JPH07228944A - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 - Google Patents

合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法

Info

Publication number
JPH07228944A
JPH07228944A JP6314789A JP31478994A JPH07228944A JP H07228944 A JPH07228944 A JP H07228944A JP 6314789 A JP6314789 A JP 6314789A JP 31478994 A JP31478994 A JP 31478994A JP H07228944 A JPH07228944 A JP H07228944A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel sheet
less
hot
steel
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6314789A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Tawara
健司 田原
Junichi Inagaki
淳一 稲垣
Toyofumi Watanabe
豊文 渡辺
Masaaki Yamashita
正明 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NKK Corp, Nippon Kokan Ltd filed Critical NKK Corp
Priority to JP6314789A priority Critical patent/JPH07228944A/ja
Publication of JPH07228944A publication Critical patent/JPH07228944A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】プレス成形性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼
板の外観上の美麗さを更に向上させる。 【構成】wt%でC:0.0035%以下、N:0.0035%以下で、T
i: 0.01〜0.15%を含む鋼板で、鋼板上のある1点にお
ける最表層の平均フェライト粒径d1 と、その点から少
なくとも10mm以上離れた点における最表層の平均フェ
ライト粒径d2 の比をRとし、同一板幅方向の少なくと
も2箇所以上のRの平均値Rmeanが0.9 〜1.1 である、
又は鋼板最表層のフェライトの(200) 面と(222) 面のX
線ピーク強度比I(200) ,I(222) の比をx=I(222)
/I(200) とし、鋼板上のある1点におけるxの値(x
1 )と、その点から板幅方向に少なくとも10mm以上離れ
た点におけるxの値(x2 )の比をRとして、同一板幅
方向の少なくとも2箇所以上のRの平均値Rmeanが0.5
以上2.0 以下である合金化溶融亜鉛めっき鋼板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、表面外観に優れ、かつ
プレス成形性にも優れた合金化溶融亜鉛めっき用鋼板及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の防錆性能の向上を目的と
して、自動車車体には合金化溶融亜鉛めっき用鋼板が多
用されるようになってきている。とくに最近では、外板
材にも使用されるようになってきているため、外観上の
美しさがとくに重要になってきている。一方、車体軽量
化の観点から、車体部品の一体成形化や鋼板の板厚減少
が要求されるようになってきたために、今まで以上にプ
レス成形性が高い鋼板が必要とされ、鋼中の固溶C、N
をTiなどで炭窒化物として析出固定したいわゆるIF
(Interstitial Free )鋼が使われるようになった。し
かし、Tiを添加したIF鋼(以下、Ti−IF鋼と略
称する)を合金化溶融亜鉛めっき用鋼板の下地として用
いた場合、Ti添加鋼に特有の線状の合金化ムラ(以
下、スジムラ)が発生し、表面外観が著しく劣化するこ
とが知られている。
【0003】例えば、特開平2−34722号に開示さ
れているように、IF鋼を用いることによって、従来低
炭素アルミキルド鋼に比べて、そのプレス成形性は飛躍
的に向上する。しかし、この技術はプレス成形性のみに
着目した技術であって、表面外観の向上に関しては、何
ら記載がない。また、Ti−IF鋼の表面外観に着目し
た技術は、特開平2−38550号公報に開示されてい
る。この公報には、スジムラの原因は表面の微細結晶粒
の影響によるものであって、スジムラの解消方法とし
て、表面の結晶粒をプレ焼鈍などによって粗大化させる
方法と、熱延板・冷間圧延板の表面を研削する方法が開
示されている。いずれの方法においても、通常の合金化
溶融亜鉛めっき用鋼板の製造工程に、さらに工程を増や
すものであって、製造コストが著しく高くなる問題があ
る。さらに、プレ焼鈍による方法では、内層部まで結晶
粒が粗大化するため、加工性の低下や加工時に肌荒れの
問題を起こす可能性が高くなる。一方、表面を研削する
方法では、研削屑による工場内の環境悪化や、歩留低下
・生産性の著しい低下などを招く。従って、この技術は
表面外観に優れた合金化溶融亜鉛めっき用鋼板を製造す
る方法としては問題がある。また、これらIF鋼の高強
度化の手段としては、特開平2−185949号に開示
されているように、鋼中にSi,Mn,P等の固溶強化
元素を添加するのが一般的である。しかし、鋼中にPを
添加してIF鋼を強化した場合、圧延方向に長いスジ状
模様(以下、スジムラ)が発生することがしばしばあ
る。このスジムラが発生するため、自動車外板用途には
使用できないこと多々ある。前記開示技術においては、
鋼板の高強度化と成形性の向上のみに主眼をおいてお
り、外観の美麗さの向上に関しては何ら意図されていな
い。いずれにしても、従来の技術においては、プレス成
形性と表面外観の両者を同時に満足する技術にはなって
いない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ほと
んどの従来技術においては、プレス成形性の向上を第1
に考えられており、表面外観の向上についてはあまり意
図されていない。表面外観の問題を解決しようとする技
術もあるが、必然的にコスト高を招き、工業的に製造す
るには問題がある。
【0005】従って、本発明はプレス成形性に優れた合
金化溶融亜鉛めっき用鋼板の表面外観を、さらに向上さ
せて、しかも低コストで製造することを目的としてなさ
れたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的を達成するために研究した結果、以下の知見を見出だ
し、本発明を完成するに至った。すなわち、 (1) 表面外観の美麗な高強度合金化溶融亜鉛めっき用鋼
板を得るために重要なことは、焼鈍後のめっき直前の下
地鋼板の最表面のフェライト粒の粒度分布が重要である
ことを発見した。すなわち、スジムラが発生した鋼板の
めっき皮膜を希硫酸で溶解除去して、表面よりフェライ
ト粒の分布を調べたところ、スジムラのあった部分直下
の鋼板表面にある結晶粒の平均粒径は、正常部と比べて
大きいことがわかった。また、正常部とスジムラ部の平
均フェライト粒径の差が小さくなるほど、スジムラとし
て目立たなくなることが判明したのである。以上の結果
から本発明者らは、このようなスジムラは下地鋼板表面
のフェライト結晶粒径の分布が均一でなく、特に結晶粒
径の大きい領域がスジ状に存在するため、正常部と比べ
て合金化速度が遅くなり、最終的にできるめっき皮膜の
表面形態が異なるために発生することを新規に知見し
た。
【0007】この知見に基づく発明は、以下の通りであ
る。重量%で、C:0.0040%以下、N:0.00
40%以下、Ti:0.01〜0.15%を含有する鋼
板において、鋼板上のある1点における最表面の平均フ
ェライト粒径d1 と、その点から少なくとも10mm以
上離れた点における最表面の平均フェライト粒径d2
比をR(=d1 /d2 )と定義して、同一板幅方向の少
なくとも2箇所以上のRの平均値Rmeanが0.9以上、
1.1以下であることを特徴とする合金化溶融亜鉛めっ
き用鋼板である。
【0008】ここで、鋼板は、重量%で、さらにSi:
0.05%以下、Mn:0.5〜2.5%、P:0.0
2〜0.100%、S:0.015%以下、sol.A
l:0.02〜0.1%を含有するものでもよいし、ま
た鋼板が、重量%で、さらにSi:0.05%以下、M
n:0.5%未満、P:0.02%未満、S:0.01
5%以下、sol.Al:0.02〜0.1%を含有す
るでもよい。また、重量%で0.001〜0.020%
のNbをさらに含有するものでもよいし、重量%で0.
