JPH07228684A - ポリオキシアルキレングリコールの製造方法及び新規なメタロアルミノシリケート - Google Patents

ポリオキシアルキレングリコールの製造方法及び新規なメタロアルミノシリケート

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JPH07228684A
JPH07228684A JP6044134A JP4413494A JPH07228684A JP H07228684 A JPH07228684 A JP H07228684A JP 6044134 A JP6044134 A JP 6044134A JP 4413494 A JP4413494 A JP 4413494A JP H07228684 A JPH07228684 A JP H07228684A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 環状エーテルの開環重合によりポリオキシア
ルキレングリコールを製造する方法において、触媒とし
てゼオライト(但しZSM−5,ZSM−11及びNu
−5を除く)を用いることを特徴とする。特に環状エー
テルとしてテトラヒドロフランを用い、この開環重合に
よりポリテトラメチレンエーテルグリコールを製造する
方法。また、ゼオライトベータ骨格を有し、その骨格中
のアルミニウムおよび/またはシリコンをクロム、ホウ
素、鉛、錫、銅、インジウム、コバルト、ニッケル、亜
鉛、バナジウム、モリブデン、ヒ素、アンチモン、マン
ガン、ゲルマニウム、銀、ランタン、カドミウム、マグ
ネシウム、セリウム及びリンの少なくとも一種から選ば
れた金属種で同形置換してなる新規なメタロアルミノシ
リケート。 【効果】 テトラヒドロフランの開環重合で、特に中
分子量のPTMGを狭い分子量分布で高収率で得ること
ができる。また、回分反応形式では触媒回収が容易であ
り、また、流通反応方式では触媒再生が容易であるな
ど、工業的に極めて有利にPTMGを製造することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は環状エーテルをゼオライ
ト触媒の存在下で開環重合し、ポリオキシアルキレング
リコールを製造する方法に関するものであり、特にポリ
テトラメチレンエーテルグリコールの製造方法に関する
ものである。詳しくは、ゼオライト触媒の存在下に、テ
トラヒドロフランを開環重合してポリテトラメチレンエ
ーテルグリコールを製造する方法に関するものである。
【0002】また、本発明の他の目的は、環状エーテル
の開環重合等の触媒として好適に用いられる新規な構造
のメタロアルミノシリケートを提供するものである。特
に、本発明は、ゼオライト触媒を用いて、分子量分布の
狭いポリテトラメチレンエーテルグリコールを製造する
方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】ポリテトラメチレンエーテルグリコール
(以下「PTMG」と略記)は一般式HO−[(C
24O]n−Hで示される一級水酸基を両末端に持つ
直鎖ポリエーテルグリコールで、伸縮性や弾力性が要求
されるウレタン系弾性繊維の原料として利用される中分
子量高分子である。また、最近では熱可塑性エラストマ
ー材の原料としての用途がある。このような弾性繊維や
エラストマー材の原料としての用途には、通常、数平均
分子量(Mn)で約500〜3,000程度のPTMG
が用いられ、従って工業的には、主としてこの範囲の分
子量のものが製造されている。
【0004】かかるPTMGの従来の製造方法には次の
ようなものが挙げられる。すなわち、(1)超強酸に属
するプロトン酸、例えばフルオロスルホン酸、発煙硫酸
などを触媒としてテトラヒドロフラン(以下「THF」
と略記)を重合し、両末端がプロトン酸のエステルとな
った重合体を製造した後、加水分解により末端を水酸基
とすることにより、PTMGを得る方法、(2)過塩素
酸と無水酢酸の混合物、フッ素系超強酸と無水酢酸の混
合物など、酸と無水酢酸の混合物を触媒としてTHFを
重合した後、両末端のアセチルエステルをアルカリを用
いて加水分解して、末端を水酸基とすることによりPT
MGを得る方法、(3)例えばテトラフルオロエチレン
またはクロロトリフルオロエチレンとスルホン酸基前駆
体(スルホン酸基形成基)を含有するパーフルオロアル
キルビニルエーテルとの共重合体からなるパーフルオロ
スルホン酸樹脂を触媒とし、カルボン酸無水物の共存
下、THFを重合し、得られた重合体の両末端のアセチ
ルエステル基を塩基性媒体中で酸化カルシウムなどの触
媒の存在下に加アルコール分解して末端を水酸基とする
ことによりPTMGを得る方法、(4)触媒として漂白
土を用いてTHFを重合させ、PTMGを得る方法、
(5)ジルコニアに硫酸根を担持させて調製した超強酸
を触媒としてTHFを重合させ、PTMGを得る方法、
(6)結晶水の含有量を特定の範囲に制御したヘテロポ
リ酸を触媒としてTHFを重合させ、PTMGを得る方
法等である。
【0005】しかしながら、(1)および(2)の方法
では、触媒として超強酸を使用し、かつ多量の触媒と末
端停止剤を必要とする上、触媒は加水分解工程で分解さ
れるためその再利用ができない。また、多量に発生する
廃液の処理工程を必須とし、更に、使用する触媒に強い
腐食性があるため、高価な材質の装置が必要であった。
(3)の方法では、触媒に極めて高価な樹脂を使用する
ために経済的に非常に不利な方法であった。(4)の方
法では、触媒として使用する漂白土は、天然に産出する
スメクタイト系の鉱物であるモンモリロナイトに酸処理
を施したものであるが、基本的に天然物であるがため
に、その組成、不純物量などが一定でなく、性能にばら
つきがある等の問題があった。(5)の方法では、使用
する触媒はジルコニアに濃硫酸を含浸させ、蒸発乾固し
たのち焼成してジルコニアに硫酸根を担持する方法等に
より調製されるが、調製方法が煩雑な上に、濃硫酸を使
用するため危険性を伴い、水の存在下では硫酸根が硫酸
として脱離し触媒活性が低下するといった問題点があっ
た。(6)の方法では、触媒としてヘテロポリ酸を多量
に使用しなければならず、また、その結晶水の含有量の
制御を厳密に行なう必要があった。更に、触媒は液相状
態であり、この触媒相と原料のTHF相の2液相は、反
応後デカンテーションにより分離せねばならず、固体触
媒を使用した場合の触媒と原料の分離のしやすさと比較
して操作性、経済性の面において劣っていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、環状エーテ
ルの開環重合によるポリオキシアルキレングリコールを
工業的に有利に製造する方法、特には、THFの開環重
合によりPTMGを製造するにあたり、容易な操作で実
施し得るとともに、触媒の分離が容易でかつ触媒の再利
用が可能であるPTMGの製造方法に関するものであ
り、更には得られるPTMGの分子量分布を容易に制御
できるPTMGの製造方法を提供すること、ならびにこ
のような反応の触媒として好適な新規なメタロアルミノ
シリケートの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、環状エーテル
