JPH0723590Y2 - 可変容量型ポンプ - Google Patents

可変容量型ポンプ

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JPH0723590Y2
JPH0723590Y2 JP7044588U JP7044588U JPH0723590Y2 JP H0723590 Y2 JPH0723590 Y2 JP H0723590Y2 JP 7044588 U JP7044588 U JP 7044588U JP 7044588 U JP7044588 U JP 7044588U JP H0723590 Y2 JPH0723590 Y2 JP H0723590Y2
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正夫 江木
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は可変容量型ポンプに関するものである。
〔従来の技術〕
特開昭62-55484号公報には、圧力と流量の設定を電気信
号で与え、吐出量可変要素の変位制御を単一の比例電磁
制御弁による閉ループの電気−油圧制御系で行うことに
より、吐出ラインに流量制御弁を接続することなくポン
プ吐出量と流量を可変要素の変位によって制御するよう
にしたロードセンシング制御方式の可変容量型ポンプが
示されている。
この可変容量型ポンプでは、吐出量可変要素へ操作力を
与えるための操作ピストンの圧力室内の圧油圧力を吐出
圧油の一部の導入により増圧またはタンクへの導出によ
り降圧させるように単一の比例電磁三方制御弁を用いて
吐出圧および吐出流量の測定電気量に基づく閉ループフ
ィードバック制御をすることにより吐出量可変要素を操
作ピストンを介してばね力に抗して位置制御し、設定圧
力以下では吐出流量を設定値に保つと共に吐出圧が設定
圧力に達したときには前記可変要素を吐出流量が必要最
小限になるカットオフ位置に変位させている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
前述のタイプの従来の可変容量型ポンプでは、吐出ライ
ンにおいて流量制御弁を用いることなく可変要素の変位
を制御することにより吐出流量と吐出圧とを制御してい
るため、特に数l/min程度の微小流量制御状態の低圧時
に吐出流量が設定値より多くなる傾向がある。
すなわち、一般的な可変容量型ポンプと同様に前述のタ
イプの従来の可変容量型ポンプでもフルカットオフ時の
可変要素の位置安定性を向上させるためのパイロット流
れのドレン量の主要量を確保するために、操作ピストン
がフルカットオフ位置に達したときには操作ピストンに
よりドレンへ開かれるブリード穴が前記圧力室の周壁の
特定の位置に固定的に穿たれているが、制御流量が数l/
min程度の微小流量になると、操作ピストンはほぼフル
カットオフ位置と同等の位置で作動し、流量制御状態で
ありながらパイロット圧油がブリード穴からドレンへ逃
げる状態となる。このような微小流量制御状態で吐出圧
力を下げて行くと、圧力室に作用するパイロット圧力の
低下に応じてパイロット流量が低下する一方で、ブリー
ド穴からの流出量はあまり変化しないので、吐出ライン
から圧力室に導入されるパイロット圧油の殆どがブリー
ド穴から逃げてしまうことになり、その結果、微小流量
制御に必要なパイロット圧力が立たなくなる。
したがって操作ピストンを押し込むことができずに制御
不能状態となり、可変要素が勝手にばね力で吐出量増加
方向へ変位してしまい、吐出流量が指令に反して増加す
る結果となっていた。
このような問題点を解決する一つの方策として、特開昭
63-106406号公報には、常時ある吐出量で動作する補助
ポンプをシャトル弁などの圧力選択手段を介してパイロ
ットラインに並列接続し、微小流量制御状態において主
ポンプ要素の吐出流量が設定流量よりも増加する現象を
補助ポンプからの吐出圧油によって抑制するようにした
可変容量型ポンプが開示されているが、この補助ポンプ
の吐出圧は、パイロットリリーフ弁によって上限が規制
されているだけであるので、メインラインの吐出圧がパ
イロット圧力を確保するに十分な状態、即ち補助ポンプ
を動作させる必要がない状態のときにも補助ポンプがリ
