JP2006213977A - クロム含有サーメット - Google Patents
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Abstract
【課題】硬さと強度・靱性が高く、耐溶着性が優れるために耐摩耗性,耐チッピング性が向上したクロム含有サーメットの提供を目的とする。
【解決手段】Coおよび/またはNiを主成分とする金属結合相:5〜25体積%と、CrとTiとNとを含有する複合化合物からなる第1硬質相:5〜70体積%と、残りが、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの炭化物,窒化物,炭窒化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種からなる第2硬質相と不可避不純物とからなるクロム含有サーメット。
【解決手段】Coおよび/またはNiを主成分とする金属結合相:5〜25体積%と、CrとTiとNとを含有する複合化合物からなる第1硬質相:5〜70体積%と、残りが、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの炭化物,窒化物,炭窒化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種からなる第2硬質相と不可避不純物とからなるクロム含有サーメット。
Description
本発明は、刃先交換型チップ,ドリル,エンドミルなどの切削工具、金型,切断刃などの耐摩耗工具、高温あるいは腐食性雰囲気で使用する軸受け部品など使用されるサーメットに関し、その中でも特にCrとTiとの複合窒化物を含有させることによって、硬さ,強度,靱性と共に耐摩耗性,耐チッピング性,耐溶着性,耐酸化性などを向上させたクロム含有サーメットに関する。
TiCN−Mo−Ni系に代表されるサーメットは、鋼切削における優れた耐摩耗性と共に仕上げ面が美麗なために多用されている。しかし、耐溶着性,耐酸化性が不十分で強度と靱性に劣るために、高速切削や断続切削では酸化による摩耗や溶着によるチッピングを起こし易い。そこで、サーメットの硬質相であるTiCN,(Ti,Mo)CN,(Ti,W,Ta)CNなどにCrを添加して改善しようとする試みがある。
Crを添加した従来サーメットとして、炭窒化チタン固溶体にCoとCrの合金による金属成分を結合金属相として5〜40重量%含有させた耐食性サーメット材料がある(例えば、特許文献1参照。)。このサーメット材料は、Cr添加により結合相の耐食性を向上させたものではあるが、硬質相中にはCrが殆ど固溶しないために、耐溶着性,耐酸化性が不十分で強度や靱性にも劣ると言う問題がある。
また、硬質相の一部あるいは全部が組成式:(Ti,M)CN(但し、Mは、Ta,Nb,V,Zr,W,Mo,Crのうちの1種または2種以上)で表される複合炭窒化物でなるサーメットがある(例えば、特許文献2〜4参照。)。これらのサーメットは、炭窒化チタンと炭化クロムとを出発原料にし、焼結時に(Ti,Cr)CNを形成させようとしたものではあるが、CrはTiCNに殆ど固溶しないため、上記と同様の問題がある。
さらに、Crを固溶させた複合炭窒化物を硬質相に用いたサーメットとして、Ti系複合金属炭窒化相:(Ti,Zr,Cr)CNとZr系複合金属炭窒化相:(Zr,Ti,Cr)CNとが所定割合となっているサーメット製切削工具がある(例えば、特許文献5参照。)。本サーメットは、予め硬質相にCrを固溶させたものではあるが、その固溶量は5原子%以下であるため、耐溶着性,耐酸化性,強度,靱性などの改善が不十分であると言う問題がある。
鋼切削で仕上げ面精度に優れるサーメットでは、高速化と強断続切削への対応と共に、耐溶着性の改善による更なる寿命アップが求められている。また、耐摩耗工具での溶着防止や軸受け部品での耐食性、耐酸化性の向上も求められている。上述のような問題を有する従来のCr添加サーメットでは、こうした要求に応えられなくなってきた。そこで、本発明は耐溶着性,耐酸化性を向上させると共に、強度,靱性も改善したクロム含有サーメットの提供を目的とする。
