JPH072320Y2 - 車両用ルームランプ装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は自動車の車室の天井付近に設置される車両用ル
ームランプであって、切目を有する環状のガラス管球よ
りなるサークラインを光源とする灯具に関するものであ
る。

〔従来の技術〕

第４図はこの種の車両用ルームランプの従来例を示す底
面図であり、第５図はその垂直断面図である。

１はランプハウジングであって、車室の天井に取り付け
られる。

上記ランプハウジングの下向き開口部を覆ってカバーレ
ンズ２が装着されている。第４図は該カバーレンズ２の
一部を破断して描いてあり、2aは該カバーレンズ２に一
体成形されたプリズムである。

３はサークライン（商標名）である。本考案においてサ
ークラインとは、切目を有する環状の管球3aと、該切目
を接続する形に固着されたソケット接続具3bとを備えた
光源バルブを総称するものとする。

上記のソケット接続具3bにソケット４が差し込まれて給
電用の電線５が接続されている。

上記のサークラインの重量を支持するため、ランプハウ
ジング１に複数個の管球保持金具６が固定される（本例
では３個）。この管球保持金具６は円弧形の板バネ状部
分を有し、バネ弾性によって管球3aを把持している。

〔考案が解決しようとする課題〕

車両用ルームランプは車室の天井付近に設置して用いら
れる器具であるから車両の走行に伴って振動や衝撃を受
ける。従って車両用ルームランプには耐振性が必要であ
る。

この車両用ルームランプも含めて、一般に車両搭載器具
類はそれぞれ所定の基準に従って耐振テストが課され
る。

第４図，第５図に示した従来例の車両用ルームランプに
ついて所定の耐振テストを行ったところソケット４とソ
ケット接続具3bとの差込み接続が振動のために弛み、サ
ークラインの点灯不良を生じる場合が有る。

本考案は上述の事情に鑑みて為されたもので、耐振性を
著しく改善してソケット弛みによる点灯不良を生じるお
それの無い、簡単で安価な構成の車両用ルームランプ装
置を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記の目的を達成するために創作した本考案の車両用ル
ームランプ装置の基本的原理を略述すると次のごとくで
ある。

従来例のサークライン支持構造は専ら管球部分を把持し
ていたが、本考案は管球部分のみでなくソケット接続具
をも直接的にランプハウジングに対して、弾性的に支持
する。

さらに、ソケット接続具を支持する部材を、該ソケット
接続具に対して円周方向に線接触させる。

上述の原理に基づく基本的な構成として本考案は、車室
の天井付近に設置されるランプハウジングと、上記ラン
プハウジングの開口部を覆って装着されたカバーレンズ
と、上記ランプハウジングとカバーレンズとによって囲
まれた灯室内に配設されるサークラインと、上記サーク
ラインの環状ガラス管球に固着されたソケット接続具
と、上記ソケット接続具に差し込まれて電力を供給する
ソケットとを具備するルームランプ装置において、 前記ランプハウジングに固定されたソケット接続具保持
金具が設けられており、 上記ソケット接続具保持金具はソケット接続具のソケッ
ト差込個所の両側を把持する複数対の円弧状の板バネを
備えており、かつ、 上記円弧状の板バネがソケット接続具に当接する内周面
には、内側に向けて凸なる円周方向の突条が設けられて
いる構造であることを特徴とする。

〔作用〕

上記の構成によれば、ソケット接続具のソケット差込個
所の両側がソケット接続具保持金具によって弾性的に把
持されて支持されるので、該ソケット接続具の振動が抑
制される。その結果、ソケットの差込み接続が弛まず、
従って点灯不良事故が未然に防止される。

特に、ソケット接続具保持金具の円弧状板バネの突条が
ソケット接続具に対して円周方向に線接触するので局部
的圧力が高くなり、保持が確実に行われる。

〔実施例〕

第１図は本考案に係る車両用ルームランプ装置の一実施
例を示し、サークライン３付近を描いた底面図である。

従来例を示した第４図におけると同一の図面参照番号を
付したランプハウジング1,サークライン3,管球3a,ソケ
ット接続具3b,ソケット4,および電線５は前記従来例に
おけると同様ないし類似の構成部材である。

本例の装置は、ソケット接続具保持金具７によってソケ
ット接続具3bを把持している。詳しくは、ソケット４が
差し込まれている部分の両側を把持している。本第１図
に示したII−II断面を第２図に示すとともに、上記ソケ
ット接続具保持金具７の単品斜視図を第３図（Ａ）に示
し、第２図のＢ−Ｂ断面を第３図（Ｂ）に示す。

第１図は前述のカバーレンズ（第４図）を取り除いて描
いてある。

また、図示を省略したがサークライン３の管球3aは従来
例におけると同様ないし類似の管球保持金具で支持され
ている。本考案の実施に伴って従来形の管球保持金具の
設置個数を減少（例えば３個を２個に）することも可能
である。

第３図に示すごとく、本例のソケット接続具保持金具７
は金属板をプレス加工して構成された部材であって、ベ
ース板状部7aに取付孔7bが穿たれるとともに、その四隅
に円弧状板バネ7cが形成されている。

従来円弧状板バネ7cは、第２図に表わされているように
ソケット接続具3bを挟みつけて支持する部材であって、
第３図に表わされているように、その内周面に円周方向
の突条7dが設けられている。

本実施例においてはプレス機で型押しして上記の円周突
条7dを成形したので、その反対側の面には円周溝7d′が
出来ている。

上記の円周突条7dはソケット接続具3bに対して円弧状に
線接触するとともに、円弧状板バネ7cに適度の剛性を与
えて該ソケット接続具3bの把持を確実ならしめ、耐振性
を向上させる。

上記のように構成されたソケット接続具保持金具７は、
第２図に示すように取付ネジ８によってランプハウジン
グ１に固着され、サークラインのソケット接続具3bを把
持している。

〔考案の効果〕

以上のように構成された本考案の装置によれば、弾性を
有する金属製のソケット接続具保持金具により、ソケッ
ト接続具がランプハウジングに対して弾性的に支持され
ているので、この車両用ルームランプを装備した車両が
走行して振動を受けても、サークラインのソケット接続
具の振動が抑制される。

ソケット接続具の振動が抑制されるので、差し込まれて
いるソケットが振動で弛むおそれが無く、接触不良によ
る点灯不良の発生が防止される。

特に、円弧状板バネの内周面に設けられている突条がソ
ケット接続具の外周面に線接触するので把持が確実であ
り、該突条が円弧状板バネに剛性を与えて耐振性をいっ
そう向上させる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る車両用ルームランプ装置の一実施
例を示す要部底面図、第２図はそのII−II断面図、第３
図は上記実施例におけるソケット接続具保持金具の単品
斜視図である。 第４図および第５図は従来例の車両用ルームランプ装置
を示し、第４図は底面図、第５図は垂直断面図である。 １……ランプハウジング、２……カバーレンズ、2a……
プリズム、３……サークライン、3a……管球、3b……ソ
ケット接続具、４……ソケット、５……電線、６……管
球保持金具、７……ソケット接続具保持金具、7a……ベ
ース板状部、7b……取付孔、7c……円弧状板バネ、7d…
…円周突条、８……取付ネジ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車室の天井付近に設置されるランプハウジ
   ングと、上記ランプハウジングの開口部を覆って装着さ
   れたカバーレンズと、上記ランプハウジングとカバーレ
   ンズとによって囲まれた灯室内に配設されるサークライ
   ンと、上記サークラインの環状ガラス管球に固着された
   ソケット接続具と、上記ソケット接続具に差し込まれて
   電力を供給するソケットとを具備するルームランプ装置
   において、 前記ランプハウジングに固定されたソケット接続具保持
   金具が設けられており、 上記ソケット接続具保持金具はソケット接続具のソケッ
   ト差込個所の両側を把持する複数対の円弧状の板バネを
   備えており、かつ、 上記円弧状の板バネがソケット接続具に当接する内周面
   には、内側に向けて凸なる円周方向の突条が設けられて
   いる構造であることを特徴とする車両用ルームランプ装
   置。