JPH07228531A - ニコランジルカプセル剤 - Google Patents

ニコランジルカプセル剤

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Publication number
JPH07228531A
JPH07228531A JP4519094A JP4519094A JPH07228531A JP H07228531 A JPH07228531 A JP H07228531A JP 4519094 A JP4519094 A JP 4519094A JP 4519094 A JP4519094 A JP 4519094A JP H07228531 A JPH07228531 A JP H07228531A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nicorandil
base
hard capsule
soft
capsule
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4519094A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Takahashi
雅人 高橋
Hiroyuki Mochizuki
弘之 望月
Yukihisa Shida
享久 志田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Capsule Co Ltd
Original Assignee
Toyo Capsule Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Capsule Co Ltd filed Critical Toyo Capsule Co Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単で低いコストの製造工程により達成され
る、ニコランジルの安定な製剤を提供すること。 【構成】 油性基剤、ゼラチンに対し影響を及ぼさない
水性基剤又は粉末基剤とこれに0.1 〜10重量%の濃度に
懸濁、溶解又は混和されたニコランジルとを含んでなる
混合物を含有する、カプセル剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ニコランジル(化学
名:N−(2−ヒドロキシエチル)ニコチンアミド硝酸
エステル)を安定に含有する製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ニコランジルは、冠血管拡張作用を有
し、心・血行動態や心機能に影響を及ぼすことの少な
い、狭心症治療薬として有用な薬物である(特公昭53-1
7463号、特開昭53-8323 号)。しかしながら、ニコラン
ジルは、その結晶を用いて錠剤を製造すると含量の低下
という問題を引き起こすことが知られている。この対策
として、ニコランジルの結晶を常温で固体の脂ろう状物
質の1種で又はその2種以上の混合物でコーティングし
た後に打錠する方法(特開昭57-14568号)や、常温で固
体の飽和高級脂肪酸若しくは飽和高級アルコールの1種
又はその2種以上の混合物を含有させた錠剤とすること
(特開昭62-252723 )が報告されている。
【0003】しかし、これらの方法は、コーティングを
施す等により製造工程が多いためコスト上好ましくな
く、しかもこれらの方法によっても安定性の確保は必ず
しも万全とは言い難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決し、簡単で低いコストの製造工程により達成され
る、ニコランジルの安定な製剤を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、錠剤化の場
合にニコランジルの結晶に負荷されるような加圧を避
け、ニコランジルをカプセル剤の形態とすることによっ
て、安定性に優れたニコランジル製剤を提供できること
を見出した。
【0006】すなわち本発明は、ニコランジルを含有す
るカプセル剤である。より具体的には、本発明は、第1
に、油性基剤とこれに0.1 〜10重量%の濃度に懸濁又は
溶解されたニコランジルとを含んでなる混合物を含有す
る、ソフトカプセル剤又はハードカプセル剤である。ま
た第2に、本発明は、ゼラチンに対し影響を及ぼさない
水性基剤とこれに0.1 〜10重量%の濃度に懸濁又は溶解
されたニコランジルとを含んでなる混合物を含有する、
ソフトカプセル剤又はハードカプセル剤である。ここに
「ゼラチンに対して影響を及ぼさない」とは、ゼラチン
と接触したときゼラチンを溶解又は軟化させることのな
いことをいう。
【0007】上記のように、油性基剤又は水性基剤への
ニコランジルの懸濁又は溶解を容易にするためには、常
法により懸濁化剤又は乳化剤を適宜使用してよい。
【0008】また第3には、本発明は、粉末基剤にニコ
ランジルを0.1 〜10重量%含有させてなる混合物を含有
するハードカプセル剤である。
【0009】本発明のニコランジルカプセル剤は、ニコ
ランジルを含有するという点を除き、従来のカプセル剤
の製造方法を適宜用いて製造することができる。従っ
て、基剤、懸濁化剤等も従来の製造方法に従って適宜選
択できる。すなわち例えば、油性基剤としては、トウモ
ロコシ油、綿実油等の植物油、中鎖脂肪酸トリグリセリ
ド、オレイン酸等の不飽和脂肪酸、オレイルアルコール
等の不飽和脂肪アルコールやパラフィン類その他;ゼラ
チンに対して影響を及ぼさない水性基剤としては、例え