本発明者は、長年に亘り、炭窒化チタン基サーメットの耐溶着性改善による更なる性能向上について検討していた所、TiNは多量のCrを固溶して複合窒化物を形成すること、予め合成したTiとCrとの複合窒化物を従来サーメットに添加すると、硬質相として均一・微細に分散するために硬さと靱性が向上すること、分散した複合窒化物は強靱で耐溶着性に優れること、一部の複合窒化物が分解して生じたCrは金属結合相中に固溶してこれを強化すること、これらの相乗効果として、耐摩耗性,耐欠損性,耐溶着性,耐食性,耐酸化性などの特性が大幅に向上すると言う知見を得て本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明のクロム含有サーメットは、Coおよび/またはNiを主成分とする金属結合相:5〜25体積%と、CrとTiとNとを含有する複合化合物からなる第1硬質相:5〜70体積%と、残りが、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの炭化物,窒化物,炭窒化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種からなる第2硬質相と不可避不純物とからなるものである。
本発明のクロム含有サーメットにおける金属結合相は、Coおよび/またはNiを主成分とし、具体的には、15重量%以下のCrを固溶したCo−Cr,Co−Cr−W,Ni−Cr−W,Co−Ni−Cr−Moなどの合金を挙げることができる。金属結合相の含有量は、5体積%未満では強度,靱性が低いために欠損し易く、逆に25体積%を超えて多くなると、硬さや耐摩耗性,耐塑性変形性が顕著に低下するため、金属結合相量を5〜25体積%と定めたものである。
本発明のクロム含有サーメットにおける第1硬質相は、金属成分としてCrとTiとを含有し、非金属成分としてNを含有する複合化合物からなるB1型の立方晶化合物である。第1硬質相として、例えば、CrとTiとを含む二元複合窒化物、CrとTiとZr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの中の少なくとも1種とを含む多元複合窒化物などがあり、具体的には、(Cr,Ti)N,(Cr,Ti,Zr)N,(Cr,Ti,Nb)N,(Cr,Ti,Ta)N,(Cr,Ti,V,Mo)N,(Cr,Ti,W)Nなどを挙げることができる。第1硬質相の含有量は、5体積%未満になるとCr含有の硬質相の割合が少なくなるため耐溶着性の改善効果が少なく、逆に70体積%を超えて多くなると、焼結時に複合窒化物から金属結合相中に溶出したCrがCr7C3などの炭化クロムとなって多量に析出して強度,靱性の低下が顕著となるために、5〜70体積%と定めたものである。ここで、Zr,Hfはサーメットの耐塑性変形性を、V,Nb,Taは高温強度を、Mo,Wは硬さ,靱性などを改善する効果がある。
また、本発明における第1硬質相は、組成式:(CraTibAc)(N1-d-eCdOe)zで表され、AはZr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの中の少なくとも1種を表し、aはCrとTiとAとの合計に対するCrの原子比を表し、bはCrとTiとAとの合計に対するTiの原子比を表し、cはCrとTiとAとの合計に対するAの原子比を表し、dはNとCとOとの合計に対するCの原子比を表し、eはNとCとOとの合計に対するOの原子比を表し、zはCrとTiとAとの合計に対するNとCとOとの合計の原子比を表したとき、a+b+c=1.0、0.1≦a≦0.7,0.3≦b≦0.9,0≦c≦0.3,0≦d≦0.3,0≦e≦0.1,0.7≦z≦1.0を満足すると、さらに、異常摩耗を起こし難く、耐欠損性,耐チッピング性が高くなるので好ましい。
ここで、上記の組成式において、複合化合物のCrとTiとAとの合計に対するCrの原子比を示すaの値は、0.1未満では複合窒化物の硬さと耐溶着性の改善効果が低く、逆に0.7を超えて大きくなると、複合化合物が分解し易くなって金属結合相に過剰のCrが溶解し、Cr7C3が多量に析出して強度を低下させる。複合化合物のCrとTiとAとの合計に対するTiの原子比を示すbの値は、0.3未満では相対的にCr含有率が大きくなって同様の問題が起こり、逆に0.9を超えて大きくなると相対的にCr含有率が小さくなって耐溶着性の改善効果が低くなる。複合化合物のCrとTiとAとの合計に対するAの原子比を示すcの値は0.3を超えて大きくなると、Zr,Hfではこれらの窒化物が析出するために均一な複合化合物が得られにくく、V,Nb,Taでは複合窒化物の安定性が低下して金属結合相に過剰のCrが溶解し、Mo,Wではこれらの金属が複合化合物中に析出するために均一な複合窒化物が形成されにくくなる。
また、上記の組成式において、非金属成分であるNとCとOとの合計に対するCの原子比を示すdの値は、0.3を超えて大きくなると複合化合物中のCr固溶量が減少して分解し易くなり、クロム含有サーメット中にCr7C3が多量に析出して強度・靱性を低下させる。非金属成分であるNとCとOとの合計に対するOの原子比を示すeの値は、0.1を超えて大きくなると複合化合物が脆化すると共に強度が低下する。金属成分であるCrとTiとAとの合計に対する非金属成分であるCとNとOとの合計の原子比を示すzの値は、0.7未満ではサーメット中にTi3Niが析出して強度低下を起こし、1.0を超えて大きくすることは製造上で困難となる。
本発明のクロム含有サーメットにおける第2硬質相は、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの炭化物,窒化物,炭窒化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種からなるもので、具体的には、TiN,ZrNの単独粒子、あるいは、TiC,TiCNを芯部とし、(Ti,Mo)CN,(Ti,Ta,Mo)CN,(Ti,Nb,W)CNを周辺部とする有芯構造粒子を挙げることができる。
本発明のクロム含有サーメットにおいて、Crは第1硬質相中と金属結合相中に含有されるが、Cr含有量はサーメット全体に対して2〜10重量%であると好ましい。2重量%より少なくなるとCrの効果が減少し、10重量%より多くなると金属結合相中のCr固溶量が飽和してCr7C3を析出し易くなるからである。その中でも3〜6重量%がさらに好ましい。
本発明のクロム含有サーメットにおいて、クロム含有サーメット全体が含有する炭素(C)と窒素(N)との合計に対する窒素の重量比:N/(C+N)は、0.4〜0.9であると好ましい。重量比は0.4より少ないと、すなわちC量が多いと焼結時に複合窒化物が分解してCr7C3を析出し易く、0.9より多くなると、すなわち、N量が多いと焼結性が低下するからである。
本発明のクロム含有サーメットは、従来からの粉末冶金方法で製造できる。すなわち、(Cr,Ti)系複合窒化物からなる第1硬質相形成粉末と、Crを除く周期律表の4a,5a,6a族元素の炭化物,窒化物,炭窒化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種からなる第2硬質相形成粉末と、コバルトおよび/またはニッケルからなる金属結合相形成粉末とを粉砕混合し、得られる混合粉末を所定の形状に成形して粉末成形体とし、これを窒素雰囲気で1400〜1600℃にて焼結するものである。
ここで、出発原料に用いる(Cr,Ti)系複合窒化物は、酸素量が少なくて均一に固溶した粉末を作製する必要がある。しかし、CrNは大気圧の窒素雰囲気中でも1200℃以上では分解してCr2Nあるいは金属Crとなるため、TiNとの混合物を窒素中で高温処理しても、窒素含有量が多くて均一な固溶体は得られない。そこで、CrとTi(あるいはTiH2)と、場合によってはZr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの金属との混合粉末を高真空中で加熱処理し、一旦は均一な合金あるいは金属間化合物とした後、1050〜1150℃の温度で窒化処理すれば均一な複合窒化物が得られるので望ましい。
また、焼結雰囲気は、添加された(Cr,Ti)系複合窒化物の分解を抑制するために窒素雰囲気中で昇温する必要があり、Crの含有率あるいはV,Nb,Ta,Mo,Wの含有率が高い複合窒化物ほど、昇温時と焼結時の窒素分圧を高くすると良い。
本発明のクロム含有サーメットは、第1硬質相のCrとTiとを含有する複合窒化物が硬さ,耐摩耗性,耐溶着性,耐塑性変形性などを向上させる作用をし、第1硬質相の分散が強度と靱性を改善する作用をしているものである。
本発明のクロム含有サーメットは、従来のCr3C2あるいは少量のCrを固溶した(Ti,Cr)CNを添加したサーメットに比べ、Crを多量に固溶した(Cr,Ti)Nを添加するためにCr含有量が高く、耐溶着性の改善効果が大きい。また(Cr,Ti)Nが均一微細に分散するために高強度,高靱性である。その結果として、切削工具に用いた場合に、被削材の溶着に伴う異常摩耗を起こし難く、耐欠損性,耐チッピング性にも優れるために、顕著に長寿命になると言う効果がある。
まず、市販されている#325のCr,Ti,Nb,Ta,Zrおよび平均粒子径1.5μmのWの各金属粉末を用いて、表1に示す配合組成に秤量し、ステンレス製ポットに外掛けで0.2重量%のパラフィンワックスとヘキサン溶媒を超硬合金製ボ−ルと共に挿入し、24時間のボールミル後、乾燥して混合粉末とした。これらの混合粉末をジルコニア製ルツボに軽く充填し、加熱炉に挿入した後、1Paの真空中で昇温して1200℃で1時間の加熱処理を施した。引き続いて温度を1100℃に下げ、窒素ガスを除々に導入しながら圧力を上げて0.5MPaとした後、1100℃で1時間の窒化処理を施した。そして、この処理粉末を解砕し、上記ボールミルによる48時間の粉砕を行った後、再び加熱炉に挿入し、0.5MPaの窒素中での1100℃、1時間の再窒化処理を施して(A)〜(H)の複合窒化物粉末を得た。得られた複合窒化物粉末の平均粒子径(FSSS)とX線回折による同定の結果を表1に併記した。また、窒素量と酸素量の測定結果と計算から求めた組成式を表2に示す。
次に、得られた複合窒化物粉末(A)〜(H)および市販されている平均粒子径1.1μmのTi(C0.5N0.5)およびTi(C0.8N0.2),平均粒子径0.02μmのカーボンブラック(Cと記す),平均粒子径0.8μmのCo,平均粒子径1.0μmのNi,平均粒子径1.5μmのWC,平均粒子径1.0μmのTiN,平均粒子径1.3〜2.1μmの範囲のTaN,Cr2N,NbN,ZrNの各粉末を用い、表3に示した配合組成に秤量して、ステンレス製ポットにアセトン溶媒と超硬合金製ボールとともに挿入し、48時間混合粉砕後、乾燥して混合粉末を得た。また、混合粉末の組成から算出したCr含有量とN/(C+N)の重量比を表4に示す。尚、同一番号の本発明品と比較品とでは、Cr量を除いてほぼ同一組成となる様に配合した。比較品の1,2でCr7C3の析出が顕著であったため、比較品の3〜11ではCr配合量を本発明品より少なくした。
これらの粉末を金型に充填し、200Mpaの圧力でもって5.5×9.5×29mmの圧粉成形体を作製し、カーボン粉末を塗布したカーボン板上に設置し、雰囲気圧力10Paの真空中で加熱・昇温した。そして、1150℃で1kPaの窒素ガスを導入し、表3に併記した温度でもって1時間の加熱保持を行って、本発明品1〜11および比較品1〜11のサーメットを得た。
こうして得た本発明品1〜11および比較品1〜11のサーメットを#230のダイヤモンド砥石で湿式研削加工し、4.0×8.0×25.0mmの形状に作製し、JIS法による抗折力を測定して、その結果を表5に示す。また、同試料の1面を1.0μmのダイヤモンドペーストでラップ加工した後、ビッカース圧子を用いた荷重:196Nでの硬さおよび破壊靱性値K1c(IF法)を測定し、その結果を表5に併記した。
次に、各試料のラップ面について電界放射型走査電子顕微鏡にて組織写真を撮り、画像処理装置にて、第1硬質相(Cr系複合窒化物),第2硬質相,金属金属結合相,炭化クロム(Cr7C3)の体積と平均粒子径(但し、金属結合相は除く。)を求めた。その結果を表6に示す。
表5の結果から、本発明品は比較品に比べて、強度,硬さ,靱性が少なくとも同等で、いずれかが高い値を示している。その理由を表6の組織から考えると、本発明品のCrを含有する複合窒化物(第1硬質相)は、比較品のTiNに比べて硬質相自体の硬さと靱性が高く、かつ均一に分散して炭化クロムを析出し難いためと推察される。
実施例1で得た本発明品4,6,7,10,11と比較品4,6,7,10,11の各混合粉末を用いて、ISO規格でSNGN120408形状用の金型でもって、実施例1と同様の方法、条件でプレス成形、加熱焼結、湿式研削加工を行い、刃先部に半径0.03mmのホーニング加工を施すことによって本発明品12〜16と比較品12〜16の切削用チップをそれぞれ得た。このSNGN120408チップを用いて、被削材:炭素鋼S45C(4本溝入り),切削速度:200m/min,切込み:2.0mm,送り:0.2mm/revの条件で乾式での断続旋削試験を行った。そして、刃先が欠損,チッピングを発生するか、あるいは逃げ面摩耗量が0.20mmに達するまで時間を測定した。その結果を表7に示す。
表7の鋼旋削加工では、比較品が拡散反応による摩耗量の増大あるいは溶着によるチッピング、欠損を起こしているのに対して、Cr含有複合窒化物が分散した本発明品は、溶着が少なくて強度・高靱が高いために長寿命となっている。
Claims (4)
- Coおよび/またはNiを主成分とする金属結合相:5〜25体積%と、CrとTiとNとを含有する複合化合物からなる第1硬質相:5〜70体積%と、残りが、Ti,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの炭化物,窒化物,炭窒化物およびこれらの相互固溶体の中の少なくとも1種からなる第2硬質相と不可避不純物とからなるクロム含有サーメット。
- 第1硬質相は、組成式:(CraTibAc)(N1-d-eCdOe)zで表され、AはZr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,Wの中の少なくとも1種を表し、aはCrとTiとAとの合計に対するCrの原子比を表し、bはCrとTiとAとの合計に対するTiの原子比を表し、cはCrとTiとAとの合計に対するAの原子比を表し、dはNとCとOとの合計に対するCの原子比を表し、eはNとCとOとの合計に対するOの原子比を表し、zはCrとTiとAとの合計に対するNとCとOとの合計の原子比を表したとき、a+b+c=1.0,0.1≦a≦0.7,0.3≦b≦0.9,0≦c≦0.3,0≦d≦0.3,0≦e≦0.1,0.7≦z≦1.0を満足する請求項1に記載のクロム含有サーメット。
- クロム含有サーメットのCr含有量は、クロム含有サーメット全体に対して2〜10重量%である請求項1または2に記載のクロム含有サーメット。
- クロム含有サーメットに含有される炭素(C)と窒素(N)との合計に対する窒素の重量比:N/(C+N)は、0.4〜0.9を満足する請求項1〜3のいずれか1項に記載のクロム含有サーメット。
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JP2005029275A JP2006213977A (ja) | 2005-02-04 | 2005-02-04 | クロム含有サーメット |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011096398A1 (ja) | 2010-02-03 | 2011-08-11 | 昭和電工株式会社 | 表面被覆サーメット部材の耐酸化膜形成用の処理液 |
DE112009001999T5 (de) | 2008-08-29 | 2011-09-29 | Showa Denko K.K. | Cermetteil mit bedeckter Oberfläche und Verfahren zum Herstellen desselben |
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2005
- 2005-02-04 JP JP2005029275A patent/JP2006213977A/ja not_active Withdrawn
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WO2011096398A1 (ja) | 2010-02-03 | 2011-08-11 | 昭和電工株式会社 | 表面被覆サーメット部材の耐酸化膜形成用の処理液 |
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