JPH0723770U - 油圧エレベータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長時間停止時の保守作業に伴う煩わしい復旧
作業をなくすようにした油圧エレベータを提供するにあ
る。 【構成】 昇降路内１に立設された油圧プランジャ３の
上下動に応じて昇降する乗かご５下部が、ピット７に設
けられた緩衝器８に衝突した時動作し、乗かご５を停止
状態に保持する非常止め手段（図示せず）を備えた油圧
エレベータにおいて、前記、緩衝器８を中間部より取外
し自在に構成（８Ａ〜８Ｅ）したことを特徴とする油圧
エレベータ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、油圧ジャッキを用いて間接的に乗かごを駆動する油圧エレベータに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

油圧エレベータでは、例えば停電が発生して乗かごが最下階で長時間停止した 状態になると、漏油によってプランジャが沈下して乗かごがさらに下降して緩衝 器に乗り上げることがある。このような場合に備えて、例えば特開昭６１−２３ ５３８１号公報に開示されているように、この種の油圧エレベータには安全装置 が具備されていて、乗かごが緩衝器に乗り上げると、ロープが緩むことによって 安全装置の非常止め手段が作動して乗かごは停止位置に保持され、同時に運転停 止手段が作動してエレベータは運転停止状態になるように構成されていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記構成であるため、長時間停止時の保守作業時もエレベータは運転停止状態 となり次のような復旧作業が必要であった。即ち、保守員は、非常止め手段の作 動で開放になっている接点を蓑虫クリップで短絡し、この接点の短絡によって運 転状態にセットされたエレベータを、インチング運転することによって乗かごを 最下階のレベルまで上昇運転する。エレベータの乗かごが最下階のレベルまで上 昇すると、平常運転用リレーが付勢するので、保守員は蓑虫クリップを取り除き 、エレベータを運転停止状態から平常運転状態に復帰させるという作業である。

【０００４】 本考案の目的は、長時間停止時の保守作業に伴う煩わしい復旧作業をなくすよ うにした油圧エレベータを提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、昇降路内に立設された油圧プランジャ の上下動に応じて昇降する乗かご下部が、ピットに設けられた緩衝器に衝突した 時動作し、乗かごを停止状態に保持する非常止め手段を備えた油圧エレベータに おいて、前記緩衝器を中間部より取外し自在に構成したものである。

【０００６】

【作用】

緩衝器は中間部より取外し自在に構成されており、長時間停止の保守作業時は 、緩衝器の上部を取外す。これにより長時間停止し、乗かごが下降しても緩衝器 に当たらず、非常止め手段は動作しない。したがって、運転停止手段も動作せず 、インチング運転を行なえば即座に最下階レベルに上昇させることができ、復旧 作業を簡単に行なうことができる。

【０００７】

【実施例】

以下本考案の一実施例を図に基づき説明する。

【０００８】 図１は、本考案の一実施例になる油圧エレベータの全体構成図、図２は緩衝器 の詳細図である。

【０００９】 図１において、１は昇降路で、この昇降路１にはシリンダ２とこのシリンダ２ 内を上下に摺動する油圧プランジャ３が立設されている。４は油圧プランジャ３ の上端に設けられたプーリ、５は乗かごで、この乗かご５の下端には図示しない が、ピット７に設けられた緩衝器８に衝突した時、乗かごを停止状態にする非常 止め手段と同時に動作し、乗かごの運転を停止させる手段が設けられている。６ はロープで、このロープ６はプーリ４に巻掛けられ、一端は乗かご５に、他端は シリンダ２の下端に連結されている。９は乗かご５を案内するガイドレール、１ ０は最下階出入口、１１は油圧ユニットである。

【００１０】 図２において緩衝器８は、ばね８Ａと、このばね８Ａを取付ける取付台８Ｂと 、これらを支持する支持台８Ｃとから構成されており、取付台８Ｂと支持台８Ｃ とは連結体８Ｄによって連結され、かつ止め具８Ｅにより固定されるようになっ ている。

【００１１】 次に動作を説明する。

【００１２】 長時間停止の保守作業を行なう場合、保守員はピット７に入り緩衝器８の止め 具８Ｅを外し、図２の状態にばね８Ａを折り曲げておく、これにより、長時間停 止に伴うプランジャ３からの漏油によって乗かご５が下降しても、この乗かご５ と緩衝器８とは接触せず、非常止め手段（図示せず）、非常停止手段（図示せず ）は動作しない。したがって、エレベータをインチング動作すれば即座に最下階 階床レベルへと上昇でき、煩わしい復旧作業をなくすことができる。

【００１３】 尚、この実施例では、ばね８Ａとばね取付台８Ｂとを折れ曲がるようにしたが 、ばね８Ａを簡単に取外せるようにしても同様の効果を得ることができる。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によれば、長時間停止時の保守作業に伴う煩わしい復旧作業をなくすこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例になる油圧エレベータの全体
構成図である。

【図２】緩衝器の詳細図である。

【符号の説明】

１ 昇降路 ２ シリンダ ３ プランジャ ４ プーリ ５ 乗かご ６ ロープ ７ ピット ８ 緩衝器 ８Ａ ばね ８Ｂ 取付台 ８Ｃ 支持台 ８Ｄ 連結体 ８Ｅ 止め具

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降路内に立設された油圧プランジャの
   上下動に応じて昇降する乗かご下部が、ピットに設けら
   れた緩衝器に衝突した時動作し、乗かごを停止状態に保
   持する非常止め手段を備えた油圧エレベータにおいて、
   前記緩衝器を中間部より取外し自在に構成したことを特
   徴とする油圧エレベータ。