JPH07224346A - 靭性のすぐれた炭窒化チタン系サーメット - Google Patents
靭性のすぐれた炭窒化チタン系サーメットInfo
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- JPH07224346A JPH07224346A JP3785994A JP3785994A JPH07224346A JP H07224346 A JPH07224346 A JP H07224346A JP 3785994 A JP3785994 A JP 3785994A JP 3785994 A JP3785994 A JP 3785994A JP H07224346 A JPH07224346 A JP H07224346A
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- Japan
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- phase
- hard phase
- cermet
- carbon nitride
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
靭性のすぐれたＴｉＣＮ系サーメットを提供する。
【構成】 ＴｉＣＮ系サーメットが、Ｃｏ、またはＣｏ
とＮｉを主成分とする結合相：５〜３０重量％、中心部
がＴｉＣＮ相で構成され、周辺部が組成式：（Ｔｉ，
Ｗ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍ）
ＣＮ、または（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ，Ｍ）ＣＮ（ただしＭは
Ｔａ，Ｎｂ，Ｖ，Ｃｒ、およびＺｒのうちの１種または
２種以上）で表わされる複合金属炭窒化物で構成された
有芯硬質相を主体とする硬質相と不可避不純物：残り、
からなる組成を有すると共に、前記有芯硬質相の主体
が、中心部のＴｉＣＮ相が丸みをもった塊状形状を有
し、かつ前記中心部が１．４以下のアスペクト比を有す
る有芯硬質相で構成される。
とＮｉを主成分とする結合相：５〜３０重量％、中心部
がＴｉＣＮ相で構成され、周辺部が組成式：（Ｔｉ，
Ｗ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍ）
ＣＮ、または（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ，Ｍ）ＣＮ（ただしＭは
Ｔａ，Ｎｂ，Ｖ，Ｃｒ、およびＺｒのうちの１種または
２種以上）で表わされる複合金属炭窒化物で構成された
有芯硬質相を主体とする硬質相と不可避不純物：残り、
からなる組成を有すると共に、前記有芯硬質相の主体
が、中心部のＴｉＣＮ相が丸みをもった塊状形状を有
し、かつ前記中心部が１．４以下のアスペクト比を有す
る有芯硬質相で構成される。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、すぐれた靭性を有
し、いずれも高靭性が要求される鋼の高速切削用切削工
具や各種耐摩工具などとして用いた場合にすぐれた性能
を発揮する炭窒化チタン（以下、ＴｉＣＮで示す）系サ
ーメットに関するものである。
し、いずれも高靭性が要求される鋼の高速切削用切削工
具や各種耐摩工具などとして用いた場合にすぐれた性能
を発揮する炭窒化チタン（以下、ＴｉＣＮで示す）系サ
ーメットに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、一般に、Ｃｏ、またはＣｏとＮｉ
を主成分とする結合相：５〜３０重量％、中心部がＴｉ
ＣＮ相で構成され、周辺部が組成式：（Ｔｉ，Ｍ）ＣＮ
（ただしＭは周期律表の４ａ，５ａ、および６ａ族金属
のうちの１種または２種以上）で表わされる複合金属炭
窒化物で構成された有芯硬質相を主体（通常約７０面積
％以上）とする硬質相と不可避不純物：残り、からなる
組成をもったＴｉＣＮ系サーメットが知られており、ま
たこれらＴｉＣＮ系サーメットが切削工具や耐摩工具な
どとして用いられていることも知られている。
を主成分とする結合相：５〜３０重量％、中心部がＴｉ
ＣＮ相で構成され、周辺部が組成式：（Ｔｉ，Ｍ）ＣＮ
