JPH07236431A - サイレージの調製方法 - Google Patents

サイレージの調製方法

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JPH07236431A JP6056812A JP5681294A JPH07236431A JP H07236431 A JPH07236431 A JP H07236431A JP 6056812 A JP6056812 A JP 6056812A JP 5681294 A JP5681294 A JP 5681294A JP H07236431 A JPH07236431 A JP H07236431A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アクレモニウム属の微生物が生産するセルラ
ーゼ製剤でイナワラを処理することを特徴とするイナワ
ラサイレージの調製方法。 【効果】 本発明によれば、従来単独でサイレージ化が
困難であったイナワラのサイレージが糖や他の材料の添
加なしに良質な発酵品質を有するものとして調製するこ
とができる。また、得られたサイレージは、発酵品質の
みならず消化率も従来法によるものと比較して相当向上
しており、飼料価値が高いものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサイレージの調製方法に
関する。詳しくは、イナワラサイレージを調製する際に
アクレモニウム属の微生物が生産するセルラーゼで処理
するサイレージの調製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】イナワラは日本国内で1100万トン前
後生産され、このうち約150万トンが飼料用、約50
万トンが敷料として利用されている。なかでも自給飼料
の不足している地方では、イナワラは重要な粗飼料源で
あるが、その利用は乾燥イナワラを主体としている。ま
た、最近の機械化稲作の結果、大部分のイナワラは稲の
収穫時に切断されてすき込まれたり、焼かれたりして飼
料などとして利用されなくなってきている。しかし、一
方では、乾燥イナワラは飼料としても敷料としても不足
しており、相当量が輸入されている状況である。それ
故、日本国内に存在する大量の未利用イナワラを有効に
利用することは重要な課題とされており、特に肥育牛の
粗飼料として乾燥、アンモニア処理またはサイレージと
して利用することが期待されている。
【0003】イナワラサイレージについての報告は数多
くあるが、糖蜜等の糖類、牧草、トウモロコシ等の飼料
作物、ビートパルプ、濃厚飼料などと混合したサイレー
ジの調製方法が主であり、イナワラ単独でのサイレージ
の報告は極めて少ない。収穫直後の生イナワラは水分が
約65〜70%であり、乾物中の水溶性糖質は約3%で
あるが、これを1〜2日放置しておくと、水分は約50
〜60%となり、乾物中の水溶性糖質も大きく減少する
ため、サイレージ材料としてはあまり適当でないとされ
ている。実際、稲の収穫直後にイナワラサイレージを調
製することは殆どなく、通常は乾燥させるため放置する
か、前述のように利用せずに処分している。サイレージ
に酵素を利用するのは最近の技術であるが、イナワラへ
の適用例は極めて少なく、有効性も低いとされている。
また、アクレモニウム属の微生物の生産するセルラーゼ
製剤をサイレージに利用する先行技術(特開平4−11
7244号)にもイナワラへの適用は検討されていな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】イナワラは単独ではサ
イレージにするのが困難な素材であるので、従来は糖蜜
等の糖類を5〜10%添加してサイレージにするか、サ
イレージにしやすい牧草、トウモロコシ等の飼料作物、
