JPH09165151A

JPH09165151A - 工事用エレベータの安全装置

Info

Publication number: JPH09165151A
Application number: JP7329174A
Authority: JP
Inventors: Toshiyuki Tadokoro; 俊之田所; Atsushi Asaeda; 篤史朝枝
Original assignee: Hitachi Building Systems Co Ltd
Current assignee: Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority date: 1995-12-18
Filing date: 1995-12-18
Publication date: 1997-06-24

Abstract

(57)【要約】【課題】かご枠を駆動してエレベータを据付ける据付
け時に、前記かご枠の昇降範囲を限定する工事用エレベ
ータの安全装置において、必要とする仮設材を低減する
ことのできる工事用エレベータの安全装置を提供するこ
と。【解決手段】本設用のかご枠２を用いて昇降路内機器
の据付けに当たり、前記かご枠２にリミットスイッチ１
２を取付けるとともに、前記かご枠２をガイドするガイ
ドレール１に、前記かご枠２の上下に位置し、かつ、リ
ミットスイッチ１２と接触するように第２のカム７ａ、
７ｂを設けた工事用エレベータの安全装置において、前
記かご枠２に設けられた本設用の第１のカム１４に、把
持固定されるＵ字型把持体を備えた水平片を有するブラ
ケットを設け、このブラケットの水平片に本設用のリミ
ットスイッチ１２を締結するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、本設用のかご枠を
用いて昇降路内機器の据付を行う時に、前記かご枠の昇
降範囲を限定する工事用エレベータの安全装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、エレベータ据付けにおいて、ま
ず、昇降路最下部にて本設のかご枠を組立て、その後、
このかご枠に作業床を設置し、かご枠を駆動させながら
エレベータの昇降路内機器を据付ける据付け工法が取ら
れる傾向にある。この工法においては、ガイドレールが
仮設状態にあり、下部から順次固定されるようになって
いる。

【０００３】このため、据付け時においてかご枠を駆動
する場合、このかご枠を固定されたガイドレール間のみ
移動させることになり、このかご枠が昇降する上限位置
および下限位置を制限する、すなわち前記位置にかご枠
が位置していることを検出し、かご枠を停止させる安全
装置を設置する必要性が生ずる。

【０００４】従来、上記のような安全装置は、図７に示
す構成であった。図７は、従来のエレベータ据付け時に
おける安全装置の構成を示す斜視図である。

【０００５】図７において、１は本設のかご枠２と係合
し、前記かご枠２を案内する乗かごガイドレールであ
り、このかご枠２を組み立てる前に昇降路３内に立設さ
れ固定されている。４はプランジャ４ａとシリンダ４ｂ
とからなる油圧ジャッキで、このプランジャ４ａの上部
にはプーリ４ｃとプランジャガイド４ｄが設けられてい
る。そして、５は前記プランジャガイド４ｄと係合し、
前記油圧ジャッキ４の駆動に応じて前記プランジャ４ａ
の昇降を案内するプランジャレールである。

【０００６】６は前記かご枠２の手摺り２ａに設けられ
た仮設の安全装置のリミットスイッチ６で、上部リミッ
トスイッチ６ａと下部リミットスイッチ６ｂとから構成
されている。そして、７ａ、７ｂは前記仮設のリミット
スイッチ６と接触する上部および下部位置に配置される
仮設のカムで、前記上部位置には上部カム７ａが、前記
下部位置には下部カム７ｂがそれぞれ仮設の取付ブラケ
ット８ａ、８ｂにより乗かごガイドレール１の所定位置
に設置されている。

【０００７】なお、９はその一端が昇降路１の下部に設
けられたロープ取付部１０に連結され、前記プーリ４ｃ
に巻回された後、その他端が乗かごロープ取付部１１に
連結されるロープである。

【０００８】次に、図示の状態に据付けたあと、前記油
圧ジャッキ６を駆動することにより、前記プランジャ４
ａを上昇させ、前記ロープ９を介してかご枠２を上昇さ
せる。そして、このかご枠２を作業床として、前記乗か
ごガイドレール１およびプランジャレール５などの昇降
路内機器を順次上部に向けて据付けていく。このよう
に、かご枠２を昇降させながら昇降路内機器を据付けて
いくが、かご枠２の昇降範囲を限定しないと、下降し過
ぎてかご枠２が昇降路３の最下部に衝突したり、上昇し
過ぎてかご枠２がまだ据付け固定されていない乗かごガ
イドレールの部分にまで上昇してしまうという問題を生
じる。

