JPH07228674A - 脂肪族ポリエステルの精製方法 - Google Patents

脂肪族ポリエステルの精製方法

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JPH07228674A
JPH07228674A JP21691694A JP21691694A JPH07228674A JP H07228674 A JPH07228674 A JP H07228674A JP 21691694 A JP21691694 A JP 21691694A JP 21691694 A JP21691694 A JP 21691694A JP H07228674 A JPH07228674 A JP H07228674A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 【構成】 触媒の存在下に、(i) 脂肪族ヒドロキシカル
ボン酸類、(ii)その環状エステル類、(iii) 脂肪族多価
アルコール類と脂肪族多塩基酸類、あるいは、(iv)上記
(i) −(iii) の二種以上の混合物を重合して得られる脂
肪族ポリエステル類を精製するに際して、該脂肪族ポリ
エステル類を溶融または溶液状態に保ちながら、触媒を
不活性化した後、または触媒を不溶化して分離した後、
低分子化合物を除去することを特徴とする脂肪族ポリエ
ステル類の精製方法である。 【効果】 未反応モノマーや低分子量化合物の含有量が
少なく、耐熱性、耐候性の優れた脂肪族ポリエステルが
得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用材料や汎用樹脂
代替の生分解性ポリマーとして有用な脂肪族ポリエステ
ルの精製方法に関する。より詳細には、未反応モノマー
や、低分子量の揮発成分が殆ど残存していない脂肪族ポ
リエステル類を得るための脂肪族ポリエステルの精製方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】脂肪族ポリエステルのうち、ポリ乳酸
は、通常ラクタイドと呼ばれる乳酸の環状2量体から製
造でき、その製造方法に関してはUSP1,995,9
70、USP2,362,511、USP2,683,
136に開示されている。また、乳酸とその他のヒドロ
キシカルボン酸のコポリマーは、通常乳酸の環状2量体
であるラクタイドとヒドロキシカルボン酸の環状エステ
ル中間体(通常グリコール酸の2量体であるグリコライ
ド)から製造され、その製造方法に関しては、USP
3,636,956とUSP3,797,499に開示
されている。
【0003】乳酸または乳酸と他のヒドロキシカルボン
酸類を直接脱水重縮合する場合は、原料の乳酸または乳
酸と他のヒドロキシカルボン酸類を好ましくは有機溶媒
下、触媒の存在下で共沸脱水縮合し、共沸により留出し
た溶媒から水を除き、実質的に無水の状態にした溶媒を
反応系に戻す方法により、実用的な強度を持った高分子
量のポリ乳酸および乳酸と他のヒドロキシカルボン酸と
のコポリマーを得ることができる(EP0572675
公報)。
【0004】また、脂肪族ポリエステルのうち、脂肪族
多価アルコール類と脂肪族多塩基酸類からなるポリエス
テルの製造方法に関しては、実用性のある強度を持った
分子量の高い脂肪族ポリエステルを得る方法が、特開平
4−189822号公報、特開平4−189823号公
報に開示されている。
【0005】また、特開昭62−25121には、グリ
コール酸または乳酸を錫化合物を触媒として直接重縮合
してポリグリコリドまたはポリラクチドを製造する方法
において、重縮合時にリン酸及び亜リン酸化合物を使用
して、錫触媒の活性を減少せしめて重縮合反応と共に生
起するポリマーの分解を抑制し、分子量の高いポリグリ
コリドまたはポリラクチドを製造する方法が記載されて
いるが、その分子量は重量平均分子量で高々数万(数平
均分子量で約1万)であり、実用に耐えるポリマーは得
られない。
【0006】これらの方法では溶融重合後、得られたポ
リマーをそのままペレット化するため、用いた触媒がポ
リマー中に残存し、脂肪族ポリエステルポリマーは分解
しても、触媒が残るため、後の加工成形時に加熱により
ポリマーの解重合反応が生じ易く、ポリマーの分子量が
低下して物性の劣化を招くという問題がある。また、こ
れらの方法では原料として使用したモノマーが未反応物
として、重合体中に数%残存するのを避けることができ
ない。また、重合中に副反応により生じた比較的低沸点
の不純物、鎖状や環状のオリゴマー等の低分子量揮発物
が重合体中に残存することも知られている。ポリマー中
に残存する未反応モノマーおよび低分子量揮発物は、ポ
リマーの保存安定性や加工性劣化あるいは成形物の強度
低下の原因となる。
【0007】従って、充分に高い分子量で且つ触媒を含
まない脂肪族ポリエステルを得るには、精製により触媒
を除去する必要がある。例えば、特開昭63−1453
27号公報には触媒を含むポリマーを水に対して不混和
性の有機溶媒に溶解した後、無機酸、水溶性有機酸又は
水溶性錯化剤を含む水性相又は水と接触させて触媒を除
去する方法が開示されている。しかしこの方法では、ポ
リマー溶液が粘稠になると水性相との接触効率が落ちる
ため、ポリマー濃度が0.5〜4.0重量%といった希
薄溶液で処理しなければならないという問題や、有機溶
媒溶液と水性相との混合後の分液性が悪いといった問題
がある。また特開昭63−254128号公報では、乱
流せん断場内においてポリマー溶液に沈澱剤を加えて精
製する方法が開示されているが、触媒の除去とポリマー
の析出が同時に行なわれるために、触媒の除去効率が悪
く、又、特殊な設備を必要とするなど工業的に行うには
問題があった。また、脂肪族多価アルコール類と脂肪族
多塩基酸類からなるポリエステルからの触媒除去方法に
ついては、知られていない。
【0008】さらに、未反応モノマーや低分子量揮発物
の含有量を低減させる方法として、特開昭62−648
24号公報に、重合終了後にポリマーを再沈澱法により
精製する方法が開示されている。この方法では、ポリマ
ーをクロロホルム等の良溶媒に溶解し、メタノール等の
貧溶媒中に投入して不溶性の重合体のみを沈澱させ、可
溶性のモノマーを除く方法である。しかし、この方法で
は、工程が煩雑になるうえに、該ポリマーの収率が低下
し工業的には好ましくない。
【0009】また、特開平3−14829号公報には、
グリコリドおよび/またはラクチドの反応により生体吸
収性ポリエステルを製造するに際して、重合反応後半な
いし反応終了後において、該重合体を溶融状態に保ちな
がら反応系内の圧力を減圧して処理することにより未反
応モノマーや低分子量揮発物の残存量の少ないポリエス
テルを製造する方法が記載されている。しかし、この方
法においても、ポリマー中に、0.3〜0.9%の未反