ビートパルプ、生粕、濃厚飼料などを混合しサイレージ
としていた。しかし、これらの方法では、本来安価なイ
ナワラに、より高価な飼料原料を加えることになり、必
然的にコストが上がり経済性がなくなる。また、従来の
トリコデルマ・ビリデなどに由来する酵素剤はセルラー
ゼを含有するが、イナワラに適用する場合は、かなり多
量の酵素を添加しなければ明確な品質改善効果が発揮さ
れない。このことは、サイレージ調製に際して必要とさ
れる酵素経費の増加を意味し、生産コストが厳しく制限
される畜産分野では、実効のある添加水準を確保するこ
とは不可能であった。
【0005】本発明者らは、良質なイナワラサイレージ
を安価に製造する方法を鋭意検討した結果、アクレモニ
ウム属の微生物が生産するセルラーゼを利用すること
で、今までサイレージ化が極めて困難であったイナワラ
単独での良質サイレージ化が可能になり、かつ消化率を
高め飼料としての利用性を向上させることを見出し、本
発明を完成させた。特に、従来サイレージとして殆ど省
みられなかった生イナワラを利用しうることを見出した
点に本発明の特徴がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アクレモニウ
ム属の微生物が生産するセルラーゼでイナワラを処理す
ることを特徴とするイナワラサイレージの調製方法に関
する。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
用いるイナワラは特に限定されず、コンバイン等を用い
た収穫後の生イナワラやそれを乾燥したもの、従来の稲
刈り、脱穀後の乾燥ワラなどを原料として用いることが
できる。これらの原料は、カッターなどで2cm前後な
いしサイレージの方式に合わせた大きさに切断してから
用いることもできる。なお、サイレージはタワーサイ
ロ、バンカサイロ、スタックサイロ、ロールベール方
式、スチールやプラスチック容器を用いる方式等、様々
な方式を適用できるが、気密性の高いものが好ましい。
【0008】セルラーゼを生産するアクレモニウム属の
微生物としては、例えばアクレモニウム・セルロリティ
カス(Acremonium celluloliticus)(FERM BP-685)などが
あり、本菌によるセルラーゼの製造については、特公昭
60−43954号公報に記載された方法に従って行え
ばよい。この際、培養終了後、培養物を遠心分離等によ
り除菌して得た上澄液を限外濾過法により濃縮し、スプ
レードライ法によって水分を除去すれば、粉末製剤とす
ることができる。スプレードライの際に上澄濃縮液に乳
糖、澱粉、デキストリン、ブドウ糖等の糖類を単独でま
たは組み合わせて添加することにより、プロセス収率の
改善や粉末製剤の物性(溶解性や安定性等)の改善が期
待される。また、流動層造粒などにより顆粒状製剤とす
ることもできる。
【0009】セルラーゼをイナワラに添加する方法とし
ては、刈り取り後適当な長さに切断したイナワラをサイ
ロ等の容器に詰め込む際に添加するのが一般的である
が、イナワラサイレージの場合は、特に酵素を均一に散
布することが良質なサイレージとするための重要な要件
であるので、コンバイン等で収穫する際や切断する際に
イナワラに酵素を連続的に一定量ずつ添加する方法が好
ましい。酵素の剤形としては粉末製剤や顆粒状製剤をそ
のまま用いることが可能であるが、賦形剤として小麦
粉、コーンミール、大豆粉、澱粉、デキストリン、ブド
ウ糖、乳糖、米糠、フスマ等を用いて混ぜ易くすること
ができる。賦形剤の添加量は、イナワラへのセルラーゼ
粉末製剤の設定添加量およびイナワラへの添加作業の操
作性を考慮すると、通常セルラーゼ粉末製剤の10〜1
00倍量の範囲が適当である。また、粉末製剤の必要量
を水に溶解した液剤あるいはセルラーゼ製造時に粉末化
することなく、限外濾過法による濃縮液より調製した液
