JPH07237908A - 不活性ガス中の酸素除去装置並びにその再生方法及び運転方法 - Google Patents

不活性ガス中の酸素除去装置並びにその再生方法及び運転方法

Info

Publication number
JPH07237908A
JPH07237908A JP6025181A JP2518194A JPH07237908A JP H07237908 A JPH07237908 A JP H07237908A JP 6025181 A JP6025181 A JP 6025181A JP 2518194 A JP2518194 A JP 2518194A JP H07237908 A JPH07237908 A JP H07237908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxygen
inert gas
gas
metal
regeneration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6025181A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3581988B2 (ja
Inventor
Yoshimitsu Murata
義光 村田
Masahito Kawai
雅人 川井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Oxygen Co Ltd, Nippon Sanso Corp filed Critical Japan Oxygen Co Ltd
Priority to JP02518194A priority Critical patent/JP3581988B2/ja
Publication of JPH07237908A publication Critical patent/JPH07237908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3581988B2 publication Critical patent/JP3581988B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Landscapes

  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Gas Separation By Absorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 不活性ガス中の酸素分を除去するにあたり、
水素を用いることなく、また、酸素除去後の不活性ガス
中に他の成分が混入することも防止できる不活性ガス中
の酸素除去装置並びにその再生方法及び運転方法を提供
する。 【構成】 酸素分を含む不活性ガスを金属を充填した充
填筒1a,1bに導入して金属の酸化反応により酸素を
除去する。酸化反応後の酸化金属の還元再生は、燃料導
入系統10から供給される液状可燃性物質により行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不活性ガス中の酸素除
去装置並びにその再生方法及び運転方法に関し、詳しく
は、窒素,アルゴン等の不活性ガス中に含まれる酸素分
を金属の酸化反応によって除去するとともに、該酸化反
応により酸化した金属を還元性物質で還元して再生する
酸素除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】少量の酸素を含む不活性ガス、例えば、
窒素ガスに含まれる酸素分を除去して高純度窒素を得る
ことが従来から行われている。この酸素除去方法として
は、酸素含有不活性ガスに所定量の水素を添加し、パラ
ジウム等の触媒の存在下に酸素と水素とを燃焼反応させ
て酸素を除去する方法が知られている。
【0003】上記方法においては、不活性ガス中の酸素
分を完全に除去するために、反応当量に対して数%から
数十%程度過剰に水素を添加する必要がある。このた
め、酸素を除去した後の不活性ガス中に過剰に添加した
水素が含まれるために、酸素除去後の不活性ガスは、本
質的には高純度とはいえない。また、酸素と水素との反
応により水が生成するため、水分除去のための吸着器等
が必要となる。
【0004】このような水素を幾分含むガスでも問題な
く使えるような用途、例えば金属の熱処理用のガス等で
は、この方法を採用できるが、半導体用等に使用するガ
