JPH07226311A - 希土類−鉄系樹脂結合型磁石 - Google Patents

希土類−鉄系樹脂結合型磁石

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JPH07226311A
JPH07226311A JP6016496A JP1649694A JPH07226311A JP H07226311 A JPH07226311 A JP H07226311A JP 6016496 A JP6016496 A JP 6016496A JP 1649694 A JP1649694 A JP 1649694A JP H07226311 A JPH07226311 A JP H07226311A
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茂 西田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用する装置に合わせた磁気特性と磁石比重
をもつ磁石を提供する。 【構成】 本発明は、Nd又はPr等の希土類を含んだ
鉄系磁性粉末に、該粉末よりも比重が大きいW合金フィ
ラー粉末を混合し、熱硬化性樹脂および微量の添加剤を
混合して圧縮成形した希土類−鉄系樹脂結合型磁石であ
る。そして、磁性粉末、フィラー、樹脂の混合比を重量
比で樹脂1〜3wt%、フィラー20〜50wt%、残
を磁性粉末とし、フィラーの平均粒度を30μm以上と
し、フィラーをWとNi、CoまたはFeとの合金と
し、Wの重量比を25〜45wt%とし、フィラーをW
とNiの合金として、磁石外周若しくは内周に樹脂の防
錆被膜を設けた希土類−鉄系樹脂結合型磁石である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Feを主原料としNd
(ネオジウム)又はPr(プラセオジウム)等の希土類
を含んだ鉄系磁性粉末に、該粉末よりも比重の大きいW
(タングステン)合金フィラー粉末を混合した希土類−
鉄系樹脂結合型磁石に関し、磁石の比重を大きくしたこ
とを特徴とする。
【0002】
【従来の技術】樹脂結合型磁石は、磁性粉末(希土類、
フェライト等)に熱硬化性樹脂、及び微量の添加剤(滑
剤、カップリング剤等)を混合したものを圧縮成形にて
成形し、熱を加え硬化させている。この樹脂結合型磁石
は焼結磁石に比べ磁気特性は劣るが、厚肉はもちろん薄
肉でも寸法精度が出せ、複雑形状の磁石を形成すること
ができることから多方面で利用され、利用分野が拡大さ
れている。例えば、モータ等で使用されている磁石は、
装置の軽薄短小化の流れにより、小型高出力化が要求さ
れ、従来のフェライト系磁石から、希土類系磁石(Sm
−Co系、Nd−Fe−B系等)に移行されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】Nd又はPr等の希土
類を含んだ鉄系磁石例えばNd−Fe−B系磁石は、磁
気特性が高く用途が拡大されてはいるが、Sm−Co系
磁石に比べて比重が低いために磁石を使用する装置、例
えばモータのロータで、その高い磁気特性と比重(イナ
ーシャ)のアンバランスにより磁気ノイズ等の不具合を
生じ、使用に際して制約を受けるものがある。これに対
して、希土類の中でも希少で高価なSmを用いないFe
を主原料とした安価なNd−Fe−B系磁性粉末に、適
当な粒度と比重を持ったフィラーを任意に混合し、使用
する装置の要求に合わせた安価で磁気特性と磁石比重に
バリエーションの持たせた磁石を本出願人は先に提案し
ている。
【0004】この中では、比重10.5g/cm3 のN
i・W合金粉末、またはNi、Wそれぞれの粉末を重量
比で41wt%混合することで、Sm−Co系磁石と同
等の磁気特性と磁石比重を持つ磁石を得られることがわ
かっているが、成形の簡単な圧縮成形を行う場合、W粉
末は粗粉でも16μm(JIS規格H2116)と細か
すぎて成形に適さない。ところでこの磁石は、Nd−F
e−B系磁石はFeを主成分とすることから、錆易く防
錆処理が必要となり、防錆処理として樹脂被膜を設けて
いる。この磁石をモータのロータに用いた場合、ステー