状製品を適宜希釈した液剤を、噴霧器を用いて必要量牧
草に吹き付けても良い。なお、液状製品は、限外濾過法
による濃縮液に通常は安定化剤として糖類や糖アルコー
ル類、保存剤として安息香酸やその誘導体等を添加して
製造される。
【0010】本発明に用いるアクレモニウム属微生物由
来のセルラーゼの使用量は、アビセラーゼ活性で、イナ
ワラ乾物量当り10〜500単位(U)/Kgの添加量
で効果を発揮する。使用量が10U/Kg未満では、サ
イレージとして発酵が不十分で腐敗し易く、一方500
U/Kgを超えると、サイレージのコストが高くなり実
用的ではない。
【0011】また、ラクトバチルス、ストレプトコッカ
ス等の乳酸菌製剤と本酵素剤を併用した場合は、相乗効
果により一層の品質改善効果が奏される。さらに、従来
使用されている技術、例えば糖蜜等の糖類、牧草、トウ
モロコシ等の飼料作物、ビートパルプ、濃厚飼料などと
混合してサイレージを調製することも適用できるが、本
発明のセルラーゼ製剤の効果を十分に活用するために
は、これらは部分的な添加に止めておくのが好ましい。
【0012】ところで、サイレージの品質に大きく影響
を与える因子としてイナワラの水分や埋蔵温度などが挙
げられ、水分は50〜80%、好ましくは60〜75%
に調整し、品質保持の点から埋蔵温度は30℃以下、発
酵速度の点も合わせて好ましくは10〜30℃に調整す
るのが良い。そして、嫌気度を高めるために容器を密閉
することが基本であるが、イナワラの場合、茎が中空に
なっているので、他のサイレージよりも踏圧、置石によ
る加重・空気の排除をより徹底して行うことが好まし
い。
【0013】イナワラを詰め込んで密封すると、サイレ
ージは通常半月ないし1ヶ月後にほぼ出来上がる。その
品質評価のためには、容器を約1ヶ月後に開封し、発酵
品質を評価する。評価項目は、pH、生成した有機酸組
成(酢酸、プロピオン酸、酪酸、乳酸等)および揮発性
塩基性窒素分の全窒素に対する比率等が挙げられる。p
HはpHメーターにより、有機酸は各種クロマトグラフ
ィーや分析キットで定量できる。また、揮発性塩基性窒
素分は蒸留後滴定法により、全窒素分はケルダール法に
よりそれぞれ定量する。得られたサイレージの品質とし
ては、pHが低く、酪酸量は少なく、揮発性塩基性窒素
分の全窒素に対する比率が低い方が良いとされている。
ここで、低いpHおよび乳酸量の増加は乳酸菌の、酪酸
量の増加は酪酸菌の、揮発性塩基性窒素分の全窒素に対
する比率の増加はタンパク質分解菌のそれぞれの増殖の
指標と考えられる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1 アクレモニウム属微生物由来のセルラーゼ製剤を得るた
め、下記の手法により微生物の培養を行った。培地は、
すべて以下の組成よりなる培地を常法により加熱殺菌し
たものを用いた。セルロース4%、リン酸水素二カリウ
ム1.2%、バクトペプトン1%、硝酸カリウム0.6%、
尿素0.2%、塩化カリウム0.16%、硫酸マグネシウム
七水塩0.12%、硫酸亜鉛七水塩0.001%、硫酸マン
ガン七水塩0.001%、硫酸銅五水塩0.001% 培地500mlにアクレモニウム・セルロリティカス
(FERM BP-685)を接種し、48時間攪拌しながら培養し
た。次に、その培養液をシードとして15リットルにス
ケールアップし、さらにスケールアップを続けて最終的
に600リットルタンク中の培養液量を300リットル
とし、通気攪拌培養を7日間行った。得られた培養液を
フィルタープレスで濾過した後、限外濾過により15リ
ットルまで濃縮し、乳糖2Kgを添加してスプレードラ
イにより粉末化した。
【0015】この方法で得られたセルラーゼ製剤は5.0
Kgであった。また、各種活性は第1表に示した。ペク
チナーゼ以外の活性測定はpH4.5(50mM酢酸緩衝