リーフ設定圧で常時吐出し、従ってその分だけポンプ駆
動エネルギーの無駄が生じるという欠点を残している。
従ってこの考案で課題とするところは、前述のタイプの
単一の比例電磁制御弁により圧力と流量を閉ループ制御
するロードセンシング型の可変容量型ポンプにおいて、
前述の微小流量制御時における低圧側での制御流量の設
定値以上の増加を防止して微小流量制御状態で低圧から
安定した吐出量を負荷へ供給することができ、しかもポ
ンプ駆動エネルギーの無駄を生じないようにした可変容
量型ポンプを提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案では、前述の課題を達成するために、吐出量可
変要素へ操作力を与えるための操作ピストンの圧力室内
のパイロット圧油圧力をパイロットラインを介して吐出
圧油の一部の導入により増圧またはタンクへの導出によ
り降圧させるように単一の比例電磁制御弁を用いて吐出
圧および吐出流量の測定電気量に基づく閉ループフィー
ドバック制御をすることにより吐出量可変要素を操作ピ
ストンを介してばね力に抗して位置制御し、設定圧力以
下では吐出流量を設定値に保つと共に吐出圧が設定圧力
に達したときには前記可変要素を吐出流量が必要最小限
になるカットオフ位置に変位させるようにした可変容量
型ポンプ、特に、前記操作ピストンがカットオフ制御位
置にあるときに該操作ピストンによって開かれることに
より、パイロット圧油のうち少なくとも前記可変要素を
制御位置に安定保持するに必要な流量を前記圧力室内か
らドレンへ流出させるブリード穴が前記圧力室の周壁の
所定位置に設けられているものにおいて、前記可変要素
で制御されるポンプ要素と共通に駆動される補助ポンプ
と、前記ポンプ要素の吐出ラインと前記補助ポンプの吐
出ラインとの圧油のうち何れか高圧側の圧油を選択的に
前記パイロットラインに導入する圧力選択弁装置と、前
記パイロットラインの圧力が、低圧領域で前記ポンプ要
素の吐出流量が設定流量よりも増加しはじめる固有の圧
力値を超えるときは前記パイロット圧油圧力によって前
記補助ポンプを実質的に無負荷運転状態に制御する圧力
感応制御装置とを設けたものである。
この考案の別の態様では、補助ポンプとして定吐出型の
補助ポンプを備え、圧力感応制御装置は前記パイロット
ラインの圧力が前記固有の圧力値を超えるときは前記パ
イロット圧油圧力によって補助ポンプの吐出口をタンク
ラインへ連通させて補助ポンプをアンロード状態にする
アンロードリリーフ弁を含んでいる。
この考案の更に別の態様では、補助ポンプとして可変容
量型の補助ポンプを備え、圧力感応制御装置に代わっ
て、補助ポンプの吐出圧が制御固有の圧力値を超えると
きは補助ポンプの吐出圧により補助ポンプをカットオフ
状態に制御する圧力制御弁を備えている。
〔作用〕
この考案の可変容量型ポンプでは、微小流量制御状態で
の低圧時におけるパイロット流量の不足分を、吐出ライ
ンからパイロット圧油の導入を受けるパイロットライン
の圧力低下に応じて補助ポンプからの吐出流量で補うも
のである。すなわち、補助ポンプは前記可変要素で制御
されるポンプ要素と共通に駆動され、圧力選択弁装置の
前記ポンプ要素の吐出ラインと前記補助ポンプの吐出ラ
インとの圧油のうち何れか高圧側の圧油を選択的に前記
パイロットラインに導入するが、このとき圧力感応制御
装置は、前記パイロットラインの圧力が前記固有の圧力
値(以下、所定圧力値という)を超えるときはパイロッ
ト圧油圧力によって補助ポンプを実質的に無負荷運転状
態に制御する。
この無負荷状態は、補助ポンプが定吐出型の補助ポンプ
であれば補助ポンプをアンロード状態にすることに相当
し、このための圧力感応制御装置としては、パイロット
ラインの圧力が前記所定圧力値を超えるときにはパイロ
ット圧油圧力によって補助ポンプり吐出口をタンクライ
ンへ連通させて補助ポンプをアンロード状態にするアン
ロードリリーフ弁を用いることができる。
また、前記無負荷状態は、補助ポンプが可変容量型の補
助ポンプであれば補助ポンプをカットオフ状態にするこ
とに相当し、この場合には、前記圧力感応制御装置に代
わって、補助ポンプの吐出圧が前記固有の圧力値を超え
るときは補助ポンプの吐出圧により補助ポンプをカット
オフ状態に制御する圧力制御弁を用いることができる。
