JPH07225251A - 近磁界測定方法およびその装置 - Google Patents

近磁界測定方法およびその装置

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JPH07225251A
JPH07225251A JP6018646A JP1864694A JPH07225251A JP H07225251 A JPH07225251 A JP H07225251A JP 6018646 A JP6018646 A JP 6018646A JP 1864694 A JP1864694 A JP 1864694A JP H07225251 A JPH07225251 A JP H07225251A
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卓 須賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】被測定系の状態を乱さずに、高精度な近磁界測
定が可能となる近磁界測定装置を提供する。 【構成】磁界センサとして働くループアンテナ10と、
ループアンテナ10に流れる信号を検出する電流検出器
11と、測定動作を制御するコントローラ17と、ルー
プアンテナ10を駆動するために、発信周波数可変な発
振器16と、ループアンテナ10の駆動する信号の位相
および強度をそれぞれ調整する移相器14および可変利
得増幅器13と、発信器16からの信号と電流検出器1
1で検出された信号とを入力とする位相検波器12とを
有し、電流検出器11が検出する信号が実質的に0とな
るように、ループアンテナ10を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器等の発生する
不要電磁放射等の測定に好適な、近磁界測定装置および
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器等から放射される不要電磁波の
測定においては、電波暗室等における遠方電磁界測定の
他に、装置内部の近磁界測定の要求が高まっている。特
に、近年の装置の高集積化に伴い、ますます、近磁界測
定における高精度化が必須となってきている。
【0003】このような要求に対応できる近磁界測定装
置としては、例えば、「THE HPCLOSE FIELD PROBE:Char
acteristics and Application to EMI Troubleshooting
(Terrien,M., Hewlett Packard, RF&Microwave Measur
ement Symposium andExhibition, 1986年7月)」
に記載されている技術が知られている。
【0004】以下、この従来技術を、図5を用いて説明
する。図5は、この従来技術に係る近磁界測定装置の構
成例を示す。
【0005】従来の近磁界測定装置は、磁界を検出する
ループアンテナ10と、バラン40と、スペクトラムア
ナライザ41とから構成される。
【0006】測定対象の磁界発生源1の発生する磁界を
検出する場合、ループアンテナ10は、被測定磁界と鎖
交し、誘起電圧を発生する。バラン40は、ループアン
テナ10とスペクトラムアナライザ41の入力とのイン
ピーダンス整合(Zi)を行なうとともに、ループアン
テナ10の周波数特性を補正する。スペクトラムアナラ
イザ41は、バラン40と接続され、ループアンテナ1
0で誘起された誘起電圧に基づいて、磁界発生源1の発
生する磁界強度を測定する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
近磁界測定において、ループアンテナ10の出力は、例
えば、50Ωの低入力インピーダンスを持つバラン40
で受けるため、ループアンテナ10に誘起電流irが流
れ、バラン40で電力が消費される。これにより、測定
対象である磁界発生源1に流れている電流isが変化す
る。すなわち、ループアンテナ10を近づけたことによ
り、被測定系(磁界発生源1)の状態が乱され、近磁界
測定における誤差を生ずる。
【0008】本発明は、被測定系の状態を乱さずに、高
精度な近磁界測定を実現できる近磁界測定装置および方
法を提供することを目的とする。
【0009】
【問題を解決するための手段】上記目的は、被測定対象
機器から発生される近傍磁界を測定する近磁界測定装置
において、当該磁界中に置かれることで、当該磁界に対
応して誘起信号を内部に生じる磁界センサと、当該誘起
信号を打ち消すための信号を加えることにより、磁界セ
ンサを電気的に駆動するセンサ駆動手段と、当該磁界中
の測定位置に配置され、センサ駆動手段により駆動され
ている磁界センサに流れる電気信号を検出して、当該信
号の少なくとも強度を示す信号を出力する信号検出手段
と、信号検出手段から出力される信号に基づいて、当該
信号の強度を実質上0とするように、センサ駆動手段を
制御することで、測定位置における磁界を求めて出力す
る制御手段とを有すること、を特徴とする近磁界測定装
置により達成される。
【0010】上記目的は、また、被測定対象機器から発
生される近傍磁界を測定する近磁界測定方法において、
