JPH07234223A - α−アミラーゼアイソザイムの測定方法 - Google Patents
α−アミラーゼアイソザイムの測定方法Info
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- JPH07234223A JPH07234223A JP2643494A JP2643494A JPH07234223A JP H07234223 A JPH07234223 A JP H07234223A JP 2643494 A JP2643494 A JP 2643494A JP 2643494 A JP2643494 A JP 2643494A JP H07234223 A JPH07234223 A JP H07234223A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】モノクローナル抗体を用いてヒト唾液腺型およ
びヒト膵臓型α−アミラーゼアイソザイムを分別測定す
る方法において、抗原−抗体反応物を分離する工程を必
要とせず、しかも精度よく、かつこれら両アイソザイム
をほぼ同時に直接測定することができる測定方法を提供
することを目的とする。 【構成】α−アミラーゼアイソザイムの分別測定方法で
あって、唾液腺型α−アミラーゼアイソザイムまたは膵
臓型α−アミラーゼアイソザイムのいずれかに特異的に
結合するモノクローナル抗体を磁性粒子に固定させ、こ
の磁性粒子上に試料中の前記モノクローナル抗体に結合
するアイソザイムを捕捉し、次に該磁性粒子を集めて上
清液中のα−アミラーゼアイソザイム活性を測定する。
一方磁性粒子上のアイソザイムは磁性粒子を懸濁液とし
て測定する。
びヒト膵臓型α−アミラーゼアイソザイムを分別測定す
る方法において、抗原−抗体反応物を分離する工程を必
要とせず、しかも精度よく、かつこれら両アイソザイム
をほぼ同時に直接測定することができる測定方法を提供
することを目的とする。 【構成】α−アミラーゼアイソザイムの分別測定方法で
あって、唾液腺型α−アミラーゼアイソザイムまたは膵
臓型α−アミラーゼアイソザイムのいずれかに特異的に
結合するモノクローナル抗体を磁性粒子に固定させ、こ
の磁性粒子上に試料中の前記モノクローナル抗体に結合
するアイソザイムを捕捉し、次に該磁性粒子を集めて上
清液中のα−アミラーゼアイソザイム活性を測定する。
一方磁性粒子上のアイソザイムは磁性粒子を懸濁液とし
て測定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料中のヒト唾液腺型
α−アミラーゼアイソザイムおよびヒト膵臓型α−アミ
ラーゼアイソザイム活性を分別して測定する方法に関す
る。
α−アミラーゼアイソザイムおよびヒト膵臓型α−アミ
ラーゼアイソザイム活性を分別して測定する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】α−アミラーゼはデンプンとグリコーゲ
ンに作用する酵素であり、ヒト体内では唾液腺に由来す
る唾液腺型α−アミラーゼと膵臓に由来する膵臓型α−
アミラーゼの2種のα−アミラーゼアイソザイムが知ら
れている。
ンに作用する酵素であり、ヒト体内では唾液腺に由来す
る唾液腺型α−アミラーゼと膵臓に由来する膵臓型α−
アミラーゼの2種のα−アミラーゼアイソザイムが知ら
れている。
【0003】膵臓型α−アミラーゼは膵疾患により増減
し、その測定が膵疾患のスクリーニング、早期診断、経
過観察に利用されているので、膵臓型α−アミラーゼ活
性の測定は臨床検査上重要なものの一つであり、迅速か
つ正確な測定法が望まれている。一方、唾液腺型α−ア
ミラーゼは唾液腺疾患により上昇するほか、肝硬変、膵
癌のうちのアミラーゼ産生腫瘍、ある種の肺癌、卵巣
癌、大腸癌等において上昇することが知られており、や
はりその測定は臨床検査上必要なものの一つである。し
たがって、これらの臨床検査測定では、唾液腺型α−ア
ミラーゼアイソザイムと膵臓型α−アミラーゼアイソザ
イムとに分別して測定する必要がある。
