JPH07225322A - 液晶表示用導光板とその反射溝形成方法 - Google Patents

液晶表示用導光板とその反射溝形成方法

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Publication number
JPH07225322A
JPH07225322A JP6040563A JP4056394A JPH07225322A JP H07225322 A JPH07225322 A JP H07225322A JP 6040563 A JP6040563 A JP 6040563A JP 4056394 A JP4056394 A JP 4056394A JP H07225322 A JPH07225322 A JP H07225322A
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JP
Japan
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light guide
guide plate
reflection
plate
reflection groove
Prior art date
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Application number
JP6040563A
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English (en)
Inventor
Akito Inamura
昭人 稲村
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HOKUTO SEISAKUSHO KK
Original Assignee
HOKUTO SEISAKUSHO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】導光板を成型するためのマスター板を固定した
状態として、バイトを移動する方法で反射溝をマスター
板に形成することにより、このマスター板によって成型
した金型の反射溝部分の突出形状を損傷し難いものと
し、これにより導光板に対して正確な形状の反射溝を形
成すると共に、導光板の板面全体に亙って輝度の均一し
た柔らかい光を透過させる。 【構成】頂角が90°の刃先を有し、該刃先の送り方向
に幅を有するバイト4を、導光板の金型8を成型するた
めのマスター板の板面に垂直に立て、バイトの刃先の送
り方向を一定にしたままで、該バイトを反射溝2の所定
の円弧軌道を描いて移動し、このマスター板を用いて成
型した金型8によって成型した導光板の各反射溝2がそ
の円弧軌道の中央付近において頂角90°の両側傾斜面
2b、2bを有すると共に、この反射溝2が円弧軌道の
端部に従って底部に平坦面2aを有するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶ディスプレイ等に用
いる液晶表示用導光板とその反射溝形成方法に関し、導
光板の片面に断面三角形の両側傾斜面を成す反射溝を複
数設けることにより、光源から導光板の板面に沿って入
射した光線を各反射溝に形成した拡散反射面に当てるこ
とによって板面の前方に拡散反射光を透過するようにし
た液晶表示用導光板とその反射溝形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイに使用する導光板に要
求される特性は、光源の光利用率をあげて、導光板の前
面に透過してくる光の輝度を大とし、さらにはこの透過
光が板面全体にわたって均一した輝度を発揮することで
ある。
【0003】液晶ディスプレイ等においては、機器の薄
型を実現するために、光源を導光板の側方に設置し、光
源を導光板の板面に沿って入射するようにしている。
【0004】この入射光を導光板の前面方向に透過する
ための従来技術としては、板面の後方に反射板を設け、
この反射板を一定角度で傾けるか、または導光板の後面
を傾斜面として、この傾斜面に反射板を付設するように
した導光板があった。
【0005】ところが、近年になって、このような反射
板を使用せずに、導光板そのものに反射機能を備えるよ
うにした反射型導光板が開発されている。
【0006】その一例を図7に示すと、この導光板20
