JPH07236912A - 抽伸加工用工具 - Google Patents

抽伸加工用工具

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JPH07236912A
JPH07236912A JP3064794A JP3064794A JPH07236912A JP H07236912 A JPH07236912 A JP H07236912A JP 3064794 A JP3064794 A JP 3064794A JP 3064794 A JP3064794 A JP 3064794A JP H07236912 A JPH07236912 A JP H07236912A
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Michihiko Niwa
充彦 丹羽
Masashi Ishida
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属管の破断及び蛇腹模様又は凹みの発生が
抑制され、高い加工率で抽伸加工することができる抽伸
加工用工具を提供する。 【構成】 被加工管を抽伸加工するダイス1には、前記
被加工管の通過方向にエントランス部2、圧締部3及び
ベアリング部4がこの順に設けられており、エントラン
ス部2はベアリング部4の直径D2の1乃至4倍の大き
さの第1曲率半径R1でその曲率中心をダイス中心側に
して湾曲する第1傾斜曲面を有し、圧締部3は3乃至1
0mmの第2曲率半径R2でその曲率中心をダイス外側
にして湾曲する第2傾斜曲面を有する。そして、前記第
1傾斜曲面と第2傾斜曲面との変曲点5におけるそれら
の共通接線7とダイス中心線6とがなす角度が22乃至
42°である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属管を所定の外径及
び肉厚を有する管に高加工率で引き抜き加工する際に使
用される抽伸加工用工具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属管の抽伸加工においては、ド
ローベンチ又はプルブロック等の抽伸機を使用し、ダイ
ス及びプラグ等の抽伸工具を使用して行われている。ダ
イスは、主として金属管の外径を縮径するものであり、
管材料の入口から出口にいくにつれて開口径が小さくな
るような形状を有している。このダイスの形式として
は、一般的にSD及びMDの2種類の形式がある。
【0003】図6は従来のSDダイス14を示す断面図
である。このSDダイス14はダイスホルダ8に嵌合さ
れて支持されるようになっており、その内面には、断面
形状において直線状をなすアプローチ部21が設けられ
ている。このSDダイス14の内側にはプラグ15が配
置され、SDダイス14はプラグ15との間で、管材1
3を抽伸加工する。プラグ15は直径がD6の後端スト
レート部19と、直径がD5の先端ストレート部20と
を有し、これらの間にダイスアプローチ部21に整合す
るプラグアプローチ部が形成されている。アプローチ部
21におけるSDダイス14と管材13との接触線17
は角度θ2でダイス中心に対して傾斜し、アプローチ部
における管材13とプラグ15との接触線18は角度θ
3でダイス中心に対して傾斜する。ダイス14はその管
材の入り口側のコーナー部が曲率R3で湾曲し、出口側
のコーナー部が曲率R4で湾曲している。このSDダイ
ス14はプラグ15と組み合わせて使用され、金属管1
3の外径と肉厚とを減少させる。
【0004】図7は従来のMDダイス16を示す断面図
である。このMDダイス16はダイスホルダ8に支持さ
れているが、その内面は断面形状が曲率半径R3で湾曲
した湾曲面(アプローチ部)となっている。この湾曲面
の曲率中心はダイス外側であり、ダイス内側が凸部とな
るように湾曲している。このMDダイスは、一般的には
ダイス単独で使用され、金属管の外径を縮径させるもの
である。
【0005】これらのダイスの形状は抽伸加工を施す金
属管の加工前後の外径及び肉厚により選定される。ダイ
スにおける金属管の断面積減少率、即ち加工率を大きく
すると、抽伸回数を減少させることができ、生産性が向
上する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
SDダイス及びMDダイスの抽伸加工による金属管の加
工率は、例えば、銅管では40%が上限であった。銅管
の加工率を40%より大きくすると、銅管の引張荷重を
超える外力が銅管に印加されることになり、抽伸加工中
に銅管が破断したり、銅管の表面に結晶境界のすべり線
による蛇腹模様が発生したりする。このため、従来は加
工率を40%より小さくして抽伸回数を多数とすること