し、その測定が膵疾患のスクリーニング、早期診断、経
過観察に利用されているので、膵臓型α−アミラーゼ活
性の測定は臨床検査上重要なものの一つであり、迅速か
つ正確な測定法が望まれている。一方、唾液腺型α−ア
ミラーゼは唾液腺疾患により上昇するほか、肝硬変、膵
癌のうちのアミラーゼ産生腫瘍、ある種の肺癌、卵巣
癌、大腸癌等において上昇することが知られており、や
はりその測定は臨床検査上必要なものの一つである。し
たがって、これらの臨床検査測定では、唾液腺型α−ア
ミラーゼアイソザイムと膵臓型α−アミラーゼアイソザ
イムとに分別して測定する必要がある。
【0004】ヒト唾液腺型およびヒト膵臓型α−アミラ
ーゼアイソザイムの分別測定方法としては従来電気泳動
法が広く用いられてきたが、小麦から精製したアミラー
ゼインヒビターを用いて唾液腺型α−アミラーゼの活性
を阻害することによって膵臓型α−アミラーゼアイソザ
イムを測定する方法が開発された。さらに最近、唾液腺
型α−アミラーゼアイソザイムのみを特異的に阻害し膵
臓型α−アミラーゼアイソザイムには影響を与えないモ
ノクローナル抗体を使って膵臓型α−アミラーゼアイソ
ザイムのみを測定する方法が開発され(特公平4−37
386号、特公平4−36343号)、またさらに、膵
臓型α−アミラーゼアイソザイムのみを特異的に阻害す
る抗膵アミラーゼ抗体を使って唾液腺型α−アミラーゼ
アイソザイムを測定する方法も開発されている。
ーゼアイソザイムの分別測定方法としては従来電気泳動
法が広く用いられてきたが、小麦から精製したアミラー
ゼインヒビターを用いて唾液腺型α−アミラーゼの活性
を阻害することによって膵臓型α−アミラーゼアイソザ
イムを測定する方法が開発された。さらに最近、唾液腺
型α−アミラーゼアイソザイムのみを特異的に阻害し膵
臓型α−アミラーゼアイソザイムには影響を与えないモ
ノクローナル抗体を使って膵臓型α−アミラーゼアイソ
ザイムのみを測定する方法が開発され(特公平4−37
386号、特公平4−36343号)、またさらに、膵
臓型α−アミラーゼアイソザイムのみを特異的に阻害す
る抗膵アミラーゼ抗体を使って唾液腺型α−アミラーゼ
アイソザイムを測定する方法も開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したモノクローナ
ル抗体を使う方法はいずれも従来の電気泳動法やインヒ
ビター法に比べて操作が簡便で優れた方法であるが、系
の中に存在する抗原−抗体反応物を分離しない場合には
濁りが生じて正確な測定を行うことが難しく、また抗原
−抗体反応物を分離してから残存するα−アミラーゼア
イソザイムの測定を行う方法では操作に手間と時間がか
かるという問題がある。また、これらの測定法では、ま
ず総α−アミラーゼ活性値を測定しておき、一方のアイ
ソザイムを測定した後にそれを総α−アミラーゼ活性値
からマイナスして他方のアイソザイム活性値を求めると
いう方法を採っており、直接両アイソザイムを測定する
ことはできなかった。
ル抗体を使う方法はいずれも従来の電気泳動法やインヒ
ビター法に比べて操作が簡便で優れた方法であるが、系
の中に存在する抗原−抗体反応物を分離しない場合には
濁りが生じて正確な測定を行うことが難しく、また抗原
−抗体反応物を分離してから残存するα−アミラーゼア
イソザイムの測定を行う方法では操作に手間と時間がか
かるという問題がある。また、これらの測定法では、ま
ず総α−アミラーゼ活性値を測定しておき、一方のアイ
ソザイムを測定した後にそれを総α−アミラーゼ活性値
からマイナスして他方のアイソザイム活性値を求めると
いう方法を採っており、直接両アイソザイムを測定する
ことはできなかった。
【0006】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、モノクローナル抗体を用いてヒト唾液腺型
およびヒト膵臓型α−アミラーゼアイソザイムを分別測
定する方法において、抗原−抗体反応物を分離する工程
を必要とせず、かつ精度よく測定することができ、しか
もほぼ同時にこれら両アイソザイムを直接測定すること
