスが吹きこま
れる。ここで、底吹きノズルは、横吹きノズルより吹き
こまれたガス気泡が到達出来る範囲内に配設されている
ので、互いのガス気泡集団は、ぶつかり合い、互いに干
渉しながら槽内鋼浴中を広く分散しながら上昇する。従
って、ガス吹込みによって槽内鋼浴の撹拌力は増大し、
同時に、分散気泡自体が(1)式の脱炭反応の核となっ
て脱炭が促進する。更に、槽内鋼浴中の広い範囲でガス
気泡が浮上するため、鋼浴表面における反応界面積の増
大にも効果がある。
【0016】また、底吹きノズルより吹込まれた浮上途
中のガス気泡は、横吹きノズルより吹き込まれたガス気
泡によって、横方向に力を受けて互いに干渉するので、
両ノズルより吹き込まれたガス気泡の浮上速度は減速す
る。このため、ガス気泡の鋼浴内滞留時間は増大するの
で、吹き抜け現象が起きにくく、かつ、吹き込まれたガ
ス流量に対して有効に鋼浴攪拌に寄与するガス流量の比
率が高くなる。
中のガス気泡は、横吹きノズルより吹き込まれたガス気
泡によって、横方向に力を受けて互いに干渉するので、
両ノズルより吹き込まれたガス気泡の浮上速度は減速す
る。このため、ガス気泡の鋼浴内滞留時間は増大するの
で、吹き抜け現象が起きにくく、かつ、吹き込まれたガ
ス流量に対して有効に鋼浴攪拌に寄与するガス流量の比
率が高くなる。
【0017】また、横吹きノズル及び底吹きノズルより
吹きこまれた互いのガス気泡集団はぶつかり合い、互い
に干渉しながら槽内鋼浴中を広く分散して上昇するの
で、槽内の広い範囲にわたり、細かいスプラッシュが発
生する。このスプラッシュは、細かい溶鋼粒子であり比
表面積は著しく増大するので、これも反応界面積を増大
させる。
吹きこまれた互いのガス気泡集団はぶつかり合い、互い
に干渉しながら槽内鋼浴中を広く分散して上昇するの
で、槽内の広い範囲にわたり、細かいスプラッシュが発
生する。このスプラッシュは、細かい溶鋼粒子であり比
表面積は著しく増大するので、これも反応界面積を増大
させる。
【0018】以上述べたことから、本発明の真空脱ガス
設備を使用した真空脱ガス精錬法により、少量のガス吹
き込み流量で、従来の一方向からのガス吹込み法と同等
の鋼浴攪拌力が得られるので、脱ガス処理中に発生する
大粒のスプラッシュの飛散を低減できる。また、干渉に
よって得られた分散気泡により、分散気泡、自由表面(
鋼浴表面) 、スプラッシュ(細粒溶鋼)という3つの反
応サイト全てを増大させることができる。このため、炭
素濃度が30ppm以下の脱炭反応停滞域でも、脱炭反
応は停滞することなく(1)式の脱炭反応速度は著しく
促進される。この結果、最終到達炭素濃度も低減し、能
率良く極低炭素鋼を製造できる。
設備を使用した真空脱ガス精錬法により、少量のガス吹
き込み流量で、従来の一方向からのガス吹込み法と同等
の鋼浴攪拌力が得られるので、脱ガス処理中に発生する
大粒のスプラッシュの飛散を低減できる。また、干渉に
よって得られた分散気泡により、分散気泡、自由表面(
鋼浴表面) 、スプラッシュ(細粒溶鋼)という3つの反
応サイト全てを増大させることができる。このため、炭
素濃度が30ppm以下の脱炭反応停滞域でも、脱炭反
応は停滞することなく(1)式の脱炭反応速度は著しく
促進される。この結果、最終到達炭素濃度も低減し、能
率良く極低炭素鋼を製造できる。
【0019】また、本発明の真空脱ガス装置を用いて、
側壁及び底部から干渉するようにガスを吹込むと、気泡
の分散により、前述の3つの反応サイト全てを増大させ
ることができるので、脱炭反応の他に、脱水素、脱窒素
の脱ガス反応も促進できる。更には、RH脱ガス槽内に
粉体状の脱硫フラックスを吹込んで脱硫する場合でも、
分散気泡によって粉体フラックスは槽内鋼浴全体にわた
り分散されるので、脱硫反応も促進できる。
側壁及び底部から干渉するようにガスを吹込むと、気泡
の分散により、前述の3つの反応サイト全てを増大させ
ることができるので、脱炭反応の他に、脱水素、脱窒素
の脱ガス反応も促進できる。更には、RH脱ガス槽内に
粉体状の脱硫フラックスを吹込んで脱硫する場合でも、
分散気泡によって粉体フラックスは槽内鋼浴全体にわた
り分散されるので、脱硫反応も促進できる。
【0020】本発明では、前記両ノズルの内の一部もし
くは全てがセラミックス製又はセラミックスコーティン
