JPH07232890A - 互換性部品組立式の荷役用フック - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 互換性部品を用いネジ止による組立式荷役用
フックであり、吊揚金具側板の連続した羽子板型のフッ
ク固定穴フック転回穴のフック吊揚腕の貫通位置によ
り、フック本体の転回窮屈度合が変化して、貨物荷揚及
び荷卸が出来て、特に脱荷を荷役作業の起重機の巻揚げ
で連動して行ない省力化及び能率化を図ると共に貨物の
様態に応じてフックの互換性予備品と交換でき、増結用
フックを増結し、揚荷の脱落を防止し安全確保及び能率
向上を図る。 【構成】 吊揚金具本体１、吊揚金具側板２、フック本
体３、締結固定スリーブ５、締結ネジ及び増結用フック
と増結用フック吊揚腕締結ボルトから成り、締結ネジ及
び締結ボルト等で締結して組立てを行なう。

Description

【発明の詳細な説明】

互換性部品組立式の荷役用フック。

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、運送船車から運送船車
又は置場への貨物の荷役を行う際に、起重機等の揚荷装
置の先端に用いる吊揚金具に関する互換性部品組立式の
荷役用フックである。

【０００２】

【従来の技術】１ 揚荷装置の吊揚金具として従来用い
られていたフックは、一体構造の鋳鍛造物が殆どで一部
破損した場合吊揚金具全体が使用不可能である。又フッ
クの形状は一体構造物で荷物の種類、吊揚許容重量によ
り一部分のみを取り替える形式の物は無い。

【０００３】２ 揚荷装置の吊揚金具として従来用いら
れていたフックは、水平面での回転や脱落防止について
の技術があり、フックの先端の爪だけを回転させる形式
の物は少ない。更に吊揚装置としてフックの先端の爪を
腕と共に回転させて吊揚荷物の着脱を行う形式に、特許
公報昭６３−３９５１４が、実用新案公報平１−３８１
３９・平１−２０３８０等が公開されており、フックの
先端の爪のみを回転させて鋼管等の管状貨物を吊揚げよ
うとする技術に、永久磁石を用いているものとして、実
用新案公報平１−４１７５２が公開されている。

【０００４】３ フック全体を、貨物の種類形状又は大
きさにより交換していたが、フックの先端のみを交換又
はフックの増結をする形式のものは稀である。

【０００５】

【発明の目的】本発明は、従来の技術をもつては解決出
来ない吊揚金具の分解組立を簡単に実施すると同時に、
フック本体及びフック先端を被懸垂貨物に適した物と交
換できる構造で、貨物の荷役作業のなかで、特に脱荷に
ついて構造が簡単であり羽子板状又はラケット状の貫通
穴に縦長矩形の腕を有するフック本体を組合せることに
よつて、起重機の巻戻し乃至は巻上げにより簡単に行な
おうとするもので、更に組立使用が容易な汎用制のある
荷役用フックを提供することを目的とする。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】１ 本発明により、吊
揚金具の一部が破損又は摩耗した場合、左右又は前後に
対称に製造された互換制の部品は、結合固定ネジ数本並
びに結合固定用スリーブ１箇を取り外して、所要部品と
取り替え後ネジ数本の締め付けにより部分品の交換が容
易にできる。更にフック先端の形状構造等を吊揚貨物に
応じて、交換用フック本体を用いて１個の交換部品とし
て、即物的に一連の交換結合することが容易にできる。

【０００７】２ フック本体の吊揚腕を吊揚側板の貫通
穴の狭小部分に装着した場合は、貨物吊揚げにより貫通
穴の広幅部分への滑動は避けられて、吊揚貨物がフック
に着荷させられ起重機等で吊揚げ移動させられる。

【０００８】他方吊揚貨物を目的の場所に移動して降ろ
した場合に、フック幹部の下端が土場床面又は貨物等に
より突き上げられて吊揚腕が吊揚側板の貫通穴の広幅部
分に上昇し、フック本体の転回可能な状態となり、フッ
ク全体の形状支点及び重心からフック先端の角度が開放
位に向かい、次の巻き上げで荷物外しを容易に行い得
る。

【０００９】３ フック本体の吊揚腕の両サイドに増結
した増結用フックによつても荷物を掴み、吊揚荷物の装
着能力を強化できる。

【００１０】

【発明の構成】１ 本発明にかかる互換性部品組立式の
荷役用フックは、適当な強度を有する金属製の部分品で
ある、吊揚金具本体１、吊揚金具側板２、フック本体
３、結合固定ネジ４、結合固定用スリーブ５及び互換性
を有する予備のフック本体から構成され、吊揚金具本体
１、と吊揚金具側板２の結合が簡単に出来る構造であ
る。