当該磁界中に置かれた磁界センサを電気的に駆動すると
共に、当該磁界センサに流れる電気信号を検出し、当該
電気信号に基づいて、当該電気信号が0となるように、
当該磁界センサの駆動状態を制御して、当該電気信号が
実質的に0となった時点における駆動状態から、当該磁
界を求めること、を特徴とする近磁界測定方法により達
成される。
【0011】
【作用】本発明を適用した近磁界測定装置において、磁
界センサは、磁界中に置かれることで、当該磁界に対応
した誘起信号を内部に生じる。本発明では、この磁界セ
ンサを、被測定磁界中の測定位置に配置し、センサ駆動
手段により電気的に駆動する。さらに、信号検出手段に
より、この磁界センサに流れる電気信号を検出する。最
後に、制御手段は、磁界を求めるために、信号検出手段
から出力される信号に基づいて、センサ駆動手段を制御
して、信号検出手段が検出する電気信号の強度を実質上
0とする。
【0012】ここで、当該電気信号の強度が0となる場
合とは、磁界センサに生じた誘起信号が、その信号と同
じ周波数、強度、位相を有する駆動信号により打ち消さ
れた状態となる。したがって、打ち消した時点で、駆動
信号と誘起信号とは、互いに逆方向に流れようとする同
一の信号と言える。
【0013】一方、磁界センサの特性から、測定する磁
界と、生じる誘起信号との関係を予め知っておくことが
できる。
【0014】したがって、制御手段は、信号検出手段か
ら出力される電気信号が0となる時点での、センサ駆動
手段の駆動状態から、当該測定位置における近傍磁界を
求めることができる。
【0015】
【実施例】本発明を適用した近磁界測定装置の第1の実
施例を、図1〜3を用いて説明する。ここでは、例え
ば、パソコンやワークステーション等の情報処理機器等
から発生される、周波数1GHz程度までの近傍磁界の
測定に好適な例を説明する。
【0016】本実施例の近磁界測定装置は、図1に示す
ように、磁界センサとして動作するループアンテナ10
と、ストレー容量の影響を低減するコモンモードチョー
ク19と、ループアンテナ10に流れる電流を検出する
電流検出器11と、測定動作を制御するコントローラ1
7と、測定結果を表示するデイスプレイ18と、外部か
らの入力を受けつける入力装置20とを有する。
【0017】本実施例は、さらに、ループアンテナ10
を駆動するための構成として、発生する交流信号の周波
数が可変である発振器16と、発生された交流信号11
6aを増幅する緩衝増幅器16aと、増幅された交流信
号を入力として、ループアンテナ10を駆動する信号の
位相を調整する位相制御回路14aを備えた移相器14
と、この駆動信号の信号強度を調整する利得制御回路1
3aを備えた可変利得増幅器13と、緩衝増幅器16a
と移相器14との接続を制御するスイッチ15とを有す
る。
【0018】本実施例は、さらに、発信器16から出力
される交流信号を増幅する緩衝増幅器16bと、緩衝増
幅器16aから出力された信号116bと電流検出器1
1で検出されたループアンテナ10に流れる信号とを受
け入れ、両信号の相の差および両信号を掛け合わせて出
来る合成信号の強度に関する2つの信号を出力する位相
検波器12とを有する。
【0019】ループアンテナ10は、直径2〜3cm程
度の円形アンテナを用いる。ここで、アンテナ10の構
成部材は、導体であり、ループアンテナ10に加工でき
るものであれば、その材質を問わないが、例えば、銅等
の金属を用いることが出来る。
【0020】位相検波器12は、基本的には、フィルタ
と乗算器との機能を有するものであれば良い。本実施例
においては、この位相検波器12は、掛け合わされる2
つの信号の位相のずれの状態を示す信号112を、コン
トローラ17へ出力する。さらに、位相検波器12は、
掛け合わされた両信号を合成して得られる信号の強度示
す信号を、移相制御回路14a(信号114)および利
得制御回路13a(信号113)へ出力する。
【0021】可変利得増幅器13は、利得制御回路13
aで受け入れた信号113に基づいて、その信号113
の示す強度が、実質的に0となるように、フィードバッ
ク制御を行う。
【0022】移相器14は、位相制御回路14aで受け
入れた信号114に基づいて、その信号114が示す位
相の差が実質的に0となるように、フィードバック制御
を行う。
【0023】コントローラ17は、CPUおよびメモリ
で構成されるマイクロコンピュータ等であり、位相検波
器12からの出力(信号112)を受け入れると共に、
発信器16の発信周波数の制御(信号117)、可変利
得増幅器13の増幅ゲインを示す信号の受け入れ(信号
113a)、移相器14の位相を示す信号の受け入れ
(信号114a)、および、スイッチ15の切り替えタ
イミングの制御(信号115)を行う。
【0024】コモンモードチョーク19は、ループアン
テナ10を測定対象に接近させた場合に生じる、ストレ
ー容量の影響を低減する。すなわち、当該ストレー容量
により、本実施例と測定対象とが電気的に接続される
と、外部からループアンテナ10を介して当該チョーク
19へ信号が流れ込む。しかし、この信号にとって、当
該チョーク19のインダクタンスは、非常に大きなもの
となるため、流れる電流は無視できる程度である。ま
た、ループアンテナ10と測定装置との接続線が当該チ