グされた金属製よりなる中空単管で構成され、吹込みガ
ス中に酸素を混合する。
くは全てがセラミックス製又はセラミックスコーティン
グされた金属製よりなる中空単管で構成され、吹込みガ
ス中に酸素を混合する。
【0021】一般に、特開平3−61319号公報の中
で開示されているように、吹込みガスの冷却効果により
ガス吹き込み口(ノズル出口)近傍で溶鋼は凝固する。
これが成長すると多孔質の地金(以下、マッシュルーム
という)となって槽内壁に付着し、ノズルからのガス噴
射方向が不安定となり、ガス噴射速度は低下する。本発
明では、吹込みガス中に酸素ガスを混合するので、この
地金は溶解されて、マッシュルームの成長を防止でき
る。この結果、ノズルからのガス噴射方向およびガス噴
射速度が安定するので、前述の干渉効果を長期間にわた
り安定して享受することができる。
で開示されているように、吹込みガスの冷却効果により
ガス吹き込み口(ノズル出口)近傍で溶鋼は凝固する。
これが成長すると多孔質の地金(以下、マッシュルーム
という)となって槽内壁に付着し、ノズルからのガス噴
射方向が不安定となり、ガス噴射速度は低下する。本発
明では、吹込みガス中に酸素ガスを混合するので、この
地金は溶解されて、マッシュルームの成長を防止でき
る。この結果、ノズルからのガス噴射方向およびガス噴
射速度が安定するので、前述の干渉効果を長期間にわた
り安定して享受することができる。
【0022】また、上記付着地金の溶解中、ガス吹き込
み口(ノズル出口)近傍は高温に曝される。本発明で
は、酸化物等のセラミックス管又は表面をこれらのセラ
ミックスでコーティングした金属管でノズルを構成する
ので、ノズルは溶解されにくく、減耗しにくい。この結
果、ノズル交換することなく、長期間にわたり安定して
ガスを吹き込め、前述の干渉効果が得られる。また、ノ
ズル先端部の一部を上記セラミックス管又は表面をこれ
らのセラミックスでコーティングされた金属管で構成し
ても、上記効果が得られし、ノズルコストを低減でき
る。
み口(ノズル出口)近傍は高温に曝される。本発明で
は、酸化物等のセラミックス管又は表面をこれらのセラ
ミックスでコーティングした金属管でノズルを構成する
ので、ノズルは溶解されにくく、減耗しにくい。この結
果、ノズル交換することなく、長期間にわたり安定して
ガスを吹き込め、前述の干渉効果が得られる。また、ノ
ズル先端部の一部を上記セラミックス管又は表面をこれ
らのセラミックスでコーティングされた金属管で構成し
ても、上記効果が得られし、ノズルコストを低減でき
る。
【0023】
【実施例】図1は、本発明のRH真空脱ガス装置及びこ
の脱ガス装置に配設した横吹きノズル及び底吹きノズル
からガス気泡が吹き込まれ、互いに干渉しあっている状
況を示したものである。(a)は正面図、(b)は側面
図を示す。ここで、1は鋳鍋、2は溶鋼、3は上昇管、
4は環流用ガス吹込管、5は真空槽本体、6は下降管、
7は横吹きノズル、8は底吹きノズル、9は横吹きノズ
ル流量制御装置、10は底吹きノズル流量制御装置であ
る。
の脱ガス装置に配設した横吹きノズル及び底吹きノズル
からガス気泡が吹き込まれ、互いに干渉しあっている状
況を示したものである。(a)は正面図、(b)は側面
図を示す。ここで、1は鋳鍋、2は溶鋼、3は上昇管、
4は環流用ガス吹込管、5は真空槽本体、6は下降管、
7は横吹きノズル、8は底吹きノズル、9は横吹きノズ
ル流量制御装置、10は底吹きノズル流量制御装置であ
る。
【0024】鋳鍋1から真空槽本体5内に吹い上げられ
た溶鋼2は、上昇管3に設けられた環流用ガス吹込管4
から吹き込まれたArガスにより環流を開始し、下降管
6を通って鋳鍋1に戻るまでの間に真空脱ガスされる。
本発明では、槽内鋼浴面下の真空槽本体5の側壁と底部
にそれぞれ横吹きノズル7、底吹きノズル8を設けてA
rガスを吹き込む。また、脱ガス処理中、横吹きノズル
流量制御装置9及び底吹きノズル流量制御装置10に遠
隔より信号が送られ、この指令によりこれらノズルへの
Arガス流量は変更される。また、このArガス流量中
に酸素ガスを混合できるように設計されている。
た溶鋼2は、上昇管3に設けられた環流用ガス吹込管4
から吹き込まれたArガスにより環流を開始し、下降管
6を通って鋳鍋1に戻るまでの間に真空脱ガスされる。
