JPH0723551U - 輪転印刷機の版胴に対して着けローラを調節する装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 版胴の傾斜位置を含むあらゆる位置の変化を
追従して、着けローラを版胴に対して非常に正確に調節
する。 【構成】 版胴１に着けローラ２が付属している。着け
ローラ２の両側が、横振りローラ５の軸受４の周りを旋
回できる軸受レバー３で支持されている。ピストンロッ
ド８がねじ止め９を介して軸受レバー３に作用するた
め、空気圧シリンダ６の作動により着けローラ２を版胴
１に接触させたり版胴１から離したりできる。版胴１の
軸受１０に、版胴１と同心に、版胴１の位置変化に追従
する基準リング１１が設けられている。基準リング１１
にスライド１３が支持されている。スライド１３の上に
中間レバー１６が載っており、中間レバー１６は旋回で
きるようにボルト１７によって軸受レバー３に支持され
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、着けローラが横振りローラの周りを旋回できるように軸受レバーに よって支持され、着けローラと版胴の間隔を調節する手段によって着けローラを 版胴と接触させたり版胴から離れたりでき、版胴と同心に設けられ版胴の位置変 化に追従する基準リングを用いることによって、版胴と着けローラとの間隔が変 化することなく前記手段が版胴の位置変化に追従し、着けローラが着けローラ調 節手段を介して基準リング上に支持されている、輪転印刷機の版胴に対して着け ローラを調節する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種類の公知の態様（西独特許１６１１２５１Ｂ）においては、各着けロー ラには基準リングに支持された１つの版が対応させられている。この版を移動さ せ、したがってそれぞれの着けローラを調節するために、版を取り外した後に版 胴に対する着けローラの調節を可能にする調節ねじが設けられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この種の取付けはそれ自体不安定で、軸受の遊びがあるため着けローラを非常 に正確に調節することは不可能である。

【０００４】 本考案の目的は、それぞれの調節を変化させることなく、版胴の傾斜位置を含 むあらゆる位置の変化に追従する、着けローラを非常に正確に版胴に対して調節 する、冒頭に述べた種類の装置を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案によれば、前記目的は、着けローラを支持し調節する手段として、基準 リングにそれぞれ１つのスライドが付属しており、スライドの上に中間レバーが 載っており、この中間レバーの上に軸受レバーにねじ止めされている、調節ねじ が支持されており、軸受レバーが圧力媒体で作動するシリンダによって駆動され ることによって解決される。

【０００６】

【作用】

この解決策において、着けローラを非常に精密な軸受機構、たとえばウォーム とウォーム歯車を介して軸受レバーで支持することが可能である。この調節によ り、着けローラを、これと協働する横振りローラに対して正確に調節できる。こ れらの支持および調節手段によって、着けローラを版胴に対して正確に調節でき る非常に精密な軸受機構が得られる。軸受レバーを圧力媒体で作動するシリンダ ーで駆動することによって、接触位置において軸受の遊びは完全になくなり、版 胴に対する着けローラの調節も遊びなく行うことができる。

【０００７】 本考案の好適な実施態様においては、スライドがフレーム部分に支持され、中 間レバーが軸受レバーに支持されている。これによって、基準リングに対するス ライドの位置は変化せずに、中間レバーが軸受レバーの動作に追従できるため、 中間レバーのスライドとの接触位置が常に保証されている。

【０００８】 本考案の他の実施態様においては、スライドが中間レバーを支持する橋頭保を 有している。この橋頭保によって、中間レバーの作用点の側方のずれが補償され るため、この装置の非常に弾力的な使用が可能となる。

【０００９】 さらに、調節ねじに固定部材と調節スピンドルが付属しているため、調節が自 動的に変化することなく、調節を機械に応じて有利な位置から行うことができる 。

【００１０】

【実施例】

次に、本考案の実施例について図面に基づいて詳細に説明する。

【００１１】 輪転印刷機の版胴１に、周知の方法で湿し水やインキを塗布する着けローラ２ が付属している。着けローラ２の両側を、付属する横振りローラ５の軸受４の周 りを旋回できる軸受レバー３で支持することができる。着けローラ２を版胴１に 接触させたり版胴１から離したりするために、たとえば空気圧シリンダ６として 形成された動力手段が用いられる。空気圧シリンダ６は機械の側面部分にボルト ７で固定されている。図１に示す実施例では、ピストンロッド８がねじ止め９を 介して軸受レバー３に作用するため、空気圧シリンダ６の作動により着けローラ ２を版胴１に接触させたり版胴１から離したりできる。

【００１２】 版胴１を調節するために偏心させることができる、版胴１の軸受１０に、版胴 １と同心に、版胴１の位置変化に追従する基準リング１１が設けられている。軸 受１０はここでは機械の滑り部材１２に調節できるように固定されている。図示 の実施例において、基準リング１１にスライド１３が支持されている。スライド １３は軸受箱１４に支持されている。軸受箱１４はフレーム部分１２に固定され ている。スライド１３の基準リング１１と反対側には、中間レバー１６の領域ま で達する橋頭保１５が設けられている。中間レバー１６は旋回できるようにボル ト１７によって軸受レバー３に支持されている。