従って、本考案による可変容量型ポンプでは、圧力感応
制御装置やカットオフ圧力制御弁によって制御される補
助ポンプはパイロットラインが前記固有の圧力値以上で
はパイロット圧油の補充を行わないが、前記所定圧力値
にまで下がってくるとパイロット圧油の補充を行う。こ
れによって微小流量制御状態での低圧時のパイロット流
量の不足を補償し、主ポンプ吐出圧とは無関係に圧力室
のパイロット圧を制御弁で設定制御できるようにして、
負荷への供給流量を低圧領域から安定的に設定流量値に
保つものである。
このように本考案では吐出圧が低圧になるとパイロット
流量の不足が追加ポンプ手段からの圧油で補充され、こ
れにより微小流量制御状態において低圧領域から安定し
た制御流量を負荷へ供給することができるようになるも
のである。
そして特にこの考案では、補助ポンプはパイロット圧油
の補充を行わないときには無負荷状態にされるので、従
来のように、微小流量制御遮断において主ポンプ要素の
吐出流量が設定流量よりも増加する現象を抑制するため
の補助ポンプが常時リリーフ弁設定圧の負荷状態で駆動
される場合に比べて、補助ポンプの駆動エネルギーの無
駄がなくなり、省エネルギー化を達成することができ
る。
以下にこの考案の実施例を図面と共に説明する。
〔実施例〕
本考案の実施例を説明する前に、その前提となる従来例
に係る補助ポンプ付きの可変容量型ポンプの一例を第1
図と共に説明する。第1図に示す可変容量型ポンプは、
原動機(図示せず)で回転駆動されるポンプ要素1と、
このポンプ要素1の押退け容積をその変位によって変え
てポンプ吐出量を制御する吐出量可変要素(例えばピス
トンポンプにおいては斜板)2と、ばね3などの力に対
抗して前記可変要素を変位させるためにその尾端の圧力
室4aの油圧力で変位制御される操作ピストン4と、比例
電磁三方制御弁5と、安全弁6と、ポンプ吐出量に対応
した量として可変要素2の変位量を電気信号として検出
する変位検出器7と、ポンプ吐出圧を電気信号として検
出する圧力センサ8と、設定入力端子9a,9bを有する制
御アンプ装置10と、ポンプ要素1と共通に駆動される補
助用のパイロットポンプ11と、該パイロットポンプの吐
出圧力の上限を規制する圧力制御弁12と、パイロットポ
ンプ11の吐出口とパイロットラインPpとの間に接続され
た逆止弁13と、ポンプ要素1の吐出ラインPとパイロッ
トラインPpとの間に接続されたれ逆止弁14と、ばね3と
共に吐出圧によって可変要素を2をその最大押退け容積
位置へ向けて押圧するバイアスピストン15とを備えてい
る。
尚、前記操作ピストン4の圧力室4aには従来のポンプと
同様にカットオフ対応位置にブリード穴が設けられてい
るものとする。
前記比例電磁三方制御弁5は、アンプ装置10からの制御
信号の入力が最大のときに、操作ピストン4の圧力室4a
に通じるパイロットラインLpをタンクラインに全開させ
てパイロット圧油をタンクへ落としており、その後、入
力の減少に応じて入力電流に比例した開度でこれを徐々
に絞り、次いでパイロットラインLpをパイロットライン
Ppに徐々に開きはじめ、入力電流がなくなるとパイロッ
トラインPpへ全開で連通させて、圧力室4aの圧力をタン
ク圧から吐出圧まで入力に比例して制御することによ
り、可変要素2の変位を最大吐出量位置からフルカット
オフ位置まで制御する。
安全弁6はポンプ吐出ラインP側でのブロックなど、負
荷圧が異常に高くなってその設定回路上限圧に達したと
きだけ吐出ラインPからポンプ吐出圧をパイロットライ
ンLpへ直接導入し、圧力室4aに吐出圧を作用させて操作
ピストン4を介して可変要素2をフルカットオフ位置へ
強制的に変位させる。
制御アンプ装置10は前記制御弁5に対して前記制御入力
電流を与えるために例えば制御弁5に搭載された形で設
けられている。このアンプ装置10は、例えば出願人によ
り先に提案された特願昭61-61994号(特開昭62-223482
号公報)または特願昭61-68448号(特開昭62-225788号
公報)に示されているものを用いればよく、圧力センサ
8によって測定された吐出圧が端子9aに与えられた設定
値以下のときは、変位検出器7からの流量測定信号と端
子9bへ与えられた流量設定信号とによる閉ループ制御に
より吐出量が設定値になるように可変要素2の変位を制
