JPH07224707A - エンジンのアイドル回転数制御装置 - Google Patents

エンジンのアイドル回転数制御装置

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JPH07224707A
JPH07224707A JP6015204A JP1520494A JPH07224707A JP H07224707 A JPH07224707 A JP H07224707A JP 6015204 A JP6015204 A JP 6015204A JP 1520494 A JP1520494 A JP 1520494A JP H07224707 A JPH07224707 A JP H07224707A
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洋 二宮
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徹志 細貝
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの始動直後の回転の吹上りを良好に
行わせながら、アイドル時に外部負荷がオン状態からオ
フ状態に切り換わったときにエンジン回転の吹上りを防
止する。 【構成】 エンジンの始動状態が検出されたとき、吸入
空気量の始動増量補正を行うとともに、この始動増量補
正量Ceswが0になるまでは吸入空気量のフィードバ
ック制御を制限する。また、アイドル時に、基本点火時
期thtbseよりも所定値thtretだけ遅角補正
された点火時期を基準として目標回転数noと実際の回
転数neとの偏差に応じ点火時期を補正して、アイドル
回転数をフィードバック制御するに当たり、エンジン始
動時点から所定期間が経過するまでの間、点火時期のフ
ィードバック制御におけるガードの遅角側下限値tht
fbminをthtret×Gとして他のアイドル状態
の同下限値thtret×Fよりも小さくするようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのアイドル時
のアイドル回転数を点火時期や吸入空気量により目標回
転数に制御するようにしたアイドル回転数制御装置の改
良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種エンジンのアイドル回
転数制御装置として、エンジン始動時の吸入空気量を増
量して始動時の回転の吹上りを良好に行わせ、その後、
エンジンが完爆すると、徐々に空気量を減量させてエン
ジン回転数を目標回転数に低下させるようにすることは
知られている。しかし、その場合、エンジンによる吸入
空気量のばらつきに起因して、エンジン回転数が吹き上
り過ぎるという問題がある。
【0003】そこで、従来、特開平1―318738号
公報に示されるものでは、エンジンの始動直後から吸入
空気量の漸減中にエンジン回転数が目標回転数になるよ
うに吸入空気量のフィードバック制御を行うことで、エ
ンジン回転の吹上りを制御するようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のも
のでは、反面、エンジンの始動後に吸入空気量がフィー
ドバック制御されるので、この制御によりエンジン回転
数が始動直後から目標回転数に落ち着くこととなり、エ
ンジン回転数の適正な吹上りによりエンジンの良好な始
動感が損われるのは否めない。
【0005】すなわち、上記エンジン回転数が目標回転
数になるようにフィードバック制御を行う場合、通常、
エンジンに駆動される空気調和装置等の外部負荷がオン
状態からオフ状態に切り換わったとき、それに応じて吸
入空気量が減量補正されるが、この吸入空気量の補正に
遅れが生じるので、エンジン回転数が吹き上る。このた
め、エンジンの点火時期等をフィードバック制御する際
の制御範囲にガードを設定しておき、外部負荷がオン状
態からオフ状態に切り換わったとき、このガードにより
吸入空気量の減量補正の遅れにも拘らず、エンジンの出
力トルクの増大を抑えてエンジン回転の吹上りを防止す
るようにしている。そして、この出力トルクのガードが
エンジンの始動直後にも作用し、このことでエンジンの
吹上りが抑制される。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、上記エンジン出力トルクをフィードバ
ック制御する際の制御量のガードに規制を加えるように
することにより、エンジンの始動直後の回転の吹上りを
良好に行わせながら、外部負荷がオン状態からオフ状態
に切り換わったときにエンジン回転の吹上りを防止する
ようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、この発明では、エンジンの始動直後の所定期間は、
エンジン回転数を目標回転数にフィードバック制御する
ときの制御量のガードにおけるトルク低下側への下限値
を小さくしておき、その所定期間が経過すると、上記ガ
ードにおけるトルク低下側への下限値を通常どおり大き
くすることとした。
【0008】具体的には、図1に示す如く、請求項1の
発明では、エンジン1のアイドル時に、アイドル回転数
が目標回転数になるように制御量をフィードバック制御
する制御手段33を備えたエンジンのアイドル回転数制
御装置が前提である。
【0009】そして、エンジン1が始動されたことを検
出する検出手段34と、この検出手段34によりエンジ
ン1の始動状態が検出されたとき、始動時点から所定期
間が経過するまでの間、上記制御手段33による制御量
のフィードバック制御におけるガードの出力トルク低下
側への下限値を他のアイドル状態よりも小さくする制御
量規制手段35とを設ける。
【0010】請求項2の発明では、上記制御手段33
は、エンジン1のアイドル時に、基本点火時期よりも所
定値遅角補正された点火時期を基準として目標回転数と