スにおいては、水素の混入が嫌われるため、水素分を含
まない不活性ガスが要求される。
【0005】その改善策として、銅やニッケル等、加熱
下で容易に酸化する金属を用いて酸化還元反応により不
活性ガス中の酸素分を除去する方法がある。この方法で
は、銅やニッケル等の金属そのもの、あるいは活性アル
ミナ,シリカゲル,ゼオライト等の多孔性物質に金属を
担持したものを複数(多くの場合は2筒)の充填筒に充
填し、充填筒に酸素分を含む不活性ガスを流して不活性
ガス中の微量の酸素分と金属とを反応させて酸素除去を
行う酸素除去工程と、充填筒に適当量の水素を含む不活
性ガスを流して前記酸素除去工程で酸化した金属と水素
とを反応させて金属を還元する再生工程とを、各充填筒
について順次繰り返して行うようにしている。この酸素
除去方法によれば、精製後(酸素除去後)の不活性ガス
中に水素も水分も存在せず、純粋な不活性ガスを連続的
に得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来法では、いずれの方法を用いても水素の使用が避け
られなかった。一般に、水素ガスは、シリンダーで供給
するか、あるいは大量の場合はトレーラーで供給してい
るが、近年は輸送コストがかさみ、水素ガス自体が高価
なものになっている。また、水素ガスは可燃性のガスの
中でも、広い爆発範囲を持つため、危険なガスという印
象があり、できれば水素ガスの使用を避けたいという要
望があった。
【0007】このようなことから、水素に代えてアルコ
ール等の可燃性物質を用い、酸素分を含む不活性ガス中
に直接アルコール等を注入して白金等の触媒により酸素
とアルコール等とを反応させて酸素を除去する方法が提
案されている。しかし、この方法においても、酸素を完
全に除去するためには、不活性ガス中の酸素の存在量に
対して幾分過剰にアルコール等を添加する必要がある。
このため、過剰に添加されたアルコール等が触媒により
分解して水素,一酸化炭素.その他炭化水素等の有機化
合物となることが知られており、これらは、酸素除去後
の不活性ガス中に含まれてしまうという不都合があっ
た。
【0008】そこで本発明は、不活性ガス中の酸素分を
除去するにあたり、水素を用いることなく、また、酸素
除去後の不活性ガス中に他の成分が混入することも防止
できる不活性ガス中の酸素除去装置並びにその再生方法
及び運転方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明の不活性ガス中の酸素除去装置は、第1の
構成として、不活性ガス中の酸素分を酸化反応により除
去する金属を充填した複数の充填筒と、各充填筒に酸素
分を含む不活性ガスを導入する系統と、各充填筒から酸
素分が除去された不活性ガスを導出する系統と、各充填
筒に還元性物質を含む再生ガスを導入する系統と、各充
填筒から再生排ガスを導出する系統と、前記不活性ガス
の導入導出系統及び再生ガスの導入導出系統にそれぞれ
設けた切換弁と、該切換弁を所定の順序で開閉して前記
複数の充填筒を順次不活性ガス中の酸素分を前記金属と
の酸化反応により除去する酸素除去工程と再生ガス中の
還元性物質により前記酸素除去工程で酸化した金属を還
元する再生工程とに切換える弁制御手段とを備えるとと
もに、前記再生ガスに液状可燃性物質を添加する手段
と、該添加された液状可燃性物質を触媒反応により還元
性物質に分解する触媒層とを備えたことを特徴としてい
る。
【0010】第2の構成は、上記第1の構成に加えて、
前記不活性ガス導入系統の不活性ガスの流量を測定する
手段及び該不活性ガス中の酸素濃度を測定する手段と、
測定された不活性ガスの流量及び酸素濃度から前記充填
筒に導入される酸素量を算出する手段と、該酸素量と各
充填筒内に充填した金属の量とから前記弁制御手段にお
ける切換弁の切換え開閉時間を算出する手段とを備えた
ことを特徴としている。
【0011】第3の構成は、上記第1の構成に加えて、
各充填筒の出口付近に設けられた酸素濃度測定手段と、
酸素除去工程にある充填筒の酸素濃度測定手段で求めた
酸素濃度に応じて前記弁制御手段における切換弁の切換
え開閉時間を算出する手段とを備えたことを特徴として
いる。
【0012】本発明の不活性ガス中の酸素除去装置の再
生方法は、不活性ガス中の酸素分を金属、特に銅又はニ
ッケルの酸化反応により除去する酸素除去装置の再生方
法において、前記酸化反応により酸化した金属の還元剤
として、液状可燃性物質、特にアルコール,アセトン,
エーテル,石油燃料の内のいずれか一種を用いることを
