JPH07232441A - インクジェット記録装置及びその駆動方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びその駆動方法

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JPH07232441A
JPH07232441A JP2457294A JP2457294A JPH07232441A JP H07232441 A JPH07232441 A JP H07232441A JP 2457294 A JP2457294 A JP 2457294A JP 2457294 A JP2457294 A JP 2457294A JP H07232441 A JPH07232441 A JP H07232441A
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JP
Japan
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ink
pulse
ink ejection
droplets
ejected
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JP2457294A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Oshio
浩 尾塩
Tomohisa Mikami
知久 三上
Kazuo Tamamushi
一雄 玉虫
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録装置に関し、噴出インク
粒子の形状を制御することにより階調表現を行うことを
目的とする。 【構成】 少なくとも入力に従ってインクを噴出するイ
ンク噴出駆動手段を有するインクジェット記録装置にお
いて、先行した駆動パルスからの時間間隔を計測してそ
の値を出力するパルス間隔計測手段と、前記パルス間隔
計測手段の出力と印刷すべき情報に含まれる階調情報と
に基づいて先行した駆動パルスからの駆動間隔を制御し
て前記インク噴出駆動手段に入力を供給するパルス間隔
制御手段とを有するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット記録装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置は、ノンインパ
クト記録方式として記録時における騒音の発生が無視し
得る程度に極めて小さいことや、高速記録が可能であ
り、しかも普通紙に定着等の特別な処理を必要とせずに
記録を行えることなど、種々の利点を有した記録装置で
ある。
【0003】すなわち、この記録方式は、例えば熱エネ
ルギーを発生するための電気熱変換体に所定の電気パル
ス(以下、”駆動パルス”という)を印加することによ
ってインクを急激に加熱し、これによってインク中の液
体の沸騰気化による気泡の成長に伴った圧力変動によ
り、記録ヘッド先端の噴出口からインクを噴出し、この
噴出インク滴を記録紙等の被記録材に付着させて記録を
行うものである。
【0004】インクを駆動する方法としてはこの他に電
歪現象を利用してピエゾ結晶の変位を用いて急激に圧力
をインクに加えることで、同様の効果を生ぜしめるもの
もある。
【0005】ところで、上記方式を用いた記録装置にお
いて階調を有した記録を行う場合、ディザ法や誤差拡散
法のいわゆる面積階調法や、同一画素を複数回のインク
噴出によって形成するいわゆる重ね打ち法などを用いる
のが一般的であった。
【0006】すなわち、上記従来の記録方式において
は、記録濃度に応じて電気熱変換体や磁歪素子等の駆動
素子に印加する駆動パルスの電圧値やパルス幅を変化さ
せても、噴出されるインク量、すなわち被記録材上に形
成されるドット径はほとんど変化しないためドット径を
変化させることによる階調表現を行うことは困難であっ
た。
【0007】インク噴出駆動素子に加える駆動パルスを
複数のパルスとし、その間隔及びパルス幅を階調データ
で制御する発明は公開されている(特開平3−2886
51)。
【0008】また、ディザ法等の面積階調法を用いた場
合でも、上記方式によって形成されるドット径は常にほ
ぼ一定であるため、記録画像の明部における中間調表現
が困難であり、写真等の原稿の再現性が良くないという
問題点があった。またこの方式では網点原稿との干渉に