0001〜0.0020%のBをさらに含有するもので
もよい。これらの鋼板は焼鈍後溶融亜鉛めっきを施さ
れ、合金化処理されて合金化溶融亜鉛メッキ鋼板となる
が、その表面にFe含有率が50%以上のFe−Zn系
めっき層などの溶融亜鉛めっき層を形成すれば、一段と
優れたプレス成形性を発揮することができる。
【0009】(2) さらに本発明者は、表面外観の美麗な
合金化溶融亜鉛めっき用鋼板を得るためには、焼鈍後の
下地鋼板の最表面の集合組織を制御することが重要であ
ることも新規に知見した。すなわち、スジムラの発生し
た鋼板のめっき皮膜を希塩酸で溶解除去し、皮膜直下の
結晶粒の集合組織をX線回折により測定したところ、正
常部とスジムラ部では鋼板最表面の集合組織に差がある
ことが判明した。とくに、(222)面と(200)面
の回折強度に差が大きいほど、スジムラとして目立つよ
うになることが判明したのである。このように、下地鋼
板の最表面フェライトの集合組織が板幅方向に不均一で
あると各フェライト結晶粒上での合金化速度に差が生
じ、全体としてスジムラと認識されるようになること,
それによって、表面外観の向上のためには、下地鋼板表
面の集合組織を均一にすることが重要であることを見出
だした。
【0010】この知見に基づく発明は、以下の通りであ
る。重量%で、C:0.0040%以下、N:0.00
40%以下、Ti:0.01〜0.15%を含有する鋼
板において、鋼板最表面のフェライトの(200)面と
(222)面のX線ピーク強度比(I/I0 )をそれぞ
れI(200) ,I(222) とするとき、それらの比をx=I
(222) /I(200) と定義し、鋼板上のある1点における
xの値(x1 )と、その点から板幅方向に少なくとも1
0mm以上離れた点におけるxの値(x2 )の比をR
(=x1 /x2 )と定義して、同一板幅方向の少なくと
も2箇所以上のRの平均値Rmeanが0.5以上、2.0
以下であることを特徴とする、表面外観およびプレス成
形性に優れた合金化溶融亜鉛めっき用鋼板である。
【0011】ここで、鋼板が、重量%で、さらにSi:
0.05%以下、Mn:0.5〜2.5%、P:0.0
2〜0.100%、S:0.015%以下、sol.A
l:0.02〜0.1%を含有するものでもよいし、鋼
板が、重量%で、さらにSi:0.05%以下、Mn:
0.5%未満、P:0.02%未満、S:0.015%
以下、sol.Al:0.02〜0.1%を含有するも
のでもよい。また、鋼板は、重量%で0.001〜0.
020%のNbをさらに含有するもの、又は重量%で
0.0001〜0.0020%のBをさらに含有するも
のでもよい。これらの鋼板は焼鈍後溶融亜鉛めっきを施
され合金化処理されて、合金化溶融亜鉛メッキ鋼板とな
るが、その表面にはFe含有率が50%以上のFe−Z
n系めっき層などを形成すれば、一段と優れたプレス成
形性を発揮することができる。
【0012】(3) さらに本発明者は、焼鈍後の下地鋼板
のフェライト粒径分布及び集合組織の不均一性が起こる
原因を調査し、以下の知見を得た。すなわち、Ti−I
F鋼では、鋼中のTiはC、S、N,Pと結びついてT
iC、Ti422 ,TiS、TiN,FeTiP等
の析出物となる。これらの析出物は、スラブ鋳造時すで
に析出しているが、その量・大きさには鋳造組織に起因
する場所的なばらつきが存在する。スラブ加熱の時点
で、これらの析出物は、再溶解したり粗大化したりし、
場所的なばらつきがいっそう顕著になる。これらの析出
物の不均一な再溶解・再析出挙動によって、析出物の析
出形態(大きさ)が場所的に異なる結果、フェライト粒
成長性に差が生じ、冷圧・焼鈍後の表層再結晶粒径、あ
るいは結晶方位分布にムラが生じることが新たに判明し
た。
【0013】一般に、Ti−IF鋼では、低炭素アルミ
キルド鋼に比べて結晶粒界の清浄度が高いため、合金化
処理時にアウトバースト反応と呼ばれる、結晶粒界での
急激なFe−Zn反応が起こりやすく、合金化速度はこ
の反応に律速されている。しかし、本発明者らの研究に
よれば、このアウトバースト反応はすべての結晶粒界で
同時に発生するのでなく、(100)面とそれに結晶学
的に近い方位を持った結晶の周りの結晶粒界で起こりや
すいことを発見した。従って、上述のように、再結晶焼
鈍後の鋼板表層に存在する結晶粒径或いは結晶方位にム
ラが存在すると、合金化反応が均一に起こらず、局部的
に合金化の速度が異なることになる。合金化処理が終了
した後に、局部的な合金化度のムラが残存し、スジムラ
として観察されるのである。以上の検討結果から本発明
者らは、このムラを生じさせないためには鋼板中の析出
物の析出形態(大きさ)を均一にすればよく、そのため
には適切なスラブ加熱温度が存在し、しかもその加熱温
度はTi添加量或いはTi,P添加量によって適正範囲
が異なることを、新規に知見した。
【0014】この知見に基づく発明は、以下の通りであ
る。重量%で、C:0.0040%以下、Si:0.0
5%以下、Mn:0.5%未満、P:0.02%未満、
S:0.015%以下、sol.Al:0.02〜0.
1%、N:0.0040%以下、Ti:0.01〜0.
15%を含有するスラブを下式Aで規定された温度T
で、30分以上均熱した後、熱間圧延して500℃以上
700℃以下の温度でコイルに巻取り、次いで圧下率:
60%以上で冷間圧延し、更に再結晶温度以上Ac3
態点以下で焼鈍した後、溶融亜鉛めっきを施し、しかる
後450〜600℃の温度で合金化処理を行うことを特
徴とする表面外観およびプレス成形性に優れた合金化溶
融亜鉛めっき用鋼板の製造方法。
【0015】 −615[%Ti]+1160≦T≦−385[%Ti]+1230 …(A) 若しくは、重量%で、C:0.0040%以下、Si:
0.05%以下、Mn:0.5〜2.5%、P:0.0
2〜0.1%、S:0.015%以下、sol.Al:
0.02〜0.1%、N:0.0040%以下、Ti:
0.01〜0.15%を含有するスラブを1100℃以
上、−400([%Ti]+[%P])+1250℃以
下で、30分以上均熱処理した後、熱間圧延して500
℃以上700℃以下の温度でコイルに巻取り、次いで圧
下率:60%以上で冷間圧延し、更に再結晶温度以上A
3 変態点以下で焼鈍した後、溶融亜鉛めっきを施し、
しかる後、450〜600℃の温度で合金化処理を行う
ことを特徴とする、表面外観およびプレス成形性に優れ
た高強度合金化溶融亜鉛めっき用鋼板の製造方法であ
る。
【0016】ここで、スラブは、重量%で0.001〜
0.020%のNbを含有するもの、重量%で0.00
01〜0.0020%のBをさらに含有するものでもよ
い。こ;れらの鋼板には、焼鈍後溶融亜鉛めっきを施さ
れ合金化処理されて、合金化溶融亜鉛メッキ鋼板となる
が、その表面にはFe含有率が50%以上のFe−Zn
系めっき層などを形成すれば、一段と優れたプレス成形
性を発揮することができるFe含有率が50%以上のF
e−Zn系めっき層が形成されている。
【0017】
【作用】
(1) 鋼成分の限定理由 C:Cは高r値を達成するためには低い方がよいが、実
用上本発明の効果を損なわない範囲として、その上限を
0.004%とした。
【0018】N:Nは高r値を得るためには、少ないほ
うが望ましいが、実用上本発明の効果を損なわない範囲
として、その上限を0.004%とした。 Ti:Tiは鋼中の固溶C,Nを析出物として固定し、
高r値を得るために添加するが、含有量が多すぎると本
発明の目的であるスジムラの発生防止を図ることが困難
となる。従ってTi含有量を限定した理由は、0.01
%未満では高r値を得るという効果がなく、0.15%
を越えて含有してもその効果が飽和するばかりか、スジ
ムラを抑制することが難しくなるためである。好適なT
i含有量は、0.02〜0.15%である。とくに高い
プレス成形性が要求される場合には、Ti添加量の範囲
をTi* /C(atomic ratio)≧4の範囲に限定するこ
とが望ましい。ただし、Ti* =Ti−48/32S−
48/14N Nb:Nbもスジムラの軽減に対して効果がある。これ
は、少量のNb添加により鋼中にはNbCが形成され、
これが焼鈍時にフェライト中に再固溶するため、一部の
Cがフェライト粒界に偏析するようになり、粒界におけ
るアウトバースト反応を抑制するためである。しかし、
0.001%未満ではその効果がなく、0.020%を
越えて含有しても、効果が飽和するばかりか、鋼板の成
形性を低下させるため、この範囲に限定した。
【0019】Si:Siは強化元素として、鋼板の降伏
強度および引張強度の上昇に有効な元素であるが、0.