【００１１】２ フック転回穴１０及びその下にフック
固定穴１１で連続して羽子板型乃至はラケット型、の貫
通穴を設けた吊揚金具側板２貫通穴と、フック本体３の
フック本体吊揚腕１５の形状から、当該貫通穴の狭隘部
分であるフック固定穴１１にフック本体吊揚腕１５が貫
通し嵌込まれたときは、本発明にかかるフックが固定化
され、荷鉤と同様に揚荷が可能になる。

【００１２】当該貫通穴の幅広部分であるフック転回穴
１０にフック本体吊揚腕が貫通しているときは、フック
本体３の転回が自由になりフック本体３と吊揚金具側板
２との噛み合い関係が解消されて、次の巻き上げにより
フック本体吊揚腕１５が斜め又は横になり、吊揚金具側
板２の貫通穴１０，１１の境界である肩部分にフック本
体吊揚腕１５が引掛かり、荷物外しを容易に行い得る構
造である。

【００１３】３ フック本体３を１個、予備フック本体
２個及びフック増結用ネジ２個により構成され、フック
本体の左右両側に伸びているフック本体吊揚腕１５に
は、その両端中心部分にメネジを施し、予備フック本体
にはフック本体吊揚腕１５の挿入可能な縦長矩形の挿入
穴とボルト穴を施しており、フック本体３の左右両側に
予備フック本体を増結用ネジ２本で結合できる構造であ
る。

【００１４】

【発明の実施例】１ 本発明にかかる互換性部品組立式
の荷役用フックは、適当な強度を有する金属製の部分品
で構成されており、１図斜視図、２図正面図、３図側面
図で示す通り吊揚金具本体１、に吊具連結穴６係合突起
部７，８及び係合支持腕９並びに係合部に適当な間隔で
結合固定ネジ穴４を施し、吊揚金具側板２は、上半分に
係合突起部７，８係合支持腕９と結合可能な凹凸係合部
と適当な間隔で締結固定ネジ穴４を施して、固定ネジ数
個を用いて締め付け更に吊揚金具側板２の下部両側に設
けられた結合ネジ穴４の、フック先端側に結合固定用ス
リーブ５を介して固定ネジー対を締めつけて、金具本体
１吊揚金具側板２を結合する。この場合結合ネジ穴４の
うち、フック幹１６の運動を妨害することになる片方の
一つは結合ネジ予備穴としてネジ締めしない。

【００１５】２ 図１斜視図、図２正面図、図３側面図
及び図４脱荷時の側面図で示す通り吊揚金具側板２の下
部には、羽子板型又はラケット型の貫通穴で広幅部分の
フック転回穴１０と狭小部分のフック固定穴１１を施
し、フック本体３には、フック揺止環１４，２枚の間隔
を左右の吊揚金具側板２の内法から適当な間隙を設けて
鼓型を形成するもので、鼓の皮に相当する両側に縦長矩
形のフック吊揚腕１５を、これと直角にフック幹１６及
びフック先端１７を設けており、当該フック本体３を吊
揚金具側板２の貫通穴に挿入して上記１の組立結合する
と本発明にかかる揚荷及び脱荷フックの組立が終了し、
吊具連結穴６にシャツクル及びサルカン等の器具を用い
てワイヤー等を連結すると使用可能状態となる。

【００１６】縦長矩形のフック吊揚腕１５がフック固定
穴１１に嵌まる込む状態で、フック先端１７に揚荷貨物
の吊り紐又は吊り揚げワイヤー或は吊り帯をとりつけ、
又はフック先端１７を袋詰貨物、結束牧草等の袋或は牧
草に打ち込んでフック幹１６まで挿入すれば起重機の巻
き上げで揚荷できる。

【００１７】吊揚貨物を所要の場所に移動して船車場に
降ろされると、本発明にかかる荷役用フックは、フック
幹１６と共に貨物乃至は船車場の床面に接触してフック
幹１６を押し挙げてフック吊揚腕１５をフック転回穴１
０の位置まで押し挙げ、フック本体３の回転乃至は関係
角度の変化を生じて、次の起重機巻き上げでフック吊揚
腕１５がフック固定穴１１に入り込むことは、フック転
回穴とフック固定穴との境界の肩の部分に阻害されて無
理であつて、フック幹１６は開いたままの形で引き上げ
られるので貨物の脱荷が容易に行われる。

【００１８】３ 図５フック本体図の側面図正面図、及
び図６増結用フック本体図の側面図正面図に図示するよ
うに、フック本体３の左右両側に伸びているフック本体
吊揚腕５には、その両端中心部分に連結用ネジ穴１８を
施し、予備フック本体には、フック本体吊揚腕１５の挿
入可能な縦長矩形の増結用フック吊揚腕挿入穴１９と、
増結用フック吊揚腕締結ボルト穴２０を施しており、フ
ック本体３の左右両側に予備フック本体を増結できる構
造であり、袋詰貨物や稲藁牧草等枝条製品の様にフック
１個での吊揚では揚荷能力が不足して不安定な場合に
は、フックを増結して安全な作業を進めることが出来る
ものである。