御弁5および操作ピストン4を介して制御し、吐出圧が
設定圧なったときには圧力センサ8からの吐出圧測定信
号と端子9aへ与えられた圧力設定信号とによる閉ループ
制御により制御弁5と操作ピストン4を介して可変要素
2をフルカットオフ位置へ変位させる。
追加ポンプ装置11は、主ポンプ要素1と共に駆動され、
通常数l/minの吐出量で動作している。この場合、補助
ポンプの吐出口には圧力制御弁12が接続されており、こ
の圧力制御弁12の設定で定まる所定圧力値以上の余分な
吐出量はタンクへ環流する。
パイロットラインPpは、逆止弁14を介して負荷への吐出
ラインPへ接続される一方、別の逆止弁13を介して補助
ポンプ11の吐出口へ接続されている。また補助ポンプ11
の吐出口の最高圧力は制御弁12で規制され、これは例え
ば主ポンプ要素1の吐出流量が低圧領域で設定流量より
も多くなりはじめる圧力値Psに設定されている。このた
め、負荷への吐出ラインPの圧力値がPsより高いときは
吐出ラインPからパイロットラインPpへパイロット圧油
が流入し、吐出ラインPの圧力値がPsより低くなると補
助ポンプ11からパイロットラインPpへパイロット圧油が
流入する。この場合、補助ポンプ11はパイロット流量の
不足分を補うだけであるからその吐出量は少なくてよ
く、通常数l/min程度の小形定吐出ポンプを用いればよ
い。
このような可変容量型ポンプでは、負荷への吐出ライン
Pの圧力がPs以上では自己圧によるパイロット圧油で制
御され、Ps以下の低圧領域になると補助ポンプ11からの
吐出流量との併用によるパイロット圧油で制御され、従
ってポンプ要素1の吐出圧が低下しても、パイロット圧
油源の圧力はPsに保持されるので、従来のようにパイロ
ット圧の低下による制御不能に陥る事がなく、理論的に
は吐出圧零からの制御が可能であって、微小流量制御時
に低圧領域から安定した流量を負荷へ供給できるもので
ある。
尚、バイアスピストン15は、吐出圧を受けて可変要素2
をその最大押退け容積位置へ向けてばね3のばね力と加
算的に押圧し、これによりばね3を必要最低限の強さの
もので済ませて、低圧時でも可変要素2を作動できるよ
うにし、以て最低調整圧力を低く設定できるようにする
ためのものである。
尚、第1図の例では比例電磁三方弁5を用いた場合を示
したが、これは第4図に示すように四方弁の比例電磁制
御弁35でも同様に構成できる。
第1図に示した従来例では、圧力制御弁は所謂パイロッ
トリリーフ弁として機能し、従って吐出ラインPにPsを
超える圧力が立っている場合にもパイロットポンプ11は
前記圧力制御弁12の設定圧Ps以下で作動することができ
るが、この様な場合にはパイロットPラインPpにはメイ
ンポンプ要素1からの圧油が逆止弁14を介して供給さ
れ、従ってパイロットポンプ11を作動させる必要がない
ので、これをアンロードさせるほうが省エネルギーの観
点から望ましい。第2図は、補助ポンプとして第1図の
例と同様の定吐出型のパイロットポンプ11を用いた場合
に、本考案に従ってこのようなアンロードを行わせる場
合の実施例であり、パイロットポンプ11の吐出口にはア
ンロードリリーフ弁22が代わりに接続されている。この
アンロードリリーフ弁22は調圧ばねによって設定圧Ps
に調圧されており、パイロットポンプ11の吐出圧または
パイロットラインPpの圧力のいずれか一方がPs以上に
なると、アンロードリリーフ弁22がパイロットポンプ11
の吐出ラインをタンクラインへ連通させるのでパイロッ
トポンプ11はアンロード状態となり、実質的に無負荷運
転状態となる。このように、本実施例では定吐出型のパ
イロットポンプ22の吐出圧力が上限Psに制御されてお
り、パイロットラインPpの圧力がPs未満になるとパイ
ロットポンプ22の吐出圧によって逆止弁13が開かれ、パ
イロットラインPpにパイロットポンプ22の吐出圧油が
外部パイロット圧油として補給される。パイロットポン
プ22の吐出流量は、ポンプ1の可変要素2の変位を行う
操作ピストン4の加圧室4aに対するパイロット圧力がP
s未満のときに必要とされるパイロット流量と、ポンプ
動作を安定に保つために必要最低限のブリード孔からの
逃げ量との和以上であればよいことは述べるまでもな
い。これによりパイロットポンプを必要時のみに作動さ
せることが可能となり、不要時にはパイロットポンプ11
