JPH0722880Y2 - 電子蓄積リング - Google Patents
電子蓄積リングInfo
- Publication number
- JPH0722880Y2 JPH0722880Y2 JP1986120801U JP12080186U JPH0722880Y2 JP H0722880 Y2 JPH0722880 Y2 JP H0722880Y2 JP 1986120801 U JP1986120801 U JP 1986120801U JP 12080186 U JP12080186 U JP 12080186U JP H0722880 Y2 JPH0722880 Y2 JP H0722880Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electron beam
- vacuum duct
- storage ring
- electron
- electron storage
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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Description
【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は電子蓄積リングに関する。
[従来の技術] 現在、真空紫外線よりX線に至る波長領域での強力な光
源として、真空ダクト内で電子を走行させて電子ビーム
を加速する電子蓄積リングが利用されている。この電子
蓄積リングにおいて、電子入射器から真空ダクトへ電子
が入射する際、通常水平方向に所定量だけずれた位置に
入射するために、電子ビームの水平方向の振幅が一番大
きくなる。この電子ビームの振幅に対して磁束密度が一
様である必要があるが、実際には、電磁石のすえ付け位
置や加工精度等のために磁束密度が一様でなく、電子ビ
ームの最適設計の軌道に対して、軌道のずれが生じる。
従来、この種の電子蓄積リング用の真空ダクトとして断
面形状が円形状のものを用いられているが、該真空ダク
トの直径はこの電子ビームの水平方向の軌道のずれを考
慮して決定している。
源として、真空ダクト内で電子を走行させて電子ビーム
を加速する電子蓄積リングが利用されている。この電子
蓄積リングにおいて、電子入射器から真空ダクトへ電子
が入射する際、通常水平方向に所定量だけずれた位置に
入射するために、電子ビームの水平方向の振幅が一番大
きくなる。この電子ビームの振幅に対して磁束密度が一
様である必要があるが、実際には、電磁石のすえ付け位
置や加工精度等のために磁束密度が一様でなく、電子ビ
ームの最適設計の軌道に対して、軌道のずれが生じる。
従来、この種の電子蓄積リング用の真空ダクトとして断
面形状が円形状のものを用いられているが、該真空ダク
トの直径はこの電子ビームの水平方向の軌道のずれを考
慮して決定している。
したがって、電子ビームの水平方向のずれ量が大きい電
子蓄積リングにあっては、真空ダクトの直径も大きくす
ることが必要である。
子蓄積リングにあっては、真空ダクトの直径も大きくす
ることが必要である。
一方、この種の電子蓄積リングにおいては、電子ビーム
を集束させる磁界を与えるために、真空ダクトの外側に
いわゆる四重極電磁石を配置して、各電磁石のポールを
真空ダクトに外接するようにしている。
を集束させる磁界を与えるために、真空ダクトの外側に
いわゆる四重極電磁石を配置して、各電磁石のポールを
真空ダクトに外接するようにしている。
[考案が解決しようとする問題点] しかしながら従来技術におけるように、断面形状が円形
の真空ダクトを使用した場合、円形の真空ダクトの直径
が大きくなるにしたがって各四重極電磁石のポール間隔
も大きくなり、真空ダクト内で所望の集束作用をもたせ
る必要があるために、電磁石が生じる磁束密度を大きく
する必要が生じ、そのため電磁石の励磁電流を大きくす
る必要があった。
の真空ダクトを使用した場合、円形の真空ダクトの直径
が大きくなるにしたがって各四重極電磁石のポール間隔
も大きくなり、真空ダクト内で所望の集束作用をもたせ
る必要があるために、電磁石が生じる磁束密度を大きく
する必要が生じ、そのため電磁石の励磁電流を大きくす
る必要があった。
[考案の目的] 本考案の目的は、上記の問題点を解決し、真空ダクトを
設置する際、電子ビームの軌道のずれ量が異なる場合で
も真空ダクトの各電磁石のポール間の間隔を変更するこ
となく、また、その真空ダクトの断面積が大きくなって
も電磁石の励磁電流を変える必要のない電子蓄積リング
を提供することにある。
設置する際、電子ビームの軌道のずれ量が異なる場合で