05%を越えて含有すると、鋼板のr値を劣化させるば
かりか、合金化時に鋼中Siに起因するスジムラが生
じ、外観特性を劣化させるため、0.05%以下に限定
した。
【0020】Mn:MnもSiと同様に、鋼板の強度上
昇に対して有効であるが、その含有量が多くなると鋼板
のr値を劣化させる。従って、その含有量を2.5%以
下とする。なお、優れた深絞り性が要求される軟質材で
は、0.5%未満とすることが望ましいが、深絞り性と
共に強度が要求される高強度材向けには0.5%〜2.
5%の範囲で添加すれば良い。
【0021】P:Pは、最も安価に鋼を強化できるが、
その含有量が多くなると合金化を抑制して合金化ムラを
生じさせ、表面特性を劣化させる。従って、その含有量
を0.1%以下とする。
【0022】ただし、後述するように、Mn、Pの含有
量に応じて、均熱温度の制御を変えるのが望ましい。す
なわち、Mn:0.5%未満、P:0.02%未満の場
合は、Ti含有量に応じて均熱温度範囲を設定し、M
n:0.5%〜2.5%、P:0.02%〜0.1%の
場合は、Ti,Pの含有量に応じて均熱温度範囲を設定
するのが好ましい。
【0023】S:Sは鋼板の延性を劣化させるため、で
きる限り低減したほうが望ましい。しかし、実用上本発
明の効果を損なわない範囲として、その上限を0.01
5%とした。
【0024】sol.Al:Alは脱酸のために0.0
2%以上必要であるが、あまり多量に添加するとコスト
の上昇を招くため、その上限を0.10%とした。 B:Bは本発明の中で、重要な添加元素の一つである。
すなわち、B添加によりフェライト結晶粒界における反
応性が低下するためアウトバースト反応が抑制され、ス
ジムラを軽減することができる。粒径分布の制御或いは
表層集合組織の制御によるスジムラの軽減が不可能な場
合、Bを添加することによって、スジムラを解消でき
る。0.0001%未満ではその効果がなく、0.00
20%を超えて含有すると鋼板の成形性を著しく低下さ
せるため、この範囲に限定した。
【0025】(2) 結晶粒径の限定理由 本発明において、結晶粒径の比は以下の実験等に基づい
て限定された。表1、表2に示す成分の鋼を1150〜
1250℃で加熱した後、熱間圧延して板厚を3.2m
mとし、550〜700℃でコイルに巻き取った。酸洗
後、0.7mmまで冷間圧延して、800〜880℃で
連続焼鈍した後、片面当たり60g/m2 の溶融亜鉛め
っきを施し、その後460〜550℃で合金化処理を行
った。得られた鋼板に0.7%の調質圧延を施し、供試
材とした。得られた鋼板の外観上の美しさを美麗度とし
て5段階評価した。ただし、最高の外観を5点(スジム
ラ全くなし)、最低の外観を1点(スジムラ顕著)とし
た。また、外観上の特徴から判断できる正常合金化部と
異常合金化部において、めっき皮膜を5%HCl水溶液
で溶解除去後、直下の鋼板表面のフェライト粒を観察
し、平均粒径を測定した。平均粒径の測定方法は、JI
S G0552の切断法に準拠し、粒度番号から平均粒
径に換算した。ただし、正常部の最表層の平均粒径をd
1 、スジムラ部の最表層の平均粒径をd2 としてRを求
めた。また、スジムラの発生しなかった場合は、便宣的
にコイル長手方向の中央部で、かつ板幅方向の中央部に
おけるd1 と、その点からライン進行方向に向かって右
側に30mm離れた点におけるd2 とを測定し、R1
求めた。さらにR1 を測定した点と同一の板幅方向にお
いて、d2 を測定したサンプルを採取した場所からライ
ン進行方向に向かって右側に30mm離れた点における
dと、その点からさらにライン進行方向に向かって右側
に30mm離れた点におけるdを測定し、R2 を求め
た。この操作をライン進行方向に向かって右側に7回繰
り返し、全てのR値から平均のR値(Rmean)を求め
た。
【0026】Rmeanで外観上の美麗度を整理すると、図
1(表1の鋼組成の場合)、図2(表2の鋼組成の場
合)のようになる。いずれもRmeanの値が0.9〜1.