実際の回転数との偏差に応じて点火時期を補正し、アイ
ドル回転数を目標回転数にフィードバック制御するもの
とする。
【0011】請求項3の発明では、制御手段33は、制
御量として吸入空気量をフィードバック制御する第1制
御手段31と、点火時期をフィードバック制御する第2
制御手段32とを備えたものとし、制御量規制手段35
は、検出手段34によりエンジン1の始動状態が検出さ
れたとき、始動時点から所定期間が経過するまでの間、
上記第1制御手段31による吸入空気量のフィードバッ
ク制御を制限し、かつ第2制御手段32による点火時期
のフィードバック制御におけるガードの遅角側下限値を
他のアイドル状態よりも小さくするように構成されてい
るものとする。
【0012】請求項4の発明では、制御量規制手段35
は、検出手段34によりエンジン1の始動状態が検出さ
れたとき、始動時点から所定期間が経過するまでの間、
吸入空気量を増量させるように構成されているものとす
る。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、エン
ジン1のアイドル時、制御手段33の作動によりアイド
ル回転数が目標回転数になるように制御量がフィードバ
ック制御される。そして、エンジン1の始動時にそのこ
とが検出手段34により検出されると、この検出手段3
4からの信号を受けた制御量規制手段35により、始動
時点から所定期間が経過するまでの間、上記制御手段3
3による制御量のフィードバック制御におけるガードの
エンジン出力トルク低下側への下限値が他のアイドル状
態よりも小さくされる。このため、始動直後は、制御量
が出力トルク低下側に変化することはなく、エンジン1
の出力トルクを増大維持でき、よってエンジン回転の吹
上りを適正に保って良好な吹上り感を得ることができ
る。
【0014】この後、上記所定期間が経過すると、制御
量規制手段35によるフィードバック制御における制御
量のガードのトルク低下側への下限値が他のアイドル状
態と同じとされる。このため、空気調和装置等の外部負
荷がオン状態からオフ状態に切り換わったときには、制
御量を大きなガード内で制御してエンジン回転数の吹上
りを防止することができる。
【0015】請求項2の発明では、エンジン1の始動が
検出手段34により検出されたとき、制御量規制手段3
5により、始動時点から所定期間が経過するまでの間、
基本点火時期よりも所定値遅角補正された点火時期を基
準として点火時期が補正され、アイドル回転数を目標回
転数にフィードバック制御する際の点火時期のガードの
遅角側下限値が他のアイドル状態よりも小さくされる。
このため、始動直後は点火時期が出力トルク低下側たる
遅角側に大きく変化することはなく、エンジン1の始動
直後の出力トルクを増大維持して回転の吹上りを良好に
保つことができる。
【0016】そして、上記所定期間が経過すると、上記
点火時期のガードの遅角側下限値が他のアイドル状態と
同じとされるので、外部負荷がオン状態からオフ状態に
切り換わったときに、点火時期をガード内で制御してエ
ンジン回転数の吹上りを防止できる。
【0017】請求項3の発明では、検出手段34により
エンジン1の始動状態が検出されたとき、その始動時点
から所定期間が経過するまでの間、制御量規制手段35
により、第1制御手段31による吸入空気量のフィード
バック制御が制限されるとともに、第2制御手段32に
よる点火時期のフィードバック制御におけるガードの遅
角側下限値が他のアイドル状態よりも小さくされる。こ
のため、上記請求項2の発明と同様に、始動直後に点火
時期が遅角側に大きく変化するのが阻止されるととも
に、吸入空気量の始動時の増量があると、それが上記第
2制御手段32の吸入空気量のフィードバック制御の規
制によってそのまま維持され、これらによって、エンジ
ン1の始動直後の出力トルクを増大維持して回転の吹上
りを良好に保つことができる。
【0018】エンジン1の始動時点から所定期間が経過
すると、第1制御手段31による吸入空気量のフィード
バック制御の制限が解除されるとともに、第2制御手段
32による点火時期のフィードバック制御におけるガー
ドの遅角側下限値が他のアイドル状態と同じにされ、外
部負荷がオン状態からオフ状態に切り換わったときのエ
ンジン回転数の吹上りが防止される。
【0019】請求項4の発明では、検出手段34により
エンジン1の始動状態が検出されたとき、始動時点から
所定期間が経過するまでの間、制御量規制手段35によ
り吸入空気量が増量されるので、エンジン1の始動直後
の出力トルクを増大維持して回転の吹上りを良好に保つ
ことができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図16は本発明の実施例に係るエンジンの制御装
置を示す。1はエンジンで、このエンジン1は、複数の
気筒2,2,…(1つのみ図示する)を有するシリンダ
ブロック3と、そのシリンダブロック3の上面に組み付
けられたシリンダヘッド4と、各気筒2内に往復動可能
に嵌挿されたピストン5とを備え、各気筒2内にはピス
トン5及びシリンダヘッド4により囲まれる燃焼室6が
形成されている。7は気筒2内の燃焼室6上部に臨設さ
れた点火プラグで、この点火プラグ7は、後述のコント
ロールユニット25からの点火信号を受けて高圧の2次
電圧を発生する点火コイル8にディストリビュータ9を
介して接続されている。
【0021】11は上記各気筒2内の燃焼室6に吸気
(空気)を供給する吸気通路で、この吸気通路11の上
流端は図外のエアクリーナに接続されている。一方、吸
気通路11の下流端部はシリンダヘッド4内の吸気ポー
ト11bで構成され、この吸気ポート11bは吸気弁1
1aを介して燃焼室6に連通されている。吸気通路11
には、エンジン1へ実際に吸入される吸入空気量を検出
するホットワイヤ式エアフローセンサ12と、吸気通路
11を絞るスロットル弁13と、サージタンク14と、
コントロールユニット25からの燃料噴射信号を受けて