特徴とし、さらに、液状可燃性物質を触媒反応で還元性
物質に分解した後に供給することを特徴としている。
【0013】本発明の不活性ガス中の酸素除去装置の運
転方法は、不活性ガス中の酸素分を酸化反応により除去
する金属を充填した2基の充填筒を備え、該2基の充填
筒を、充填筒に不活性ガスを導入して該不活性ガス中の
酸素分を前記金属との酸化反応により除去する酸素除去
工程と、充填筒に液状可燃性物質を含む還元性ガスを導
入して前記酸化反応により酸化した金属を還元する再生
工程とに交互に切換えて不活性ガス中の酸素分を連続的
に除去するにあたり、前記酸素除去工程と再生工程との
切換え時間を、酸素除去工程にある充填筒に導入される
酸素量あるいは酸素除去工程にある充填筒出口部の酸素
濃度に応じて変更するとともに、再生工程で導入する液
状可燃性物質の量を、前記切換え時間の変更に対して反
比例するように増減させることを特徴としている。
【0014】
【作 用】上記構成によれば、酸素除去工程で酸化した
金属を、液状可燃性物質あるいは該液状可燃性物質を触
媒層で分解した水素,一酸化炭素等の還元性物質で還元
して再生するので、水素を用いることなく再生工程を行
うことができる。また、酸素除去工程では液状可燃性物
質を使用しないので、精製後の不活性ガス中に他の成分
が混入することもない。
【0015】また、酸素除去工程と再生工程との切換え
を、酸素除去を行う不活性ガス中の酸素量あるいは充填
筒の出口付近の酸素濃度で制御することにより、酸素除
去を確実に行うことができ、さらに、切換え時間に応じ
て液状可燃性物質の添加量を増減させることにより、酸
化した金属の還元も確実に行うことができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を、図面に基づいてさらに詳細
に説明する。本実施例に示す酸素除去装置は、銅あるい
はニッケル等の加熱下で容易に酸化する金属を充填した
2基の充填筒1a,1bと、酸素分を含む不活性ガスを
供給する不活性ガス供給系統2及び各充填筒1a,1b
に酸素分を含む不活性ガスを切換え導入する不活性ガス
導入系統2a,2bと、各充填筒1a,1bから酸素分
が除去された不活性ガスを切換え導出する不活性ガス導
出系統3a,3b及び精製不活性ガスを使用先等に供給
する精製不活性ガス供給系統3と、各充填筒1a,1b
に再生ガスを供給する再生ガス供給系統4及び各充填筒
1a,1bに再生ガスを切換え導入する再生ガス導入系
統4a,4bと、各充填筒1a,1bから再生排ガスを
切換え導出する再生排ガス導出系統5a,5b及び排気
管5と、前記各導入導出系統に設けた切換弁6a,6
b,7a,7b,8a,8b,9a,9bと、前記再生
ガス供給系統4に酸素除去工程で酸化した金属を還元す
るための液状可燃性物質(以下、燃料という)を導入す
る燃料導入系統10と、該燃料導入系統10から導入す
る燃料の流量を制御する燃料導入弁10a及び流量制御
器10bと、該燃料導入系統10から導入される燃料を
適当な濃度に希釈するとともに該燃料を搬送するための
不活性ガスを前記精製不活性ガス供給系統3から分岐し
て導入する再生用不活性ガス導入系統11及び再生用不
活性ガス導入弁11aと、燃料導入系統10と再生用不
活性ガス導入系統11との合流点に設けた混合器12
と、前記燃料を触媒反応により分解して還元性物質を生
成するための触媒層13と、前記不活性ガス導入系統2
の不活性ガスの流量を測定する流量計14と、該不活性
ガス中の酸素濃度を測定する分析計15と、測定された
不活性ガスの流量及び酸素濃度から酸素除去工程にある
充填筒に導入される酸素量を算出するとともに、該酸素
量と充填筒内に充填した金属の量とから前記各切換弁の
切換え開閉時間を算出する演算手段16と、該演算手段
16で算出した切換弁切換え時間に応じて各切換弁を切
換え開閉する弁制御手段17とにより構成されている。
【0017】なお、上記充填筒1a,1bでの金属の酸
化反応及び還元反応や、触媒層13での触媒反応は、そ
れぞれ不活性ガスの酸素含有量及び金属の種類や、燃料
及び触媒の種類に応じて、各反応に適した温度で行われ
るもので、例えば、酸素除去工程の酸化反応と再生工程
の還元反応は、通常、100〜350℃で、触媒層13
の触媒反応は、通常、約400℃で行われる。温度調節
は、充填筒1a,1bや触媒層13に設けた加熱又は冷
却ジャケットや電気ヒーター等の加熱又は冷却手段、あ
るいは、不活性ガス供給系統2や再生ガス供給系統4等
のガス導入系統に設けた加熱器又は冷却器等により必要
に応じて行うことができる。