【００１９】

【発明の効果】１ 本発明によるその効果は、部分品の
交換又は一部更新がネジ数本の簡単な脱着取りつけ作業
により行うことが可能である。

【００２０】２ 本発明によるその効果は、荷役作業の
迅速化省力化により作業能率の向上を図ることが出来
る。

【００２１】３ 本発明によるその効果は、貨物の表面
乃至は吊揚貨物の状況に応じてフック本体を増結又は減
少が可能であり、揚荷能力の増減が容易になり、安全確
保及び能率向上を図ることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の「請求項１」及び「請求項２」を示す
斜視図である。

【図２】本発明の「請求項１」及び「請求項２」を示す
正面図である。

【図３】本発明の「請求項１」及び「請求項２」を示す
側面図である。

【図４】本発明の「請求項２」を示す脱荷時の側面図で
ある。

【図５】本発明の「請求項３」を示す側面図及び正面図
である。

【図６】本発明の「請求項３」の増結用フックを示す側
面図及び正面図である。

【図７】本発明の「請求項３」の交換可能なパレット用
フックを示す側面図、正面図及び平面図である。

【符号の説明】

１ 吊揚金具本体 ２ 吊揚金具側板 ３ フック本体 ４ 結合固定ネジ穴 ５ 結合固定スリーブ ６ 吊具連結穴 ７ ８ 係合突起部 ９ 係合支持腕 １０ フック転回穴 １１ フック固定穴 １２ １３ 付属品取付用溝 １４ フック揺止環 １５ フック吊揚腕 １６ フック幹 １７ フック先端 １８ 連結用ネジ穴 １９ 増結用フック吊揚腕挿入穴 ２０ 増結用フック吊揚腕締結ボルト穴 ２１ パレット用差し棒滑り止 ２２ パレット用差し棒挿入溝

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】吊揚金具本体１，１個、吊揚金具側板２，
   ２個、フック本体３，１箇、結合固定ネジ数本及び結合
   固定用スリーブ５，１箇から構成されており、吊揚金具
   本体は、上部に鐶又は穿穴を、下部に左右対称形に凹凸
   の係合突起部７，８を形成し、吊揚金具側板は、上部内
   側中心に凹凸の係合突起部を形成し、該突起部に数個及
   び下部に左右対称に２個の結合固定ネジ穴４を設けるこ
   とにより、１個の吊揚金具本体と２個の吊揚金具側板を
   結合固定ネジを締め付け契合して組立を行うことを特徴
   とする互換性部品組立式の荷役用フック。
2. 【請求項２】吊揚金具側板２の下部に、広狭巾の異なる
   左右対称形羽子板状又はラケット状の貫通穴１０，１１
   を形成し、吊揚荷物に応じた各種類の互換性を有するフ
   ック本体３は、大略鼓型を有し中央よりフック幹１６を
   経てフック先端１７及びフック幹と直角の両サイドに縦
   長の矩形フック吊揚腕１５を形成し、当該貫通穴の狭小
   部分にフック吊揚腕が嵌込まれた際はフック本体の転回
   が窮屈で固定し、フック先端１７及びフック幹の向きが
   固定され、吊揚荷物の荷重とでフック先端に吊揚荷物が
   装着できる。更に荷物が所定の船車場、置き場に着いた
   場合には、当該貫通穴の広大部分にフック吊揚腕が下か
   ら上に突き上げられ、フック本体の転回が自由になりフ
   ック先端及びフック幹の方向が展開して、次の動作であ
   る起重機の巻き上げで、吊揚荷物の脱荷を容易に出来る
   機構を特徴とする互換性部品組立式の荷役用フック。
3. 【請求項３】「請求項１」の構成部分品に加えて予備フ
   ック本体２個、フック増結用ネジ２個から構成されてお
   り、フック本体の、両サイド吊揚腕の中心部に外側から
   メネジを付与し、フック幹部及びフック先端がフック本
   体と同寸法相似形の予備フック本体として、大略鼓型の
   両側から縦長矩形の増結用フック吊揚腕挿入穴１９及び
   増結用フック吊揚腕締結ボルト穴２０を形成し、フック
   先端を「請求項２」のフック本体と同方向に装着固定し
   て、フック幹部及びフック先端が複数個で吊揚荷物に装
   着されて、吊揚能力を強化出来る構造を特徴とする互換
   性部品組立式の荷役用フック。