燃料を噴射供給する燃料噴射弁15(インジェクタ)と
が上流側から順に配設されている。
【0022】上記スロットル弁13上下流側の吸気通路
11,11はバイパス通路17により接続され、このバ
イパス通路17には、コントロールユニット25からの
ISCバルブ駆動信号を受けて作動するアクチュエータ
18により駆動されるISCバルブ19(アイドルスピ
ードコントロールバルブ)が配設されており、このIS
Cバルブ19の開度を制御することで、エンジン1のア
イドル回転数を制御するようになっている。
【0023】一方、21は上記燃焼室6内の排気ガスを
排出する排気通路で、その上流端は排気弁21aを介し
て燃焼室6に連通されている。排気通路21の途中に
は、排気ガス中の酸素濃度を基に吸気の空燃比を検出す
る空燃比センサ22と、排気ガスを浄化する排気浄化装
置23とが上流側から順に配設されている。上記空燃比
センサ22は、その出力信号の大きさが空燃比の変化に
応じて比例的に変化するリニアO2 センサで構成されて
いる。
【0024】上記各燃料噴射弁15、点火コイル8及び
ISCバルブ19のアクチュエータ18はコントロール
ユニット25(詳しくはエンジンコントロールユニッ
ト)により制御されるようになっている。このコントロ
ールユニット25には、上記エアフローセンサ12から
出力される吸入空気量信号と、エンジン回転数neの算
出のために、エンジン1のクランク軸(図示せず)の回
転角度に対応した上記ディストリビュータ9の回転を示
すクランク角信号と、上記空燃比センサ22の出力信号
と、エンジン1のシリンダブロック3におけるウォータ
ジャケット3aに臨設されてエンジン1の冷却水温度t
hwを検出する水温センサ26からの水温信号と、スロ
ットル弁13が全閉状態にあることを検出するアイドル
スイッチ27のオン/オフ信号と、図外の空気調和装置
の作動状態を検出するエアコンスイッチ28のオン/オ
フ信号と、エンジン1に駆動連結された油圧ポンプ(図
示せず)を備えかつ負荷が変化する機器としての図外の
パワーステアリング装置の作動状態を検出するパワース
テアリングスイッチ29のオン/オフ信号と、変速機
(図示せず)がニュートラル状態にあることを検出する
ニュートラルスイッチ30からの信号と、オルタネータ
(図示せず)等の他の各種の電気負荷信号とが少なくと
も入力されている。
【0025】上記パワーステアリングスイッチ29は、
エンジン1で駆動されるパワーステアリング装置の油圧
が上昇して、そのことによる負荷が所定以上になったと
きをパワーステアリング装置の作動状態としてオンオフ
的に検出する油圧スイッチからなる。
【0026】上記コントロールユニット25において、
エンジン1のアイドル時に点火コイル8(点火プラグ
7)への点火信号による点火時期及びISCバルブ19
のアクチュエータ18への空気量信号により吸入空気量
を制御するときの信号処理動作について図2〜図4及び
図8〜図10により説明する。すなわち、図2は点火時
期制御のメインルーチンを示し、そのステップS1でエ
ンジン回転数neを演算し、次のステップS2におい
て、エアフローセンサ12により検出された吸入空気量
を上記エンジン回転数neで割った後に定数を掛けて空
気充填効率Ceを演算し、その後、ステップS3で図5
に示すマップから上記空気充填効率Ceに対応する基本
進角量thtbseを演算する。この基本進角量tht
bseは、エンジン1の出力トルクが最大となる点火時
期で、エンジン回転数neに応じて設定されている。
【0027】上記ステップS3の後はステップS4〜S
8に進み、エンジン1の始動判定を行う。まず、ステッ
プS4でエンジン回転数neが目標アイドル回転数no
よりも大きいか否かを判定する。この判定がne≦no
のNOのときには、ステップS5に進み、エンジン回転
数neが設定値A(例えば300rpm)よりも低いか
どうかを判定する。この判定がne<AのNOのときに
はステップS9に進むが、ne≧AのYESのときに
は、ステップS6でフィードバック実行判定フラグxn
kstをxnkst=0にし、ステップS7でカウンタ
のカウント値cstdをcstd=B(例えば3秒程
度)に設定した後、ステップS9に進む。また、ステッ
プS4の判定がne>noのときには、ステップS8で
フィードバック実行判定フラグxnkstをxnkst
=1にセットした後、ステップS9に進む。
【0028】ステップS9〜S13は点火時期のフィー
ドバック制御の実行を判定するステップであり、ステッ
プS9で上記フィードバック実行判定フラグxnkst
がxnkst=1かどうかを判定する。この判定がYE
Sのときには、ステップS10でカウンタの値cstd
をデクリメントし、ステップS11で、アイドルスイッ
チ27のオン状態を示すアイドル判定フラグxidld
がxidld=1か否かを判定する。この判定がxid
ld=1のYESのときには、ステップS12でアイド
ル実行条件判定フラグxafbをxafb=1にセット
した後、ステップS14に進む。一方、上記ステップS
9の判定がxnkst=0のNOのとき、及びステップ
S11の判定がxidld=0のNOのときには、何れ
もステップS13において、アイドル実行条件判定フラ
グxafbをxafb=0にリセットした後、ステップ
S14,S15に進む。後述の如く、上記ステップS1
4ではアイドル遅角量thtretを演算し、ステップ
S15ではフィードバック進角量thtfbを演算す
る。しかる後、ステップS16において、上記基本進角
量thtbseからアイドル遅角量thtretを引
き、かつフィードバック進角量thtfbを加えて最終
点火時期を演算する。
【0029】上記ステップS14で行うアイドル遅角量
thtretの演算ルーチンの詳細は図3に示すとおり
であり、まず、ステップT1でアイドル実行条件判定フ
ラグxafbがxafb=1か否かを判定する。この判
定がxafb=1のYESのときには、ステップT2で
アイドル最大遅角量thtretmaxを演算する。こ
の最大遅角量thtretmaxは、フィードバック実
行条件が成立したときに点火時期をどの程度まで遅角さ
せるかを示すもので、図6に示すように、空気充填効率
Ce及びパワーステアリング装置の作動の有無に応じて
設定されている。図6中、xpst=1はパワーステア
リング装置の作動状態を、またxpst=0は同装置の
非作動状態をそれぞれ示し、かつ、前者の作動状態で
は、そのパワーステアリング装置の最大負荷のときに対
応したエンジン出力トルクが得られるような点火時期遅
角量thtretとされている。
【0030】この後、上記アイドル最大遅角量thtr
etmaxへの切換えを徐々に行ってエンジン1のトル
ク変化を緩やかに行わせるために、ステップT3におい
て、前回のアイドル遅角量thtret[i−1]に所
定値Cを加えて新たなアイドル遅角量thtretを求
め、ステップT4でこの演算されたアイドル遅角量th
tretの最大遅角量thtretmaxとの大小を判
定する。この判定がthtret≦thtretmax
のNOのときにはそのまま、またthtret>tht
retmaxのYESのときには、ステップT5でアイ
ドル遅角量thtretを最大遅角量thtretma
xに置換した後、それぞれ終了する。
【0031】一方、上記ステップT1の判定がxafb
=0のNOのときには、上記と同様に、アイドル最大遅
角量thtretへの切換えを徐々に行わせるために、
ステップT6において、前回のアイドル遅角量thtr
et[i−1]から所定値Dを引いて新たなアイドル遅
角量thtretを求め、ステップT7でこのアイドル
遅角量thtretが0よりも小さいか否かを判定す
る。この判定がthtret≧0のNOのときにはその
まま、またthtret<0のYESのときには、ステ
ップT8でアイドル遅角量thtretをthtret
=0とした後、それぞれ終了する。
【0032】また、ステップS15で行うフィードバッ
ク進角量thtfbの演算ルーチンの詳細は図4に示す
とおりであり、まず、ステップU1でアイドル実行条件
判定フラグxafbがxafb=1かどうかを判定す
る。この判定がxafb=0のNOのときには、ステッ
プU2においてフィードバック進角量thtfbをth
tfb=0とした後に終了するが、判定がxafb=1
のYESのときには、ステップU3に進み、エンジン回
転数neが目標アイドル回転数noよりも高いかどうか
を判定する。この判定がne≦noのNOのときには、
ステップU4において、上記演算されたアイドル遅角量
thtretに対し、エンジン1の目標アイドル回転数
noと実際の回転数neとの偏差を所定値Eで割った値
を掛けてフィードバック進角量thtfbを算出し、続
くステップU5では、このフィードバック進角量tht
fbとアイドル遅角量thtretとの大小を判定す
る。この判定がthtfb<thtretのNOのとき
にはそのまま、またthtfb≧thtretのYES
のときには、ステップU6でフィードバック進角量th
tfbをその最大値としてのアイドル遅角量thtre
tに設定した後、それぞれ終了する。
【0033】上記ステップU3の判定がne≦noのY
ESのときには、ステップU7において上記カウンタの
カウント値cstdが0よりも大きいかどうかを判定
し、図7に示すように、この判定がcstd≦0のNO
のときには、ステップU8で上記アイドル遅角量tht
retに所定値Fを掛けてフィードバック進角量tht
fbの最小値thtfbmin(=thtret×F)
を、また判定がcstd>0のYESのときには、ステ
ップU9でアイドル遅角量thtretに上記所定値F
よりも小さい他の所定値G(<F)を掛けてフィードバ
ック進角量thtfbの最小値thtfbmin(=t
htret×G)をそれぞれ演算し、その後のステップ
U10では、上記ステップU4と同様に、演算されたア
イドル遅角量thtretのマイナス値に対し、目標ア
イドル回転数noと実際の回転数neとの偏差を所定値
Eで割った値を掛けてフィードバック進角量thtfb
を算出する。次いで、ステップU11で、このフィード
バック進角量thtfbと上記フィードバック進角量t
htfbの最小値thtfbminとの大小を判定し、
この判定がthtfb<thtfbminのNOのとき
にはそのまま、またthtfb≧thtfbminのY
ESのときには、ステップU12でフィードバック進角
量thtfbをその最小値thtfbminに設定した
後、それぞれ終了する。
【0034】これに対し、図8はISCバルブにより吸
入空気量を制御するISC制御のメインルーチンであ
り、最初のステップV1でエンジン1の冷却水温度th
wを入力し、ステップV2で、予め図11に示すように
設定されているマップから冷却水温度thwに応じた空
気の基本充填効率Cebaseを演算する。この後、ス
テップV3において、エアコンスイッチ28のオン/オ
フ状態を示すフラグxcolの状態を判定し、この判定
がxcol=1のときには、エアコンスイッチ28のオ
ン状態により空気調和装置が作動しているとして、ステ
ップV4でエアコン負荷補正量Ceacを所定値Aに、
また判定がxcol=0のときには、エアコンスイッチ
28のオフ状態により空気調和装置が非作動状態にある
として、ステップV5でエアコン負荷補正量Ceacを
Ceac=0にそれぞれ設定した後、ステップV6に進
む。
【0035】このステップV6では、パワーステアリン
グスイッチ29のオン/オフ状態を示すフラグxpst
の状態を判定し、この判定がxpst=1のときには、
パワーステアリングスイッチ29のオン状態によりパワ
ーステアリング装置が作動しているとして、ステップV
7でパワーステアリング負荷補正量Cepsを所定値B
に、また判定がxpst=0のときには、パワーステア
リングスイッチ29のオフ状態によりパワーステアリン
グ装置が非作動状態にあるとして、ステップV8でパワ