液)、温度50℃の条件で行い、生成還元糖量をDNS
法(IUPAC規定)で測定し、1分間に1マイクロモ
ルのグルコース相当の還元力の増加を有する活性を1単
位とした。また、ペクチナーゼの活性測定はpH4.5
(50mM酢酸緩衝液)、温度25℃の条件で行い、ペ
クチン(1%)の粘度が1秒間に初発の75%に低下さ
せる活性を1単位とした。
【0016】
【表1】第1表 セルラーゼ製剤の活性 ──────────────────── 酵 素 活性(U/g) ───────────────────── アビセラーゼ 851 CMCアーゼ 23100 β−グルコシダーゼ 966 キシラナーゼ 17900 ペクチナーゼ 239 ─────────────────────
【0017】実施例2 農場で栽培した水稲(ヒメノマイ)に乳酸菌製剤溶液
(商品名:スノーラクト、0.01%)のみを散布した区
(対照区)、実施例1に記載の方法で得たセルラーゼ製
剤溶液(0.01%)と乳酸菌製剤溶液(同上)を散布し
た区(低濃度区)および実施例1に記載の方法で得たセ
ルラーゼ製剤溶液(0.02%)と乳酸菌製剤溶液(同
上)を散布した区(高濃度区)を設け、それぞれ10a
当り100リットル噴霧した後、直ちにコンバインで収
穫した。なお、上記低、高濃度区の酵素乾物使用量は、
イナワラ乾物量当りそれぞれ17U/Kg、34U/K
gであった。
【0018】収穫時に結束して排出された生イナワラを
カッターで2〜3cmの長さに切断し、300リットル
のプラスチックサイロに2連で詰め込み、ビニールフィ
ルムで密閉後、30Kgの砂袋で加重した。1ヶ月半後
に開封し、サイレージの品質を分析した。結果を第2表
に示す。表から明らかなように、3種のサイレージの水
分量は全て約70%であった。pHは対照区、低濃度
区、高濃度区の順に低下しており、乳酸含量はpHが低
いほど高かった。また、対照区以外では酪酸の生成は認
められなかった。フリーク評点は、セルラーゼ製剤の添
加量が多くなるにつれて高くなった。
【0019】
【表2】 第2表 イナワラサイレージの品質 ─────────────────────────────────── 水分 有機酸組成(現物%) 処理区 pH ─────────────フリーク評点 評 価 ( %) 酢酸 酪酸 乳酸 総酸 ─────────────────────────────────── 対照 70.1 6.2 0.23 0.02 0.55 0.80 73 良 低濃度 70.9 5.5 0.33 0 0.79 1.12 88 優 高濃度 69.0 5.2 0.22 0 0.93 1.15 95 優 ───────────────────────────────────
【0020】実施例3 実施例2で調製したサイレージを用い、in vitro法によ
る乾物消化率を分析した。その結果を第3表に示した。
表から明らかなように、セルラーゼ製剤の濃度に依存し
て乾物消化率が高くなり、飼料価値の向上が示唆され
た。
【0021】
【表3】 第3表 乾物消化率と繊維成分 ─────────────────────────────── 繊維成分(%) 処理区 乾物消化率 ───────────────── (%) NDF ADF ヘミセルロース ─────────────────────────────── 対照 53.7 65.8 38.2 27.6 低濃度 58.6 63.5 36.6 26.9 高濃度 59.6 62.8 35.0 27.8 ─────────────────────────────── NDF:neutral detergent fiber, ADF:acid det
ergent fiber
【0022】実施例4 実施例2で調製したサイレージをシバヤギに供試して消
化試験を実施した。その結果、乾物消化率は対照区43.