ができる測定方法を提供することを目的とする。
れたもので、モノクローナル抗体を用いてヒト唾液腺型
およびヒト膵臓型α−アミラーゼアイソザイムを分別測
定する方法において、抗原−抗体反応物を分離する工程
を必要とせず、かつ精度よく測定することができ、しか
もほぼ同時にこれら両アイソザイムを直接測定すること
ができる測定方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、唾液
腺型α−アミラーゼアイソザイムまたは膵臓型α−アミ
ラーゼアイソザイムのいずれかに特異的に結合するモノ
クローナル抗体を固定した磁性粒子を調製し、この磁性
粒子を試料に加えて前記モノクローナル抗体に結合する
アイソザイムを磁性粒子上に捕捉し、次に磁力を作用さ
せて該磁性粒子を集めた後、上清液中のα−アミラーゼ
アイソザイム活性を測定し、さらに前記集めた磁性粒子
をよく洗浄した後懸濁液とし、懸濁液中のα−アミラー
ゼアイソザイム活性を測定することを特徴とするα−ア
ミラーゼアイソザイムの分別測定方法に関する。
腺型α−アミラーゼアイソザイムまたは膵臓型α−アミ
ラーゼアイソザイムのいずれかに特異的に結合するモノ
クローナル抗体を固定した磁性粒子を調製し、この磁性
粒子を試料に加えて前記モノクローナル抗体に結合する
アイソザイムを磁性粒子上に捕捉し、次に磁力を作用さ
せて該磁性粒子を集めた後、上清液中のα−アミラーゼ
アイソザイム活性を測定し、さらに前記集めた磁性粒子
をよく洗浄した後懸濁液とし、懸濁液中のα−アミラー
ゼアイソザイム活性を測定することを特徴とするα−ア
ミラーゼアイソザイムの分別測定方法に関する。
【0008】本発明で使用するモノクローナル抗体は、
アミラーゼアイソザイムと特異的に結合するもので、親
和性が高くかつアミラーゼの酵素活性を損なわないもの
であればよい。例えば、アフィニテイ定数が2×109
l/mol、交差反応性が0.04%の抗唾液腺型α−
アミラーゼアイソザイムモノクローナル抗体、あるいは
アフィニテイ定数が1×109 l/mol、交差反応性
が0.03%の抗膵臓型α−アミラーゼアイソザイムモ
ノクローナル抗体等が好ましい。アミラーゼの酵素活性
を損なうものであると、磁性粒子上に捕捉したアイソザ
イムを測定することができなくなるので、このようなモ
ノクローナル抗体は用いることができない。
アミラーゼアイソザイムと特異的に結合するもので、親
和性が高くかつアミラーゼの酵素活性を損なわないもの
であればよい。例えば、アフィニテイ定数が2×109
l/mol、交差反応性が0.04%の抗唾液腺型α−
アミラーゼアイソザイムモノクローナル抗体、あるいは
アフィニテイ定数が1×109 l/mol、交差反応性
が0.03%の抗膵臓型α−アミラーゼアイソザイムモ
ノクローナル抗体等が好ましい。アミラーゼの酵素活性
を損なうものであると、磁性粒子上に捕捉したアイソザ
イムを測定することができなくなるので、このようなモ
ノクローナル抗体は用いることができない。
【0009】本発明で使用する磁性粒子は、抗体のコー
ティングに適した磁性粒子で、分散させたとき安定した
懸濁液となるものであればよく、例えば、可磁化物質が
親水性ポリマーに覆われた粒子で、粒径が1μm〜5μ
m、粒径精度がC.V.10%以下のものが好ましい。
また、測定する試料はヒト血清またはヒト血漿が用いら
れる。
ティングに適した磁性粒子で、分散させたとき安定した
懸濁液となるものであればよく、例えば、可磁化物質が
親水性ポリマーに覆われた粒子で、粒径が1μm〜5μ
m、粒径精度がC.V.10%以下のものが好ましい。
また、測定する試料はヒト血清またはヒト血漿が用いら
れる。
【0010】
【作用】例えば、モノクローナル抗体が唾液腺型α−ア
ミラーゼアイソザイムに特異的に結合するものである場
合について説明する。磁性粒子上にはこの抗体が固定さ
れているので、これを試料と混合して振盪すれば、唾液
腺型α−アミラーゼアイソザイムのみがこのモノクロー
ナル抗体と結合し、磁性粒子に捕捉される。次に磁性粒
子を磁力をもって容器底部に集めれば、上清液中には膵