1の範囲で、表面外観の美しい合金化溶融亜鉛めっき鋼
板が得られている。
【0027】本発明者らは、表1、表2の鋼の他、種々
の鋼について検討を重ねた結果、本発明範囲の鋼成分範
囲では、Rmeanの値が0.9〜1.1の範囲にあれば、
表面外観を美麗なものにすることができることを新規に
知見した。このため、粒径比Rmeanを0.9〜1.1の
範囲に限定した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】(3) 集合組織の限定理由 本発明において、以下の実験等に基づいて下地鋼板最表
層の集合組織を前述のごとく限定した。
【0031】表1、表2に示す成分の鋼を1150〜1
250℃で加熱した後、熱間圧延して板厚を3.2mm
とし、550〜700℃でコイルに巻き取った。酸洗
後、0.7mmまで冷間圧延して、800〜880℃で
連続焼鈍した後、片面当たり60g/m2 の溶融亜鉛め
っきを施し、その後460〜550℃で合金化処理を行
った。得られた鋼板に0.7%の調質圧延を施し、製品
とした。得られた鋼板の外観上の美しさを美麗度として
5段階評価した。ただし、最高の外観を5点(スジムラ
全くなし)、最低の外観を1点(スジムラ顕著)とし
た。また、外観上の特徴からスジムラと判断できる部分
と正常部のめっき皮膜直下の下地鋼板のX線回折強度を
測定した。また、スジムラの発生しなかった場合は、便
宣的にコイル長手方向の中央部で、かつ板幅方向の中央
部におけるx1 と、その点からライン進行方向に向かっ
て右側に40mm離れた点におけるx2 とを測定し、R
1 を求めた。さらにR1 を測定した点と同一の板幅方向
において、x2 を測定したサンプルを採取した場所から
ライン進行方向に向かって右側に40mm離れた点にお
けるxと、その点からさらにライン進行方向に向かって
右側に40mm離れた点におけるxを測定し、R2 を求
めた。この操作をライン進行方向に向かって右側に7回
繰り返し、全てのR値から平均のR値(Rmean)を求め
た。また、このときのX線回折用サンプルのサイズは2
8mmφで、めっき皮膜を希塩酸で剥離した後、X線回
折を行った。
【0032】得られた結果を図3,図4に示す。Rmean
の値が0.5〜2.0の範囲で表面外観の美麗な合金化
溶融亜鉛めっき鋼板が得られている。ここで、本明細書
において、上記X線回折強度は、X線源としてMo管球
を用い、加速電圧40kV、電流30mAの条件で測定
した値であって、I(222) ,I(200) は下記により定義
する。
【0033】 I(hkl) =[I(hkl)m−IB ]/I(hkl)s(hkl)m:(hkl)面の強度カウント IB :バックグラウンド強度 I(hkl)s:還元Fe標準試料の(hkl)面の積分強度 本発明者らは、表1,表2の鋼の他、種々の鋼について
同様の検討を重ねた結果、本発明の鋼成分範囲内におい
ては、Rmeanが0.5〜2.0の範囲内にあれば、スジ
ムラは全く発生せず、表面外観の優れた鋼板が製造でき
ることを知見したのである。また、本発明によれば、表
層の集合組織を前述のように制御するが、板厚方向の集
合組織は従来鋼板のまま保たれるため、プレス成形性を
劣化させることはない。従って、本発明により、表面外
観の美麗さと優れたプレス成形性を兼ね備えた合金化溶
融亜鉛めっき鋼板が製造可能となるものである。
【0034】(4) 製造方法の限定理由 4.1 Ti含有量に基づく温度制御(P:0.02%未満
の場合) 表3に示す成分の鋼を溶製してスラブとし、1050〜
1300℃の温度で60分間均熱した後、熱間圧延して
板厚を3.2mmとし、640℃でコイルに巻き取っ
た。得られた熱延板を酸洗して、0.8mmまで冷間圧
延して、830℃の温度で連続焼鈍した後、片面あたり
60g/m2 の溶融亜鉛めっきを施し、直ちに510℃
の温度で合金化処理を行い、0.7%の調質圧延を行っ
た。得られた製品の外観特性を5段階で評価した(1:
悪い……5:良)。得られた結果を図5に示す。外観の
評点で4点以上のものを得るためには、適正なスラブ加
熱温度が存在することがわかる。これを回帰式で表す
と、以下のようになる。
【0035】 −615[%Ti]+1160≦T≦−385[%Ti]+1230 (A) 本発明者らは、種々の成分の鋼について同様の実験を行
い、本発明の鋼成分の範囲においては、上式が成り立つ
ことを発見した。
【0036】前述のごとく、式Aで規定された温度範囲
内で30分以上均熱する。ここで、スラブ均熱時間を3
0分以上とするのは、スラブ鋳造時に形成された析出物
を十分成長させることによって、均一化を図るためで、
30分未満では析出物の析出が十分ではない。なお、上
記スラブ均熱時間は、均熱炉、均熱帯におけるスラブ滞
留時間と実質的に同等である。スラブ加熱を行った後、
熱間圧延を行う。仕上げ温度は特に規定されるものでは
ないが、望ましくはAr3 変態点以上の温度とするのが
よい。ただし、熱間潤滑が十分になされるなどの条件が
付与される場合については、この限りではない。熱間圧
延後は500℃から700℃の温度範囲で巻取る。50
0℃未満ではプレス成形性が劣化し、700℃以上の温
度では同様にプレス成形性が劣化するのと同時に、表面
のスケール剥離性が悪化し、表面欠陥の原因となるた
め、この範囲に限定した。熱間圧延後は、常法にて酸洗
を行い、60%以上の圧下率で冷間圧延する。これは、
60%未満の圧下率では十分なプレス成形性が得られな
いためである。冷間圧延率の上限は、とくに限定しない
が、圧延機に対する負荷などを考慮すれば、望ましくは
90%未満にするのがよい。冷間圧延後、再結晶焼鈍を
行うが、その温度は再結晶温度以上Ac3 変態点未満の
温度で行うのがよい。Ac3 変態点を越えて焼鈍する
と、プレス成形性が著しく劣化するためである。焼鈍後
は常法にて溶融亜鉛めっきを施し、目付量調整後、合金
化処理を行う。合金化温度は、450〜600℃の温度
で行うのがよい。450℃未満では、合金化速度が遅
く、生産性を著しく劣化させるばかりか、スジムラが目
立ちやすくなるためである。一方、600℃越えでは過
合金化しやすくなり、耐パウダリング性を劣化させるば
かりか、スジムラが目立ちやすくなるためである。合金
化処理後は、必要に応じて調質圧延を行っても良い。そ
の場合、圧下率は0.3〜2%の範囲で行うのがよい。
また、製品にさらに高いプレス成形性が必要とされる場
合には、めっき皮膜の上層にFe含有率が50%以上の
Fe−Zn合金を電気メッキしてもよい。
【0037】
【表3】
【0038】4.2 Ti及びP含有量に基づく温度制御
(P0.02〜0.100%の場合) 表4に示す成分の鋼を溶製してスラブとし、1100〜
1300℃の温度で加熱した後、熱間圧延して板厚を
3.2mmとし、640℃でコイルに巻き取った。得ら
れた熱延板を酸洗して、0.8mmまで冷間圧延して、
830℃の温度で連続焼鈍した後、片面あたり60g/
2 の溶融亜鉛めっきを施し、直ちに510℃の温度で
合金化処理を行い、0.7%の調質圧延を行った。得ら
れた製品の外観特性を5段階で評価した(1:悪い……
5:良)。得られた結果を図6に示す。外観の評点で4
点以上のものを得るためには、適正なスラブ加熱上限温
度が存在し、しかも鋼中Ti量及びP量により変化する
ことがわかる。これを回帰式で表すと、以下のようにな
る。
【0039】 −400([%Ti]+[%P])+1250 (B) また、1100未満で加熱を行うと、圧延負荷が増大し
て圧延機に対する負荷が大きくなるため、その下限を1
100℃とした。
【0040】本発明者らは、種々の成分の鋼について同
様の実験を行い、本発明の鋼成分の範囲においては、上
式が成り立つことを発見した。ここで、P添加により適
正スラブ加熱上限温度が変化する理由は、PがFeTi
Pなどの析出物として存在するようになるためTi系の
析出物の析出形態を変化させるためと考えられる。
【0041】前述のごとく、式Bで規定された温度範囲