よりモアレ等が発生したり、解像度が著しく低下すると
いう問題点もあった。
【0009】これらの問題を解決するには、インクジェ
ットのインク噴出インク粒子の大きさを制御する機能を
持つ記録装置が必要であった。図6は従来のインクジェ
ット記録装置の構成ブロック図である。図において、2
0はホストであって、インクジェット記録装置に印刷デ
ータを与えて印刷を行わせるものである。21はCPU
であって、インクジェット記録装置の動作を制御するも
のである。22はインターフェース部であって、ホスト
20からの印刷コマンド及び印刷データを受け取るもので
ある。
【0010】23はパルス制御部であって、記録ヘッド
27に供給する駆動パルスを生成するものである。24は
機構制御部であって、紙送りを行う媒体搬送部28及び、
記録ヘッドの移動を行うヘッド搬送部29を制御するもの
である。25は記憶部であって、図示していない読取専
用記憶(ROM)及びRAMにより構成され、ファーム
ウェア及び印刷データを格納するものである。
【0011】26はヘッド駆動回路であって、記録ヘッ
ド27の中のインク噴出駆動手段を駆動してインク噴出滴
を噴出させるものである。27は記録ヘッドであって、
記録媒体上にインクを噴出して記録を行うものである。
28は媒体搬送部であって、記録媒体を印刷するために
印刷個所を所定位置に搬送するものである。29はヘッ
ド搬送部であって、記録ヘッド27を印刷のために記録媒
体の所定の位置に搬送するものである。
【0012】インクジェット記録装置はホスト20から印
刷コマンドと印刷データをインターフェース部22で受け
取ると、印刷データを記憶部25に格納し、記憶部25内の
ファームウェアに従って印刷を開始する。CPU21は印
刷データ内の指定の形式に従って、機構制御部24を制御
して、記録媒体と記録ヘッド27の位置を移動させ所定の
位置に記録媒体と記録ヘッド27が到達するとパルス制御
部23を制御して駆動パルスをヘッド駆動回路26に供給さ
せる。ヘッド駆動回路26は駆動パルスを記録ヘッド27に
供給すると記録ヘッド27はインクを噴出させて、インク
噴出滴を記録媒体に吹きつける。このインク噴出滴で文
字、絵等を構成して印刷情報を出力するのである。
【0013】記録ヘッド27がどのようにインクを噴出さ
せるかについてさらに詳しく説明する。バブルインクジ
ェット記録装置を例にするが、本発明はバブルインクジ
ェット記録装置に限定されるものではない。
【0014】図7はインクヘッドの断面図とメニスカス
の振動の説明図(その1)である。図の(A) は駆動開始
直後を示す図である。図において、11は電熱変換素子
であって、駆動パルスによってインク内の液体を沸騰気
化させて気泡を発生させるものである。
【0015】12は気泡(バブル)であって、電熱変換
素子11の熱によって発生しインクをインク噴出口13から
噴出させるものである。13はインク噴出口であって、
インクジェットのインクが噴出される部分である。14
はメニスカスであって、インクの液面である。
【0016】記録ヘッド27の駆動は電熱変換素子11にパ
ルス駆動回路から駆動パルスを供給することによって行
われる。電熱変換素子11は抵抗であり、加えられた電圧
又は電流の二乗に比例したジュール熱を生ずる。この熱
によりインク内の液体( 例えば水) が気化して電熱変換
素子11に接して気泡を生ずる。生じた気泡はインク噴出
口13にあるインクの液面14を外部に押し出す。このとき
の状態が図の(B)である。
【0017】さらに気泡が大きくなると、外部に噴出さ
れたインクがインク噴出口13から分離してインク噴出滴
となって前方へ飛行する。このときの状態が図の(C)
である。この時の液面はインク噴出口13の位置まで戻
る。
【0018】ここで駆動回路から供給される駆動パルス
は終了するので、インク中の気泡は回りのインクの温度
により急激に冷やされて収縮し、そこでインクの液面は
インク噴出口13の位置からさらに内部に引き込まれる。
図8はの(D)はインクの液面がインク噴出口13の位置
からさらに内部に引き込まれた状態を示す。
【0019】このように引き込まれたインクの液面を回
復するようにインクカートリッジのインク溜まりの負圧
はインクの液面をインク噴出口13の位置まで戻すように
設定されている。
【0020】図8の(E)はインクの液面がインク噴出
口13の位置まで戻った状態を示す図である。図9は駆動
パルスからの時間とインクの液面の位置との関係を示す
図である。
