JPH07225200A - 物質の複素誘電率の測定方法および装置 - Google Patents

物質の複素誘電率の測定方法および装置

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JPH07225200A
JPH07225200A JP6305255A JP30525594A JPH07225200A JP H07225200 A JPH07225200 A JP H07225200A JP 6305255 A JP6305255 A JP 6305255A JP 30525594 A JP30525594 A JP 30525594A JP H07225200 A JPH07225200 A JP H07225200A
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resonator
resonators
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JP6305255A
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スタンゲ ゲルト
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Nu Tech GmbH
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N22/00Investigating or analysing materials by the use of microwaves or radio waves, i.e. electromagnetic waves with a wavelength of one millimetre or more
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R27/00Arrangements for measuring resistance, reactance, impedance, or electric characteristics derived therefrom
    • G01R27/02Measuring real or complex resistance, reactance, impedance, or other two-pole characteristics derived therefrom, e.g. time constant
    • G01R27/26Measuring inductance or capacitance; Measuring quality factor, e.g. by using the resonance method; Measuring loss factor; Measuring dielectric constants ; Measuring impedance or related variables
    • G01R27/2617Measuring dielectric properties, e.g. constants
    • G01R27/2635Sample holders, electrodes or excitation arrangements, e.g. sensors or measuring cells
    • G01R27/2658Cavities, resonators, free space arrangements, reflexion or interference arrangements

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 試料の存在に起因する離調量を評価すること
により、試料の複素誘電率を測定する方法およびその装
置を提供する。 【構成】 同一構造を有する2つのrf共振器8、8′
を用い、各共振器8、8′は、第1の部分2、2′と、
交流フィールドに対して透過性を有している第2の部分
3、3′とを備えた筐体の中に誘電固体共振器1、1′
とを有している。両rf共振器は、導体からなる各第1
の部分2、2′が相互作用に対してシールドを行うよう
に、かつ電磁フィールドに対して透過性を有している第
2の部分3、3′が測定すべき物質に対向するような相
対位置に設置される。rf共振器8、8′の共振周波数
は、測定される物質の非存在下において、共通の動作周
波数がrf共振器8、8′の共振周波数の中間に位置す
るように選択される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料の存在に起因する
rf共振器離調量の分析によって、試料の複素誘電率を
決定する方法およびその装置に関する。本発明の装置
は、選択された周波数のrf電磁場をrf共振器中に送
るためのrf送信機システムと、共振器フィールドのた
めのrf受信システムと、前記rf受信システムに接続
され、受け取ったrf信号の振幅を決定する測定ユニッ
トとを備えている。
【0002】
【従来の技術】誘電体の特性を決定するための方法が幾
つか知られている。それらの方法において、誘電特性は
典型的には、相対誘電率εrとロス角tan(δ)とを
用いて、または複素誘電率ε=ε’− iε”として記
述される。これらの方法は、例えば、材料の湿度を決定
するために用いられる。このような方法は、試料に含有
される水分の持つ大きな誘電率および大きなロス角を利
用するものであり、産業利用において、化学物質、食
品、タバコ、コーヒーなどの湿度測定など重要な役割を
果たしている。マイクロ波共振法を湿度測定に応用する
場合、測定する試料を空洞共振器内に置き、試料の存在
に起因する離調量を、rf周波数の変化および共振曲線
のサンプリングによって測定する。共振器の共振周波数
の同調のシフトおよび、共振帯幅の増加または特性係数
から、試料の誘電率を、その物質の既知の組成および密
度について、推定し得る。通常、これは、前もって各試
料を異なる湿度含有量において測定することによって得