ョーク19内部を通るが、この接続線は、ループアンテ
ナ10からの入出力線が両方含まれているため、当該チ
ョーク19のインダクタンスによる影響はない。
【0025】本実施例の作用の基本原理を、図3を用い
て説明する。ここで、図3(a)は、磁界発生源1の等
価回路を示しており、磁界発生源1単体の状態を表わし
ている。図3(b)は、従来技術の近磁界測定装置(従
来例)を発生源1に近づけた場合の、磁界発生源1およ
び当該測定器の等価回路を示しており、同図(c)は、
本発明による近磁界測定装置を磁界発生源に近づけた場
合の、磁界発生源1および近磁界測定装置の等価回路を
示している。
【0026】被測定対象である磁界発生源1の等価回路
は、電圧vs[V]を生じる等価電圧源3と、抵抗rs
[Ω]を有する等価内部抵抗4と、磁界を外部に放射す
る放射源のインダクタンス2(Ls[H])とで表わすこ
とができる。図3(a)のように磁界発生源1が単体で
存在している場合、この等価回路に流れる電流is
[A]は、
【0027】
【数1】
【0028】である。
【0029】次に、ループアンテナ10をZiなるイン
ピーダンス5で受ける、従来例の近磁界測定装置を近づ
けたとき、誘導インダクタンスM[H]で表わされる結合
により、ループアンテナ10には、誘導電流ir[A]が
流れると共に、磁界発生源1で流れる電流がis’に変
化する。
【0030】ここで、図3(b)の等価回路は、図7の
ように書き換えることができ、また、下記の式が成り立
つ。
【0031】
【数2】
【0032】従って、上記数1および数2から、電流i
s’は、以下の式のように表わされる。
【0033】
【数3】
【0034】ここで、上記数3の第2項は、測定のため
に近付けられた従来例の測定器に、誘導電流irが流れ
ることにより、測定対象である磁界発生源1に流れる電
流に生じた誤差を示している。
【0035】本発明では、図3(c)のごとく、電圧源
vrを用いて、ループアンテナ10に誘導電圧をちょう
ど打ち消すように、電力信号の周波数、位相および強度
を調整して供給し、本発明の測定器内部に流れる誘導電
流irを打ち消す(ir=0)ものである。
【0036】本発明の近磁界測定装置によれば、測定対
象である磁界発生源1の状態を乱さずに、当該発生源1
の近磁界の測定が可能となる。ここで、当該発生源1か
ら見たインピーダンスは、本発明の近磁界測定装置を近
づけない場合と変わらず、被測定磁界のエネルギーを消
費することない。
【0037】具体的には、本実施例において、コントロ
ーラ17は、被測定磁界によりループアンテナ10に誘
起された誘起電力を打ち消すように、ループアンテナ1
0に供給する電力信号の周波数、電圧および位相を調整
し、この調整された電力信号に基づいて、被測定磁界を
取得するものである。
【0038】次に、図2のフローチャートを用いて、本
実施例の作用を説明する。
【0039】最初、コントローラ17は、スイッチ15
を制御して、移相器14と緩衝増幅器16aとの接続を
切る(ステップ302)。すなわち、ループアンテナ1
0を駆動しない状態とし、被測定系である磁界発生源1
へループアンテナ10を近付け、予め定めた測定位置に
固定する。
【0040】次に、ステップ303において、コントロ
ーラ17は、発振器16を動作させると共に、発信器1
6へ周波数制御信号117を出力し、まず、初期設定さ
れた周波数f0の交流信号を出力させる。この発生され
た交流信号は、緩衝増幅器16bにより増幅される。
【0041】一方、電流検出器11が、被測定磁界によ
りループアンテナ10に誘起された誘起信号を検出し
て、その信号を位相検波器12へ出力する。
【0042】位相検波器12は、この増幅された交流信
号出力116b(周波数f0)と、電流検出器11が検
出した誘起信号(周波数fm)とを掛け合わせて、その
結果、得られる信号の位相差、例えば、位相の遅れと進
みと一致との3つの状態を示すデジタル信号112を出
力する。
【0043】コントローラ17は、この信号112を受
け入れ、位相検波器12が受け入れている2つの信号に
ついての位相の差の状態を検出する。
【0044】次に、コントローラ17は、信号112に
基づいて、位相検波器12が受け入れている両信号の周
波数が一致しているかどうかを判断する(ステップ30
4)。本実施例において、一致している場合には、ある
一定時間において、位相が完全に一致している状態とな
るか、または、位相の遅れと進みとを示す信号112が
交互に出力される。
【0045】一致していないと判断された場合には、予
め定めた周波数幅で、周波数を変化させ(ステップ30
5)、ステップ303へ戻る。
【0046】一致している場合は、その時点で発信され
ている発振器16の周波数f0を、被測定磁界の周波数
fmとして固定する(ステップ306)。
【0047】ここで、位相検波器12は、入力信号11
6bの周波数に対してQが高く、誘起信号に含まれてい
る他の周波数成分により影響は、無視することが出来
る。
【0048】なお、上記ステップでは、従来の技術と同
様に、被測定系からエネルギーを奪っている(図3
(b)参照)。
【0049】次に、コントローラ17の制御により、ス
イッチ15をオンにして、上記で固定された周波数で発