本発明では、槽内鋼浴面下の真空槽本体5の側壁と底部
にそれぞれ横吹きノズル7、底吹きノズル8を設けてA
rガスを吹き込む。また、脱ガス処理中、横吹きノズル
流量制御装置9及び底吹きノズル流量制御装置10に遠
隔より信号が送られ、この指令によりこれらノズルへの
Arガス流量は変更される。また、このArガス流量中
に酸素ガスを混合できるように設計されている。
【0025】本発明では、横吹きノズル7から吹きこま
れたガス気泡は水平方向から次第に上方に進路を変え、
湯面から真空槽に離脱するが、湯面に到達するまでの間
に底吹きノズル8から吹込まれたガス気泡と干渉し合う
必要がある。このため、横吹きノズル7と底吹きノズル
8との間の水平距離を、横吹きノズル7から吹きこまれ
た気泡が溶鋼中を水平方向に到達できる距離(これを気
泡水平到達距離といい、Lで表わす)以内になるように
設置する必要がある。
れたガス気泡は水平方向から次第に上方に進路を変え、
湯面から真空槽に離脱するが、湯面に到達するまでの間
に底吹きノズル8から吹込まれたガス気泡と干渉し合う
必要がある。このため、横吹きノズル7と底吹きノズル
8との間の水平距離を、横吹きノズル7から吹きこまれ
た気泡が溶鋼中を水平方向に到達できる距離(これを気
泡水平到達距離といい、Lで表わす)以内になるように
設置する必要がある。
【0026】そこで、発明者らは、第89回日本鉄鋼協
会講演大会、講演概要集、S111(1975)におい
て開示されている結果に基き、気泡水平到達距離Lを算
出する式、(2)式を導き出した。 L=0.94{Dg /(Dm −Dg )}1/3 ・{Q/πd}2/3 (2) ここで、L:気泡水平到達距離(cm)、Dg :ガス密
度(g/cm3 )、D m : 溶鋼密度(g/cm3 )、
Q:ガス流量(cm3 /sec)、d:ノズル径(c
m)である。なお、(2)式より算出される気泡水平到
達距離Lは、横吹きノズル(当該論文内では水平ノズル
という)より水中に吹き込まれた空気を吹き込んだモデ
ル実験を行って得たもので、当該著者らによって溶鋼に
も適用できることが確認されている。
会講演大会、講演概要集、S111(1975)におい
て開示されている結果に基き、気泡水平到達距離Lを算
出する式、(2)式を導き出した。 L=0.94{Dg /(Dm −Dg )}1/3 ・{Q/πd}2/3 (2) ここで、L:気泡水平到達距離(cm)、Dg :ガス密
度(g/cm3 )、D m : 溶鋼密度(g/cm3 )、
Q:ガス流量(cm3 /sec)、d:ノズル径(c
m)である。なお、(2)式より算出される気泡水平到
達距離Lは、横吹きノズル(当該論文内では水平ノズル
という)より水中に吹き込まれた空気を吹き込んだモデ
ル実験を行って得たもので、当該著者らによって溶鋼に
も適用できることが確認されている。
【0027】図2は真空槽を上方から見た水平断面図で
ある。本実施例では、底吹きノズル8を横吹きノズル7
の噴射方向の延長線上に各々8個設置し、底吹きノズル
8と横吹きノズル7の間の水平距離を200mmとし
た。また、各ノズル口径を3mm、横吹きノズル7のガ
ス流量を80Nl/min・本、底吹きノズル8のガス
流量を30Nl/min・本とした。
ある。本実施例では、底吹きノズル8を横吹きノズル7
の噴射方向の延長線上に各々8個設置し、底吹きノズル
8と横吹きノズル7の間の水平距離を200mmとし
た。また、各ノズル口径を3mm、横吹きノズル7のガ
ス流量を80Nl/min・本、底吹きノズル8のガス
流量を30Nl/min・本とした。
【0028】上記実施条件における気泡水平到達距離L
は、(2)式より計算すると、約400mmである。前
述したように、上記ノズル間の水平距離を200mmに
設けたので、上記2方向から噴射されるガス気泡は互い
に干渉することが理解できる。なお、吹き込んだアルゴ
ンガスのガス密度Dg は0.0004g/cm3 、溶鋼
密度Dm は7.0g/cm3 、溶鋼温度は1600℃、
槽内真空度は2torrとして計算した。
は、(2)式より計算すると、約400mmである。前
述したように、上記ノズル間の水平距離を200mmに
設けたので、上記2方向から噴射されるガス気泡は互い
に干渉することが理解できる。なお、吹き込んだアルゴ