を無負荷運転状態にして、その駆動エネルギーの削減を
果たすことができる。
第3図は補助ポンプとして可変容量型ポンプ30を用いた
場合の実施例である。この例では、補助ポンプとしての
可変容量型ポンプ30の吐出量可変要素31をばね33に対し
て操作ピストン装置34′によって変位させることでパイ
ロット流量を補っている。圧力制御弁32はパイロットラ
インPpの圧力がPs以上になったときに可変要素34を変位
させて補助ポンプ30をカットオフ状態にするためのもの
である。即ち、圧力制御弁32の設定圧力値Psは先に述べ
たように主ポンプ要素1の吐出流量が低圧領域で設定流
量よりも多くなり始める圧力値であり、パイロットライ
ンPpに逆止弁13を介して接続されている補助ポンプ30
は、パイロットラインPpの圧力が設定圧力値Ps以下にな
ったときのみ自身の設定流量でパイロット圧油の補充量
を吐出し、この補充量が逆止弁13を開いてパイロットラ
インPpに導入され、一方、パイロットラインPpの圧力が
Psを超えているときには、圧力制御弁32の設定圧がPsで
あるので、逆止弁13の閉鎖によってパイロットラインPp
から遮断されている補助ポンプ30の吐出ラインの圧力は
ほぼPsまで上昇し、その結果、圧力制御弁32が補助ポン
プ30の可変要素31を自己吐出圧によりカットオフ位置に
変位させてほぼ無負荷の運転状態にする。従って、この
実施例でも補助ポンプ30を必要時のみに作動させること
が可能であり、不要時には補助ポンプ30をほぼ無負荷運
転状態にして、その駆動エネルギーの削減を果たすこと
ができる。
更に前述の各実施例では比例電磁三方弁5を用いたもの
を示したが、これは第4図に示すように四方弁の比例電
磁制御弁35に置換えてもよい。
尚、第2〜4図において第1図と同一符号は相当部分を
示しているので説明は省略する。
〔考案の効果〕
以上に述べたように、この考案によれば、単一の比例電
磁制御弁により圧力と流量を閉ループ制御するロードセ
ンシング型の可変容量型ポンプにおいて、微小流量制御
状態での低圧時におけるパイロット流量の不足分を、吐
出圧の低下に応じて追加ポンプで補充するようにしたの
で、微小流量制御状態で低圧時の吐出量増加現象が抑制
され、低圧からカットオフ圧まで安定した制御流量を負
荷へ供給することができるだけでなく、補助ポンプを必
要時のみに作動させ、不要時には補助ポンプをほぼ無負
荷運転状態にして、その駆動エネルギーの削減を果たす
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の前提となる従来例に係る補助ポンプ
付きの可変容量型ポンプの構成を示す油圧回路図、第2
図は本考案の一実施例に係る可変容量型ポンプの構成を
示す油圧回路図、第3図は本考案の別の実施例に係る可
変容量型ポンプの構成を示す油圧回路図、第4図は比例
電磁制御弁として四方弁を用いた従来例を示す第1図と
同様の油圧回路図である。 1:ポンプ要素、2:吐出量可変要素、3:ばね、4:操作ピス
トン、5:比例電磁三方制御弁、6:安全弁、7:変位検出
器、8:圧力センサ、9a,9b:設定入力端子、10:制御アン
プ装置、11:補助ポンプ、12:圧力制御弁、13,14:逆止
弁、15:バイアスピストン、22:アンロードリリーフ弁、
30:可変容量型補助ポンプ、31:補助ポンプの吐出量可変
要素、32:圧力制御弁。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】吐出量可変要素へ操作力を与えるための操
    作ピストンの圧力室内のパイロット圧油圧力をパイロッ
    トラインを介して吐出圧油の一部の導入により増圧また
    はタンクへの導出により降圧させるように単一の比例電
    磁制御弁を用いて吐出圧および吐出流量の測定電気量に
    基づく閉ループフィードバック制御をすることにより吐
    出量可変要素を操作ピストンを介してばね力に抗して位
    置制御し、設定圧力以下では吐出流量を設定値に保つと
    共に吐出圧が設定圧力に達したときには前記可変要素を
    吐出流量が必要最小限になるカットオフ位置に変位させ
    るようにした可変容量型ポンプであって、前記操作ピス
    トンがカットオフ制御位置にあるときに該操作ピストン
    によって開かれることにより、パイロット圧油のうち少
    なくとも前記可変要素を制御位置に安定保持するに必要
    な流量を前記圧力室内からドレンへ流出させるブリード
    穴が前記圧力室の周壁の所定位置に設けられているもの
    において、 前記可変要素で制御されるポンプ要素と共通に駆動され
    る補助ポンプと、 前記ポンプ要素の吐出ラインと前記補助ポンプの吐出ラ
    インとの圧油のうちいずれか高圧側の圧油を選択的に前
    記パイロットラインに導入する圧力選択弁装置と、 前記パイロットラインの圧力が、低圧領域で前記ポンプ
    要素の吐出流量が設定流量よりも増加しはじめる固有の
    圧力値を超えるときは前記パイロット圧油圧力によって
    前記補助ポンプを実質的に無負荷運転状態に制御する圧
    力感応制御装置とを備えたことを特徴とする可変容量型
    ポンプ。
  2. 【請求項2】補助ポンプとして定吐出型の補助ポンプを
    備え、圧力感応制御装置は前記パイロットラインの圧力
    が前記固有の圧力値を超えるときは前記パイロット圧油
    圧力によって補助ポンプの吐出口をタンクラインへ連通
    させて補助ポンプをアンロード状態にするアンロードリ
    リーフ弁を含むことを特徴とする請求項1に記載の可変
    容量型ポンプ。
  3. 【請求項3】吐出量可変要素へ操作力を与えるための操
    作ピストンの圧力室内のパイロット圧油圧力をパイロッ
    トラインを介して吐出圧油の一部の導入により増圧また
    はタンクへの導出により降圧させるように単一の比例電
    磁制御弁を用いて吐出圧および吐出流量の測定電気量に
    基づく閉ループフィードバック制御をすることにより吐
    出量可変要素を操作ピストンを介してばね力に抗して位
    置制御し、設定圧力以下では吐出流量を設定値に保つと
    共に吐出圧が設定圧力に達したときには前記可変要素を
    吐出流量が必要最小限になるカットオフ位置に変位させ
    るようにした可変容量型ポンプであって、前記操作ピス
    トンがカットオフ制御位置にあるときに該操作ピストン
    によって開かれることにより、パイロット圧油のうち少
    なくとも前記可変要素を制御位置に安定保持する必要な
    流量を前記圧力室内からドレンへ流出させるブリード穴
    が前記圧力室の周壁の所定位置に設けられているものに
    おいて、 前記可変要素で制御されるポンプ要素と共通に駆動され
    る可変容量型の補助ポンプと、 前記ポンプ要素の吐出ラインと前記補助ポンプの吐出ラ
    インとの圧油のうちいずれか高圧側の圧油を選択的に前
    記パイロットラインに導入する圧力選択弁装置と、 低圧領域で前記ポンプ要素の吐出流量が設定流量よりも
    増加しはじめる固有の圧力値に調圧され、補助ポンプの
    吐出圧が前記固有の圧力値を超えるときは補助ポンプの
    吐出圧により補助ポンプをカットオフ状態に制御する圧
    力制御弁とを備えたことを特徴とする可変容量型ポン
    プ。
JP7044588U 1987-05-30 1988-05-30 可変容量型ポンプ Expired - Lifetime JPH0723590Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7044588U JPH0723590Y2 (ja) 1987-05-30 1988-05-30 可変容量型ポンプ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8226287 1987-05-30
JP62-82262 1987-05-30
JP7044588U JPH0723590Y2 (ja) 1987-05-30 1988-05-30 可変容量型ポンプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6441681U JPS6441681U (ja) 1989-03-13
JPH0723590Y2 true JPH0723590Y2 (ja) 1995-05-31

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