（ただしＭは周期律表の４ａ，５ａ、および６ａ族金属
のうちの１種または２種以上）で表わされる複合金属炭
窒化物で構成された有芯硬質相を主体（通常約７０面積
％以上）とする硬質相と不可避不純物：残り、からなる
組成をもったＴｉＣＮ系サーメットが知られており、ま
たこれらＴｉＣＮ系サーメットが切削工具や耐摩工具な
どとして用いられていることも知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の各種機械
装置の高性能化および省力化はめざましく、例えば切削
加工分野においても切削速度が高速化の傾向にあり、か
つＦＡ化およびＣＩＭ化と合まって、高速切削で長い使
用寿命を示す切削工具が望まれているが、上記の従来Ｔ
ｉＣＮ系サーメットにおいては、特に靭性が十分でない
ために、これらの高速切削、例えば鋼の高速断続切削で
は切刃にチッピング（微小欠け）や欠けなどが発生し易
く、満足な対応ができないのが現状である。
装置の高性能化および省力化はめざましく、例えば切削
加工分野においても切削速度が高速化の傾向にあり、か
つＦＡ化およびＣＩＭ化と合まって、高速切削で長い使
用寿命を示す切削工具が望まれているが、上記の従来Ｔ
ｉＣＮ系サーメットにおいては、特に靭性が十分でない
ために、これらの高速切削、例えば鋼の高速断続切削で
は切刃にチッピング（微小欠け）や欠けなどが発生し易
く、満足な対応ができないのが現状である。
【０００４】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、靭性のすぐれたＴｉＣＮ系サー
メットを開発すべく、特に上記の従来ＴｉＣＮ系サーメ
ットに着目し、研究を行なった結果、 （１） 上記従来ＴｉＣＮサーメットが十分な靭性を示
さないのは、図２に走査型電子顕微鏡による組織写真で
示されるように、有芯硬質相における中心部のＴｉＣＮ
相の形状、すなわち、有芯硬質相に占める割合で８０面
積％以上が角ばった多辺形を有することに原因があるこ
と。 （２） 酸化チタン粉末に、カーボン・ブラックを配合
し、混合し、これより粉末成形体を形成し、この粉末成
形体を、大気圧以下の窒素雰囲気中、１５００〜２００
０℃の温度に所定時間保持の条件で還元炭窒化処理する
ことにより製造したＴｉＣＮ粉末を、ＴｉＣＮ系サーメ
ットの製造に際して原料粉末として用いると、このＴｉ
ＣＮ粉末が焼結後核になって形成される有芯硬質相の中
心部は、図１に同じく走査型電子顕微鏡による組織写真
で示されるように、有芯硬質相に占める割合で８０面積
％以上が丸みをもった塊状形状を呈すると共に、１．４
以下のアスペクト比をもつようになること。 （３） ＴｉＣＮ系サーメットにおける有芯硬質相の主
体、すなわち有芯硬質相に占める割合で８０面積％以
上、望ましくは９０面積％以上が、上記の中心部のＴｉ
ＣＮ相が丸みをもった塊状形状を有すると共に、１．４
以下のアスペクト比をもった有芯硬質相で構成される
と、この結果のＴｉＣＮ系サーメットは著しくすぐれた
靭性をもつようになること。 （４） 上記の１．４以下のアスペクト比をもち、かつ
丸みをもった塊状形状の有芯硬質相中心部の形成は、組
成式：（Ｔｉ，Ｍ）ＣＮで表わされる複合金属炭窒化物
で構成された同周辺部を、組成式：（Ｔｉ，Ｗ）ＣＮ、
（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍ）ＣＮ、およ
び（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ，Ｍ）ＣＮ（ただしＭはＴａ，Ｎ
ｂ，Ｖ，Ｃｒ、およびＺｒのうちの１種または２種以
上）で表わされる複合金属炭窒化物のうちのいずれかで
構成することにより確実なものになること。 以上（１）〜（４）に示される研究結果を得たのであ
る。
上述のような観点から、靭性のすぐれたＴｉＣＮ系サー
メットを開発すべく、特に上記の従来ＴｉＣＮ系サーメ
ットに着目し、研究を行なった結果、 （１） 上記従来ＴｉＣＮサーメットが十分な靭性を示
さないのは、図２に走査型電子顕微鏡による組織写真で
示されるように、有芯硬質相における中心部のＴｉＣＮ
相の形状、すなわち、有芯硬質相に占める割合で８０面
積％以上が角ばった多辺形を有することに原因があるこ