臓型α−アミラーゼアイソザイムのみが残るから、上清
液のα−アミラーゼを測定することによって膵臓型α−
アミラーゼアイソザイムの活性値が得られる。上清液の
α−アミラーゼ測定は通常の方法で行えばよい。
ミラーゼアイソザイムに特異的に結合するものである場
合について説明する。磁性粒子上にはこの抗体が固定さ
れているので、これを試料と混合して振盪すれば、唾液
腺型α−アミラーゼアイソザイムのみがこのモノクロー
ナル抗体と結合し、磁性粒子に捕捉される。次に磁性粒
子を磁力をもって容器底部に集めれば、上清液中には膵
臓型α−アミラーゼアイソザイムのみが残るから、上清
液のα−アミラーゼを測定することによって膵臓型α−
アミラーゼアイソザイムの活性値が得られる。上清液の
α−アミラーゼ測定は通常の方法で行えばよい。
【0011】一方、唾液腺型α−アミラーゼアイソザイ
ムは磁性粒子上に捕捉されているので、この磁性粒子を
液中に懸濁させ、懸濁液を試料としてその中のα−アミ
ラーゼ活性を測定する。本発明で用いるモノクローナル
抗体は、従来のα−アミラーゼアイソザイム分別測定法
に用いられたものと異なりアミラーゼの酵素活性を損な
わないものであるので、磁性粒子上に捕捉されている唾
液腺型α−アミラーゼアイソザイムを懸濁液中で定量的
に測定することができる。
ムは磁性粒子上に捕捉されているので、この磁性粒子を
液中に懸濁させ、懸濁液を試料としてその中のα−アミ
ラーゼ活性を測定する。本発明で用いるモノクローナル
抗体は、従来のα−アミラーゼアイソザイム分別測定法
に用いられたものと異なりアミラーゼの酵素活性を損な
わないものであるので、磁性粒子上に捕捉されている唾
液腺型α−アミラーゼアイソザイムを懸濁液中で定量的
に測定することができる。
【0012】モノクローナル抗体が膵臓型α−アミラー
ゼアイソザイムに特異性を有するものであれば、この逆
となる。
ゼアイソザイムに特異性を有するものであれば、この逆
となる。
【0013】本発明では磁性粒子を使用しているので、
磁力を使って磁性粒子と上清とをデカンテーション等の
簡単な操作によって完全に分離することができ、濾過や
遠心分離等の特別の分離工程を必要としない。また、磁
性粒子上のα−アミラーゼの測定も、磁性粒子の懸濁液
によって正確に行えることが判明したので、結局両アイ
ソザイムをそれぞれ直接にかつ簡単に測定することがで
きる。したがって総α−アミラーゼ活性値を検出してそ
こから他のアイソザイム値を算出するという従来方法の
手間が不必要となった。
磁力を使って磁性粒子と上清とをデカンテーション等の
簡単な操作によって完全に分離することができ、濾過や
遠心分離等の特別の分離工程を必要としない。また、磁
性粒子上のα−アミラーゼの測定も、磁性粒子の懸濁液
によって正確に行えることが判明したので、結局両アイ
ソザイムをそれぞれ直接にかつ簡単に測定することがで
きる。したがって総α−アミラーゼ活性値を検出してそ
こから他のアイソザイム値を算出するという従来方法の
手間が不必要となった。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。 (1) 抗唾液腺型α−アミラーゼアイソザイム抗体を結合
した磁性粒子懸濁液の調製 抗唾液腺型α−アミラーゼアイソザイム抗体液(0.2
mg/ml, 0.1mMリン酸緩衝液、 pH7.
0)に、磁性粒子を10mg/mlとなるように加え、
よく混合してからローター上で緩やかに振盪し、37℃
で24時間反応させた。反応後、磁力により反応管底部
に磁性粒子を集め、デカンテーションにより緩衝液を除
いた。これに0.01mMリン酸緩衝液を加え、再び磁
性粒子を液中に分散させた後、同様の操作でデカンテー
ションし、磁性粒子を洗浄した。この洗浄操作を3回繰
り返した後、0.01mMリン酸緩衝液(pH7.0)
を加えて、濃度が3mg/mlの抗唾液腺型α−アミラ
ーゼアイソザイム抗体結合磁性粒子懸濁液を調製した。
した磁性粒子懸濁液の調製 抗唾液腺型α−アミラーゼアイソザイム抗体液(0.2
mg/ml, 0.1mMリン酸緩衝液、 pH7.