ンガスのガス密度Dg は0.0004g/cm3 、溶鋼
密度Dm は7.0g/cm3 、溶鋼温度は1600℃、
槽内真空度は2torrとして計算した。
【0029】次に、上記2方向にノズルを設けた本発明
のRH真空脱ガス装置及びこの2方向からのガスを互い
に干渉させる真空脱ガス精錬法を用いて、炭素含有量が
10ppm以下の極低炭素鋼を製造した実施例について
説明する。
のRH真空脱ガス装置及びこの2方向からのガスを互い
に干渉させる真空脱ガス精錬法を用いて、炭素含有量が
10ppm以下の極低炭素鋼を製造した実施例について
説明する。
【0030】転炉出鋼時の炭素濃度が0.03%の未脱
酸溶鋼300tonを、本発明のRH真空脱ガス装置を
用いて脱炭処理した。脱炭処理開始から数分間は横吹き
ノズル7及び底吹きノズル8へ溶鋼が差し込みを防止す
るため、20Nl/min・本のArガス流量を流して
おいた。その後、排ガス分析により鋼中炭素濃度を推定
し、炭素濃度が100ppm程度に下がった時点でプロ
セスコンピュータから各ガス流量制御装置(図1の9、
10)にガス量アップの指示が出され、横吹きノズル7
および底吹きノズル8のArガス流量は各々80Nl/
min・本、30Nl/min・本まで増量された。こ
の結果、上記2方向から噴射されるガス気泡は互いに干
渉し、脱炭反応は促進した。脱炭終了後、脱酸剤を添加
する時点でプロセスコンピュータからガス量ダウンの指
令が出され、ガス流量制御装置により元の20Nl/m
in・本のガス流量に戻された。
酸溶鋼300tonを、本発明のRH真空脱ガス装置を
用いて脱炭処理した。脱炭処理開始から数分間は横吹き
ノズル7及び底吹きノズル8へ溶鋼が差し込みを防止す
るため、20Nl/min・本のArガス流量を流して
おいた。その後、排ガス分析により鋼中炭素濃度を推定
し、炭素濃度が100ppm程度に下がった時点でプロ
セスコンピュータから各ガス流量制御装置(図1の9、
10)にガス量アップの指示が出され、横吹きノズル7
および底吹きノズル8のArガス流量は各々80Nl/
min・本、30Nl/min・本まで増量された。こ
の結果、上記2方向から噴射されるガス気泡は互いに干
渉し、脱炭反応は促進した。脱炭終了後、脱酸剤を添加
する時点でプロセスコンピュータからガス量ダウンの指
令が出され、ガス流量制御装置により元の20Nl/m
in・本のガス流量に戻された。
【0031】図3に、本実施例と比較例における脱炭処
理中の溶鋼中炭素濃度推移を示す。ここで、比較例は、
図2に図示した8個の底吹きノズル8のArガス流量を
ゼロとし、8個の横吹きノズル7より80Nl/min
・本のArガス流量を吹き込んで真空脱ガス精錬した場
合である。その他の精錬条件は実施例と同じとした。
理中の溶鋼中炭素濃度推移を示す。ここで、比較例は、
図2に図示した8個の底吹きノズル8のArガス流量を
ゼロとし、8個の横吹きノズル7より80Nl/min
・本のArガス流量を吹き込んで真空脱ガス精錬した場
合である。その他の精錬条件は実施例と同じとした。
【0032】図3より、本実施例では脱炭時間経過に伴
い、溶鋼中の炭素濃度は安定して低下しており、炭素濃
度が30ppm以下の脱炭反応停滞域も認められず、約
11分で10ppmの極低炭素鋼が製造できている。一
方、横吹きノズル7の1方向よりArガスを吹き込んだ
比較例では、実施例と同様に脱炭反応停滞域も認められ
ないが、10ppmの極低炭素鋼を製造するのに約18
分を要している。この結果より、本発明のRH真空脱ガ
ス装置及びこの2方向からのガスを互いに干渉させる真
空脱ガス精錬法によって、脱炭速度は大幅に向上してお
り、脱炭時間は約40%短縮された。
い、溶鋼中の炭素濃度は安定して低下しており、炭素濃
度が30ppm以下の脱炭反応停滞域も認められず、約
11分で10ppmの極低炭素鋼が製造できている。一
方、横吹きノズル7の1方向よりArガスを吹き込んだ
比較例では、実施例と同様に脱炭反応停滞域も認められ
ないが、10ppmの極低炭素鋼を製造するのに約18
分を要している。この結果より、本発明のRH真空脱ガ
ス装置及びこの2方向からのガスを互いに干渉させる真
空脱ガス精錬法によって、脱炭速度は大幅に向上してお
り、脱炭時間は約40%短縮された。