応モノマーが存在し、また、活性な触媒も残っているた
め、耐熱性、耐候性が充分でなく、このポリマーから長
期間の使用に耐える成形物は得られない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重縮
合反応により得られる脂肪族ポリエステル中に残存する
未反応モノマーや揮発物等の低分子化合物を工業的に安
価且つ容易に除去し、未反応モノマーや低分子量揮発物
含有量の少ない、耐熱性、耐候性の優れた脂肪族ポリエ
ステルを得るための精製方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、脂肪族ポリエステ
ル類を溶融または溶液状態に保ちながら触媒を不活性化
した後、あるいは、脂肪族ポリエステルを溶媒に溶解
し、酸性物質と接触させることにより、脂肪族ポリエス
テル中の触媒を不溶化させて除去した後、蒸留または晶
析により、脂肪族ポリエステルに含まれる低分子化合物
を除去することにより、低分子化合物含有量の少ない、
耐熱性、耐候性の優れた脂肪族ポリエステルが得られる
ことを見出し本発明を完成したものである。
【0012】すなわち本発明は、触媒の存在下に、(i)
脂肪族ヒドロキシカルボン酸類、(ii)その環状エステル
類、(iii) 脂肪族多価アルコール類と脂肪族多塩基酸
類、あるいは、(iv)上記(i) −(iii) の二種以上の混合
物から得られる脂肪族ポリエステル類を精製するに際し
て、該脂肪族ポリエステル類を溶融または溶液状態に保
ちながら、触媒を不活性化した後、または触媒を不溶化
して分離した後、低分子化合物を除去することを特徴と
する脂肪族ポリエステル類の精製方法である。
【0013】本発明に用いられる脂肪族ポリエステルと
しては、ヒドロキシカルボン酸類またはその環状エステ
ル類から得られるホモポリマー又はそれらのコポリマ
ー、あるいは脂肪族多価アルコール類と脂肪族多塩基酸
類から得られるポリエステルまたはそれらの混合原料か
ら得られるポリエステルである。
【0014】これらポリマーの合成法としては、原料の
ヒドロキシカルボン酸類、脂肪族多価アルコール類、脂
肪族多塩基酸類から直接脱水重縮合する方法や、ヒドロ
キシカルボン酸の環状エステル中間体、例えば乳酸の環
状2量体であるラクタイド、グリコール酸の2量体であ
るグリコライドや6−ヒドロキシカプロン酸の環状エス
テルであるε−カプロラクトン等の共重合可能なモノマ
ーを適宜用いて触媒の存在下、開環重合させる方法が用
いられる。
【0015】直接脱水重縮合する場合は、原料のヒドロ
キシカルボン酸類、脂肪族多価アルコール類、脂肪族多
塩基酸類を好ましくは有機溶媒下、触媒の存在下で共沸
脱水縮合し、特に好ましくは共沸により流出した溶媒か
ら水を除き、実質的に無水の状態にした溶媒を反応系に
戻す方法により、高分子量の脂肪族ポリエステルを得る
ことができる。
【0016】これらの方法で得られる脂肪族ポリエステ
ルは、実用的な強度を持つために、重量平均分子量5
0,000以上が好ましく、このような脂肪族ポリエス
テルはフィルム、成形物等に加工した場合に十分な強度
と靱性を持ち、そのまま容器等の用途に用いることがで
きる。
【0017】原料のヒドロキシカルボン酸類または環状
エステル類としては、乳酸、グリコール酸、3−ヒドロ
キシブチリックアシッド、4−ヒドロキシブチリックア
シッド、4−ヒドロキシバレリックアシッド、5−ヒド
ロキシバレリックアシッド、6−ヒドロキシカプロン酸
や、乳酸の環状2量体であるラクタイド、グリコール酸
の2量体であるグリコライド、6−ヒドロキシカプロン
酸の環状エステルであるε−カプロラクトン等があげら
れる。分子内に不斉炭素を有する場合はD体、L体、そ
れぞれ単独であっても良いし、D体とL体の混合物すな
わちラセミ体であっても良い。
【0018】多価アルコール類としては脂肪族系水酸基
を持つものであり、例えば、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレン
グリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタン
ジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、
ネオペンチルグリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ベ
ンゼンジメタノール等があげられる。
【0019】また、多塩基酸類としては、脂肪族カルボ
キシル基を持つものであり、コハク酸、シュウ酸、マロ
ン酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデ
カン二酸、1,4−フェニレンジ酢酸、フェニルコハク
酸等があげられる。
【0020】好ましい多価アルコールと多塩基酸の組み
合わせは、エチレングリコールとコハク酸、1,4−ブ
タンジオールとコハク酸、1,4−シクロヘキサンジメ
タノールとコハク酸等得られるポリマーの融点が100
℃以上のものである。このような組み合わせから得られ
るポリマーは、例えば電子レンジ用等、耐熱性を要求さ
れる用途に用いることができる。
【0021】本発明のポリマー合成においては、直接縮
合する方法、ヒドロキシカルボン酸の環状エステル中間
体を開環重合する方法いずれの場合にも通常触媒を用い
る。通常用いられる触媒としては、周期表のII、III、I
V、V族の金属、その酸化物あるいはその塩等があげら
れる。具体的には、亜鉛末、錫末、アルミニウム、マグ
ネシウム等の金属、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化
錫、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン
等の金属酸化物、塩化第一錫、塩化第二錫、臭化第一
錫、臭化第二錫、フッ化アンチモン、塩化亜鉛、塩化マ
グネシウム、塩化アルミニウム等の金属ハロゲン化物、
炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛等の炭酸塩、酢酸錫、オク
タン酸錫、乳酸錫、酢酸亜鉛、酢酸アルミニウム等の有
機カルボン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸錫、ト
リフルオロメタンスルホン酸亜鉛、トリフルオロメタン
スルホン酸マグネシウム、メタンスルホン酸錫、p−ト
ルエンスルホン酸錫等の有機スルホン酸塩等があげられ
る。その他、ジブチルチンオキサイド等の上記金属の有
機金属酸化物、または、チタニウムイソプロポキサイド
等の上記金属の金属アルコキサイド、または、ジエチル
亜鉛等の上記金属のアルキル金属、ダウエックス、アン
バーライト等のイオン交換樹脂等や、硫酸、メタンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸等のプロトン酸等があ