信している発信器16の信号を用いて、緩衝増幅器16
a、移相器14、および、可変利得増幅器13を介し
て、ループアンテナ10を駆動する(ステップ30
7)。
【0050】以下のステップでは、電流検出器11の出
力が0となるように、移相器14および可変利得増幅器
13に負帰還をかける。ここで、電流検出器11で検出
しているのは、ループアンテナ10に誘起されている誘
起信号と、この誘起信号を打ち消すようために、可変利
得増幅器13等を介してループアンテナ10に供給され
ている駆動信号との和である。
【0051】電流検出器11の出力は、位相検波器12
を介して、利得制御回路13aへ出力される。この段階
で、位相検波器12は、上記ステップで得られた誘起信
号の周波数と同一の周波数を有する交流信号116bを
受け入れ、当該周波数についての同期検出器(バンドパ
スフィルタ)として動作する。
【0052】したがって、当該検波器12から出力され
る信号113は、当該周波数における、上記誘起信号と
駆動信号との合成信号の強度を示すものである。なお、
移相器14による位相は、予め定めた初期位相値に固定
されているものとする。
【0053】このような状態において、電流検出器11
の出力は、位相検波器12を介して、利得制御回路13
aにより検出され(ステップ308)、被測定磁界によ
る誘起信号の電圧Vmと、それを打ち消すようにループ
アンテナ10に印加された駆動信号の電圧V0とが、一
致しているかどうかを、判断する(ステップ309)。
具体的には、出力信号113の強度が極小となったかど
うかを検出することで、一致状態が判定される。ここ
で、誘起信号と駆動信号との信号電圧が全く同じで逆向
きであれば、信号113は極小になる。ただし、この段
階では位相のずれが調整されていないため、位相のずれ
が多少残る場合には、信号113は実質的に0とはなら
ない。
【0054】一致していない場合、利得制御回路13a
は、可変利得増幅器13の利得を変化させ(ステップ3
10)、ステップ308へ戻り、一致状態を再判断す
る。
【0055】一致している場合、その時点における可変
利得増幅器13の利得を固定して、ループアンテナ10
に印加されている信号電圧V0を、誘起電力の電圧Vm
と決定する(ステップ311)。さらに、コントローラ
17は、この時点における、利得制御回路13aから出
力される可変利得増幅器13のゲインを示す信号113
aを受け入れる。ここで、電圧値は、絶対値を示すもの
で、両電圧の向きは逆である。
【0056】本実施例では、利得制御回路13aによ
り、可変利得増幅器13のゲインをフィードバック制御
をしているが、コントローラ17が、電流検出器11か
らの出力を受け入れ、可変利得増幅器13を制御する構
成としても良い。
【0057】次に、位相に対して、同様な調整を行な
う。すなわち、位相制御回路14aは、電流検出器11
の出力を、位相検波器12を介して、信号114として
受け入れる。ここで、信号114は、上記信号113と
同様に、位相検波器12に入力される2つの信号が掛け
合わされた合成信号の強度を示すものであり、位相制御
回路114により検出される(ステップ312)。そし
て、被測定磁界による誘起電力信号の位相pmと、発振
器16から発信され移相器14によりその位相が調整さ
れるループアンテナ10に印加した電力信号の位相p0
とが、一致しているかどうかを判断する(ステップ31
3)。
【0058】具体的には、出力信号114の強度が極小
または実質的に0となったかどうかを検出することで、
一致状態が判定される。すなわち、上記ステップで周波
数と電圧とが求められているため、この段階で位相が合
わせられると、電流検出器11の検出する信号は、ほと
んど0となり、信号114が示す強度も最小、または、
0となる。
【0059】一致していない場合、位相制御回路14a
によって、移相器14の位相変化量を変化して(ステッ
プ314)、ステップ312へ戻り、一致状態を再判断
する。
【0060】一致している場合、その時点における移相
器14の位相変位量を固定して、ループアンテナ10に
印加されている信号位相p0を、誘起電力信号の位相p
mとする(ステップ315)。さらに、コントローラ1
7は、この時点における、位相制御回路14aから出力
される移相器14の位相変化を示す信号113aを受け
入れる。
【0061】本実施例では、位相制御回路14aによ
り、移相器14をフィードバック制御をしているが、コ
ントローラ17が位相検波器12からの信号を受け入れ
て、移相器14の位相変化を制御する構成としても良
い。
【0062】以上のステップ308〜315により、コ
ントローラ17を介さずにフィードバック制御で得られ
る、ループアンテナ10に印加する駆動信号が誘起信号
を打ち消す安定状態では、振幅信号113aと位相信号
114aは、それぞれ、被測定磁界の大きさと位相に対
応した量を示している。また、ステップ302〜306
では、すでに、誘起電力信号の周波数が測定されてい
る。さらに、本実施例においては、予め、磁界とループ
アンテナ10に誘起される誘起信号との関係をコントロ
ーラ17へ入力しておく。
【0063】したがって、コントローラ17は、周波数
制御信号117と、振幅信号113aと、位相信号11