は、テーパ状透明板の片面に図8に示すような頂角が9
0°、即ち片側45°ずつの傾斜面21aを有する複数
の円弧状反射溝21を一定間隔でストライプ状に形成し
たものである。
【0007】夫々の反射溝21が、図7に示すように円
弧軌道を描いているのは、マスター板に対する溝の形成
方法に起因している。即ち、回転台に載置したマスター
板に対して、溝切りバイトを板面に対して垂直に立て、
回転台によりマスター板を回転することによって、一条
の反射溝21を形成し、次いでバイトを所定間隔だけ移
動して、次ぎの反射溝を形成するという方法によるから
である。
【0008】従って、導光板20の任意位置に示した図
7のLine1、このLine1から所定距離を両側に
とった端部のLine2、Line2における任意の反
射溝21を拡大した断面状況は、図8に示すように、す
べての反射溝21において片側45°ずつの傾斜面21
aを有することとなる。
【0009】この導光板20に対して、板面の水平側方
から光源22(CFL)を当てると、光23は板面にそ
って略水平に入射し、夫々の溝21の傾斜面21aに当
たって反射し、導光板20の前面20aを透過する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のマス
ター板を回転する加工方法においては、マスター板に形
成した反射溝がすべて90°の頂角を有する両側斜面が
突き合わされた形状となるため、このマスター板で金型
を成型すると、該金型に成型された反射溝部分もまたす
べてが90°の頂角を有する鋭利な突出形状となる。
【0011】しかして、このような金型の鋭利な突出形
状は、使用中に損傷しやすく、元の形状を高精度に保つ
のが困難であり、この金型を使用して導光板を成型する
と、導光板の反射溝が正確な形状に形成されないため、
その反射率に変動が生じるという問題点があった。
【0012】また、従来の導光板においては、板面に形
成した反射溝の深さ及びピッチが一定であるため、光源
から遠方側の反射溝の反射能率が低下して、板面全体に
亙って均一した輝度を発揮できないという問題点もあっ
た。
【0013】さらに、従来の導光板を板面に対して見る
と、反射溝の傾斜面部分が周辺より強い輝度を発揮し、
板面全体に光のストライプ模様が表れ、視覚的に見にく
いという欠点もあった。
【0014】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、導光板に形成された反射溝が夫々の頂角を略
90°として光源からの反射率を最良のものとし、また
夫々の反射溝に円弧軌道を描かせることにより、光源の
中央付近からの強い光りを反射溝の任意位置で均等に受
けると共に、この導光板を成型する金型における反射溝
部分の突出形状の頂部に平坦面を形成して損傷し難いも
のとし、これにより導光板に対して正確な形状の反射溝
を形成し得るようにした液晶表示用導光板とその反射溝
形成方法を提供することを目的とするものである。
【0015】また、本発明は光源から遠ざかる反射溝の
反射効率を徐々に上げて、導光板の板面全体に亙って均
一した輝度を発揮するようにした液晶表示用導光板を提
供することを目的とする。
【0016】さらに、本発明は、拡散板を設けなくて
も、反射面で反射した反射光を拡散することにより、従
来の導光板に表れていた光のストライプ模様を打ち消
し、視覚的にも見やすい柔らかい輝度の導光板を得るこ
とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の液晶表示用導光板の反射溝形成方法は、
導光板の片面に円弧軌道を描いた断面三角形の両側傾斜
面を成す反射溝を複数形成する液晶表示用導光板の反射
溝形成方法において、前記反射溝を形成するために、頂
角が90°の刃先を有し、該刃先の送り方向に幅を有す
るバイトを、前記導光板の金型を成型するためのマスタ
ー板の板面に垂直に立て、前記バイトの刃先の送り方向
を一定にしたままで、該バイトを前記反射溝の所定の円
弧軌道を描いて移動することにより、前記マスター板の
板面に反射溝を刻削し、該マスター板によって成型した
金型を用いて導光板を成型するようにしたのである。
【0018】また、本発明の液晶表示用導光板は、頂角
が90°の刃先を有すると共に該刃先の送り方向に幅を
有するバイトを導光板の金型を成型するためのマスター
板の板面に垂直に立て、前記バイトの刃先の送り方向を
