JPH07229533A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器

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JPH07229533A
JPH07229533A JP4498994A JP4498994A JPH07229533A JP H07229533 A JPH07229533 A JP H07229533A JP 4498994 A JP4498994 A JP 4498994A JP 4498994 A JP4498994 A JP 4498994A JP H07229533 A JPH07229533 A JP H07229533A
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JP
Japan
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piston rod
end side
cylinder
damping force
rod
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JP4498994A
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Inventor
Hiromitsu Tanioka
裕充 谷岡
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピストンロッドの突出端部に直接取付部材を
設けることができ、しかも、簡単な構造によって容易か
つ正確に減衰力の調整を行うことができるようにする。 【構成】 シリンダ1の外部に突出したピストンロッド
23の突出端側に、一端側がシャッタ27に固着された
調整ロッド28の他端側を伸長させると共に、ピストン
ロッド23の突出端側に径方向外側から操作される操作
ダイヤル35を配設し、調整ロッド28と操作ダイヤル
35との間に操作力伝達手段としてのフェースギア33
とピニオンギア34Eとを介在させる。これにより、ピ
ストンロッドの突出端部に直接取付部材を設けることが
でき、しかも、簡単な構造によって容易かつ正確に減衰
力の調整ができ、組立時における作業性の向上を図るこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば車両の振動等を
緩衝したり、または大型トラックのシートダンパ等に好
適に用いられる減衰力調整式油圧緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シリンダと、該シリンダ内に摺
動可能に挿嵌され、該シリンダ内を2つの油室に画成し
たピストンと、一端側が該ピストンに固着され他端側が
前記シリンダ外に突出し、軸方向に挿通穴が形成された
ピストンロッドと、該ピストンロッドに設けられ、前記
シリンダ内の各油室間を連通させる油通路と、前記油通
路の途中に設けられ、外部から回動操作されることによ
り該油通路の通路面積を変化させる減衰力調整用のシャ
ッタと、該シャッタを回動操作すべく、一端側が該シャ
ッタに固着され、他端側が前記ピストンロッドの挿通穴
を介して該ピストンロッドの突出端に延びた調整ロッド
とからなる減衰力調整式油圧緩衝器は、例えば実開昭6
1−89538号公報等により知られている。
【0003】そして、この種の従来技術による減衰力調
整式油圧緩衝器では、調整ロッドを介してシャッタを回
動操作することにより、舗装道路の走行時、砂利道また
は凸凹道の走行時等、車両の走行状態に応じて減衰力を
変化させ、これによって常に適正な走行安定性および快
適な乗り心地を得るようにしている。
【0004】しかし、この種の減衰力調整式油圧緩衝器
にあっては、ピストンロッドの突出端から調整ロッドが
突出しているため、ピストンロッドの突出端部に直接ア
イ等の取付部材を設けることができないという欠点があ
った。
【0005】これに対し、実開平2−25747号公報
には、ピストンロッドの突出端部に直接アイ等の取付部