により、金属管を所定の寸法に仕上げていた。
【0007】また、加工率が40%を超える大きな加工
率で抽伸加工を行おうとすると、抽伸前の金属管表面に
微小の凹み等があった場合に、金属管がダイスを通過す
るときに前記凹みが拡大しやすく、金属管に変形が生じ
やすいという難点がある。
【0008】従って、従来の抽伸加工工具を使用して高
い加工率で抽伸することは極めて困難である。
【0009】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、金属管の破断及び蛇腹模様又は凹みの発生
が抑制され、高い加工率で抽伸加工することができる抽
伸加工用工具を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の抽伸
加工用工具は、被加工管を抽伸加工するダイスを有する
抽伸加工用工具において、前記ダイスには前記被加工管
の通過方向にエントランス部、圧締部及びベアリング部
がこの順に設けられており、前記エントランス部は前記
ベアリング部直径の1乃至4倍の大きさの第1曲率半径
でその曲率中心をダイス中心側にして湾曲する第1傾斜
曲面を有し、前記圧締部は3乃至10mmの第2曲率半
径でその曲率中心をダイス外側にして湾曲する第2傾斜
曲面を有し、前記第1傾斜曲面と第2傾斜曲面との変曲
点におけるそれらの共通接線とダイス中心線とがなす角
度が22乃至42°であることを特徴とする。
【0011】また、本発明に係る第2の中心加工用工具
は、前記ダイスの中心部にプラグを配置して被加工管を
抽伸加工する抽伸加工用工具であって、前記プラグは、
前記第1曲率半径より小さい第3曲率半径で湾曲するア
プローチ部と、前記ベアリング部直径より大きく被加工
物の内径より小さい直径を有する円柱状のストレート部
と、好ましくは前記第3曲率半径で湾曲するエンド部と
を有することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明においては、ダイス内面形状又はプラグ
表面形状を適切に設定したので、加工率を高めても、金
属管の破断及び蛇腹模様又は凹みの発生が抑制され、円
滑に抽伸加工することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明について更に詳細に説明する。
図1は本発明の実施例に係るダイス1を示す断面図、図
2は同じくプラグ12を示す断面図、図3は本実施例の
抽伸工程を示す断面図である。本実施例のダイス1もダ
イスホルダ8に嵌合されてその背面が支持されている。
このダイス1の内面には、管材13の通過方向(図3に
矢印にて示す)に、エントランス部2、圧締部3及びベ
アリング部4がこの順に設けられている。
【0014】エントランス部2は管材13が進入する部
分であり、その開口部直径はD1である。このエントラ
ンス部2の内面は直径D1の開口部から管材13の通過
方向に縮径し、エントランス部2の内面の圧締部3側の
部分は曲率半径がR1で、曲率中心をダイス内側にして
湾曲する第1傾斜曲面となっている。
【0015】一方、圧締部3はその内面のエントランス
部2側の部分が曲率半径がR2で、曲率中心をダイス外
側にして湾曲する第2傾斜曲面となっている。そして、
圧締部3とエントランス部2との境界が断面形状で前記
第1傾斜曲面と第2傾斜曲面との変曲点5となってお
り、この変曲点5において、第1傾斜曲面と第2傾斜曲
面とに共通して接する接線7はダイス中心線6に対して
角度θ1で傾斜する。
【0016】圧締部3に続くベアリング部4はその内面
の直径がD2であり、ダイス1の外径はD3である。な
お、ダイス1のエントランス部2の入り口開口部は曲率
3で湾曲していても良く、ベアリング部4の出口開口
部は曲率R4で湾曲していても良い。ダイス1の長さは
1である。
【0017】一方、プラグ12は図2に示すように全体
として弾丸状をなし、その管材通過方向の下流側の部分
がアプローチ部9となっており、上流側の部分がエンド
部11となっている。このアプローチ部9とエンド部1
1との中間が円柱状のストレート部10である。そし
て、このストレート部10の直径がD4であり、アプロ
ーチ部9は曲率R5で湾曲し、エンド部11は曲率R6
湾曲している。なお、プラグ9の先端及び後端はいずれ
も面取りしていても良く、この場合は夫々その端面が曲
率R5、R6より大径の曲率R7、R8で湾曲している。
【0018】プラグ12のアプローチ部9、ストレート
部10及びエンド部11の長さは夫々L2,L3,L4
あり、プラグ全長はLSである。
【0019】また、図3に示すように、中心加工すべき
管材13の外径はd1、内径はd2、中心加工後の外径は
4、内径はd3である。
【0020】本発明においては、ダイス1のエントラン
