JPH07228744A - フッ素系樹脂の摺動部材組成物 - Google Patents
フッ素系樹脂の摺動部材組成物Info
- Publication number
- JPH07228744A JPH07228744A JP4489094A JP4489094A JPH07228744A JP H07228744 A JPH07228744 A JP H07228744A JP 4489094 A JP4489094 A JP 4489094A JP 4489094 A JP4489094 A JP 4489094A JP H07228744 A JPH07228744 A JP H07228744A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fluororesin
- sliding member
- ptfe
- xonotlite
- abrasion resistance
- Prior art date
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- Pending
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- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】この発明は、高温雰囲気、高荷重、高速での条
件下で、しかも高酸素濃度内での使用に耐える耐摩耗性
の優れたフッ素系樹脂の摺動部材組成物の提供を目的と
する。 【構成】この発明は、フッ素系樹脂５０〜９５ｗｔ％
と、ゾノトライト５〜５０ｗｔ％とで組成したフッ素系
樹脂の摺動部材組成物であることを特徴とする。
件下で、しかも高酸素濃度内での使用に耐える耐摩耗性
の優れたフッ素系樹脂の摺動部材組成物の提供を目的と
する。 【構成】この発明は、フッ素系樹脂５０〜９５ｗｔ％
と、ゾノトライト５〜５０ｗｔ％とで組成したフッ素系
樹脂の摺動部材組成物であることを特徴とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、一般的なシール材、
ピストンリング、その他の耐摩耗性、潤滑性が求められ
る摺動部材の使用に適したフッ素系樹脂の摺動部材組成
物に関する。
ピストンリング、その他の耐摩耗性、潤滑性が求められ
る摺動部材の使用に適したフッ素系樹脂の摺動部材組成
物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、シール材等の摺動部材に使用する
樹脂系の組成物としては、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドやフッ素
樹脂などに、ガラス繊維、カーボンファイバー、チタン
酸カリ、カーボン、二硫化モリブデンなどの充填材を充
填した組成物がある。
樹脂系の組成物としては、ポリアミド、ポリアセター
ル、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイドやフッ素
樹脂などに、ガラス繊維、カーボンファイバー、チタン
酸カリ、カーボン、二硫化モリブデンなどの充填材を充
填した組成物がある。
【０００３】この従来の組成物の場合、１５０〜２５０
℃の高温雰囲気、１〜２ＭＰａ以上の高荷重、２〜４ｍ
／ｓ以上の高速という条件下では摺動部材自体の溶融や
耐摩耗性、あるいは相手部材に支える損傷など、その性
能は充分でない問題点を有する。
℃の高温雰囲気、１〜２ＭＰａ以上の高荷重、２〜４ｍ
／ｓ以上の高速という条件下では摺動部材自体の溶融や
耐摩耗性、あるいは相手部材に支える損傷など、その性
能は充分でない問題点を有する。
【０００４】また、高酸素濃度内での使用では、燃焼の
危険性があるため、前述した従来の組成物の内、フッ素
樹脂以外の合成樹脂は使用できないので、限界酸素指数
（例えばＡＳＴＭＤ２８６３）の高い材料で構成される
ことが必要となる。
危険性があるため、前述した従来の組成物の内、フッ素
樹脂以外の合成樹脂は使用できないので、限界酸素指数
（例えばＡＳＴＭＤ２８６３）の高い材料で構成される
ことが必要となる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前述した
高温雰囲気、高荷重、高速での条件下で、しかも高酸素
濃度内での使用に耐える耐摩耗性、潤滑性の優れたフッ
素系樹脂の摺動部材組成物の提供を目的とする。