材を設け、減衰力を調整するための操作部材をピストン
ロッドの外側部に配設した減衰力調整式油圧緩衝器が提
案されており、この減衰力調整式油圧緩衝器は、電動モ
ータ等のアクチュエータでプッシュロッドを軸方向に進
退させ、該プッシュロッドの先端部とバルブシートとの
間のクリアランスを調整することにより、油通路の通路
面積を変化させて車両の走行状態に応じて減衰力を調整
するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た実開平2−25747号公報に示される従来技術で
は、軸方向に進退するプッシュロッドの先端部とバルブ
シートとの間のクリアランスを調整することにより、減
衰力を調整するように構成されているため、例えばプッ
シュロッドの製品精度誤差等によって、得られる減衰力
にばらつきが生じやすく、正確な減衰力調整ができない
という問題がある。
【0007】本発明は、上述した従来技術の問題に鑑み
なされたもので、ピストンロッドの突出端部に直接アイ
等の取付部材を設けることができ、しかも容易かつ正確
に減衰力の調整を行うことができるようにした減衰力調
整式油圧緩衝器を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、シリンダと、該シリンダ内に摺動可能
に挿嵌され、該シリンダ内を2つの油室に画成したピス
トンと、一端側が該ピストンに固着され他端側が前記シ
リンダ外に突出し、軸方向に挿通穴が形成されたピスト
ンロッドと、該ピストンロッドに設けられ、前記シリン
ダ内の各油室間を連通させる油通路と、前記油通路の途
中に設けられ、外部から回動操作されることにより該油
通路の通路面積を変化させる減衰力調整用のシャッタ
と、該シャッタを回動操作すべく、一端側が該シャッタ
に固着され、他端側が前記ピストンロッドの挿通穴を介
して該ピストンロッドの突出端側に延びた調整ロッド
と、該調整ロッドを回動すべく、前記ピストンロッドの
突出端側に設けられ、該ピストンロッドの径方向外側か
ら回動操作される回動操作部材と、該回動操作部材と前
記調整ロッドの他端側との間に位置して前記ピストンロ
ッドの突出端側に設けられ、該回動操作部材に対する操
作力を前記調整ロッドに伝達する操作力伝達手段とから
なる構成を採用している。
【0009】
【作用】上記構成によれば、ピストンロッドの突出端側
で径方向外側から回動操作部材に対する回動操作を行う
と、この操作力が、操作力伝達手段および調整ロッドを
介してシャッタに伝達され、シャッタが油通路の通路面
積を変化させるべく作動する。これにより、シリンダ内
に画成された2つの油室間を流通する圧油の流量を、油
通路の通路面積に応じて調整でき、回動操作に応じた減
衰力を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図7に基
づき説明する。
【0011】図中、1はシリンダを示し、該シリンダ1
は、円筒状の外筒1Aと該外筒1A内に同軸に配設され
た円筒状の内筒1Bから構成され、外筒1Aと内筒1B
との間には環状のリザーバ室Aが形成されている。ま
た、外筒1Aの上端側はアッパキャップ2によって閉塞
され、下端側はボトムキャップ3によって閉塞されてい
る。そして、アッパキャップ2は、大径部2Aおよび小
径の蓋部2Bから伏碗状に形成され、大径部2Aの外周
面は外筒1Aの内周面に嵌合している。
【0012】4は前記ボトムキャップ3の下端側に固着
された下部取付アイを示し、該下部取付アイ4は、車両
の車軸側(図示せず)に取付けられる。そして、内筒1
Bは後述するロッドガイド5とボトムバルブ9のバルブ
本体10との間で外筒1A内に固着されている。
【0013】5は内筒1Bの上端側に設けられたロッド
ガイドを示し、該ロッドガイド5は大径筒部5Aと小径
筒部5Bとから段付筒状に形成され、該大径筒部5Aの
外周面はアッパキャップ2の大径部2A内周側に、該小
径筒部5Bの外周面は内筒1Bの上端部内周側にそれぞ
れ嵌合し、アッパキャップ2と共に外筒1Aおよび内筒
1Bの上端を施蓋している。また、大径筒部5Aの外周
面には溝部5Cが形成され、ロッドガイド5の上側面に
は、後述する圧縮ばね7の一端側を支持するばね受部5