ス部2の第1傾斜曲面の第1曲率半径R1は、ベアリン
グ部4の直径D2の1乃至4倍の大きさを有する。第1
傾斜曲面の曲率半径R1がベアリング部直径D2より小さ
いと、第1傾斜曲面の始端から第2傾斜曲面の終端に至
るまでの距離が短くなりすぎ、金属管の凹凸変形が急激
に起こる。これによりメタルフローの流れが悪くなり、
ダイスのエントランス部2で材料の角部が発生し、金属
管の破断及び縞模様の発生が生じやすくなる。
【0021】一方、第1曲率半径R1がベアリング部直
径D2の4倍よりも大きいと、第1傾斜曲面の始端から
第2傾斜曲面の終端に至る距離が長くなり、金属管の変
形は緩やかになるが、管とダイスの摩擦抵抗が増加する
と共に、潤滑性が悪くなり、管に縞模様が発生して破断
に至る場合がある。
【0022】これに対し、第1曲率半径R1がベアリン
グ部直径D2の1乃至4倍であれば、第1傾斜曲面及び
第2傾斜曲面を金属管が通過する際の管の変形が緩やか
になり、メタルフローが良好となると共に、摩擦抵抗が
必要以上に増加しないため、管の破断及び縞模様の発生
がなく、良好な抽伸加工を行うことができる。
【0023】圧締部3の第2傾斜曲面の第2曲率半径R
2は3乃至10mmである。第2傾斜曲面の曲率半径R2
が3mmよりも小さいと、金属管の凹凸変形が急激に起
き、メタルフローの流れが悪くなり、管の破断及び縞模
様が生じやすくなる。
【0024】一方、第2曲率半径R2が10mmよりも
大きいと、ダイスエントランス部において、潤滑油が管
とダイスの間に入り込みにくくなり、破断が生じやすく
なる。
【0025】これに対し、第2曲率半径R2が3〜10
mmであれば、金属管の凹凸変形が緩やかとなり、潤滑
油が管とダイスとの間に入り込み易くなるため、管の破
断及び縞模様の発生がなく、良好な抽伸加工ができる。
【0026】曲率R1で湾曲する第1傾斜曲面と、曲率
2で湾曲する第2傾斜曲面との変曲点5における両曲
面の接線7と、ベアリング部中心線6とのなす角度θ1
は22乃至42°である。このい角度θ1が22°より
も小さいと、加工率を大きくとることができない。ま
た、角度θ1が42°よりも大きいと、管の変形抵抗が
大きくなり過ぎるため、材料の破断及び縞模様が生じ
る。
【0027】これに対し、角度θ1が22乃至42°で
あれば、金属管の変形抵抗が適正となり、材料の破断及
び縞模様の発生が回避され、高い加工率で良好な抽伸加
工を行うことができる。
【0028】エントランス部2の入口直径D1が管材1
3の外径d1よりも小さいと、管材13の先端部がエン
トランス部2の内面に形成されたダイスアプローチ部に
接触せず、円滑な縮径加工を行うことができず、変形抵
抗が増加する。この結果、管に縞模様が発生し、破断が
生じる。従って、入り口直径D1は管材外径d1よりも大
きいことが必要である。
【0029】プラグ12においては、その一端部のアプ
ローチ部9に曲率(曲率半径R5)を持たせている。こ
れにより、抽伸前の金属管材13の外面に凹みが存在し
ても、曲率を有するプラグのアプローチ部9により押し
広げられる。しかし、プラグアプローチ部9の曲率半径
5がダイスエントランス部2の曲率半径R1よりも大き
いと、プラグ12が必要以上にダイス1側にくい込んで
しまい、ダイス1のエントランス部2の第1傾斜曲面と
プラグアプローチ部9との間で金属管材13が挟まれる
部分が生じる。このため、この部分において、管材13
の摩擦抵抗が高くなりすぎるため、破断が生じやすくな
る。
【0030】これに対し、アプローチ部9の曲率半径R
5がエントランス部2の曲率半径R1よりも小さいと、プ
ラグはダイス側に必要以上にくい込まれないため、管材
13には破断が発生せず、凹みが存在してもそれをプラ
グ12により押し広げることができる。
【0031】プラグ12のストレート部10の直径D4
は、ベアリング部直径D2より大きく、管材13の抽伸
加工前の内径d2より小さいものである。ストレート部
10の直径D4がベアリング部直径D2より小さいと、ダ
イス1とプラグ12との間で管材を抽伸加工することが
できず、また、ストレート部直径D4が管材13の内径
2より大きいと、管材13の内側にプラグ12を配置
することができない。
【0032】また、プラグ12の両端のアプローチ部9
とエンド部11の曲面半径R5及びR6を相互に等しくす
ることにより、プラグ12は方向性がなくなり、プラグ
12を管材12内に挿入するに際して、その方向を確認
する必要がないため、効率良く抽伸加工することができ
る。
【0033】上述の如く構成され、各形状因子が規定さ
れた本発明の実施例に係るダイス及びプラグを使用する
ことにより、加工率を従来より高くしても、管材13を
円滑に抽伸加工することができる。
【0034】なお、本発明は図1乃至3に示す実施例に
限定されず、種々の変形が可能である。例えば、図1乃