【０００９】よって、前述したように、前記かご枠２に
仮設用の第２のリミットスイッチ６を設けるとともに、
このスイッチ６と接触する上部および下部位置に仮設の
カム７ａ、７ｂを設けて、かご枠２に設けられたスイッ
チ６ａ、６ｂが、かご枠２の上昇および下降限度に設け
られたカム７ａ、７ｂとそれぞれ接触することにより、
かご枠２の昇降を停止させるよう構成していた。

【００１０】上記したようなエレベータの安全装置とし
ては、その一例として特開平１−１１７１８９号公報に
その開示がみられる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、手摺り２ａに仮設用のリミットスイッチ６を設ける
構成となっていた。

【００１２】このため、本設品にかかる費用に加えて、
仮設材のために余分な材料費およびその加工費等の費用
がかかり、エレベータの据付け費用をコストアップさせ
る要因となっていた。

【００１３】また、エレベータの据付け現場では、機材
を保管する保管場所が非常に限られており、仮設材を保
管するためにそのスペースを割くと他の機材の保管がで
きないため、一度に機材の搬入ができず据付け作業の効
率を悪化させることにもつながっていた。

【００１４】本発明は、前記問題点を鑑みてなされたも
ので、その目的は、必要とする仮設材を低減することの
できる工事用エレベータの安全装置を提供することにあ
る。

【００１５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、本設用かご枠を用いて昇降路内機器の据付け
に当たり、前記かご枠にリミットスイッチを取付けると
ともに、前記かご枠をガイドするガイドレールに、前記
かご枠の上下に位置し、かつ、リミットスイッチと接触
するように第２のカムを設けた工事用エレベータの安全
装置において、前記かご枠に設けられた本設用の第１の
カムに、把持固定されるＵ字型把持体を備えた水平片を
有するブラケットを設け、このブラケットの水平片に本
設用のリミットスイッチを締結するように構成した。

【００１６】本発明は上記のように、前記かご枠を昇降
させて前記昇降路内に前記エレベータを据付ける据付け
時に、かご枠に設けられる本設の第１のカムに、水平片
を有するＬ字型ブラケットを備えたＵ字型把持体を把持
固定し、このＵ字型把持体を介して第１のカムに固定さ
れたＬ字型ブラケットに本設のリミットスイッチを取付
けるとともに、このリミットスイッチと接触する位置に
仮設の第２のカムを設け、この仮設の第２のカムに本設
のリミットスイッチが接触することに応じてかご枠を停
止させるようにエレベータの安全装置を構成したため、
仮設材としてはＵ字型把持体を備えた水平片を有するＬ
字型ブラケット及び第２のカムを要するのみで、据付け
時における工事用エレベータの安全装置に用いる仮設材
を大幅に低減することを可能とする。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
に基づいて説明する。

【００１８】まず、本発明に用いる本設のエレベータの
安全装置の構成を図６で説明する。図６は、本発明に用
いる本設のエレベータの安全装置の構成を示す昇降路内
斜視図である。

【００１９】図において、従来の説明に用いたものと同
一符号のものは同一物を示す。１２は昇降路３の下部近
傍に設けられたリミットスイッチユニットで、スローダ
ウンスイッチ１２ａおよび、ダウンリミットスイッチ１
２ｂを有し、前者の検出でかご枠２を減速させ、後者の
検出でかご枠２を強制的に停止させるよう構成されてい
る。このリミットスイッチユニット１２は取付ブラケッ
ト１３ａ、１３ｂにボルト２０で固定され、この取付ブ
ラケット１３ａ、１３ｂを介して乗かごガイドレール１
の昇降路３下部近傍に取付けられている。

【００２０】そして、１４はかご枠２に設けられた第１
のカムで、その上部および下部に屈折部を有しており、
この下部の屈折部とスローダウンスイッチ１２ａとが接
触することによりかご枠２を減速させ、ダウンリミット
スイッチ１２ｂと接触することによりかご枠２を強制的
に停止させる。

【００２１】同様に、昇降路３上部近傍においても図示
しないリミットスイッチユニットが設けてあり、第１の
カム１４の上部屈折部と接触することにより、かご枠２
を減速および停止させる。尚、第１のカムの形状として
従来２種類あるが、１種類のみ説明している。