を開環重合してポリオキシアルキレングリコールを製造
する方法において、触媒としてゼオライト(但しZSM
−5,ZSM−11及びNu−5を除く)を用いること
を特徴とするポリオキシアルキレングリコールの製造方
法に関する。
【0008】以下に本発明につき詳細に説明する。本発
明において、環状エーテルとしては、環の構成炭素数と
して2〜10のものが挙げられ、具体的には、THF、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、オキセタ
ン、テトラヒドロピラン、オキセパン、1,4−ジオキ
サン等が用いられる。また、2−メチルテトラヒドロフ
ラン等のアルキル基、ハロゲン原子等で置換された環状
エーテルも使用できる。これらの中でも特にTHFが好
適に用いられる。
【0009】開環重合する際の触媒としては、ZSM−
5,ZSM−11及びNu−5以外のゼオライトが使用
される。本発明におけるゼオライトとは、広義のゼオラ
イトを意味するものであり一般的なアルミノシリケート
のみならず、アルミノフォスフェート、シリカライト、
アルミニウムを含有しないメタロシリケート等をも含む
ものであり、天然ゼオライトと合成ゼオライトの両方が
ある。
【0010】ゼオライトの組成は、通常、以下のような
式で表現される。 M2/aO:xAl23 :ySiO2 :zTbc :kH2
O (式中Mは原子価aを有する少なくとも一種のカチオン
を表し、Tはクロム、ガリウム、ホウ素、チタン、鉄、
鉛、錫、銅、インジウム、コバルト、ニッケル、亜鉛、
バナジウム、モリブデン、ヒ素、アンチモン、マンガ
ン、ゲルマニウム、銀、ランタン、カドミウム、マグネ
シウム、セリウム及びリンの少なくとも一種を表わし、
x,y,z,a,b,c及びkは0を含む正数を表す)
有するゼオライトは結晶性の構造を有するものである。
最も代表的なゼオライトであるアルミノシリケートは、
SiO4 四面体とAlO4四面体 よりなる剛性の三次元
網状構造物であり、構造内において、これらの四面体は
酸素原子の架橋によって相互に結合されており、アルミ
ニウム及びシリコンの合計原子数対酸素原子数の比が
1:2である。
【0011】ゼオライトは、その構造内の四面体内部に
カチオン(M)を含有することによって電気的に平衡が
保たれている。これらのカチオン(M)は、通常、水素
イオン、アンモニウムイオンまたはナトリウム、カリウ
ム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のア
ルカリ土類金属、クロム、ガリウム、ホウ素、鉄、鉛、
錫、銅、インジウム、コバルト、ニッケル、亜鉛、バナ
ジウム、モリブデン、ヒ素、アンチモン、マンガン、ゲ
ルマニウム、銀、ランタン、カドミウム、セリウム及び
リン等の金属カチオンであり、これらは相互に交換する
ことができる。
【0012】また、ゼオライト構造中のアルミニウムお
よび/またはシリコンの一部を鉄、クロムその他の金属
に置き代えた構造、すなわち上記の式においてzが0以
外の正数であるものを、メタロアルミノシリケートとし
て特に区別して命名する場合もある。このメタロアルミ
ノシリケートのうちゼオライトベータ骨格を有し、金属
種(T)がクロム、ホウ素、鉛、錫、銅、インジウム、
コバルト、ニッケル、亜鉛、バナジウム、モリブデン、
ヒ素、アンチモン、マンガン、ゲルマニウム、銀、ラン
タン、カドミウム、マグネシウム、セリウム及びリンで
ある場合のメタロアルミノシリケートは報文が見出され
ておらず、新規であると考えられ、本発明ではこれらの
新規なメタロアルミノシリケートの提供も目的とする。
この新規なメタロアルミノシリケートは本発明のポリオ
キシアルキレングリコールの製造方法の触媒としては勿
論、他の種々の反応にも有用な触媒である。
【0013】アルミノシリケートは、その骨格構造、あ
るいは結晶構造の差異により種々のものが知られてお
り、その組成は、一般には、上式において、x=0.1
〜2、y=1〜300、z=0〜1.5およびk=0〜
40であり、通常、y/x=10〜100である。本発
明では、新規なメタロアルミノシリケートも含めて、こ
の範囲外のものも用いることができる。。
【0014】本発明のポリオキシアルキレングリコール
の製造方法の触媒として使用されるゼオライトとして
は、好ましくは”Atlas of Zeolite
Structure Types Third Edi
tion”W.M.Meierand D.H.Ols
on著、1992年において、Structurety
pe codesが下記で示されるものである群から選
ばれる構造のゼオライトが挙げられる。
【0015】
【表2】 ABW AEI AEL AET AFG AFI AFO AFR AFS AFT AFY ANA APC APD AST ATN ATO ATS ATT ATV AWW *BEA BIK BOG BPH BRE CAN CAS CHA -CHI -CLO DAC DDR DOH EAB EDI EMT EPI ERI EUO FAU FER GIS GME GOO HEU JBW KFI LAU LEV LIO LOS LOV LTA LTL LTN MAZ MEI MEP MER MFS MON MOR MTN MTT MTW NAT NES NON OFF -PAR PAU PHI RHO -ROG SGT SOD STI THO TON VFI -WEN YUG
【0016】なお、本発明の範囲外のゼオライトである
ZSM−5、ZSM−11及びNu−5は、上記のSt
ructure type codesで示すと、ZS
M−5及びNu−5は「MFI」で示され、ZSM−1
1は「MEL」で示される。上記のゼオライトの中で
も、Structure type codesが下記
に示されるものである群から選ばれる構造のゼオライト
が更に好ましい。
【0017】
【表3】 BEA,EMT,ERI,EUO,FAU,HEU,LTA,LTL,MAZ, MOR,MTW,NES,OFF,TON
【0018】より好ましくはBEA,ERI,EUO,
FAU,LTL,MAZ,MOR,MTW,OFFから
選ばれる構造のゼオライトが挙げられ、最も好ましくは
BEA構造のゼオライトである。このようなゼオライト
の具体例としては、A型ゼオライト(LTA)、モルデ
ナイト(MOR)、クリノプチロライト(HEU)、L
型ゼオライト(LTL)、ZSM−4(MAZ、特開昭
47−25097)、ZSM−12(MTW、USP3
709979)、ZSM−20(FAU、USP383
2449)、Nu−10(TON、特開昭57−200
218)、Nu−87(NES)、ゼオライトベータ
(BEA、USP3308069)、ゼオライトX(F
AU、USP288244)、ゼオライトY(FAU、
USP3130007)、超安定Y型ゼオライト(FA
U)、ヘキサゴナルフォージャサイト(EMT、USP
5098686)、SAPO−5(AFI、Pure
and Applied Chem. 58,1351
(1986))、SAPO−11(AEL、Purea
nd Applied Chem. 58,1351
(1986))、SAPO−20(SOD、J. A
m. Chem. Soc., 104 1146(1
982))、SAPO−34(CHA、J. Am.