至3に示す実施例は、プラグ12を管材13の内側にフ
ローティング方式で配置したものであったが、本発明は
これに限らず、例えば、図4に示すように、プラグ14
を芯金16により支持した状態で、管材13の内側に配
置するものとしても良い。
【0035】また、上記実施例は、本発明をSDダイス
に適用したものであるが、本発明をMDダイスに適用す
ることもできることはいうまでもない。このように、M
Dダイスとして本発明の実施例のダイス1を使用する場
合には、プラグ12を使用しない。
【0036】次に、本発明の実施例に係る工具を使用し
て金属管を抽伸加工した試験結果について、その比較例
と比較して具体的に説明する。
【0037】本実施例においては、金属管としてリン脱
酸銅管(JIS H3300 C1220)を使用し、
図1に示すダイスを使用してプルブロックにより抽伸速
度600m/分で抽伸加工した。潤滑油としてポリブデ
ン系の潤滑油を使用した。
【0038】下記表1は本発明にて規定した寸法範囲に
入る実施例1〜4及び本発明の範囲から外れる比較例1
〜8のダイスの寸法を示し、表2は同じく実施例5〜7
及び比較例9、10のダイス及びそのダイスと組み合わ
せて使用されるプラグの寸法を示す。なお、表1はプラ
グを使用しない実施例及び比較例であり、表2はプラグ
を使用したものである。
【0039】また、下記表3、4は上記実施例1〜7及
び比較例1〜10の各ダイス及びプラグを使用して抽伸
加工することにより得られた金属管の抽伸加工前後の寸
法及び加工率、並びに縞模様及び破断の発生の有無を示
すものであり、破断又は縞模様が発生した場合を×、発
生しなかった場合を○とした。なお、表4は凹み変形の
有無も合わせて示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】但し、比較例1は曲率半径R1が直径D2
りも小さいため、管の抽伸加工時に縞模様が発生し、更
に破断が生じた。比較例2は曲率半径R1が直径D2の4
倍より大きいため、管の抽伸加工時に縞模様が発生し、
更に破断が生じた。
【0045】また、比較例3は曲率半径R2が3mmよ
りも小さいため、管の抽伸加工時に縞模様が発生し、更
に破断が生じた。比較例4は曲率半径R2が8mmより
も大きいため、管の抽伸加工時に縞模様は発生しなかっ
たが、管の破断が生じた。
【0046】比較例6は角度θ1が42°よりも大きい
ため、管の抽伸加工時に縞模様が発生し、更に破断が生
じた。比較例7は直径D1が管外径d1よりも小さいた
め、管の抽伸時に縞模様が発生し、更に破断が生じた。
比較例8は従来使用されているMDダイスであり、管の
抽伸加工時に破断が生じた。
【0047】これに対し、本実施例1乃至4は、メタル
フローが良好であり、比較例1乃至8のような管の破断
及び縞模様が発生せず、高い加工率で良好な抽伸加工を
行うことができた。
【0048】一方、表2及び表4は、図5に示すよう
に、管の外面に凹み20を形成した管の抽伸加工を実施
したときの試験条件及び試験結果を示すものである。
【0049】比較例9はプラグの曲率半径R5がダイス
の曲率半径R1よりも大きいため、抽伸時の凹みの押し
広げは見られたものの、管の破断が生じた。比較例10
は従来のSDダイスとプラグを使用した例であり、凹み
の押し広げは見られたが、管の破断が生じた。
【0050】これに対し、本実施例5、6、7は、破断
が発生せずに、金属管の凹み変形が矯正され、良好な抽
伸加工を行うことができた。
【0051】なお、上記試験は、プラグとしてフローテ
ィングプラグを使用した場合のものであるが、図4に示
すように、プラグ12を芯金19に固定したものを使用
しても本発明の実施例は同様の効果を奏する。
【0052】また、上記試験は銅合金管についてのもの
であるが、本発明はこれに限らず、鉄及びステンレス等
の他の種類の金属管にも本発明の適用が可能である。
【0053】更に、金属管は平滑管であっても、管内面
に溝を有する内面溝付け管であっても本発明の適用が可
能である。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ダイスの内面の形状を、エントランス部、圧締部及びベ
アリング部に分け、夫々その形状寸法を適切なものに設
定したので、加工率の高い抽伸加工を実施しても、メタ
ルフローが良好であり金属管の表面に縞模様が発生せ
ず、また破断も生じない。
【0055】また、この本発明によれば、上記ダイスと
組み合わせて使用するプラグの形状もダイスに合わせて
適切なものに設定したので、高い加工率で抽伸加工する
とき、管材に凹みがあっても、プラグにより凹みが押し
広げられて管材が整形され、且つ縞模様及び破断が生じ
ることなく、良好な抽伸加工ができる。更に、プラグの