【0018】上記酸素除去装置は、例えば、充填筒1a
が酸素除去工程にあるときには、充填筒1bは再生工程
にあり、充填筒1aが再生工程に切換えられると、充填
筒1bは酸素除去工程に切換えられ、交互に酸素除去工
程と再生工程とを行って連続的に不活性ガスの精製(酸
素除去)を行う。
【0019】すなわち、充填筒1aが酸素除去工程にあ
るときには、不活性ガス供給系統2から供給される酸素
含有不活性ガスは、切換弁6a,不活性ガス導入系統2
aを経て充填筒1a内に導入され、充填筒1a内に充填
されている金属と不活性ガス中の酸素とが反応する。こ
の金属の酸化反応により酸素が除去された不活性ガス
は、精製ガスとして不活性ガス導出系統3aに導出さ
れ、切換弁7aを経て精製不活性ガス供給系統3から使
用先等に供給される。
【0020】充填筒に充填する金属は、不活性ガス中の
微量の酸素と容易に反応し、かつ、後述の再生工程で容
易に還元するものならば任意の金属を用いることができ
るが、特に、銅やニッケルを用いることが好ましい。ま
た、筒内への充填は、金属粉等の状態で金属そのものを
充填してもよいが、金属を活性アルミナ,シリカゲル,
ゼオライト等の多孔性物質に担持させたものを充填する
ようにしてもよい。
【0021】一方、再生工程にある充填筒1bでは、前
回の酸素除去工程で酸化した金属を液状可燃性物質で還
元する還元段階と、該還元段階で生成した水,二酸化炭
素等をパージするパージ段階とが行われる。まず、最初
の還元段階では、燃料導入系統10からポンプあるいは
ガス圧等により導入される所定量の燃料と、再生用不活
性ガス導入系統11から導入される所定量の不活性ガス
とを混合器12で混合して再生ガスとし、次いで、再生
ガス供給系統4に設けられた触媒層13に導入して燃料
を触媒反応により分解し、水素や一酸化炭素等の還元性
を有する物質とする。
【0022】上記還元性物質を含む再生ガスは、切換弁
8bから再生ガス導入系統4bを経て充填筒1bに導入
され、筒内の酸化金属と再生ガス中の還元性物質とが反
応して金属が還元される。この還元反応により生じた水
や二酸化炭素及び未反応の還元性物質、さらに、燃料の
分解によって生じた水素,一酸化炭素,メタン,その他
微量の炭化水素は、再生ガスの大部分を占める不活性ガ
スに同伴されて充填筒1bから再生排ガス導出系統5b
に導出され、切換弁9bを経て排気管5から排出され
る。
【0023】上記還元段階において使用する燃料として
は、液状の可燃性物質、例えば、各種アルコール,アセ
トン,エーテル,その他の炭化水素系液体燃料を用いる
ことができ、入手の容易性や安全性等を考慮して適宜に
選定することができる。また、触媒層13には、白金,
パラジウム等の貴金属触媒を単独あるいは適宜混合して
用いることができる。
【0024】導入する燃料の量は、還元段階の時間内で
充填筒内の酸化金属を完全に還元するため、該酸化金属
に含まれる酸素分に対して反応当量で5〜10%過剰に
添加することが好ましい。また、液状の燃料を再生用不
活性ガスと効率よく混合するため、混合器12に燃料を
気化させる加熱器(蒸発器)を設けたり、燃料導入系統
10や再生用不活性ガス導入系統11に加熱器を設けた
りすることができる。
【0025】上記還元段階を終えたら、燃料導入弁10
aを閉じて燃料導入系統10からの燃料の導入を止め、
再生用不活性ガス導入系統11からの再生用不活性ガス
のみを再生ガス供給系統4,触媒層13,切換弁8b,
再生ガス導入系統4bを介して充填筒1bに導入し、充
填筒1b内の前記水や二酸化炭素、その他の不純物成分
を排出するパージ段階を行う。
【0026】このようにして再生工程を終えた充填筒1
bと前記酸素除去工程を終えた充填筒1aとは、前記弁
制御手段17からの指令により各切換弁が切換え開閉さ
れることにより工程が入れ替えられ、充填筒1bが酸素
除去工程に、充填筒1aが再生工程に入る。以下、両充
填筒1a,1bは、上記工程を交互に行い連続的に不活
性ガス中の酸素を除去して精製された高純度の不活性ガ
スを使用先等に供給する。
【0027】また、上記両充填筒1a,1bの酸素除去
工程と再生工程との切換えを行うにあたり、酸素含有不
活性ガスを供給する不活性ガス発生源における不活性ガ
ス中の酸素濃度に変動がある場合は、酸素処理量に応じ
て切換え時間を変更することができる。
【0028】すなわち、前記流量計14と分析計15と
から得られる不活性ガスの流量及び酸素濃度を演算手段
16にて演算し、酸素除去工程にある充填筒に導入され
る酸素量を算出するとともに、該酸素量と充填筒内に充