げられるが、高分子量のポリマーを得るには、通常、金
属または金属化合物が触媒として用いられる。好ましく
は、重合速度が速く高分子量のポリマーが得られる錫お
よび亜鉛の金属または金属化合物、より好ましくは、金
属錫または錫化合物が用いられる。
【0022】その使用量は原料に対して0.0001〜
10重量%程度、好ましくは0.001〜5重量%用い
られる。
【0023】ヒドロキシカルボン酸の環状エステル類を
開環重合した場合の反応後の状態は、通常は重合に溶媒
を使用しないため、ポリマーは溶融状態で存在する。ま
た、直接脱水重縮合した場合の反応後の状態は、溶媒を
使用するため、ポリマーは溶媒に溶解した状態で存在す
る。
【0024】こうして公知の方法で重合した脂肪族ポリ
エステル重合マス中には、数%の未反応物および鎖状、
環状のオリゴマー等の低分子化合物、重合に使用した活
性な触媒、さらに、重合方法によっては溶媒が含まれて
いる。
【0025】本発明の方法では、この様にして得られた
脂肪族ポリエステル類を溶融または溶液状態に保ちなが
ら、触媒を不活性化した後、または、触媒を不溶化して
分離した後、低分子化合物を除去する。重合反応後のポ
リマーが溶融状態で存在する、開環重合による脂肪族ポ
リエステルの精製は、触媒を不活性化した後、低分子化
合物を除去する方法が操作の点で容易である。重合反応
に溶媒を使う、直接脱水重縮合による脂肪族ポリエステ
ルの精製は、好ましくは、触媒を不溶化して分離した
後、低分子化合物を除去する。
【0026】低分子化合物には分子量500以下のオリ
ゴマーや未反応原料等が含まれる。中でも、ヒドロキシ
カルボン酸の環状エステル、例えばラクタイド、グリコ
ライド、ε−カプロラクトン等は除去することが好まし
い。
【0027】本発明の触媒を不活性化する方法として
は、例えば、プロトン酸を触媒として用い、得られた脂
肪族ポリエステルに塩基性化合物を加える方法、金属化
合物を触媒として用い、得られた重合終了後の脂肪族ポ
リエステルに酸類を加える方法がある。高分子量のポリ
マーを得るには、通常、金属化合物が触媒として用いら
れるため、好ましくは酸類を加える方法が用いられる。
使用する酸類の種類としては、例えば、硫酸、リン酸、
亜リン酸、ピロリン酸等があげられるが、効果の点か
ら、リン酸、ピロリン酸が好ましく、これらは直接ある
いは適当な有機溶媒に溶解して添加することができる。
【0028】また、その使用割合に関して言えば、使用
する酸の種類、重合する原料の種類、触媒の種類および
濃度等によって異なるが、リン酸またはピロりん酸を使
用する場合、含有する触媒に対して1.00等量以上、
好ましくは1.05〜4.5等量である。上記範囲より
少ないと含有する触媒を完全に不活性化することができ
ず、最終的に得られた脂肪族ポリエステルの耐熱性、耐
候性に悪影響を与える。また、4.5等量を越えて添加
してももはや添加の効果は変わらず、不経済である。
【0029】酸類を接触させて触媒を不活性化させる条
件としては、通常の重合温度で0.5〜20時間、好ま
しくは1〜10時間、より好ましくは1〜5時間攪拌を
続ける。
【0030】本発明の触媒を不溶化して分離する方法に
おいて、脂肪族ポリエステルを処理する際に溶媒を用い
る場合の溶媒としては、脂肪族ポリエステルが溶解する
ものであれば良く、例えばベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の炭化水素系溶剤、アセトン、メチルエチルケト
ン、アセトフェノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、
クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化
炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロト
ン性極性溶剤、ジフェニルエーテル、アニソール等のエ
ーテル系溶剤、または種々の有機溶媒の混合物であって
も良い。溶解する脂肪族ポリエステルの濃度は通常3〜
50重量%で行うが、脂肪族ポリエステル溶液が攪拌で
きれば特にその濃度に制限はない。また、重合時に有機
溶媒を用いる場合には、重合反応終了後、そのまま重合
液を使用できる。
【0031】触媒を不溶化して分離する方法で使用され
る酸性物質としては、塩化水素、硫酸、硝酸、リン酸、
ピロリン酸等の無機酸、またはメタンスルホン酸、p−
トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸があげられ、無
機酸の中では、硫酸、リン酸、ピロリン酸が好ましい。
【0032】酸性物質の使用量は、含有する触媒に対し
て1.00〜10.0当量、好ましくは1.05〜8.
0当量である。上記範囲より少ないと触媒の除去効果が
低下する傾向があり、また10.0等量より多いとポリ
マーが劣化する等の問題が生じる場合がある。また、過
剰な酸性物質の使用は、触媒除去には何ら効果がないば
かりか、その後の酸性物質を除去するための精製が過分
に必要となる。酸性物質で処理する際の温度は通常0〜
150℃の範囲で行うが、使用する酸性物質の種類によ
って異なる。例えば、硫酸やメタンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸等の有機スルホン酸を使用する場合
は、0〜60℃、好ましくは10〜50℃、リン酸、ピ
ロリン酸等のリン酸系化合物を使用する場合は、20〜
150℃、好ましくは50〜130℃である。上記温度
範囲より温度が低いと触媒の沈澱物への変換速度が遅く
なり、高すぎるとポリマーの劣化が起こる。酸性物質の
接触時間は0.1〜24時間で良く、好ましくは0.5
〜12時間である。0.1時間未満では触媒の除去が不
充分になることがあり、また、24時間を越えると化合
物によっては劣化する場合がある。
【0033】酸性物質の接触方法は、回分式、半回分
式、あるいは連続式のいずれの方法でも良い。
【0034】このようにして触媒を不溶化させた脂肪族
ポリエステル溶液は過剰の酸性物質を含んでおり、脂肪
族ポリエステルを単離するための濃縮等の操作の過程
で、場合によっては脂肪族ポリエステルが分解するた
め、その後の操作によっては、過剰の酸性物質を中和す
る必要がある。酸性物質の中和剤としては、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩を使
用し、中和終了後に、不溶物を触媒不溶化物と共に濾過
除去することによって、不溶物を含まない脂肪族ポリエ
ステル溶液を得る。中和に使用する中和剤の量は脂肪族
ポリエステル溶液中に残った酸性物質を中和するのに充
分な量であれば良く、また中和時間は酸性物質が中和剤
と反応するのに充分な時間があれば良く、通常は10分