4aとに基づいて、被測定磁界を求めることができ、そ
の結果をデイスプレイ18へ出力する。デイスプレイ1
8は、取得された結果に基づいて、測定対象である磁界
発生源1が発生する被測定磁界を表示するる(ステップ
316)。
【0064】ここで、被測定磁界は、複数の周波数ピー
クを有する場合がある。このような場合、上記ステップ
302において、スイッチをONにすると共に、粗いス
ペクトラム分析を行ない、被測定磁界のうち、予め定め
たしきい値以上の強度を有する周波数ピークを対象とし
て、ステップ303〜315を繰返す。これにより、各
ピークにおいて、周波数の高精度な特定、および、その
信号の強度および位相の測定を行なう。さらに、これら
の結果は、ステップ316において、例えば、周波数と
強度とをグラフとして(図1中の表示器18に示す図)
表示する。
【0065】本実施例によれば、磁界センサとしてのル
ープアンテナ10を駆動して、その磁界センサに流れる
誘導信号を抑制することができるため、高精度な近磁界
測定装置を提供することができる。したがって、被測定
磁界発生源から見たインピーダンスは、本実施例による
近磁界測定装置を近づけないときと変わらず、被測定磁
界のエネルギーを消費することなく近磁界測定が可能と
なる。
【0066】また、本実施例によれば、駆動信号の位相
と強度とをコントローラ17を介さずにフィードバック
制御するため、上記測定を高速に実行することが可能と
なる。
【0067】本実施例では、周波数を固定し、その後に
電圧、位相を固定したが、ループアンテナ10(磁界セ
ンサ)へ印加する駆動信号の調整アルゴリズムは、必ず
しも、これに限定されない。本発明では、最終的に、磁
界センサに誘起される誘起電力と一致する電力を発生で
きる構成であれば良い。
【0068】また、本実施例においては、磁界センサと
して、ループアンテナ10を用いたが、本発明はこれに
限定されない。本発明における磁界センサは、被測定磁
界中に置かれた場合に、誘導電流を生じるものであれ
ば、その形状および種類に限定されない。
【0069】また、本実施例においては、周波数の決定
をするためコントローラ17と発振器16とを用いた
が、ループアンテナ10の誘起信号の周波数を決定でき
れば、その方法、装置の構成は限定されない。例えば、
スペクトラムアナライザを用いて、当該信号の周波数の
概略値を求めても構わない。
【0070】また、本実施例においては、ループアンテ
ナ10を駆動しない状態で、被測定磁界の周波数を決定
したが、本発明はこれに限定されない。例えば、本実施
例の方法で周波数を決定した後、それ以降のステップ
で、ループアンテナ10を駆動しながら、周波数を微調
整しながら、位相および強度の検出をする構成としても
良い。この方法によれば、より高精度に近傍磁界を決定
することが出来る。
【0071】次に、本発明を適用した近磁界測定装置の
他の実施例を説明する。本実施例は、上記実施例で示さ
れた近磁界測定装置を用いて、被測定対象である磁界発
生源から発生される近磁界のベクトル量を測定するもの
である。
【0072】本実施例は、被測定磁界の磁界ベクトルを
検出する磁界センサとして動作するループアンテナ10
と、ループアンテナ20と、ループアンテナ21とを有
する。ループアンテナ10、20および21は、互いに
直交配置されて、測定に用いる直交座標を構成する。各
ループアンテナは、そのループ面に直交する磁界成分を
検出する。すなわち、本実施例では、ループアンテナ1
0は磁界のX軸成分、ループアンテナ20はY軸成分、
ループアンテナ21はZ軸成分を、それぞれ、検出す
る。
【0073】本実施例は、さらに、これらループアンテ
ナ10、20、21にそれぞれ接続され、当該アンテナ
に誘起される電力を検出すると共に、当該アンテナを駆
動する検出/駆動部200、201、202と、各ルー
プアンテナを駆動するために検出/駆動部200、20
1、202へ交流信号を出力する発信器16とを有す
る。
【0074】本実施例は、さらに、検出/駆動部20
0、201、202および発信器16を制御して、被測
定磁界により各ループアンテナに誘起された誘起信号と
同じ周波数の交流信号を発信器16により発信させると
ともに、この交流信号に基づいて、これらの誘起信号を
打ち消すように各検出/駆動部を駆動することにより、
被測定磁界のベクトル量を求めるコントローラ17と、
求められた被測定磁界を表示するデイスプレイ18と、
コントローラ17等の各種設定に対する外部からの入力
を受け付ける入力装置(図示せず)とを有する。
【0075】検出/駆動部200、201および202
は、それぞれ、同じ構成を有するもので、各検出/駆動
部の具体的構成としては、上記実施例と同じもの(図1
参照)を用いることができる。したがって、ここでは、
その構成の説明を省略する。
【0076】コントローラ17は、検出/駆動部20
0、201、202に、それぞれ、接続するバス信号線
210、211、212を介して、位相検波器12から
の出力(信号112)を受け入れると共に、発信器16
の発信周波数の制御(信号117)、可変利得増幅器1
3の増幅ゲインを示す信号の受け入れ(信号113
a)、移相器14による信号位相を示す信号の受け入れ
(信号114a)、および、スイッチ15の切り替えタ
イミングの制御(信号115)を行う。
【0077】本実施例の作用を説明する。本実施例にお
いては、上記実施例を用いて、磁界の空間成分を測定す
るものであり、個別の構成要件における作用は、上記実
施例と同様であるので、本実施例に特有の部分だけを、
以下に、説明する。
【0078】本実施例において、コントローラ17は、
最初、いずれか1つのループアンテナに誘起された誘起
信号から、上記実施例と同様に被測定磁界の周波数を検
出し、これと同期した発振出力116aを発生する(図
2のステップ301〜306)。ここで、本発明におい
て、周波数の検出にどのループアンテナを用いるかは限
定されないが、例えば、最大強度の信号が誘起されたル
ープアンテナを用いることができる。
【0079】コントローラ17は、この発振出力116
aを基準として、検出/駆動部200、201、202
を順次駆動して、各々のループアンテナ方向と直交する
座標軸方向の磁界の大きさと位相とを検出する。本実施
例において、各ループアンテナにおける誘起電力を打ち
消すように、当該ループアンテナを駆動する。ここで、
被測定磁界の各ループアンテナ方向に直交する磁界成分
の大きさと位相との検出に伴う各構成の作用は、上記実
施例と同様である(図2のステップ307〜315)。
【0080】本実施例において、最後に(図2のステッ
プ316)、コントローラ17は、上記で求められた磁
界ベクトル量に基づいて、被測定磁界を可視化できるよ
うに、画像データを算出し、デイスプレイ18に表示す
る。表示される画像としては、例えば、図4中に示され
る表示例300のように、測定に用いた座標と、被測定
磁界ベクトルとを重ね合わせて、デイスプレイ18のス
クリーン上に立体的に表示する。
【0081】本実施例によれば、測定対象である磁界発
生源の磁界を、3次元的に測定することができ、さら
に、その磁界の各空間成分における周波数、強度、およ
び、位相を測定し、それらを可視化して表示することが
できる。
【0082】本実施例においては、ループアンテナおよ
び検出/駆動部を3組設けて、被測定磁界の磁界ベクト
ルを求めているが、この形状には限定されない。例え
ば、上記実施例の近磁界測定装置において、ループアン
テナの設置位置を、本実施例のループアンテナの配置の
ように変化させることができる移動機構を持たせること
で、2次元または3次元の磁界ベクトルを測定する構成
としても良い。
【0083】次に、本発明を適用した近磁界測定装置の
他の実施例を、図6を用いて説明する。本実施例は、上
記第2の実施例において磁界センサ全体を移動する走査
機構を設けて、測定対象である磁界発生源の各部を走査
するものである。
【0084】本実施例は、図6(a)に示すように、測
定対象である磁界発生源1が発生する磁界のベクトル量
を検出する磁界検出機構22と、磁界発生源1の各部位
から発生される磁界を測定するために、磁界発生源1に
対する磁界検出機構22の相対位置を変化させる測定位
置変位機構61と、磁界検出機構22および測定位置変
位機構61を制御して、磁界発生源1の各部から発生さ
れた近磁界の3次元ベクトル成分とその分布とを求める
コントローラ17と、それら測定結果を表示するデイス
プレイ18と、コントローラ17等の各種設定に対する
外部からの入力を受け付ける入力装置(図示せず)とを
有する。
【0085】本実施例は、さらに、測定対象である磁界
発生源1を有する電子回路基板50、および、測定位置
変位機構61を支持する支持部60を有する。
【0086】磁界検出機構22は、図6(b)に示すよ
うに、磁界センサとして動作する、互いに直交する、ル
ープアンテナ10、ループアンテナ20、および、ルー
プアンテナ21と、これらループアンテナに接続され、
これらに誘起される誘起電力を検出すると共に、当該誘
起電力を打ち消すように当該アンテナを駆動する信号を
発生することで、被測定磁界の周波数、強度および位相
を検出する磁界検出回路部23とを有する。
【0087】磁界検出回路部23は、上記第2の実施例
における検出/駆動部200、201、202(図4参
照)と、各検出/駆動部へ交流信号を出力する発信器1
6とを有する。
【0088】測定位置変位機構61は、図6(a)に示
すように、磁界検出機構22を一端に固定する磁界検出
機構支持部材61bと、当該支持部材61bをy方向
(図中矢印参照)に変位させるy方向駆動機能を有する
と共に、コントローラ17からの制御指令を受けいれ
て、以下に述べるx、yおよびz方向の変位動作を制御
する位置制御部61aを有する。
【0089】測定位置変位機構61は、さらに、位置制
御制御部61aを保持すると共に、その保持位置をx方
向で変位させるx方向駆動機構61cと、x方向駆動機
構61cを保持すると共に、その保持位置をz方向で変
位させるz方向駆動機構61dとを有する。
【0090】コントローラ17は、磁界検出機構22お
よび測定位置制御機構61を、バス信号線230を介し
て制御する。すなわち、コントローラ17は、上記第1
および第2の実施例と同様に、位相検波器12からの出
力(信号112)を受け入れると共に、発信器16の発
信周波数の制御(信号117)、可変利得増幅器13の