填した金属の量(酸素処理能力)とから、酸素除去工程
の終了時間を算出し、該切換え時間に応じて弁制御手段
17を作動させることにより、不活性ガス中の酸素分が
多いときでも、確実に酸素分の除去を行うことができ
る。
【0029】一方、上記酸素除去工程時間の変更に伴い
再生工程時間も変更されるため、再生工程時間の長さに
応じて燃料や再生ガスとして用いる精製不活性ガスの流
量を調節することにより、効率よく、無駄のない再生を
行うことができる。例えば、切換え時間が短くなった場
合は、その再生時間内で確実に金属を再生する必要があ
るため、演算手段16あるいは弁制御手段17からの指
示により流量制御器10bで燃料導入弁10aの開度を
制御し、切換え時間に対して反比例するように燃料の流
量を増量し、また、必要に応じて再生用不活性ガスの流
量も増量する。
【0030】これにより、短時間で再生工程を終了する
ことができ、逆に、切換え時間が長くなった場合には、
燃料の流量を減らし、再生用不活性ガスの流量も減らす
ことにより、再生工程全体で使用する燃料や再生用不活
性ガスの量を、酸化した金属を還元再生するのに必要十
分な量にすることができる。
【0031】また、上記切換え時間の変更は、上記流量
計14と分析計15とに代えて、図1に想像線で示すよ
うに、各充填筒1a,1bの出口付近(充填層終端付
近)に設けた酸素濃度計18で得た酸素濃度、あるいは
該出口付近から抜き出したガスを分析計で分析して得た
酸素濃度により行うこともできる。
【0032】なお、本実施例では、充填筒の再生時に燃
料を搬送するガスとして精製不活性ガスの一部を用いた
が、不活性ガス供給系統2から供給される酸素含有不活
性ガスの一部を用いることも可能である。
【0033】また、図2に示すように、燃料を還元性物
質に分解する触媒層を省略して、燃料をそのまま充填筒
に導入するようにしてもよく、原料となる酸素含有不活
性ガス中の酸素濃度の変動がほとんどない場合には、流
量計や分析計を省略して各切換弁を一定時間毎に切換え
開閉するようにしてもよい。なお、前記図1に示す実施
例装置と同一要素のものには同一符号を付して、その詳
細な説明は省略する。
【0034】両実施例において、充填筒には、不活性ガ
ス中に含まれる酸素分の濃度と不活性ガスの流量を基準
とし、適当な反応時間を設定して、その時間内で酸素の
除去反応を行うのに十分な量の金属を充填する必要があ
り、例えば、酸素含有量が100ppm程度の不活性ガ
スを処理する場合は、通常、48時間毎の切換えが選択
され、酸素濃度が1000ppmのオーダーの場合は、
充填する金属の量を増やすか、切換え時間を短くするか
のいずれかを選択する。
【0035】このとき、金属充填量を同一として、単純
に酸素濃度の増大に反比例させて切換え時間を短縮した
場合は、再生工程における単位時間あたりの燃料の導入
量が増大するため、還元段階での反応で温度が上がり過
ぎるという問題が生じるとともに、パージ段階の時間が
十分に取れないという問題を生じることがある。したが
って、充填筒の容積も勘案すると、一般的には、切換え
時間は、8〜48時間が適当である。
【0036】また、反応温度の過度の上昇を防止する手
段として、複数の充填筒を直列に連結し、各充填筒に燃
料を少量ずつ分割して導入するようにしたり、各充填筒
間に冷却器を設けて反応熱を除去したりすることが、反
応温度を一定に保つ上で有効である。
【0037】実験例1 図2に示す構成の装置において、充填筒内に粉末銅を圧
縮して径を4mm、長さを5mmの円柱状に成形した反
応剤を500g充填し、原料不活性ガスとして酸素を1
00ppm含んだ窒素ガスを、約150℃に保持した充
填筒に通したところ、精製後の窒素ガス中の酸素濃度は
1ppm以下になった。
【0038】一方、上記処理により酸化した充填筒内の
銅(酸化銅)を還元するため、再生側の充填筒には、液
状可燃性物質であるエチルアルコールを原料不活性ガス
に添加した再生ガスを導入して再生工程を行った。エチ
ルアルコールの添加量は、酸化銅に含まれる酸素を除去
するために要する化学量論量より10%過剰とし、ま
た、再生中の充填筒に導入する再生ガスの量は、原料不
活性ガスの総量に対して10%に設定した。
【0039】上記再生ガスは、混合器に設けた加熱器で
約350℃に予熱して充填筒に導入し、還元反応を行わ
せた。このときの充填筒内の温度は約350℃に保たれ
ていた。還元段階を終えた充填筒は、精製後の窒素ガス
の一部を導入してパージを行った。
【0040】上記酸素除去工程と再生工程とを8時間毎