られる較正曲線を必要とする。公知の方法の大部分は、
密度の較正測定を更に必要とする。
【0003】DE−OS 40 04 119に、空洞共
振器を用いて湿度を決定する方法が開示されている。こ
の方法によれば、試験する試料内のフィールド構成を適
宜選択することにより、湿度および密度を独立に決定す
る。共振周波数および共振帯幅は、完全な共振曲線をサ
ンプリングすることにより決定分析される。この場合、
試料を空洞共振器内に置くことがやはり必要である。
【0004】E.Wehrsdorferらによる論文
「マイクロ波帯域での光学結晶測定のための誘電率測定
場所」Kristall und Technik(”結
晶と技術”)、Bd.10、Nr.6 1975、p
p.695−700に、上記と同様な方法が開示されて
いる。この方法によれば、マイクロ波帯域の周波数中に
おいて作動される空洞共振器に負荷をかけることによっ
て、試料の誘電率を決定する。試料の存在に起因する共
振周波数および特性係数の変化を、試料に照射した後の
共振曲線を測定することによって決定する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】産業利用のほとんどに
おいて、公知の共振による物質の誘電特性決定法は、測
定する試料を、厳密に規定された条件下で共振器内に置
かなければならないという欠点を有する。連続的な製造
生産過程において、これら公知の方法においては、ラン
ダムサンプル測定を用いて、比較的多大な手間をかけて
空洞共振器内で測定出来るのみである。このようなラン
ダムサンプル測定では、調べたい測定量に対し、必ず時
間の遅れが出る。更に、物質特性が、測定されるべき物
質の流れに比較して、試料が採取された時点とその後の
測定との間に変化しないという保証はない。連続的な製
造生産過程において、誘電測定量の瞬間値およびそこか
ら推定された湿度などの瞬間値に、連続的にアクセス出
来ることが好ましい。しかし、これは、空洞共振器を用
いる方法では基本的に不可能である。
【0006】DD−PS 138 468に、片面を金属
化した誘電体板の複素誘電率の測定方法が開示されてい
る。測定は、E011−モードで励起した誘電共振器を、
上記板の金属化されていない方の面に設置して行う。金
属化された方の面は、共振系の終端として機能する。共
振器を直接金属板上に置いた場合の共振周波数の変化か
ら、この板状材料の誘電率を、既知の厚さについて決定
し得る。この方法の欠点は、片面を金属化した板のみ測
定可能である点である。更に、共振周波数を決定するた
めには、測定毎に完全な共振曲線をサンプリングしなけ
ればならない。
【0007】共振器フィールドと共振器の外側に位置す
る物質との間の相互作用を妨げないような「開いた」空
洞共振器を用いた実験、例えばスロット状の開口部を有
するチャンバ等、でも、満足な結果は得られなかった。
何故なら、これらの実験では比較的感度が低く、また、
照射されるマイクロ波の量が比較的高レベルであるため
である。
【0008】更に、如何なる公知のセンサデバイスも、
共振器内に照射される異なる周波数で多数の測定ポイン
トを用いることによってこれらの測定ポイントから共振
曲線を決定し、そこから共振器周波数および帯域幅を最
終的に決定しなければならないという欠点を有するた
め、望ましくない。この方法は、異なる周波数において
多数の測定量を取得し、格納後に分析しなければならな
いため、回路において相当な手間を要する。
【0009】本発明の1つの目的は、物質の存在に起因
するrf共振器離調量の分析によって前記物質の誘電特
性を決定する方法および装置であって、調べたい誘電特
性を連続的かつ遅延なく決定することを可能にする方法
および装置を提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、簡単な分析回路を用
いて物質の誘電特性を決定する方法および装置を提供す
ることである。
【0011】本発明の他の目的は、材料の湿度および密
度または材料層の厚さを決定するために、物質の誘電特
性を決定する方法および装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、物質の
存在に起因するrf共振器の離調量を分析することによ
って、前記物質の複素誘電率を決定するための装置であ
って、前記装置は、可変高周波数の電磁場をrf共振器
に送るためのrf送信手段と、共振器フィールドのため
の受信手段と、前記受信手段に接続され、受け取ったr
f信号の振幅を決定するための測定手段とを備えてお
り、前記装置は、同一構造を有する2つのrf共振器を
有し、前記rf共振器の各々は、第1の部分と第2の部
分とを備えている筐体の中に誘電固体共振器を有し、前
記第1の部分は、導体材料によって前記固体共振器を少
なくとも1つの半球領域において囲んでおり、前記第2
の部分は、交流電磁フィールドに対して透過性を有して
おり、かつ前記rf共振器の各々は前記rf共振器の共
振周波数を調整するための手段を有しており、前記2つ
のrf共振器は、導体からなる前記第1の部分の各々が
前記rf共振器を相互作用からシールドするように、か
つ交流電磁フィールドに対して透過性を有している前記
第2の部分が前記測定すべき物質に対向するような相対
位置に位置するように調節され、前記装置は更に、前記
rf共振器の両方に同一周波数(ω)を有するrfフィ
ールドが供給されるように前記rf送信手段および/ま
たは前記rf共振器を制御するように、かつ前記周波数
(ω)が、異なる値に前もって調整された前記第1およ
び第2のrf共振器の共振周波数(ω01およびω02)の
中間に、前記測定される物質が存在しない場合には位置
するように調節される制御分析手段を備えており、前記
制御分析手段は前記受け取ったrf信号の各々の振幅の
測定値を受け取り、かつ前記振幅の測定値の和および差
値から前記複素誘電率を決定するように調整され、その
ことにより、上記目的が達成される。
【0013】好ましくは、前記筐体の前記第2の部分
が、誘電体からなっていてもよい。好ましくは、前記筐
体の誘電体からなる前記第2の部分が、プラスチックま
たはセラミック材料からなっていてもよい。
【0014】好ましくは、各rf共振器の前記筐体の前
記第1の部分が、平らな基底領域の1つが完全にまたは
部分的に開いた円柱状金属からなり、前記第2の部分
が、前記基底領域の前記開口部中に位置する誘電体壁部
からなっていてもよい。
【0015】好ましくは、前記筐体の前記第2の部分
が、少なくとも部分的に開口しており、ガスおよび流体
の測定を可能にしていてもよい。
【0016】好ましくは、各rf共振器の前記筐体の前
記第1の部分が、平らな基底領域の1つが完全にまたは
部分的に開いた円柱状金属からなり、円柱状部分の直径
が、前記筐体のカットオフ波長の2分の1であってもよ
い。
【0017】好ましくは、前記rf共振器の前記同調手
段が、誘電体、磁性体、または金属からなる同調体を前
記筐体の中に有し、前記同調体の前記固体共振器に対す
る位置が、手動で変化可能であるか、または前記制御分
析手段によって制御されてもよい。
【0018】好ましくは、前記rf共振器の前記同調手
段が、誘電体、磁性体、または金属からなる同調体を前
記筐体の中に有し、前記同調体の誘電体、磁気、または
金属特性が前記制御分析手段からの制御信号によって変
化可能であってもよい。
【0019】好ましくは、前記rf共振器の両方が、前
記測定される物質の上方に同じ高さで位置し、かつ互い
に隣接し、その結果前記筐体の前記第2の部分が前記測
定される物質に対向していてもよい。
【0020】好ましくは、前記誘電共振器の各々が、金
属酸化物セラミック材料、好ましくはBaO−PbO−
Nd23−TiO2、金属チタネート、特にSn−チタ
ネートまたはZr−チタネート、Baの他に更に金属Z
r、SnまたはTaを含有する混合酸化物、またはMg
TiO3−CaTiO3からなっていてもよい。
【0021】好ましくは、前記2つの共振器の他に、前
記rf送信手段および前記制御分析手段に前記2つの共
振器と同様に結合され、互いに同一構造を有する第2の
rf共振器対を備えており、前記第2のrf共振器対
は、前記2つのrf共振器に独立して、基準媒体に対向
可能であってもよい。
【0022】本発明による方法は、物質の存在に起因す
るrf共振器の離調量を分析することによって、前記物
質の複素誘電率を測定するための方法であって、任意の
選択された周波数の高周波の電磁場がrf共振器に結合
され、共振器フィールドが受信手段によって検知され、
受け取られたrf信号の振幅が測定手段によって決定さ
れ、2つのrf共振器を用い、前記rf共振器の各々
は、第1の部分と第2の部分とを備えている筐体の中に
誘電固体共振器を有し、前記第1の部分は、導体材料に
よって前記固体共振器を少なくとも1つの半球領域にお
いて囲んでおり、前記第2の部分は、交流電磁フィール
ドに対して透過性を有しており、前記2つのrf共振器
は、前記第2の部分の各々が前記物質に対向するよう
に、かつ前記第1の部分の各々が前記第2の部分から由
来する電磁フィールドに起因する相互作用からシールド
するように前記測定される物質に対して方向付けられ、
同調手段を用いて、前記測定される物質が存在しない場
合には第1および第2のrf共振器がそれぞれ異なる第
1の共振周波数(ω01)および第2の共振周波数
(ω02)を有するように前記第1および第2のrf共振
器を同調し、前記第2の周波数は前記第1の周波数と異
なり、かつ第1の共振周波数(ω01)および第2の共振
周波数(ω02)の中間に位置する周波数(ω)を有する
電磁フィールドを、前記rf共振器の両方に供給し、前
記2つのrf共振器中の前記受け取ったrf信号の振幅
の測定値を制御分析手段に供給し、かつ前記制御分析手
段において、前記測定される物質の前記誘電率を、前記
測定された振幅値の和および差値に基づいて所定の関係
を用いて決定し、そのことにより、上記目的が達成され
る。
【0023】好ましくは、以下の式の所定の関係を用い
てもよい。
【0024】
【数3】
【0025】
【数4】
【0026】ここで、F1およびF2は、前記第1およ
び第2のrf共振器が前記測定されるべき物質に向けら
れたときの前記第1および第2のrf共振器の各々の前
記受け取ったrf信号の前記振幅値であり、F10およ
びF20は、前記測定すべき物質が存在しない場合に対
応する振幅である。
【0027】好ましくは、前記所定の関係として、予め
実証的に決定された較正曲線を用いてもよい。
【0028】好ましくは、前記2つの共振器と同一の構
造を有し、同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知
されたrf信号が前記制御分析手段によって前記2つの
rf共振器と同様に分析される第2のrf共振器対を用
い、前記第2の共振器対を基準媒体に向け、前記第2の
共振器対の値を基準量として用いてもよい。
【0029】好ましくは、前記2つの共振器と同一の構
造を有し、同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知
されたrf信号が前記制御分析手段によって前記2つの
rf共振器と同様に分析される第2のrf共振器対を用
い、前記第2のrf共振器対を空の空間に向け、前記第
2の共振器対の値を基準量として用いてもよい。
【0030】好ましくは、前記2つの共振器と同一の構
造を有し、同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知
されたrf信号が前記制御分析手段によって前記2つの
rf共振器と同様に分析される第2のrf共振器対を用
い、前記第2のrf共振器対を前記測定すべき媒体の乾
燥試料に向け、前記第2の共振器対の値を基準量として
用いてもよい。
【0031】好ましくは、前記2つの共振器と同一の構
造を有し、同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知
されたrf信号が前記制御分析手段によって前記2つの
rf共振器と同様に分析される第2のrf共振器対を用
い、前記第2のrf共振器対を前記測定すべき媒体の既