【0033】なお、本実施例では、8組のノズル間距離
を気泡水平到達距離L以内に配置した。しかし、発明者
らの試験結果より、全てのノズル間においてこの関係を
満足する必要は無く、一箇所以上のノズル間でガス気泡
の相互干渉があれば、脱炭速度は大幅に向上する効果が
確認された。
を気泡水平到達距離L以内に配置した。しかし、発明者
らの試験結果より、全てのノズル間においてこの関係を
満足する必要は無く、一箇所以上のノズル間でガス気泡
の相互干渉があれば、脱炭速度は大幅に向上する効果が
確認された。
【0034】また、本実施例において、ノズル出口近傍
にマッシュルームの生成が観察された。この対策とし
て、脱炭処理開始時あるいは脱炭処理終了後、吹込みガ
ス中に少量の酸素を混合することにより、マッシュルー
ムは溶解できた。この結果、マッシュルームの成長を防
止できた。
にマッシュルームの生成が観察された。この対策とし
て、脱炭処理開始時あるいは脱炭処理終了後、吹込みガ
ス中に少量の酸素を混合することにより、マッシュルー
ムは溶解できた。この結果、マッシュルームの成長を防
止できた。
【0035】本実施例では、ノズル全長を安定化ZrO
2 材質から成る中空単管ノズルを使用した。この結果、
マッシュルーム溶解中でもノズル出口はほとんど溶損し
なかった。また、ノズル先端部をZrO2 酸化物でコー
ティングした金属管で構成した試験も行った。この場合
でも、ノズル先端部は大きな溶損が認めらず、ノズルか
らのガス噴出方向および噴出速度は変化せず、安定した
ガス軌跡が確保され、本発明の干渉効果を長期間享受で
きた。更に、脱炭処理中、常に少量の酸素を混合するこ
とにより、凝固金属の付着を防止することもできるが、
ノズル寿命の観点からは前述の如く必要時のみ酸素を混
合することが望ましい。
2 材質から成る中空単管ノズルを使用した。この結果、
マッシュルーム溶解中でもノズル出口はほとんど溶損し
なかった。また、ノズル先端部をZrO2 酸化物でコー
ティングした金属管で構成した試験も行った。この場合
でも、ノズル先端部は大きな溶損が認めらず、ノズルか
らのガス噴出方向および噴出速度は変化せず、安定した
ガス軌跡が確保され、本発明の干渉効果を長期間享受で
きた。更に、脱炭処理中、常に少量の酸素を混合するこ
とにより、凝固金属の付着を防止することもできるが、
ノズル寿命の観点からは前述の如く必要時のみ酸素を混
合することが望ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明による真空脱ガス装置を用いて、
2方向からのガス気泡を互いに干渉させる真空脱ガス精
錬法により、少量のガス吹込み流量によって槽内での鋼
浴撹拌力および脱ガス反応界面積を大幅に増大させるこ
とができる。この結果、炭素濃度が10ppm以下の極
低炭素鋼を高能率かつ信頼性高く製造できる。
2方向からのガス気泡を互いに干渉させる真空脱ガス精
錬法により、少量のガス吹込み流量によって槽内での鋼
浴撹拌力および脱ガス反応界面積を大幅に増大させるこ
とができる。この結果、炭素濃度が10ppm以下の極
低炭素鋼を高能率かつ信頼性高く製造できる。
【図1】本発明のRH真空脱ガス装置を使用して、2方
向からガス気泡を吹き込んでいる実施状況を示したもの
であり、(a)は正面図、(b)は側面図を示す。
向からガス気泡を吹き込んでいる実施状況を示したもの
であり、(a)は正面図、(b)は側面図を示す。
【図2】真空脱ガス装置の真空槽を上方から見た水平断
面図で、横吹きノズル及び底吹きノズルを配置した図で
ある。
面図で、横吹きノズル及び底吹きノズルを配置した図で
ある。
【図3】本発明の効果を確認するため、脱炭処理中の溶
鋼中炭素濃度推移を示した図である。
鋼中炭素濃度推移を示した図である。
1 鋳鍋 3 上昇管 5 真空槽本体 6 下降管 7 横吹きノズル 8 底吹きノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村井 剛 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 真空脱ガス精錬に際し、真空脱ガス装置
の槽内鋼浴面に接している槽本体側壁部に設けられたガ
ス吹き込み装置より吹き込まれるガスと、槽本体底部に