以上、好ましくは30分以上脂肪族ポリエステル溶液に
中和剤をいれて攪拌すれば充分である。中和温度は特に
制限はなく、通常は酸性物質での処理温度と同じ温度で
行う。
【0035】このようにして、触媒を不活性化または触
媒を不溶化して除去した脂肪族ポリエステルから、低分
子化合物を除去し、脂肪族ポリエステルを単離する方法
としては、脂肪族ポリエステルを溶液状態にした後、冷
却して脂肪族ポリエステルを晶析させて単離する方法、
溶液状態の脂肪族ポリエステルに貧溶媒を加え脂肪族ポ
リエステルを沈澱晶析させて単離する方法、蒸留により
溶媒及び低分子化合物を除去し脂肪族ポリエステルを単
離する方法があげられ、好ましくは蒸留により除去す
る。
【0036】本発明で、低分子化合物の蒸留とは、溶媒
に溶解した低分子化合物の蒸留の他に、ポリマーに含ま
れた低分子化合物の蒸発も含む。蒸留により脂肪族ポリ
エステルを単離する条件は、蒸留を行う装置にもよるが
通常は300℃以下で行われる。あまり高温に長時間保
つと脂肪族ポリエステルの分解が起きやすくなるため2
50℃以下が好ましい。また、あまり低温では、低分子
化合物の蒸留除去に長時間を要するため120℃以上が
好ましい。系内の圧力は操作温度にもよるが、通常50
mmHg以下、好ましくは10mmHg以下、さらに好
ましくは5mmHg以下である。
【0037】また、減圧蒸留の際に系内に不活性な気体
を通じ、脂肪族ポリエステル中に含まれる低分子化合物
の除去効果を高めることも可能である。不活性な気体と
して、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン等があげられ
る。好ましくは窒素を用いる。
【0038】蒸留により低分子化合物を除去するのに必
要とする時間は、脂肪族ポリエステルの種類、蒸留温
度、減圧度、蒸留を行う装置等によって異なるが、例え
ば、L−乳酸単独の重合体中の低分子化合物の除去を、
180〜200℃、減圧度を5mmHg以下で実施する
場合、5〜6時間程度で充分である。蒸留温度を250
℃以上で実施すればさらに低分子化合物の除去効果は向
上し、蒸留時間の短縮が可能となるが、あまり高温に保
つと重合体の分解が起きやすくなるため好ましくない。
また、120℃以下の温度では低分子化合物の除去に長
時間を要する。減圧度をあげ、真空度を高く保てば蒸留
時間はさらに短縮できる。
【0039】これらの方法により不活性化された触媒を
含有し、好ましくはその量が100ppm以下、より好
ましくは50ppm以下であり、かつ、低分子量化合物
の残存量が1%以下の、耐熱性、耐候性にすぐれた脂肪
族ポリエステルを得ることができる。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例を示してさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。尚、実施例中の物性値その他は以下の方法
で測定した。
【0041】ポリマーの平均分子量 ポリマーの平均分子量(重量平均分子量)はポリスチレ
ンを標準としてゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーにより以下の条件で測定した。 装置 :島津LC−10AD 検出器:島津RID−6A カラム:日立化成GL−S350DT−5+GL−S3
70DT−5 溶媒 :クロロホルム 濃度 :1% 注入量:20μl 流速 :1.0ml/min
【0042】含有低分子化合物量 脂肪族ポリエステルをクロロホルムに溶解して、水素炎
イオン化検出器(FID)ガスクロマトグラフィー(カ
ラム:シリコンOV−210:2m×3mmφ、カラム
温度:140℃)により測定した。以下、低分子化合物
量は重量%で表示される。
【0043】含有触媒量 蛍光X線分析により測定した。
【0044】耐熱性試験 セイコー電子工業製 TG/DTA220を用い、乾燥
Air中、昇温速度10℃/minの条件下で、5%−
重量減少時の温度を測定した。
【0045】耐候性試験 180℃/100kg/cm2 の条件下でプレスフィル
ム(厚さ100μm)を作成した。得られたフィルムを
スガ・スタンダードサンシャインウェザーメーター(W
E−SUN)・炭素アーク光源を用い、60℃で120
分(18分シャワー)の条件で400時間保持した。試
験前後のフィルムの引張強度試験を行い、その強度保持
率を算出した。
【0046】製造例1 L−ラクタイド10kg及びオクタン酸錫0.2重量%
(20g)と、ラウリルアルコール2重量%(200
g)を、攪拌機を備えた肉厚の円筒型ステンレス製重合
容器へ封入し、真空で2時間脱気した後窒素ガスで置換
した。この混合物を窒素雰囲気下で攪拌しつつ180℃
で3時間加熱した。温度をそのまま保ちながら、排気管
およびガラス製受器を介して真空ポンプにより徐々に脱
気し反応容器内を3mmHgまで減圧にした。脱気開始
から1時間後容器内に窒素置換し、容器下部からポリマ
ーを紐状に抜き出してペレット化し、ポリL−乳酸を得
た。このポリマーの平均分子量は9万、Sn含有量は5
50ppm、含有ラクタイド量は2.8%であった。
【0047】製造例2 L−ラクタイド10kgを、L−ラクタイド8kgとD
L−ラクタイド2kgに変えた他は製造例1と同様にし
てペレット化し、ポリDL−乳酸を得た。このポリマー
の平均分子量は7万、Sn含有量は600ppm、含有
ラクタイド量は3.1%であった。
【0048】製造例3 L−ラクタイド10kgを、L−ラクタイド8kgとグ
リコライド2kgに変えた他は製造例1と同様にしてペ
レット化し、L−ラクタイドとグリコライドのコポリマ
ーを得た。このポリマーの平均分子量は8万、Sn含有
量は600ppm、含有ラクタイド2.5%、含有グリ
コライド0.5%であった。
【0049】製造例4 90重量%L−乳酸10kgを150℃/50mmHg
で3時間攪拌しながら水を留出させた後、塩化第一錫
(2水和物)57.0gを加え、150℃/30mmH
gでさらに2時間攪拌してオリゴマー化した。このオリ
ゴマーにジフェニルエーテル21.1kgを加え150
℃/35mmHgで共沸脱水反応を行い、留出した水と
溶媒を水分離器で分離して溶媒のみを反応器に戻した。
4時間後、反応器に戻す有機溶媒を、4.6kgのモレ
キュラーシーブ3Aを充填したカラムに通液してから反
応器に戻るようにして、150℃/35mmHgで更に
40時間反応を行い、平均分子量12万のポリ乳酸溶液
を得た。このポリマー溶液中のSn含有量は800pp
m(ポリマーに対して約3200ppm)、溶液中のラ
クタイド量1.2%(ポリマーに対し約4.8%)であ
った。
【0050】製造例5 90重量%L−乳酸5kgと70重量%グリコール酸
0.6kgを140℃/50mmHgで3時間攪拌しな
がら水を留出させた後、塩化第一錫(2水和物)22.