【0021】このようにインクの液面はインク噴出口13
の位置まで戻ってもさらに慣性により減衰振動をしつつ
静止する。従って、インクの液面の位置によって同じ駆
動パルスをインク噴出駆動素子に加えてもインクの噴出
する液滴の大きさが異なる現象が生ずる。この現象は単
にインクの液面の振動によるだけではなく、印刷停止時
間中にインク液の水分が蒸発したり、インク噴出口13に
インク残差がついたりすることによってインクの液面の
位置が異なることになる。
【0022】そこで、もし、インクの噴出する液滴の大
きさを変化させて階調表現を行おうとするには、インク
の液面の位置を一定にする必要がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】従来、インクジェット
記録装置で階調表現を行うためには、インク噴出液滴の
大きさを制御しなければならないが、インクの液面の位
置を一定にしないとインク噴出液滴の大きさが制御でき
ないという問題があった。
【0024】本発明はこのような点にかんがみて、イン
クの液面の位置を一定にして、インク噴出液滴の大きさ
を制御して、階調表現を行う手段を提供することを目的
とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の課題は下記の如く
に構成されたインクジェット記録装置及びその駆動方法
によって解決される。
【0026】図1は、第一の発明の原理図である。 (1) 少なくとも入力に従ってインクを噴出するインク噴
出駆動手段33を有するインクジェット記録装置におい
て、印刷すべき情報の階調情報に基づいて先行した駆動
パルスからの駆動間隔を制御して前記インク噴出駆動手
段33に入力を供給するパルス間隔制御手段32とを有する
ように構成する。 (2) 上記1項記載のインクジェット記録装置において、
少量のインクを噴出させる初期化パルスを供給するよう
に構成する。 (3) プリパルスとインターバルタイムとメインパルスか
ら構成される駆動パルスにより駆動されるインクジェッ
ト記録装置において、入力に従ってインクを噴出するイ
ンク噴出駆動手段を2つに分離して、プリパルスとメイ
ンパルスが同一のインク噴出口に対応する別々のインク
噴出駆動手段に供給されるように構成する。 (4) プリパルスとインターバルタイムとメインパルスか
ら構成される駆動パルスにより駆動されるインクジェッ
ト記録装置であって、入力に従ってインクを噴出するイ
ンク噴出駆動手段を2つに分離して、プリパルスが第一
のインク噴出駆動手段に供給され、メインパルスが第一
と第二のインク噴出駆動手段に供給されるように構成す
る。 (5) 上記4項記載のインクジェット記録装置において、
プリパルスによって噴射する少量のインク噴出液滴より
メインパルスによって形成されるインク噴出液滴を高速
に飛翔させることにより前記少量のインク噴出液滴をメ
インパルスによって形成されるインク噴出液滴に吸収さ
せるように構成する。 (6) 上記4項記載のインクジェット記録装置において、
プリパルスによって噴射する少量のインク噴出液滴が付
着する位置をメインパルスによって形成されるインク噴
出液滴が付着する位置と同じにしてメインパルスによっ
て噴射するインク噴出液滴により重ね打ちするように構
成する。 (7) 上記2項記載のインクジェット記録装置において、
初期化パルスによって噴射する少量のインク噴出液滴よ
り通常のパルスによって形成されるインク噴出液滴を高
速に飛翔させることにより前記初期化パルスによる少量
のインク噴出液滴を通常のパルスによって形成されるイ
ンク噴出液滴に吸収させるように構成する。 (8) 上記2項記載のインクジェット記録装置において、
初期化パルスによって噴射する少量のインク噴出液滴が
付着する位置を通常のパルスによって形成されるインク
噴出液滴が付着する位置と同じにして通常のパルスによ
って噴射するインク噴出液滴により重ね打ちするように
構成する。
【0027】
【作用】
(1) インクジェット記録装置のインク噴出口のインクの
液面は既に説明したように先行したパルスによって減衰
振動をしている。この振動の反動を利用してインクの噴
出を行えば駆動パルスが同一であってもインク液滴の大
きさを制御することができる。そこで先にあった駆動パ
ルスからの経過時間によってインク噴出口のインクの液
面の位置及び変化方向を推定することができる。
【0028】そこで表現すべき階調情報を与えれば、印
刷を行う通常パルスの先行した駆動パルスからの時間間