に交互に繰返して実施したが、精製窒素ガス中には、酸
素及びその他の不純物は検出されなかった。
【0041】実験例2 図1に示す構成の装置において、充填筒内に粉末銅を圧
縮して径を4mm、長さを5mmの円柱状に成形した反
応剤を500g充填し、原料不活性ガスとして酸素を1
00ppm含んだ窒素ガスを、約150℃に保持した充
填筒に通したところ、精製後の窒素ガス中の酸素濃度は
1ppm以下になった。
【0042】一方、再生ガスとしては、窒素ガス中にエ
チルアルコールを添加したガスを、アルミナに担持され
た白金触媒に400℃で接触させてエチルアルコールを
分解し、水素,一酸化炭素を主成分とする還元性ガスと
したものを用いた。
【0043】上記酸素除去工程と再生工程とを8時間毎
に交互に繰返して実施したが、精製窒素ガス中には、酸
素及びその他の不純物は検出されなかった。
【0044】また、原料窒素ガス中の酸素濃度を2倍と
し、充填筒の切換え時間を1/2にするとともに、エチ
ルアルコールの添加量を2倍として操作を行ったが、同
様に、精製窒素ガス中には、酸素及びその他の不純物は
検出されなかった。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
加熱下で容易に酸化する銅やニッケル等の金属の酸化反
応で不活性ガス中の酸素分を除去して高純度の不活性ガ
スを得られるとともに、該酸化反応で酸化した酸化金属
をアルコール,アセトン,エーテル,石油燃料等の入手
が容易な液状可燃性物質を用いて還元するようにしたの
で、酸化金属の還元に水素を用いる場合に比べて経済的
であり、さらに、安全性の向上や、設置スペースの縮小
も図ることができる。
【0046】特に、液状可燃性物質を触媒反応により還
元性物質に分解してから酸化金属の還元に使用すること
により、還元効率を向上させることができる。さらに、
酸素除去を行う不活性ガス中の酸素量あるいは充填筒の
出口付近の酸素濃度に応じて複数の充填筒の酸素除去工
程と再生工程とを切換え制御することにより、酸素除去
を確実に行うことができ、さらに、切換え時間に応じて
液状可燃性物質の添加量を増減させることにより、酸化
した金属の還元も確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す酸素除去装置の系統
図である。
【図2】 本発明の他の実施例を示す酸素除去装置の系
統図である。
【符号の説明】
1a,1b…充填筒、2…不活性ガス供給系統、2a,
2b…不活性ガス導入系統、3…精製不活性ガス供給系
統、3a,3b…不活性ガス導出系統、4…再生ガス供
給系統、4a,4b…再生ガス導入系統、5…排気管、
5a,5b…再生排ガス導出系統、10…燃料導入系
統、11…再生用不活性ガス導入系統、12…混合器、
13…触媒層、14…流量計、15…分析計、16…演
算手段、17…弁制御手段、18…酸素濃度計

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガス中の酸素分を酸化反応により
    除去する金属を充填した複数の充填筒と、各充填筒に酸
    素分を含む不活性ガスを導入する系統と、各充填筒から
    酸素分が除去された不活性ガスを導出する系統と、各充
    填筒に還元性物質を含む再生ガスを導入する系統と、各
    充填筒から再生排ガスを導出する系統と、前記不活性ガ
    スの導入導出系統及び再生ガスの導入導出系統にそれぞ
    れ設けた切換弁と、該切換弁を所定の順序で開閉して前
    記複数の充填筒を順次不活性ガス中の酸素分を前記金属
    との酸化反応により除去する酸素除去工程と再生ガス中
    の還元性物質により前記酸素除去工程で酸化した金属を
    還元する再生工程とに切換える弁制御手段とを備えると
    ともに、前記再生ガスに液状可燃性物質を添加する手段
    と、該添加された液状可燃性物質を触媒反応により還元
    性物質に分解する触媒層とを備えたことを特徴とする不
    活性ガス中の酸素除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不活性ガス中の酸素除去
    装置において、前記不活性ガス導入系統の不活性ガスの
    流量を測定する手段及び該不活性ガス中の酸素濃度を測
    定する手段と、測定された不活性ガスの流量及び酸素濃
    度から前記充填筒に導入される酸素量を算出する手段
    と、該酸素量と各充填筒内に充填した金属の量とから前