知の湿度を有する試料に向け、前記第2の共振器対の値
を基準量として用いてもよい。
【0032】好ましくは、前記2つの共振器と同一の構
造を有し、同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知
されたrf信号が前記制御分析手段によって前記2つの
rf共振器と同様に分析される第2のrf共振器対を用
い、前記第2のrf共振器対を前記測定すべき物質の既
知の厚さを有する誘電体層に向け、前記第2の共振器対
の値を基準量として用いてもよい。
【0033】
【作用】本発明によれば、同一構造を有する2つのrf
共振器が、測定すべき試料の誘電特性の測定のために用
いられる。この2つのrf共振器は、誘電固体rf共振
器を備えている。固体共振器は、誘電物質の特性のrf
測定デバイスのアプリケーションのための要件を満たす
特性を有することが確認されている。すなわち、電磁場
が、誘電体共振器の内部に閉じこめられず、消失しない
フィールドが共振器ボディの外部に存続する。外部フィ
ールドは、急速に減衰するため、電磁場エネルギーの放
射に起因して問題が起こることはない。一方で、共振器
外部の消失しないフィールドのために、共振器近傍に存
在する物質に対し、十分な感度が得られる。測定された
信号は、固体共振器近傍に設けられた受信手段中に誘導
されたものであり、これら信号は、波高値整流などの公
知の測定回路によって復調され得る。
【0034】上記各固体共振器は、筐体中に位置してい
る。筐体は、少なくとも1つの半球領域を囲む第1部分
では導体からなり、第2の部分においては電磁場に対し
て透過性を有する物質からなる。両rf共振器は、導体
からなる各筐体部分が前記固体共振器を相互作用からシ
ールドし、かつ、透過性を有する部分が測定される物質
に向けられるような相対位置を有する。これら導体筐体
部分を用いて固体共振器を互いにシールドすることが好
ましい理由は、両rf共振器が、互いに近く位置させら
れることによって、測定される物質の同一領域または近
接する領域に向けられるためである。
【0035】同一のrfフィールドが、両rf共振器中
に結合される。すなわち、両共振器は、同じ周波数で作
動される。この周波数は、測定すべき物質の非存在下に
おいて、第1の共振器の共振器周波数と、第1の共振器
の共振器周波数とは異なる予め調整された第2の共振器
の共振器周波数との、丁度中間に位置するように選択さ
れる。測定すべき物質の存在に起因する離調により、両
共振曲線がシフトし、一定の定動作周波数における対応
する共振曲線上の動作点がシフトし、同時に、両共振器
の帯域幅が拡張され(特性係数の変化)、この両効果に
より、共振フィールドの測定振幅値が影響される。測定
すべき物質の存在下において、両共振器で測定されたフ
ィールドの和および差をとることにより、この物質の誘
電特性を完全に決定することが可能である。この評価
は、測定された振幅値を受け取り、その和値および差値
を計算し、その関係を示す分析式を複素誘電率または実
証的に得られた較正曲線に対して用いる制御分析手段中
で行われる。
【0036】
【実施例】図1は、本発明の装置のためのrf共振器を
単体で示している。このrf共振器は、銅からなる第1
の部分(筐体)2および第2の部分(筐体)3を有する
円柱状のハウジングを備えている。第2部分は、円柱表
面の平面の1つを規定し、電磁波に対し透過性を有す
る。第2部分は、例えばセラミックまたはプラスチック
材料からなる。筐体2および3の内部には、円盤状の誘
電共振器1を有する。本実施例では、誘電共振器1は、
基底面(筐体)3に直接取り付けられているが、任意の
手段を用いることにより、ハウジング内部の他の部分に
配置されてもよい。電磁rfフィールドを誘電共振器1
内に結合するため、および共振器フィールドの検知のた
めに、同軸ケーブル4aおよび4bがそれぞれ筐体2の
対向する面に設けられており、同軸ケーブル4aおよび
4bの誘電共振器側の一端は、結合ループ5aおよび5
bで終わっている。結合ループ5aおよび5bは、中心
の導体と同軸ケーブルシールド4aおよび4bとの間に
それぞれ単純な導体ループを形成している。これらの導
体ループ(結合ループ)5aおよび5bは、それぞれ送
信手段および受信手段として機能する。
【0037】回転対称固体共振器、特に半径aおよび高
さhの円盤状共振器のレイアウトに関して、以下の考察
がなされる。共振器内部の磁場のz成分について、
【0038】
【数5】
【0039】の式を仮定し、共振器外部の磁場のz成分
において、
【0040】
【数6】
【0041】を仮定する。ただし、kdおよびihは、
(それぞれ)共振器内部および外部でのカットオフ波番
号であり、J0およびK0は、(それぞれ)実数および虚
数論における0次ベッセル関数である。カットオフ波数
は、共振波数βおよび真空における波数kに対し、以下
の関係を有する:
【0042】
【数7】
【0043】r方向およびz方向において、以下の境界
条件が実質的に満たされなければならない:
【0044】
【数8】
【0045】ただし、P01は、J0の第1根(the first
root)である。更に、
【0046】
【数9】
【0047】である。
【0048】L=a、周波数2.5GHz、共振器のε
r=38、およびP01=2.405であると仮定する
と、
【0049】
【数10】
【0050】から、a=L=12.25mmである共振
器レイアウトが得られる。
【0051】更に、rf共振器中に、共振器周波数を調
整するための同調手段(不図示)が設けられる。前記同
調手段は、例えば、誘電共振器に対し位置調整可能な同
調体からなる。最も単純には、同調手段は、金属筐体2
および3内に所望の深さまで回し入れることによって、
誘電共振器から所望の距離に達せられるような金属ネジ
である。また、一般に、誘電体または磁気同調体を用い
ることも可能である。そのような同調体の位置は、手動
または、制御分析ユニットからの外部信号によって制御
される駆動機構によって調整可能である。または、位置
固定された同調体を用いてもよく、その場合、同調体の