タ部分と磁石表面とのギャップを防錆処理を必要としな
いSm−Co系磁石程度確保するために、防錆処理前の
磁石外径を防錆被膜の厚み分だけ小さくしているが、小
さくなることにより磁気特性(フラックス)も下がって
しまう。
【0005】また、磁石をモータのロータとして用いる
場合には、フィラーを混合することによって磁石の比重
が下がると(軽くなると)回転安定性が悪くなってノイ
ズ発生の原因になる。また、Sm−Co系磁石では磁気
特性が限定されてしまい、用途に応じて要求される磁気
特性を満足できない場合がある。本発明の目的は上記欠
点に鑑み、フィラーを混合してもノイズの原因になら
ず、防錆被膜の厚みに応じて変わる磁石の磁気特性を要
求される磁気特性に合わせ、成形・防錆処理が容易な磁
石を提案するものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】本発明は、Nd又はPr
等の希土類を含んだ鉄系磁性粉末に、該粉末よりも比重
が大きいW合金フィラー粉末を混合し、熱硬化性樹脂お
よび微量の添加剤を混合して圧縮成形した希土類−鉄系
樹脂結合型磁石を提供する。そして、磁性粉末、フィラ
ー、樹脂の混合比を重量比で樹脂1〜3wt%、フィラ
ー20〜50wt%、残を磁性粉末とし、フィラーの平
均粒度を30μm以上とし、フィラーをWとNi、Co
またはFeとの合金とし、Wの重量比を25〜45wt
%とし、フィラーをWとNiの合金として、磁石外周若
しくは内周に樹脂の防錆被膜を設け、使用する装置に合
わせた磁気特性と磁石比重をもつ磁石を提供する。
【0007】
【実施例】工業的に生産されており比較的安価で入手し
易いWと、NiまたはCo、FeとをWの重量比を25
〜45wt%に調合し、高周波溶解炉にて溶融させ合金
化したものから超急冷法、アトマイズ法、及び鋳造法等
で粉末にし、平均粒度を30μm以上に粒度調整したW
合金フィラーと、超急冷法や水素吸蔵法(HDDR法)
等で作成されたFeを主原料とするNd−Fe−B系ま
たは、Pr−Fe−B系磁性粉末をフィラーが20〜5
0wt%になるように混合した後、バインダーとして熱
硬化性樹脂(エポキシ系、フェノール系等)を1〜3w
t%被着させ、または上記と同一の混合比でフィラーと
Nd−Fe−B系磁性粉末別々に熱硬化性樹脂を被着さ
せた後に混合し、成形圧力5〜10t/cm3 で圧縮成
形し熱硬化させ磁石を得た。
【0008】フィラーの平均粒度を30μm以上とする
と、圧縮成形での安定した流動性と成形体(磁石)の密
度を確保することができ、樹脂の混合比を1〜3wt%
とすると、圧縮成形ができて成形体の強度を確保するこ
とができる。また、フィラーの混合量を20〜50wt
%とすると、この種磁石で実際に要求される磁気特性を
満足させることができる。尚、WとNi、Co、Feを
合金化させたフィラーを20〜50wt%添加し、圧縮
成形した磁石は、磁気特性として(BH) MAX が2〜7
MGOe、成形密度は6.3〜7.5g/cm3 とな
り、要求される磁気特性を満足する。
【0009】フィラーは、原料の配合率に応じて比重が
変わるが、W、Niを成分としたフィラーのそれぞれの
配合率と比重の関係を図1に示す。尚、合金化した場
合、Wを45wt%を越えて配合すると、急激に融点と
溶融した合金の粘度が上昇して工業的に安定したフィラ
ーを製造するのが困難となり、かつ合金状態が複数層に
なって均質にならず、Wを25wt%以下にするとフィ
ラーの比重が下がって目的とする磁石(要求される磁気
特性を満足した)の比重を満足できなくなる。また、比
重11.0g/cm3 のW・Ni合金粉末フィラーを用
いたときの磁気特性とフィラー添加量との関係は図2の
とおりで、添加量に応じて磁気特性が下がり、図示して
いないが添加するフィラーの比重を下げれば磁気特性は
添加量に応じて更に低下する。
【0010】〔例 1〕防錆被膜の厚みを25μmと
し、平均粒度が100μmに粒度調整した比重11.0
g/cm3 のW・Ni合金粉末フィラー(W:36wt
%,Ni:64wt%)と平均粒度が150μmのNd
−Fe−B系磁性粉末(Feを77at%含有、比重
7.6g/cm3 )を使用して、熱硬化性樹脂の被着量