内で30分以上均熱する。ここで、スラブ加熱時間を3
0分以上とするのは、スラブ鋳造時にできた析出物を十
分成長させることによって、均一化を図るためで、30
分未満では析出物の析出が十分ではない。なお、上記ス
ラブ均熱時間は、均熱炉、均熱帯におけるスラブ滞留時
間と実質的に同等である。スラブ加熱を行った後、熱間
圧延を行う。仕上げ温度は特に規定されるものではない
が、望ましくはAr3 変態点以上の温度とするのがよ
い。ただし、熱間潤滑が十分になされるなどの条件が付
与される場合については、この限りではない。熱間圧延
後は500℃から700℃の温度範囲で巻取る。500
℃未満ではプレス成形性が劣化し、700℃以上の温度
では同様にプレス成形性が劣化するのと同時に、表面の
スケール剥離性が悪化し、表面欠陥の原因となるため、
この範囲に限定した。熱間圧延後は、常法にて酸洗を行
い、60%以上の圧下率で冷間圧延する。これは、60
%未満の圧下率では十分なプレス成形性が得られないた
めである。冷間圧延率の上限は、とくに限定しないが、
圧延機に対する負荷などを考慮すれば、望ましくは90
%未満にするのがよい。冷間圧延後、再結晶焼鈍を行う
が、その温度は再結晶温度以上Ac3 変態点未満の温度
で行うのがよい。Ac3 変態点を越えて焼鈍すると、プ
レス成形性が著しく劣化するためである。焼鈍後は常法
にて溶融亜鉛めっきを施し、目付量調整後、合金化処理
を行う。合金化温度は、450〜600℃の温度で行う
のがよい。450℃未満では、合金化速度が遅く、生産
性を著しく劣化させるばかりか、スジムラが目立ちやす
くなるためである。一方、600℃越えでは過合金化し
やすくなり、耐パウダリング性を劣化させるばかりか、
スジムラが目立ちやすくなるためである。合金化処理後
は、必要に応じて調質圧延を行っても良い。その場合、
圧下率は0.3〜2%の範囲で行うのがよい。また、製
品にさらに高いプレス成形性が必要とされる場合には、
めっき皮膜の上層にFe含有率が50%以上のFe−Z
n合金を電気メッキしてもよい。
【0042】
【表4】
【0043】
【実施例】つぎに、本発明を実施例によって説明する。 実施例1(Mn:0.5%未満、P:0.02%未満、
粒径限定の場合) (実施例1−1)表5に示す成分の鋼を熱間圧延して板
厚を4.0mmとし、620℃でコイルに巻き取った。
得られた熱延鋼帯を酸洗した後、0.8mmまで冷間圧
延した。850℃で連続焼鈍した後、片面当たり45g
/m2 の溶融亜鉛めっきを施し、そのあと510℃で合
金化処理を行った。得られた鋼板に0.7%の調質圧延
を施し、製品とした。鋼板のプレス成形性を評価する指
標として、得られた製品より引張試験片を採取し(JI
S5号試験片)、r値の測定を行った。ただし、r値は
圧延方向に0,45,90度の方向をそれぞれ測定し、
下式により平均のr値(rmean)として評価した。ま
た、得られた鋼板の外観上の美麗度を前述の基準で5段
階評価した。
【0044】rmean=1/4(r0 +2r45+r90) 得られた結果を図7に示す。Bは1ppm以上添加すれ
ば、表面外観の向上に対して、非常に効果があるが、B
を20ppmを超えて添加すると、rmean値の劣化が著
しくなる。
【0045】
【表5】 (実施例1−2)表6,表7,表8に示す成分の鋼を溶
製し、常法にて熱間圧延を行い、熱延コイルとした。得
られた熱延鋼帯を常法にて酸洗した後、0.7mmまで
冷間圧延した。その後、連続溶融亜鉛めっきラインに
て、770〜880℃で連続焼鈍した後、片面当たり6
0g/m2 の溶融亜鉛めっきを施し、470〜550℃
で合金化処理を行い、0.7%の伸張率で調質圧延を行
った。また、さらに一部の材料については、めっき層表
面にFe−Znめっきを電気めっきし、製品とした。得
られた製品の外観を前述の評価方法によって5段階評価
した。また、製品より引張試験片を採取し、機械試験に
供した。なお、rmean値の測定方法は前述した通りであ
る。また、Rの測定方法も前述した通りである。得られ
た結果を表6,表7,表8に併記した。
【0046】本発明鋼(表6、表7のNo.1〜24)
においては、いずれもrmean値、表面外観ともに優れた
鋼板が得られている。しかし、表7の比較鋼25,2
7,28では、それぞれC,Mn,Pが多いため、r
mean値が低く、比較鋼26ではSiが多いため、表面外
観が劣化している。また、比較鋼29ではTiが少ない
ため、rmean値が低く、比較鋼30ではBが多いため、
mean値が劣化している。さらに、比較鋼31,32,
33(表8)ではRmeanが本発明の範囲外にあるため、
表面外観が劣化している。また、表8の比較鋼34では
Nbが多いためrmean値が劣化し、比較鋼35ではTi
が多いためRmeanが本発明範囲外となり、表面外観が劣
化している。
【0047】
【表6】
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
【0050】実施例2(Mn:0.5〜2.5%、P:
0.02〜0.100%、粒径限定の場合) (実施例2−1)表9に示す成分の鋼を熱間圧延して板
厚を4.0mmとし、620℃でコイルに巻き取った。
得られた熱延鋼帯を酸洗した後、0.8mmまで冷間圧
延した。850℃で連続焼鈍した後、片面当たり45g
/m2 の溶融亜鉛めっきを施し、そのあと510℃で合
金化処理を行った。得られた鋼板に0.7%の調質圧延
を施し、製品とした。鋼板のプレス成形性を評価する指
標として、得られた製品より引張試験片を採取し(JI
S5号試験片)、r値の測定を行った。ただし、r値は
圧延方向に0,45,90度の方向をそれぞれ測定し、
下式により平均のr値(rmean)として評価した。ま
た、得られた鋼板の外観上の美麗度を前述の基準で5段
階評価した。
【0051】 rmean=1/4(r0 +2r45+r90) 得られた結果を図9に示す。Bは1ppm以上添加すれ
ば、表面外観の向上に対して、非常に効果があるが、B
を20ppmを超えて添加すると、rmean値の劣化が著
しくなる。
【0052】
【表9】 (実施例2−2)表10,表11,表12に示す成分の
鋼を溶製し、常法にて熱間圧延を行い、熱延コイルとし
た。得られた熱延鋼帯を常法にて酸洗した後、0.7m
mまで冷間圧延した。その後、連続溶融亜鉛めっきライ
ンにて、770〜880℃で連続焼鈍した後、片面当た
り60g/m2 の溶融亜鉛めっきを施し、470〜55
0℃で合金化処理を行い、0.7%の伸張率で調質圧延
を行った。また、さらに一部の材料については、めっき
層表面にFe−Znめっきを電気めっきし、製品とし
た。得られた製品の外観を前述の評価方法によって5段
階評価した。また、製品より引張試験片を採取し、機械
試験に供した。なお、rmean値の測定方法は前述した通
りである。また、Rの測定方法も前述した通りである。
得られた結果を、表10,表11,表12に併記した。
【0053】本発明鋼においては、いずれもrmean値、
表面外観ともに優れた鋼板が得られている。しかし、比
較鋼22,24では、それぞれC,Mnが多いため、r
mean値が低くなっている。また、比較鋼25ではPが多
いため、rmean値が劣化しているだけでなく、表面特性
も劣化している。比較鋼23ではSiが多いため、表面
外観が劣化している。また、比較鋼26ではNbが多い
ため、rmean値が低く、比較鋼27ではBが多いため、
mean値が劣化している。さらに、比較鋼28,29で
はRmeanが本発明の範囲外にあるため、表面外観が劣化
しており、比較鋼30ではTiが多いため、Rmeanが本
発明範囲外となり表面外観が劣化している。また、比較
鋼31ではNbが多いためrmean値が劣化し、比較鋼3
2ではTiが多いためRmeanが本発明範囲外となり、表
面外観が劣化している。
【0054】
【表10】
【0055】
【表11】
【0056】
【表12】 実施例3(Mn:0.5%未満、P:0.02%未満、
集合組織限定の場合) (実施例3)表13,表14,表15に示す成分の鋼