誘電特性、磁気特性、または金属特性は電気制御信号に
よって変化させることができ、その結果、rf共振器の
共振周波数の調整が可能になる。
【0052】誘電共振器1への入出力のための結合ルー
プ5aおよび5bは、対称的な構成を有し、任意に送信
器または受信器として選択され得るように構成される。
ループ5bを受信ループと考えた場合、ループ5b中に
固体共振器1のフィールドによって誘導された信号は、
測定回路に与えられる。測定回路は、例えば波高値整流
などにより、共振器フィールドの振幅に比例した信号を
生成する。この信号は、アナログ/デジタル変換後、続
いて制御分析ユニットによって更に分析される。制御分
析ユニットは、典型的にはマイクロプロセッサを有す
る。
【0053】以下に、図6に示す2つの対称な共振器か
らなる共振器群の近傍に置かれた物質の誘電特性と、本
発明における共振器群からの信号の和および差との特徴
的な関係を、単体のrf共振器の等価回路を用いて説明
する。図3に、その等価回路をRLC回路として示す。
2つのループによるrfフィールド結合は、トランス回
路として示され得る。入出力結合ループは、固体共振器
の対角線上の対向する位置に設けられているため、並列
トランスと見なし得る。この2つを、相互インダクタン
スMで結合すると、図3の等価回路が得られる。ここ
で、回路中に示されるインピーダンス群は、以下の定義
を有する。
【0054】 RG rf発生器の電源抵抗(定電流源) L0 結合ループインダクタンス L 共振器インダクタンス M 相互結合インダクタンス C 共振容量 Ri 共振内部抵抗 Rout 出力抵抗 結合ループ5aは、誘電共振器1の漂遊フィールド内部
に完全に含まれるため、巻き数を1とすると、
【0055】
【数11】
【0056】と仮定できる。
【0057】更に、
【0058】
【数12】
【0059】
【数13】
【0060】と仮定できる。
【0061】これらの仮定に基づき、図3の等価回路は
単純化され、図4に示す等価回路となる。
【0062】次のステップにおいて、図4右側の並列イ
ンピーダンスは、
【0063】
【数14】
【0064】という仮定の下において、以下の等価直列
インピーダンスに変換される。
【0065】
【数15】
【0066】上記の結果、図5に示す等価回路が得られ
る。この回路の入力インピーダンスは、
【0067】
【数16】
【0068】となる。
【0069】共振近傍においては、上記式の第1項は、
上記式の第2項に比べて無視できる。以下に示すように
入力インピーダンス絶対値を導くことができる。
【0070】
【数17】
【0071】ここで、
【0072】
【数18】
【0073】を用いている。
【0074】これは、一方では、無負荷の誘電共振器の
有する高Qi値に起因する。また一方では、共振周波数
近傍において、1/C値はLの値に近い。後者の量L
は、以下の理由により容易に決定し得る。すなわち、半
径aおよび高さhを有する円盤状誘電共振器のインダク
タンスは、実質的に、
【0075】
【数19】
【0076】と与えられるからである。上記式に、典型
値a=6mm、h=4mm、および周波数2.5GHz
を代入すると、
【0077】
【数20】
【0078】を得る。
【0079】上記表現を入力インピーダンス|Zin|に
つき、共振周波数ω0の周囲でテイラー級数展開するこ
とにより、
【0080】
【数21】
【0081】が得られる。ここで、
【0082】
【数22】
【0083】を用いている。
【0084】更に、以下に定義する結合係数kが導入さ
れる:
【0085】
【数23】
【0086】式中、上記式ではMをL0で近似してい
る。ループ半径bおよびコンダクタ半径rを有する結合
ループのインダクタンスL0は、
【0087】
【数24】
【0088】で与えられる。
【0089】周波数2.5GHz、b=1.5mm、お
よびr=0.5mmにおいて、L0=39が得られる。
このとき、結合係数kは、0.177と定義する。
【0090】kの上記定義を、|Zin|の式に挿入する
と、
【0091】
【数25】
【0092】が得られる。
【0093】最後に、出力抵抗Routが、後に考慮され
る。Riは、
【0094】
【数26】
【0095】で与えられる高い値を有するため、上記|
in|の式中、カッコ([ )の前の係数全体は、これ
が十分小さいと仮定された場合、出力抵抗に等しくな
る。これにより、最終的に、
【0096】
【数27】
【0097】が得られる。
【0098】上記の関係から、固体共振器の近傍に置か
れた測定すべき試料による影響が推定され得る。共振周
波数ω0近傍における|Zin|のε’の小さい変化の影
響、すなわちΔω = ω − ω0 << ω’0は、共振器
の近傍に置かれた測定すべき試料に起因するため、以下
のように示される。
【0099】
【数28】
【0100】ここで、以下の関係
【0101】
【数29】
【0102】
【数30】
【0103】を考慮すると、最終的に、
【0104】
【数31】
【0105】が得られる。
【0106】ここで、ε’が増加する場合の|Zin|の
変化の符号は、共振周波数ω0が動作周波数ωより高い
か低いかに依存することに注意する。すなわち、動作周
波数ωの上下対称に動作する2つの共振器の場合、共振
器信号の差F1−F2は、Δε’に比例する。
【0107】ここで、誘電率の虚数部の変化に起因する
影響を考慮する。虚数部ε”は既に上記式、
【0108】
【数32】
【0109】中に、Qiに以下のように隠れて含まれて
いる。
【0110】
【数33】
【0111】これより、
【0112】
【数34】
【0113】となる。これより、ε”にともなう|Zin
|の変化は、
【0114】
【数35】
【0115】となる。
【0116】ここで、上記|Zin|のε’依存性とは対
照的に、ε”が変化した場合の|Zin|符号は、共振器
が共振周波数ω0の上で動作するか下で動作するかに依
存しないことに注意しなければならない。その結果、動
作周波数ωの上下対称に同調された2つの共振器の場
合、共振器信号の和はΔε”に比例すると推定される。
上記から明らかなように、符号の反転によってε’の変
化の効果は前記和の中で互いを相殺し、和はε”の変化
のみに依存するようになる。
【0117】Δε’に上記のように比例する前記差は、
ε”の変化に影響されない。何故なら、ε”の変化は、
第1および第2の共振器において同符号で起こり、その
結果差をとることにより互いを相殺するからである。
【0118】要約すれば、対称な1対の共振器により、
測定信号F1およびF2の和および差は、互いに”直交
(orthogonal)”し、ε’とε”とに起因する効果は結
びつかない。これら和および差は、
【0119】
【数36】
【0120】
【数37】
【0121】によって正規化されてもよい。式中、F1
0およびF20は、第1および第2の共振器からの無負荷
時、すなわち測定すべき物質が存在しない場合の、共振
器信号である。
【0122】図6は、2つの隣接するrf共振器8およ
び8’を示している。図中、フィールド透過性部分(筐
体)3および3’は、測定すべき試料10に面してお
り、導体である筐体部分2および2’は、共振器フィー
ルドの相互作用を防ぐシールド機能を有する。金属筐体
部分2および2’により、共振器1および1’の上方の
半球領域がシールドされる。更に、指向性が実現される
ので、誘電共振器1および1’からの共振器フィールド
は、測定すべき試料10に方向付けられる。
【0123】rf共振器8および8’には、結合ループ
(図1中4a)を介して、周波数ωである同一rfフィ
ールドを供給される。各rf共振器8および8’は、無
負荷時(測定すべき物質が存在しない場合)において異
なる共振周波数ω01およびω02を有するように、予め調
整されている。この調整は、前記同調手段によって行わ
れる。一定の動作周波数ωは、共振周波数ω01およびω
02の中間に位置するように調整される。これらの関係を
図7に示す。図中、太破線(太実線)は、測定すべき物
質が共振器の前に存在しない場合の第1(第2)共振器
の共振曲線をそれぞれ示す。動作周波数は共振周波数ω
01およびω02の丁度中間に位置している。
【0124】図6において測定すべき物質が共振器近傍
に置かれたとき、細線および細破線によって示される状
況が起こる。図中説明を簡単にするため、誘電率の実数
部のみに変化が起こる場合、すなわちΔε”=0を想定
している。この場合、共振器群近傍に置かれた物質の影
響により、各共振曲線は、動作周波数ωに関する対称位
置から変位する。その結果、各共振器は、固定動作周波
数ωに関する対称動作位置、すなわち各共振周波数から
同距離の点では動作しなくなり、動作点は、一方の共振
曲線においては共振周波数(ω02)の方に上昇し、他方
の共振曲線においては共振周波数(ω01)から下降す
る。この動作は、「ε’が変化する場合、Δ|Zin|の
変化は、動作周波数の上下に位置する共振周波数につい
て反対方向に起こる」という前記結果に一致する。動作
周波数に関して本来対称に動作していたrf共振器は、
異なる出力信号F1およびF2(例えば、測定値とし
て、受信ループ5b中に誘導された共振器フィールドの
振幅が測定される)を出力する。この共振器群の前に物
質が存在することに起因するこの差は、図7においてF
2−F1として示される。
【0125】図8を参照して、対照的に、物質の存在に
よって誘電率の虚数部のみに変化が起こる場合、すなわ
ちΔε’=0の場合を考える。この場合、共振曲線は変
位せずに、細線および細破線で示すように広がる。従っ
て、共振器は依然として動作周波数ωに関して対称に動
作するため、両共振器の信号の差は無くなる。この動作
は、「ε”が変化する場合、Δ|Zin|の変化は、動作
周波数の上下に位置する共振周波数について同一方向に
起こる」という前記結果に一致する。しかし、測定すべ
き物質が存在しないときのF10およびF20の和と、存
在する場合のF1およびF2の和との間に差が生じる。
これらの和の間の差F10+F20−(F1+F2)は、
測定すべき物質が存在することに起因するε”の変化に
比例する。 上記の関係、すなわち
【0126】
【数38】
【0127】
【数39】
【0128】は、共振周波数の近傍においてのみ成り立
つ。しかし、上記関係は、共振周波数からより遠ざかっ
た場合においても数量信号の振る舞いを正しく記述す
る。上記分析によって得られたε’とε”との関係が成
り立たなくなった場合には、実証的に得た改良較正曲線
を制御分析ユニットに格納したものにアクセスすること
で代用してもよい。
【0129】本発明の特に有用な実施例においては、図
6に示す構成に更に1対のセンサ(ループ)を加え、そ
の1対のセンサにも同一動作周波数ωを供給し、この動
作周波数に関して対称になるように同調させる。第1の
センサ対は図6に示すように測定すべき試料に向けて設
置されるのに対し、第2のセンサ対は、基準媒体に向け
て設置される。第2のセンサ対の信号は、第1のセンサ
対と同様の分析処理を受ける。測定すべき試料に向けて
設置された第1のセンサ対と基準媒体に向けて設置され
た第2のセンサ対との比較によって、有用な基準値が得
られ、その基準値を用いて装置を較正することが可能で
ある。基準媒体としては、例えば、以下のものが用いら
れる: −空の空間(空気) −既知の特性を有する基準媒体 −物質の湿度を測定したい場合、同物質からなる乾燥試
料 −誘電体層の厚さを測定したい場合、既知の厚さを有す
る同誘電体層 −未知の距離を測定したい場合、誘電体に対する既知の
距離
【0130】
【発明の効果】本発明によれば、共振曲線のサンプリン
グを完全に回避でき、両共振器は同一の定周波数で動作
し得ることは言うまでもない。この結果、装置が大幅に
簡素化される。更に、本発明の装置の周波数の調整は非
常に簡単である。すなわち、測定すべき物質の非存在下
において、両rf共振器が同じ振幅を有する出力信号を
出力するように、上記rf共振器の動作周波数および共
振周波数は調整される。その結果、各共振器は同一共振
曲線がシフトした共振曲線を有しているために、動作周
波数が両共振器の共振周波数の丁度中間に位置すること
が保証される。
【0131】本発明によれば、両rf共振器を、各導体