を2wt%としかつ成形圧力は9t/cm3 で圧縮成形
した磁石のフィラー添加量(重量比)とフラックス量の
関係を図3に、フィラー添加量と磁石比重(成形体の密
度)の関係を図4に示す。尚、図3は磁石をステッピン
グモータのロータに用いた場合の値であり、比較として
防錆皮膜を設けない時のフィラー添加量(重量比)とフ
ラックス量の関係を併記した。
【0011】図3、4に比較例としてあげたSm−Co
系磁石は、磁性粉末はSm2 Co17系とし異方性焼結磁
石を粉砕したものに、熱硬化性樹脂を2wt%被着させ
成形圧9t/cm3 で圧縮成形させ作成したもので現在
モータのロータ等として使用されている。また、フィラ
ーの混合比率を上げることにより磁気特性は下がるが比
重の大きな磁石が得られ、モータに用いて回転の安定し
たロータとなるし、用途に応じて磁気特性と比重の関係
の要求に対応できる。
【0012】これに対してNd−Fe−B系磁性粉末に
比重11.0g/cm3 のW・Ni合金フィラーを重量
比で36wt%になるように混合して成型することによ
り、上記実用されているSm−Co系磁石と同じ磁気特
性、磁石比重の磁石が実現できる。これにより希土類の
中でも希少なSmを主原料とした高価なSm−Co系磁
石から、Feを主原料とした安価なNd−Fe−B系磁
性粉末を用いた磁石へ置換することができる。
【0013】〔例 2〕防錆被膜の厚みを40μmと
し、平均粒度が100μmに粒度調整した比重11.7
g/cm3 のW・Ni合金粉末フィラー(W:45wt
%,Ni:55wt%)と平均粒度が150μmのNd
−Fe−B系磁性粉末(Feを77at%含有、比重
7.6g/cm3 )を使用して、熱硬化性樹脂の被着量
を2wt%としかつ成形圧力は9t/cm3 で圧縮成形
した磁石のフィラー添加量(重量比)とフラックス量の
関係を図5に、フィラー添加量と磁石比重(成形体の密
度)の関係を図6に示す。尚、図5は磁石をステッピン
グモータのロータに用いた場合の値であり、比較として
防錆被膜を設けない時のフィラー添加量(重量比)とフ
ラックス量の関係を併記した。
【0014】図5、6に比較例としてあげたSm−Co
系磁石は、磁性粉末はSm2 Co17系とし異方性焼結磁
石を粉砕したものに、熱硬化性樹脂を2wt%被着させ
成形圧9t/cm3 で圧縮成形したもので現在モータの
ロータ等として使用されている。また、フィラーの混合
比率を上げることにより磁気特性は下がるが比重の大き
な磁石が得られ、モータに用いて回転の安定したロータ
となるし、用途に応じて磁気特性と比重の関係の要求に
対応できる。
【0015】これに対してNd−Fe−B系磁性粉末に
比重11.7g/cm3 のW・Ni合金フィラーを重量
比で31wt%になるように混合して成型することによ
り、上記実用されているSm−Co系磁石と同じ磁気特
性、磁石比重の磁石が実現できる。これにより希土類の
中でも希少なSmを主原料とした高価なSm−Co系磁
石から、Feを主原料とした安価なNd−Fe−B系磁
性粉末を用いた磁石へ置換することができる。
【0016】
【変更例】上記実施例では希土類磁性粉末としてNd系
磁性粉末を用いたが、Pr系磁性粉末も磁気特性が優れ
ており、上記と同様の効果が得られ、他の希土類磁性粉
末でも磁気特性の高いもが同様に用いられる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、Nd又はPr等の希土類を含
んだ鉄系磁性粉末に、該粉末よりも比重が大きいW合金
フィラー粉末を混合し、熱硬化性樹脂および微量の添加
剤を混合して圧縮成形したことにより、比重の大きな希
土類−鉄系樹脂結合型磁石が得られ、磁性粉末、フィラ
ー、樹脂の混合比を重量比で樹脂1〜3wt%、フィラ
ー20〜50wt%、残を磁性粉末とし、フィラーの平
均粒度を30μm以上としたので圧縮成形が容易にで
き、フィラーをWとNi、CoまたはFeとの合金と
し、Wの重量比を25〜45wt%としたので比重が大
きく均質の合金フィラーが得られ、鉄系磁性粉末への混
合により磁石比重に偏りが無く比重の大きい磁石が得ら
れる。
【0018】そして、フィラーをWとNiの合金とし
て、Wの重量比を36wt%とし、フィラーの混合比を