ーステアリング負荷補正量CepsをCeps=0にそ
れぞれ設定した後、ステップV9に進む。
【0036】上記ステップV9では、他の電気負荷のオ
ン/オフ状態を示すフラグxelの状態を判定し、この
判定がxel=1のときには、電気負荷が作動している
として、ステップV10で電気負荷補正量Celeを所
定値Cに、また判定がxel=0のときには、電気負荷
が非作動状態にあるとして、ステップV11で電気負荷
補正量CeleをCele=0にそれぞれ設定した後、
ステップV12に進む。
【0037】上記ステップV12〜V14ではエンジン
1の始動判定を行う。まず、ステップV12でエンジン
回転数neが目標アイドル回転数noよりも大きいかど
うかを判定し、この判定がne≦noのNOのときに
は、ステップV14においてエンジン回転数neが設定
値A(300rpm)よりも低いかどうかを判定する。
この判定がne≧DのNOのときにはステップV16に
進むが、ne<AのYESのときには、ステップV15
で始動判定フラグXnstをXnst=0に設定した
後、ステップV16に進む。また、ステップV12の判
定がne>noのYESのときには、ステップV13で
始動判定フラグXnstをXnst=1にセットした
後、ステップV16に進む。
【0038】上記ステップV16では、上記始動判定フ
ラグXnstの状態を判定し、この判定がXnst=0
のときには、エンジン1の始動が未だ行われていないと
して、始動後増量補正量Ceswを所定値Eに設定した
後、また判定がXnst=1のときには、エンジン1の
始動が行われたとして、上記始動後増量補正量Cesw
をデクリメントした後、それぞれステップV19,V2
0に進む。
【0039】後述の如く、上記ステップV19ではIS
C制御のフィードバック実行判定フラグxifbの更新
を行い、ステップV20ではフィードバック補正量Ce
fbの演算を行う。このステップV20の後のステップ
V21では、上記基本充填効率Cebase、エアコン
負荷補正量Ceac、パワーステアリング負荷補正量C
eps、電気負荷補正量Cele、始動後増量補正量C
esw及びフィードバック補正量Cefbを全て加算し
て要求充填効率Cetnoを算出し、次のステップV2
2では、この要求充填効率Cetnoに目標アイドル回
転数no及び所定値Fを掛けて要求質量流量gtota
lを演算する。この後、ステップV23において、上記
要求質量流量gtotalを吸気密度で割って要求体積
流量qtotalを演算し、最後のステップV24で要
求体積流量qtotalから、予め図12に示す如く冷
却水温度thwに応じて設定されているバイパス流量q
mainを引いてISC流量を計算した後、終了する。
【0040】上記ステップV19で行うISCフィード
バック実行判定フラグ更新ルーチンの詳細は図9に示す
とおりであり、まず、ステップW1で始動判定フラグx
nstの状態を判定する。この判定がxnst=1のと
きには、エンジン1の始動が行われたとして、ステップ
W2に進み、上記アイドル判定フラグxidld(図2
参照)の状態を判定する。この判定がxidld=1の
YESのときには、エンジン1のアイドル状態と見做し
て、ステップW3に進み、今度はニュートラルスイッチ
30からの信号によりニュートラル判定フラグxgri
nの状態を判定し、この判定がxgrin=0のときに
は、変速機がニュートラル状態にあるとして、ステップ
W4に進む。このステップW4では、エンジン回転数n
eの目標アイドル回転数noとの大小を判定し、この判
定がne≦noのYESのときには、ステップW6にお
いてフィードバック実行判定フラグxifbをxifb
=1にセットした後、終了する。
【0041】一方、ステップW4の判定がne>noの
NOのときには、ステップW5に進み、上記始動増量補
正量CeswがCesw=0であるかどうかを判定し、
この判定がCesw≠0のNOのときには、そのまま終
了して、フィードバック実行判定フラグxifbをxi
fb=1にしないが、Cesw=0となって判定がYE
Sになると、上記ステップW6においてフィードバック
実行判定フラグxifbをxifb=1にする。
【0042】また、上記ステップW1でxnst=0と
判定されたとき、ステップW2でxidld=0と判定
されたとき、又はステップW3でxgrin=1と判定
されたときには、何れもステップW7に進み、フィード
バック実行判定フラグxifbをxifb=0にした後
に終了する。
【0043】また、ステップV20で行うフィードバッ
ク補正量演算ルーチンの詳細は図10に示すとおりであ
り、ステップX1で上記ISCフィードバック実行判定
フラグxifbの状態を判定する。この判定がxifb
=0のときには、ステップX2においてフィードバック
補正量CefbをCefb=0にした後、終了する。
【0044】また、ステップX1の判定がxifb=1
のときには、ステップX3において、前回のフィードバ
ック補正量Cefb[i−1]に対し、エンジン1の目
標アイドル回転数noと実際の回転数neとの偏差に所
定値Gをかけた値を加えて新たなフィードバック補正量
Cefbを算出し、続くステップX4では、このフィー
ドバック補正量Cefbと最大値Hとの大小を判定す
る。この判定がCefb>HのYESのときには、ステ
ップX5でフィードバック補正量Cefbを上記最大値
Hとした後、終了する。また、ステップX4の判定がC
efb≦HのNOのときには、ステップX6に進み、今
度はフィードバック補正量Cefbと最小値Jとの大小
を判定する。この判定がCefb≧JのNOのときには
そのまま、またCefb<JのYESのときにはステッ
プX7でフィードバック補正量Cefbを上記最小値J
とした後、終了する。
【0045】この実施例では、上記各フローのW1〜W
7及びステップX3〜X7を含むステップV19〜V2
4により、エンジン1のアイドル時に、制御量として吸
入空気量をフィードバック制御する第1制御手段31が
構成される。また、ステップU1〜U12を含むステッ
プS9〜S16により、制御量として点火時期をフィー
ドバック制御する第2制御手段32が構成され、これら
の第1及び第2制御手段31,32により制御手段33
が構成されている。そして、上記第2制御手段32は、
基本進角量thtbseよりも所定値遅角補正されたア
イドル遅角量thtretの点火時期を基準として目標
回転数noと実際の回転数neとの偏差に応じて制御量
としてのフィードバック制御進角量thtfbを補正
し、アイドル回転数neを目標回転数noにフィードバ
ック制御する構成とされている。
【0046】また、ステップS4〜S8,V12〜V1
5により、エンジン回転数neが設定値A(300rp
m)よりも低いときをエンジン1の始動状態として検出
するようにした検出手段34が構成されている。
【0047】さらに、ステップU7〜U9,V16〜V
18,W5,W6,X1,X2により制御量規制手段3
5が構成され、この制御量規制手段35は、上記検出手
段34によりエンジン1の始動状態が検出されたとき、
始動後増量補正量Ceswを所定値Eに設定して吸入空
気量を増量させるとともに、この始動後増量補正量Ce
swがCesw=0になるまでの所定期間、フィードバ
ック実行判定フラグxifbをxifb=0に保ち、上
記第1制御手段31によるフィードバック補正量Cef
bをCefb=0にして吸入空気量のフィードバック制
御を制限し、かつ、始動時点からカウンタのカウント値
cstdが0になる所定期間(3秒)の間、第2制御手
段32による点火時期のフィードバック制御におけるガ
ードの遅角側下限値thtfbminをthtfbmi
n=thtret×Gとして、他のアイドル状態の同下
限値thtfbmin(=thtret×F)よりも小
さくするように構成されている。
【0048】したがって、上記実施例においては、エン
ジン1の回転数neが所定値A(300rpm)よりも
低いときには、その始動と判定され、この始動時にはカ
ウンタのカウント値cstdが所定値B(3秒)に設定
される。そして、このエンジン1の始動直後は、始動後
増量補正量Ceswが所定値Eに設定されて吸入空気量
が増量補正されるとともに、この始動増量補正量Ces
wがCesw=0になるまでの間、フィードバック実行
判定フラグxifbがxifb=0に保たれ(図9のス
テップW5,W6参照)、吸入空気量のフィードバック
補正量CefbがCefb=0とされて、その吸入空気
量についてのフィードバック制御は禁止される。また、
アイドル回転数neが目標回転数noになるように点火
時期のフィードバック制御のみが行われる。その後、上
記カウンタのカウント値cstdがcstd=0になる
までの所定時間が経過すると、上記点火時期の制御に加
え、吸入空気量のフィードバック制御が行われる。
【0049】上記点火時期の制御については、基本的
に、エンジン1の最大トルクが得られる基本進角量th
bseに対し所定値遅角補正されたアイドル遅角量th
tretが演算され、このアイドル遅角量thtret
は、空気充填効率Ceに応じて演算された最大値tht
retmaxまで徐々に変更される。そして、このアイ
ドル遅角量thtretの点火時期を基準としてエンジ
ン1の目標回転数noと実際の回転数neとの偏差に応
じてフィードバック進角量thtfbが、その最大値を
アイドル遅角量thtretとしかつ最小値をthtf
bminとして両者の間でガードされながら演算され、
このフィードバック進角量thtfbの調整によりアイ
ドル回転数neが目標回転数noになるように点火時期
がフィードバック制御される。
【0050】そして、上記カウンタのカウント値cst
dがcstd=0になるまでの所定時間は、図15に示
すように、上記フィードバック進角量thtfbの最小
値thtfbminがthtfbmin=thtret
×Gとされて通常値thtret×Fよりも小さくさ
れ、上記所定時間が経過すると、上記通常値thtre
t×Fに変更される(図4のステップU7〜U9参
照)。
【0051】このように、エンジン1の始動後の所定時
間は、点火時期のフィードバック進角量thtfbの下
限値thtfbminが小さくされるので、始動直後に
点火時期が遅角側に大きく変化するのを規制することが
できる。しかも、この間、上記の如く、吸入空気量の始
動増量補正が行われて、その吸入空気量の増量補正量C
eswがCesw=0になるまでは、吸入空気量のフィ
ードバック制御が規制されるので、吸入空気量の始動増
量補正がそのまま維持される。これらにより、エンジン
1の始動直後の出力トルクを増大維持して、エンジン回
転数neをスムーズに上昇させることができ、その回転
の吹上りを良好に行わせて、エンジン1の始動感を明確
にすることができる。
【0052】また、上記したように、エンジン1の始動
から所定時間が経過すると、上記フィードバック進角量
thtfbの下限値thtfbminは通常どおり大き
い値(=thtret×F)に変えられるので、アイド
ル時に空気調和装置等の外部負荷がオン状態からオフ状
態に切り換わって、それに伴う空気量の減少遅れがあっ
ても、上記大きな上限値及び下限値のガードによる規制
により点火時期を補正でき、エンジン回転が吹き上るの
を防止することができる。
【0053】さらに、この実施例では、上記アイドル運
転の点火時期の基準値となるアイドル最大遅角量tht
retmaxは、図6に示すようにパワーステアリング
装置の作動の有無に応じて変化する2種類の特性を持
ち、パワーステアリング装置の作動時には非作動時より
もアイドル最大遅角量thtretmaxが大きく設定
されているので、パワーステアリングスイッチ29のオ
ン状態により、そのオン/オフ状態を示すフラグxps
t(図8のステップV6参照)がxpst=1となっ
て、パワーステアリング装置の作動が検出されると、ア
イドル最大遅角量thtretmaxがxpst=0の
特性からxpst=1の特性に切り換えられて非作動時