と。 （２） 酸化チタン粉末に、カーボン・ブラックを配合
し、混合し、これより粉末成形体を形成し、この粉末成
形体を、大気圧以下の窒素雰囲気中、１５００〜２００
０℃の温度に所定時間保持の条件で還元炭窒化処理する
ことにより製造したＴｉＣＮ粉末を、ＴｉＣＮ系サーメ
ットの製造に際して原料粉末として用いると、このＴｉ
ＣＮ粉末が焼結後核になって形成される有芯硬質相の中
心部は、図１に同じく走査型電子顕微鏡による組織写真
で示されるように、有芯硬質相に占める割合で８０面積
％以上が丸みをもった塊状形状を呈すると共に、１．４
以下のアスペクト比をもつようになること。 （３） ＴｉＣＮ系サーメットにおける有芯硬質相の主
体、すなわち有芯硬質相に占める割合で８０面積％以
上、望ましくは９０面積％以上が、上記の中心部のＴｉ
ＣＮ相が丸みをもった塊状形状を有すると共に、１．４
以下のアスペクト比をもった有芯硬質相で構成される
と、この結果のＴｉＣＮ系サーメットは著しくすぐれた
靭性をもつようになること。 （４） 上記の１．４以下のアスペクト比をもち、かつ
丸みをもった塊状形状の有芯硬質相中心部の形成は、組
成式：（Ｔｉ，Ｍ）ＣＮで表わされる複合金属炭窒化物
で構成された同周辺部を、組成式：（Ｔｉ，Ｗ）ＣＮ、
（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍ）ＣＮ、およ
び（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ，Ｍ）ＣＮ（ただしＭはＴａ，Ｎ
ｂ，Ｖ，Ｃｒ、およびＺｒのうちの１種または２種以
上）で表わされる複合金属炭窒化物のうちのいずれかで
構成することにより確実なものになること。 以上（１）〜（４）に示される研究結果を得たのであ
る。
【０００５】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、Ｃｏ、またはＣｏとＮｉを主成
分とする結合相：５〜３０重量％、中心部がＴｉＣＮ相
で構成され、周辺部が組成式：（Ｔｉ，Ｗ）ＣＮ、（Ｔ
ｉ，Ｗ，Ｍｏ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍ）ＣＮ、または
（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ，Ｍ）ＣＮ（ただしＭはＴａ，Ｎｂ，
Ｖ，Ｃｒ、およびＺｒのうちの１種または２種以上）で
表わされる複合金属炭窒化物で構成された有芯硬質相を
主体、すなわち硬質相に占める割合で７０面積％以上と
する硬質相と不可避不純物：残り、からなる組成を有す
ると共に、前記有芯硬質相の主体、望ましくは有芯硬質
相に占める割合で８０面積％以上、さらに望ましくは同
９０面積％以上を、中心部のＴｉＣＮ相が丸みをもった
塊状形状を有し、かつ前記中心部が１．４以下のアスペ
クト比を有する有芯硬質相で構成してなる、靭性のすぐ
れたＴｉＣＮ系サーメットに特徴を有するものである。
なされたものであって、Ｃｏ、またはＣｏとＮｉを主成
分とする結合相：５〜３０重量％、中心部がＴｉＣＮ相
で構成され、周辺部が組成式：（Ｔｉ，Ｗ）ＣＮ、（Ｔ
ｉ，Ｗ，Ｍｏ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍ）ＣＮ、または
（Ｔｉ，Ｗ，Ｍｏ，Ｍ）ＣＮ（ただしＭはＴａ，Ｎｂ，
Ｖ，Ｃｒ、およびＺｒのうちの１種または２種以上）で
表わされる複合金属炭窒化物で構成された有芯硬質相を
主体、すなわち硬質相に占める割合で７０面積％以上と
する硬質相と不可避不純物：残り、からなる組成を有す
ると共に、前記有芯硬質相の主体、望ましくは有芯硬質
相に占める割合で８０面積％以上、さらに望ましくは同
９０面積％以上を、中心部のＴｉＣＮ相が丸みをもった
塊状形状を有し、かつ前記中心部が１．４以下のアスペ
クト比を有する有芯硬質相で構成してなる、靭性のすぐ
れたＴｉＣＮ系サーメットに特徴を有するものである。
【０００６】この発明のＴｉＣＮ系サーメットにおい
て、結合相の割合を５〜３０重量％としたのは、その割
合が５重量％未満ではサーメットに所定の強度を確保す
ることができず、一方その含有量が３０重量％を越える
と耐摩耗性が低下するようになるという理由からであ
る。また、この発明のＴｉＣＮ系サーメットの硬質相を