Chem. Soc., 106 6092(198
4))、SAPO−35(LEV、J. Am. Ch
em. Soc., 106 6092(198
4))、SAPO−37(FAU、J. Am. Ch
em. Soc., 106 6092(198
4))、SAPO−40(AFR)、SAPO−4ふ
(LTA、J. Am.Chem. Soc., 10
6 6092(1984))、EU−1(EUO、EP
C特許公開42226),オフレタイト(OFF、US
P4503023)、エリオナイト(ERI、USP4
503023)、ゼオライトオメガ(MAZ、Crys
t. Struct. Comm.,3,399(19
74))等が挙げられる。尚、()内の3文字のアルフ
ァベットは上記Structure type cod
esを表す。
【0019】又、その他、構造が不明であるため、上記
のStructure typecodesで示されな
いゼオライトの中でも、MCM−22(USP4992
606),ZSM−21(特公昭53−41658),
NU−3(特開昭57−3714),NU−6(特開昭
57−123817),NU−85,PSH−3(特公
平2−10761)及びMCM−41(USP5098
684)からなる群から選ばれるゼオライトも本発明方
法に好ましく使用できる。
【0020】以上詳述したゼオライトの中では、本発明
方法には、ベータ、モルデナイト、L、オフレタイト、
エリオナイト、オメガ及び超安定Yから選ばれる各型の
ゼオライト、並びにEU−1、ZSM−12及びMCM
−22から選ばれるものが好ましく、更に好ましくはベ
ータ、オフレタイト、エリオナイト、オメガ及び超安定
Yから選ばれる各型のゼオライト、並びにEU−1、Z
SM−12及びMCM−22から選ばれるものであり、
より好ましくはゼオライトベータ又は超安定Y型ゼオラ
イトが挙げられ、最も好ましくはゼオライトベータが挙
げられる。
【0021】なお、ここでいうゼオライトベータとは、
例えば米国特許第3308069号等に例示される方法
によって合成されるゼオライトを意味し、その構造は
J.M.NewsamらによるPolymorph A
および/またはPolymorph Bといった構造
(Proc. R. Soc. London,A42
,375(1988))や、J.B.Higgins
らによるPolytypeAおよび/またはPolyt
ype Bおよび/またはPolytype Cといっ
た構造(Zeolites, , 446(198
8))の少なくとも1つをその構造の一部に含んでなる
構造を有するゼオライトを指す。なお、前記したStr
ucture type codesにおいて、BEA
で示されるゼオライトベータは、Polymorph
A及びPolytype Aであるので、本発明のゼオ
ライトベータは、BEA以外の構造のものを含むという
ことである。
【0022】又、本発明では、ゼオライトベータ骨格を
有するメタロアルミノシリケートも好ましく用いられる
が、このものは例えば米国特許第3308069号公報
に記載されている方法を参考にすることにより製造する
ことができる。すなわち、ゼオライト骨格構造中のアル
ミニウム、シリコンを同型置換しようとする金属を、例
えば硝酸塩、硫酸塩等の無機酸塩や酢酸塩等の有機酸塩
として、ゼオライトベータを製造する原料中に所望の組
成となるように適量添加して、水熱合成することにより
目的のゼオライトベータ骨格を有するメタロアルミノシ
リケートを合成できる。
【0023】また、本発明のポリオキシアルキレングリ
コールの製造方法においては、ゼオライトベータの他、
特にゼオライトベータ骨格を有し、金属種(T)がクロ
ム、ガリウム、ホウ素、チタン、鉄、鉛、錫、銅、イン
ジウム、コバルト、ニッケル及び亜鉛から選ばれる少な
くとも一種であるメタロアルミノシリケートが触媒とし
て好ましく使用され、更に好ましくは、金属種(T)が
クロム、ホウ素、チタン、鉛、錫、銅、インジウム、コ
バルト、ニッケル及び亜鉛から選ばれる少なくとも一種
であるものである。
【0024】ゼオライト触媒は、使用に際しては常法に
よるイオン交換および焼成によってH型(プロトン)化
(前記の式においてM=Hの形)される。また、ゼオラ
イト触媒は、通常、使用前に乾燥、焼成して実質的に水
を含有しない状態にすることが好ましい。上記の処理を
経たゼオライト触媒は、通常、そのまま反応に供される
が場合によっては、フッ化アンモニウム、フッ素ガス等
のフッ化処理剤によって修飾した後、反応に供してもよ
い。フッ化処理時の温度条件としては、通常室温〜13
00℃、好ましくは50〜800℃である。この触媒の
フッ化処理によって、得られるPTMGの分子量分布が
狭くなる傾向が見られるため、好ましい。
【0025】また、ゼオライト触媒は、空気中あるいは
窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス中又は水素ガ
ス中のガス雰囲気中で加熱焼成することにより、ゼオラ
イトの有する固体酸性を変化させることができる。尚、
これらのガス中に水蒸気を同伴させても良い。これは、
例えばH型ゼオライトの自己プロトン酸性により格子か
らアルミニウムが抜け、ブレンシュテッド酸点が減少
し、ルイス酸点が増加していく現象等で説明されてい
る。加熱焼成温度としては、通常200〜1300℃、
好ましくは400〜1150℃の温度で行われる。この
ような加熱焼成処理は、反応系中で行ってもよいが、予
め触媒を処理してもよい。なお、水蒸気を同伴する方法
としては、特に制限されないが、上記のガスを気化器、
調湿器、蒸発器等を通すなどによりその温度における飽
和水蒸気を発生させて導入する方法が挙げられる。
【0026】本発明方法において、ゼオライト触媒は粉
末状で用いてもよいが、ベーマイト、ジルコニア、アル
ミナ、カオリン、シリカ等の結合剤を、ゼオライト触媒
に対して通常5〜50重量%、好ましくは10〜30重
量%程度混合し、粒径0.1〜5mm程度の粒状、ペレ
ット状、球状等に成型して使用することもできる。触媒
の比表面積は一般に100〜800m2 /gの範囲から
選ばれる。なお、長時間反応して活性の低下した触媒
は、酸素含有ガスによる酸化処理、あるいは水素含有ガ
スによる水素化処理によって再生することができる。
【0027】開環重合反応は、環状エーテルを、通常、
窒素、アルゴン等の不活性ガスあるいは水素ガスの存在
下、上記ゼオライト触媒と混合し、液相で反応すること
によって実施される。雰囲気ガス中に酸素が存在する
と、環状エーテル由来の過酸化物が形成される可能性が
あるので、酸素濃度を低く保ち、非酸化性雰囲気で反応
を行うことが好ましい。
【0028】反応形式としては、懸濁床方式、固定床方
式、トリクルベッド方式等の種々の方式が採用され、開
環重合に不活性な脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂
環炭化水素、窒素・硫黄・酸素などのヘテロ原子を含む
炭化水素類などを溶媒として用いることもできる。懸濁
床方式で回分反応を行った場合、ゼオライト触媒は重合
生成物から容易に分離され、反応系へ戻し再使用するこ
とができる。
【0029】また、ゼオライト触媒は、単独で使用する
ことも可能であるが、酸無水物の共存下に使用すること
により、特に環状エーテルとしてTHFを用いた場合
に、生成するPTMGの数平均分子量を例えば200〜
3000程度の中分子量の範囲に狭い分子量分布を有す
るように調節し易い等の利点がある。この酸無水物とし
ては、カルボン酸無水物、特に無水酢酸を用いることが
好ましい。酸無水物は、THFに対して、通常0.01
〜0.5(モル比)の範囲で添加される。但しこの酸無
水物を使用した場合は、生成したポリオキシアルキレン
グリコールはこの酸とのエステルとなっているので、生
成物を例えば加水分解、加アルコール分解等の公知の方
法により処理して、末端を水酸基とする。
【0030】また、反応系中には重合反応の行きすぎを
防ぎ分子量分布を調節する助剤として極性溶媒を添加す
ることも可能であり、具体的には水、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、エチレングリコール、1,
4−ブタンジオール等のアルコール類、ホルムアミド、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類が例示される。このような極性溶媒の使用量として
は、THFに対して、通常10-4〜0.5(モル比)の
範囲で添加される。
【0031】上述の酸無水物と極性溶媒は、併用されて
もよい。次に、重合反応の具体的条件としては、反応温
度は、通常0〜200℃、好ましくは10〜80℃であ
る。反応圧力は、反応系が液相を保持できるような圧力
であれば良く、通常、常圧から100KG、好ましくは
常圧から50KGの圧力範囲から選択される。触媒の使
用量としては特に限定されないが、触媒が少ないと重合
速度が低くなり、逆に多すぎると、重合熱の除去が困難
となる。また反応系における原料よりなるスラリー濃度
が高くなるので、攪拌が困難となり、更には重合終了後
の反応液からの触媒分離等にも問題が生じる。従って液
相に対して、通常0.001〜50重量倍、好ましくは
0.01〜20重量倍の範囲から、回分反応、流通反応
を勘案して選ばれる。但し流通反応の場合は、単位時間
当たりの液相の供給量に対する触媒の量を表す。
【0032】反応時間は触媒量や反応温度によって異な
るため、特に限定はないが、収率や経済性を勘案して
0.1〜20時間、好ましくは0.5〜15時間の範囲
が好ましい。反応は、懸濁床を用いる回分反応又は懸濁
床、固定床等等を用いる連続流通反応等、適宜の方式を
選択できる。このとき触媒の粒径は、通常20〜100
00μm、好ましくは100〜5000μm、更に好ま
しくは250〜3000μmの粒径の触媒が採用され
る。反応液の滞留時間としては、通常0.01〜10時
間、好ましくは0.1〜5時間の範囲である。
【0033】本発明方法により、THFを重合した場合
には、数平均分子量200〜80000、特に200〜
40000程度の低分子量のPTMGを容易に得ること
ができる。また、上記の極性溶媒を反応系中に添加した
場合には数平均分子量200〜40000、特には50
0〜40000のPTMGを容易に得ることができ、酸
無水物を添加した場合には数平均分子量200〜400
00、特に200〜3000、中でも700〜2000
程度の低分子量のPTMGを容易に得ることができる。
【0034】また、本発明の特徴の一つは、分子量分布
(Mw/Mn)の狭いPTMGを容易に製造することが
できることである。本発明では、Mw/Mnが20未
満、例えば1.0〜10.0のPTMGの製造も容易で
ある。工業的には、分子量分布の小さいPTMGの需要
が大きいが本発明によればMw/Mnが1.0〜4.