隔をどれだけにすれば必要なインク液滴の大きさを実現
できるかを決定できる。
【0029】表現すべき階調情報と先行した駆動パルス
からの時間間隔とを対応させて記憶する対応表を用意す
れば表現すべき階調情報から先行した駆動パルスからの
時間間隔を簡単に求められる。
【0030】また、表現すべき階調情報と先行した駆動
パルスからの時間間隔との関係を表す関係式を作り、こ
の関係式を用いて計算してもよい。関係式は実用に耐え
るものであれば物理的に正確でなくてもよい。
【0031】上記動作により表現すべき階調情報及び先
行した駆動パルスの時刻からの経過時間をパルス間隔計
測手段31で計測しその出力をパルス間隔制御手段32に入
力することによって先行した駆動パルスからの駆動時間
間隔を制御して前記インク噴出駆動手段33に入力を供給
する。
【0032】従って、パルス間隔制御手段32を設けて、
インク噴出駆動手段33からの噴出インク液滴の大きさを
制御することによって階調表示を可能にできる。 (2) 上記1項記載のインクジェット記録装置において、
少量のインクを噴出させる初期化パルスをインク噴出駆
動手段33に供給する。
【0033】インク噴出口のインクの液面の位置は先行
した駆動パルスからの時間の経過の間での液面からの水
分の蒸発等によりバラツキを生じてくる。しかし、上記
反動を利用した噴出インク液滴の大きさを制御する方法
では液面の位置がどこにあるかはインク液滴の大きさを
制御する上で重要な要素であり、一定にしておく必要が
ある。
【0034】そこで、少量のインクを噴出させる初期化
パルスをインク噴出駆動手段33に供給することによりイ
ンク噴出口からインクを噴出させると、インク噴出口か
ら先にでたインクは液滴となって飛び去るため、インク
噴出口のインクの液面の位置は一定になる。
【0035】初期化パルスの大きさは現在理論的に導き
出すのはこんなんであり、実験的に求める。この操作を
行うことによりインク噴出口の液面の振動位置を安定化
することができる。また、次の通常の印刷用駆動パルス
を出すための液面の振動を発生させるトリガーとなる。 (3) この方法は毎回初期化パルスを発生させる方法であ
る。プリパルスとインターバルタイムとメインパルスか
ら構成される駆動パルスにより駆動されるインクジェッ
ト記録装置において、入力に従ってインクを噴出するイ
ンク噴出駆動手段を2つに分離する。
【0036】プリパルスとメインパルスが同一のインク
噴出口に対応する別々のインク噴出駆動手段に供給され
る。従ってパルス駆動回路が単一のパルスで駆動すれば
よいので、回路構成やパルスの形成が容易になる。 (4) プリパルスとインターバルタイムとメインパルスか
ら構成される駆動パルスにより駆動されるインクジェッ
ト記録装置であって、入力に従ってインクを噴出するイ
ンク噴出駆動手段を2つに分離する。
【0037】プリパルスが第一のインク噴出駆動手段に
供給され、メインパルスが第一と第二のインク噴出駆動
手段に供給されるように構成する。この構成によればメ
インパルスが第一と第二のインク噴出駆動手段で同時に
気泡を作成するので強い推進力が生じて、大きいインク
液滴を形成することができる。一般に推進力が大きいと
きは大きいインク液滴が形成され高速で飛翔することが
知られている。 (5) 上記4項記載のインクジェット記録装置において、
プリパルスによって噴射する少量のインク噴出液滴より
メインパルスによって形成されるインク噴出液滴を高速
に飛翔させる。
【0038】このためには上記で述べたようにメインパ
ルスの推進力をプリパルスの推進力より大きくすること
が必要であり、またメインパルスによって形成されるイ
ンク噴出液滴の大きさもプリパルスのインク液滴より大
きくなる。
【0039】このことによりプリパルスで形成された前
記少量のインク噴出液滴をメインパルスによって形成さ
れるインク噴出液滴に吸収させることができ、プリパル
スで形成された前記少量のインク噴出液滴によって被記
録媒体上にインク液滴を付着させて印字品質を低下させ
ることがない。 (6) 上記4項記載のインクジェット記録装置において、
プリパルスによって噴射する少量のインク噴出液滴が付
着する位置をメインパルスによって形成されるインク噴
出液滴が付着する位置と同位置となるようにする。記録
ヘッドの速度に比べてプリパルスとメインパルスの時間
間隔が少であれば同位置となる。そこで、プリパルスで
形成された前記少量のインク噴出液滴が付着した位置
を、メインパルスによって噴射するインク噴出液滴によ