構成する有芯硬質相における中心部が丸みのある塊状形
状にして１．４以下のアスペクト比を有する有芯硬質相
は、酸化チタン粉から還元炭窒化処理により得られたＴ
ｉＣＮ粉末を原料粉末として用い、かつ前記有芯硬質相
の周辺部を、ＴｉとＷ、ＴｉとＷとＭｏ、ＴｉとＷと
Ｍ、およびＴｉとＷとＭｏとＭの炭窒化物のうちのいず
れかで構成することにより形成されるものであり、した
がってこれらの条件のうちのいずれの条件も満足しない
と、形成される有芯硬質相の中心部は角ばった多辺形に
なってしまうものであり、靭性の著しい向上効果は得ら
れないのである。なお、上記アスペクト比：１．４は、
実測結果にもとづいて定めた上限値であって、有芯硬質
相における中心部が丸みをもった塊状形状のものは、前
記中心部がすべて１．４以下のアスペクト比をもつとい
うことである。
て、結合相の割合を５〜３０重量％としたのは、その割
合が５重量％未満ではサーメットに所定の強度を確保す
ることができず、一方その含有量が３０重量％を越える
と耐摩耗性が低下するようになるという理由からであ
る。また、この発明のＴｉＣＮ系サーメットの硬質相を
構成する有芯硬質相における中心部が丸みのある塊状形
状にして１．４以下のアスペクト比を有する有芯硬質相
は、酸化チタン粉から還元炭窒化処理により得られたＴ
ｉＣＮ粉末を原料粉末として用い、かつ前記有芯硬質相
の周辺部を、ＴｉとＷ、ＴｉとＷとＭｏ、ＴｉとＷと
Ｍ、およびＴｉとＷとＭｏとＭの炭窒化物のうちのいず
れかで構成することにより形成されるものであり、した
がってこれらの条件のうちのいずれの条件も満足しない
と、形成される有芯硬質相の中心部は角ばった多辺形に
なってしまうものであり、靭性の著しい向上効果は得ら
れないのである。なお、上記アスペクト比：１．４は、
実測結果にもとづいて定めた上限値であって、有芯硬質
相における中心部が丸みをもった塊状形状のものは、前
記中心部がすべて１．４以下のアスペクト比をもつとい
うことである。
【０００７】
【実施例】つぎに、この発明のＴｉＣＮ系サーメットを
実施例により具体的に説明する。まず、平均粒径：０．
５μｍのＴｉＯ2 粉末に同０．２μｍのカーボンブラッ
クを、重量比で７０：３０の割合で配合し、ボールミル
で４８時間乾式混合した後、１ton ／cm2 の圧力で粉末
成形体とし、これにＮ2 分圧：４５０torrのＮ2雰囲気
中、温度：１７５０℃に１２時間保持の条件で還元炭窒
化処理を施し、処理後軽い粉砕を加えることにより１．
２μｍの平均粒径を有するＴｉＣＮ粉末を製造した。
実施例により具体的に説明する。まず、平均粒径：０．
５μｍのＴｉＯ2 粉末に同０．２μｍのカーボンブラッ
クを、重量比で７０：３０の割合で配合し、ボールミル
で４８時間乾式混合した後、１ton ／cm2 の圧力で粉末
成形体とし、これにＮ2 分圧：４５０torrのＮ2雰囲気
中、温度：１７５０℃に１２時間保持の条件で還元炭窒
化処理を施し、処理後軽い粉砕を加えることにより１．
２μｍの平均粒径を有するＴｉＣＮ粉末を製造した。
【０００８】この結果得られたＴｉＣＮ粉末と、別途用
意したいずれも０．５〜２μｍの範囲内の所定の平均粒
径を有するＷＣ粉末、Ｍｏ2 Ｃ粉末、ＴａＣ粉末、Ｎｂ
Ｃ粉末、ＶＣ粉末、Ｃｒ3 Ｃ2 粉末、およびＺｒＣＮ粉
末を原料粉末として用い、これら原料粉末を表１，２に
示される配合組成に配合し、ボールミルにて７２時間湿
式混合し、乾燥した後、１．５ton ／cm2 の圧力で圧粉
体にプレス成形し、ついでこの圧粉体を、常温から１１
００℃までの昇温過程を１０-2torrのＮ2 雰囲気とし、
１１００℃から１４２０〜１５００℃の範囲内の所定の
焼結温度までの昇温過程、前記焼結温度に１時間保持の
保持過程、および焼結温度保持終了から常温までの冷却
過程を１０torrのＮ2 雰囲気とした条件で焼結すること
により、ＳＮＭＧ４３２の規格に則したスローアウェイ
チップ形状並びに破壊靭性値測定用試片形状をもった本
発明ＴｉＣＮ系サーメット（以下、本発明サーメットと
いう）１〜１６および比較ＴｉＣＮ系サーメット（以
下、比較サーメットという）１〜４をそれぞれ製造し
た。なお、比較サーメット１〜４は、硬質相における有
芯硬質相の周辺部がＷを含有しない複合金属炭窒化物で
形成されたものである。
意したいずれも０．５〜２μｍの範囲内の所定の平均粒