高温雰囲気、高荷重、高速での条件下で、しかも高酸素
濃度内での使用に耐える耐摩耗性、潤滑性の優れたフッ
素系樹脂の摺動部材組成物の提供を目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項１記載
の発明は、フッ素系樹脂５０〜９５ｗｔ％と、ゾノトラ
イト５〜５０ｗｔ％とで組成したフッ素系樹脂の摺動部
材組成物であることを特徴とする。
の発明は、フッ素系樹脂５０〜９５ｗｔ％と、ゾノトラ
イト５〜５０ｗｔ％とで組成したフッ素系樹脂の摺動部
材組成物であることを特徴とする。
【０００７】この発明の請求項２記載の発明は、フッ素
系樹脂を、ＰＴＦＥ，ＰＦＡ，ＦＥＰ，ＥＴＦＥ，ＰＣ
ＴＦＥ，ＥＣＴＦＥ，ＰＶｄＦ，ＰＶＦから選択したフ
ッ素系樹脂の摺動部材組成物であることを特徴とする。
系樹脂を、ＰＴＦＥ，ＰＦＡ，ＦＥＰ，ＥＴＦＥ，ＰＣ
ＴＦＥ，ＥＣＴＦＥ，ＰＶｄＦ，ＰＶＦから選択したフ
ッ素系樹脂の摺動部材組成物であることを特徴とする。
【０００８】
【発明の効果】この発明によれば、フッ素系樹脂とゾノ
トライトとを特定した割合で組成して摺動部材を形成す
ると、耐摩耗性、潤滑性が優れ、また不燃性が高くな
り、したがって摺動部材を形成したとき、高温雰囲気
下、高荷重、高速（低荷重、低速はもとより）での使用
に耐え、さらに相手材に対しても損傷を与えることが低
減し、高い信頼性を得る。
トライトとを特定した割合で組成して摺動部材を形成す
ると、耐摩耗性、潤滑性が優れ、また不燃性が高くな
り、したがって摺動部材を形成したとき、高温雰囲気
下、高荷重、高速（低荷重、低速はもとより）での使用
に耐え、さらに相手材に対しても損傷を与えることが低
減し、高い信頼性を得る。
【０００９】
【実施例】この発明の一実施例を以下説明する。この発
明のフッ素系樹脂とゾノライトとの組成物は、フッ素系
樹脂とゾノライトとの所定量をヘンシェルミキサーでド
ライブレンドし、圧縮成形後、焼成するか、射出成形し
て形成する。
明のフッ素系樹脂とゾノライトとの組成物は、フッ素系
樹脂とゾノライトとの所定量をヘンシェルミキサーでド
ライブレンドし、圧縮成形後、焼成するか、射出成形し
て形成する。
【００１０】実施例１は、ＰＴＦＥ／ゾノライト ８０
／２０（ｗｔ％） 実施例２は、ＰＴＦＥ／ゾノライト ６０／４０（ｗｔ
％）であって、図１に示すようなテストピース１０と相
手材１１を形成し、テストピース１０は直径約３０mmの
外径で、摺動面側を直径約２５mmに形成し、相手材１１
はこれに対応させて形成している。
／２０（ｗｔ％） 実施例２は、ＰＴＦＥ／ゾノライト ６０／４０（ｗｔ
％）であって、図１に示すようなテストピース１０と相
手材１１を形成し、テストピース１０は直径約３０mmの
外径で、摺動面側を直径約２５mmに形成し、相手材１１
はこれに対応させて形成している。
【００１１】試験条件 ＰＶ値 ＭＰａｍ／ｓ｛kgf ／cm2 ．cm／ｓ｝ ０．２９｛３００｝，０．８８｛９００｝の２条件 面圧 MPa ｛kgf ／cm2 ｝ ０．２９｛３｝，
０．８８｛９｝ 速度 m ／sec ｛cm／sec ｝ １｛１００｝ 環境 空気中、室温（２５
℃），ドライ 相手材 Ｓ４５Ｃ 試験時間（Hr） 初期摺動０〜４・定常
摺動４〜２０ さらに、比較例として次の３種を作成、 Ａ：ＰＴＦＥ／ガラス繊維 ７０／３０（ｗｔ％） Ｂ：ＰＴＦＥ／グラファイト ８０／２０（ｗｔ％） Ｃ：ＰＴＦＥ／エコノール／グラファイト ６０／３０
／１０（ｗｔ％） 上述の条件で試験した結果、次の結果を得た（結果は、
定常摺動の値）。
０．８８｛９｝ 速度 m ／sec ｛cm／sec ｝ １｛１００｝ 環境 空気中、室温（２５
℃），ドライ 相手材 Ｓ４５Ｃ 試験時間（Hr） 初期摺動０〜４・定常
摺動４〜２０ さらに、比較例として次の３種を作成、 Ａ：ＰＴＦＥ／ガラス繊維 ７０／３０（ｗｔ％） Ｂ：ＰＴＦＥ／グラファイト ８０／２０（ｗｔ％） Ｃ：ＰＴＦＥ／エコノール／グラファイト ６０／３０
／１０（ｗｔ％） 上述の条件で試験した結果、次の結果を得た（結果は、
定常摺動の値）。