設けられたガス吹き込み装置より吹き込まれるガスと
を、互いに干渉させながら真空脱ガス精錬を行うことを
特徴とする極低炭素鋼の製造方法。 - 【請求項2】 ガス吹き込み装置より吹き込まれるガス
が、酸素ガスを含有する不活性ガスであることを特徴と
する請求項1に記載の極低炭素鋼の製造方法。 - 【請求項3】 槽内鋼浴面よりも低く鋼浴に接している
槽本体側壁部に横吹きノズルが、槽本体底部に底吹きノ
ズルが各々1個以上設けられ、底吹きノズルは、これか
ら吹きこまれて鋼浴中を上昇するガス気泡に、横吹きノ
ズルより吹きこまれたガス気泡が到達出来る範囲内に配
設されることを特徴とする真空脱ガス装置。 - 【請求項4】 前記横吹きノズル及び底吹きノズルの内
の一部もしくは全てが、セラミックス製又はセラミック
スコーティングされた金属製よりなる中空単管で構成さ
れたことを特徴とする請求項3に記載の真空脱ガス装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2959194A JPH07238312A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 極低炭素鋼の製造方法及び真空脱ガス装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2959194A JPH07238312A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 極低炭素鋼の製造方法及び真空脱ガス装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07238312A true JPH07238312A (ja) | 1995-09-12 |
Family
ID=12280322
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2959194A Withdrawn JPH07238312A (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 極低炭素鋼の製造方法及び真空脱ガス装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07238312A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017024069A (ja) * | 2015-07-28 | 2017-02-02 | 新日鐵住金株式会社 | 溶融金属内の気泡発生装置及び気泡発生方法 |
CN110885917A (zh) * | 2019-10-30 | 2020-03-17 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种rh真空处理设备 |
CN115305316A (zh) * | 2022-08-18 | 2022-11-08 | 日照钢铁控股集团有限公司 | 一种薄板坯连铸连轧产线rh单联超低碳钢生产方法 |
-
1994
- 1994-02-28 JP JP2959194A patent/JPH07238312A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017024069A (ja) * | 2015-07-28 | 2017-02-02 | 新日鐵住金株式会社 | 溶融金属内の気泡発生装置及び気泡発生方法 |
CN110885917A (zh) * | 2019-10-30 | 2020-03-17 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种rh真空处理设备 |
CN110885917B (zh) * | 2019-10-30 | 2021-08-24 | 攀钢集团攀枝花钢铁研究院有限公司 | 一种rh真空处理设备 |
CN115305316A (zh) * | 2022-08-18 | 2022-11-08 | 日照钢铁控股集团有限公司 | 一种薄板坯连铸连轧产线rh单联超低碳钢生产方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010508 |