0)に、磁性粒子を10mg/mlとなるように加え、
よく混合してからローター上で緩やかに振盪し、37℃
で24時間反応させた。反応後、磁力により反応管底部
に磁性粒子を集め、デカンテーションにより緩衝液を除
いた。これに0.01mMリン酸緩衝液を加え、再び磁
性粒子を液中に分散させた後、同様の操作でデカンテー
ションし、磁性粒子を洗浄した。この洗浄操作を3回繰
り返した後、0.01mMリン酸緩衝液(pH7.0)
を加えて、濃度が3mg/mlの抗唾液腺型α−アミラ
ーゼアイソザイム抗体結合磁性粒子懸濁液を調製した。
【0015】(2) 各α−アミラーゼアイソザイムの測定 上記(1) で得られた抗唾液腺型α−アミラーゼアイソザ
イム抗体結合磁性粒子懸濁液200μlを反応管中で充
分に分散させ、これに検体(ヒト血清または血漿)10
0μlを混合し、10分間ローター上で反応させる。反
応後、磁石などの磁力で磁性粒子を反応管底部に集め、
次に上清を一定量採ってアミラーゼ活性を測定した。ア
ミラーゼ活性の測定は市販アミラーゼ測定試薬(カイノ
スオートシリーズAMY−BG7試薬)を用い、その操
作法にしたがって行なった。このアミラーゼ活性の測定
を次に説明する。
イム抗体結合磁性粒子懸濁液200μlを反応管中で充
分に分散させ、これに検体(ヒト血清または血漿)10
0μlを混合し、10分間ローター上で反応させる。反
応後、磁石などの磁力で磁性粒子を反応管底部に集め、
次に上清を一定量採ってアミラーゼ活性を測定した。ア
ミラーゼ活性の測定は市販アミラーゼ測定試薬(カイノ
スオートシリーズAMY−BG7試薬)を用い、その操
作法にしたがって行なった。このアミラーゼ活性の測定
を次に説明する。
【0016】 反応試薬 1バイアル中 ブロックドp−ニトロフェニル−α−マルトヘプタオシド 272 mg グルコアミラーゼ 4000 単位 α−グルコシダーゼ 2000 単位 PIPES 3.24 g ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル 200 mg
【0017】 緩衝液 1000 ml中 PIPES 16.2g アジ化ナトリウム 0.3g 精製水 適量 反応試液 反応試薬1バイアルを緩衝液200mlで溶解する。
【0018】測定操作法 試験管に検体用および試薬ブランク用にそれぞれ反応試
液を2.0ml加え、37℃恒温槽内で約3分間予備加
温する。次に検体用試験管には検体0.05mlを、試
薬ブランク用試験管には精製水0.05mlを、それぞ
れ加えて充分に混和し、37℃恒温槽内で加温する。次
に試薬ブランクを対照として405nmで1分目と4分
目の吸光度を測定し、1分間当たりの吸光度変化(△
E)を求める。
液を2.0ml加え、37℃恒温槽内で約3分間予備加
温する。次に検体用試験管には検体0.05mlを、試
薬ブランク用試験管には精製水0.05mlを、それぞ
れ加えて充分に混和し、37℃恒温槽内で加温する。次
に試薬ブランクを対照として405nmで1分目と4分
目の吸光度を測定し、1分間当たりの吸光度変化(△
E)を求める。
【0019】測定結果の判定 アミラーゼ活性値(IU/L) =△E/ε×総液量(ml)/検体量(ml)×106 (εは測定波長でのp−ニトロフェノールの分子吸光係
数) 以上の測定により膵臓型α−アミラーゼアイソザイム活
性値を得た。
数) 以上の測定により膵臓型α−アミラーゼアイソザイム活
性値を得た。
【0020】次に、上記操作で反応管底部に集められた
磁性粒子を前記(1) と同様な方法で洗浄し、これに0.
01mMリン酸緩衝液(pH7.0)を加えて2mg/
mlとなるように磁性粒子懸濁液を調製した。この懸濁
液0.05mlを採り、上記の市販アミラーゼ測定試薬
により上記と同様にアミラーゼ活性を測定した。なお、
この測定操作において吸光度を測定する際には、磁性粒
子を磁力により反応管底部に集め、上清に対して吸光度
測定を行うようにする。以上の操作により、磁性粒子上
に捕捉された唾液腺型α−アミラーゼアイソザイム活性
値を得た。
磁性粒子を前記(1) と同様な方法で洗浄し、これに0.