も真空ダクトの各電磁石のポール間の間隔を変更するこ
となく、また、その真空ダクトの断面積が大きくなって
も電磁石の励磁電流を変える必要のない電子蓄積リング
を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 本考案は、上記の問題点を解決するため、電子蓄積リン
グに備わり4つの平板にて囲まれた空洞内に電子ビーム
が形成されるダクトであり、上記電子ビームの変位の大
きな方向に延在する第1対角線と、上記第1対角線の全
長以下の長さを有する第2対角線とを有して形成される
平行四辺形状の断面形状である真空ダクトと、上記電子
ビームを収束させるための磁界を発生する4つのポール
を有し、各ポールは上記真空ダクトの互いに対向する平
行な2組の上記平板の外面のそれぞれに対向し、それぞ
れが半円形状の断面形状の先端部を有する収束電磁石
と、を備えたことを特徴とする。
グに備わり4つの平板にて囲まれた空洞内に電子ビーム
が形成されるダクトであり、上記電子ビームの変位の大
きな方向に延在する第1対角線と、上記第1対角線の全
長以下の長さを有する第2対角線とを有して形成される
平行四辺形状の断面形状である真空ダクトと、上記電子
ビームを収束させるための磁界を発生する4つのポール
を有し、各ポールは上記真空ダクトの互いに対向する平
行な2組の上記平板の外面のそれぞれに対向し、それぞ
れが半円形状の断面形状の先端部を有する収束電磁石
と、を備えたことを特徴とする。
[作用] 以上の如く構成すれば、電子蓄積リングの集束電磁石部
において、真空ダクトの断面形状が電子ビームの変位の
大きな方向に長くした扁平形状であるので、該真空ダク
トをポールに支持させる際、電子ビームの軌道のずれが
大きくなる場合でも、真空ダクトに電子ビームが衝突し
ない様にでき、各ポール間の間隔を変更する必要はな
く、また各ポール間の間隔が大きくならないので励磁電
流も大きくすることは不要となる。
において、真空ダクトの断面形状が電子ビームの変位の
大きな方向に長くした扁平形状であるので、該真空ダク
トをポールに支持させる際、電子ビームの軌道のずれが
大きくなる場合でも、真空ダクトに電子ビームが衝突し
ない様にでき、各ポール間の間隔を変更する必要はな
く、また各ポール間の間隔が大きくならないので励磁電
流も大きくすることは不要となる。
[実施例] 第1図は本考案の一実施例を示す電子蓄積リングの四重
極電磁石部の縦断面図である。
極電磁石部の縦断面図である。
第1図において、1は四重極電磁石のポールであり、断
面が正方形である四重極電磁石部の外枠10の各辺の内側
に設けてあり、各ポール1にはコイル2が巻回されてい
る。真空ダクト3は断面の形状が横方向に長くした菱形
であり、上記の4本のポール1が真空ダクト3の菱形の
各辺に接しており、これによって真空ダクト3が支えら
れている。
面が正方形である四重極電磁石部の外枠10の各辺の内側
に設けてあり、各ポール1にはコイル2が巻回されてい
る。真空ダクト3は断面の形状が横方向に長くした菱形
であり、上記の4本のポール1が真空ダクト3の菱形の
各辺に接しており、これによって真空ダクト3が支えら
れている。
以上のように構成することによって、真空ダクト3の断
面形状が電子ビームの変位の大きな方向、すなわち第1
図においては横方向に長くした菱形形状であるので、真
空ダクト3が4本のポール1に支持される際、電子ビー
ムの水平方向の軌道のずれが大きくても真空ダクト3に
電子ビームが衝突しない。また各ポール1間の間隔を変
更する必要はない。さらに、このことにより、各ポール
1間の間隔を広げる必要がないために電磁石の励磁電流
を大きくする必要はなく、所望の電子ビームの集束と偏
向作用をもたせることができる。
面形状が電子ビームの変位の大きな方向、すなわち第1
図においては横方向に長くした菱形形状であるので、真
空ダクト3が4本のポール1に支持される際、電子ビー
ムの水平方向の軌道のずれが大きくても真空ダクト3に
電子ビームが衝突しない。また各ポール1間の間隔を変
更する必要はない。さらに、このことにより、各ポール
1間の間隔を広げる必要がないために電磁石の励磁電流
を大きくする必要はなく、所望の電子ビームの集束と偏
向作用をもたせることができる。
[考案の効果] 以上詳述したように、電子蓄積リングの四重極電磁石部
において、真空ダクトの断面形状が電子ビームの変位の
大きな方向に長くした形状であるので、該真空ダクトを
ポールに支持させる際、電子ビームの軌道のずれが生じ
ても、各ポール間の間隔を変更する必要はない。従って
このことにより、各ポール間の間隔を変更しないので磁
界の強さを一定とすることができ、したがって電磁石の
励磁電流を大きくする必要はなく、所望の電子ビームの