り重ね打ちするようにすれば、プリパルスにより被記録
媒体上にインク液滴を付着させて印字品質を低下させる
ことがない。 (7) 上記2項記載のインクジェット記録装置において、
初期化パルスによって噴射する少量のインク噴出液滴よ
り通常のパルスによって形成されるインク噴出液滴を高
速に飛翔させる。
【0040】このためには上記で述べたように通常のパ
ルスの推進力を初期化パルスの推進力より大きくするこ
とが必要であり、また通常のパルスによって形成される
インク噴出液滴の大きさも初期化パルスのインク液滴よ
り大きくなる。
【0041】このことにより初期化パルスで形成された
前記少量のインク噴出液滴を通常のパルスによって形成
されるインク噴出液滴に吸収させることができ、初期化
パルスで形成された前記少量のインク噴出液滴によって
被記録媒体上にインク液滴を付着させて印字品質を低下
させることがない。 (8) 上記2項記載のインクジェット記録装置において、
初期化パルスによって噴射する少量のインク噴出液滴が
付着する位置を通常のパルスによって形成されるインク
噴出液滴が付着する位置と同じにして通常のパルスによ
って噴射するインク噴出液滴により重ね打ちするように
構成する。
【0042】記録ヘッドの速度に比べて初期化パルスと
通常のパルスの時間間隔が少であれば同位置となる。そ
こで、初期化パルスで形成された前記少量のインク噴出
液滴が付着した位置を、通常のパルスによって噴射する
インク噴出液滴により重ね打ちするようにすれば、初期
化パルスにより被記録媒体上にインク液滴を付着させて
印字品質を低下させることがない。
【0043】
【実施例】図2は噴出インク液滴と先行駆動パルスの間
隔の関係を示す図である。図の(A)は先行する駆動パ
ルスからの時間間隔と後続する駆動パルスのインク液滴
の大きさの関係を示す相関図であり、実験値である。
【0044】T2は先行する駆動パルスから後続する駆
動パルスまでの時間間隔を意味する。図の(F)はT2
が先行する駆動パルス41から後続する駆動パルス42まで
の時間間隔であることを示す。
【0045】T2が0マイクロ秒のときが先行する駆動
パルスが少量のインク液滴を飛翔させた時であり、この
時からバブルジエットの場合にはバブルが収縮を始め、
従ってインクの液面がインク噴出口から後退を始めると
きである。
【0046】このときのインク噴出口の液面の状態が図
の(C)である。図の(D)はT2=100マイクロ秒
の時のインク噴出口の液面の状態を示し、この時が液面
が最も後退した位置にありこの時点から液面が噴出口に
前進を始める。
【0047】このときに後続する駆動パルスを加えると
通常インク液滴の約40%の大きさの粒子が得られる。
このように時間間隔が100マイクロ秒から200マイ
クロ秒に変化する間に噴出されるインク液滴の大きさは
40%から100%まで変化することが知られる。
【0048】図の(E)はT2=150マイクロ秒の時
のインク噴出口の液面の状態を示し、このときに液面の
状態は静止状態と同じ位置に復帰するが、インクカート
リッジの負圧やインクの表面張力、インクの質量の慣性
等によってさらに振動が継続する。またT2=180マ
イクロ秒で最大インク量(通常を数%上回る)が得られ
ることが知られる。
【0049】このような実験結果から、インクの噴出口
の液面の振動の反動を利用してインク液滴の大きさを制
御することの理論的裏付けが得られる。また、ここでイ
ンク噴出駆動手段は電熱変換素子によるパブルジェット
でもピエゾ効果によるものであってもよいことは当然で
ある。
【0050】インクの噴出口の液面の振動はインクの物
性やインクの流路の形状、インクタンクにかかる負圧等
の多くの変動要素によって定まるので、実際の製品にお
いては多くを実験的に定めた数値を用いざるをえないと
ころがある。
【0051】図3はこのような裏付けによる階調表示を
行うインクジェット記録装置の実施例のブロック構成図
である。図において、51はパルス間隔制御部であっ
て、印刷すべき情報の階調情報に基づいて先行した駆動
パルスからの駆動間隔を制御してヘッド駆動回路26に入
力を供給するものである。
【0052】52は階調パルス間隔対応表であって、表
現すべき階調情報と先行した駆動パルスからの時間間隔
とを対応させるものである。53はパルス間隔計測部で
あって、先行した駆動パルスからの時間間隔を計測して
出力するものである。その他、図6と同一の符号は同一
物を示す。