4gを加え、150℃/50mmHgで更に3時間攪拌
してオリゴマー化した。このオリゴマーにジフェニルエ
ーテル6kgを加え、溶媒がモレキュラーシーブ3Aを
充填したカラムを経て反応器に戻るようにして、140
℃/25mmHgで50時間還流を行い、平均分子量1
0万のコポリマー溶液を得た。このポリマー溶液中のS
n含有量は1200ppm(コポリマーに対し約304
0ppm)、溶液中のラクタイド量1.3%(コポリマ
ーに対し約3.3%)、溶液中のグリコライド量0.2
%(コポリマーに対し約0.5%)であった。
【0051】製造例6 エチレングリコール2.0kgとコハク酸3.8kgに
ジフェニルエーテル14.0kg、金属錫末29.0g
を加え、130℃/140mmHgで7時間、系外に水
を留出させながら加熱攪拌しオリゴマー化した後、14
0℃/30mmHgで8時間共沸脱水を行った。さらに
モレキュラーシーブ3Aを充填したカラムを付け、留出
した溶媒がモレキュラーシーブ5Aを充填したカラムを
経て反応器に戻るようにして、130℃/17mmHg
で50時間攪拌し、平均分子量約12万のコポリマー溶
液を得た。この溶液を濾過し不溶の金属錫末を除去し
た。このコポリマー溶液中のSn含有量は900ppm
であった。
【0052】実施例 1 製造例1で得られたポリL−乳酸2kgを窒素雰囲気下
で180℃に加熱溶融し、ピロリン酸1.65g(Sn
を2価で計算し2.0当量)を添加し180℃で1時間
加熱攪拌し触媒を不活性化した。その後温度をそのまま
保ちながら、排気管およびガラス製受器を介して真空ポ
ンプにより徐々に脱気し、系内を最終的に3mmHgま
で減圧にし、含有する低分子化合物を蒸留除去した。系
内を3mmHgにして5時間後、容器内を窒素置換し、
ポリL−乳酸を紐状に抜出してペレット化した。こうし
て得られたポリL−乳酸の平均分子量は9万で変化なか
った。また、ポリL−乳酸中の残存ラクタイド量は0.
2%であった。得られたポリマ−の耐熱性試験を行った
ところ、5%重量減少温度は320℃であった。また、
得られたプレスフィルムの耐候試験前の引張強度は60
0kg/cm2 であり、耐候試験400時間後の強度保
持率は90%であった。
【0053】実施例 2 低分子化合物の蒸留除去の際に、容器下部から毛細管を
通じて窒素ガスをパプリングしたこと以外は実施例1と
同様に処理を行った。こうして得られたポリL−乳酸の
平均分子量は9万で変化なかった。また、ポリL−乳酸
中の残存ラクタイド量は0.1%であった。得られたポ
リマーの耐熱性試験を行ったところ、5%重量減少温度
は320℃であった。また、得られたプレスフィルムの
耐候性試験前の引張強度は600kg/cm2 であり、
耐候性試験400時間後の強度保持率は95%であっ
た。
【0054】実施例 3 ピロリン酸に代えて98%リン酸1.4g(Snを2価
として計算し2.0当量)を添加する以外は、実施例1
と同じ処理を行った。得られたポリL−乳酸の平均分子
量は9万で変化なかった。また、ポリL−乳酸中の残存
ラクタイド量は0.2%であった。得られたポリマーの
耐熱性試験を行ったところ、5%重量減少温度は320
℃であった。また、得られたプレスフィルムの耐候性試
験前の引張強度は550kg/cm2 であり、耐候性試
験400時間後の強度保持率は90%であった。
【0055】実施例 4 製造例2で得られたポリDL−乳酸2kgを窒素雰囲気
下で180℃に加熱溶融し、ピロリン酸1.65g(S
nを2価で計算して2.0当量)を添加し180℃で1
時間加熱攪拌し触媒を不活性化した。その後温度をその
まま保ちながら、排気管およびガラス製受器を介して真
空ポンプにより徐々に脱気し、系内を最終的に3mmH
gまで減圧にし、含有する低分子化合物を蒸留除去し
た。系内を3mmHgにして5時間後、系内を窒素置換
し、重合体を紐状に抜出してペレット化した。こうして
得られたコポリマーの平均分子量は7万で変化なかっ
た。またコポリマー中の残存ラクイド量は0.2%であ
った。得られたコポリマーの耐熱性試験を行ったとこ
ろ、5%重量減少温度は310℃であった。また、得ら
れたプレスフィルムの耐候性試験前の引張強度は530
kg/cm2 であり、耐候性試験400時間後の強度保
持率は90%であった。
【0056】実施例 5 製造例3で得られたL−ラクタイドとグリコライドとの
コポリマー2kgを窒素雰囲気下で180℃に加熱溶融
し、ピロリン酸1.8g(Snを2価で計算して2.0
当量)を添加し180℃で1時間加熱攪拌し触媒を不活
性化した。その後温度をそのまま保ちながら、排気管お
よびガラス製受器を介して真空ポンプにより徐々に脱気
し、系内を最終的に3mmHgまで減圧にし、含有する
低分子化合物を蒸留除去した。系内を3mmHgにして
5時間後、系内を窒素置換しコポリマーを紐状に抜出し
てペレット化した。こうして得られたコポリマーの平均
分子量は8万で変化なかった。また、コポリマー中の残
存ラクタイド量およびグリコライド量はそれぞれ0.1
%および0.1%であった。得られたコポリマーの耐熱
性試験を行ったところ、5%重量減少温度は320℃で
あった。また、得られたプレスフィルムの耐候性試験前
の引張強度は590kg/cm2 であり、耐候性試験4
00時間後の強度保持率は90%であった。
【0057】実施例 6 製造例4で得られたポリL−乳酸溶液4kgを窒素雰囲
気下で150℃に保ち、ピロリン酸2.4g(Snを2
価で計算して2.0当量)を添加し1時間加熱攪拌し触
媒を不活性化した。その後温度を180℃に上げ、排気
管およびガラス製受器を介して真空ポンプにより徐々に
脱気し、系内を最終的に3mmHgまで減圧にし、溶媒
のジフェニルエーテル及び低分子化合物を蒸留除去し
た。系内を3mmHgにして5時間後、系内を窒素置換
し、重合体を紐状に抜出してペレット化した。こうして
得られたポリL−乳酸の平均分子量は12万で変化なか
った。またポリマー中の残存ラクタイド量は0.2%で
あった。得られたポリマーの耐熱性試験を行ったとこ
ろ、5%重量減少温度は315℃であった。また、得ら
れたプレスフィルムの耐候性試験前の引張強度は620
kg/cm2 であり、耐候性試験400時間後の強度保
持率は90%であった。
【0058】実施例 7 製造例4で得られたポリL−乳酸溶液4kgを窒素雰囲
気下で150℃に加熱し、ピロリン酸2.4g(Snを
2価で計算し2.0当量)を添加し150℃で1時間加
熱攪拌し触媒を不活性化した。その後この溶液にジフェ
ニルエーテル4kgを追加し40℃まで冷却してポリマ
ーを冷却晶析した。ポリマーを濾過し溶媒と分離し、さ
らにイソプロピルアルコールでポリマーを洗浄し低分子