0、更には1.1〜3.0のPTMGを容易に製造でき
る。所望ならば、Mw/Mnが1.1〜2.0程度の分
子量分布の非常に狭いPTMGを得ることもできる。従
って、本発明によれば、数平均分子量が500〜300
0、特に700〜2000で、Mw/Mnが、1.0〜
4.0、特に1.1〜3.0という比較的低分子量で、
かつ分子量分布の非常に狭いPTMGを製造することが
できる。
【0035】一方、ゼオライト触媒の中でもZSM−
5、ZSM−11、Nu−5を使用した場合は、分子量
分布(Mw/Mn)が20以上となり本発明の目的を達
しない。またこれらのZSM−5、ZSM−11、Nu
−5を触媒として使用すると、重量平均分子量が900
00以上の高分子量のPTMGが生成物中に混在し、こ
のような高分子量のPTMGは実用的価値が劣るという
問題点がある。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例
において、SiO2 /Al2 3 、反応時間、Mn、M
w、収率、φ/φeはそれぞれ次の意味を表わす。
【0037】
【数1】SiO2 /Al2 3 :モル比 反応時間(回分反応):所定の反応温度に設定されてい
る湯浴(waterbath)に反応器を浸漬した時を
反応開始とする。 反応時間(連続反応):所定の反応温度に設定されてい
るジャケット付反応管にTHF溶液を供給し、反応管の
出口から液が流出し始めた時を反応開始とする。
【0038】収率(φ):供給したTHFに対するPT
MG又はPTMGの酢酸エステルの重量% Mn:Gel Permeation Chromat
ographyにより測定した数平均分子量 Mw:Gel Permeation Chromat
ographyにより測定した重量平均分子量 平衡収率(φe):その温度におけるPTMG又はPT
MGの酢酸エステルの平衡収率(「化学同人刊、開環重
合(1)講座、重合反応論6、三枝武夫著、1971年
5月10日初版発行」のp171の図3.11をもとに
計算した。) 反応に用いた触媒は下記により調製した。
【0039】触 媒 C−1−1:ゼオライトベータ(PQコーポレーション
製品、SiO2 /Al23 =25,H型)を窒素気流
中400℃で2時間焼成 C−1−2:上記のゼオライトベータを窒素気流中40
0℃で3時間焼成 C−1−3:上記のゼオライトベータを窒素気流中56
0℃で3時間焼成 C−1−4:上記のゼオライトベータを窒素気流中65
0℃で3時間焼成 C−1−5:上記のゼオライトベータを窒素気流中75
0℃で3時間焼成 C−1−6:上記のゼオライトベータを窒素気流中85
0℃で3時間焼成 C−1−7:上記のゼオライトベータを窒素気流中95
0℃で3時間焼成 C−1−8:上記のゼオライトベータを窒素気流中10
00℃で3時間焼成 C−1−9:上記のゼオライトベータを空気気流中38
0℃で3時間焼成 C−1−10:上記のゼオライトベータを空気気流中7
40℃で3時間焼成 C−1−11:上記のゼオライトベータを空気気流中9
50℃で3時間焼成
【0040】C−1−12:上記のゼオライトベータを
20℃で水蒸気飽和した窒素気流中760℃で3時間焼
成 C−1−13:上記のゼオライトベータを20℃で水蒸
気飽和した窒素気流中840℃で3時間焼成 C−1−14:上記のゼオライトベータを20℃で水蒸
気飽和した窒素気流中900℃で3時間焼成 C−1−15:ゼオライトベータ(PQコーポレーショ
ン製品、SiO2 /Al 2 3 =25,H型)5g、フ
ッ化アンモニウム(和光純薬社製品、特級)0.52g
及び脱塩水10.6gを100mlのテフロン製容器に
入れ、蓋をして90℃で24時間静置したのち濾過し
た。次いで200mlの脱塩水で洗浄したのち再び濾過
し、110℃で24時間乾燥した。室温まで冷却したの
ち、窒素気流中で2時間で540℃まで昇温し、この温
度で5時間焼成した。生成した触媒は約5重量%のフッ
素を含んでいるものと推定される。
【0041】C−1−16:フッ化アンモニウムの量を
1.08gとした以外は、C−1−15の触媒調製法に
従って触媒を調製した。生成した触媒は約10重量%の
フッ素を含んでいるものと推定される。 C−1−17:フッ化アンモニウムの量を2.44gと
した以外は、C−1−15の触媒調製法に従って触媒を
調製した。生成した触媒は約20重量%のフッ素を含ん
でいるものと推定される。 C−2−1:NaAlO2 (和光純薬社製品 Al/N
aOH=0.54)6.95g,Cr(NO3 3 ・9
2 O(キシダ化学社製品)6.14g及び脱塩水12
0.0gを300mlのプラスチック製ビーカーにい
れ、20分間撹拌した。次にこの液にテトラエチルアン
モニウムハイドロキサイド(TEA・OH)の40%水
溶液(アルドリッチ社製品)を61.1g添加して、1
0分間撹拌した。
【0042】ホワイトカーボン(徳山曹達社製品、微粉
末シリカ、商品名:TOKUSIL−U)47.37g
を1L(リットル)の広口プラスチック瓶に入れ、これ
に上記で調製した溶液を添加した。さらに脱塩水63.
0gを添加したのち、ホモジナイザーを用いて6000
rpmで10分間撹拌し、均質化を行なった。このよう
にして得られた前駆体の組成比は、SiO2 /Al2
3 =26,OH- /SiO2 =0.28,H2 O/Si
2 =15.4,Na/SiO2 =0.14,TEA/
SiO2 =0.21,SiO2 /Cr2 3 =104.