01mMリン酸緩衝液(pH7.0)を加えて2mg/
mlとなるように磁性粒子懸濁液を調製した。この懸濁
液0.05mlを採り、上記の市販アミラーゼ測定試薬
により上記と同様にアミラーゼ活性を測定した。なお、
この測定操作において吸光度を測定する際には、磁性粒
子を磁力により反応管底部に集め、上清に対して吸光度
測定を行うようにする。以上の操作により、磁性粒子上
に捕捉された唾液腺型α−アミラーゼアイソザイム活性
値を得た。
【0021】以下に上記測定で得た膵臓型α−アミラー
ゼアイソザイム活性値、唾液腺型α−アミラーゼアイソ
ザイム活性値および総活性値を示す。
ゼアイソザイム活性値、唾液腺型α−アミラーゼアイソ
ザイム活性値および総活性値を示す。
【0022】
【表1】
【0023】上記表中、「両型の和」とあるのは測定し
た膵臓型α−アミラーゼアイソザイム活性値と唾液腺型
α−アミラーゼアイソザイム活性値との和であり、「総
活性測定値」とあるのは検体のα−アミラーゼ活性を市
販アミラーゼ測定試薬を用いて直接測定したものであ
る。上記表に示されるように、両者はよく一致してお
り、各アイソザイムが正確に測定されていることを示し
ている。
た膵臓型α−アミラーゼアイソザイム活性値と唾液腺型
α−アミラーゼアイソザイム活性値との和であり、「総
活性測定値」とあるのは検体のα−アミラーゼ活性を市
販アミラーゼ測定試薬を用いて直接測定したものであ
る。上記表に示されるように、両者はよく一致してお
り、各アイソザイムが正確に測定されていることを示し
ている。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は磁性粒子
上に固定したモノクローナル抗体を用いることによっ
て、特に分離処理等の煩雑な操作なしに膵臓型α−アミ
ラーゼアイソザイムと唾液腺型α−アミラーゼアイソザ
イムとをそれぞれ直接にかつ正確に測定することができ
る。また、それぞれのアイソザイムが直接、正確に測定
できるので、従来のように総α−アミラーゼ活性値を測
定してそこから一方のアイソザイム活性値をマイナスす
るということも不要となる。
上に固定したモノクローナル抗体を用いることによっ
て、特に分離処理等の煩雑な操作なしに膵臓型α−アミ
ラーゼアイソザイムと唾液腺型α−アミラーゼアイソザ
イムとをそれぞれ直接にかつ正確に測定することができ
る。また、それぞれのアイソザイムが直接、正確に測定
できるので、従来のように総α−アミラーゼ活性値を測
定してそこから一方のアイソザイム活性値をマイナスす
るということも不要となる。
Claims (1)
- 【請求項1】 唾液腺型α−アミラーゼアイソザイムま
たは膵臓型α−アミラーゼアイソザイムのいずれかに特
異的に結合するモノクローナル抗体を固定した磁性粒子
を調製し、この磁性粒子を試料に加えて前記モノクロー
ナル抗体に結合するアイソザイムを磁性粒子上に捕捉
し、次に磁力を作用させて該磁性粒子を集めた後、上清
液中のα−アミラーゼアイソザイム活性を測定し、さら
に前記集めた磁性粒子をよく洗浄した後懸濁液とし、懸
濁液中のα−アミラーゼアイソザイム活性を測定するこ
とを特徴とするα−アミラーゼアイソザイムの分別測定
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2643494A JPH07234223A (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | α−アミラーゼアイソザイムの測定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2643494A JPH07234223A (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | α−アミラーゼアイソザイムの測定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07234223A true JPH07234223A (ja) | 1995-09-05 |
Family
ID=12193412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2643494A Pending JPH07234223A (ja) | 1994-02-24 | 1994-02-24 | α−アミラーゼアイソザイムの測定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07234223A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007517225A (ja) * | 2003-12-30 | 2007-06-28 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 音響機械的検出装置および使用法 |
-
1994
- 1994-02-24 JP JP2643494A patent/JPH07234223A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007517225A (ja) * | 2003-12-30 | 2007-06-28 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 音響機械的検出装置および使用法 |
JP4861191B2 (ja) * | 2003-12-30 | 2012-01-25 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 音響機械的検出装置 |
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