化合物を除去した。こうして得られたポリL−乳酸を減
圧乾燥して溶媒を除き、粉末状のポリL−乳酸を得た。
得られたポリマーの平均分子量は12万で変化なかっ
た。またポリマー中の残存ラクタイド量は0.1%であ
った。得られたポリマーの耐熱性試験を行ったところ、
5%重量減少温度は320℃であった。また、得られた
プレスフィルムの耐候性試験前の引張強度は600kg
/cm2 であり、耐候性試験400時間後の強度保持率
は95%であった。
【0059】実施例 8 製造例1で得られたポリL−乳酸2kgを卓上型ニーダ
ー装置に装入し、窒素雰囲気下で180℃に加熱溶融
し、ピロリン酸1.65g(Snを2価で計算し2.0
当量)を添加し180℃で1時間加熱攪拌し触媒を不活
性化した。その後、温度を120℃に下げ、排気管およ
びガラス製受器を介して真空ポンプにより徐々に脱気
し、系内を、最終的に3mmHgまで減圧にし、含有す
る低分子量化合物を蒸留除去した。系内温度が120℃
ではポリL−乳酸は固化したため、低分子化合物の蒸留
除去はポリL−乳酸を卓上型ニーダー装置で強制的に攪
拌粉砕しながら行った。系内を3mmHgにして8時間
後、系内を窒素置換して粉砕されたポリL−乳酸を取出
した。得られたポリL−乳酸の平均分子量は9万で変化
なかった。またラクタイド残存量は0.2%であった。
得られたポリマーの耐熱性試験を行ったところ、5%重
量減少温度は320℃であった。また、得られたプレス
フィルムの耐候性試験前の引張強度は600kg/cm
2 であり、耐候性試験400時間後の強度保持率は90
%であった。
【0060】実施例 9 製造例1で得られたポリL−乳酸0.5kgをクロロホ
ルム4.5kgに溶解させ、これに98%硫酸0.5g
(Snを2価で計算し2.2当量)を加え、25℃で6
時間攪拌した後、炭酸カルシウム15.0gを加えさら
に30分25℃で攪拌した。次いで、この溶液を濾過し
沈殿した触媒等の不溶物を除去した。このポリマー溶液
から溶媒のクロロホルムを減圧留去した後、系内を最終
的に180℃、3mmHgまで減圧にし、低分子化合物
を除去した。系内を180℃/3mmHgに保って5時
間後、系内を窒素で置換し、ポリマーを紐状に抜出して
ペレット化した。得られたポリマーの分子量は9万で変
化なかった。また、残存のラクタイド量は0.2%、S
n含有量は10ppmであった。得られたポリマーの耐
熱性試験を行ったところ、5%重量減少温度は320℃
であった。また、得られたプレスフィルムの耐候性試験
前の引張強度は610kg/cm2 であり、耐候性試験
400時間後の強度保持率は100%で、耐熱性、耐候
性とも良好であった。
【0061】実施例 10 製造例2で得られたポリDL−乳酸0.5kgを1,2
−ジクロロエタン4.5kgに溶解させ、これに98%
硫酸0.5g(Snを2価で計算し2.2当量)を加
え、25℃で4時間攪拌した後、炭酸カルシウム15.
0gを加えさらに30分25℃で攪拌した。次いでこの
溶液を濾過し沈殿した触媒等の不溶物を除去した。この
ポリマー溶液から溶媒の1,2−ジクロロエタンを減圧
留去した後、系内を最終的に180℃、3mmHgまで
減圧にし、低分子化合物を除去した。系内を180℃/
3mmHgに保って5時間後、系内を窒素で置換し、コ
ポリマーを紐状に抜出してペレット化した。得られたポ
リマーの平均分子量は7万で変化なかった。また、残存
のラクタイド量は0.2%、Sn含有量は7ppmであ
った。得られたコポリマーの耐熱性試験を行ったとこ
ろ、5%重量減少温度は310℃であった。また、得ら
れたプレスフィルムの耐候性試験前の引張強度は540
kg/cm2 であり、耐候性試験400時間後の強度保
持率は100%で、耐熱性、耐候性とも良好であった。
【0062】実施例 11 製造例3で得られたL−ラクタイドとグリコライドのコ
ポリマー0.5kgを、クロロホルム4.5kgに溶解
させ、これに98%硫酸0.6g(Snを2価で計算し
2.4当量)を加え、25℃で4時間攪拌した後、炭酸
カルシウム20.0gを加えさらに30分25℃で攪拌
した。次いで、この溶液を濾過し沈殿した触媒等の不溶
物を除去した。このポリマー溶液から溶媒のクロロホル
ムを減圧留去した後、系内を最終的に180℃、3mm
Hgまで減圧にし、低分子化合物を除去した。系内を1
80℃/3mmHgに保って5時間後、系内を窒素で置
換し、ポリマーを紐状に抜出してペレット化した。得ら
れたポリマーの平均分子量は8万で変化なかった。ま
た、残存ラクタイド及びグリコライドの量はそれぞれ
0.1%および0.1%、Sn含有量は10ppmであ
った。得られたコポリマーの耐熱性試験を行ったとこ
ろ、5%重量減少温度は315℃であった。また、得ら
れたプレスフィルムの耐候性試験前の引張強度は580
kg/cm2 であり、耐候性試験400時間後の強度保
持率は95%で、耐熱性、耐候性とも良好であった。
【0063】実施例 12 製造例4で得られたポリL−乳酸溶液2.0kgにクロ
ロホルム3.0kgを加え、これに98%硫酸2.7g
(Snを2価で計算し2.0当量)を加え25℃で5時
間攪拌した後、炭酸カルシウム15.0gを加え、さら
に30分攪拌した。次いで、この溶液を濾過し、触媒等
の不溶物を除去した。このポリマー溶液から、溶媒のク
ロロホルムおよびジフェニルエーテルを減圧留去し、系
内を最終的に180℃、3mmHgまで減圧にし、低分
子化合物を除去した。系内を180℃/3mmHgに保
って5時間後、系内を窒素で置換し、ポリマーを紐状に
抜出してペレット化した。得られたポリマーの平均分子
量は12万で変化なかった。また、残存ラクタイド量は
0.2%、Sn含有量は7ppmであった。得られたポ
リマーの耐熱性試験を行ったところ、5%重量減少温度
は320℃であった。また、得られたプレスフィルムの
耐候性試験前の引張強度は600kg/cm2 であり、
耐候性試験400時間後の強度保持率は100%で、耐
熱性、耐候性とも良好であった。
【0064】実施例 13 製造例4で得られたポリL−乳酸溶液2.0kgにジフ
ェニルエーテル3.0kgを加え、これにピロリン酸
3.6g(Snを2価で計算し3.0当量)を加え11
0℃で5時間攪拌した後、この溶液を濾過し不溶化した
触媒を除去した。次にこの溶液を40℃まで冷却し、ポ
リマーを晶析した。晶析したポリマーを濾過により、触
媒と分離した後さらにイソプロピルアルコールでポリマ
ーに付着している低分子化合物を洗浄除去し、減圧乾燥
して、粉末状のポリL−乳酸を得た。得られたポリマー
の平均分子量は12万で変化なかった。また、残存ラク
タイド量は0.1%、Sn含有量は8ppmであった。
得られたポリマーの耐熱性試験を行ったところ、5%重