重量比で36wt%としたことにより、磁石外周若しく
は内周に樹脂の防錆被膜を設けて現在多用されているS
m−Co系磁石と同等の磁石が得られ、また上記条件の
組み合わせで磁石を使用する装置に合わせた磁気特性と
磁石比重をもつ磁石が得られる。従って、希少で高価な
SmやCoを主原料とするSm−Co系磁石と対等ある
いは磁気特性の要求や比重の要求に応じられる磁石を、
Feを主原料とした安価なNd−Fe−B系磁性粉末を
用いた磁石で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】W、Niを成分としたフィラーのそれぞれの配
合率と比重の関係を示すグラフである。
【図2】比重11.0g/cm3 のW・Ni合金粉末フ
ィラーを用いたときの磁気特性とフィラー添加量との関
係を示すグラフである。
【図3】例1のフィラー添加量(重量比)とフラックス
量の関係を示すグラフである。
【図4】例1のフィラー添加量(重量比)と磁石比重
(成形体の密度)の関係を示すグラフである。
【図5】例2のフィラー添加量(重量比)とフラックス
量の関係を示すグラフである。
【図6】例2のフィラー添加量(重量比)と磁石比重
(成形体の密度)の関係を示すグラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】この中では、比重10.5のNi・W合金
粉末、またはNi、Wそれぞれの粉末を重量比で41w
t%混合することで、Sm−Co系磁石と同等の磁気特
性と磁石比重を持つ磁石を得られることがわかっている
が、成形の簡単な圧縮成形を行う場合、W粉末は粗粉で
も16μm(JIS規格H2116)と細かすぎて成形
に適さない。ところでこの磁石は、Nd−Fe−B系磁
石はFeを主成分とすることから、錆易く防錆処理が必
要となり、防錆処理として樹脂被膜を設けている。この
磁石をモータのロータに用いた場合、ステータ部分と磁
石表面とのギャップを防錆処理を必要としないSm−C
o系磁石程度確保するために、防錆処理前の磁石外径を
防錆被膜の厚み分だけ小さくしているが、小さくなるこ
とにより磁気特性(フラックス)も下がってしまう。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【実施例】工業的に生産されており比較的安価で入手し
易いWと、NiまたはCo、FeとをWの重量比を25
〜45wt%に調合し、高周波溶解炉にて溶融させ合金
化したものから超急冷法、アトマイズ法、及び鋳造法等
で粉末にし、平均粒度を30μm以上に粒度調整したW
合金フィラーと、超急冷法や水素吸蔵法(HDDR法)
等で作成されたFeを主原料とするNd−Fe−B系ま
たは、Pr−Fe−B系磁性粉末をフィラーが20〜5
0wt%になるように混合した後、バインダーとして熱
硬化性樹脂(エポキシ系、フェノール系等)を1〜3w
t%被着させ、または上記と同一の混合比でフィラーと
Nd−Fe−B系磁性粉末別々に熱硬化性樹脂を被着さ
せた後に混合し、成形圧力5〜10t/cm2 で圧縮成
形し熱硬化させ磁石を得た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】フィラーは、原料の配合率に応じて比重が
変わるが、W、Niを成分としたフィラーのそれぞれの
配合率と比重の関係を図1に示す。尚、合金化した場
合、Wを45wt%を越えて配合すると、急激に融点と
溶融した合金の粘度が上昇して工業的に安定したフィラ
ーを製造するのが困難となり、かつ合金状態が複数
なって均質にならず、Wを25wt%以下にするとフィ
ラーの比重が下がって目的とする磁石(要求される磁気
特性を満足した)の比重を満足できなくなる。また、比
重11.0のW・Ni合金粉末フィラーを用いたときの
磁気特性とフィラー添加量との関係は図2のとおりで、
添加量に応じて磁気特性が下がり、図示していないが添
加するフィラーの比重を下げれば磁気特性は添加量に応
じて更に低下する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】〔例 1〕防錆被膜の厚みを25μmと
し、平均粒度が100μmに粒度調整した比重11.
