JP5211445B2 - 微粒サーメット - Google Patents

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本発明は、刃先交換型チップ,ドリル,エンドミルなどの切削工具、金型,切断刃などの耐摩耗工具に使用される微粒サーメットに関する。
TiCN−W−Ni系に代表されるサーメットは、鋼切削における優れた耐摩耗性と共に仕上げ面が美麗なために多用されている。しかし、超硬合金と比較すると、強度と靱性に劣るために欠損し易い。そこで、硬質相であるTiCNや(Ti,W)CNを微粒化し、硬さと強度を向上させようとしたサーメットがある。
従来の微粒サーメットとして、TiCおよび/またはTi(C,N)の原料粉末の平均粒径が1.0μm以下であると共に、これを周期律表第IVa,VaおよびVIa族の元素よりなる群から選ばれる1種以上の元素の炭化物(但し、TiCは除く)および/または窒化物と焼結中に直接固溶させて硬質分散相とし、該硬質分散相が、有芯構造を有さない固溶体を主体としたものであるサーメット焼結体がある(例えば、特許文献1参照。)。このサーメット焼結体は、微粒で均一な組成分布を有する硬質分散相を焼結時に形成させることによって靱性の改善を図ったものではあるが、有芯構造を有さない固溶体の硬質分散相では耐溶着性,耐摩耗性と耐チッピング性の改善が不十分であり、硬質分散相の粒成長が著しいために超微粒とすることが困難であると言う問題がある。
また、チタンの炭窒化物からなる第1硬質相と、金属成分がタンタルおよび/またはニオブと、チタンと、タングステンである複合炭窒化物からなる第2硬質相:20〜50体積%とから構成され、第1硬質相および第2硬質相の平均粒子径が0.1〜0.5μmである微粒サーメットがある(例えば、特許文献2参照。)。この微粒サーメットは、焼結反応による微細な複合炭窒化物の生成により硬さ,強度,靱性などを改善したものではあるが、炭窒化チタンと複合炭窒化物の硬質相では耐溶着性,耐摩耗性の改善が不十分であると言う問題がある。
一方、ジルコニウムの炭窒化物を添加したサーメットとしては、芯部が(Ti,Zr)CN、周辺部が(Ti,W,Zr,Mo,Ta,Nb)CNからなる硬質相を含有させた炭窒化チタン系サーメット製切削工具がある(例えば、特許文献3参照。)。この炭窒化チタン系サーメット製切削工具は、Zrの添加によって耐溶着性,耐塑性変形性が改善されるものの、微粒組織にすることが困難であり、硬質相は、チタンが多い有芯構造であるため、耐摩耗性や耐チッピング性が不十分であると言う問題がある。
特開平6−330219号公報 特開2006−111947号公報 特開2000−54055号公報
本発明は、上記のような問題点を解決したもので、具体的には、窒化ジルコニウムを添加して雰囲気制御で焼結し、(Zr,Ti)CNと(Ti,W,Mo)CNの微粒子を形成させることによって、硬さ,強度,靱性と共に耐溶着性,耐摩耗性,耐チッピング性などを改善した微粒サーメットの提供を目的とする。
本発明者は、長年に亘り、TiCN基サーメットの微粒化と耐溶着性の向上について検討していたところ、ZrNはTiCNに比べての耐溶着性が格段に優れること、TiCNに適量のZrNとWCとを添加して窒素雰囲気で焼結すると、焼結時に微細な(Zr,Ti)CNと(Ti,W,Mo,Zr)CNとが同時に形成されること、(Zr,Ti)CNと(Ti,W,Mo,Zr)CNとは相互の固溶が困難なために相互に粒成長を抑制すること、さらに、(Zr,Ti)CNと(Ti,W,Mo,Zr)CNとが合体して凝集体を形成すること、得られた微粒サーメットは硬さ,強度,靱性に優れ、工具に使用した場合には耐溶着性,耐摩耗性および耐チッピング性に優れると言う知見を得て、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の微粒サーメットは、ジルコニウムとチタンとを含む複合炭窒化物からなる第1硬質相と、タングステンおよびモリブデンの少なくとも1種とチタンとジルコニウムとを含む複合炭窒化物からなる第2硬質相と、ニッケルおよびコバルトの少なくとも1種を主成分とする結合相とから構成され、第1硬質相と第2硬質相とは互いに独立した粒子を形成し、第1硬質相と第2硬質相とからなる硬質相全体の平均粒径が0.05〜0.5μmである。