    記弁制御手段における切換弁の切換え開閉時間を算出す
    る手段とを備えたことを特徴とする不活性ガス中の酸素
    除去装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の不活性ガス中の酸素除去
    装置において、各充填筒の出口付近に設けられた酸素濃
    度測定手段と、酸素除去工程にある充填筒の酸素濃度測
    定手段で求めた酸素濃度に応じて前記弁制御手段におけ
    る切換弁の切換え開閉時間を算出する手段とを備えたこ
    とを特徴とする不活性ガス中の酸素除去装置。
  4. 【請求項4】 不活性ガス中の酸素分を金属の酸化反応
    により除去する酸素除去装置の再生方法において、前記
    酸化反応により酸化した金属の還元剤として、液状可燃
    性物質を用いることを特徴とする不活性ガス中の酸素除
    去装置の再生方法。
  5. 【請求項5】 前記液状可燃性物質は、アルコール,ア
    セトン,エーテル,石油燃料の内のいずれか一種であ
    り、前記金属は、銅又はニッケルであることを特徴とす
    る請求項4記載の酸素除去装置の再生方法。
  6. 【請求項6】 前記液状可燃性物質は、触媒反応で還元
    性物質に分解した後に供給することを特徴とする請求項
    4記載の酸素除去装置の再生方法。
  7. 【請求項7】 不活性ガス中の酸素分を酸化反応により
    除去する金属を充填した2基の充填筒を備え、該2基の
    充填筒を、充填筒に不活性ガスを導入して該不活性ガス
    中の酸素分を前記金属との酸化反応により除去する酸素
    除去工程と、充填筒に液状可燃性物質を含む還元性ガス
    を導入して前記酸化反応により酸化した金属を還元する
    再生工程とに交互に切換えて不活性ガス中の酸素分を連
    続的に除去するにあたり、前記酸素除去工程と再生工程
    との切換え時間を、酸素除去工程にある充填筒に導入さ
    れる酸素量あるいは酸素除去工程にある充填筒出口部の
    酸素濃度に応じて変更するとともに、再生工程で導入す
    る液状可燃性物質の量を、前記切換え時間の変更に対し
    て反比例するように増減させることを特徴とする不活性
    ガス中の酸素除去装置の運転方法。
JP02518194A 1994-02-23 1994-02-23 不活性ガス中の酸素除去装置並びにその再生方法及び運転方法 Expired - Fee Related JP3581988B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02518194A JP3581988B2 (ja) 1994-02-23 1994-02-23 不活性ガス中の酸素除去装置並びにその再生方法及び運転方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02518194A JP3581988B2 (ja) 1994-02-23 1994-02-23 不活性ガス中の酸素除去装置並びにその再生方法及び運転方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07237908A true JPH07237908A (ja) 1995-09-12
JP3581988B2 JP3581988B2 (ja) 2004-10-27

Family

ID=12158833

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02518194A Expired - Fee Related JP3581988B2 (ja) 1994-02-23 1994-02-23 不活性ガス中の酸素除去装置並びにその再生方法及び運転方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3581988B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019209295A (ja) * 2018-06-07 2019-12-12 ナブテスコ株式会社 酸素吸着装置
CN114620694A (zh) * 2020-12-10 2022-06-14 中国科学院大连化学物理研究所 一种脱除还原性气体的装置和方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019209295A (ja) * 2018-06-07 2019-12-12 ナブテスコ株式会社 酸素吸着装置