(表6,表7、表8と同じ)、を溶製し、常法にて熱間
圧延を行い、熱延コイルとした。得られた熱延鋼帯を常
法にて酸洗した後、0.7mmまで冷間圧延した。その
後、連続溶融亜鉛めっきラインにて、770〜880℃
で連続焼鈍した後、片面当たり60g/m2 の溶融亜鉛
めっきを施し、470〜550℃で合金化処理を行い、
0.7%の伸張率で調質圧延を行った。また、さらに一
部の材料については、めっき層表面にFe−Znめっき
を電気めっきし、製品とした。得られた製品の外観を前
述の評価方法によって5段階評価した。また、製品より
引張試験片を採取し、機械試験に供した。なお、rmean
値の測定方法は前述した通りである。また、Rmeanの測
定方法も前述した通りである。得られた結果を、表13
に併記した。
【0057】本発明鋼においては、いずれもrmean値、
表面外観ともに優れた鋼板が得られている。しかし、比
較鋼25,27,28では、それぞれC,Mn,Pが多
いため、rmean値が低く、比較鋼26ではSiが多いた
め、表面外観が劣化している。また、比較鋼29ではT
iが少ないため、rmean値が低く、比較鋼30ではBが
多いため、rmean値が劣化している。さらに、比較鋼3
1,32,33ではRmeanが本発明の範囲外にあるた
め、表面外観が劣化している。また、比較鋼34ではN
bが多いためrmean値が劣化し、比較鋼35ではTiが
多いため表面外観が劣化している。
【0058】
【表13】
【0059】
【表14】
【0060】
【表15】
【0061】実施例4(Mn:0.5〜2.5%、P:
0.02〜0.100%、集合組織限定の場合) 表16,表17,表18に示す成分の鋼(表10、表1
1、表12と同じ)を溶製し、常法にて熱間圧延を行
い、熱延コイルとした。得られた熱延鋼帯を常法にて酸
洗した後、0.7mmまで冷間圧延した。その後、連続
溶融亜鉛めっきラインにて、770〜880℃で連続焼
鈍した後、片面当たり60g/m2 の溶融亜鉛めっきを
施し、470〜550℃で合金化処理を行い、0.7%
の伸張率で調質圧延を行った。また、さらに一部の材料
については、めっき層表面にFe−Znめっきを電気め
っきし、製品とした。得られた製品の外観を前述の評価
方法によって5段階評価した。また、製品より引張試験
片を採取し、機械試験に供した。なお、rmean値の測定
方法は前述した通りである。また、Rmeanの測定方法も
前述したとおりである。得られた結果を、表16,表1
7,表18に併記した。
【0062】本発明鋼においては、いずれもrmean値、
表面外観ともに優れた鋼板が得られている。しかし、比
較鋼22,24では、それぞれC,Mnが多いため、r
mean値が低く、比較鋼25ではPが多いため、外観が劣
化している。また、比較鋼23ではSiが多いため、表
面外観が劣化している。また、比較鋼26ではNbが多
いため、rmean値が低く、比較鋼27ではBが多いた
め、rmean値が劣化している。さらに、比較鋼28,2
9,30ではRmeanが本発明の範囲外にあるため、表面
外観が劣化している。また、比較鋼31ではTiが少な
いためrmean値が劣化している。
【0063】
【表16】
【0064】
【表17】
【0065】
【表18】
【0066】実施例5(Mn:0.5%未満、P:0.
02%未満、均熱温度制御の場合) (実施例5−1)表19に示す成分の鋼を溶製してスラ
ブとし、1180℃で60分間均熱した後、熱間圧延し
て板厚を3.6mmとし、640℃でコイルに巻き取っ
た。得られた熱延板を酸洗した後、0.7mmまで冷間
圧延した。引き続いて、850℃で連続焼鈍した後、直
ちに片面あたり60g/m2 の溶融亜鉛めっきを施し、
500℃で合金化処理を行い、0.7%の調質圧延を行
って製品とした。得られた製品の外観評点を前述の基準
に従って評価した。また、製品によりJIS5号試験片
を採取し、r値(深絞り性)の測定を行った。得られた
結果を図9に示す。本発明範囲内においては、外観特性
及び深絞り加工性にも優れた鋼板が得られている。
【0067】
【表19】
【0068】(実施例5−2)表20に示す成分の鋼を
溶製してスラブとし、1180℃で50分間均熱した
後、熱間圧延して板厚を3.6mmとし、680℃でコ
イルに巻き取った。得られた熱延板を酸洗した後、0.
7mmまで冷間圧延した。引き続いて、850℃で連続
焼鈍した後、直ちに片面あたり60g/m2 の溶融亜鉛
めっきを施し、420〜630℃で合金化処理を行い、
0.7%の調質圧延を行って製品とした。得られた製品
の外観評点を前述の基準に従って評価した。得られた結
果を図10に示す。本発明範囲内においては、外観特性
に優れた鋼板が得られている。
【0069】
【表20】
【0070】(実施例5−3)表21、表23、表25
に示す成分の鋼を溶製してスラブとし、1180℃で4
5〜70分間均熱した後、熱間圧延して板厚を3.2m
mとした(資料No.1〜30は実施例、No.40〜
53は組成範囲が外れている比較例、No.54〜59
は製造条件が外れている比較例)。得られた熱延板を酸
洗した後、0.8mmまで冷間圧延した。引き続いて、
780〜930℃で連続焼鈍した後、440〜610℃
で合金化処理を行った後、0.5〜1.0%の調質圧延
を行って製品とした。その製造条件を表22、表24、
表26に示す。また、製品の一部については、めっき層
の上層にFe−Zn合金めっきを電気メッキした。得ら
れた製品により、JIS5号試験片を採取し、引張試験
を行うと同時に、前述の基準によって製品の外観を5段
階評価した。得られた結果を表22、表24、表26に
に併記した。これら表から、本発明によれば、外観特性
および成形性に優れた鋼板が製造できていることがわか
る。それに対して、比較鋼40,42,43,44で
は、それぞれC、Mn、P、Sが多いため、鋼板のr値
が劣化しており、比較鋼41ではSiが多いため、表面
外観が劣化している。また、比較鋼45,46では、そ
れぞれAlが本発明範囲外のため、r値が劣化してお
り、比較鋼47ではNが多いため、r値が劣化してい
る。また、比較鋼48ではTi量が少ないため、r値が
劣化しており、比較鋼49でhTi量が多いため、外観
が劣化している。比較鋼50,52は、それぞれNb、
Bが少ないため、外観が劣化しており、比較鋼51,5
3ではそれぞれNb、Bが多いため、r値が劣化してい
る。比較鋼54では、加熱温度が高いため外観が劣化し
ており、比較鋼55,56では、巻取温度が本発明範囲
外のためr値が劣化している。また、比較鋼57では、
焼鈍温度がAr3 変態点を越えているため、r値が劣化
しており、比較鋼58,59では合金化温度が本発明範
囲外のため、外観特性が劣化している。
【0071】
【表21】
【0072】
【表22】
【0073】
【表23】
【0074】
【表24】
【0075】
【表25】
【0076】
【表26】
【0077】実施例6(Mn:0.5〜2.5%、P:
0.02〜0.100%、均熱温度制御の場合) (実施例6−1)表27に示す成分の鋼を溶製してスラ
ブとし、1180℃で50分間均熱した後、熱間圧延し
て板厚を3.6mmとし、640℃でコイルに巻き取っ
た。得られた熱延板を酸洗した後、0.7mmまで冷間
圧延した。引き続いて、850℃で連続焼鈍した後、直
ちに片面あたり60g/m2 の溶融亜鉛めっきを施し、
500℃で合金化処理を行い、0.7%の調質圧延を行
って製品とした。得られた製品の外観評点を前述の基準
に従って評価した。また、製品によりJIS5号試験片
を採取し、r値の測定を行った。得られた結果を図11
に示す。本発明範囲内においては、外観特性及び深絞り
加工性にも優れた鋼板が得られている。
【0078】
【表27】
【0079】(実施例6−2)表28に示す成分の鋼を
溶製してスラブとし、1190℃で40分間加熱した
後、熱間圧延して板厚を3.2mmとし、680℃でコ
イルに巻き取った。得られた熱延板を酸洗した後、0.