本発明の微粒サーメットにおける結合相は、Ni,Co,Ni−Co合金に周期律表4a,5a,6a族元素の少なくとも1種を20重量%以下含有した金属結合相である。具体的には、Ni−Ti−W,Ni−Co−Cr−Mo,Co−W−Crなどを挙げることができる。結合相量は、サーメット全体に対して5体積%未満では強度と靱性に劣り、25体積%を超えて大きくなると硬さが低下するので、5〜25体積%が好ましい。
本発明のサーメットの硬質相は、ジルコニウムとチタンとを含む複合炭窒化物からなる第1硬質相と、タングステンおよびモリブデンの少なくとも1種とチタンとジルコニウムとを含む複合炭窒化物からなる第2硬質相とからなり、互いに独立して粒子を形成している。本発明の第1硬質相と第2硬質相とが共存すると、相互に粒成長を抑制して微細組織が容易に形成されるため、硬さ,強度,靱性などが向上する。
本発明の第1硬質相および第2硬質相の平均粒径については、焼結時に粒成長するため0.05μm未満に製造することが困難であり、0.5μmを超えて大きくなると硬さ,靱性および耐チッピング性が低下するので、0.05〜0.5μmとした。
本発明の第1硬質相と第2硬質相が結合相を殆ど含有しない凝集体を形成すると、破壊のときクラックが凝集体内を屈曲して伝播して靱性,耐チッピング性を向上させるため好ましい。凝集体の大きさの平均値は、凝集体の最も長い径を平均したものである。凝集体の大きさの平均値は、0.5μm未満では靱性を改善する効果が少なく、3μmを超えて大きくなると硬さの低下が顕著となるので、0.5〜3μmが好ましい。
本発明の第1硬質相として具体的には、ZrNに少量のTiCNが固溶して形成される(Zr,Ti)CNを挙げることができる。第1硬質相は、均一な組成を有する粒子でも良く、ZrNの中心部と(Zr,Ti)CNの周辺部とからなる有芯構造の粒子でも良い。第1硬質相の含有量は、15体積%未満では第1硬質相による第2硬質相の粒成長抑制が困難で、45体積%を超えて多くなると第1硬質相の粒成長が問題となるので、15〜45体積%が好ましい。また、第1硬質相はタンタルおよびニオブの少なくとも1種を含有すると強度,耐摩耗性,耐チッピング性が向上するため好ましい。
本発明の第2硬質相は、TiCNに、WCおよびMo2Cの少なくとも1種と少量のZrNが固溶して形成される。具体的には、(Ti,W,Zr)CN,(Ti,Mo,Zr)CN,(Ti,W,Mo,Zr)CNを挙げることができる。第2硬質相は、均一な組成を有する粒子でも良く、W,Moが少なく中心部とW,Moが多い周辺部とからなる有芯構造の粒子でも良い。第2硬質相の含有量は、40体積%未満では第2硬質相による第1硬質相の粒成長抑制が困難で、70体積%を超えて多くなると第2硬質相の粒成長が問題となるので、40〜70体積%が好ましい。また、第2硬質相はタンタルおよびニオブの少なくとも1種を含有すると強度,耐摩耗性,耐チッピング性が向上するため好ましい。
本発明の微粒サーメットに含有される酸素量は、サーメット全体に対して0.1〜1重量%であると、硬さ,靱性,耐チッピング性に優れるので好ましい。酸素量は、0.1重量%未満では焼結時の脱酸が困難であり、逆に1重量%を超えて大きくなるとZr(N,O),Zr(N,C,O),ZrO2などのジルコニウム化合物の含有量が増大する。なお、Zr(N,O),Zr(N,C,O),ZrO2などのジルコニウム化合物は、光学顕微鏡で観察すると黒色の粒子に見える。