一定にしたままで、該バイトを所定の円弧軌道に沿って
移動することにより、前記マスター板の板面に複数の反
射溝を刻削し、前記マスター板を用いて金型を成型し、
この金型によって成型した導光板の各反射溝がその円弧
軌道の中央付近において頂角90°の両側傾斜面を有す
ると共に、この反射溝の底部に前記円弧軌道の端部に従
って広くなる平坦面を有するようにしたのである。
【0019】さらに、上記の液晶表示用導光板におい
て、前記導光板の反射溝を一定間隔で形成して該反射溝
の深さを光源から遠ざかるに従って徐々に深くするか、
前記導光板の反射溝の深さを一定にして該反射溝の間隔
を光源から遠ざかるに従って徐々に狭くするか、または
前記光源から遠ざかるに従って前記導光板の反射溝の深
さを徐々に深くすると共に、そのピッチを徐々に狭くし
たものとしてもよい。
【0020】また、前記導光板の反射溝の光源側の片側
傾斜面または両側傾斜面にサンドブラスト処理による拡
散反射面を施したものとしてもよい。
【0021】
【作用】上述した本発明の構成において、バイトの刃先
の断面が90°を有するため、マスター板の板面に描く
円弧軌道の中央付近においては、形成すべき反射溝の円
弧軌道とバイトの刃先の送り方向とが一致するから、バ
イトの切削溝の断面形状はこのバイトの刃先の断面形状
と一致し、反射溝の両側傾斜面に対して−45°と+4
5°を有することとなる。
【0022】ところが、このバイトの刃先の送り方向は
一定としたままで、バイトに円弧軌道を描かせると、刃
先が円弧軌道に対して斜めに傾斜した状態で移動し、マ
スター板の刻削溝底部に平坦面を形成することとなる。
【0023】このマスター板を用いて金型を成型する
と、金型に成型された反射溝の突出形状は、その円弧軌
道の中央付近において頂角が90°の両側斜面が突き合
わされた形状となるが、円弧軌道の両端に近づくに従っ
て平坦な面を突出形状の頂部に形成することとなる。
【0024】この金型によって成型した導光板は、各反
射溝が円弧軌道の中央付近において頂角90°の両側傾
斜面を有するが、この反射溝の円弧軌道の端部に従って
その底部に平坦面を有した形状を呈することとなる。
【0025】また、それにより導光板の反射溝の両側傾
斜面は円弧軌道の中央付近においては正確に90°の頂
角を有し、また円弧軌道の両端部に従ってやや90°の
頂角が変化するものの、90°に略等しい近似値を有す
るもので、導光板の側方に配置した光源からの光を反射
溝の傾斜面で最も効率よく反射して透過させることがで
きる。
【0026】さらに、導光板の側方に設置した光源から
の光がその端部において照度を低下しても、導光板の反
射溝が夫々円弧軌道を描いて光源の中央方向に対して等
距離に近似した距離を有することとなるから、各反射溝
の任意位置で略均等な入射光を受け、その反射光を板面
全体に亙って均等した輝度で透過させることが可能とな
る。
【0027】さらに、導光板の反射溝を一定間隔で形成
して該反射溝の深さを光源側から遠ざかるに従って徐々
に深すると、光源からの入射光を受ける反射面が広く確
保できるので、その分多量の光りを反射することができ
る。
【0028】また、導光板の反射溝の深さを一定にして
該反射溝の間隔を光源から遠ざかるに従って徐々に狭く
すると、光源から遠ざかるに従って任意面積あたりに存
在する反射溝の量が多くなり、その分多量の光りを反射
することができる。
【0029】さらにまた、光源から遠ざかるに従って導
光板の反射溝の深さを徐々に深くすると共に、そのピッ
チを徐々に狭くすると、上記の作用を合わせ持った導光
板が得られる。
【0030】また、導光板の反射溝の光源側の片側傾斜
面または両側傾斜面にサンドブラスト処理による拡散反
射面を施すことにより、反射溝の傾斜面に入射した光が
複雑な光の拡散反射をなし、これにより光のストライプ
模様を打ち消すと同時に、板面全体に亙って均一した輝
度を発揮することができるのである。
【0031】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照しながら
説明する。
【0032】図1は本発明の導光板に光源を設けた状況
を示す平面図である。図2(a) 乃至(d) は本発明の導光
板に形成した反射溝の、図1におけるLINE1、2、
3、4に対応した傾斜面角度の相違及び反射溝の底部の
形状変化を示す概略的断面図である。図3は本発明にお