増幅ゲインを示す信号の受け入れ(信号113)、移相
器14の位相変位を示す信号の受け入れ(信号11
4)、および、スイッチ15の切り替えタイミングの制
御(信号115)を実行する。
【0091】本実施例の作用を説明する。本実施例は、
上記第2の実施例による近磁界測定装置により、測定対
象である磁界発生源1上を走査して、その磁界分布を求
めるものである。
【0092】すなわち、本実施例においては、最初、コ
ントローラ17は、測定位置変位機構61を制御して、
磁界検出機構22を、予め設定された測定位置へ移動さ
せる。次に、当該測定位置において、上記第2の実施例
と同様に、磁界発生源1から発生される近磁界の3次元
ベクトルの、振動周波数、強度および位相を、測定す
る。磁界測定に伴う、本実施例の構成要件の詳細な作用
は、上記第2の実施例と同じであるため、ここでは省略
する。
【0093】本実施例においては、上記磁界ベクトル測
定を、測定位置を変化させる毎に行ない、磁界発生源1
が発生する磁界の3次元ベクトルの空間分布を求める。
さらに、求められた3次元ベクトルで現わされた被測定
磁界の空間分布を、測定者が見やすいように擬似3次元
的な画像を示す画像データを作成し、このデータを表示
器18へ出力する。表示器18は、このデータを受け入
れて、測定結果を表示する。
【0094】表示する画像として、例えば、測定した磁
界のうち、1つの周波数における磁界ベクトル(図4の
表示例300参照)を、そのベクトルを測定した測定位
置に対応して、3次元的に配置した画像や、磁界ベクト
ルの強度のうち、1つ成分のだけを用いて作成した等高
線図等がある。ここで、測定結果の表示は、これらの例
に限定されるものではなく、強度や位相を色で現わした
りしても良い。
【0095】本実施例によれば、測定対象である磁界発
生源1の発生する磁界の周波数成分、および、磁界の空
間的分布を、測定対象の状態を乱すことなく、自動的に
測定することができる。
【0096】また、上記3つの実施例では、空間的な磁
界の測定だけについて述べているが、同じ測定位置また
は領域を、予め定めた時間間隔で測定し、その変化を動
画等を用いて、被測定磁界およびその時間変化を表示し
ても良い。
【0097】
【発明の効果】本発明によれば、磁界センサに流れる誘
導信号を打ち消すことができるため、近磁界測定におい
て誤差の原因となる磁界測定器自身の被測定系に対する
影響を減少させることができ、したがって、高精度な近
磁界測定装置を提供することができる。
【0098】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した近磁界測定装置の一実施例に
おける構成を示す説明図。
【図2】図1の実施例の作用を示すフローチャート。
【図3】本発明を適用した近磁界測定装置の測定原理を
説明する説明図。
【図4】本発明を適用した近磁界測定装置の他の一実施
例における構成を示す説明図。
【図5】従来の近磁界測定装置の構成を示す説明図。
【図6】図6(a):本発明を適用した近磁界測定装置
の他の一実施例における構成を示す説明図。図6
(b):図6(a)の磁界検出機構22の構成を示す説
明図。
【図7】従来の近磁界測定装置による、被測定対象に対
する影響を説明するために用いる等価回路図。
【符号の説明】
1…被測定磁界発生源、2…被測定磁界発生部のインダ
クタンス、3…被測定磁界発生部の等価電圧源、4…被
測定磁界発生部の内部インピーダンス、5…ループアン
テナの受端インピーダンス、6…電圧源、10…ループ
アンテナ、11…電流検出器、12…位相検波器、13
…可変利得増幅器、14…移相器、15…スイッチ、1
6…発振器、16a、16b…緩衝増幅器、17…コン
トローラ、20、21…ループアンテナ、22…磁界検
出機構、40…バラン、41…スペクトラムアナライ
ザ、50…電子回路基板、60…支持部、61…測定位
置変位機構、200、201、202…検出/駆動部。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被測定対象機器から発生される近傍磁界を
    測定する近磁界測定装置において、 当該磁界中に置かれることで、当該磁界に対応して誘起
    信号を内部に生じる磁界センサと、 当該誘起信号を打ち消すための信号を加えることによ
    り、磁界センサを電気的に駆動するセンサ駆動手段と、 当該磁界中の測定位置に配置され、センサ駆動手段によ
    り駆動されている磁界センサに流れる電気信号を検出し
    て、当該信号の少なくとも強度を示す信号を出力する信
    号検出手段と、 信号検出手段から出力される信号に基づいて、当該信号
    の強度を実質上0とするように、センサ駆動手段を制御
    することで、測定位置における磁界を求めて出力する制
    御手段とを有することを特徴とする近磁界測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記センサ駆動手段は、前記誘起信号の特定周波数成分
    を打ち消すための信号を加えるものであり、 前記信号検出手段は、前記磁界センサに流れる電気信号
    のうち、当該特定周波数成分の信号だけを検出するもの
    であり、 前記制御手段は、前記測定位置における磁界の当該特定
    周波数成分を求めることを特徴とする近磁界測定装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記制御手段により出力される磁界を表示する表示手段
    をさらに有することを特徴とする近磁界測定装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記センサ駆動手段は、 前記磁界センサを駆動するための交流信号を発生する発
    生周波数が可変な発信器と、 当該交流信号の位相および強度を調整する信号調整手段
    とを有することを特徴とする近磁界測定装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記制御手段は、前記信号検出手段からの信号に基づい
    て、前記発信器の発生する交流信号の周波数を制御する
    ことで、測定する近傍磁界の周波数を求めることを特徴
    とする近磁界測定装置。
  6. 【請求項6】請求項5において、 前記信号調整手段は、 前記発信器で発生された交流信号の強度を変化させる可
    変利得増幅器と、 当該交流信号の位相を変化させる移相器とを有するもの
    であり、 前記制御手段は、前記信号検出手段からの信号に基づい
    て、可変利得増幅器と移相器とを制御して、測定する近
    傍磁界の周波数と同じ周波数を有する交流信号の強度と
    位相とを変化させ、前記信号検出手段からの信号が実質
    的に0となるようにすることを特徴とする近磁界測定装
    置。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記磁界センサは、1以上のループアンテナを有するも
    ので、 前記制御手段は、測定する近傍磁界のうち、各ループア
    ンテナのループ部が形成される平面と直交する磁界成分
    を、それぞれ求めることを特徴とする近磁界測定装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、 前記磁界センサが、2以上の、互いに直交配置されたル
    ープアンテナを有する場合、 前記求められた磁界成分を用いて、当該磁界のベクトル
    量を示す画像を表示するための画像データを生成し出力
    する画像データ生成手段をさらに有し、 前記表示手段は、当該画像データを受け入れて、求めら
    れた磁界のベクトル量を示す画像を表示することを特徴
    とする近磁界測定装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、 前記画像データ生成手段は、前記求められた磁界成分の
    うちの特定周波数成分に基づいて、当該磁界ベクトルを
    立体的に示すための画像データを出力するものであり、 前記表示手段は、当該画像データを受け入れて、当該磁
    界ベクトルを立体的に表示することを特徴とした近磁界
    測定装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、 被測定対象機器と前記磁界センサとの相対位置関係を変
    えることにより、測定位置を変化させる走査手段をさら
    に有し、 前記制御手段は、走査手段を制御して、予め定めた複数
    の測定位置で近傍磁界の測定を行なうことを特徴とする
    近磁界測定装置。
  11. 【請求項11】請求項10において、 前記磁界センサは、2以上の、互いに直交配置されたル
    ープアンテナを有し、 前記走査手段は、当該ループアンテナを、被測定対象機
    器に対して相対的に移動する移動機構を有し、 前記制御手段は、複数の測定位置における、互いに直交
    した2以上の空間座標軸方向における磁界成分を求める
    ものであり、 前記画像データ生成手段は、求められた磁界成分に基づ
    いて、当該複数の測定位置を含む予め定めた測定範囲に
    おける当該磁界ベクトルの空間分布を示す画像を表示す
    るための画像データを生成して、出力することを特徴と
    する近磁界測定装置。
  12. 【請求項12】被測定対象機器から発生される近傍磁界
    を測定する近磁界測定方法において、 当該磁界中に置かれた磁界センサを電気的に駆動すると
    共に、当該磁界センサに流れる電気信号を検出し、 当該電気信号に基づいて、当該電気信号が0となるよう
    に、当該磁界センサの駆動状態を制御して、 当該電気信号が実質的に0となった時点における駆動状
    態から、当該磁界を求めることを特徴とする近磁界測定
    方法。
  13. 【請求項13】請求項12において、 前記磁界センサの駆動周波数を変化させることにより、
    測定する近傍磁界の周波数を求めて、 求められた周波数と同一の駆動周波数を有する信号を用
    いて、前記磁界センサの駆動して、 当該信号について、その位相および強度を調整すること
    により、当該電気信号を実質的に0とすることを特徴と
    する近磁界測定方法。
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