【００２２】次に、前記本設のエレベータの安全装置を
用いた本発明の工事用エレベータの安全装置の構成を図
１から図５を用いて説明する。

【００２３】図１は本発明の工事用エレベータの安全装
置の全体構成の一実施形態を示す昇降路内斜視図、図２
は本発明の工事用エレベータの安全装置のカムとリミッ
トスイッチの相対位置を示す拡大斜視図、図３は第１の
カム形状の違う本発明の他の実施形態における工事用エ
レベータの安全装置のカムとリミットスイッチの相対位
置を示す拡大斜視図、図４は図２に示す本発明の工事用
エレベータの安全装置取付部を示す拡大平面図、図５は
図３に示す本発明の他の実施形態における工事用エレベ
ータの安全装置取付部を示す拡大平面図である。

【００２４】図１、図２及び図４において、リミットス
イッチユニット１２は前記本設のリミットスイッチユニ
ット１２を示しており、このリミットスイッチユニット
１２は、前記第１のカム１４に取付装置１５及びボルト
２０により取付けられている。このボルト２０は、図６
の説明で述べた本設のリミットスイッチユニット１２と
本設の取付ブラケット１３ａ、１３ｂを固定するボルト
を示す。

【００２５】取付装置１５は、第１の水平形１５ｂ、第
２の水平形１５ｃとを有するＬ字型ブラケット１５ａの
水平形１５ｂにＵ字型把持体１５ｄが固定されており、
Ｕ字型把持体１５ｄに固定ねじ１５ｅが取付けてある。
このＬ字型ブラケット１５ａは、ストッパー１５ｆ及び
ボルト２０を取付けるためのタップ穴１５ｇ、１５ｈ、
１５ｉを備えており、リミットスイッチユニット１２を
固定する第１のカムの形状により、所定のタップ穴にス
トッパー１５ｆ及びボルト２０を取付けられる構造にな
っている。

【００２６】ここでまず、第１のカム１４が図２及び図
４に示すようなＬ形状のカム１４Ａの場合について、リ
ミットスイッチユニット１２の取付方法を説明する。

【００２７】リミットスイッチユニット１２をＬ字型ブ
ラケット１５ａの水平片１５ｂに設けられたタップ穴１
５ｉにボルト２０で締結固定し、このＬ字型ブラケット
１５ａに固定されているＵ字型把持体１５ｄを第１のカ
ム１４Ａに係合させて、固定ねじ１５ｅを締め付ける。
更に固定部のずれ止めにストッパー１５ｆをタップ穴１
５ｈに取付けることで第１のカム１４Ａに取付装置１５
を介してリミットスイッチユニット１２を確実に固定す
ることができる。

【００２８】次に、第１のカム１４が図３及び図５に示
すようなＬ形状のカム１４Ｂの場合は、リミットスイッ
チユニット１２をＬ字型ブラケット１５ａのタップ穴１
５ｇにボルト２０で締結固定し、このＬ字型ブラケット
１５ａに固定されているＵ字型把持体１５ｄを第１のカ
ム１４ｂに係合させて、固定ねじ１５ｅを締め付ける。
更に、固定部のずれ止めにストッパー１５ｆをタップ穴
１５ｉに取付けることで第１のカム１４Ｂに取付装置１
５を介してリミットスイッチユニット１２を確実に固定
することができる。

【００２９】また、１３ａ、１３ｂは、図６の説明で述
べたリミットスイッチユニット１２の本設用取付ブラケ
ット１３を示し、この取付ブラケット１３ａ、１３ｂに
より、仮設の第２のカム７ａ、７ｂは、かご枠２を基準
として、昇降路の上部および下部に位置するように、乗
かごガイドレール１の所定位置に設置される。

【００３０】また、このカム７ａ、７ｂの設置位置は、
かご枠２の上昇限度及び下降限度の位置に設置される。
なお、取付ブラケット１３と仮設の第２のカム７ａ、７
ｂはボルト２１により締結固定されている。このボルト
２１は、本設エレベータの安全装置の説明で述べた図示
しない上部の本設リミットスイッチユニットを本設の取
付ブラケットに固定するボルトを用いる。

【００３１】このように本実施形態によれば、その相対
間隔が接触するように定められている本設のリミットス
イッチユニット１２を取付ける本設の取付ブラケット１
３ａ、１３ｂと、本設の第１のカム１４とを用い、この
本設の取付ブラケット１３ａ、１３ｂに仮設の第２のカ
ム７ａ、７ｂを取付け、本設の第１のカム１４に本設の
リミットスイッチユニット１２を取付ける構成としたた
め、この仮設の第２のカム７ａ、７ｂと本設のリミット
スイッチユニット１２とは図２に示すように接触する位
置に配置できる。

【００３２】よって、その上限位置にてリミットスイッ
チ１２ａとカム７ａとが、下限位置にてリミットスイッ
チ１２ｂとカム７ｂとがそれぞれ接触し、その位置にて
かご枠２を停止させることができる。

【００３３】そして、相対位置が定められているため、
設置後の位置調整が不要となるためこの点からも据付作
業効率を向上させることができる。

【００３４】また、本実施形態によれば、仮設材は第２
のカム７ａ、７ｂ及び取付装置１５のみで、その他の部
材は全て本設の部材を用いてエレベータの安全装置を構
成するため、更に、エレベータの機種によって第１のカ
ムの形状が変化した場合にも、本発明の取付装置１５に
より、リミットスイッチユニット１２を第１のカムに確
実に固定することができるため、仮設材を増やさずとも
多機種のエレベータの据付ができ、安全装置に必要とす
る仮設材を大幅に低減し、エレベータの安全装置を安価
とすることを可能とする。

【００３５】さらに、この仮設材の低減により、仮設材
の保管場所も不必要となるため、機材の保管スペースに
余裕ができ、エレベータ据付に必要な機材を一度に搬入
することができる。

【００３６】これにより、エレベータの据付作業効率を
向上することも可能となる。

【００３７】

【発明の効果】本発明は上記のように、相対間隔の定め
られた本設部材を用いて、据付け時のエレベータの安全
装置を構成したため、その仮設材を低減でき、安価な工
事用エレベータの安全装置を提供することを可能とす
る。

【００３８】また、上記のように相対間隔の定められた
本設部材を用いて安全装置を構成したため、安全装置設
置後の位置調整作業を必要とせず据付作業効率の向上を
図れる。

【００３９】さらに、この仮設材の低減により、仮設材
の保管場所も不必要となるため、機材の保管スペースに
余裕ができ、エレベータ据付けに必要な機材を一度に搬
入することができるため、この点からもエレベータの据
付作業効率を向上することも可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の工事用エレベータの安全装置の全体構
成の一実施形態を示す昇降路内斜視図である。

【図２】本発明の工事用エレベータの安全装置のカムと
リミットスイッチの相対位置を示す拡大斜視図である。

【図３】本発明の他の実施形態における工事用エレベー
タの安全装置のカムとリミットスイッチの相対位置を示
す拡大斜視図である。

【図４】図２に示す本発明の工事用エレベータの安全装
置取付部を示す拡大平面図である。

【図５】図３に示す本発明の他の実施形態における工事
用エレベータの安全装置取付部を示す拡大平面図であ
る。

【図６】本発明に用いる本設のエレベータの安全装置の
構成を示す昇降路内斜視図である。

【図７】従来のエレベータ据付け時における安全装置の
構成を示す斜視図である。

【符号の説明】

１乗かごガイドレール２かご枠３昇降路７ａ、７ｂ第２のカム１２リミットスイッチユニット１４第１のカム

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】本設用かご枠を用いて昇降路内機器の据
付けに当たり、前記かご枠にリミットスイッチを取付け
るとともに、前記かご枠をガイドするガイドレールに、
前記かご枠の上下に位置し、かつ、リミットスイッチと
接触するように第２のカムを設けた工事用エレベータの
安全装置において、前記かご枠に設けられた本設用の第
１のカムに、把持固定されるＵ字型把持体を備えた水平
片を有するブラケットを設け、このブラケットの水平片
に本設用のリミットスイッチを締結するようにしたこと
を特徴とする工事用エレベータの安全装置。
【請求項２】前記ブラケットを２片の水平片を有する
Ｌ字型ブラケットで構成し、前記第１のカムの種類に応
じ、本設用のリミットスイッチを前記２片の水平片のい
ずれかに締結するようにしたことを特徴とする請求項１
記載の工事用エレベータの安全装置。
【請求項３】前記第２のカムを本設用の取付ブラケッ
トによって支持するようにしたことを特徴とする請求項
１記載の工事用エレベータの安全装置。