形状を先端部と後端部とで対称とすることにより、プラ
グは方向性がなくなり、プラグの配置に際して作業性が
向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るダイスを示す断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例に係るプラグを示す断面図であ
る。
【図3】本発明の実施例に係るダイスとプラグを組み合
わせて抽伸加工を実施する状態を示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示し、芯金で固定したプ
ラグとダイスを組み合わせて抽伸加工を実施する状態を
示す断面図である。
【図5】金属管の凹みを示す図である。
【図6】従来のSDダイス及びプラグを組み合わせて抽
伸加工を実施している状態を示す断面図である。
【図7】従来のMDダイスにより被加工管を抽伸加工し
ている状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1;ダイス 2;エントランス部 3;圧締部 4;ベアリング部 5;変曲点 6;ベアリング部の中心線 7;変曲点の接線 8;ダイスホルダ 9;アプローチ部(プラグ) 10;ストレート部 11;エンド部 12;プラグ 13;管材 14;従来のSDダイス 15;従来のプラグ 16;従来のMDダイス 19;芯金 20;凹み D1;本実施例ダイスエントランス部の入口直径 D2;本実施例ダイス並びに従来のSDダイス及びMD
ダイスのベアリング部直径 D3;本実施例のダイスの外径 D4;本実施例のプラグのストレート部直径 D5;従来のプラグの先端ストレート部直径 D6;従来のプラグの後端ストレート部直径 L1;ダイスの全長 L2;プラグアプローチ部長さ L3;プラグストレート部長さ L4;プラグエンド部長さ LS;プラグ全長 R1;ダイスエントランス部の第1傾斜曲面曲率半径 R2;ダイス圧締部の第2傾斜曲面曲率半径 R5;プラグアプローチ部の曲率半径 R6;プラグエンド部の円弧状部の曲率半径 θ1;変曲点5の接線7とベアリング部中心線6とがな
す角度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加工管を抽伸加工するダイスを有する
    抽伸加工用工具において、前記ダイスには前記被加工管
    の通過方向にエントランス部、圧締部及びベアリング部
    がこの順に設けられており、前記エントランス部は前記
    ベアリング部直径の1乃至4倍の大きさの第1曲率半径
    でその曲率中心をダイス中心側にして湾曲する第1傾斜
    曲面を有し、前記圧締部は3乃至10mmの第2曲率半
    径でその曲率中心をダイス外側にして湾曲する第2傾斜
    曲面を有し、前記第1傾斜曲面と第2傾斜曲面との変曲
    点におけるそれらの共通接線とダイス中心線とがなす角
    度が22乃至42°であることを特徴とする抽伸加工用
    工具。
  2. 【請求項2】 ダイスの中心部にプラグを配置して被加
    工管を抽伸加工する抽伸加工用工具において、前記ダイ
    スには前記被加工管の通過方向にエントランス部、圧締
    部及びベアリング部がこの順に設けられており、前記エ
    ントランス部は前記ベアリング部直径の1乃至4倍の大
    きさの第1曲率半径でその曲率中心をダイス中心側にし
    て湾曲する第1傾斜曲面を有し、前記圧締部は3乃至1
    0mmの第2曲率半径でその曲率中心をダイス外側にし
    て湾曲する第2傾斜曲面を有し、前記第1傾斜曲面と第
    2傾斜曲面との変曲点におけるそれらの共通接線とダイ
    ス中心線とがなす角度が22乃至42°であり、前記プ
    ラグは、前記第1曲率半径より小さい第3曲率半径で湾
    曲するアプローチ部と、前記ベアリング部直径より大き
    く被加工物の内径より小さい直径を有する円柱状のスト
    レート部とを有することを特徴とする請求項1に記載の
    抽伸加工用工具。
  3. 【請求項3】 前記プラグは、前記ストレート部におけ
    る前記アプローチ部の反対側に設けられ、前記第3曲率
    半径で湾曲するエンド部を有することを特徴とする請求
    項2に記載の抽伸加工用工具。
JP03064794A 1994-02-28 1994-02-28 抽伸加工用工具 Expired - Lifetime JP3562828B2 (ja)

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Cited By (6)

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