Dが形成されている。そして、ロッドガイド5の内周面
は後述のピストンロッド23を軸方向に摺動可能に案内
するロッド案内穴5Eとなっている。
【0014】ここで、アッパキャップ2とロッドガイド
5との間にはリーク油室Bが画成され、ロッド案内穴5
Eから漏れた油液が、該リーク油室Bおよびロッドガイ
ド5の溝部5Cを介してリザーバ室A内に流入するよう
になっている。
【0015】6はアッパキャップ2の蓋部2B内に設け
られたオイルシールを示し、該オイルシール6はゴム等
の弾性材料により筒状に形成されている。7はリーク油
室B内に配設され、一端側がロッドガイド5のばね受部
5Dに支持された圧縮ばねを示し、該圧縮ばね7の他端
側は、リテーナ8を介してオイルシール6を上側に付勢
し、オイルシール6の上面側はアッパキャップ2の蓋部
2Bに圧接している。また、オイルシール6の内周側に
はピストンロッド23が締代をもって挿入され、リーク
油室B内の油液がピストンロッド23の外周面を介して
シリンダ1の外部に漏洩するのを防止している。
【0016】9は内筒1Bの下端内周側に位置し、内筒
1Bとボトムキャップ3との間に配設されたボトムバル
ブを示す。該ボトムバルブ9は、シリンダ1の内筒1B
とボトムキャップ3との間に介在し、リザーバ室Aとボ
トム側油室Cとを画成する段付円板状のバルブ本体10
と、該バルブ本体10の上面側に設けられたチェックバ
ルブ11と、該チェックバルブ11の上側に配設され、
チェックバルブ11を下側に付勢するばね12と、バル
ブ本体10の下面側に設けられたディスクバルブ13
と、バルブ本体10の中央部に挿通されチェックバルブ
11、ばね12およびディスクバルブ13等をバルブ本
体10に固定するピン14とから大略構成されている。
【0017】ここで、バルブ本体10には、ボトムキャ
ップ3に当接した下端側の一部に油路10Aが形成され
ると共に、ピン14の周辺部には、軸方向に貫通する複
数の小径油穴10B,10Bが所定の角度間隔をもって
穿設され、さらに、径方向において該各小径油穴10B
よりも外側となる位置には、複数の大径油穴10C,1
0Cが所定の角度間隔をもって穿設されている。そし
て、各小径油穴10Bはディスクバルブ13により、各
大径油穴10Cはチェックバルブ11によりそれぞれ
開、閉される。
【0018】かくして、ボトムバルブ9は、ピストンロ
ッド23の伸長行程において、ボトム側油室C内の圧力
がリザーバ室A内に比して低圧になると、リザーバ室A
内の圧油が、バルブ本体10の大径油穴10Cを介して
チェックバルブ11に作用するため、ばね12の付勢力
に抗してチェックバルブ11が開弁し、リザーバ室Aか
らボトム側油室C内に圧油が流入する。一方、ピストン
ロッド23の縮小行程において、ボトム側油室C内の圧
力がリザーバ室A内に比して高圧になると、ボトム側油
室C内の油液が、バルブ本体10の小径油穴10Bを介
してディスクバルブ13を開弁させ、所定の減衰力を発
生させつつリザーバ室A内に流入する。このとき、チェ
ックバルブ11は、ボトム側油室C内の圧力によってバ
ルブ本体10に押圧され、各大径油穴10Cを閉塞し続
ける。
【0019】15は内筒1B内に摺動可能に挿嵌され、
内筒1B内をボトム側油室Cとロッド側油室Dとに画成
する円筒状のピストンを示し、該ピストン15は、ピス
トンロッド23の一端側に挿嵌されナット16によって
固着されている。そして、ピストン15の外周面には環
状のオイルシール17が嵌着されている。
【0020】また、ピストン15の上面側には環状溝1
5Aが、下面側には環状溝15Bがそれぞれ形成されて
おり、環状溝15Aはピストン15に穿設された油路1
8を介してボトム側油室Cに連通し、環状溝15Bはピ
ストン15に穿設された油路19を介してロッド側油室
Dに連通している。そして、ピストン15の上面側には
縮小側の減衰力を発生させるディスクバルブ20が配設
され、該ディスクバルブ20はピストン15の環状溝1
5Aを上側から開、閉可能に覆っている。また、ピスト
ン15の下面側には伸長側の減衰力を発生させるディス
クバルブ21が配設され、該ディスクバルブ20はピス