いて、マスター板にNC工作機械によるバイト加工した
反射溝の軌道を示す概略的部分平面図である。ただし、
図中のバイト4をA−A線方向に見た側方図を4’で示
し、B−B線方向に見た側方図を4”で示してある。図
4は本発明において、マスター板における反射溝の傾斜
面に対してサンドブラスト処理を施す状況を示した図1
のLINE4に沿う概略的部分断面図である。図5は本
発明において、金型における反射溝の傾斜面に対してサ
ンドブラスト処理を施す状況を示した図1のLINE4
に沿う概略的部分断面図である。図6は本発明の導光板
に光源からの光を入射した反射拡散状況を示す図1のL
INE4に沿う概略的部分断面図である。
【0033】図1において、導光板1はプラスチック等
の透光性を有する板材に円弧状の反射溝2を複数形成し
たものであり、その板幅を導光板1の側方に設置したC
FL等の光源3から遠ざかるに従って縮小したテーパ形
状としてある。
【0034】以下の説明において、反射溝2に沿う方向
を導光板1の幅方向とする。
【0035】反射溝2は、光源3の中心周辺に対して円
弧を描いたもので、夫々の反射溝2の軌跡が、導光板1
の幅方向の両端部において、光源3の中心周辺に対して
垂直に近似するように交差してある。
【0036】図1におけるLINE1、2、3、4は、
導光板1の中心線をLINE1とし、ここから幅方向に
両端部へ向けて10cm間隔で、順次、LINE2、L
INE3、LINE4をとり、各LINEが反射溝2の
円弧軌跡に対して略垂直となる仮想線を引いたものであ
る。
【0037】図2(a) 乃至(d) は、LINE1、2、
3、4上における任意箇所の反射溝2に対して直交する
方向の断面形状を順次示したもので、各反射溝2は以下
に示す加工方法によって断面三角形の溝形状を有する。
【0038】図3に上記の反射溝2を形成する方法が示
してある。なお、以下の説明において、導光板1、マス
ター板7及び金型8における反射溝と傾斜面と平坦部に
相当する部分には、同様の符合2と2aと2bを使用し
てある。
【0039】導光板1は、まずマスター板7(図4参
照)に反射溝2を断面三角形の凹溝として形成し、この
マスター板7によって金型8(図5参照)を成型し、こ
のとき反射溝2は断面三角形の突出形状となり、さらに
この金型8を用いて最終製品としての導光板1(図6参
照)を成型するのであり、従って反射溝2はマスター板
7に対してバイト加工される。
【0040】図3はマスター板7の平面を示し、NC工
作機械に装着したバイト4をマスター板7の片面に立て
て、個々の反射溝2を一定間隔で順次形成する状況を示
したものである。
【0041】バイト4は超硬合金製であって、図3の平
面状況におけるバイト4をA−A線方向に見た4’で示
すように刃先4aが両側の傾斜面4b、4bに対して夫
々−45°と+45°の合計90°を有し、B−B線方
向に見た4”で示すように刃先4aの側面形状は台形と
され、刃先4aを送り方向に一定幅だけとったものとし
てある。
【0042】まず、導光板1の幅方向に対して中央のL
INE1(図1のLINE1に対応する)を基準として
NC工作機械にバイト4を装着し、このバイト4による
溝切り加工を、マスター板7の幅方向の片側端部から開
始して円弧軌道を描きながらマスター板7の他端まで移
動させると、バイト4の刃先4aの方向は、図3に示す
ように、円弧軌道に沿って指向するのではなく、LIN
E1と同様の一定方向を向いた状態でマスター板7の表
面を移動する。
【0043】従って、上記による溝切り加工の切削跡を
見ると、中心のLINE1においては、反射溝2の両側
傾斜面2b、2bはバイト4の両側傾斜角と同様に夫々
−45°と+45°に形成されるが、それからずれたL
INE2(図1のLINE2に対応する)の位置におい
ては、上記のようにバイト4が円弧軌道に対して斜め方
向を向くため、反射溝2の両側傾斜面2b、2bは、図
2(b) に示すように、バイト4の両側傾斜角−45°と
+45°よりも大なる傾斜角で形成される。
【0044】またこれと同時に、反射溝2の溝幅(二点
鎖線5、5間)と反射溝2の頂部に刻削されない平坦部
2a(一点鎖線6、6間)とを、マスター板7の両端部
に従って広げることとなる。
【0045】このマスター板7に生じた平坦部2aは、
図2の導光板1における平坦部2aと同様に、LINE
1からLINE4に進むに従って、その幅を徐々に広く