【0053】ホストから印刷コマンドと印刷データを受
けて記憶部内のファームウェアに従って動作するまでは
従来と同一である。階調表現を行うために印刷データを
CPU21がパルス制御部23に渡すと、パルス制御部23内
のパルス間隔制御部51が印刷データに含まれる階調情報
を読み取り、この階調情報に対応する先行した駆動パル
スからの時間間隔を階調パルス間隔対応表52から読みだ
す。
【0054】これと並行して先行する駆動パルスをパル
ス間隔制御部51からヘッド駆動回路26に供給した時にパ
ルス間隔計測部53に供給して、先行する駆動パルスから
の時間間隔を計測する。
【0055】パルス間隔制御部51はパルス間隔計測部53
からの計測出力が階調パルス間隔対応表52から読みだし
た出力と一致したときパルス制御部23に通知し、パルス
制御部23が所定の駆動パルスをヘッド駆動回路26に供給
する。この駆動パルスによりインク噴出口の振動してい
る液面を駆動するので、液面の位置により噴出したイン
ク液滴の大きさを制御することができる。この駆動パル
スが供給されたときはパルス間隔計測部53が更新され
る。
【0056】上記のように先行する駆動パルスがあると
きは上記の構成で階調表現を行うことができるが、先行
する駆動パルスが存在しないときは第二の発明のインク
ジェット記録装置の構成が必要である。
【0057】図4は第二の発明の実施例のインクジェッ
ト記録装置のブロック構成図である。図において、54
は初期化パルス生成部であって、先行する駆動パルスが
存在しないときに少量のインクを噴出させる初期化パル
スを供給するものである。その他、図3と同一の符号は
同一物を示す。
【0058】上記第一の発明において、パルス間隔制御
部51がパルス間隔計測部53からの計測出力を受けて先行
する駆動パルスが存在しないと判断したときは、初期化
パルス生成部54を駆動する。初期化パルス生成部54は入
力があったときはインク噴出口から必ずインク液滴が噴
出されるに十分であるが最小のパルス幅の駆動パルスを
ヘッド駆動回路26に供給する。この駆動パルスによりヘ
ッド駆動回路26はインクの駆動を開始して最小のインク
液滴を飛翔させる。この初期化パルスにより、インク噴
出口のインクの液面はインク噴出口の位置に正規化さ
れ、液面の振動が開始される。
【0059】これにより、CPU21からパルス制御部23
に送られた印刷データに従って第一の発明に示した構成
によって、階調表示をした印刷が開始される。各駆動パ
ルスの前に必ず初期化パルスを供給する印字方式をとる
場合、入力に従ってインクを噴出するインク噴出駆動手
段を2つに分離して、初期化パルスと駆動パルスを同一
のインク噴出口に対応する別々のインク噴出駆動手段に
供給するように構成すると、駆動回路の構成が容易にな
り、また、バブルジェット駆動方式の場合は電熱変換素
子が一体の場合に比較して急激に冷却できるので駆動パ
ルスとインク液の大きさの関係の直線性が改善される効
果がある。
【0060】図5は第三の発明のインクヘッドの構成の
断面図である。図の(A)はバブル駆動の場合の断面図
で、図において、11は第一の電熱変換素子であり、1
9は第一の電熱変換素子であり、いずれも加えられた電
気パルスを熱に変換してバブルを生じさせるものであ
る。電熱変換素子の配置は図に示した配置のみならず、
各種の配置があり得る。
【0061】このように、二つに分けることによって、
初期化パルスと駆動パルスとで加える電圧を変化させる
ことが容易になる。またインク噴出駆動手段を、二つに
分けて、一方に初期化パルスを両方に駆動パルスを加え
ると初期化パルスと駆動パルスの駆動面積を変化させる
ことができパルスの駆動力に差を設けることが容易にな
る。
【0062】図の(B)はビエゾ効果を持つ電歪変換素
子を使用した場合のインクヘッドの断面図である。この
場合にはビエゾ効果を持つ電歪変換素子を同様に二つに
分ける構成をとることができる。第一の電歪変換素子16
と第二の電歪変換素子17との大きさの異なる二つの駆動
素子を設けた場合の構成を示す。すでに説明した図の
(A)の場合と同様にこの二つの電歪変換素子の大きさ
も同じでもよく、配置も限定されない。二つの異なった
推進力が供給できればよい。
【0063】本発明も他の発明同様駆動原理を問題とせ
ず適用できる。また、初期化パルスによって噴射する少
量のインク噴出液滴は本来印刷に不要であるので、駆動
パルスによって形成される大きいインク噴出液滴を高速
に飛翔させることにより前記少量のインク噴出液滴をメ