に比べ大きくされ、図13に示す如く、このアイドル最
大遅角量thtretmaxが増大した分だけ、該アイ
ドル最大遅角量thtretmax(基準点火時期)か
らの進角量thtfbの幅が増大する。このため、パワ
ーステアリング装置の油圧が所定以上に上昇したことを
検出する油圧型のパワーステアリングスイッチ29の信
号を基に該パワーステアリング装置の作動を検出するよ
うにしている場合でも、この作動状態からステアリング
ホイール(図示せず)がさらに切られてパワーステアリ
ング装置の負荷が負荷が増大変化すると、それに対応し
てアイドル最大遅角量thtretmaxからの進角量
thtfbが大きくなってエンジン1の出力トルクを増
大できる。それ故、図14に示すように、パワーステア
リング装置の作動中の負荷が小さく、吸入空気量のIS
C制御(図8のステップV19〜V24参照)により吸
入空気量が少なくなっている状態から、負荷が増大して
吸入空気量の不足によりエンジン1の出力トルクが低下
しようとしても、それを点火時期の進角により素早く補
うことができることとなり、よってパワーステアリング
装置の負荷変動に伴うエンジン1のアイドル回転の低下
を確実にかつ迅速に防止することができる。
【0054】その場合、このようなアイドル最大遅角量
thtretmaxの増大補正を常時行うと、点火時期
の遅角側補正によりエンジン1の回転落ちが生じ、その
分、ISC制御により吸入空気量が増加して燃費が低下
する虞れがある。が、この実施例では、パワーステアリ
ングスイッチ29の作動によってパワーステアリング装
置の作動が検出されたときのみに限定して、上記アイド
ル最大遅角量thtretmaxの増大補正が行われる
ので、この補正を行う頻度は小さく、エンジン1の燃費
が全体として大きく悪化することはない。
【0055】また、上記パワーステアリング装置が作動
状態にあるときのアイドル最大遅角量thtretma
xは、そのパワーステアリング装置の最大負荷のときに
対応したエンジン出力トルクが得られるような点火時期
遅角量thtretとされているので、上記の如く、パ
ワーステアリング装置における油圧が所定値以上に上昇
してその負荷が所定以上になったことをパワーステアリ
ングスイッチ29が検出した後にさらにパワーステアリ
ング装置の負荷が増大したとしても、その負荷が最大負
荷になるまでは点火時期のアイドル最大遅角量thtr
etからの進角量thtfbの補正を行うことができ、
十分な進角補正量を確保することができる。
【0056】尚、上記実施例では、エンジン1のアイド
ル時、その点火時期の基本進角量thtbseに対しア
イドル遅角量thtretを設定し、このアイドル遅角
量thtretに対するフィードバック進角量thtf
bの最小値thtfbminを、エンジンの始動から所
定時間が経過するまでの間、通常値(=thtret×
F)よりも小さい値(=thtret×G)に補正する
ようにしているが、吸入空気量のフィードバック制御範
囲の下限ガード値を始動から所定期間の間、小さくする
ようにしてもよく、同様の効果が得られる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、エンジンのアイドル時に、アイドル回転数が目
標回転数になるように制御量をフィードバック制御する
場合に、エンジンの始動時点から所定期間が経過するま
での間は、フィードバック制御における制御量のガード
のエンジン出力トルク低下側への下限値を他のアイドル
状態よりも小さくするようにしたことにより、エンジン
の始動直後は制御量が出力トルク低下側に変化するのを
阻止でき、エンジン回転の吹上りを適正に保って良好な
吹上り感を得ながら、空気調和装置等の外部負荷がオン
状態からオフ状態に切り換わったときのアイドル回転数
の吹上りの防止を図ることができる。
【0058】請求項2の発明によると、上記エンジンの
アイドル回転数をフィードバック制御するための制御量
を点火時期とし、エンジンのアイドル時に、基本点火時
期よりも所定値遅角補正された点火時期を基準として目
標回転数と実際の回転数との偏差に応じて点火時期を補
正し、アイドル回転数を目標回転数にフィードバック制
御するようにしたことにより、エンジンの始動時点から
所定期間が経過するまでの間、基本点火時期よりも所定
値遅角補正された点火時期を基準として点火時期を補正
して、アイドル回転数を目標回転数にフィードバック制
御する際のガードの遅角側下限値を他のアイドル状態よ
りも小さくでき、エンジンの始動直後の出力トルクを増
大維持して回転の吹上りを良好に保ちつつ、外部負荷が
オン状態からオフ状態に切り換わったときに、点火時期
をガード内で制御してエンジン回転数の吹上りを防止で
きる。
【0059】請求項3の発明によれば、吸入空気量及び
点火時期のフィードバック制御によりアイドル回転数を
目標回転数に制御する構成とし、エンジンの始動状態が
検出されたとき、始動時点から所定期間が経過するまで
の間、上記吸入空気量のフィードバック制御を制限し、
かつ点火時期のフィードバック制御におけるガードの遅
角側下限値を他のアイドル状態よりも小さくするように
したことにより、エンジンの始動直後は、点火時期が遅
角側に大きく変化するのを阻止し、かつ吸入空気量の始
動時の増量をそのまま維持して、出力トルクの増大維持
により回転の吹上りを良好に保つことができるととも
に、その後のアイドル時に、外部負荷がオン状態からオ
フ状態に切り換わったときのエンジン回転数の吹上りを
防止することができる。
【0060】請求項4の発明によれば、エンジンの始動
時点から所定期間が経過するまでの間、吸入空気量を増
量するようにしたことにより、エンジンの始動直後の出
力トルクを増大維持して良好な回転の吹上りが得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】本発明の実施例のコントロールユニットにおい
て行われるエンジンのアイドル時の点火時期制御のメイ