量減少温度は320℃であった。また、得られたプレス
フィルムの耐候性試験前の引張強度は600kg/cm
2 であり、耐候性試験400時間後の強度保持率は10
0%で、耐熱性、耐候性とも良好であった。
【0065】実施例 14 製造例5で得られたコポリマー溶液1.25kgにクロ
ロホルム3.75kgを加え、これに98%硫酸2.5
g(Snを2価で計算し2.0当量)を加え25℃で5
時間攪拌した後、炭酸カルシウム15.0gを加え、さ
らに30分攪拌した。次いで、この溶液を濾過し、沈殿
した触媒等の不溶物を除去した。このコポリマー溶液か
ら、溶媒のクロロホルムおよびジフェニルエーテルを減
圧留去し、系内を最終的に180℃、3mmHgまで減
圧にし、低分子化合物を除去した。系内を220℃/3
mmHgに保って5時間後、系内を窒素で置換し、ポリ
マーを紐状に抜出してペレット化した。得られたコポリ
マーの平均分子量は10万で変化なかった。また、残存
ラクタイド量およびグリコライド量はそれぞれ0.1%
および0.1%であり、Snの含有量は10ppmであ
った。得られたポリマーの耐熱性試験を行ったところ、
5%重量減少温度は310℃であった。また、得られた
プレスフィルムの耐候性試験前の引張強度は570kg
/cm2 であり、耐候性試験400時間後の強度保持率
は95%で、耐熱性、耐候性とも良好であった。
【0066】実施例 15 製造例6で得られたコポリマー溶液2.0kgにクロロ
ホルム3.0kgを加え、これにピロリン酸2.7g
(Snを2価で計算し2.0当量)を加え、60℃で5
時間攪拌した後、炭酸カルシウム15.0gを加えさら
に1時間60℃で攪拌した。次いで、この溶液を濾過し
沈殿した触媒等の不溶物を除去した。このポリマー溶液
から溶媒のクロロホルムおよびジフェニルエーテルを減
圧留去し系内を最終的に180℃、3mmHgまで減圧
にし、低分子量化合物を減圧留去した。系内を最終的に
180℃、3mmHgに保って5時間後、低分子化合物
の留出がなくなってから、系内を窒素で置換し、ポリマ
ーを紐状に抜出してペレット化した。得られたコポリマ
ーの平均分子量は12万で変化なかった。Snの含有量
は7ppmであった。得られたポリマーの耐熱性試験を
行ったところ、5%重量減少温度は300℃であった。
また、得られたプレスフィルムの耐候性試験前の引張強
度は350kg/cm2 であり、耐候性試験400時間
後の強度保持率は100%で、耐熱性、耐候性とも良好
であった。
【0067】比較例 1 ピロリン酸0.4g(Snを2価として計算し0.5当
量)添加する他は、実施例1と同じ処理を行った。得ら
れたポリL−乳酸の平均分子量は9万で変化なかった。
また、ポリL−乳酸中の残存ラクタイド量は0.3%で
あった。得られたポリマーの耐熱性試験を行ったとこ
ろ、5%重量減少温度は280℃であった。また、得ら
れたプレスフィルムの耐候性試験前の引張強度は600
kg/cm2 であり、耐候性試験400時間後の強度保
持率は60%に低下し、耐熱性、耐候性とも実施例1と
比較して劣った。
【0068】比較例 2 蒸留による低分子化合物の蒸留温度を260℃に保った
以外は実施例1と同様の処理を行った。得られたポリL
−乳酸は濃褐色に着色しており、ポリL−乳酸の平均分
子量は4万まで低下した。
【0069】比較例 3 蒸留による低分子化合物の除去を180℃減圧度20m
mHgで行う以外は実施例1と同様に処理を行った。得
られたポリL−乳酸の平均分子量は9万で変化なかった
が、残存ラクタイド量は1.5%であった。得られたポ
リマーの耐熱性試験を行ったところ、5%重量減少温度
は280℃であった。また、得られたプレスフィルムの
耐候性試験前の引張強度は590kg/cm2 であり、
耐候性試験400時間後の強度保持率は70%まで低下
し、耐熱性、耐候性とも実施例1と比較して劣った。
【0070】比較例 4 製造例1で得られたポリL−乳酸2kgを窒素雰囲気下
で180℃に加熱溶融し、排気管およびガラス製受器を
介して真空ポンプにより徐々に脱気し系内を最終的に3
mmHgまで減圧にし、含有する低分子化合物を蒸留除
去した。系内を3mmHgにして5時間後、容器内を窒
素置換し、ポリL−乳酸を紐状に抜出してペレット化し
た。得られたポリL−乳酸の平均分子量は9万で変化な
かった。また、ポリL−乳酸中の残存ラクタイド量は
0.7%、Sn含有量は560ppmであった。得られ
たポリマーの耐熱性試験を行ったところ、5%重量減少
温度は270℃であった。また、得られたプレスフィル
ムの耐候性試験前の引張強度は600kg/cm2 であ
り、耐候性試験400時間後の強度保持率は50%に低
下し、耐熱性、耐候性とも実施例1と比較して劣った。
【0071】比較例 5 製造例2で得られたコポリマー2kgを窒素雰囲気下で
180℃に加熱溶融し、排気管およびガラス製受器を介
して真空ポンプにより徐々に脱気し系内を最終的に3m
mHgまで減圧にし、含有する低分子化合物を蒸留除去
した。系内を3mmHgにして5時間後、容器内を窒素
置換し、コポリマーを紐状に抜出してペレット化した。
得られたコポリマーの平均分子量は7万で変化なかっ
た。また、コポリマー中の残存ラクタイド量は0.6
%、Sn含有量は560ppmであった。得られたコポ
リマーの耐熱性試験を行ったところ、5%重量減少温度
は270℃であった。また、得られたプレスフィルムの
耐候性試験前の引張強度は540kg/cm2 であり、
耐候性試験400時間後の強度保持率は40%に低下
し、耐熱性、耐候性とも劣った。
【0072】比較例 6 製造例3で得られたコポリマー2kgを窒素雰囲気下で
180℃に加熱溶融し、排気管およびガラス製受器を介
して真空ポンプにより徐々に脱気し系内を最終的に3m
mHgまで減圧にし、含有する低分子化合物を蒸留除去
した。系内を3mmHgにして5時間後、容器内を窒素
置換し、コポリマーを紐状に抜出してペレット化した。
得られたコポリマーの平均分子量は8万で変化なかっ
た。また、コポリマー中の残存ラクタイド量及び残存グ
リコライド量はそれぞれ0.6%および0.3%、Sn
含有量は615ppmであった。得られたコポリマーの
耐熱性試験を行ったところ、5%重量減少温度は265
℃であった。また、得られたプレスフィルムの耐候性試
験前の引張強度は570kg/cm2 であり、耐候性試
験400時間後の強度保持率は50%に低下し、耐熱
性、耐候性とも劣った。
【0073】比較例 7 製造例4で得られたポリL−乳酸溶液4kgを窒素雰囲
気下に180℃にし、排気管およびガラス製受器を介し
て真空ポンプにより徐々に脱気し、系内を最終的に3m
mHgまで減圧にし、溶媒のジフェニルエーテルおよび