【００１２】 ＰＶ＝０．２９ＭＰａｍ／ｓ ＰＴＦＥ／ゾノトライト 相対摩耗量 摩擦係数 実施例１ ８０／２０ １８×１０-4 ０．１〜０．１５ 実施例２ ６０／４０ １２×１０-4 ０．１〜０．１５ 比較例 Ａ １０５×１０-4 ０．２〜０．４５ Ｂ ８２×１０-4 ０．１５〜０．３５ Ｃ ８７×１０-4 ０．２〜０．３５ ＰＶ＝９００kgf ／cm2 ．cm／sec ＰＴＦＥ／ゾノトライト 相対摩耗量 摩擦係数 実施例１ ８０／２０ ２０×１０-4 ０．１〜０．２ 実施例２ ６０／４０ １５×１０-4 ０．１５〜０．２ 比較例 Ａ １１８×１０-4 ０．２〜０．４ Ｂ ９２×１０-4 ０．２〜０．２５ Ｃ ８５×１０-4 ０．２５〜０．３５ 相対摩耗量：（ｍｍ）／（ＭＰａ・ｍ／ｓ・Ｈｒ）上述
の結果、小さい相対摩耗量や優れた耐摩耗性を得ること
ができ、しかも難燃性を得ることができた。
の結果、小さい相対摩耗量や優れた耐摩耗性を得ること
ができ、しかも難燃性を得ることができた。
【００１３】さらに、フッ素系樹脂としては、ＰＴＦＥ
（ポリテトラフルオロエチレン）を主に用いるが、その
他として、 ＰＦＡ（テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体） ＦＥＰ（テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体） ＥＴＦＥ（テトラフルオロエチレン・エチレン共重合
体） ＰＣＴＦＥ（ポリクロロトリフルオロエチレン） ＥＣＴＦＥ（クロロトリフルオロエチレン・エチレン共
重合体） ＰＶｄＦ（ポリビニリデンフルオライド） ＰＶＦ（ポリビニルフルオライド） 等も用いることができる。
（ポリテトラフルオロエチレン）を主に用いるが、その
他として、 ＰＦＡ（テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキ
ルビニルエーテル共重合体） ＦＥＰ（テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体） ＥＴＦＥ（テトラフルオロエチレン・エチレン共重合
体） ＰＣＴＦＥ（ポリクロロトリフルオロエチレン） ＥＣＴＦＥ（クロロトリフルオロエチレン・エチレン共
重合体） ＰＶｄＦ（ポリビニリデンフルオライド） ＰＶＦ（ポリビニルフルオライド） 等も用いることができる。
【００１４】さらに試験の結果、次の結果を得た。すな
わち、フッ素樹脂が５０ｗｔ％未満のとき、引張強度、
伸び率等の機械的強度が低下し、成形性の悪化（もろ
さ）も認められる。
わち、フッ素樹脂が５０ｗｔ％未満のとき、引張強度、
伸び率等の機械的強度が低下し、成形性の悪化（もろ
さ）も認められる。
【００１５】９０ｗｔ％を越えるとき、耐摩耗性が充分
でなく、長期使用に耐え難くなり、耐クリープ性の低下
も認められる。
でなく、長期使用に耐え難くなり、耐クリープ性の低下
も認められる。
【００１６】したがって、フッ素系樹脂は５０〜９５ｗ
ｔ％の範囲が良好である。フッ素樹脂として、ＰＴＦＥ
を使用する場合は摺動材の機械強度の低下を防ぐため
に、特に７０〜９０ｗｔ％の範囲が好ましい。
ｔ％の範囲が良好である。フッ素樹脂として、ＰＴＦＥ
を使用する場合は摺動材の機械強度の低下を防ぐため
に、特に７０〜９０ｗｔ％の範囲が好ましい。
【００１７】ゾノライトが５ｗｔ％未満のとき、耐摩耗
性が充分でなく、改善効果が認め難く、耐クリープ性の
低下も認められる。
性が充分でなく、改善効果が認め難く、耐クリープ性の
低下も認められる。
【００１８】５０ｗｔ％を越えるとき、これに伴なうフ
ッ素系樹脂の含有量低下により、機械的強度が低下し、
成形性の悪化も認められ、ゾノトライトの分散性が悪
く、相手材を損傷させ易くなる。
ッ素系樹脂の含有量低下により、機械的強度が低下し、
成形性の悪化も認められ、ゾノトライトの分散性が悪
く、相手材を損傷させ易くなる。
【００１９】したがって、ゾノライトは５〜５０ｗｔ％
の範囲が良好である。
の範囲が良好である。
【００２０】なお、本発明では、他の付加的充填材とし
て、例えば二硫化モリブデン、グラファイト、フッ化黒
鉛、窒化ホウ素、シリコーン系樹脂、カーボンファイバ
ー、アラミドファイバー等を付加的に充填してもよく、
仕様目的に応じて、潤滑性や、耐摩耗性をより一層向上
させることもできる。そして、この付加的充填材は「ゾ
ノトライトを配合したフッ素樹脂の摺動部材組成分」が
１００重量部に対して２０量部以下が好ましい。
て、例えば二硫化モリブデン、グラファイト、フッ化黒
鉛、窒化ホウ素、シリコーン系樹脂、カーボンファイバ
ー、アラミドファイバー等を付加的に充填してもよく、
仕様目的に応じて、潤滑性や、耐摩耗性をより一層向上
させることもできる。そして、この付加的充填材は「ゾ
ノトライトを配合したフッ素樹脂の摺動部材組成分」が