8(Si:Cr(原子比)=52.4:1)であった。
この前駆体をテフロン製容器に入れ、1LのSUS−3
16製オートクレーブに装填した。オートクレーブ内を
窒素置換したのち、180rpmで撹拌しながら水熱合
成を開始した。室温から160℃まで6時間かけて昇温
(昇温速度0.4℃/分)し、160℃にて90時間保
持した。次いで、内容物を濾過し、脱塩水にて洗浄した
のち、120℃で一昼夜乾燥した。乾燥品は42.3g
得られ、緑色の固体粉末であった。
【0043】この固体粉末を下記に示した条件で粉末X
線により分析した結果、図2に示す通り、ゼオライトベ
ータの回折像(図1)と同じ回折像を示しており、クロ
ムの酸化物由来のピークは見られず、クロムが格子内に
取り込まれたクロモベータが生成したことがわかった。
このクロモベータは組成分析の結果、SiO2 /Al 2
3 =29.4,Si/Cr原子比97.6であった。
【0044】
【表4】 粉末X線分析(XRD)測定条件 Cu−Kα線 40kV,30mA ステップサイズ 0.050deg,0.050d
eg/sec 測定範囲 2θ=5〜50° グラファイトモノクロメーター使用 ダイバージェンススリット(d.s.)=1° レシービングスリット(r.s.)=0.2° スキャッタースリット(s.s.)=1°
【0045】上記で調製したクロモベータを常法により
H型にしたのち、窒素気流下400℃で2時間焼成して
触媒とした。以下のC−2−2〜C−2−11において
は、硝酸クロムの代りに他の金属の塩を用いた以外は、
C−2−1の方法に従ってゼオライトを調製した。生成
したゼオライトの粉末X線回折像はゼオライトベータの
回折像と同じであり、また金属酸化物由来のピークは認
められず、金属が格子内に同型置換していることが確認
された。このゼオライトをH型にしたのち窒素気流下4
00℃で2時間焼成して触媒とした。
【0046】C−2−2:Cr(NO3 3 ・9H2
の代りにZn(NO3 2 ・6H2 O(キシダ化学社製
品)を用いた(Si/Zn(原子比)=49.9)。生
成したゼオライトはSiO2 /Al2 3 =23.8,
Si/Zn(原子比)=573であった。粉末X線回折
像を図3に示す。 C−2−3:Cr(NO3 3 ・9H2 Oの代りにFe
(NO3 3 ・9H2 O(キシダ化学社製品)を用いた
(Si/Fe(原子比)=49.8)。生成したゼオラ
イトはSiO2 /Al2 3 =27.7,Si/Fe
(原子比)=46.6であった。粉末X線回折像を図4
に示す。 C−2−4:Cr(NO3 3 ・9H2 Oの代りにCo
(NO3 2 ・6H2 O(キシダ化学社製品)を用いた
(Si/Co(原子比)=50.0)。生成したゼオラ
イトはSiO2 /Al2 3 =24.4,Si/Co
(原子比)=138であった。粉末X線回折像を図5に
示す。
【0047】C−2−5:Cr(NO3 3 ・9H2
の代りにGa(NO3 3 ・8H2 O(キシダ化学社製
品)を用いた(Si/Ga(原子比)=50.0)。生
成したゼオライトはSiO2 /Al2 3 =27.9,
Si/Ga(原子比)=39.1であった。粉末X線回
折像を図6に示す。 C−2−6:Cr(NO3 3 ・9H2 Oの代りにSn
SO4 (関東化学社製品、純度93%)を用いた(Si
/Sn(原子比)=49.3)。生成したゼオライトは
SiO2 /Al2 3 =25.9,Si/Sn(原子
比)=53.0であった。粉末X線回折像を図7に示
す。 C−2−7:Cr(NO3 3 ・9H2 Oの代りにNi
SO4 ・6H2 O(和光純薬社製品)を用いた(Si/
Ni(原子比)=49.3)。生成したゼオライトはS
iO2 /Al2 3 =25.5,Si/Ni(原子比)
=94.5であった。粉末X線回折像を図8に示す。
【0048】C−2−8:Cr(NO3 3 ・9H2
の代りにPb(NO3 2 (キシダ化学社製品)を用い
た(Si/Pb(原子比)=49.9)。生成したゼオ
ライトはSiO2 /Al2 3 =26.1,Si/Pb
(原子比)=120.0であった。粉末X線回折像を図
9に示す。 C−2−9:Cr(NO3 3 ・9H2 Oの代りにIn
(NO3 3 ・3H2 O(三津和社製品)を用いた(S
i/In(原子比)=45)。生成したゼオライトはS
iO2 /Al2 3 =30.2,Si/In(原子比)
=45.7であった。粉末X線回折像を図9に示す。 C−2−10:Cr(NO3 3 ・9H2 Oの代りにC
u(NO3 2 ・3H2O(和光純薬社製品)を用いた
(Si/Cu(原子比)=51.0)。生成したゼオラ
イトはSiO2 /Al2 3 =23.0,Si/Cu
(原子比)=1530であった。粉末X線回折像を図1
1に示す。
【0049】C−2−11:Cr(NO3 3 ・9H2
Oの代りにホウ酸(和光純薬社製品、純度99.9%)
を用いた(Si/B(原子比)=50.0)。生成した
ゼオライトはSiO2 /Al2 3 =29.5,Si/
B(原子比)=51.2であった。粉末X線回折像を図
12に示す。 C−2−12:Cr(NO3 3 ・9H2 OをSi/C
r(原子比)=25.6となるように用いた以外はC−
2−1と同様にしてクロモベータを製造した。このもの
はSiO2 /Al2 3 =31.6,Si/Cr(原子
比)=29.8であった。 C−3−1:ゼオライトベータ(PQコーポレーション
製品、SiO2 /Al23 =25,H型)90gと、
ベーマイト(商品名:Condea PuralSB)
60gとを混合して擂潰器で10分間擂潰した。これに
コーンスターチ40.2gを80℃の熱水で溶解したも
のを徐々に加え、更に脱塩水30mlを添加し、引続い
て1時間擂潰した。得られたペーストを直径2.5m/
mの穴からヒモ状に押出した。室温で12時間乾燥した
のち5〜8m/mの長さに切断し、窒素気流下に170
℃で焼成した。次いで窒素で希釈した空気気流下に65
0℃で20時間焼成した。得られた成型体を破砕し、篩
分して850〜1700ミクロンの部分を取得した。こ
れを更に窒素気流下400℃で3時間焼成して触媒とし
た。
【0050】C−3−2:成型体の破砕物を窒素気流下
960℃で3時間焼成した以外は、C−3−1と同様に
して触媒を調製した。 C−3−3:成型体を破砕し、篩分して450〜600
ミクロンの部分を取得し、これを窒素気流下960℃で
3時間焼成した以外は、C−3−1と同様にして触媒を
調製した。 C−3−4:成型体を破砕し、篩分して1680〜20
00ミクロンの部分を取得し、これを窒素気流下960
℃で3時間焼成した以外は、C−3−1と同様にして触
媒を調製した。 C−3−5:成型体を乾燥した空気気流下960℃で3
時間焼成した以外は、C−3−1と同様にして触媒を調
製した。 C−4:EU−1型ゼオライトを水熱合成により製造し
た(SiO2 /Al2 3 =27)。これを常法により
H型とし、窒素気流下400℃で2時間焼成して触媒と
した。
【0051】C−5−1〜C−5−3:モルデナイト型
(SiO2 /Al2 3 はC−5−1が10、C−5−
2が15、C−5−3が20である)を常法によりH型
とし、次いで窒素気流下400℃で2時間焼成して触媒
とした。 C−6−1〜C−6−9:東ソー社の各種のゼオライト
を常法によりH型とし、更に窒素気流下400℃で2時