トン15の環状溝15Bを下側から開、閉可能に覆って
いる。22,22はピストン15の上面側および下面側
に配設されたリテーナを示し、該各リテーナ22はそれ
ぞれディスクバルブ20,21の最大開度を規制するも
のである。
【0021】23はシリンダ1内に挿通された中空のピ
ストンロッドを示し、該ピストンロッド23の一端側
は、内筒1B内に延びてピストン15に固着され、他端
側はシリンダ1外に突出している。そして、ピストンロ
ッド23の突出端側には図3に示す如く、雄ねじ部23
Aが形成され、該雄ねじ部23Aの基端部は係合段部2
3Bとなっている。また、ピストンロッド23の内周側
は軸方向に延びる挿通穴23Cとなり、該挿通穴23C
の下部側は環状の支持段部23D(図4参照)を介して
比較的小径に形成され、後述する油通路Eの一部を構成
している。
【0022】24はピストンロッド23の径方向に穿設
された油穴を示し、該油穴24は挿通穴23Cの下部側
と共に油室C,D間を連通させる油通路Eを構成してい
る。25は油穴24の上方に離間してピストンロッド2
3の径方向に穿設されたピン穴を示し、該ピン穴25内
には図4に示す如く、スプリングピン26が圧入され、
該スプリングピン26は後述するシャッタ27の回動位
置を規制する。
【0023】27はピストンロッド23の挿通穴23C
内に回動可能に配設された円筒状のシャッタを示し、該
シャッタ27の外周面は挿通穴23Cの内周面に摺接
し、下端面は支持段部23D上に摺動可能に当接してい
る。そして、該シャッタ27の上端側には図4に示す如
く、後述する調整ロッド28の一端側(下端側)が廻止
め状態で嵌合している。また、該シャッタ27にはピス
トンロッド23の油穴24と軸方向で対応する位置に、
例えば4個のオリフィス27A,27B,27C,27
Dが互いに均等な角度間隔(本例では90度)をもって
穿設され、該各オリフィス27A,27B,27C,2
7Dは順次そのオリフィス径が小さくなるように形成さ
れている。
【0024】さらに、シャッタ27の上端側には扇状の
突起部27Eが一体形成され、該突起部27Eは図6に
示す如く、スプリングピン26に係合することにより、
シャッタ27の回動範囲(本例では270度)を規制す
る。そして、該突起部27Eがスプリングピン26に係
合した状態では、各オリフィス27A〜27Dのうち、
最大径のオリフィス27Aまたは最小径のオリフィス2
7Dが、シャッタ27の油穴24と連通するようにな
る。
【0025】28はピストンロッド23の挿通穴23C
内に回動可能に配設され、シャッタ27を回動操作する
調整ロッドを示し、該調整ロッド28の下端側は図4に
示す如く平面部28Aを介して断面D字形状に形成さ
れ、該平面部28Aはシャッタ27の上端側内周に廻止
め状態で嵌合している。また、調整ロッド28の上端側
はピストンロッド23の突出端側まで延び、その先端部
分には一対の平面部28B,28Bが形成されている。
【0026】29,29はピストンロッド23の挿通穴
23C内で調整ロッド28の上端側を回動可能に支持し
た円筒状のガイドブッシュを示し、該各ガイドブッシュ
29は、外周側がピストンロッド23の挿通穴23Cに
挿嵌され、内周側が調整ロッド28に摺接することによ
り、調整ロッド28をピストンロッド23の中心に保持
し円滑な回動を補償している。
【0027】30は各ガイドブッシュ29の間に位置
し、調整ロッド28の上端側と挿通穴23Cとの間に配
設されたオイルシールを示し、該オイルシール30はゴ
ム等の弾性材料により環状に形成され、ピストンロッド
23の突出端側から圧油が漏洩するのを防止している。
【0028】31はピストンロッド23の突出端側に固
着された取付部材としての上部取付アイを示し、該上部
取付アイ31は図3に示す如く、上部側が車両の車体側
(図示せず)に取付けられるアイ部31Aとなり、下部
側には軸方向に延びる雌ねじ部31Bが形成されてい
る。そして、該雌ねじ部31Bにはピストンロッド23
の雄ねじ部23Aが螺合し、上部取付アイ31はその下
面がピストンロッド23の係合段部23Bに当接する位
置にて固定されている。また、上部取付アイ31のアイ
部31Aと雌ねじ部31Bとの間には、アイ部31Aと
直交する方向に段付きのガイド穴31Cが形成され、該
ガイド穴31Cと雌ねじ部31Bとが交差する部分は開
口部31Dとなっている。さらに、上部取付アイ31の
側面にはガイド穴31Cの周囲に位置して複数(本例で
は4個)の係合凹部31E,31E,…が設けられてお
り、該各係合凹部31Eはガイド穴31Cと同心となる
円上に、互いに均等な角度間隔(本例では90度)をも
って配設されている。
【0029】32は上部取付アイ31の側面における、
係合凹部31Eの直下位置に設けられた目印を示し、該
目印32は後述の操作ダイヤル35に設けられた目盛3
6A〜36Dと共に、減衰力の調整操作を行うための目
安となる。
【0030】33は調整ロッド28の上端側に設けられ
たフェースギアを示し、該フェースギア33は後述の回
動軸34に形成されたピニオンギア34Eと共に操作力
伝達手段を構成している。ここで、該フェースギア33
は小径部33Aおよび大径部33Bを有した段付の筒状
に形成され、大径部33Bの上面側には、図7に示す如
く、その全周に亘ってギア部33Cが形成されている。
そして、フェースギア33の小径部33Aはピストンロ
ッド23の突出端側で挿通穴23C内に回動可能に挿嵌
され、その内周側には調整ロッド28の上端側が平面部
28Bを介して廻止め状態で嵌合され、ギア部33Cは
上部取付アイ31の開口部31Dに臨んでいる。
【0031】34は上部取付アイ31のガイド穴31C
内に回動可能に設けられた回動操作部材としての回動軸
を示し、該回動軸34は小径の軸部34Aおよび大径の
頭部34Bからなり、軸部34Aの先端側には、セレー
ション34Cと、該セレーション34Cの外周側に設け
られた係合溝34Dとが形成され、セレーション34C
および係合溝34Dは、上部取付アイ31の外部に突出
している。
【0032】34Eは回動軸34の頭部34B側に形成
され、フェースギア33と共に操作力伝達手段を構成す
るピニオンギアを示し、該ピニオンギア34Eは上部取
付アイ31の開口部31D内でフェースギア33のギア
部33Cと噛合している。
【0033】35は上部取付アイ31を介してピストン
ロッド23の突出端側に配設され、回動軸34と共に回
動操作部材を構成する操作ダイヤルを示し、該操作ダイ
ヤル35は減衰力を調整すべく径方向外側から回動操作
される。そして、操作ダイヤル35は樹脂材料等によっ
て断面形状が台形となる錐体状に形成され、中心部には
セレーション穴35Aと、該セレーション穴35Aの内
周側にその全周に亘って設けられた環状の係合突起35
Bとが形成されている。また、操作ダイヤル35の表面
には、図1に示す如くの目盛36A,36B,36C,
36Dが、互いに均等な角度間隔(本例では90度)を
もって設けられている。なお、各目盛36A〜36Dは
それぞれ減衰力の強さの段階を表示しており、例えば
「S」が付された目盛36Aは減衰力が最弱(ソフト)
の状態を、「H」が付された目盛36Dは減衰力が最強
(ハード)の状態を示し、目盛36Bおよび36Cは、
減衰力がソフトとハードとの間(ミディアム)の状態を
示している。
【0034】ここで、操作ダイヤル35は、セレーショ
ン穴35Aを回動軸34のセレーション34Cに嵌合さ
せつつ、係合突起35Bを回動軸34の係合溝34Dに
係合させることにより、回動軸34と一体的に回動す
る。そして、回動軸34の回動が、ピニオンギア34E
およびフェースギア33のギア部33Cを介して調整ロ
ッド28に伝達されることにより、調整ロッド28に固
着されたシャッタ27が、操作ダイヤル35の回動操作
に応じて回動する。
【0035】37は上部取付アイ31と操作ダイヤル3
5との間に位置し、回動軸34に取付けられた円板状の
位置決め用スプリングを示し、該位置決め用スプリング
37は、回動軸34のセレーション34Cに嵌合するセ
レーション穴37Aと、複数(本例では4個)の係合凸
部37B,37B,…を有しており、該各係合凸部37
Bは、上部取付アイ31の各係合凹部31Eに一致する
円上に、互いに均等な角度間隔(本例では90度)をも
って形成されている。
【0036】そして、位置決め用スプリング37は、セ