6%、低濃度区47.5%、高濃度区48.7%であり、セ
ルラーゼ製剤の濃度に依存して飼料価値が向上してい
た。その際のサイレージの化学組成を第4表に、消化率
と可消化養分含量を第5表に示した。表から明らかなよ
うに、セルラーゼ製剤の濃度に依存して、各成分の消化
率、可消化養分含量が高くなっていた。
【0023】
【表4】 第4表 サイレージの化学組成 ────────────────────────── 化学組成(%) 処理区 ───────────────────── 粗蛋白 粗脂肪 NFE 粗繊維 粗灰分 ────────────────────────── 対照 5.0 3.6 42.1 34.6 14.7 低濃度 4.8 2.5 43.0 34.2 15.5 高濃度 5.7 2.5 43.2 33.7 14.9 ────────────────────────── NFE:nitrgen free extract, 可溶化無窒素物
【0024】
【表5】 第5表 サイレージの消化率 ─────────────────────────────── 消 化 率 (%) 可消化養分(%) 処理区 ───────────────────────── 粗蛋白 粗脂肪 NFE 粗繊維 DCP TDN ─────────────────────────────── 対照 32.0 66.7 39.7 53.5 1.6 42.2 低濃度 39.6 64.0 43.0 58.2 1.9 43.9 高濃度 49.1 68.0 44.2 58.2 2.8 45.3 ─────────────────────────────── NFE:nitrgen free extract, 可溶化無窒素物 DCP:digestive crude protein,可消化粗タンパク質 TDN:total digestive nutrients,可消化養分総量
【0025】実施例5 生イナワラ(水分65%)50gをナイロン/ポリエチ
レン袋に入れ、実施例1で調製したセルラーゼ製剤をイ
ナワラ乾物量当り固形分として0.0015(13U/K
g)、0.004(34U/Kg)、0.008(68U/
Kg)、0.04(340U/Kg)%とした各区の全て
に乳酸菌製剤(商品名:スノーラクト)を0.01%づつ
添加し、密閉して25℃で1ヶ月埋蔵後、サイレージの
発酵品質を分析した。結果は第6表に示したように、酵
素濃度が高くなるに伴い、pH低下、乳酸含量の向上お
よび酪酸含量の低下が認められた。
【0026】
【表6】 第6表 イナワラサイレージの品質 ─────────────────────────── 添加濃度 水分 有機酸組成(現物%) pH ───────────── (%) ( %) 酢酸 酪酸 乳酸 総酸 ─────────────────────────── 無添加 65.3 6.4 0.23 0.04 0.12 0.67 0.0015 66.0 5.8 0.34 0.01 0.59 0.88 0.004 65.2 5.2 0.33 0 0.84 1.01 0.008 64.8 5.1 0.27 0 0.90 1.18 0.04 64.6 4.9 0.35 0 0.98 1.21 ───────────────────────────
【0027】実施例6 生イナワラを天日で風乾し乾燥ワラとしたものに水を噴
霧して水分を52%とした。これに実施例1で調製した
セルラーゼ製剤を0.05%(426U/Kg)と乳酸菌
製剤(商品名:スノーラクト)を0.01%添加し、実施
例5に記載の方法従ってサイレージを調製した。なお、
対照区は乳酸菌製剤のみを添加した。得られたサイレー
ジのpHを分析した結果、セルラーゼ添加区で4.9、対
照区は6.4であった。
【0028】実施例7 生イナワラ(水分75%)50gをナイロン/ポリエチ
レン袋に入れ、実施例1で調製したセルラーゼ製剤をイ
ナワラ乾物量当り固形分として0.01%(85U/K
g)を添加し、実施例5に記載の方法に従って密閉して
25℃で1ヶ月埋蔵し、サイレージを調製した。なお、
対照区は無添加とした。その結果、サイレージのpH
は、セルラーゼ添加区で5.1、対照区は6.2であった。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、従来単独でサイレージ
化が困難であったイナワラのサイレージが糖や他の材料
の添加なしに良質な発酵品質を有するものとして調製す
ることができる。また、得られたサイレージは、発酵品
質のみならず消化率も従来法によるものと比較して相当
向上しており、飼料価値が高いものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上田 博史 愛媛県松山市樽味三丁目 愛媛大学農学部 内 (72)発明者 河野 敏明 埼玉県坂戸市千代田5丁目3番1号 明治 製菓株式会社生物科学研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクレモニウム属の微生物が生産するセ
    ルラーゼでイナワラを処理することを特徴とするイナワ
    ラサイレージの調製方法。
  2. 【請求項2】 イナワラが生イナワラであることを特徴
    とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 アクレモニウム属の微生物がアクレモニ
    ウム・セルロリティカス(FERM BP-685)であることを特
    徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 アクレモニウム属の微生物が生産するセ
    ルラーゼで処理する際に、該セルラーゼの使用量がイナ
    ワラ乾物量1Kg当りアビセラーゼ活性で10〜500
    単位であることを特徴とする請求項1または2記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 アクレモニウム属の微生物が生産するセ
    ルラーゼで処理する際に、イナワラの水分が50〜80
    %、埋蔵温度が30℃以下で行うことを特徴とする請求
    項1または2記載の方法。
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