8mmまで冷間圧延した。引き続いて、840℃で連続
焼鈍した後、直ちに片面あたり60g/m2 の溶融亜鉛
めっきを施し、420〜630℃で合金化処理を行い、
0.7%の調質圧延を行って製品とした。得られた製品
の外観評点を前述の基準に従って評価した。得られた結
果を図12に示す。本発明範囲内においては、外観特性
に優れた鋼板が得られている。
【0080】
【表28】
【0081】(実施例6−3)表29、表31、表33
に示す成分の鋼を溶製してスラブとし、所定の加熱温度
で35〜70分間加熱した後、熱間圧延して板厚を3.
2mmとした。得られた熱延板を酸洗した後、0.8m
mまで冷間圧延した。引き続いて、780〜930℃で
連続焼鈍した後、440〜610℃で合金化処理を行っ
た後、0.5〜1.0%の調質圧延を行って製品とし
た。その製造条件を表30,表32、表34に示す。ま
た、製品の一部については、めっき層の上層にFe−Z
n合金めっきを電気メッキした。得られた製品により、
JIS5号試験片を採取し、引張試験を行うと同時に、
前述の基準によって製品の外観を5段階評価した。得ら
れた結果を表30,表32、表34に併記した。本発明
(No.1〜39)によれば、外観特性および成形性に
優れた鋼板が製造できていることがわかる。それに対し
て、比較鋼40,43,45では、それぞれC、Mn、
Pが多いため、鋼板のr値が劣化しており、比較鋼4
2,44ではMn、Pが少ないため、強度が低下してい
る。また、比較鋼41ではSiが多いため、表面外観が
劣化しており、比較鋼46では、それぞれAlが本発明
範囲外のため、r値が劣化していおり、比較鋼47では
Nが多いため、r値が劣化している。また、比較鋼48
ではTi量が少ないため、r値が劣化しており、比較鋼
49ではTi量が多いため、外観が劣化している。比較
鋼50,52は、それぞれNb、Bが少ないため、外観
が劣化しており、比較鋼51,53ではそれぞれNb、
Bが多いため、r値が劣化している。比較鋼54では、
加熱温度が高いため外観が劣化しており、比較鋼55,
56では、巻取温度が本発明範囲外のためr値が劣化し
ている。また、比較鋼57では、焼鈍温度がAr3 変態
点を越えているため、r値が劣化しており、比較鋼5
8,59では合金化温度が本発明範囲外のため、外観特
性が劣化している。
【0082】
【表29】
【0083】
【表30】
【0084】
【表31】
【0085】
【表32】
【0086】
【表33】
【0087】
【表34】
【0088】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、プ
レス成形性に優れ、かつ表面外観も美しい合金化溶融亜
鉛めっき鋼板が、初めて製造可能となるものであって、
この工業的な価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】表1の鋼種の外観上の美麗度とRmean(平均粒
度)との関係を示す図面。
【図2】表2の鋼種の外観上の美麗度とRmean(平均粒
度)との関係を示した図面。
【図3】表1の鋼種の外観上の美麗度とRmean(平均X
線強度比)の関係を示す図面。
【図4】表2の鋼種の外観上の美麗度とRmean(平均X
線強度比)との関係を示した図面。
【図5】合金化後の表面外観とTi含有量・スラブ加熱
温度との間の関係を示す図。
【図6】合金化後の表面外観とTi含有量・スラブ加熱
温度との間の関係を示す図。
【図7】B添加量の増加に伴う美麗度とrmean値の変化
を示す図面。
【図8】B添加量の増加に伴う美麗度とrmean値の変化
を示す図面。
【図9】合金化後の外観とr値を鋼中B含有量で整理し
た図。
【図10】合金化後の外観を合金化温度で整理した結果
を示す図。
【図11】合金化後の外観とr値を鋼中B含有量で整理
した図。
【図12】合金化後の外観を合金化温度で整理した結果
を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−320028 (32)優先日 平5(1993)12月20日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 山下 正明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.0040%以下、
    N:0.0040%以下、Ti:0.01〜0.15%
    を含有する鋼板において、鋼板上のある1点における最
    表面の平均フェライト粒径d1 と、その点から少なくと
    も10mm以上離れた点における最表面の平均フェライ
    ト粒径d2 の比をR(=d1 /d2 )と定義して、同一
    板幅方向の少なくとも2箇所以上のRの平均値Rmean
    0.9以上、1.1以下であることを特徴とする合金化
    溶融亜鉛めっき用鋼板。
  2. 【請求項2】 鋼板が、重量%で、さらにSi:0.0
    5%以下、Mn:0.5〜2.5%、P:0.02〜
    0.100%、S:0.015%以下、sol.Al:
    0.02〜0.1%を含有する請求項1に記載の合金化
    溶融亜鉛めっき用鋼板。
  3. 【請求項3】 鋼板が、重量%で、さらにSi:0.0
    5%以下、Mn:0.5%未満、P:0.02%未満、
    S:0.015%以下、sol.Al:0.02〜0.
    1%を含有する請求項1に記載の合金化溶融亜鉛めっき
    用鋼板。
  4. 【請求項4】 重量%で0.001〜0.020%のN
    bをさらに含有する請求項1乃至3のいずれか1に記載
    の合金化溶融亜鉛めっき用鋼板。
  5. 【請求項5】 重量%で0.0001〜0.0020%
    のBをさらに含有する請求項1乃至4のいずれか1に記
    載の合金化溶融亜鉛めっき用鋼板。
  6. 【請求項6】 表面に合金化溶融亜鉛めっき層が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1
    に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
  7. 【請求項7】 合金化処理後の鋼板の表面にFe含有率
    が50%以上のFe−Zn系めっき層が形成されている
    ことを特徴とする請求項6に記載の合金化溶融亜鉛めっ
    き鋼板。
  8. 【請求項8】 重量%で、C:0.0040%以下、
    N:0.0040%以下、Ti:0.01〜0.15%
    を含有する鋼板において、鋼板最表面のフェライトの
    (200)面と(222)面のX線ピーク強度比(I/
    0 )をそれぞれI(200) ,I(222) とするとき、それ
    らの比をx=I(222) /I(200) と定義し、鋼板上のあ
    る1点におけるxの値(x1 )と、その点から板幅方向
    に少なくとも10mm以上離れた点におけるxの値(x
    2 )の比をR(=x1 /x2 )と定義して、同一板幅方
    向の少なくとも2箇所以上のRの平均値Rmeanが0.5
    以上、2.0以下であることを特徴とする合金化溶融亜
    鉛めっき用鋼板。
  9. 【請求項9】 鋼板が、重量%で、さらにSi:0.0
    5%以下、Mn:0.5〜2.5%、P:0.02〜
    0.100%、S:0.015%以下、sol.Al:
    0.02〜0.1%を含有する請求項8に記載の合金化
    溶融亜鉛めっき用鋼板。
  10. 【請求項10】 鋼板が、重量%で、さらにSi:0.
    05%以下、Mn:0.5%未満、P:0.02%未
    満、S:0.015%以下、sol.Al:0.02〜
    0.1%を含有する請求項8に記載の合金化溶融亜鉛め
    っき用鋼板。
  11. 【請求項11】 重量%で0.001〜0.020%の
    Nbをさらに含有する請求項8乃至10のいずれか1に
    記載の合金化溶融亜鉛めっき用鋼板。
  12. 【請求項12】 重量%で0.0001〜0.0020
    %のBをさらに含有する請求項8乃至11のいずれか1
    に記載の合金化溶融亜鉛めっき用鋼板。
  13. 【請求項13】 表面に合金化溶融亜鉛めっき層が形成
    されていることを特徴とする請求項8乃至12のいずれ
    か1に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板。
  14. 【請求項14】 合金化処理後の鋼板表面にFe含有率
    が50%以上のFe−Zn系めっき層が形成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載の合金化溶融亜鉛め
    っき鋼板。
  15. 【請求項15】 重量%で、C:0.0040%以下、
    Si:0.05%以下、Mn:0.5%未満、P:0.