レーション穴37Aをセレーション34Cに嵌合させて
回動軸34に挿通され、各係合凸部37Bの頂部を上部
取付アイ31の側面に当接させた状態で上部取付アイ3
1と操作ダイヤル35との間に弾性的に挟持される。従
って、位置決め用スプリング37は操作ダイヤル35と
共に回動し、各係合凸部37Bが上部取付アイ31の各
係合凹部31Eに係合する位置(本例では4か所)に
て、操作ダイヤル35の回動位置、即ち、ピストンロッ
ド23の油穴24に対する各オリフィス27A〜27D
の位置決めを行う。
【0037】本実施例による減衰力調整式油圧緩衝器
は、上述の如き構成により機構の簡素化と共に組立時に
おける調整の簡易化が図られており、以下に組立時にお
ける調整作業について述べる。
【0038】まず、ピストンロッド23の突出端側に上
部取付アイ31を固定し、該上部取付アイ31のガイド
穴31Cに回動軸34を挿通する。そして、回動軸34
のピニオンギア34Eとフェースギア33のギア部33
Cとを噛合させ、上部取付アイ31の側面から突出した
回動軸34のセレーション34C等を介して、例えば図
3中の矢印F(反時計)方向に回動軸34を回動させ
る。これにより、フェースギア33および調整ロッド2
8を介して、シャッタ27が図5、図6中の矢印F1 方
向に回動し、該シャッタ27の突起部27Eがピストン
ロッド23のピン穴25に圧入されたスプリングピン2
6に当接した状態で、ピストンロッド23の油穴24
と、シャッタ27の各オリフィス27A〜27Dのう
ち、例えば最小径のオリフィス27Dとが一致する。
【0039】この状態で、回動軸34の先端側に位置決
め用スプリング37および操作ダイヤル35を嵌合さ
せ、このとき、位置決め用スプリング37の各係合凸部
37Bを上部取付アイ31の各係合凹部31Eに係合さ
せると共に、操作ダイヤル35に設けた目盛36Dを、
上部取付アイ31に設けた目印32に一致させる。
【0040】このようにして、油穴24に対しオリフィ
ス27Dを位置決めすることができ、この位置決め状態
によって得られる減衰力の強さ(ハード)を、目盛36
Dと目印32との一致によって表示することができる。
そして、操作ダイヤル35を90度回動させる毎に、オ
リフィス27C,27B,27Aを順次油穴24に対し
て位置決めすることができ、それぞれの位置決め状態
を、目盛36C,36B,36Aが順次目印32に一致
することにより表示することができる。
【0041】しかも、操作ダイヤル35を回動操作する
に際しては、操作ダイヤル35と調整ロッド28との間
に介在したフェースギア33のギア部33Cが、調整ロ
ッド28の外径寸法より大きいピッチ円直径をもって回
動軸34のピニオンギア34Eに噛合しているので、操
作ダイヤル35に対する回動操作力が、比較的大きなモ
ーメントをもって調整ロッド28に伝達される。このた
め、減衰力を調整するための操作ダイヤル35に対する
回動操作を、比較的小さな力で容易に行うことができ
る。
【0042】上述した如く本実施例では、減衰力の調整
を、ピストンロッド23の径方向外側に配設した操作ダ
イヤル35に対する回動操作によって行うことができる
ようにしたので、ピストンロッド23の突出端部には、
取付部材としての上部取付アイ31を設けることができ
る。また、操作ダイヤル35に対する回動操作によって
4段階の減衰力の強さを選択することにより、比較的簡
単な構造のもとに容易かつ正確に減衰力の調整を行うこ
とができる。しかも、簡単な構造によって部品点数が削
減されるだけでなく、組立時における、シャッタ27の
各オリフィス27A〜27Dとピストンロッド23の油
穴24との位置決め調整を、極めて容易かつ正確に行う
ことができる。従って、組立時の作業性が向上すると共
に常に安定した品質を得ることができる。
【0043】なお、前記実施例では、シリンダ1が外筒
1Aと内筒1Bとからなる複筒型の油圧緩衝器を例に挙
げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば、単筒
型の油圧緩衝器に適用してもよい。
【0044】また、前記実施例では、上部取付アイ31
の外部に突出した回動軸34の先端側に直接、操作ダイ