インパルスによって形成されるインク噴出液滴に吸収さ
せる。
【0064】このためには駆動パルスの推進力が初期化
パルスによる推進力より大きくなるように設定すればよ
い。この設定により少量のインク噴出液滴が印刷品質に
影響を与えることを回避することができる。
【0065】また、すでに被記録材に付着した場合には
駆動パルスによって形成される大きいインク噴出液滴を
その上に付着させれば、面積がほぼ同等のドットを形成
するので、印刷品質に影響を与えることはない。
【0066】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、第一の
発明によれば、先行した駆動パルスによって生ずる振動
の反動を利用して噴出インク粒子の形状を制御すること
により階調表現を行うことが可能となる。
【0067】また、第二の発明によれば、先行した駆動
パルスがなくとも噴出インク粒子の形状を制御すること
により階調表現を行うことが可能となり、第三の発明に
よれば、常に初期化パルスと駆動パルスのインク噴出駆
動手段を分離することによって駆動回路の構成が容易に
なり、また、バブルジェット駆動方式の場合は電熱変換
素子が一体の場合に比較して急激に冷却できるので駆動
パルスとインク液の大きさの関係の直線性が改善される
効果がある。
【0068】また、第四の発明によれば、初期化パルス
と駆動パルスの駆動面積を変化させることができパルス
の駆動力に差を設けることが容易になる。また、第5か
ら第8の発明によって印刷品質が向上したインクジェッ
ト記録装置が提供できる、という著しい工業的効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一の発明の原理図
【図2】 噴出インク液滴と先行駆動パルスの間隔の関
係を示す図
【図3】 インクジェット記録装置のブロック構成図
【図4】 第二の発明の実施例のインクジェット記録装
置のブロック構成図
【図5】 第三の発明のインクヘッドの構成の断面図
【図6】 従来のインクジェット記録装置の構成ブロッ
ク図
【図7】 インクヘッドの断面図とメニスカスの振動の
説明図(その1)
【図8】 インクヘッドの断面図とメニスカスの振動の
説明図(その2)
【図9】 駆動パルスからの時間とインクの液面の位置
との関係を示す図
【符号の説明】
11 電熱変換素子 12 バブル 13 インク噴出口 14 メニスカス
(液面) 18 第一の電熱変換素子 19 第二の電熱
変換素子 20 ホスト 21 CPU 22 インターフェース部 23 パルス制御
部 24 機構制御部 25 記憶部 26 ヘッド駆動回路 27 記録ヘッド 28 媒体搬送部 29 ヘッド搬送
部 32 パルス間隔制御手段 33 インク噴出
駆動手段 51 パルス間隔制御部 52 階調パルス間隔対応表 53 パルス間隔
計測部 54 初期化パルス生成部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも入力に従ってインクを噴出す
    るインク噴出駆動手段(33)を有するインクジェット記録
    装置において、 先行した駆動パルスからの時間間隔を計測してその値を
    出力するパルス間隔計測手段(31)と、前記パルス間隔計
    測手段(31)の出力と印刷すべき情報に含まれる階調情報
    とに基づいて先行した駆動パルスからの駆動間隔を制御
    して前記インク噴出駆動手段(33)に入力を供給するパル
    ス間隔制御手段(32)とを有することを特徴とするインク
    ジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 少量のインクを噴出させる初期化パルス
    を供給することによりインク噴出口の液面の振動位置を
    安定化することを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット記録装置。
  3. 【請求項3】 プリパルスとインターバルタイムとメイ
    ンパルスから構成される駆動パルスにより駆動されるイ
    ンクジェット記録装置において、入力に従ってインクを
    噴出するインク噴出駆動手段を2つに分離して、プリパ
    ルスとメインパルスが同一のインク噴出口に対応する別
    々のインク噴出駆動手段に供給されることを特徴とする
    インクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 プリパルスとインターバルタイムとメイ