ば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、
濃グリセロール(やソルビトール)液等の糖液その他;
懸濁化剤としては、例えば、ミツロウ、グリセリン脂肪
酸エステル、カカオ脂、レシチン、カラギーナン、ガム
類、アルギン酸、エチルセルロース、CMCナトリウ
ム、CMCカルシウムその他;乳化剤としては、例え
ば、レシチン及びその誘導体、各種脂肪酸エステル類、
ポリソルベート80その他;粉末基剤としては、例えば、
トウモロコシ澱粉、マンニトール、乳糖、CMCナトリ
ウム、CMCカルシウム、タルク、ヒドロキシプロピル
セルロース、結晶セルロースその他を使用することがで
きる。
【0010】本発明のニコランジルカプセル剤は、製剤
の製造時及びその後の貯蔵時の双方において、以下に例
示するような優れた安定性を有する。
【0011】〔安定性試験〕後述の実施例1〜5の製剤
について、製造に際した安定性を測定し、更に、製剤を
PTP包装してピロー袋に入れこれを紙箱中に入れた状
態で、室温及び35℃に貯蔵した後、その貯蔵安定性を測
定した。但しここに、実施例1〜4についてはソフトカ
プセル剤を用い、実施例5はハードカプセル剤である。
また、対照として、従来技術により製造したニコランジ
ル錠につき同時に試験した。このニコランジル錠の組成
は次の通りである(1錠中の量)。 ニコランジル 10.0mg ステアリン酸 8.0mg マンニトール 64.7mg トウモロコシデンプン 16.0mg メチルセルロース 0.3mgステアリン酸マグネシウム 1.0mg 全量 100.0mg
【0012】結果を次の表1に示す。表1に見られる通
り、カプセル剤としたニコランジルは、製造時の安定性
及び貯蔵安定性の双方において良好であり、対照の錠剤
に比して全体的に明らかに優れている。
【0013】
【表1】
【0014】
〔実施例1〕
ニコランジル 5mg中鎖脂肪酸トリグリセリド 195mg 全量 200mg 上記成分量を1カプセル量とし、中鎖脂肪酸トリグリセ
リドにニコランジルを加え、常法により混和しソフトカ
プセル又はハードカプセルに充填する。
【0015】〔実施例2〕 ニコランジル 5mg 中鎖脂肪酸トリグリセリド 175mg モノグリセリン脂肪酸エステル 10mgミツロウ 10mg 全量 200mg 上記成分量を1カプセル量とし、中鎖脂肪酸トリグリセ
リド以下を60〜70℃に加温し、均一化させ、攪拌冷却し
てクリームを製し、常温になった後ニコランジルを加え
て混和し、常法によりソフトカプセル又はハードカプセ
ルに充填する。
【0016】〔実施例3〕 ニコランジル 10mg ポリエチレングリコール400 360mg濃グリセロール 35mg 全量 400mg 上記成分量を1カプセル量とし、ポリエチレングリコー
ル400と濃グリセロールを混和した後、ニコランジル
を加えて再び混和し、常法により混合物をソフトカプセ
ル又はハードカプセルに充填する。
【0017】〔実施例4〕 ニコランジル 10mg ポリエチレングリコール4000 65mg ポリエチレングリコール400 33mg 中鎖脂肪酸トリグリセリド 89mg ポリソルベート80 11mg モノグリセリン脂肪酸エステル 6mgミツロウ 6mg 全量 220mg 上記成分量を1カプセル量とし、中鎖脂肪酸トリグリセ
リド以下を混合して60〜70℃にて均一化させた後冷却し
クリームを製し、これにポリエチレングリコール(4000
及び400 )を加え混和し、最後にニコランジルを加えて
混和し、常法によりソフトカプセル又はハードカプセル
に充填する。
【0018】〔実施例5〕 ニコランジル 5mg 乳糖 193mgヒドロキシプロピルセルロース 2mg 全量 200mg 上記成分量を1カプセル量とし、乳糖及びヒドロキシプ
ロピルセルロースを混合した後常法により顆粒化し、こ
れにニコランジルを加え常法によりハードカプセルに充
填する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油性基剤とこれに0.1 〜10重量%の濃度に
    懸濁又は溶解されたニコランジルとを含んでなる混合物
    を含有する、ソフトカプセル剤又はハードカプセル剤。
  2. 【請求項2】ゼラチンに対し影響を及ぼさない水性基剤
    とこれに0.1 〜10重量%の濃度に懸濁又は溶解されたニ
    コランジルとを含んでなる混合物を含有する、ソフトカ
    プセル剤又はハードカプセル剤。
  3. 【請求項3】粉末基剤とこれに0.1 〜10重量%の濃度に
    混和されたニコランジルとを含んでなる混合物を含有す
    る、ハードカプセル剤。
JP4519094A 1994-02-17 1994-02-17 ニコランジルカプセル剤 Withdrawn JPH07228531A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999007370A1 (en) * 1997-08-08 1999-02-18 Biomedica Foscama Industria Chimico-Farmaceutica S.P.A. Oral solid pharmaceutical compositions containing nicorandil for a modulated release and the process for their preparation
WO2014010008A1 (ja) * 2012-07-09 2014-01-16 東洋カプセル株式会社 カンデサルタンシレキセチルのカプセル充填用組成物

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