本発明の微粒サーメットに含有される炭素と窒素の合計に対する炭素の割合:C/(C+N)は、重量比で0.3〜0.7であると微細組織になり、硬さ,靱性に優れるために好ましい。C/(C+N)が0.3未満では第1硬質相が、逆にC/(C+N)が0.7を超えて大きくなると第2硬質相が少なくなるために粒成長を起こし、微細組織が得られないからである。
本発明の微粒サーメットは粉末冶金法によって製造することができる。TiCNと、ZrNと、WCおよびMo2Cの少なくとも1種とを主な原料粉末とし、焼結反応によって微細な(Zr,Ti)CNと、(Ti,W,Mo,Zr)CNを同時に形成させて微粒化を行うものである。使用する原料粉末のうち、ZrN以外は、TiC,TiN,金属W,金属Moを用いても良い。原料粉末の平均粒径は0.5〜2μmが好ましい。超微粉の使用や過度の混合粉砕は、酸素量の増大によるジルコニウム酸化物の生成と残留を招くので避けた方が良い。また、焼結工程において、1100〜1200℃の温度で高真空中にして含有酸素を除去した後、窒素ガスを導入して窒化による脱酸処理(2ZrO2+4C+N2→2ZrN+4CO)を行うと好ましい。
結合相形成成分として、ニッケルおよびコバルトの少なくとも1種:5〜25重量%と、硬質相形成成分として、ジルコニウムの窒化物:10〜30重量%と、Ti(CX1-X)(但し、Xは炭素と窒素の合計に対する炭素の重量比を示す。)で表され、0.3≦X≦0.7を満足するチタンの炭窒化物:30〜55重量%と、タングステン,モリブデンの炭化物およびこれらの相互固溶体の少なくとも1種:10〜25重量%と、チタンの炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の少なくとも1種:0〜25重量%と、クロムの炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の少なくとも1種:0〜10重量%とからなる配合組成を有する混合粉末を焼結すると、本発明の微粒サーメットを容易に製造することができる。
硬質相形成成分のうち、ジルコニウムの窒化物が10重量%未満では(Zr,Ti)CNの生成量が少なく、(Ti,W)CN,(Ti,Mo)CN,(Ti,W,Mo)CNに固溶して消失するために粒成長を起こしやすく、ジルコニウムの窒化物による耐溶着性を改善させる効果が少ない。逆に30重量%を超えて大きくなると未反応のジルコニウムの窒化物(例えば、ZrN)が多量に残留するため微粒組織になりにくいことから、10〜30重量%と定めた。その中でもジルコニウムの窒化物は15〜25重量%の範囲が最も好ましい。また、チタンの炭窒化物を、組成式:Ti(CX1-X)(但し、Xは炭素と窒素の合計に対する炭素の重量比を示す。)で表したとき、Xが0.3未満になると、窒素量が多くなり過ぎるため(Ti,W)CN,(Ti,Mo)CN,(Ti,W,Mo)CNの形成が困難であり、逆にXが0.7を超えて大きくなると(Zr,Ti)CNが(Ti,W)CN,(Ti,Mo)CN,(Ti,W,Mo)CN中に固溶して消失し粒成長を起こすので、0.3≦X≦0.7と定めた。チタンの炭窒化物が30重量%未満ではZrNあるいはWCが残留するため微細組織になりにくく耐チッピング性も低下し、逆に55重量%を超えて大きくなると未反応のTiCNが多量に残留して微粒組織になりにくいので、30〜55重量%と定めた。さらに、タングステン,モリブデンの炭化物およびこれらの相互固溶体の少なくとも1種(例えば、WC,Mo2C)が、10重量%未満では(Ti,W)CN,(Ti,Mo)CN,(Ti,W,Mo)CNの生成量が少なくて未反応のTiCNが多量に残留して微粒組織になりにくく、逆に25重量%を超えるとWC,Mo2Cが残留して耐摩耗性が低下するので、10〜25重量%と定めた。チタンの炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の少なくとも1種を25重量%以下添加すると第1硬質相あるいは第2硬質相の形成が容易になるので好ましい。クロムの炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の少なくとも1種を10重量%以下添加すると焼結性が向上して巣孔が減少するので好ましい。
本発明の微粒サーメットの混合粉末に含まれるチタンの炭窒化物に置換して、タンタル,ニオブの炭化物,窒化物およびこれらの相互固溶体の少なくとも1種(例えば、TaC,NbN,(Ta,Nb)CN)を1〜20重量%添加しても好ましい。これは、TaC,NbN,(Ta,Nb)CNなどを1重量%以上添加すると、第2硬質相に固溶して(Ti,W,Mo,Ta,Zr)CN,(Ti,W,Mo,Nb,Zr)CN,(Ti,W,Mo,Ta,Nb,Zr)CNなどを形成して、強度,耐摩耗性,耐チッピング性などを向上させるためであり、20重量%を超えて添加すると粒成長が顕著となって微細組織は得られにくいためである。
本発明の微粒サーメットは、焼結時でのTiCNとZrNとWCとMo2Cとの反応が微細な硬質相を形成する作用をし、形成された(Zr,Ti)CNの第1硬質相と、(Ti,W,Zr)CN,(Ti,Mo,Zr)CN,(Ti,W,Mo,Zr)CNの第2硬質相が相互に粒子成長を抑制する作用をし、結果として得られた微粒サーメットが硬さ,強度,靱性および耐チッピング性を向上させ、含有された(Zr,Ti)CNが耐溶着性,耐摩耗性を向上させる作用をしているものである。
本発明の微粒サーメットは、硬質相が微粒であるために硬さ,強度および靱性に優れ、(Zr,Ti)CNを含有しているために、耐チッピング性,耐溶着性および耐摩耗性に優れる。本発明の微粒サーメットを工具として使用すると、従来サーメットに比べて約2倍の寿命を達成できると言う効果を有する。
市販されている平均粒径1.1〜1.5μmのTi(C0.50.5),TiC,TiN,平均粒径0.05μmのカーボンブラック(Cと記す。),平均粒径2.3μmのZrN,平均粒径1.5μmのWC,平均粒径0.8〜1.5μmのNbC,TaC,Mo2C,Cr2N、平均粒径1.2μmのNi,Coの各粉末を用いて、表1に示す配合組成に秤量し、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボールと共に挿入し、48時間の混合・粉砕を行った後、加熱・乾燥しながら2重量%のパラフィンワックスを添加して混合粉末を得た。
この混合粉末を金型に充填し、200Mpaの圧力でもって5.5×9.5×29mmの圧粉成形体を作製し、カーボン粉末を塗布したカーボン板上に設置し、雰囲気圧力2Paの真空中で加熱・昇温した。そして、本発明品は、1200℃で0.1MPaの窒素ガスを導入して1時間保持(窒化処理と記す。)した後、再び2Paの真空中に戻して昇温し、1350℃から2KPaの窒素ガスを導入し、表1に併記した温度でもって1時間の加熱保持を行った。一方、本発明品1〜9は、窒化処理を省略し、同様の焼結を行った。
Figure 0005211445
得られた本発明品1〜9および比較品1〜9のサーメットを#230のダイヤモンド砥石で湿式研削加工し、4.0×8.0×25.0mmの形状に作製し、JIS法による抗折力を測定して、その結果を表2に示した。また、同試料の1面を1.0μmのダイヤモンドペーストでラップ加工した後、ビッカース圧子を用いた荷重:196Nでの硬さおよび破壊靱性値K1c(IF法)を測定し、その結果を表2に併記した。