部分によるシールド効果が得られるように、かつ透過性
を有する部分を物質の流れに向けて設置することによ
り、物質の測定を、連続的に、かつ余分な試料を採取す
る必要なしに行い得る。その結果、物質の流れは、連続
的かつ時間的な遅延なしに測定され得る。
【0132】本発明の更なる効果は、誘電共振器を用い
るため、空洞型共振器に比較してコンパクトかつロバス
トな構成が可能であることである。
【0133】本発明によれば、誘電特性から推定し得る
物質の含有湿度の決定において、特別な重要性を有す
る。また、本発明による方法は、既知の材料からなる層
の層厚の決定など、誘電物質の特性に基づく全ての測定
および制御に適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】誘電共振器を筐体内部に有する単体のrf共振
器の軸上の断面を示す図。
【図2】図1のII−II断面を示す図。
【図3】共振器回路の等価回路を示す図。
【図4】共振器回路の等価回路を示す図。
【図5】共振器回路の等価回路を示す図。
【図6】試料の上方に置かれた2つの対称な共振器を示
す概略図。
【図7】第1(点線)および第2(実線)の共振器の、
試料の非存在下(太)および試料存在時(細)の、Δ
ε”=0における共振曲線を示す図。
【図8】第1(点線)および第2(実線)の共振器の、
試料の非存在下(太)および試料存在時(細)の、Δ
ε’=0における共振曲線を示す図。
【符号の説明】
1、1’ 誘電共振器 2、2’ 筐体の第1の部分 3、3’ 筐体の第2の部分 4a、4b 同軸ケーブル 5a、5b 結合ループ 8、8’ rf共振器 10 試料

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物質の存在に起因するrf共振器の離調量
    を分析することによって、該物質の複素誘電率を決定す
    るための装置であって、 該装置は、可変高周波数の電磁場をrf共振器に送るた
    めのrf送信手段と、共振器フィールドのための受信手
    段と、該受信手段に接続され、受け取ったrf信号の振
    幅を決定するための測定手段とを備えており、 該装置は、同一構造を有する2つのrf共振器を有し、
    該rf共振器の各々は、第1の部分と第2の部分とを備
    えている筐体の中に誘電固体共振器を有し、該第1の部
    分は、導体材料によって該固体共振器を少なくとも1つ
    の半球領域において囲んでおり、該第2の部分は、交流
    電磁フィールドに対して透過性を有しており、かつ該r
    f共振器の各々は該rf共振器の共振周波数を調整する
    ための手段を有しており、 該2つのrf共振器は、導体からなる該第1の部分の各
    々が該rf共振器を相互作用からシールドするように、
    かつ交流電磁フィールドに対して透過性を有している該
    第2の部分が該測定すべき物質に対向するような相対位
    置に位置するように調節され、 該装置は更に、該rf共振器の両方に同一周波数(ω)
    を有するrfフィールドが供給されるように該rf送信
    手段および/または該rf共振器を制御するように、か
    つ該周波数(ω)が、異なる値に前もって調整された該
    第1および第2のrf共振器の共振周波数(ω01および
    ω02)の中間に、該測定される物質が存在しない場合に
    は位置するように調節される制御分析手段を備えてお
    り、該制御分析手段は該受け取ったrf信号の各々の振
    幅の測定値を受け取り、かつ該振幅の測定値の和および
    差値から該複素誘電率を決定するように調整される装
    置。
  2. 【請求項2】前記筐体の前記第2の部分が、誘電体から
    なる請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】前記筐体の誘電体からなる前記第2の部分
    が、プラスチックまたはセラミック材料からなる請求項
    1に記載の装置。
  4. 【請求項4】各rf共振器の前記筐体の前記第1の部分
    が、平らな基底領域の1つが完全にまたは部分的に開い
    た円柱状金属からなり、前記第2の部分が、該基底領域
    の該開口部中に位置する誘電体壁部からなる請求項1に
    記載の装置。
  5. 【請求項5】前記筐体の前記第2の部分が、少なくとも
    部分的に開口しており、ガスおよび流体の測定を可能に
    している請求項1に記載の装置。
  6. 【請求項6】各rf共振器の前記筐体の前記第1の部分
    が、平らな基底領域の1つが完全にまたは部分的に開い
    た円柱状金属からなり、円柱状部分の直径が、該筐体の
    カットオフ波長の2分の1である請求項1に記載の装
    置。
  7. 【請求項7】前記rf共振器の前記同調手段が、誘電
    体、磁性体、または金属からなる同調体を前記筐体の中
    に有し、該同調体の前記固体共振器に対する位置が、手
    動で変化可能であるか、または前記制御分析手段によっ
    て制御される請求項1に記載の装置。
  8. 【請求項8】前記rf共振器の前記同調手段が、誘電
    体、磁性体、または金属からなる同調体を前記筐体の中
    に有し、該同調体の誘電体、磁気、または金属特性が前
    記制御分析手段からの制御信号によって変化可能である
    請求項1に記載の装置。
  9. 【請求項9】前記rf共振器の両方が、前記測定される
    物質の上方に同じ高さで位置し、かつ互いに隣接し、そ
    の結果前記筐体の前記第2の部分が該測定される物質に
    対向している請求項1に記載の装置。
  10. 【請求項10】前記誘電共振器の各々が、金属酸化物セ
    ラミック材料、好ましくはBaO−PbO−Nd23
    TiO2、金属チタネート、特にSn−チタネートまた
    はZr−チタネート、Baの他に更に金属Zr、Snま
    たはTaを含有する混合酸化物、またはMgTiO3
    CaTiO3からなる請求項1に記載の装置。