W・Ni合金粉末フィラー(W:36wt%,Ni:
64wt%)と平均粒度が150μmのNd−Fe−B
系磁性粉末(Feを77at%含有、比重7.6)を使
用して、熱硬化性樹脂の被着量を2wt%としかつ成形
圧力は9t/cm2 で圧縮成形した磁石のフィラー添加
量(重量比)とフラックス量の関係を図3に、フィラー
添加量と磁石比重(成形体の密度)の関係を図4に示
す。尚、図3は磁石をステッピングモータのロータに用
いた場合の値であり、比較として防錆皮膜を設けない時
のフィラー添加量(重量比)とフラックス量の関係を併
記した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】図3、4に比較例としてあげたSm−Co
系磁石は、磁性粉末はSm2 Co17系とし異方性焼結磁
石を粉砕したものに、熱硬化性樹脂を2wt%被着させ
成形圧9t/cm2 で圧縮成形させ作成したもので現在
モータのロータ等として使用されている。また、フィラ
ーの混合比率を上げることにより磁気特性は下がるが比
重の大きな磁石が得られ、モータに用いて回転の安定し
たロータとなるし、用途に応じて磁気特性と比重の関係
の要求に対応できる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】これに対してNd−Fe−B系磁性粉末に
比重11.0のW・Ni合金フィラーを重量比で36w
t%になるように混合して成型することにより、上記実
用されているSm−Co系磁石と同じ磁気特性、磁石比
重の磁石が実現できる。これにより希土類の中でも希少
なSmを主原料とした高価なSm−Co系磁石から、F
eを主原料とした安価なNd−Fe−B系磁性粉末を用
いた磁石へ置換することができる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】〔例 2〕防錆被膜の厚みを40μmと
し、平均粒度が100μmに粒度調整した比重11.
W・Ni合金粉末フィラー(W:45wt%,Ni:
55wt%)と平均粒度が150μmのNd−Fe−B
系磁性粉末(Feを77at%含有、比重7.6)を使
用して、熱硬化性樹脂の被着量を2wt%としかつ成形
圧力は9t/cm2 で圧縮成形した磁石のフィラー添加
量(重量比)とフラックス量の関係を図5に、フィラー
添加量と磁石比重(成形体の密度)の関係を図6に示
す。尚、図5は磁石をステッピングモータのロータに用
いた場合の値であり、比較として防錆被膜を設けない時
のフィラー添加量(重量比)とフラックス量の関係を併
記した。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】図5、6に比較例としてあげたSm−Co
系磁石は、磁性粉末はSm2 Co17系とし異方性焼結磁
石を粉砕したものに、熱硬化性樹脂を2wt%被着させ
成形圧9t/cm2 で圧縮成形したもので現在モータの
ロータ等として使用されている。また、フィラーの混合
比率を上げることにより磁気特性は下がるが比重の大き
な磁石が得られ、モータに用いて回転の安定したロータ
となるし、用途に応じて磁気特性と比重の関係の要求に
対応できる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】これに対してNd−Fe−B系磁性粉末に
比重11.7のW・Ni合金フィラーを重量比で31w
t%になるように混合して成型することにより、上記実
用されているSm−Co系磁石と同じ磁気特性、磁石比
重の磁石が実現できる。これにより希土類の中でも希少
なSmを主原料とした高価なSm−Co系磁石から、F
eを主原料とした安価なNd−Fe−B系磁性粉末を用
いた磁石へ置換することができる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】比重11.0のW・Ni合金粉末フィラーを用
いたときの磁気特性とフィラー添加量との関係を示すグ
ラフである。
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Nd又はPr等の希土類を含んだ鉄系磁性
    粉末に、該粉末よりも比重が大きいW合金フィラー粉末
    を混合し、熱硬化性樹脂および微量の添加剤を混合して
    圧縮成形した希土類−鉄系樹脂結合型磁石。
  2. 【請求項2】磁性粉末、フィラー、樹脂の混合比を重量
    比で樹脂1〜3wt%、フィラー20〜50wt%、残
    を磁性粉末とし、フィラーの平均粒度を30μm以上と
    した請求項1の希土類−鉄系樹脂結合型磁石。
  3. 【請求項3】フィラーをWとNi、CoまたはFeとの
    合金とし、Wの重量比を25〜45wt%とした請求項
    1または2の希土類−鉄系樹脂結合型磁石。
  4. 【請求項4】フィラーをWとNiの合金として、Wの重
    量比を36wt%とし、フィラーの混合比を重量比で3
    6wt%として、磁石外周若しくは内周に樹脂の防錆被
    膜を設けた請求項1、2または3の希土類−鉄系樹脂結
    合型磁石。
  5. 【請求項5】フィラーをWとNiの合金として、Wの重
    量比を45wt%とし、フィラーの混合比を重量比で3
    1wt%として、磁石外周若しくは内周に樹脂の防錆被
    膜を設けた請求項1、2、3または4の希土類−鉄系樹
    脂結合型磁石。
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