径を有するＷＣ粉末、Ｍｏ2 Ｃ粉末、ＴａＣ粉末、Ｎｂ
Ｃ粉末、ＶＣ粉末、Ｃｒ3 Ｃ2 粉末、およびＺｒＣＮ粉
末を原料粉末として用い、これら原料粉末を表１，２に
示される配合組成に配合し、ボールミルにて７２時間湿
式混合し、乾燥した後、１．５ton ／cm2 の圧力で圧粉
体にプレス成形し、ついでこの圧粉体を、常温から１１
００℃までの昇温過程を１０-2torrのＮ2 雰囲気とし、
１１００℃から１４２０〜１５００℃の範囲内の所定の
焼結温度までの昇温過程、前記焼結温度に１時間保持の
保持過程、および焼結温度保持終了から常温までの冷却
過程を１０torrのＮ2 雰囲気とした条件で焼結すること
により、ＳＮＭＧ４３２の規格に則したスローアウェイ
チップ形状並びに破壊靭性値測定用試片形状をもった本
発明ＴｉＣＮ系サーメット（以下、本発明サーメットと
いう）１〜１６および比較ＴｉＣＮ系サーメット（以
下、比較サーメットという）１〜４をそれぞれ製造し
た。なお、比較サーメット１〜４は、硬質相における有
芯硬質相の周辺部がＷを含有しない複合金属炭窒化物で
形成されたものである。
【０００９】ついで、この結果得られた本発明サーメッ
ト１〜１６および比較サーメット１〜４について、走査
型オージエ電子分光分析装置および走査型電子顕微鏡に
よる組織写真を用いての画像解析にて、結合相の含有
量、有芯硬質相の中心部と周辺部の組成、並びに有芯硬
質相の硬質相に占める割合、中心部のアスペクト比が
１．４以下の丸みをもった塊状形状の有芯硬質相および
中心部が角ばった多角形の有芯硬質相の有芯硬質相に占
める割合をそれぞれ測定した。また、靭性を評価する目
的で破壊靭性値を測定した。これらの測定結果を表３，
４に示した。
ト１〜１６および比較サーメット１〜４について、走査
型オージエ電子分光分析装置および走査型電子顕微鏡に
よる組織写真を用いての画像解析にて、結合相の含有
量、有芯硬質相の中心部と周辺部の組成、並びに有芯硬
質相の硬質相に占める割合、中心部のアスペクト比が
１．４以下の丸みをもった塊状形状の有芯硬質相および
中心部が角ばった多角形の有芯硬質相の有芯硬質相に占
める割合をそれぞれ測定した。また、靭性を評価する目
的で破壊靭性値を測定した。これらの測定結果を表３，
４に示した。
【００１０】
【表１】
【００１１】
【表２】
【００１２】
【表３】
【００１３】
【表４】
【００１４】また、図１には本発明サーメット８、図２
には比較サーメット４の走査型電子顕微鏡による組織写
真（４０００倍）を示した。
には比較サーメット４の走査型電子顕微鏡による組織写
真（４０００倍）を示した。
【００１５】さらに、上記本発明サーメット１〜１６お
よび比較サーメット１〜４を切削工具として用い、被削
材：ＳＮＣＭ４３９（硬さ：ＨB ２７０）の長さ方向等
間隔３本縦溝入り丸棒、切削速度：２００ｍ／min.、送
り：０．３mm／rev.、切込み：１．５mm、切削時間：５
分、の条件で鋼の乾式高速断続切削試験を行ない、切刃
の逃げ面摩耗幅を測定した。これらの測定結果も表３，
４に示した。
よび比較サーメット１〜４を切削工具として用い、被削
材：ＳＮＣＭ４３９（硬さ：ＨB ２７０）の長さ方向等
間隔３本縦溝入り丸棒、切削速度：２００ｍ／min.、送
り：０．３mm／rev.、切込み：１．５mm、切削時間：５
分、の条件で鋼の乾式高速断続切削試験を行ない、切刃
の逃げ面摩耗幅を測定した。これらの測定結果も表３，
４に示した。
【００１６】
【発明の効果】表１〜４および図１，２に示される結果
から、本発明サーメット１〜１６は、硬質相の主体が有
芯硬質相で構成され、かつ前記有芯硬質相の主体が、中
心部がアスペクト比で１．４以下の丸みをもった塊状形
状を有する有芯硬質相で構成されているので、いずれも
すぐれた靭性を有し、かつ高靭性が要求される鋼の乾式
高速断続切断でもすぐれた耐欠損性を示し、切刃に欠け
やチッピングの発生なく、すぐれた切削性能を示すこと
が明らかであり、一方比較サーメット１〜４に見られる
ように、これらは有芯硬質相の主体が、中心部が角ばっ
た多角形の有芯硬質相で構成されており、この結果上記
の乾式高速断続切削では切刃に欠けやチッピングが発生
し、比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかであ
る。上述のように、この発明のＴｉＣＮ系サーメット
は、きわめてすぐれた靭性を有し、かつ硬質相を構成す
る中心部がＴｉＣＮ相からなる有芯硬質相によってすぐ
れた耐摩耗性も具備するので、高靭性と高耐摩耗性が要
求される切削工具や各種耐摩工具などとして用いた場合
にすぐれた性能を著しく長期に亘って発揮するのであ
る。
から、本発明サーメット１〜１６は、硬質相の主体が有
芯硬質相で構成され、かつ前記有芯硬質相の主体が、中
心部がアスペクト比で１．４以下の丸みをもった塊状形
状を有する有芯硬質相で構成されているので、いずれも
すぐれた靭性を有し、かつ高靭性が要求される鋼の乾式
高速断続切断でもすぐれた耐欠損性を示し、切刃に欠け
やチッピングの発生なく、すぐれた切削性能を示すこと
が明らかであり、一方比較サーメット１〜４に見られる
ように、これらは有芯硬質相の主体が、中心部が角ばっ
た多角形の有芯硬質相で構成されており、この結果上記
の乾式高速断続切削では切刃に欠けやチッピングが発生
し、比較的短時間で使用寿命に至ることが明らかであ
る。上述のように、この発明のＴｉＣＮ系サーメット
は、きわめてすぐれた靭性を有し、かつ硬質相を構成す
る中心部がＴｉＣＮ相からなる有芯硬質相によってすぐ
れた耐摩耗性も具備するので、高靭性と高耐摩耗性が要
求される切削工具や各種耐摩工具などとして用いた場合
にすぐれた性能を著しく長期に亘って発揮するのであ
る。
【図１】本発明サーメット８の走査型電子顕微鏡による
組織写真（倍率：４０００倍）である。
組織写真（倍率：４０００倍）である。
【図２】比較サーメット４の走査型電子顕微鏡による組
織写真（倍率：４０００倍）である。
織写真（倍率：４０００倍）である。
Claims (1)
- 【請求項１】 Ｃｏ、またはＣｏとＮｉを主成分とする
結合相：５〜３０重量％、中心部が炭窒化チタン相で構
成され、周辺部が組成式：（Ｔｉ，Ｗ）ＣＮ、（Ｔｉ，
Ｗ，Ｍｏ）ＣＮ、（Ｔｉ，Ｗ，Ｍ）ＣＮ、または（Ｔ
ｉ，Ｗ，Ｍｏ，Ｍ）ＣＮ（ただしＭはＴａ，Ｎｂ，Ｖ，
Ｃｒ、およびＺｒのうちの１種または２種以上）で表わ
される複合金属炭窒化物相で構成された有芯硬質相を主
体とする硬質相と不可避不純物：残り、からなる組成を
有すると共に、前記有芯硬質相の主体を、中心部の炭窒
化チタン相が丸みをもった塊状形状を有し、かつ前記中
心部が１．４以下のアスペクト比を有する有芯硬質相で
構成したことを特徴とする靭性のすぐれた炭窒化チタン
系サーメット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3785994A JPH07224346A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 靭性のすぐれた炭窒化チタン系サーメット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3785994A JPH07224346A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 靭性のすぐれた炭窒化チタン系サーメット |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07224346A true JPH07224346A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=12509282
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3785994A Pending JPH07224346A (ja) | 1994-02-10 | 1994-02-10 | 靭性のすぐれた炭窒化チタン系サーメット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07224346A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
1994
- 1994-02-10 JP JP3785994A patent/JPH07224346A/ja active Pending
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