間焼成して触媒とした。C−6−4〜C−6−6ではC
−6−3で得た焼成品を、さらにパールミルで粉砕して
触媒とした。 C−6−1:L型ゼオライト,商品名TSZ−500K
OA,SiO2 /Al23 =6.2 C−6−2:オフレタイト/エリオナイト,商品名TS
Z−410KOA,SiO2 /Al2 3 =7.4 C−6−3:オメガ型ゼオライト,商品名OM−01,
SiO2 /Al2 3 =6.4
【0052】C−6−4:30分間パールミルで粉砕 C−6−5:60分間パールミルで粉砕 C−6−6:90分間パールミルで粉砕 C−6−7:超安定Y型ゼオライト,商品名HSZ−3
30HUA,SiO2 /Al2 3 =6.1 C−6−8:超安定Y型ゼオライト,商品名HSZ−3
50HUA,SiO2 /Al2 3 =10.0 C−6−9:超安定Y型ゼオライト,商品名HSZ−3
60HUA,SiO2 /Al2 3 =14.0 C−7:ZSM−12型ゼオライトを水熱合成により製
造した(SiO2 /Al 2 3 =40)。これを常法に
よりH型にしたのち、窒素気流下400℃で2時間焼成
して触媒とした。
【0053】C−8:ZSM−22型ゼオライトを水熱
合成により製造した(SiO2 /Al 2 3 =40)。
これを常法によりH型にしたのち、窒素気流下400℃
で2時間焼成して触媒とした。 C−9:ゼオライトベータ(PQコーポレーション製
品、SiO2 /Al2 3=75,H型)を空気気流中
で950℃で3時間焼成して触媒とした。 C−10:アルミン酸ナトリウム(和光純薬社製品、A
l/NaOH=0.54)13.98g、脱塩水24
2.3gを1000mlのビーカーに入れて溶液とし
た。これに、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサ
イド(TEA・OH)の40%水溶液(アルドリッチ社
製品)123.2gを添加して撹拌した。
【0054】ホワイトカーボン(徳山曹達社製品、微粉
末シリカ、商品名トクシール−U)90.12gを合成
樹脂製の容器に入れ、これに上記で調製した溶液を加
え、更に脱塩水124.2gを添加した。これをホモジ
ナイザーで5000rpmで10分間処理したのち、テ
フロン製の内筒を備えた2リットル容量のSUS製オー
トクレーブに仕込んだ。オートクレーブを窒素で置換し
たのち200rpmで撹拌しながら155℃で32時間
反応させた。仕込組成はSiO2 /Al2 3 =25.
0,OH- /SiO2 =0.29,H2 O/SiO2
16.3,Na/SiO2 =0.15,TEA・OH/
SiO2 =0.22であった。
【0055】反応終了後、反応生成物を濾過し、洗浄し
たのち120℃で一昼夜乾燥した。白色の粉末85gが
得られた。このものはSiO2 /Al2 3 =22.2
であり、粉末X線回折により結晶化度100%のゼオラ
イトベータであることが判明した(標準品としてPQコ
ーポレーションのゼオライトベータ(SiO2 /Al 2
3 =25,H型)を用いた)。
【0056】このゼオライトを常法によりH型とし、窒
素気流下950℃で3時間焼成して触媒とした。 C−11:アルミン酸ナトリウム(和光純薬社製品 A
l/NaOH=0.54)17.41g、脱塩水24
2.3gを1000mlのビーカーに入れて溶解した。
これにテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド
(TEA・OH)の40%水溶液123.2gを加え撹
拌した。ホワイトカーボン(徳山曹達社製品、微粉末シ
リカ、商品名トクシール−U)90.3gに上記の溶液
を加え、更に脱塩水124.2gを添加した。これをホ
モジナイザーで5000rpmで10分間処理したの
ち、テフロン製内筒を備えた2リットル容量のSUS製
オートクレーブに仕込んだ。オートクレーブを窒素で置
換したのち200rpmで撹拌しながら163℃で92
時間反応させた。仕込組成はSiO2 /Al2 3 =2
0.0,OH- /SiO2 =0.31,H2 O/SiO
2 =16.3,Na/SiO 2 =0.19,TEA・O
H/SiO2 =0.22であった。
【0057】反応終了後、反応生成物を濾過し、洗浄し
たのち120℃で一昼夜乾燥した。白色の粉末96gが
得られた。このものはSiO2 /Al2 3 =20.2
であり、粉末X線回折により結晶化度100%のゼオラ
イトベータであることが判明した(標準品としてPQコ
ーポレーションのゼオライトベータ(SiO2 /Al 2
3 =25,H型)を用いた)。
【0058】このゼオライトを常法によりH型とし、窒
素気流下950℃で3時間焼成して触媒とした。 C−12−1:ZSM−5(SiO2 /Al2 3 =3
0,H型)を窒素気流下400℃で3hr焼成して触媒
とした。 C−12−2:ZSM−5(SiO2 /Al2 3 =1
00,H型)を窒素気流下400℃で3hr焼成して触
媒とした。 C−12−3:ZSM−11(SiO2 /Al2 3
121,H型)を窒素気流下400℃で3hr焼成して
触媒とした。
【0059】実施例1〜32 触媒1.33g、THF38.0g及び無水酢酸6.3
1gをガラス製容器に入れ、窒素雰囲気下で撹拌しなが
ら、常圧、40℃で反応させた。触媒のTHFに対する
重量比は0.035、無水酢酸のTHFに対するモル比
は0.117であった。結果を表−1に示す。
【0060】
【表5】
【0061】
【表6】
【0062】実施例33〜44 触媒1.05g、THF30.0g及び無水酢酸4.9
8gをガラス製容器に入れ、窒素雰囲気下で撹拌しなが
ら、常圧、40℃で反応させた。触媒のTHFに対する
重量比は0.035、無水酢酸のTHFに対するモル比
は0.117であった。結果を表−2に示す。
【0063】
【表7】
【0064】実施例45〜56 触媒1.0g、THF30.0g及び無水酢酸5.0g
をガラス製容器に入れ、窒素雰囲気下で撹拌しながら、
常圧、40℃で反応させた。触媒のTHFに対する重量
比は0.033、無水酢酸のTHFに対するモル比は
0.12であった。結果を表−3に示す。
【0065】
【表8】
【0066】実施例57 触媒(C−1−1)1.00g、THF3.00g及び
水0.002gを反応器に入れ、窒素雰囲気下で撹拌し
ながら、常圧下40℃で5時間反応させた。生成したP
TMGはMn=36,700であり、収率は23%であ
った。 実施例58 触媒(C−1−1)1.00g、THF3.00g及び
1,4−ブタンジオール0.002gを反応器に入れ、
窒素雰囲気下で撹拌しながら、常圧下40℃で5時間反
応させた。生成したPTMGはMn=27,600であ
り、収率は37%であった。
【0067】実施例59 触媒(C−1−1)0.35g、THF10.02gを
反応器に入れ、室温で撹拌することなく20時間放置し
た。生成したPTMGはMn=34,000であり、収
率は15%であった。 実施例60〜62 触媒1.05g、THF30.0g及び無水酢酸2.4
9gをガラス製反応器に入れ、窒素雰囲気下で撹拌しな
がら、常圧下40℃で5時間反応させた。THFに対す
る無水酢酸のモル比は0.059であった。反応生成物
の分析結果を表−4に示す。
【0068】
【表9】
【0069】実施例63〜64 触媒1.05g、THF30.0g及び無水酢酸1.0