するものである。図4には、図1のLINE4位置に相
当したマスター板の断面図が示してあるが、この図にお
いてマスター板7の反射溝2の頂部に平坦面2aが表れ
ている。
【0046】また、これはマスター板7によって成型さ
れる金型8においても同様であり、金型8の場合は、反
射溝2の突出した形状として形成され、その頂部に平坦
面2aを有するのである。このようにして得られる金型
8においては、その幅方向の周辺部における突出した反
射溝2の頂部が平坦面2aとされるので、使用時におい
て損傷を受けにくく、従ってこの金型8によって成型し
た導光板1(図6図参照)の反射溝2の形状も高精度な
ものが得られるのである。
【0047】このような溝切り加工によるマスター板7
を用いて最終製品たる導光板1を形成した断面状況が、
図2(a) 乃至(d) に示してある。
【0048】図2(a) 乃至(d) は、順次図1のLINE
1、2、3、4の位置に対応する。図示のように、反射
溝2の両側傾斜面2b、2bは、LINE1から遠ざか
るに従って、その傾斜角を大とするものである。即ち、
試作結果によると、両側傾斜角は夫々、LINE1にお
いて「−45°と+45°」、LINE2において「−
45.0382912°と+45.0383184
°」、LINE3において「−45.1191481°
と+45.1192329°」、LINE4において
「−45.2455069°と+45.2456823
°」となる。
【0049】また、上記のようなバイト加工によると、
マスター板7に形成した平坦部2a(一点鎖線6、6
間)を、LINE1から導光板1の幅方向の両端部に従
って大きく形成することとなり、導光板1に成型後は反
射溝2の平坦部2aとして形成される。
【0050】さらに、上記のようにマスター板7に複数
の反射溝2を形成するとき、この反射溝2を一定間隔で
形成して該反射溝2の深さを光源3側から遠ざかるに従
って徐々に深くするか、マスター板7の反射溝2の深さ
を一定にして該反射溝2の間隔を光源3から遠ざかるに
従って徐々に狭くするか、または光源3から遠ざかるに
従ってマスター板7の反射溝2の深さを徐々に深くする
と共に、そのピッチを徐々に狭くするのが好ましい。
【0051】本来、導光板1の板面に沿って入射する光
りは、光源3から遠ざかるに従って弱まる傾向にある
が、上記のように反射溝2を光源3側から遠ざかるに従
って徐々に深くすると、光源3側の傾斜面2bのみなら
ずその反対側の傾斜面2bの反射機能面を広く確保で
き、その分多量の光りを反射することができる。
【0052】また、導光板1の反射溝2の間隔を光源3
から遠ざかるに従って徐々に狭くすると、光源3から遠
ざかるに従って任意面積あたりに存在する反射溝2の量
が多くなり、その分多量の光りを反射することができ
る。
【0053】さらにまた、両者を合わせて構成すること
も可能であり、即ち、光源3から遠ざかるに従って導光
板1の反射溝2の深さを徐々に深くすると共にそのピッ
チを徐々に狭くすると、上記の効果を合わせ持った導光
板1が得られるのである。
【0054】本発明においては、上記のような導光板1
の反射溝2の光源3側の片側傾斜面2bまたは両側傾斜
面2b、2bに、サンドブラスト処理による拡散反射面
を施すのである。このサンドブラスト処理は、様々な形
態により実施することができる。
【0055】まず、図4に示すように、導光板1の金型
8を成型するためのマスター板7の反射溝2の傾斜面2
bに対して、サンドブラスト処理による砂粒子9を垂直
方向に当てて噴出する。
【0056】このとき、傾斜面2bに対して垂直方向に
噴出された砂粒子9は、反射溝2、2間の板面10に対
して斜め方向に当たるため、この板面10に砂粒子によ
る損傷が発生せず、従って反射溝2、2間に板面10に
マスキングを施さずにブラスト処理を行うことが可能と
なる。
【0057】また、本発明のサンドブラスト処理は、マ
スター板7の反射溝2に対してではなく、図5に示すよ
うに、金型8の成形時に、この金型8の反射溝2の傾斜
面2bに対して行うようにしてもよい。この場合、金型
8の反射溝2の傾斜面2bは凸形状となるが、マスター
板7におけると同様に、傾斜面2bに対して垂直方向に
噴出された砂粒子9は、反射溝2、2間の板面10に対
して斜め方向に当たるため、この板面10に損傷が発生
せず、金型に対するブラスト処理においても、マスキン
グの必要がないのである。
【0058】さらに、このようなサンドブラスト処理
は、最終製品としての導光板1の反射溝2の傾斜面2b
に対しても行うことができる。この場合、反射溝2は、
マスター板7におけると同様に反射溝2は凹形状である
から、そのサンドブラスト処理の効果もマスター板7の
場合と同様である。
【0059】いずれにしても、最終製品としての導光板
1の反射溝2の傾斜面2bにサンドブラスト処理による
微小凹凸面が形成され、図6に示すように、反射溝2の
傾斜面2bに入射した光源3(図1参照)からの入射光
3aが複雑な光の拡散反射を成して透過面11を反射拡
散光12として通過するのであり、これにより従来生じ
ていた光のストライプ模様を打ち消すと同時に、板面全
体に亙って均一した輝度を発揮することができるのであ
る。
【0060】なお、上記三種のサンドブラスト処理にお
いては、砂粒子9の吹き付け方向を反射溝2の片側傾斜
面2bに対してのみ行っているが、両側傾斜面2b、2
bに施すようにしてもよい。こうすると、導光板1の水
平側方から入射した光3aが光源側の片側傾斜面2bに
当たるだけでなく、導光板1内の光の臨界角内で様々に
反射しながら光源3の反対側傾斜面2b’に当たった場
合でも、従来のような光のストライプ模様を形成するこ
とがない。
【0061】また、本発明においては、上記したよう
に、バイト4として超硬合金製による溝切りバイトを用
いてある。これはダイヤモンドバイトとは異なり、傾斜
面2bにヘアラインと云われる直線状の刃傷が表れる
が、このヘアラインとサンドブラスト処理による微小凹
凸面とを併存することにより、反射溝2の傾斜面2bが
有する光の拡散効果をより向上することができる。
【0062】また、導光板1を光源3から遠ざかるに従
って板幅を縮小したテーパ形状とすることにより、光源
3から遠ざかるに従って、透過面に対する入射光の拡散
反射頻度を増加して、光源から離れた側の輝度を向上す
ることができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液晶表示
用導光板の反射溝形成方法においては、その形成過程に
おいて、金型に成型された反射溝の突出形状が、その中
央線付近において頂角が90°の両側斜面が突き合わせ
られた形状を有すると共に、円弧軌道の両端に従って突
出形状の頂部に平坦面を形成することとなる。
【0064】これは金型全体で見ると、金型の両端付近
において、突出形状が成型時より平坦面を有することを
意味するから、最も損傷を受け易い金型両端部の反射溝
形成部を保護することが可能となるのである。
【0065】また、この金型によって成型した導光板
は、中央線付近において反射溝の両側傾斜面は正確に9
0°の頂角を有し、また導光板の反射溝に沿う端部にお
いては、略90°の頂角を有するため、この導光板の側
方に配置した光源からの入射光を反射する反射率を最も
効率よく保持し得るのである。
【0066】また、本発明においては、導光板に形成し
た反射溝の深さを光源から遠ざかるに従って徐々に深く
するか、ピッチを徐々に狭くし、またはその両方を実施
しすることにより、従来において光源から遠ざかるに従
って低下していた輝度を上げ、また夫々の反射溝の円弧
軌道を有することによって、板面全体に亙って均一した
輝度を確保することができるのである。
【0067】さらにまた、上記の反射溝の光源側の片側
傾斜面または両側傾斜面に対してサンドブラスト処理に
よる拡散反射面を施したことにより、反射溝の傾斜面に
入射した光が複雑な光の拡散反射をなし、従来、光源か
らの入射光が反射溝の傾斜面に反射することによって生
じていた光のストライプ模様を打ち消すと同時に、導光
板の板面全体に亙って均一した輝度を発揮し、従来より
も柔らかい光を透過し得る液晶表示用導光板が得られる
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の導光板に光源を設けた状況を示
す平面図である。
【図2】図2(a) 乃至(d) は本発明の導光板に形成した
反射溝の、図1におけるLINE1、2、3、4に対応
した傾斜面角度の相違及び反射溝の底部の形状変化を示
す概略的断面図である。
【図3】図3は本発明において、マスター板にNC工作
機械によるバイト加工した反射溝の軌道を示す概略的部
分平面図である。ただし、図中のバイト4をA−A線方
向に見た側方図を4’で示し、B−B線方向に見た側方
図を4”で示してある。