  11. 【請求項11】前記2つの共振器の他に、前記rf送信
    手段および前記制御分析手段に該2つの共振器と同様に
    結合され、互いに同一構造を有する第2のrf共振器対
    を備えており、該第2のrf共振器対は、該2つのrf
    共振器に独立して、基準媒体に対向可能である請求項1
    に記載の装置。
  12. 【請求項12】物質の存在に起因するrf共振器の離調
    量を分析することによって、該物質の複素誘電率を測定
    するための方法であって、 任意の選択された周波数の高周波の電磁場がrf共振器
    に結合され、共振器フィールドが受信手段によって検知
    され、受け取られたrf信号の振幅が測定手段によって
    決定され、 2つのrf共振器を用い、該rf共振器の各々は、第1
    の部分と第2の部分とを備えている筐体の中に誘電固体
    共振器を有し、該第1の部分は、導体材料によって該固
    体共振器を少なくとも1つの半球領域において囲んでお
    り、該第2の部分は、交流電磁フィールドに対して透過
    性を有しており、該2つのrf共振器は、該第2の部分
    の各々が該物質に対向するように、かつ該第1の部分の
    各々が該第2の部分から由来する電磁フィールドに起因
    する相互作用からシールドするように該測定される物質
    に対して方向付けられ、 同調手段を用いて、該測定される物質が存在しない場合
    には第1および第2のrf共振器がそれぞれ異なる第1
    の共振周波数(ω01)および第2の共振周波数(ω02
    を有するように該第1および第2のrf共振器を同調
    し、該第2の周波数は該第1の周波数と異なり、かつ第
    1の共振周波数(ω01)および第2の共振周波数
    (ω02)の中間に位置する周波数(ω)を有する電磁フ
    ィールドを、該rf共振器の両方に供給し、 該2つのrf共振器中の該受け取ったrf信号の振幅の
    測定値を制御分析手段に供給し、かつ該制御分析手段に
    おいて、該測定される物質の該誘電率を、該測定された
    振幅値の和および差値に基づいて所定の関係を用いて決
    定することを特徴とする方法。
  13. 【請求項13】以下の式の所定の関係を用いることを特
    徴とする請求項12に記載の方法: 【数1】 【数2】 ここで、F1およびF2は、前記第1および第2のrf
    共振器が前記測定されるべき物質に向けられたときの該
    第1および第2のrf共振器の各々の前記受け取ったr
    f信号の前記振幅値であり、F10およびF20は、該測
    定すべき物質が存在しない場合に対応する振幅である。
  14. 【請求項14】前記所定の関係として、予め実証的に決
    定された較正曲線を用いることを特徴とする請求項12
    に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記2つの共振器と同一の構造を有し、
    同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知されたrf
    信号が前記制御分析手段によって前記2つのrf共振器
    と同様に分析される第2のrf共振器対を用い、該第2
    の共振器対を基準媒体に向け、該第2の共振器対の値を
    基準量として用いることを特徴とする請求項12に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】前記2つの共振器と同一の構造を有し、
    同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知されたrf
    信号が前記制御分析手段によって前記2つのrf共振器
    と同様に分析される第2のrf共振器対を用い、該第2
    のrf共振器対を空の空間に向け、該第2の共振器対の
    値を基準量として用いることを特徴とする請求項12に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】前記2つの共振器と同一の構造を有し、
    同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知されたrf
    信号が前記制御分析手段によって前記2つのrf共振器
    と同様に分析される第2のrf共振器対を用い、該第2
    のrf共振器対を前記測定すべき媒体の乾燥試料に向
    け、該第2の共振器対の値を基準量として用いることを
    特徴とする請求項12に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記2つの共振器と同一の構造を有し、
    同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知されたrf
    信号が前記制御分析手段によって前記2つのrf共振器
    と同様に分析される第2のrf共振器対を用い、該第2
    のrf共振器対を前記測定すべき媒体の既知の湿度を有
    する試料に向け、該第2の共振器対の値を基準量として
    用いることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記2つの共振器と同一の構造を有し、
    同じ前記動作周波数(ω)を供給され、検知されたrf
    信号が前記制御分析手段によって前記2つのrf共振器
    と同様に分析される第2のrf共振器対を用い、該第2
    のrf共振器対を前記測定すべき物質の既知の厚さを有
    する誘電体層に向け、該第2の共振器対の値を基準量と
    して用いることを特徴とする請求項15に記載の方法。
JP6305255A 1993-12-08 1994-12-08 物質の複素誘電率の測定方法および装置 Withdrawn JPH07225200A (ja)

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