0gをガラス製反応器に入れ、窒素雰囲気下で撹拌しな
がら、常圧下40℃で5時間反応させた。THFに対す
る無水酢酸のモル比は0.024であった。反応生成物
の分析結果を表−5に示す。
【0070】
【表10】
【0071】実施例65〜68 内径8mm、長さ50cmのジャケット付き反応管に触
媒(C−3−1)7.9gを充填した。ジャケットの温
度を40℃に保持しつつ、反応管に無水酢酸を含むTH
F溶液を2ml/min up−flowで通した。T
HF溶液の滞留時間は12.5分間である。反応開始後
5時間目の生成物の分析結果を表−6に示す。
【0072】
【表11】
【0073】実施例69〜82 内径20mm、長さ150mmのジャケット付きSUS
製反応管(内容積48cc)に触媒16.6gを充填し
た。これに無水酢酸を含むTHFを2.3ml/min
でup−flowで流した。THF溶液の滞留時間は2
1分間であった。反応開始後5時間目の生成物の分析結
果を表−7に示す。
【0074】
【表12】
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、触媒としてゼオライト
を用いることにより、テトラヒドロフランの開環重合で
PTMGを高収率で得ることができる。また、回分反応
形式では触媒回収が容易であり、また、流通反応方式で
は触媒再生が容易であるなど、工業的に極めて有利にP
TMGを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゼオライトベータ(H型)の粉末X線分析によ
る回折図(参考)
【図2】C−2−1のゼオライト(クロモベータ)の粉
末X線分析による回折図
【図3】C−2−2のゼオライト(ジンクベータ)の粉
末X線分析による回折図
【図4】C−2−3のゼオライト(鉄ベータ)の粉末X
線分析による回折図
【図5】C−2−4のゼオライト(コバルトベータ)の
粉末X線分析による回折図
【図6】C−2−5のゼオライト(ガリウムベータ)の
粉末X線分析による回折図
【図7】C−2−6のゼオライト(錫ベータ)の粉末X
線分析による回折図
【図8】C−2−7のゼオライト(ニッケルベータ)の
粉末X線分析による回折図
【図9】C−2−8のゼオライト(鉛ベータ)の粉末X
線分析による回折図
【図10】C−2−9のゼオライト(インジウムベー
タ)の粉末X線分析による回折図
【図11】C−2−10のゼオライト(銅ベータ)の粉
末X線分析による回折図
【図12】C−2−11のゼオライト(ホウ素ベータ)
の粉末X線分析による回折図
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【表1】 ABW AEI AEL AET AFG AFI AFO AFR AFS AFT AFY ANA APC APD AST ATN ATO ATS ATT ATV AWW *BEA BIK BOG BPH BRE CAN CAS CHA -CHI -CLO DAC DDR DOH EAB EDI EMT EPI ERI EUO FAU FER GIS GME GOO HEU JBW KFI LAU LEV LIO LOS LOV LTA LTL LTN MAZ MEI MEP MER MFS MON MOR MTN MTT MTW NAT NES NON OFF -PAR PAU PHI RHO -ROG SGT SOD STI THO TON VFI -WEN YUG
【請求項12】 ポリオキシアルキレングリコールの数
平均分子量が200〜40000である請求項1乃至1
に記載のポリオキシアルキレングリコールの製造方
法。
【請求項13】 開環重合を、酸無水物の存在下に行っ
た後、得られた重合物の末端を水酸基に変換することを
特徴とする請求項1乃至12に記載のポリオキシアルキ
レングリコールの製造方法。
【請求項14】 開環重合を、極性溶媒の存在下に行う
ことを特徴とする請求項1乃至13に記載のポリオキシ
アルキレングリコールの製造方法。
【請求項15】 ゼオライトベータ骨格を有し、その骨
格中のアルミニウムおよび/またはシリコンをクロム、
ホウ素、鉛、錫、銅、インジウム、コバルト、ニッケ
ル、亜鉛、バナジウム、モリブデン、ヒ素、アンチモ
ン、マンガン、ゲルマニウム、銀、ランタン、カドミウ
ム、マグネシウム、セリウム及びリンの少なくとも一種
から選ばれた金属種で同形置換してなるメタロアルミノ
シリケート。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】ゼオライトの組成は、通常、以下のような
式で表現される。 M2/aO:xAl23 :ySiO2 :zTbc :kH2
O (式中Mは原子価aを有する少なくとも一種のカチオン
を表し、Tはクロム、ガリウム、ホウ素、チタン、鉄、
鉛、錫、銅、インジウム、コバルト、ニッケル、亜鉛、
バナジウム、モリブデン、ヒ素、アンチモン、マンガ
ン、ゲルマニウム、銀、ランタン、カドミウム、マグネ
シウム、セリウム及びリンの少なくとも一種を表わし、
x,y,z,a,b,c及びkは0を含む正数を表す)ゼオライト は結晶性の構造を有するものである。最も代
表的なゼオライトであるアルミノシリケートは、SiO
4 四面体とAlO4四面体 よりなる剛性の三次元網状構
造物であり、構造内において、これらの四面体は酸素原
子の架橋によって相互に結合されており、アルミニウム
及びシリコンの合計原子数対酸素原子数の比が1:2で
ある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【表3】 *BEA ,EMT,ERI,EUO,FAU,HEU,LTA,LTL,MAZ ,MOR,MTW,NES,OFF,TON
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】より好ましくは *BEA,ERI,EU
O,FAU,LTL,MAZ,MOR,MTW,OFF
から選ばれる構造のゼオライトが挙げられ、最も好まし
くは *BEA構造のゼオライトである。このようなゼオ
ライトの具体例としては、A型ゼオライト(LTA)、
モルデナイト(MOR)、クリノプチロライト(HE
U)、L型ゼオライト(LTL)、ZSM−4(MA
Z、特開昭47−25097)、ZSM−12(MT
W、USP3709979)、ZSM−20(FAU、
USP3832449)、Nu−10(TON、特開昭
57−200218)、Nu−87(NES)、ゼオラ
イトベータ( *BEA等、USP3308069)、ゼ
オライトX(FAU、USP288244)、ゼオライ
トY(FAU、USP3130007)、超安定Y型ゼ
オライト(FAU)、ヘキサゴナルフォージャサイト
(EMT、USP5098686)、SAPO−5(A
FI、Pure and AppliedChem.
58,1351(1986))、SAPO−11(AE
L、Pure and Applied Chem.
58,1351(1986))、SAPO−20(SO
D、J. Am. Chem. Soc., 104
1146(1982))、SAPO−34(CHA、
J. Am. Chem. Soc., 106 60
92(1984))、SAPO−35(LEV、J.A
m. Chem. Soc., 106 6092(1
984))、SAPO−37(FAU、J. Am.