CN114620694A (zh) * 2020-12-10 2022-06-14 中国科学院大连化学物理研究所 一种脱除还原性气体的装置和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3581988B2 (ja) 2004-10-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4579723A (en) Methods for purifying inert gas streams
US6010675A (en) Method of and apparatus for removing carbon monoxide from gaseous media
EP0995715B1 (en) Hydrocarbon partial oxidation process
US7361199B2 (en) Combined water gas shift reactor/carbon dioxide adsorber for use in a fuel cell system
EP1365851A1 (en) Process and apparatus for removing sulfur compounds from hydrocarbon streams
US6309768B1 (en) Process for regenerating a carbon monoxide oxidation reactor
JP5896467B2 (ja) アルゴンガスの精製方法および精製装置
US6589493B2 (en) Gas purification-treating agents and gas purifying apparatuses
US5955214A (en) Carbon monoxide removal method based on a regenerable CO scavenger
JP3815445B2 (ja) 水素ガスの精製装置及び精製方法
JP5199076B2 (ja) 水素製造におけるドレン水の処理方法および水素製造システム
JP2003267725A (ja) アンモニアの製造方法及びその装置並びにこれにより製造したアンモニアを用いる排煙脱硝方法
CA2261771C (en) Method for providing oxygen in gas process
US20060198780A1 (en) Method and apparatus for removing CO2 in mixed gas such as biogas
KR100661489B1 (ko) 고온가스 재생형 2탑 반응기를 이용한 이산화탄소 분리방법
JPH07237908A (ja) 不活性ガス中の酸素除去装置並びにその再生方法及び運転方法
JPH08188783A (ja) 改質ガス中のco除去法
JPH11199206A (ja) 酸素ガスの精製方法および精製装置
JP3213851B2 (ja) 不活性ガス中の一酸化炭素の除去方法
JP3919878B2 (ja) 高純度不活性ガス製造装置及びその起動方法
RU2211081C1 (ru) Способ очистки водородсодержащей газовой смеси от оксида углерода
RU1798362C (ru) Способ переработки гидроочищенных бензинов угольного происхождени
JPH08173742A (ja) ガス精製装置及び方法
JPH04265217A (ja) 一酸化炭素を主成分とするガスの精製方法
JPH08168648A (ja) 不活性ガスの常温精製方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040323

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040520

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040715

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070806

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees