JPH072376A - 画像形成装置用給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置を運ぶ時、初期位置設定カムに
当接しているアマチュアが衝撃等で初期位置設定カムか
ら離脱しないようにする。 【構成】 電磁ソレノイド５の下方に、支軸１３Ａを中
心として上下の方向に回転可能なホールドストッパ１３
を備えた。ホールドストッパ１３は、給紙トレイ２を収
納のために閉じると、給紙トレイ２に押し上げられて点
線図示の位置ａから実線図示の位置ｂへ回転移動し、初
期位置設定カム４に当接しているアマチュア５Ａを当接
状態に位置固定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本体は、複写機、プリンタ、ファ
クシミリ等の画像形成装置に備えられる画像形成装置用
給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４に、複写機、プリンタ、ファクシミ
リ等の画像形成装置に備えられている従来例の手差し給
紙装置の構成を示す。

【０００３】本手差し給紙装置は、画像形成装置本体１
に対して開閉可能に取り付けられた給紙トレイ２と、同
給紙トレイ２上に載置（セット）されたシート材を画像
形成装置本体１内に給紙する給紙ローラ３と、同給紙ロ
ーラ３の回転初期位置（回転開始位置）を定める初期位
置設定カム４と、同初期位置設定カム４に当接して給紙
ローラ３を回転初期位置に回転停止させる電磁ソレノイ
ド５のアマチュア（係脱部材）５Ａとを具備してなる。

【０００４】給紙トレイ２は、画像形成装置本体１に対
し、支軸２Ａを中心として上下の方向（矢印方向）に回
転可能に取り付けられている。そして、上方に回転させ
る（閉じる）と、点線図示のように、画像形成装置本体
１に収納することができ、下方に回転させる（開く）
と、実線図示の位置に傾斜した状態で刈固定されるよう
になる。

【０００５】初期位置設定カム４は給紙ローラ軸３Ａ上
に形成されている。また、給紙ローラ軸３Ａ上には欠歯
ギヤ６が一体的に取り付けられている。

【０００６】給紙ローラ軸３Ａには、駆動モータ７の回
転がギヤ８，９，６を介して伝達されるようになってい
る。この場合、欠歯ギヤ６とギヤ９は、回転初期位置
（図示の位置）に回転停止していた給紙ローラ軸３Ａが
回転力付与ばね（コイルスプリング）１０によって初期
回転力を与えられることにより噛み合い状態となる。

【０００７】アマチュア５Ａが初期位置設定カム４に当
接することにより、給紙ローラ軸３Ａが図示の回転初期
位置に回転停止しているとき、欠歯ギヤ６は歯のない部
分がギヤ９と対向していて、欠歯ギヤ６とギヤ９は噛み
合わない状態となっている。従って、駆動モータ７の回
転は給紙ローラ軸３Ａに伝わらない。

【０００８】アマチュア５Ａは、戻しばね（コイルスプ
リング）１１の付勢力によって初期位置設定カム４に当
接するようになっている。そして、アマチュア５Ａは、
電磁ソレノイド５をオンにすると、戻しばね１１の付勢
力に抗して電磁ソレノイド５に吸引され、初期位置設定
カム４から離脱するようになる。

【０００９】電磁ソレノイド５のオンによってアマチュ
ア５Ａが初期位置設定カム４から離脱すると、回転力付
与ばね１０が作用し、給紙ローラ軸３Ａに初期回転力を
与える。これにより欠歯ギヤ６がギヤ９に噛み合い、給
紙ローラ３が回転するようになる。

【００１０】電磁ソレノイド５は、給紙信号が画像形成
装置のＣＰＵに入力するとオンになり、給紙停止信号が
ＣＰＵに入力するとＯＦＦになる。電磁ソレノイド５が
オフになると、アマチュア５Ａが戻しばね１１の付勢力
によって初期位置設定カム４に当接するようになり給紙
ローラ３は図示の回転初期位置で回転停止する。

【００１１】本手差し給紙装置の給紙トレイ２は、画像
形成装置を運んだり、手差し給紙を行わない場合には、
点線図示のようにして、画像形成装置本体１内に収納し
ておく。この際、給紙ローラ３は回転初期位置で回転停
止しており、アマチュア５Ａが初期位置設定カム４に当
接している状態にある。

【００１２】なお、図４中、符号１２はシート材を１枚
ずつ分離する分離パッドである。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例の
手差し給紙装置においては、アマチュア５Ａに付勢力を
与える戻しばね１１の付勢力小さいと、画像形成装置を
運ぶ際の衝撃等でアマチュア５Ａが初期位置設定カム４
から離脱してしまうことがあった。

【００１４】画像形成装置を運ぶ途中でアマチュア５Ａ
が初期位置設定カム４から離脱した場合、回転力付与ば
ね１０が作用し、既に欠歯ギヤ６がギヤ９に噛み合う状
態になる。

【００１５】従って、画像形成装置を使用時に、給紙ト
レイ２上にシート材をセットして電源を投入すると、駆
動モータ７の回転が給紙ローラ軸３に伝わるので、給紙
ローラ３が回転して画像形成装置の前回転時にシート材
を給紙してしまい、用紙ジャムを起こすことがあった。

【００１６】このような問題をなくすには、戻しばね１
１の付勢力を高めて、画像形成装置を運ぶ時に衝撃等を
受けてもアマチュア５Ａが初期位置設定カム４から離脱
しないようにすればよいのであるが、戻しばね１１の付
勢力を高めると、吸引力の高い大容量の電磁ソレノイド
５が必要となり、高価で消費電流の大きい電磁ソレノイ
ドを用いなければならない問題があった。

【００１７】そこで、本発明は、上述の如き事情に鑑み
てなされたもので、画像形成装置を運ぶ時に衝撃等を受
けても初期位置設定カムに当接する係脱部材（アマチュ
ア）が初期位置設定カムから離脱しないようにその当接
状態を固定する機能を備えた画像形成装置用給紙装置を
提供することを目的とする。

【００１８】

【課題を解決するための手段】本発明は、画像形成装置
本体（１）に対して開閉可能に取り付けられた給紙トレ
イ（２）と、前記給紙トレイ（２）上に載置されたシー
ト材を前記画像形成装置本体（１）内に給紙する給紙ロ
ーラ（３）と、前記給紙ローラ（３）の回転初期位置を
定める初期位置設定カム（４）と、前記初期位置設定カ
ム（４）に当接して前記給紙ローラ（３）を回転初期位
置に回転停止させる係脱部材（５Ａ）と、を具備してい
る画像形成装置用給紙装置に係る。

【００１９】そして、本発明は、上記目的を達成するた
め、前記給紙トレイ（２）を閉じる動作に連動して前記
初期位置設定カム（４）に当接している前記係脱部材
（５Ａ）の当接状態を固定し、かつ、前記給紙トレイ
（２）を開く動作に連動して前記係脱部材（５Ａ）を当
接状態に固定している状態から解かれる初期位置保持部
材（１３）を有したことを特徴とする。

【００２０】

【作用】上記構成とした本発明の画像形成装置用給紙装
置によれば、収納ために給紙トレイ（２）を閉じると、
初期位置保持部材（１３）が、初期位置設定カム（４）
に当接している係脱部材（５Ａ）の当接状態を固定する
ようになる。

【００２１】従って、画像形成装置を運ぶ時に衝撃等を
受けても、係脱部材（５Ａ）は初期位置設定カム（４）
に当接する状態を確実に保つ。

【００２２】これにより、画像形成装置を使用時に、給
紙トレイ（２）上にシート材をセットして電源を投入し
ても、画像形成装置の前回転時に給紙ローラ（３）は回
転せず、従って用紙ジャムが起こらない。

【００２３】なお、上記カッコ内の符号は、図面を参照
するためのものであって、本発明の構成を何等限定する
ものではない。

【００２４】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 〈実施例１〉図１は本発明の実施例１に係る画像形成装
置用給紙装置（手差し給紙装置）の全体構成を示す。

【００２５】なお、本手差し給紙装置を説明するにおい
て、上記従来例の手差し給紙装置と同一の部材等には同
一符号を付すと共に、機能的かつ構成的に変わらないも
のについては、その説明を省略する。後述の実施例２、
３の手差し給紙装置の説明においても同様とする。

【００２６】本手差し給紙装置においては、画像形成装
置本体１の電磁ソレノイド５の下方に支軸１３Ａを中心
として上下の方向（矢印方向）に回転可能に取り付けら
れたホールドストッパ（初期位置保持部）１３を備えて
いる。

【００２７】このホールドストッパ１３は、給紙トレイ
２の開閉動作に連動するようになっており、給紙トレイ
２を収納のために閉じると、給紙トレイ２に押し上げら
れて点線図示の位置ａから実線図示の位置ｂまで回転移
動するようになっている。そして、ホールドストッパ１
３は、実線図示の位置ｂまで回転移動すると、初期位置
設定カム４に当接しているアマチュア５Ａを当接状態に
位置固定するようになる。

【００２８】また、給紙トレイ２を使用するために開く
と、ホールドストッパ１３は、給紙トレイ２による押し
付け状態が解除されて、実線図示の位置ｂから点線図示
の位置ａまで自重によって回転し復帰する。