低分子化合物を蒸留除去した。系内を3mmHgにして
5時間後、系内を窒素置換しポリマーを紐状に抜出して
ペレット化した。得られたポリL−乳酸の平均分子量は
12万で変化なかったが、残存ラクタイド量は4.0
%、Sn含有量は3300ppmであった。得られたポ
リマーの耐熱性試験を行ったところ、5%重量減少温度
は265℃であった。また、得られたプレスフィルムの
耐候性試験前の引張強度は600kg/cm2 であり、
耐候性試験400時間後のフィルムにはクラックが発生
し試験不可能で、耐熱性、耐候性とも劣った。
【0074】比較例 8 蒸留による低分子量化合物の蒸留温度を100℃に保っ
た以外は実施例1と同様の処理を行った。100℃では
ポリL−乳酸が固化したため、攪拌を止めて後の処理操
作を行い、そのまま取出した。得られたポリL−乳酸の
平均分子量は9万であったが、ラクタイド残存量はサン
プル場所により2.1〜5.9%までばらついた。
【0075】
【発明の効果】本発明により、含有する触媒が不活性化
された、または触媒含有量が少なく低分子量化合物の含
有量が少ない、耐熱性、耐候性にすぐれた脂肪族ポリエ
ステルを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 彰宏 神奈川県横浜市栄区笠間町1190 三井東圧 化学株式会社内

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下に、(i) 脂肪族ヒドロキシ
    カルボン酸類、(ii)その環状エステル類、(iii) 脂肪族
    多価アルコール類と脂肪族多塩基酸類、あるいは、(iv)
    上記(i) −(iii) の二種以上の混合物を重合して得られ
    る脂肪族ポリエステル類を精製するに際して、該脂肪族
    ポリエステル類を溶融または溶液状態に保ちながら、触
    媒を不活性化した後、または触媒を不溶化して分離した
    後、低分子化合物を除去することを特徴とする脂肪族ポ
    リエステル類の精製方法。
  2. 【請求項2】 脂肪族ポリエステル類にリン酸類または
    亜リン酸類を接触させることにより触媒を不活性化した
    後、低分子化合物を除去することを特徴とする請求項1
    記載の方法。
  3. 【請求項3】 リン酸類がリン酸またはピロリン酸であ
    る請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 減圧下に蒸留することにより低分子化合
    物を除去することを特徴とする請求項2記載の方法。
  5. 【請求項5】 減圧下での蒸留を5mmHg以下で行な
    う請求項4記載の方法。
  6. 【請求項6】 蒸留を120℃〜250℃の範囲で行う
    請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 晶析により低分子化合物を除去すること
    を特徴とする請求項2記載の方法。
  8. 【請求項8】 脂肪族ポリエステル類を酸性物質と接触
    させて触媒を不溶化して分離除去した後、低分子化合物
    を除去することを特徴とする請求項1記載の方法。
  9. 【請求項9】 酸性物質が無機酸または有機スルホン酸
    である請求項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 触媒の不溶化除去を、過剰の酸性物質
    を中和した後に行うことを特徴とする請求項8記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 減圧下に蒸留することにより低分子化
    合物を除去することを特徴とする請求項8記載の方法。
  12. 【請求項12】 減圧下での蒸留を5mmHg以下の減
    圧下で行なう請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 蒸留を120℃〜250℃の範囲で行
    う請求項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 晶析により低分子化合物を除去するこ
    とを特徴とする請求項8記載の方法。
  15. 【請求項15】 脂肪族ポリエステルが脂肪族ヒドロキ
    シカルボン酸または脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状
    エステルのホモポリマーである請求項1記載の方法。
  16. 【請求項16】 脂肪族ポリエステルが脂肪族ヒドロキ
    シカルボン酸または脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状
    エステルのコポリマーである請求項1記載の方法。
  17. 【請求項17】 脂肪族ヒドロキシカルボン酸が、乳
    酸、グリコール酸、または6−ヒドロキシカプロン酸で
    ある請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 脂肪族ヒドロキシカルボン酸が、乳
    酸、グリコール酸、または6−ヒドロキシカプロン酸で
    ある請求項16記載の方法。
  19. 【請求項19】 脂肪族多塩基酸がコハク酸であり、脂
    肪族多価アルコールがエチレングリコールおよび1,4
    −ブタンジオールから選ばれた少なくとも一つのジオー
    ルである請求項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 触媒の存在下にポリ乳酸または乳酸と
    他のヒドロキシカルボン酸とのコポリマーを製造するに
    際して、重合反応終了後に触媒を不活性化し、次いで減
    圧下に低分子化合物を除去することを特徴とするポリ乳
    酸または乳酸と他のヒドロキシカルボンとのコポリマー
    の製造方法。
  21. 【請求項21】 触媒の存在下に、(i) 脂肪族ヒドロキ
    シカルボン酸類、(ii)その環状エステル類、(iii) 脂肪
    族多価アルコール類と脂肪族多塩基酸類、あるいは、(i
    v)上記(i) −(iii) の二種以上の混合物を重合して得ら
    れる脂肪族ポリエステル類を精製するに際して、有機溶
    媒に溶解した該脂肪族ポリエステル類に酸性物質を接触
    させて触媒を不溶化して分離した後、溶媒および低分子
    化合物を蒸留除去することを特徴とする脂肪族ポリエス
    テル類の精製方法。
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