１００重量部に対して２０量部以下が好ましい。
【図１】テストピースおよび相手材を示す断面図。
１０…テストピース １１…相手材
Claims (2)
- 【請求項１】フッ素系樹脂５０〜９５ｗｔ％と、ゾノト
ライト５〜５０ｗｔ％とで組成したフッ素系樹脂の摺動
部材組成物。 - 【請求項２】フッ素系樹脂を、ＰＴＦＥ，ＰＦＡ，ＦＥ
Ｐ，ＥＴＦＥ，ＰＣＴＦＥ，ＥＣＴＦＥ，ＰＶｄＦ，Ｐ
ＶＦから選択した請求項１記載のフッ素系樹脂の摺動部
材組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4489094A JPH07228744A (ja) | 1994-02-19 | 1994-02-19 | フッ素系樹脂の摺動部材組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4489094A JPH07228744A (ja) | 1994-02-19 | 1994-02-19 | フッ素系樹脂の摺動部材組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07228744A true JPH07228744A (ja) | 1995-08-29 |
Family
ID=12704087
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4489094A Pending JPH07228744A (ja) | 1994-02-19 | 1994-02-19 | フッ素系樹脂の摺動部材組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07228744A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09109703A (ja) * | 1995-10-13 | 1997-04-28 | Akurosu Kk | 塗料組成物及びフューエルキャップパッキン |
| WO2001031237A1 (fr) * | 1999-10-21 | 2001-05-03 | Daikin Industries, Ltd. | Bague d'etancheite |
| US6759470B2 (en) | 1999-10-21 | 2004-07-06 | Daikin Industries, Ltd. | Resin powder for molding and preparation process of same |
| JP2006342972A (ja) * | 2006-08-10 | 2006-12-21 | Ntn Corp | シール部材 |
| WO2015129866A1 (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-03 | ダイキン工業株式会社 | 封止部材 |
Citations (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60262844A (ja) * | 1984-06-08 | 1985-12-26 | Toray Ind Inc | 耐摩耗性の優れた溶融成形用フツ素系樹脂組成物 |
| JPS6252806A (ja) * | 1985-08-30 | 1987-03-07 | エヌティエヌ株式会社 | 導電性摺動材組成物 |
| JPS6445497A (en) * | 1987-04-28 | 1989-02-17 | Asahi Glass Co Ltd | Sliding resin composition |
-
1994
- 1994-02-19 JP JP4489094A patent/JPH07228744A/ja active Pending
Patent Citations (3)
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| JP2015178899A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-10-08 | ダイキン工業株式会社 | 封止部材 |
| CN106068413A (zh) * | 2014-02-28 | 2016-11-02 | 大金工业株式会社 | 密封部件 |
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