ヤル35を取付ける構成を採用しているが、本発明はこ
れに限らず、例えば、回動軸34にワイヤまたはフレキ
シブルシャフト等を連結することにより、減衰力の調整
を遠隔操作にて行うように構成してもよい。
【0045】さらに、前記実施例では、シャッタ27を
ピストンロッド23の挿通穴23C内に配設した構成を
例示したが、本発明はこれに限らず、ナット16を大型
の袋ナットとし、該袋ナット内にシャッタを設ける構成
としてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、減衰
力の調整を行うにあたり、シャッタを回動させるべく操
作される回動操作部材を、シリンダ外に突出するピスト
ンロッドの突出端側に操作力伝達手段を介して配設し、
ピストンロッドの径方向外側から回動操作できるように
したから、ピストンロッドの突出端部にアイ等の取付部
材を設けることができる。また、簡単な構造によって容
易かつ正確に減衰力の調整を行うことができ、しかも組
立時における作業性を著しく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による減衰力調整式油圧緩衝器
を示す外観図である。
【図2】図1に示す減衰力調整式油圧緩衝器の縦断面図
である。
【図3】図1中の矢示III −III 方向断面図である。
【図4】図2中のシャッタとピストンロッドの一部を拡
大して示す分解斜視図である。
【図5】図2中の矢示V−V方向断面図である。
【図6】図2中の矢示VI−VI方向断面図である。
【図7】図3中の矢示VII −VII 方向断面図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 1A 外筒 1B 内筒 15 ピストン 23 ピストンロッド 23C 挿通穴 24 油穴 27 シャッタ 27A,27B,27C,27D オリフィス 28 調整ロッド 33 フェースギア(操作力伝達手段) 33C ギア部 34 回動軸(回動操作部材) 34E ピニオンギア(操作力伝達手段) 35 操作ダイヤル(回動操作部材) C,D 油室 E 油通路

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダと、該シリンダ内に摺動可能に
    挿嵌され、該シリンダ内を2つの油室に画成したピスト
    ンと、一端側が該ピストンに固着され他端側が前記シリ
    ンダ外に突出し、軸方向に挿通穴が形成されたピストン
    ロッドと、該ピストンロッドに設けられ、前記シリンダ
    内の各油室間を連通させる油通路と、前記油通路の途中
    に設けられ、外部から回動操作されることにより該油通
    路の通路面積を変化させる減衰力調整用のシャッタと、
    該シャッタを回動操作すべく、一端側が該シャッタに固
    着され、他端側が前記ピストンロッドの挿通穴を介して
    該ピストンロッドの突出端側に延びた調整ロッドと、該
    調整ロッドを回動すべく、前記ピストンロッドの突出端
    側に設けられ、該ピストンロッドの径方向外側から回動
    操作される回動操作部材と、該回動操作部材と前記調整
    ロッドの他端側との間に位置して前記ピストンロッドの
    突出端側に設けられ、該回動操作部材に対する操作力を
    前記調整ロッドに伝達する操作力伝達手段とから構成し
    てなる減衰力調整式油圧緩衝器。
JP4498994A 1994-02-18 1994-02-18 減衰力調整式油圧緩衝器 Pending JPH07229533A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008014383A (ja) * 2006-07-05 2008-01-24 Honda Motor Co Ltd テンショナユニット
CN110686035A (zh) * 2019-09-29 2020-01-14 成都博仕腾科技有限公司 一种铁路车辆用双油路机械控制可变阻尼被动油压减振器

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