    02%未満、S:0.015%以下、sol.Al:
    0.02〜0.1%、N:0.0040%以下、Ti:
    0.01〜0.15%を含有するスラブを下式Aで規定
    された温度Tで、30分以上均熱加熱した後、熱間圧延
    して500℃以上700℃以下の温度でコイルに巻取
    り、次いで圧下率:60%以上で冷間圧延し、更に再結
    晶温度以上Ac3 変態点以下で焼鈍した後、溶融亜鉛め
    っきを施し、しかる後450℃〜600℃の温度で合金
    化処理を行うことを特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼
    板の製造方法。 −615[%Ti]+1160≦T≦−385[%Ti]+1230…(A)
  16. 【請求項16】 重量%で、C:0.0040%以下、
    Si:0.05%以下、Mn:0.5〜2.5%、P:
    0.02〜0.1%、S:0.015%以下、sol.
    Al:0.02〜0.1%、N:0.0040%以下、
    Ti:0.01〜0.15%を含有するスラブを110
    0℃以上、−400([%Ti]+[%P])+125
    0℃以下で、30分以上均熱処理した後、熱間圧延して
    500℃以上700℃以下の温度でコイルに巻取り、次
    いで圧下率:60%以上で冷間圧延し、更に再結晶温度
    以上Ac3 変態点以下で焼鈍した後、溶融亜鉛めっきを
    施し、しかる後、450℃〜600℃の温度で合金化処
    理を行うことを特徴とする、合金化溶融亜鉛めっき鋼板
    の製造方法。
  17. 【請求項17】 重量%で0.001〜0.030%の
    Nbをさらに含有する請求項15又は16に記載の合金
    化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  18. 【請求項18】 重量%で0.0001〜0.0020
    %のBをさらに含有する請求項15乃至17のいずれか
    1に記載の合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  19. 【請求項19】 合金化処理後の鋼板表面にFe含有率
    が50%以上のFe−Zn系めっき層が形成されている
    ことを特徴とする請求項18に記載の合金化溶融亜鉛め
    っき鋼板の製造方法。
JP6314789A 1993-12-20 1994-12-19 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法 Pending JPH07228944A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6314789A JPH07228944A (ja) 1993-12-20 1994-12-19 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5-320026 1993-12-20
JP5-320028 1993-12-20
JP32002693 1993-12-20
JP32002793 1993-12-20
JP31953693 1993-12-20
JP5-320027 1993-12-20
JP32002893 1993-12-20
JP5-319536 1993-12-20
JP6314789A JPH07228944A (ja) 1993-12-20 1994-12-19 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07228944A true JPH07228944A (ja) 1995-08-29

Family

ID=27531062

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6314789A Pending JPH07228944A (ja) 1993-12-20 1994-12-19 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07228944A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1018011A (ja) * 1996-07-02 1998-01-20 Kawasaki Steel Corp 合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JPH1060589A (ja) * 1996-08-12 1998-03-03 Nkk Corp 腰折れしわ状表面欠陥のない加工用溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JPH1060591A (ja) * 1996-08-12 1998-03-03 Nkk Corp 腰折れしわ状表面欠陥のない加工用溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JPH1088238A (ja) * 1996-09-09 1998-04-07 Nkk Corp 表面外観及び加工性に優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造 方法
JPH10168544A (ja) * 1996-12-10 1998-06-23 Nkk Corp 打ち抜き性に優れる冷延鋼板及びその製造方法
JP2002212698A (ja) * 2001-01-11 2002-07-31 Kawasaki Steel Corp 耐パウダリング性および耐低温チッピング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板
JP2018048387A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 新日鐵住金株式会社 連続溶融亜鉛めっき方法及び連続溶融亜鉛めっき装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1018011A (ja) * 1996-07-02 1998-01-20 Kawasaki Steel Corp 合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JPH1060589A (ja) * 1996-08-12 1998-03-03 Nkk Corp 腰折れしわ状表面欠陥のない加工用溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JPH1060591A (ja) * 1996-08-12 1998-03-03 Nkk Corp 腰折れしわ状表面欠陥のない加工用溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JPH1088238A (ja) * 1996-09-09 1998-04-07 Nkk Corp 表面外観及び加工性に優れた電気亜鉛めっき鋼板の製造 方法
JPH10168544A (ja) * 1996-12-10 1998-06-23 Nkk Corp 打ち抜き性に優れる冷延鋼板及びその製造方法
JP2002212698A (ja) * 2001-01-11 2002-07-31 Kawasaki Steel Corp 耐パウダリング性および耐低温チッピング性に優れた合金化溶融亜鉛めっき鋼板
JP2018048387A (ja) * 2016-09-23 2018-03-29 新日鐵住金株式会社 連続溶融亜鉛めっき方法及び連続溶融亜鉛めっき装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016113788A1 (ja) 高強度溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
WO2017168991A1 (ja) 薄鋼板およびめっき鋼板、並びに、熱延鋼板の製造方法、冷延フルハード鋼板の製造方法、薄鋼板の製造方法およびめっき鋼板の製造方法
CN113348259A (zh) 高强度热浸镀锌钢板和其制造方法
JP4177478B2 (ja) 成形性、パネル形状性、耐デント性に優れた冷延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板及びそれらの製造方法
JPH07228944A (ja) 合金化溶融亜鉛めっき鋼板及びその製造方法
JP4150277B2 (ja) プレス成形性に優れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法
JP2000017387A (ja) 形状維持性に優れる缶用鋼板およびその製造方法
JPH08176735A (ja) 缶用鋼板とその製造方法
WO2021020439A1 (ja) 高強度鋼板、高強度部材及びそれらの製造方法
CN116490630A (zh) 成型性和表面质量优异的高强度镀覆钢板及其制造方法
JP4561200B2 (ja) 耐二次加工脆性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法
JPH0578784A (ja) 成形性の良好な高強度冷延鋼板
JP4273646B2 (ja) 加工性に優れた高強度薄鋼板及びその製造方法
JP2003064446A (ja) 歪時効硬化特性に優れるとともに室温時効劣化のない冷延鋼板および冷延めっき鋼板ならびにそれらの製造方法
JPH0657337A (ja) 成形性に優れた高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法
JP2812770B2 (ja) 焼付硬化性及び耐パウダリング性に優れた深絞り用合金化溶融亜鉛めっき冷延鋼板の製造方法
JPH05195060A (ja) 耐時効性、プレス成形性の優れた焼付硬化型冷延鋼板の製造方法
JPH07102344A (ja) 深絞り性と耐深絞り脆性とのバランスの優れた連続焼鈍冷延鋼板
US20240026511A1 (en) High-strength galvannealed steel sheet having excellent powdering resistance and manufacturing method therefor
JPH0699760B2 (ja) 超深絞り用溶融亜鉛めつき鋼板の製造方法
US20240043952A1 (en) Plated steel sheet having excellent strength, formability and surface property and method for manufacturing same
JP4301013B2 (ja) 耐デント性に優れた冷延鋼板
JP2002003994A (ja) 高強度薄鋼板および高強度亜鉛系めっき鋼板
JPH0578783A (ja) 成形性の良好な高強度冷延鋼板
JP2812769B2 (ja) 耐パウダリング性に優れた超深絞り用合金化溶融亜鉛めっき冷延鋼板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070703

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080703

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090703

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090703