【００１３】 軸受レバー３の前部領域では、調節ねじ１８がねじ穴にねじ込まれている。調 節ねじ１８は片側が中間レバー１６に支持されている。調節ねじ１８は、中間レ バー１６とは反対側に固定部材２０に作用する固定面１９を有している。固定部 材２０は板ばね２１によって固定面１９に押し付けられるため、調節ねじ１８の 予期しない移動が防がれる。調節ねじ１８には、固定面１９の近くに、調節スピ ンドル２３に作用するヒンジカップリング２２が固定されている。調節スピンド ル２３はフレーム部分１２に取り付けられた軸受箱２５に軸受けされている調節 部材２４と結合されている。調節部材２４を回転させると、調節ねじ１８が回転 し、その結果、中間レバー１６とスライド１３を介して、版胴１の外套面と着け ローラ２の外套面の間の間隔を正確に調節できる。

【００１４】 図２に示す実施例では、着けローラ２は軸受レバー３において偏心軸受２６に 支持されている。偏心軸受２６は、軸受レバー３に固定され、図示しないウォー ムとウォーム歯車２７を介して横振りローラ５に対して非常に正確に調節できる 。本実施例による解決策によって、着けローラ２も版胴１に対して非常に正確に 調節できる。その際、圧力媒体で作動するシリンダ６により、遊びのない調節が 保証されている。橋頭保１５と中間レバー１６を用いることにより、側方のずれ が補償される。中間レバー１６に湾曲した支持面２８を設けることにより、中間 レバー１６は軸受レバー３の動作に追従することができ、正確な接触位置が保証 されている。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は以下に示すような効果がある。 （１）請求項１の考案は、着けローラを調節する手段としてスライド、中間レバ ー、調節ねじを有し、軸受レバーをシリンダで駆動することにより、着けローラ を版胴に対して遊びなく正確に調節できる。 （２）請求項２の考案は、スライドをフレーム部分に支持し、中間レバーを軸受 レバーに支持することにより、中間レバーのスライドとの接触位置を常に保証で きる。 （３）請求項３の考案は、スライドが橋頭保を有することにより、中間レバーの 作用点の側方のずれが保証される。 （４）請求項４の考案は、調節ねじに固定部材と調節スピンドルを付属させるこ とにより、調節を機械に応じて有利な位置から行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の、版胴に対して着けローラ
を調節する装置の側面図である。

【図２】図１の断面図である。

【符号の説明】

１ 版胴 ２ 着けローラ ３ 軸受レバー ４、１０ 軸受 ５ 横振りローラ ６ 空気圧シリンダ ７、１７ ボルト ８ ピストンロッド ９ ねじ止め １１ 基準リング １２ フレーム部分 １３ スライド １４、２５ 軸受箱 １５ 橋頭保 １６ 中間レバー １８ 調節ねじ １９ 固定面 ２０ 固定部材 ２１ 板ばね ２２ ヒンジカップリング ２３ 調節スピンドル ２４ 調節部材 ２６ 偏心軸受 ２７ ウォーム歯車 ２８ 支持面

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 着けローラが横振りローラの周りを旋回
   できるように軸受レバーによって支持され、前記着けロ
   ーラと前記版胴の間隔を調節する手段によって前記着け
   ローラを前記版胴と接触させたり前記版胴から離れたり
   することができ、前記版胴と同心に設けられ版胴の位置
   変化に追従する基準リングを用いることによって、前記
   版胴と前記着けローラの間隔が変化することなく前記手
   段が前記版胴の位置変化に追従し、前記着けローラが着
   けローラ調節手段を介して前記基準リング上に支持され
   ている、輪転印刷機の版胴に対して着けローラを調節す
   る装置において、 前記着けローラ（２）を支持し調節する手段として、前
   記基準リング（１１）にそれぞれ１つのスライド（１
   ３）が付属しており、前記スライド（１３）の上に中間
   レバー（１６）が載っており、この中間レバー（１６）
   の上に、軸受レバー（３）にねじ止めされている調節ね
   じ（１８）が支持されており、前記軸受レバー（３）は
   圧力媒体で作動するシリンダ（６）によって駆動される
   ことを特徴とする、輪転印刷機の版胴に対して着けロー
   ラを調節する装置。
2. 【請求項２】 前記スライド（１３）がフレーム部分
   （１２）に支持され、前記中間レバー（１６）が前記軸
   受レバー（３）に支持されている請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 前記スライド（１３）が、前記中間レバ
   ー（１６）を支持する橋頭保（１５）を有している請求
   項１または２に記載の装置。
4. 【請求項４】 前記調節ねじ（１８）に固定部材（２
   ０）と調節スピンドル（２２）が付属している請求項１
   から３のいずれか１項に記載の装置。