Chem. Soc., 106 6092(198
4))、SAPO−40(AFR)、SAPO−42
(LTA、J. Am. Chem. Soc., 1
06 6092(1984))、EU−1(EUO、E
PC特許公開42226),オフレタイト(OFF、U
SP4503023)、エリオナイト(ERI、USP
4503023)、ゼオライトオメガ(MAZ、Cry
st. Struct. Comm.,3,399(1
974))等が挙げられる。尚、()内の3文字のアル
ファベットは上記Structure type co
desを表す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】なお、ここでいうゼオライトベータとは、
例えば米国特許第3308069号等に例示される方法
によって合成されるゼオライトを意味し、その構造は
J.M.NewsamらによるPolymorph A
および/またはPolymorph Bといった構造
(Proc. R. Soc. London,A42
,375(1988))や、J.B.Higgins
らによるPolytypeAおよび/またはPolyt
ype Bおよび/またはPolytype Cといっ
た構造(Zeolites, , 446(198
8))の少なくとも1つをその構造の一部に含んでなる
構造を有するゼオライトを指す。なお、前記したStr
ucture type codesにおいて、 *BE
で示されるゼオライトベータは、Polymorph
A及びPolytype Aであるので、本発明のゼ
オライトベータは、 *BEA以外の構造のものを含むと
いうことである。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】また、反応系中には重合反応の行きすぎを
防ぎ分子量分布を調節する助剤として極性溶媒を添加す
ることも可能であり、具体的には水、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール、エチレングリコール、1,
4−ブタンジオール等のアルコール類、ホルムアミド、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類が例示される。このような極性溶媒の使用量として
は、THFに対して、通常1×10-4 〜0.5(モル
比)の範囲で添加される。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】上述の酸無水物と極性溶媒は、併用されて
もよい。次に、重合反応の具体的条件としては、反応温
度は、通常0〜200℃、好ましくは10〜80℃であ
る。反応圧力は、反応系が液相を保持できるような圧力
であれば良く、通常、常圧から100KG、好ましくは
常圧から50KGの圧力範囲から選択される。触媒の使
用量としては特に限定されないが、例えば懸濁反応方式
では、触媒が少ないと重合速度が低くなり、逆に多すぎ
ると、重合熱の除去が困難となる。また反応系における
スラリー濃度が高くなるので、攪拌が困難となり、更に
は重合終了後の反応液からの触媒分離等にも問題が生じ
る。従って液相に対して、通常0.001〜50重量
倍、好ましくは0.01〜20重量倍の範囲から、回分
反応、流通反応を勘案して選ばれる。但し流通反応の場
合は、単位時間当たりの液相の供給量に対する触媒の量
を表す。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】反応時間は触媒量や反応温度によって異な
るため、特に限定はないが、収率や経済性を勘案して
0.1〜20時間、好ましくは0.5〜15時間の範囲
が好ましい。反応は、懸濁床を用いる回分反応又は懸濁
床、固定床等を用いる連続流通反応等、適宜の方式を選
択できる。このとき触媒の粒径は、通常20〜1000
0μm、好ましくは100〜5000μm、更に好まし
くは250〜3000μmの粒径の触媒が採用される。
反応液の滞留時間としては、通常0.01〜10時間、
好ましくは0.1〜5時間の範囲である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 光治 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成株式会社総合研究所内 (72)発明者 白土 正之 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化成株 式会社四日市工場内 (72)発明者 竹尾 弘 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化成株 式会社四日市工場内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状エーテルの開環重合によりポリオキ
    シアルキレングリコールを製造する方法において、触媒
    としてゼオライト(但しZSM−5,ZSM−11及び
    Nu−5を除く)を用いることを特徴とするポリオキシ
    アルキレングリコールの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、環状エーテルとして
    テトラヒドロフランを用い、この開環重合によりポリテ
    トラメチレンエーテルグリコールを製造する請求項1記
    載のポリオキシアルキレングリコールの製造方法。
  3. 【請求項3】 ゼオライトが、下記に示されるStru
    cture type codes(”Atlas o
    f Zeolite StructureTypes
    Third Edition”W.M.Meier a
    nd D.H.Olson著、1992年)の群から選
    ばれる構造のゼオライトであることを特徴とする請求項
    1記載のポリオキシアルキレングリコールの製造方法。 【表1】 ABW AEI AEL AET AFG AFI AFO AFR AFS AFT AFY ANA APC APD AST ATN ATO ATS ATT ATV AWW *BEA BIK BOG BPH BRE CAN CAS CHA -CHI -CLO DAC DDR DOH EAB EDI EMT EPI ERI EUO FAU FER GIS GME GOO HEU JBW KFI LAU LEV LIO LOS LOV LTA LTL LTN MAZ MEI MEP MER MFS MON MOR MTN MTT MTW NAT NES NON OFF -PAR PAU PHI RHO -ROG SGT SOD STI THO TON VFI -WEN YUG
  4. 【請求項4】 ゼオライトがベータ型であることを特徴
    とする請求項1記載のポリオキシアルキレングリコール
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 ゼオライトが超安定Y型であることを特
    徴とする請求項1記載のポリオキシアルキレングリコー
    ルの製造方法。
  6. 【請求項6】 ゼオライトがゼオライトベータ骨格を有
    し、その骨格中のアルミニウムおよび/またはシリコン
    を金属で同型置換したメタロアルミノシリケートである
    ことを特徴とする請求項1に記載のポリオキシアルキレ
    ングリコールの製造方法。
  7. 【請求項7】 アルミノシリケート内に同形置換された
    金属種がクロム、ガリウム、ホウ素、鉄、鉛、錫、銅、
    インジウム、コバルト、ニッケル、亜鉛、バナジウム、
    モリブデン、ヒ素、アンチモン、マンガン、ゲルマニウ
    ム、銀、ランタン、カドミウム、マグネシウム、セリウ
    ム及びリンの少なくとも一種から選ばれた金属種であ
    る、ゼオライトベータ骨格を有するメタロアルミノシリ
    ケートであることを特徴とする請求項12のポリオキシ
    アルキレングリコールの製造方法。
  8. 【請求項8】 ゼオライトがフッ化アンモニウムで処理
    したゼオライトであることを特徴とする請求項1に記載
    のポリオキシアルキレングリコールの製造方法。
  9. 【請求項9】 ゼオライトが400℃〜1150℃で焼
    成処理したゼオライトであることを特徴とする請求項1
    のいずれかに記載のポリオキシアルキレングリコールの
    製造方法。
  10. 【請求項10】 ポリオキシアルキレングリコールの数
    平均分子量が200〜40000である請求項1に記載
    のポリオキシアルキレングリコールの製造方法。
  11. 【請求項11】 開環重合を、酸無水物の存在下に行っ
    た後、得られた重合物の末端を水酸基に変換することを
    特徴とする請求項1に記載のポリオキシアルキレングリ
    コールの製造方法。
  12. 【請求項12】 開環重合を、極性溶媒の存在下に行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のポリオキシアルキレ
    ングリコールの製造方法。
  13. 【請求項13】 ゼオライトベータ骨格を有し、その骨
    格中のアルミニウムおよび/またはシリコンをクロム、
    ホウ素、鉛、錫、銅、インジウム、コバルト、ニッケ
    ル、亜鉛、バナジウム、モリブデン、ヒ素、アンチモ
    ン、マンガン、ゲルマニウム、銀、ランタン、カドミウ
    ム、マグネシウム、セリウム及びリンの少なくとも一種
    から選ばれた金属種で同形置換してなるメタロアルミノ
    シリケート。
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