    ンパルスから構成される駆動パルスにより駆動されるイ
    ンクジェット記録装置であって、入力に従ってインクを
    噴出するインク噴出駆動手段を2つに分離して、プリパ
    ルスが第一のインク噴出駆動手段に供給され、メインパ
    ルスが第一と第二のインク噴出駆動手段に供給されるこ
    とを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 プリパルスによって噴射する少量のイン
    ク噴出液滴よりメインパルスによって形成されるインク
    噴出液滴を高速に飛翔させることにより前記少量のイン
    ク噴出液滴をメインパルスによって形成されるインク噴
    出液滴に吸収させることを特徴とする請求項4記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 プリパルスによって噴射する少量のイン
    ク噴出液滴が付着する位置をメインパルスによって形成
    されるインク噴出液滴が付着する位置と同じにしてメイ
    ンパルスによって噴射するインク噴出液滴により重ね打
    ちすることによって印刷品質の向上させることを特徴と
    する請求項4記載のインクジェット記録装置の駆動方
    法。
  7. 【請求項7】 初期化パルスによって噴射する少量のイ
    ンク噴出液滴より通常のパルスによって形成されるイン
    ク噴出液滴を高速に飛翔させることにより前記初期化パ
    ルスによる少量のインク噴出液滴を通常のパルスによっ
    て形成されるインク噴出液滴に吸収させることを特徴と
    する請求項2記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 初期化パルスによって噴射する少量のイ
    ンク噴出液滴が付着する位置を通常のパルスによって形
    成されるインク噴出液滴が付着する位置と同じにして通
    常のパルスによって噴射するインク噴出液滴により重ね
    打ちすることによって印刷品質を向上させることを特徴
    とする請求項2記載のジェット記録装置の駆動方法。
JP2457294A 1994-02-23 1994-02-23 インクジェット記録装置及びその駆動方法 Pending JPH07232441A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6309051B1 (en) 1994-12-29 2001-10-30 Canon Kabushiki Kaisha Ink-jet apparatus employing ink-jet head having a plurality of ink ejection heaters corresponding to each ink ejection opening

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6309051B1 (en) 1994-12-29 2001-10-30 Canon Kabushiki Kaisha Ink-jet apparatus employing ink-jet head having a plurality of ink ejection heaters corresponding to each ink ejection opening
US6325492B1 (en) 1994-12-29 2001-12-04 Canon Kabushiki Kaisha Ink-jet apparatus employing ink-jet head having a plurality of ink ejection heaters corresponding to each ink ejection opening
US6572216B1 (en) 1994-12-29 2003-06-03 Canon Kabushiki Kaisha Ink-jet apparatus employing ink-jet head having a plurality of ink ejection heaters corresponding to each ink ejection opening
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