【００２９】このように、給紙トレイ２を開くことによ
り、ホールドストッパ１３が点線図示の位置ａまで回転
移動すると、ホールドストッパ１３によるアマチュア５
Ａの位置固定状態が解除され、アマチュア５Ａは電磁ソ
レノイド５により吸引可能な状態となる。 〈実施例２〉図２は本発明の実施例２に係る画像形成装
置用給紙装置（手差し給紙装置）の全体構成を示す。

【００３０】本手差し給紙装置においては、給紙トレイ
２を収納のために閉じる（点線図示）と、給紙トレイの
開閉動作を円弧状のガイド溝１Ａに沿ってガイドするガ
イド軸（初期位置保持部材）１４が、初期位置設定カム
４に当接しているアマチュア５Ａを当接状態に位置固定
するようなっている。

【００３１】給紙トレイ２を使用するために開く（想像
線図示）と、ガイド軸１４は、給紙トレイ２と一体的に
移動するので、ガイド軸１４によるアマチュア５Ａの位
置固定状態は解除され、アマチュア５Ａは電磁ソレノイ
ド５によって吸引可能となる。

【００３２】本実施例のように、給紙トレイ２の一部
（ガイド軸１４）によってアマチュア５Ａを位置固定す
るようにすると、上記実施例１のように、アマチュア５
Ａを位置固定するための専用の部材（ホールドストッパ
１３）を必要とするものに比べて低コストで実施が可能
となる。 〈実施例３〉図３は本発明の実施例３に係る画像形成装
置用給紙装置（手差し給紙装置）の全体構成を示す。

【００３３】本実施例は、上記実施例１がアマチュア５
Ａのみを位置固定するホールドストッパ１３を採用して
いるのに対し、アマチュア５Ａと初期位置設定カム４の
双方を同時に位置固定するホールドストッパ１５を採用
している。

【００３４】ホールドストッパ１５は、給紙トレイ２を
閉じる（点線図示）と、給紙トレイ２に押し上げられ、
支軸１５Ａを中心として回転し、実線図示の位置ｂまで
移動して、アマチュア５Ａと初期位置設定カム４を位置
固定する。

【００３５】また、ホールドストッパ１５は、給紙トレ
イ２を開く（実線図示）と、給紙トレイ２の押し付けが
解除され、自重で点線図示の位置ａまで回転し復帰する
ようになり、ホールドストッパ１５によるアマチュア５
Ａと初期位置設定カム４の位置固定が解かれる。これに
より、アマチュア５Ａは電磁ソレノイド５に吸引可能と
なり、初期位置設定カム４は回転可能となる。

【００３６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置用給紙装置においては、給紙トレイを画像形成装置
本体に収納するために閉じると、初期位置設定カムに当
接している係脱部材を初期位置保持部材が、当接状態に
位置固定するようにしたので、画像形成装置を運ぶ時に
衝撃等で係脱部材が初期位置設定カムから離脱するよう
なことがなくなる。

【００３７】従って、画像形成装置を使用する時に前記
回転時に給紙ローラが回転して用紙ジャムが起こるよう
なことがない。

【００３８】また、初期位置保持部材を、給紙トレイの
開閉動作に連動して、係脱部材の位置固定と位置固定解
除が行えるようにしたので、画像形成装置を運ぶ時、初
期位置保持部材は確実に係脱部材を位置固定する状態に
なっている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１に係る画像形成装置用給紙装
置（手差し給紙装置）の全体構成を示す縦断側面図。

【図２】本発明の実施例２に係る画像形成装置用給紙装
置（手差し給紙装置）の全体構成を示す縦断側面図。

【図３】本発明の実施例３に係る画像形成装置用給紙装
置（手差し給紙総装置）の全体構成を示す縦断側面図。

【図４】従来例の画像形成装置用給紙装置（手差し給紙
装置）の全体構成を示す縦断側面図。

【符号の説明】

１ 画像形成装置本体 ２ 給紙トレイ ３ 給紙ローラ ４ 初期位置設定カム ５Ａ アマチュア（係脱部材） １３，１５ ホールドストッパ（初期位置保持部材） １４ ガイド軸（初期位置保持部材）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像形成装置本体に対して開閉可能に取
   り付けられた給紙トレイと、前記給紙トレイ上に載置さ
   れたシート材を前記画像形成装置本体内に給紙する給紙
   ローラと、前記給紙ローラの回転初期位置を定める初期
   位置設定カムと、前記初期位置設定カムに当接して前記
   給紙ローラを回転初期位置に回転停止させる係脱部材
   と、を具備している画像形成装置用給紙装置において、 前記給紙トレイを閉じる動作に連動して前記初期位置設
   定カムに当接している前記係脱部材の当接状態を固定
   し、かつ、前記給紙トレイを開く動作に連動して前記係
   脱部材を当接状態に固定している状態から解かれる初期
   位置保持部材を有したことを特徴とする画像形成装置用
   給紙装置。