Figure 0005211445
次に、各試料のラップ面について電界放射型走査電子顕微鏡にて10,000倍の組織写真を撮り、画像処理装置にて、硬質相および結合相の体積%と硬質相の平均粒径を求めた。また、硬質相については、元素マッピングを行い、Zrの含有量が相対的に多い粒子を第1硬質相とし、W,Moの含有量の多い粒子を第2硬質相とし、それぞれの体積%を求めた。さらに、第1硬質相と第2硬質相とが合体し、合計で10個以上の粒子の凝集体を形成している場合には、凝集体の大きさの平均値を求めた。これらの結果を表3に示す。
Figure 0005211445
表2において本発明品は、比較品と比べて強度,硬さ,靱性のいずれも高い傾向を示している。この理由は、硬質相が微細で、かつ硬質相が凝集しているためであると表3から推察される。
抗折力測定を行った各試験片を超硬合金製乳鉢中で100#以下に粉砕し、炭素(C)および窒素(N)と酸素(O)の各分析装置でそれぞれの含有重量%を測定した。その結果を表4に示す。また、CとNの合計に対するNの重量比:C/(C+N)を算出し、表4に併記した。
Figure 0005211445
実施例1で得た本発明品1,2,4,7,9と比較品1,2,6,7,8の各混合粉末を用いて、ISO規格でSNGN120408形状用の金型でもって、実施例1と同様の方法、条件でプレス成形、加熱焼結、湿式研削加工を行い、刃先部に半径0.02mmのホーニング加工を施すことによって本発明品10〜14と比較品10〜14の切削用チップをそれぞれ得た。このSNGN120408チップを用いて、被削材:4本溝入り炭素鋼S45C,切削速度:150m/min,切込み:2.0mm,送り:0.2mm/revの条件で乾式での断続旋削試験を行った。そして、刃先に欠損,チッピングが発生するか、あるいは、逃げ面摩耗量が0.20mmに達するまで時間を測定した。その結果を表5に示す。
Figure 0005211445
表5の鋼断続旋削では、比較品が強度や靱性不足による欠損,溶着に伴うチッピングを起こしているのに対して、適度のZrNを含有した微細組織の本発明品は、溶着が少なくて高強度なために長寿命となっている。

Claims (5)

  1. ジルコニウムとチタンとを含む複合炭窒化物からなる第1硬質相:15〜45体積%と、タングステンおよびモリブデンの少なくとも1種とチタンとジルコニウムとを含む複合炭窒化物からなる第2硬質相:40〜70体積%と、ニッケルおよびコバルトの少なくとも1種を主成分とする結合相:5〜25体積%とから構成され、第1硬質相と第2硬質相とは互いに独立した粒子を形成し、第1硬質相と第2硬質相とからなる硬質相全体の平均粒径が0.05〜0.5μmであり、第1硬質相と第2硬質相とが形成した凝集体を含み、凝集体の大きさの平均値は、0.5〜3μmである微粒サーメット。
  2. 第1硬質相は、タンタルおよびニオブの少なくとも1種を含む請求項1に記載の微粒サーメット。
  3. 第2硬質相は、タンタルおよびニオブの少なくとも1種を含む請求項1または2のいずれか1項に記載の微粒サーメット。
  4. 微粒サーメットに含まれる炭素(C)と窒素(N)の合計に対する炭素の割合:C/(C+N)は、重量比で0.3〜0.7である請求項1〜3のいずれか1項に記載の微粒サーメット。
  5. 微粒サーメットに含まれる酸素量は、0.1〜1重量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の微粒サーメット。
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