ンルーチンの信号処理動作を示すフローチャート図であ
る。
【図3】アイドル遅角量演算ルーチンの信号処理動作を
示すフローチャート図である。
【図4】フィードバック進角量演算ルーチンの信号処理
動作を示すフローチャート図である。
【図5】吸気充填量に対する点火時期の基本進角量のマ
ップを示す特性図である。
【図6】吸気充填量に対する点火時期の最大遅角量のマ
ップを示す特性図である。
【図7】吸気充填量に対する点火時期のフィードバック
進角量のガードを示す特性図である。
【図8】コントロールユニットで行われるアイドル時の
ISC制御のメインルーチンの信号処理動作を示すフロ
ーチャート図である。
【図9】ISC実行条件判定ルーチンの信号処理動作を
示すフローチャート図である。
【図10】フィードバック補正量演算ルーチンの信号処
理動作を示すフローチャート図である。
【図11】エンジン冷却水温度に対する吸気基本充填効
率のマップを示す特性図である。
【図12】エンジン冷却水温度に対するバイパス流量の
マップを示す特性図である。
【図13】基準点火時期の遅角量に対するエンジン出力
トルクの変化を示す特性図である。
【図14】パワーステアリング装置での油圧変化に応じ
たISC負荷補正量の特性を示す特性図である。
【図15】エンジンの始動後のエンジン回転数及び点火
時期のフィードバック進角量の変化を示すタイムチャー
ト図である。
【図16】実施例の全体構成を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 気筒 7 点火プラグ 11 吸気通路 13 スロットル弁 17 バイパス通路 19 ISCバルブ 25 コントロールユニット 31 第1制御手段 32 第2制御手段 33 制御手段 34 検出手段 35 制御量規制手段 thtbse 基本進角量 thtret アイドル遅角量(基準値) thtfb フィードバック進角量(制御量) thtfbmin フィードバック進角量最小値(ガー
ド下限値) cstd カウント値 Cesw 始動後増量補正量 Cefb フィードバック補正量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 43/00 301 B L 45/00 312 B F02P 5/15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのアイドル時に、アイドル回転
    数が目標回転数になるように制御量をフィードバック制
    御する制御手段を備えたエンジンのアイドル回転数制御
    装置において、 エンジンが始動されたことを検出する検出手段と、 上記検出手段によりエンジンの始動状態が検出されたと
    き、始動時点から所定期間が経過するまでの間、上記制
    御手段による制御量のフィードバック制御におけるガー
    ドの出力トルク低下側への下限値を他のアイドル状態よ
    りも小さくする制御量規制手段とを設けたことを特徴と
    するエンジンのアイドル回転数制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエンジンのアイドル回転
    数制御装置において、 制御手段は、エンジンのアイドル時に、基本点火時期よ
    りも所定値遅角補正された点火時期を基準として目標回
    転数と実際の回転数との偏差に応じて点火時期を補正
    し、アイドル回転数を目標回転数にフィードバック制御
    するものであることを特徴とするエンジンのアイドル回
    転数制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のエンジンのアイドル回転
    数制御装置において、 制御手段は、制御量として吸入空気量をフィードバック
    制御する第1制御手段と、点火時期をフィードバック制
    御する第2制御手段とを備え、 制御量規制手段は、検出手段によりエンジンの始動状態
    が検出されたとき、始動時点から所定期間が経過するま
    での間、上記第1制御手段による吸入空気量のフィード
    バック制御を制限し、かつ第2制御手段による点火時期
    のフィードバック制御におけるガードの遅角側下限値を
    他のアイドル状態よりも小さくするように構成されてい
    ることを特徴とするエンジンのアイドル回転数制御装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のエンジンのアイドル回転
    数制御装置において、 制御量規制手段は、検出手段によりエンジンの始動状態
    が検出されたとき、始動時点から所定期間が経過するま
    での間、吸入空気量を増量させるように構成されている
    ことを特徴とするエンジンのアイドル回転数制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001066923A3 (de) * 2000-03-09 2002-03-07 Bosch Gmbh Robert Verfahren zur steuerung von verbrennungen in einem unbelasteten verbrennungsmotor
DE10230828B4 (de) * 2002-07-09 2012-06-21 Robert Bosch Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Regelung der Ausgangsgröße einer Antriebseinheit eines Fahrzeugs
JP2014125902A (ja) * 2012-12-25 2014-07-07 Toyota Motor Corp 車両の始動制御装置

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