【図4】図4は本発明において、マスター板における反
射溝の傾斜面に対してサンドブラスト処理を施す状況を
示した図1のLINE4に沿う概略的部分断面図であ
る。
【図5】図5は本発明において、金型における反射溝の
傾斜面に対してサンドブラスト処理を施す状況を示した
図1のLINE4に沿う概略的部分断面図である。
【図6】図6は本発明の導光板に光源からの光を入射し
た反射拡散状況を示す図1のLINE4に沿う概略的部
分断面図である。
【図7】図7は従来の導光板に光源を設けた状況を示す
平面図である。
【図8】図8は図7に示す従来の導光板の反射溝の断面
状況を示した部分断面図である。
【符合の説明】
1…導光板、2…反射溝、2a…平坦面、2b…傾斜
面、3…光源、3a…光源からの入射光、4…バイト、
4a…バイトの刃先、4b…バイトの傾斜面、7…マス
ター板、8…金型、9…サンドブラストの砂粒子、10
…反射溝間の板面、11…透過面、12…反射拡散光。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導光板の片面に円弧軌道を描いた断面三角
    形の両側傾斜面を成す反射溝を複数形成する液晶表示用
    導光板の反射溝形成方法において、前記反射溝を形成す
    るために、頂角が90°の刃先を有し、該刃先の送り方
    向に幅を有するバイトを、前記導光板の金型を成型する
    ためのマスター板の板面に垂直に立て、前記バイトの刃
    先の送り方向を一定にしたままで、該バイトを前記反射
    溝の所定の円弧軌道を描いて移動することにより、前記
    マスター板の板面に反射溝を刻削し、該マスター板によ
    って成型した金型を用いて導光板を成型することを特徴
    とする液晶表示用導光板の反射溝形成方法。
  2. 【請求項2】頂角が90°の刃先を有すると共に該刃先
    の送り方向に幅を有するバイトを導光板の金型を成型す
    るためのマスター板の板面に垂直に立て、前記バイトの
    刃先の送り方向を一定にしたままで、該バイトを所定の
    円弧軌道に沿って移動することにより、前記マスター板
    の板面に複数の反射溝を刻削し、前記マスター板を用い
    て金型を成型し、この金型によって成型した導光板の各
    反射溝がその円弧軌道の中央付近において頂角90°の
    両側傾斜面を有すると共に、この反射溝の底部に前記円
    弧軌道の端部に従って広くなる平坦面を有するようにし
    たことを特徴とする液晶表示用導光板。
  3. 【請求項3】前記導光板の反射溝を一定間隔で形成して
    該反射溝の深さを光源から遠ざかるに従って徐々に深く
    するか、前記導光板の反射溝の深さを一定にして該反射
    溝の間隔を光源から遠ざかるに従って徐々に狭くする
    か、または前記光源から遠ざかるに従って前記導光板の
    反射溝の深さを徐々に深くすると共に、そのピッチを徐
    々に狭くしたことを特徴とする請求項2記載の液晶表示
    用導光板。
  4. 【請求項4】前記導光板の反射溝の光源側の片側傾斜面
    または両側傾斜面にサンドブラスト処理による拡散反射
    面を施したことを特徴とする請求項2記載の液晶表示用
    導光板。
JP6040563A 1994-02-15 1994-02-15 液晶表示用導光板とその反射溝形成方法 Pending JPH07225322A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1039302A (ja) * 1996-05-09 1998-02-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd 面状照明系
JPH11167028A (ja) * 1997-12-04 1999-06-22 Shinyei Kaisha 面発光体
KR20040020695A (ko) * 2002-08-31 2004-03-09 주식회사 솔빛텔레콤 도광판 제작방법
JP2005301016A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Yowa:Kk 液晶表示装置バックライト用導光板

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