集束作用をもたせることができる。
において、真空ダクトの断面形状が電子ビームの変位の
大きな方向に長くした形状であるので、該真空ダクトを
ポールに支持させる際、電子ビームの軌道のずれが生じ
ても、各ポール間の間隔を変更する必要はない。従って
このことにより、各ポール間の間隔を変更しないので磁
界の強さを一定とすることができ、したがって電磁石の
励磁電流を大きくする必要はなく、所望の電子ビームの
集束作用をもたせることができる。
第1図は本考案の一実施例を示す電子蓄積リングの集束
電磁石部の縦断面図である。 1……ポール、2……コイル、3……真空ダクト、10…
…四重極電磁石部の外枠。
電磁石部の縦断面図である。 1……ポール、2……コイル、3……真空ダクト、10…
…四重極電磁石部の外枠。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 筒井 康充 大阪府大阪市此花区島屋1丁目1番3号 住友電気工業株式会社大阪製作所内 審査官 榎本 吉孝 (56)参考文献 特開 昭62−213099(JP,A) 特開 昭53−67099(JP,A) 特開 昭54−98972(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】電子蓄積リングに備わり4つの平板にて囲
まれた空胴内に電子ビームが形成されるダクトであり、
上記電子ビームの変位の大きな方向に延在する第1対角
線と、上記第1対角線の全長以下の長さを有する第2対
角線とを有して形成される平行四辺形状の断面形状であ
る真空ダクトと、 上記電子ビームを収束させるための磁界を発生する4つ
のポールを有し、各ポールは上記真空ダクトの互いに対
向する平行な2組の上記平板の外面のそれぞれに対向
し、それぞれが半円形状の断面形状の先端部を有する収
束電磁石と、 を備えたことを特徴とする電子蓄積リング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986120801U JPH0722880Y2 (ja) | 1986-08-05 | 1986-08-05 | 電子蓄積リング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986120801U JPH0722880Y2 (ja) | 1986-08-05 | 1986-08-05 | 電子蓄積リング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6326999U JPS6326999U (ja) | 1988-02-22 |
JPH0722880Y2 true JPH0722880Y2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=31009460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986120801U Expired - Lifetime JPH0722880Y2 (ja) | 1986-08-05 | 1986-08-05 | 電子蓄積リング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0722880Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5367099A (en) * | 1976-11-26 | 1978-06-15 | Toshiba Corp | Electron beam shape accelerator |
FR2407815A1 (fr) * | 1977-11-04 | 1979-06-01 | Commissariat Energie Atomique | Piece composite formable mecaniquement, utilisable notamment pour la realisation de circuits imprimes en forme de plaques incurvees |
JPH0750639B2 (ja) * | 1986-03-13 | 1995-05-31 | 株式会社東芝 | 加速器 |
-
1986
- 1986-08-05 JP JP1986120801U patent/JPH0722880Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6326999U (ja) | 1988-02-22 |
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